JP6245395B1 - 防水シート用改質アスファルト組成物及び防水シート - Google Patents
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Abstract
Description
基材10は、防水シート用改質アスファルト組成物層20を補強する機能を有している。好ましい基材10の具体例としては、例えば、織布、不織布、フィルム等が挙げられる。なかでも好ましく用いられる基材10としては、合成樹脂繊維からなる不織布が挙げられる。具体的には、より好ましく用いられる基材10としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン等を含む繊維からなる不織布が挙げられる。
防水シート用改質アスファルト組成物層20は、基材10の上に設けられている。もっとも、本発明は、この構成に限定されない。例えば、防水シート用改質アスファルト組成物層20と基材10と防水シート用改質アスファルト組成物層20とをこの順に積層して防水シートを作製してもよい。防水シート用改質アスファルト組成物層20は、アスファルトと、オレフィン系熱可塑性樹脂と、中空粒子とを含む。
防水シート用改質アスファルト組成物層20のアスファルトは、一般的な防水シートに使用可能なアスファルトであれば特に限定されない。防水シート用改質アスファルト組成物層20のアスファルトは、防水シート1に要求される特性等に応じて適宜選択することができる。
オレフィン系熱可塑性樹脂の重量平均分子量は、87,000g/モル〜115,000g/モルである。このため、防水シート用改質アスファルト組成物の粘度を低くし得る。また、防水シートの良好な耐折曲げ性を実現することができる。さらに、防水シートの良好な耐荷重性を実現することができる。
防水シート用改質アスファルト組成物は、フィラーとして中空粒子を含む。このため、防水シート用改質アスファルト組成物の比重を低くすることができる。なお、本発明において、防水シート用改質アスファルト組成物は、中空粒子以外のフィラーをさらに含んでいてもよい。
以下の原料を使用し、表1に示す質量部のストレートアスファルト(25℃における針入度:175)及びオレフィン系熱可塑性樹脂Aをビーカー内に投入し、190℃に加熱しながら400rpmの回転速度で2時間攪拌することにより溶解させた。その後、600rpmで1時間攪拌することにより防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
以下の原料を使用し、表1に示す質量部のストレートアスファルト(25℃における針入度:175)及びオレフィン系熱可塑性樹脂Aをビーカー内に投入し、190℃に加熱しながら400rpmの回転速度で2時間攪拌することにより溶解させた。その後、表1に示すフィラーを33質量部投入し、600rpmで1時間攪拌することにより防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
フィラーとして、表1に示すフィラーを16質量部用いたこと以外は、比較例2と同様にして防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
フィラーとして、表1に示すフィラーを16質量部用いたこと以外は、比較例2と同様にして防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
オレフィン系熱可塑性樹脂として表1に示すオレフィン系熱可塑性樹脂Bを用いたこと以外は、比較例3と同様にして防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
オレフィン系熱可塑性樹脂として表2に示すオレフィン系熱可塑性樹脂Cを用いたこと以外は、比較例4と同様にして防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
オレフィン系熱可塑性樹脂として表1に示すオレフィン系熱可塑性樹脂Dを用いたこと以外は、比較例3と同様にして防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
オレフィン系熱可塑性樹脂として表1に示すオレフィン系熱可塑性樹脂Dを用いたこと以外は、比較例4と同様にして防水シート用改質アスファルト組成物500gを得た。
JIS Z 8815「ふるい分け試験方法通則」の乾式ふるい分けの手動ふるい分けに準拠し、JIS Z 8801に規定する直径200mm、目開き106μmの試験用ふるいを用い、気体中で約40cm3の試料をふるいに投入し、約20°傾斜させ、1分間に約120回の割合でふるい枠をたたいてふるい分け、残分量の重量を測定することにより、106μmふるい残分量を測定した。
ホソカワミクロン社製パウダテスタPT−X型を用い、試料をパウダテスタのふるいに投入し、振動させて100mlの測定用カップに自然落下状態で充填させたときの重量を測定し、かさ比重を算出した。
15gの試料を1000mlビーカーに入れた後に水を入れ、十分に攪拌した後に静置し、水の濁りがなくなるまで置き、浮いた試料を採取し、その試料の乾燥物の重量(W)を測定し、W/15×100から浮水率を算出した。
0.1gの試料を10mlのODCB(オルトジクロロベンゼン)に投入し、145℃で2時間加熱することにより溶解させ、さらに、ODCBで10倍に希釈し、Waters社製アライアンスGPC/V2000を用い、重量平均分子量を測定した。
JIS K 7210「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト (MVR) の試験方法」のB法に準拠し、東洋精機製作所社製メルトインデクサーT−111型を用い、150℃に温度設定したシリンダ内に熱可塑性樹脂を投入して設定温度で溶解した。その後、ピストンにおもり2.16kgを載せて25mm移動する時間を測定し、JIS K 7210に規定された算出方法で、メルトボリュームフローレイトを測定した。
実施例1,2及び比較例1〜6のそれぞれにおいて作製した防水シート用改質アスファルト組成物及びその成形物の各物性について下記の評価方法を用いて評価した。結果を表1に示す。
約10gの試料を190℃に加熱し、B型粘度計を用いて測定した。なお、ローターは.No.31を用いて、回転数は12rpmとした。
50×50×2mmの試料を作製し、アルファミラージュ社製高精度電子比重計EW−300SGを用いて、気中及び水中の重量を測定することにより、比重を測定した。
JIS K 2207「石油アスファルト」に準拠し、規定の環に試料を充填し、32℃のグリセリン浴中で15分間保持し、試料の中央に3.5gの球を置き、浴温を5℃/分の割合で上昇させ、球が落下したときの温度を測定することで、防水シート用改質アスファルト組成物の軟化点を測定した。
JIS K 2207「石油アスファルト」に準拠し、25℃及び50℃の恒温水槽で一定温度に保った試料に、規定の針が5秒間に進入する長さを測定することで、防水シート用改質アスファルト組成物の針入度を測定した。
100mm×50mm×2mmの試料を作製し、JIS A 6013「改質アスファルトルーフィングシート」に準拠し、−15℃に冷却した試料にき裂が入らないことを確認した。
まず、厚みが2mmであるシート状の試料を作製した。その試料の表面にフレーク状の天然スレートを付着させ、100℃の高温槽で一定温度に保ち、試料の上にφ20mmの環を置き、その上に1kgの重りを載せ、1分間静置し、試料に環の跡が残らないことを確認した。目視で環の跡が全く確認できない場合「○」とし、目視の角度により光の反射で僅かに環の跡が確認できる場合「△」とし、どの角度から目視しても環の跡が確認できる場合「×」とした。
10 基材
20 防水シート用改質アスファルト組成物層
Claims (5)
- アスファルトと、
重量平均分子量が87,000g/モル〜115,000g/モルであり、メルトボリュームフローレイトが1.5cm3/10分〜100cm3/10分であるオレフィン系熱可塑性樹脂と、
中空粒子と、
を含み、
前記中空粒子の106μmふるい残分量が35質量%以下であり、かさ比重が0.05g/cm 3 〜0.25g/cm 3 であり、浮水率が40質量%以上であり、
190℃における粘度が2,000mPa・s〜12,000mPa・sである、防水シート用改質アスファルト組成物。 - 前記防水シート用改質アスファルト組成物におけるアスファルトの含有量が、40質量%〜90質量%である、請求項1に記載の防水シート用改質アスファルト組成物。
- フライアッシュバルーン、シラスバルーン、パーライトバルーン、ガラスバルーン及びセラミックバルーンからなる群から選ばれた少なくとも1種の中空粒子を含む、請求項1又は2に記載の防水シート用改質アスファルト組成物。
- 前記アスファルトが、ストレートアスファルトを含み、
前記アスファルトの25℃における針入度が150〜200である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の防水シート用改質アスファルト組成物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の防水シート用改質アスファルト組成物を含むアスファルト組成物層と、
前記アスファルト組成物層が上に形成された基材と、
を備える、防水シート。
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