JP6244254B2 - パイプ固定具およびこれを備えた手摺装置 - Google Patents

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Description

この発明は、パイプ固定具およびこれを備えた手摺装置に関し、より詳しくは、例えば作業台にパイプで形成された手摺を固定するのに好適なパイプ固定具およびこのパイプ固定具を手摺固定具として備えた手摺装置に関する。
作業台、脚立、梯子などでは、手摺を取り付けることがよく行われている。手摺は、通常、パイプ(アルミニウム合金製の押出型材)で形成されており、手摺を作業台等の本体に取り付けるには、手摺ブラケットまたは手摺受けが使用されている(特許文献1など)。
手摺を固定する手段としては、作業台本体に溶接またはボルトなどで固定した手摺ブラケットまたは手摺受けに手摺を嵌め入れて、適宜ピンなどで抜け止めを行うものが知られている。また、手摺ブラケットまたは手摺受けを使用せずに、ボルト・ナットを使用して、手摺を作業台本体に直接固定することも行われている。
特開平10−266552号公報
手摺ブラケットまたは手摺受けを使用しないようにすることで、組立て工数を少なくすることができるが、パイプが変形し易いため、予めパイプに補強部材を溶接しておくことなどの工程が必要となり、全体として、製造コストが高くつくという問題がある。また、組立てを1人で行いにくいという問題もある。また、手摺のがたつきを確実に抑える必要もある。
手摺に限らず、筒状のブラケットおよび複数のボルト・ナットを使用してパイプを固定する治具(パイプ固定具)には、組立て時の手間を減少させ、しかも、パイプのがたつきを抑えるという課題がある。
この発明の目的は、組立て時の手間を減少させ、しかも、パイプのがたつきを抑えることができるパイプ固定具およびこれを備えた手摺装置を提供することにある。
この発明によるパイプ固定具は、1つの筒状ブラケットおよび1または複数のボルト・ナットを備えており、ボルト挿通孔が形成されたパイプを固定するためのパイプ固定治具であって、ブラケットは、第1ボルト挿通孔を有する前壁および前壁に連なる1対の側壁によって形成されパイプ端部が挿入されるパイプ挿入部と、第2ボルト挿通孔を有する後壁によって形成されパイプにその後側から対向するパイプがたつき防止部とからなり、パイプがたつき防止部は、後壁と各側壁との間にあって、ボルト・ナット締付け時に弾性変形してパイプの後部の縁部近傍に当接する屈曲部を有しており、ボルト・ナットを締め付けた場合、ブラケットの前壁がパイプの前部に押圧されるとともに、各屈曲部がパイプの後部に押圧される3点接触となることを特徴とするものである。
ここで、前後については、パイプが固定される例えば作業台本体側を後といい、ブラケット側を前というものとする。また、左右については、後方に向かっていうものとする。
パイプは、例えば、アルミニウム合金の押出型材とされ、ボルト・ナットは、例えば鋼製とされる。パイプおよびボルト・ナットの材料は、これに限られるものではなく、パイプは、例えば、鋼管であってもよい。
第1ボルト挿通孔を有する前壁、前壁に連なる1対の側壁および第2ボルト挿通孔を有する後壁によって形成された筒状ブラケットに、ボルト挿通孔が形成されたパイプを挿入し、ボルト挿通孔を位置合わせして、ボルト・ナットを締め付けることで、ブラケットにパイプを固定することができる。
パイプとブラケットとの間には、ある程度の隙間が形成され、ブラケットにパイプを簡単かつ容易に挿入できる。通常、筒状のブラケットを前後からボルト・ナットによって締め付けると、左右側壁が外側に逃げる方向に変形し、ブラケットの左右側壁とパイプの左右部分との間に左右方向のがたつきが生じる。
この発明のパイプ固定具によると、弾性変形してパイプの後部に当接する屈曲部を有しているパイプがたつき防止部がブラケットに設けられていることで、筒状のブラケットを前後からボルト・ナットによって締め付けた場合には、ブラケットの前壁がパイプの前部に押圧される(第1の接触部が形成される)とともに、各屈曲部がパイプの後部に押圧される(第2および第3の接触部が形成される)3点接触となる。
そのため、ブラケットの前壁がパイプの前部に押圧されるとともに(第1の接触部)、ブラケットの後壁がパイプの後部に押圧される(第2の接触部)2点接触のものでは、左右方向にがたつきが生じるのに対し、全方向のがたつきをなくすことができる。しかも、ブラケットがパイプを抱え込むように支えることから、局部的な力が加わらないため、ボルト・ナットを緩めると、ブラケットおよびパイプが元の形状に戻り、パイプの脱着を繰り返し行うことができる。したがって、補強のための部材を溶接で追加することも不要となる。
屈曲部は、例えば、水平断面略V字状とされ、各側壁の後縁部に対し斜め方向内方にのびる前部と、前部の先から斜め後方にのびる後部とを備えているものとされる。前部および後部の傾斜角度などは、パイプやブラケットの大きさ、ボルト・ナットの締付け力の設定値などに応じて適宜調整されることが好ましい。屈曲部は、例えば、水平断面略U字状とされてもよい。
ブラケットは、押出型材製の一体品とされる。ブラケットは、左右および上下に対称な形状とされていることが好ましい。ブラケットの材料は、例えばアルミニウム合金とされるが、これに限定されるものではない。ボルト・ナットおよびボルト挿通孔の数は、例えば2組とされるが、これに限定されるものではない。
パイプは、角パイプであってもよく、丸パイプであってもよい。いずれの場合でも、ブラケットの側壁は、パイプの側面にほぼ沿う形状とされるが、ブラケットの側壁は、パイプの側面に沿う形状でなくてもよい。すなわち、ブラケットのパイプ挿入部は、角パイプ用であっても丸パイプ用であっても、断面略U字状とされることがあり、丸パイプ用については、断面略C字状とされてもよい。
後壁は、3点接触の状態からさらにボルト・ナットを締め付けた場合にパイプの後部の左右の中間部に押圧されて4点接触とする突出部を有していることが好ましい。
上述のように3点接触によってがたつきはなくなるが、屈曲部が弾性変形可能とされていることで、ボルト・ナットの締付け量の規制が難しくなり、締め過ぎとなって、屈曲部の負荷が大きくなりすぎるおそれがある。各屈曲部がパイプの後部の縁部の近傍に押圧された後に、突出部がパイプの後部に押圧されて4点接触となることにより、ボルト・ナットの締付けに対する反力が大きくなり、これによって、締め過ぎが防止される。
ブラケットの前壁の厚みは、側壁の厚みに対して相対的に厚肉であり、ブラケットの屈曲部の厚みは、側壁の厚みに対して相対的に薄肉であることが好ましい。
ボルト・ナットを締め付けることで、各屈曲部は弾性変形してパイプの後部に押圧されるが、適正なボルト・ナットの締付け力によって、各屈曲部が適切な大きさの弾性変形をするには、屈曲部以外が先に変形することを防止することが好ましい。そこで、ブラケットの各部の厚みについては、ボルト・ナットの締付け力が直接かかり、この際変形しない方が好ましい前壁の厚みが相対的に厚肉とされ、最も大きく変形させたい屈曲部の厚みが相対的に薄肉とされることが好ましい。
ブラケットが例えばアルミニウム合金製で押出型材の一体品とされることで、各部の厚み調整を容易に行うことができ、屈曲部の形状と各部の厚みの調整とによって、種々の異なる形状のパイプに上記パイプ固定具を適用することができる。
この発明による手摺装置は、手摺と、手摺を作業台本体に固定する手摺固定具とを備えており、手摺がパイプによって形成され、手摺固定具が上記のいずれかに記載のパイプ固定具とされていることを特徴とするものである。
ここで、「作業台」は、一般に作業台と称されているものの他に、脚立、はしご等も含み、人がその上に載って作業を行う構造物を意味するものとする。手摺は、押出型材として得られる角パイプまたは丸パイプで形成され、このパイプ製の手摺を受ける手摺固定具として、上記のいずれかのパイプ固定具を使用することにより、がたつきのない手摺を有する作業台が得られる。
この発明のパイプ固定具によると、ボルト・ナット締付け時に弾性変形してパイプの後部の縁部近傍に当接する屈曲部を有していることで、ボルト・ナットを締め付けた場合、3点接触となるので、がたつきをなくすことができる。また、第1ボルト挿通孔を有する前壁、前壁に連なる1対の側壁および第2ボルト挿通孔を有する後壁によって形成された筒状ブラケットに、ボルト挿通孔が形成されたパイプを挿入し、ボルト挿通孔を位置合わせして、ボルト・ナットを締め付けることで、ブラケットにパイプを固定することができるので、組立て時の手間を減少させることもできる。しかも、ブラケットがパイプを抱え込むように支えることから、ボルト・ナットを緩めると、ブラケットおよびパイプが元の形状に戻り、パイプの脱着を繰り返し行うことができる。
図1は、この発明によるパイプ固定具およびこれを備えた手摺装置が適用される1例としての作業台を示す分解斜視図である。 図2は、図1の要部の拡大分解斜視図である。 図3は、パイプ固定具の第1実施形態を示す水平断面図である。 図4は、パイプ固定具の第1実施形態を示す水平断面図で、(a)はボルト・ナット締付け後の状態を、(b)はボルト・ナット締付け前の状態をそれぞれ示している。 図5は、パイプ固定具の第2実施形態を示す水平断面図で、(a)はボルト・ナット締付け後の状態を、(b)はボルト・ナット締付け前の状態をそれぞれ示している。 図6は、パイプ固定具の比較例を示す水平断面図で、(a)はボルト・ナット締付け後の状態を、(b)はボルト・ナット締付け前の状態をそれぞれ示している。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。以下の説明においては、図3の上を後、図3の下を前、図3の左右を左右としている。
図1および図2は、この発明によるパイプ固定金具を備えた手摺装置(第1実施形態)が使用される1例としての作業台を示している。
作業台(1)は、作業台本体(2)と、これに取り付けられる手摺装置(3)とを備えている。
手摺装置(3)は、手摺(4)と、手摺固定具(パイプ固定具)(5)とを備えている。
手摺(4)は、2本の縦パイプ(7)および2本の縦パイプ(7)の上端部同士を連結する横パイプ(8)によって逆U字状に形成されている。2本の縦パイプ(7)の中間部分は、補強材としての横パイプ(9)および巾木(10)によって連結されている。
手摺(4)を形成している各パイプ(7)(8)は、アルミニウム合金製の押出型材で、各パイプ(7)(8)の断面形状は、角部が丸くなされた方形とされている。各縦パイプ(7)の下端部の左右の中央部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対のボルト挿通孔(11)が、前壁および後壁の両方を貫通して設けられている。
手摺固定具(5)は、手摺(4)の各縦パイプ(7)の下端部を作業台本体(2)の水平断面コの字状の縦枠部材(2a)に固定するもので、1つの筒状ブラケット(13)と、2本のボルト(14)と、2つのナット(15)と、ボルト(14)側およびナット(15)側それぞれ2つずつ計4つのワッシャ(16)とからなる。
作業台本体(2)の縦枠部材(2a)には、その左右の中央部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対のボルト挿通孔(12)が設けられている。
ブラケット(13)は、図3および図4に詳しく示すように、前壁(23)および前壁(23)に連なる1対の側壁(24)によって水平断面略U字状に形成されたパイプ挿入部(21)と、パイプ挿入部(21)に挿入された縦パイプ(7)にその後側から対向するパイプがたつき防止部(22)とからなる。
パイプがたつき防止部(22)は、後壁(25)と、後壁(25)と各側壁(24)との間にあって、ボルト(14)およびナット(15)の締付け時に弾性変形して縦パイプ(7)の後部に当接する屈曲部(26)とを有している。
後壁(25)は、後方に突出させられている4つのリブ(25b)を有しこれらのリブ(25b)を介して作業台本体(2)の縦枠部材(2a)の前面に当接する当接部(25a)と、当接部(25a)に対して前方に突出させられている水平断面コの字状の突出部(25c)とからなる。
後壁(25)の左右幅は、作業台本体(2)の縦枠部材(2a)の左右幅にほぼ等しくなされており、前壁(23)の左右幅は、後壁(25)の左右幅よりも狭くなされている。
前壁(23)の左右の中央部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対の第1ボルト挿通孔(29)が設けられており、後壁(25)の左右の中央部すなわち突出部(25c)の先端部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対の第2ボルト挿通孔(30)が設けられている。
屈曲部(26)は、水平断面略V字状とされており、縦パイプ(7)の角部に沿うようにして各側壁(24)の後縁部に対し斜め方向内方にのびる前部(26a)と、前部(26a)の先から斜め後方にのびる後部(26b)とを備えている。後部(26b)は、前部(26a)に比べて、長くなされており、後壁(25)にほぼ直交する短い延在部(26c)を介して後壁(25)の左右各縁部に連なっている。前部(26a)と後部(26b)との突き合わせ部分は、弾性変形容易でかつ応力集中がない形状とされている。
ブラケット(13)の前壁(23)の厚みは、側壁(24)の厚みよりも厚く、屈曲部(26)の厚みは、側壁(24)の厚みよりも薄くなされている。後壁(25)の厚みは、前壁(23)の厚みと側壁(24)の厚みとの中間の厚みとされている。すなわち、ボルト(14)およびナット(15)を受け止めて、締付け力が直接かかる前壁(23)および後壁(25)の厚みは、相対的に厚肉とされ、弾性変形する屈曲部(26)が最も薄肉とされている。これにより、屈曲部(26)以外の部分が先に変形することが防止され、各屈曲部(26)は、予め設定された適切な大きさの弾性変形ができるようになっている。
図4(a)に示すように、ブラケット(13)に縦パイプ(7)を簡単かつ容易に挿入できるように、縦パイプ(7)とブラケット(13)との間には、ある程度の隙間が形成されている。
ブラケット(13)内に各縦パイプ(7)の下端部が挿入された状態で、ブラケット(13)の第1ボルト挿通孔(29)、縦パイプ(7)のボルト挿通孔(11)およびブラケット(13)の第2ボルト挿通孔(30)を位置合わせして、これらの挿通孔(9)(29)(30)にそれぞれボルト(14)を挿通し、これらの挿通孔(9)(29)(30)から突出したボルト(14)の先端側部分を作業台本体(2)のボルト挿通孔(11)に挿通し、作業台本体(2)のボルト挿通孔(11)から突出したボルト(14)の先端部にワッシャ(16)を嵌めてナット(15)を締め付けることで、作業台本体(2)、手摺(4)およびブラケット(13)が一体化される。
図6に、上記実施形態のブラケット(13)と一部形状が類似していて、上記実施形態のブラケット(13)の比較例となるブラケット(61)を示している。
比較例のブラケット(61)は、前壁(63)および前壁(63)に連なる1対の側壁(64)によって水平断面略U字状に形成されたパイプ挿入部(62)と、パイプ挿入部(62)に挿入された縦パイプ(7)にその後側から対向する後壁(65)とからなる。
後壁(65)は、後方に突出させられている4つのリブ(65b)を有しこれらのリブ(65b)を介して作業台本体(2)の縦枠部材(2a)の前面に当接する当接部(65a)と、当接部(65a)に対して前方に突出させられている水平断面コの字状の突出部(65c)とからなる。
パイプ挿入部(62)の各側壁(64)は、各側壁(64)の後縁部から左右方向外側にのびる第1延在部(64a)および第1延在部(64a)に連なり後壁(65)にほぼ直交する第2延在部(64b)を介して後壁(65)の左右各縁部に連なっている。
前壁(63)には、その左右の中央部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対の第1ボルト挿通孔(66)が設けられており、後壁(65)には、その左右の中央部すなわち突出部(65c)の先端部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対の第2ボルト挿通孔(67)が設けられている。
この比較例のブラケット(61)を使用することで、図6(a)(b)に示すように、ブラケット(61)の前壁(63)が縦パイプ(7)の前壁に押圧される(第1の接触部が形成される)とともに、ブラケット(61)の後壁(65)が縦パイプ(7)の後壁に押圧される(第2の接触部が形成される)2点接触となり、上記と同様にして、作業台本体(2)、手摺(4)およびブラケット(61)を一体化することができる。
しかしながら、この比較例のブラケット(61)を使用した場合、図6(a)に示すように、ボルト(14)およびナット(15)を締め付けた際に、ブラケット(61)の左右側壁(64)は、矢印で示す外側に広がる方向に変形して、縦パイプ(7)とブラケット(61)の左右側壁(64)との間に隙間(G)が生じ、がたつきの原因となる。
これに対し、第1実施形態のブラケット(13)によると、後壁(25)が作業台本体(2)の縦枠部材(2a)に当接している状態で、ボルト(14)およびナット(15)を締め付けると、図3に2点鎖線で示すように、前壁(23)が後方に移動する。これに伴って、各屈曲部(26)は、全体として後方に移動するとともに、後壁(25)が後方に移動できないことから、弾性変形して、縦パイプ(7)の後壁に強く接するようになる。
したがって、ボルト(14)およびナット(15)を締め付けた場合には、図4(a)に示すようにブラケット(13)の前壁(23)が縦パイプ(7)の前壁に押圧される(第1の接触部が形成される)とともに、各屈曲部(26)が縦パイプ(7)の後壁の左右縁部の近傍に押圧される(第2および第3の接触部が形成される)。すなわち、2点接触ではなく、丸で囲んでいる3つの箇所で接触する3点接触によって、作業台本体(2)、手摺(4)およびブラケット(61)を一体化することができ、これにより、全方向のがたつきをなくすことができる。
ボルト(14)およびナット(15)を締め付けた場合の屈曲部(26)の変形量は、1mm未満程度である。屈曲部(26)が弾性変形することで、ブラケット(13)が縦パイプ(7)を抱え込むように支えることから、局部的な力が加わることはなく、ボルト(14)およびナット(15)を緩めると、ブラケット(13)および縦パイプ(7)が元の形状に戻り、手摺(4)の脱着を繰り返し行うことができる。
なお、作業台本体(2)、手摺(4)およびブラケット(13)が一体化に際し、位置合わせした各ボルト挿通孔(9)(29)(30)にそれぞれボルト(14)を挿通することで、作業台本体(2)、手摺(4)およびブラケット(13)は、互いに位置決めされることから、上記作業の全て(すなわ、ブラケット(13)内に各縦パイプ(7)の下端部を挿入する作業、ブラケット(13)の第1ボルト挿通孔(29)、縦パイプ(7)のボルト挿通孔(11)およびブラケット(13)の第2ボルト挿通孔(30)を位置合わせする作業、各ボルト挿通孔(9)(29)(30)にそれぞれボルト(14)を挿通する作業、これらの挿通孔(9)(29)(30)から突出したボルト(14)の先端側部分を作業台本体(2)のボルト挿通孔(11)に挿通する作業、および作業台本体(2)のボルト挿通孔(11)から突出したボルト(14)の先端部にワッシャ(16)を嵌めてナット(15)を締め付ける作業)は、いずれも1人作業で簡単かつ容易に行うことができる。
この3点接触の状態からさらにボルト(14)およびナット(15)を締め付けた場合には、後壁(25)に形成された突出部(25c)が縦パイプ(7)の後壁の中央部に押圧されて4点接触となる。突出部(25c)が縦パイプ(7)の後壁(7b)に押圧されると、ボルト(14)およびナット(15)の締付けに対する反力が大きくなり、これによって、これ以上の締付けが困難となって、締め過ぎが防止される。
こうして、各屈曲部(26)に過度の力が作用することが防止されるとともに、左右の縦パイプ(7)が均等に締め付けられ、多数のパイプを固定する場合であっても、各パイプ間での締付けのばらつきを小さくすることができ、精度よくパイプを固定することができる。
図5は、この発明によるパイプ固定金具の第2実施形態として、縦パイプ(7)が角パイプから丸パイプに変更された場合の好ましい実施形態を示している。以下の説明において、パイプおよびブラケット以外の構成については第1実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
手摺固定具(パイプ固定具)(41)は、手摺(4)の各縦パイプ(42)の下端部を作業台本体(2)の水平断面コの字状の縦枠部材(2a)に固定するもので、1つの筒状ブラケット(43)と、2本のボルト(14)と、2つのナット(15)と、ボルト(14)側およびナット(15)側それぞれ2つずつ計4つのワッシャ(16)とからなる。
縦パイプ(42)の下端部の左右の中央部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対のボルト挿通孔(40)が、前壁および後壁の両方を貫通して設けられている。
ブラケット(43)は、前壁(46)および前壁(46)に連なる1対の側壁(47)によって水平断面略C字状に形成されたパイプ挿入部(44)と、パイプ挿入部(44)に挿入された縦パイプ(42)にその後側から対向するパイプがたつき防止部(45)とからなる。
前壁(46)の内周面は、水平断面円弧状とされ、ボルト(14)の頭部を受ける前壁(46)の外周面は、平坦面とされている。各側壁(47)は、内周面および外周面ともに水平断面円弧状とされている。
パイプがたつき防止部(45)は、後壁(48)と、後壁(48)と各側壁(47)との間にあって、ボルト(14)およびナット(15)の締付け時に弾性変形して縦パイプ(42)の後部に当接する屈曲部(49)とを有している。
後壁(48)は、後方に突出させられている4つのリブ(48b)を有しこれらのリブ(48b)を介して作業台本体(2)の縦枠部材(2a)の前面に当接する当接部(48a)と、当接部(48a)に対して前方に突出させられている水平断面コの字状の突出部(48c)とからなる。
後壁(48)の左右幅は、作業台本体(2)の縦枠部材(2a)の左右幅にほぼ等しくなされており、前壁(46)の左右幅は、後壁(48)の左右幅よりも狭くなされている。
前壁(46)の左右の中央部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対の第1ボルト挿通孔(49)が設けられており、後壁(48)の左右の中央部すなわち突出部(48c)の先端部に、各ボルト(14)を挿通させるための上下1対の第2ボルト挿通孔(50)が設けられている。
屈曲部(49)は、水平断面略C字状に形成されたパイプ挿入部(44)の先から斜め後方にのびる後部(49b)を備えており、パイプ挿入部(44)の縁部を前部(49a)として、前部(49a)および後部(49b)からなる水平断面略V字状とされている。後部(49b)は、後壁(48)にほぼ直交する短い延在部(49c)を介して後壁(48)の左右各縁部に連なっている。前部(49a)と後部(49b)との突き合わせ部分は、弾性変形容易でかつ応力集中がない形状とされている。
ブラケット(43)の前壁(46)の厚みは、側壁(47)の厚みよりも厚くなされており、側壁(47)の厚みが後方に行くに連れて徐々に薄くなされることで、屈曲部(49)の前部(49a)の厚みが相対的に薄くなされている。屈曲部(49)の後部(49a)の厚みも相対的に薄くなされている。後壁(48)の厚みは、前壁(46)の厚みと側壁(47)の厚みとの中間の厚みとされている。すなわち、ボルト(14)およびナット(15)を受け止めて、締付け力が直接かかる前壁(46)および後壁(47)の厚みは、相対的に厚肉とされ、弾性変形する屈曲部(49)が最も薄肉とされている。これにより、屈曲部(49)以外の部分が先に変形することが防止され、各屈曲部(49)は、予め設定された適切な大きさの弾性変形ができるようになっている。
この第2実施形態のブラケット(43)によると、図5(b)に示すように、後壁(48)が作業台本体(2)の縦枠部材(2a)に当接している状態で、ボルト(14)およびナット(15)を締め付けると、前壁(46)が後方に移動する。これに伴って、各屈曲部(49)は、全体として後方に移動するとともに、後壁(48)が後方に移動できないことから、弾性変形して、縦パイプ(42)の後部に強く接するようになる。
したがって、ボルト(14)およびナット(15)を締め付けた場合には、図5(a)に示すように、ブラケット(43)の前壁(46)が縦パイプ(42)の前部に押圧される(第1の接触部が形成される)とともに、各屈曲部(49)が縦パイプ(42)の後部の互いに対称位置にある2箇所の部分に押圧される(第2および第3の接触部が形成される)。すなわち、2点接触ではなく、3つの箇所で接触する3点接触によって、作業台本体(2)、手摺(4)およびブラケット(43)を一体化することができ、これにより、全方向のがたつきをなくすことができる。しかも、ブラケット(43)が縦パイプ(42)を抱え込むように支えることから、局部的な力が加わらないため、ボルト(14)およびナット(15)を緩めると、ブラケット(43)および縦パイプ(42)が元の形状に戻り、手摺(4)の脱着を繰り返し行うことができる。
縦パイプ(42)が丸パイプの場合、角パイプに比べてがたつきやすいため、側方からもボルトを締め付けることでがたつきを防ぐようにしていたが、この実施形態の手摺固定具(41)を使用することで、追加のボルトおよびその締付け作業を不要とできる。
作業台本体(2)、手摺(4)およびブラケット(43)を一体化する作業は、第1実施形態と同様に行うことができ、いずれも1人作業で簡単かつ容易に行うことができる。
また、上記3点接触の状態からさらにボルト(14)およびナット(15)を締め付けた場合には、ブラケット(43)の後壁(48)に形成された突出部(48c)が縦パイプ(42)の後部の中央部に押圧されて4点接触となり、これによって、これ以上の締付けが困難となって、締め過ぎが防止される。
こうして、縦パイプ(42)が丸パイプの場合でも、縦パイプ(7)が角パイプの場合と同様に、組立て時の手間を減少させ、しかも、パイプのがたつきを抑えることができる。
上記において、手摺固定具(5)(41)が適用される対象は、図1および図2に示した作業台本体(2)に限られるものではなく、種々の作業台に手摺を取り付ける場合に適用可能であり、また、手摺の形状も種々のものとすることができる。また、脚立やはしご等に手摺を取り付ける場合にも、上記手摺固定具(5)(41)を使用できる。また、手摺固定具(5)(41)は、手摺以外の種々のパイプを固定するためのパイプ固定具としても使用できる。図1および図2には、パイプを別の部材(例えば作業台本体)に取り付ける実施形態を示したが、上記のパイプ固定具(5)(41)は、例えば、このパイプ固定具(5)(41)に2つのパイプの各端部を挿入して、ボルト・ナットを締め付けることで、パイプ同士の接続のための継手として使用することもできる。
(2) :作業台本体
(3) :手摺装置
(4) :手摺
(5) :手摺固定具(パイプ固定具)
(7) :縦パイプ(パイプ)
(11) :ボルト挿通孔
(12) :ボルト挿通孔
(13) :ブラケット
(14) :ボルト
(15) :ナット
(21) :パイプ挿入部
(22) :パイプがたつき防止部
(23) :前壁
(24) :側壁
(25) :後壁
(25c) :突出部
(26) :屈曲部
(29) :第1ボルト挿通孔
(30) :第2ボルト挿通孔
(40) :ボルト挿通孔
(41) :手摺固定具(パイプ固定具)
(42) :縦パイプ(パイプ)
(43) :ブラケット
(44) :パイプ挿入部
(45) :パイプがたつき防止部
(46) :前壁
(47) :側壁
(48) :後壁
(49) :屈曲部
(48c) :突出部
(50) :第1ボルト挿通孔
(51) :第2ボルト挿通孔

Claims (4)

  1. 1つの筒状ブラケットおよび1または複数のボルト・ナットを備えており、ボルト挿通孔が形成されたパイプを固定するためのパイプ固定治具であって、ブラケットは、第1ボルト挿通孔を有する前壁および前壁に連なる1対の側壁によって形成されパイプ端部が挿入されるパイプ挿入部と、第2ボルト挿通孔を有する後壁によって形成されパイプにその後側から対向するパイプがたつき防止部とからなり、パイプがたつき防止部は、後壁と各側壁との間にあって、ボルト・ナット締付け時に弾性変形してパイプの後部の縁部近傍に当接する屈曲部を有しており、ボルト・ナットを締め付けた場合、ブラケットの前壁がパイプの前部に押圧されるとともに、各屈曲部がパイプの後部に押圧される3点接触となることを特徴とするパイプ固定具。
  2. 後壁は、3点接触の状態からさらにボルト・ナットを締め付けた場合にパイプの後部の左右の中間部に押圧されて4点接触とする突出部を有していることを特徴とする請求項1のパイプ固定具。
  3. ブラケットの前壁の厚みは、側壁の厚みに対して相対的に厚肉であり、ブラケットの屈曲部の厚みは、側壁の厚みに対して相対的に薄肉であることを特徴とする請求項1または2のパイプ固定具。
  4. 手摺と、手摺を作業台本体に固定する手摺固定具とを備えており、手摺がパイプによって形成され、手摺固定具が請求項1から3までのいずれかに記載のパイプ固定具とされていることを特徴とする手摺装置。
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