JP6243430B2 - エアカット調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械において、刃具が空走するエアカット時間やエアカット距離を調整するエアカット調整装置に関する。
旋盤においては、回転するワークに刃具を当接させることにより、ワークの加工を行っている。ワーク加工前、刃具は、所定の待機位置で待機している。ワーク加工の際、刃具は、途中で移動速度を切り換えながら(減速しながら)、ワークに接近する。特許文献1には、超音波センサを用いて待機位置とワークとの間の距離を測定し、まず待機位置から所定の減速位置まで刃具を高速で移動させ、次に減速位置からワークまで刃具を低速で移動させる旋削加工方法が開示されている。同文献記載の旋削加工方法によると、減速位置からワークまでの刃具の空走時間、つまりエアカット時間を短縮することができる。
特開平8−85045号公報
しかし、特許文献1の旋削加工方法によると、加工に先立って、待機位置とワークとの間の距離を測定しておく必要がある。このため、超音波センサが必須である。また、加工対象となるワークが交換されるごとに、逐一、待機位置とワークとの間の距離を測定する必要がある。このため、煩雑である。そこで、本発明は、簡単にエアカット値を調整可能なエアカット調整装置を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明のエアカット調整装置は、刃具の移動速度を減速する減速位置と、減速した該刃具がワークに当接する当接位置と、を有するエアカット区間を経由して該刃具を移動させ、該ワークに加工を施す工作機械に用いられるエアカット調整装置であって、前記エアカット区間における前記刃具の移動時間をエアカット時間、該エアカット区間における該刃具の移動距離をエアカット距離、該エアカット時間および該エアカット距離のうち、少なくとも一方を、エアカット値として、前記ワークの加工時に取得される該エアカット値の測定値を、該エアカット値の目標値に、近づけるために必要な、該減速位置の補正量を演算する制御装置を備えることを特徴とする。
エアカット値の測定値は、実際のワークの加工時に取得される。このため、本発明のエアカット調整装置によると、ワークの加工に先立って、超音波センサなどを用いて、距離を測定する必要がない。したがって、簡単にエアカット値を調整することができる。また、本発明のエアカット調整装置によると、実際のワークの寸法を、減速位置の補正に反映させることができる。
また、制御装置は、エアカット値の測定値が目標値に近づく(例えば測定値が目標値に一致する)ように、補正量を演算することができる。このため、当該補正量を用いて減速位置(エアカット区間の始点)を補正することで、自動的に、かつ簡単に、エアカット値を調整することができる。
また、エアカット値の目標値を参照して減速位置を補正することができるため、過度に減速位置が当接位置に接近するおそれが小さい。また、過度に減速位置が当接位置から離間するおそれが小さい。
(1−1)上記(1)の構成において、前記刃具を駆動するモータを備え、前記制御装置は、該モータのトルクに関連する電気量の変化を基に、前記エアカット区間の終点を判断する構成とする方がよい。
本構成によると、エアカット区間の始点を、減速位置(例えば、プログラムにおけるワークの加工指令)を基に、判断することができる。また、エアカット区間の終点を、モータのトルクに関連する電気量(例えば、モータの電流値)の変化を基に、判断することができる。
(2)上記(1)の構成において、前記ワークの加工は、複数回実行され、前記測定値は、複数回測定される該エアカット値の代表値である構成とする方がよい。ここで、「代表値」とは、最小値、平均値などをいう。本構成によると、複数のワークの寸法誤差を考慮して、エアカット値の測定値を設定することができる。
(2−1)上記(2)の構成において、前記制御装置は、複数回実行される該ワークの該加工から、前記エアカット値を測定する加工を、選択可能である構成とする方がよい。本構成によると、複数回のワークの加工の中から、自在に、エアカット値を測定する加工を、選択することができる。
(3)上記(2)の構成において、前記代表値は、複数回測定される前記エアカット値の最小値である構成とする方がよい。エアカット値がエアカット時間の場合は、代表値は最短時間となる。また、エアカット値がエアカット距離の場合は、代表値は最短距離となる。本構成によると、エアカット値を測定した複数のワーク中、最大寸法のワークに準じて、エアカット値を設定することができる。
(4)上記(2)または(3)の構成において、前記エアカット値の前記目標値は、前記代表値に安全率を加味して設定される構成とする方がよい。補正後の減速位置は、補正前の減速位置に対して、ワークに接近している場合がある。この場合、ワークの寸法によっては、減速位置において、刃具がワークに当接するおそれがある。この点、本構成によると、エアカット値の目標値は、エアカット値の代表値に安全率を加味して、設定される。このため、減速位置補正後であっても、ワークの寸法によらず、減速位置において、刃具がワークに当接するおそれが小さい。
(5)上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記制御装置は、前記減速位置を含むプログラムが格納された記憶部と、該減速位置の前記補正量を演算し該プログラムの該減速位置を書き換え可能な演算部と、を有する構成とする方がよい。
本構成によると、プログラムの減速位置を、自動的に書き換えることができる。書き換えた後のプログラムは、旧プログラムに上書きしてもよい。また、書き換えた後のプログラムは、旧プログラムとは別のプログラムとして保存してもよい。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれかの構成において、前記補正量により補正される前の前記減速位置を補正前減速位置、該補正量により補正された後の該減速位置を補正後減速位置として、前記エアカット値の前記測定値と、該エアカット値の前記目標値と、該補正前減速位置と、該補正後減速位置と、を表示する表示装置を備える構成とする方がよい。本構成によると、作業者が、エアカット値の測定値、エアカット値の目標値、補正前減速位置、補正後減速位置を視認しやすい。
(7)上記(6)の構成において、前記エアカット値の前記目標値を更新可能な入力装置を備え、該目標値が更新された場合、前記制御装置は、更新後の該エアカット値の該目標値に対応するように、前記補正量を再演算し、前記表示装置は、更新後の該エアカット値の該目標値と、再演算された該補正量に基づく前記補正後減速位置と、を表示する構成とする方がよい。
本構成によると、作業者が、入力装置を介して、エアカット値の目標値を設定することができる。また、本構成によると、表示装置において、エアカット値の目標値と、補正後減速位置と、が連動している。このため、作業者がエアカット値の目標値を設定し直すたびに、表示装置は、当該目標値に応じた補正後減速位置を、表示することができる。したがって、作業者は、補正後減速位置を参照しながら、目標値を設定することができる。
(8)上記(7)の構成において、前記エアカット値は、前記エアカット時間および前記エアカット距離であり、該エアカット時間に基づく前記補正量による前記補正後減速位置を時間基準補正後減速位置、該エアカット距離に基づく前記補正量による前記補正後減速位置を距離基準補正後減速位置として、前記入力装置は、前記制御装置が前記プログラムの前記減速位置を書き換える際に、該時間基準補正後減速位置および該距離基準補正後減速位置のうち、どちらを用いるかを選択可能であり、前記表示装置は、該時間基準補正後減速位置および該距離基準補正後減速位置の選択状態を表示する構成とする方がよい。
本構成によると、時間に基づく補正量を用いてプログラムを書き換えるか(つまり、プログラムの減速位置を時間基準補正後減速位置に書き換えるか)、距離に基づく補正量を用いてプログラムを書き換えるか(つまり、プログラムの減速位置を距離基準補正後減速位置に書き換えるか)を、入力装置を介して、作業者が選択することができる。
本発明によると、簡単にエアカット値を調整可能なエアカット調整装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態となるエアカット調整装置を備えるCNC旋盤の内部斜視図である。 図2は、同CNC旋盤のブロック図である。 図3は、刃具の軌道の時系列変化に関する模式図である。 図4は、エアカット調整方法のフローチャートである。 図5は、プログラム編集画面の模式図である。 図6は、図5のプログラム編集画面の測定結果表示欄の拡大図である。 図7は、プログラム軌跡表示画面の模式図である。
以下、本発明のエアカット調整装置の実施の形態について説明する。
<CNC旋盤の構成>
まず、本実施形態のエアカット調整装置を備えるCNC(Computer Numerical Control)旋盤の構成について説明する。CNC旋盤は、本発明の「工作機械」の概念に含まれる。図1に、本実施形態のエアカット調整装置を備えるCNC旋盤の内部斜視図を示す。図2に、同CNC旋盤のブロック図を示す。図1、図2に示すように、CNC旋盤1は、エアカット調整装置3と、工具台4と、主軸台6と、ベッド7と、を備えている。図1において、左右方向はZ軸方向(主軸方向)に、前下−後上方向はX軸方向に、各々対応している。
図1に示すように、ベッド7は、工場の床面に配置されている。ベッド7の上面後方には、傾斜部70が配置されている。主軸台6は、本体60と、主軸61と、チャック62と、を備えている。本体60は、ベッド7の上面前側に配置されている。主軸61は、本体60から右側に突設されている。主軸61は、自身の軸周りに回転可能である。チャック62は、主軸61の右端に配置されている。チャック62には、着脱可能にワークWが固定されている。
工具台4は、刃物台40と、タレット装置41と、X軸下スライド42と、Z軸スライド43と、Z軸下スライド44と、を備えている。Z軸下スライド44は、ベッド7の上面の傾斜部70に配置されている。Z軸スライド43は、Z軸下スライド44に対して、左右方向に移動可能である。X軸下スライド42は、Z軸スライド43の上面に配置されている。タレット装置41は、X軸下スライド42に対して、前下−後上方向に移動可能である。刃物台40は、タレット装置41の左面に配置されている。刃物台40には、合計10個のホルダ(図略)が配置されている。刃物台40は、タレット装置41により、ホルダ単位で、所定の角度ずつ回転可能である。刃物台40の10個のホルダには、10個の刃具T1〜T10が割り当てられている。
図2に示すように、エアカット調整装置3は、制御装置2と、ディスプレイ8と、を備えている。ディスプレイ8は、本発明の「表示装置」と「入力装置」とを兼ねている。制御装置2は、記憶部20と、演算部21と、入出力インターフェイス22と、を備えている。制御装置2は、ディスプレイ8と、X軸モータ45Xと、Z軸モータ45Zと、主軸モータ63Cと、に電気的に接続されている。
X軸モータ45Xは、タレット装置41を、前下−後上方向に駆動可能である。Z軸モータ45Zは、Z軸スライド43を、左右方向に駆動可能である。主軸モータ63Cは、主軸61を、軸回りに回転駆動可能である。
ディスプレイ8は、画面80と、複数のハードボタン81と、を備えている。画面80には、CNC旋盤1のステータスなどを表示することができる。また、画面80には、複数のソフトボタン(図略)を表示することができる。複数のハードボタン81には、文字、数字、記号などが割り当てられている。作業者は、複数のソフトボタン、複数のハードボタン81を介して、CNC旋盤1に指示を入力することができる。
<CNC旋盤の動き>
次に、ワーク加工時のCNC旋盤の動きについて説明する。まず、制御装置2は、主軸モータ63Cを駆動する。すなわち、制御装置2は、主軸61、つまりワークWを、自身の軸周りに回転させる。次に、制御装置2は、Z軸モータ45Z、X軸モータ45Xを駆動する。すなわち、刃物台40、つまり任意の刃具T1〜T10(図1の場合は刃具T3)を、移動させる。任意の刃具T3は、予め記憶部20に格納されているプログラムに従って、所定の軌道で移動する。
図3に、刃具の軌道の時系列変化に関する模式図を示す。なお、図3に示すのは、ワークWの加工部位が三箇所の場合である。図3に示すように、ワークW加工時の刃具T3の軌道は、初期移動区間Aと、第一加工区間B1と、第一中間移動区間C1と、第二加工区間B2と、第二中間移動区間C2と、第三加工区間B3と、終期移動区間Dと、を有している。
初期移動区間Aは、接近区間aと、エアカット区間bと、を有している。接近区間aにおいては、刃具T3が、所定の待機位置αから所定の減速位置βまで、所定の移動速度で移動する。エアカット区間bにおいては、刃具T3が、所定の減速位置βから所定の当接位置γ(ワークWに当接する位置)まで、所定の移動速度で移動する。
ここで、当接位置γにおいて刃具T3がワークWに衝突すると、刃具T3やワークWに不具合が発生するおそれがある。このため、刃具T3は、ゆっくりとワークWに当接する方が好ましい。したがって、エアカット区間bの刃具T3の移動速度は、接近区間aの刃具T3の移動速度よりも、遅くなるように設定されている。
第一〜第三加工区間B1〜B3においては、各々、刃具T3により、ワークWに加工が施される。第一中間移動区間C1においては、ワークWの第一加工部位E1から第二加工部位E2まで、刃具T3が移動する。第二中間移動区間C2においては、ワークWの第二加工部位E2から第三加工部位E3まで、刃具T3が移動する。第一、第二中間移動区間C1、C2においては、刃具T3は、ワークWから離間している。第一、第二中間移動区間C1、C2は、各々、離間区間cと、接近区間aと、エアカット区間bと、を有している。終期移動区間Dにおいては、ワークWの第三加工部位E3の加工を完了した刃具T3が、所定の待機位置αに復帰する。
<エアカット調整方法>
次に、本実施形態のエアカット調整装置が実行するエアカット調整方法について説明する。エアカット調整方法は、図3に示す減速位置β(接近区間aとエアカット区間bとの切換位置)を調整するために実行される。
すなわち、エアカット区間bの刃具T3の移動速度は、接近区間aの刃具T3の移動速度よりも、遅くなるように設定されている。このため、減速位置βがワークWから過度に遠いと、エアカット区間bの刃具T3の移動時間が過度に長くなってしまう。したがって、単一のワークWの加工に要するサイクルタイムが長くなってしまう。反対に、減速位置βがワークWに過度に近いと、減速位置βにおいて、刃具T3がワークWに衝突してしまうおそれがある。特に、複数のワークW間における寸法のばらつきが大きく、かつ大きなワークWを加工する場合に、この傾向は顕著である。このように、減速位置βの調整は困難である。本実施形態のエアカット調整方法は、当該減速位置βを簡単に調整するために実行される。
以下、CNC旋盤1により100個の同種のワークWを加工する場合における、エアカット調整方法ついて、説明する。なお、図3同様、ワークWの加工部位は三箇所である。図4に、エアカット調整方法のフローチャートを示す。図5に、プログラム編集画面の模式図を示す。図6に、図5のプログラム編集画面の測定結果表示欄の拡大図を示す。図7に、プログラム軌跡表示画面の模式図を示す。
図4に示すように、エアカット調整方法は、測定指示入力工程(S1(ステップ1 以下同様))と、測定条件設定工程(S2)と、測定工程(S3、S4)と、測定結果表示工程(S5、S6、S10)と、補正工程(S7)と、保存工程(S8、S9)と、を有している。
[測定指示入力工程(図4のS1)]
図5に示すように、プログラム編集画面80aは、プログラム欄800と、測定回数欄801と、安全率欄802と、一括時間指定欄803と、一括距離指定欄804と、測定結果欄805と、上書き指定ボタン806と、別保存指定ボタン807と、保存決定ボタン808と、次画面切替ボタン809と、終了ボタン810と、プログラムスクロールバー811と、を有している。なお、現時点において、測定回数欄801、安全率欄802、一括時間指定欄803、一括距離指定欄804、測定結果欄805は空欄である。
図2に示す演算部21は、プログラム欄800に、ワークWの加工用のプログラムを表示する。なお、作業者は、プログラムスクロールバー811を介して、プログラムをスクロールさせることができる。
プログラム欄800のプログラムには、G0、G1というGコード(加工指令)が用いられている。図3を参照しながら、Gコードと、刃具T3の軌道と、の関係を簡単に説明する。G0は、ワークW非加工時の刃具T3の移動に関するGコードである。G0は、離間区間c、接近区間a、終期移動区間Dに対応している。G1は、ワークW加工時の刃具T3の移動に関するGコードである。G1は、エアカット区間b、第一〜第三加工区間B1〜B3に対応している。なお、G1は、刃具T3の直線移動に関するGコードである。また、図示しないG2は、刃具T3の円弧移動に関するGコードである。
本工程においては、作業者が、ワークWの加工用のプログラムに、エアカット測定指示を入力する。まず、作業者は、図2に示す画面80を、図5に示すプログラム編集画面80aに切り替える。次に、作業者は、プログラム欄800のプログラム中、G1の前(エアカット区間bの前)に、Mコード(測定指令)を挿入する。
具体的には、作業者は、図5に一点鎖線枠で示すように、プログラム欄800のプログラムの「G99G96G0X15.0Z10.0S400M3」行と、「G1X10.0F0.01」行と、の間にタッチする。そして、図2に示すハードボタンを介して、作業者は、当該部分にM500を挿入する。なお、「G99G96G0X15.0Z10.0S400M3」中、「G0X15.0Z10.0」は、本発明の「補正前減速位置」の概念に含まれる。
なお、プログラム中の「G○X△Z□」は、座標を示している。すなわち、「G○」はGコードを、「X△」はX軸方向位置を、「Z□」はZ軸方向位置を、各々示している。例えば、上記「G0X15.0Z10.0」は、Gコード=G0、X軸方向位置=15.0、Z軸方向位置=10.0を示している。
同様に、作業者は、図5に一点鎖線枠で示すように、プログラム欄800のプログラムの「Z6.0」行と、「G1X12.0F0.02」行と、の間にタッチする。そして、図2に示すハードボタンを介して、作業者は、当該部分にM501を挿入する。なお、図5に点線枠で示すように、プログラム欄800の「G0X20.0Z12.0」は、本発明の「補正前減速位置」の概念に含まれる。
このように、作業者は、図3に示すように、合計三つのエアカット区間bのうち、二つのエアカット区間bの前に、Mコード(M500、M501)を挿入する。Mコードの挿入により、これら二つのエアカット区間bは、エアカット値(エアカット時間、エアカット距離)の測定区間に指定される。
なお、エアカット時間とは、エアカット区間bにおける刃具T3の移動時間である。また、エアカット距離とは、エアカット区間bにおける刃具T3の移動距離である。図2に示す演算部21は、エアカット区間bの始点を、プログラム中のG1の位置から判別する。また、演算部21は、エアカット区間bの終点を、刃具T3の負荷の変化から判別する。すなわち、エアカット(空走)していた刃具T3がワークWに当接すると(図3における当接位置γに対応)、その瞬間、刃具T3の負荷は大きく上昇する。当該負荷変化は、図2に示す主軸モータ63Cのトルクに関連する電気量(電流値など)に反映される。主軸モータ63Cの電流値の変化を基に、演算部21はエアカット区間bの終点を判別する。
[測定条件設定工程(図4のS2)]
本工程においては、作業者が、エアカット時間、エアカット距離の測定条件を入力する。具体的には、作業者は、図5に示す測定回数欄801に、図2に示すハードボタン81を介して、測定回数(10回)を入力する。入力された測定回数は、記憶部20に格納される。入力により、今後加工する100個のワークWのうち、最初の10個のワークW加工時に、エアカット時間、エアカット距離の測定が実行されることになる。
また、作業者は、図5に示す安全率欄802に、図2に示すハードボタン81を介して、安全率(150%)を入力する。入力された安全率は、記憶部20に格納される。入力により、演算部21は、今後測定される10個のエアカット時間の最小値に、150%を掛けた値を、エアカット時間の目標値として算出する。同様に、演算部21は、今後測定される10個のエアカット距離の最小値に、150%を掛けた値を、エアカット距離の目標値として算出する。
[測定工程(図4のS3、S4)]
本工程においては、CNC旋盤1が、10個のワークWを実際に加工する。この際、刃具T3は、図3に示す軌道を、10回繰り返して周回する。図2に示す演算部21は、任意の1個のワークWの加工時に、合計二回(M500、M501)、エアカット時間、エアカット距離の測定を行う。測定されたエアカット時間、エアカット距離は、記憶部20に格納される。
[測定結果表示工程(図4のS5、S6、S10)]
本工程においては、図2に示す演算部21が、図5、図6に示すプログラム編集画面80aの測定結果欄805に、エアカット時間、エアカット距離の測定結果を表示する。図6に示すように、測定結果欄805は、上下二つの表示領域82と、結果欄スクロールバー83と、を備えている。作業者は、結果欄スクロールバー83を介して、表示領域82をスクロールさせることができる。
図6に示すように、二つの表示領域82は、各々、Mコード欄820と、最短時間欄821と、最短距離欄822と、時間基準補正後減速位置欄823と、距離基準補正後減速位置欄824と、目標時間欄825と、目標距離欄826と、時間選択欄827と、距離選択欄828と、書込ボタン829と、を備えている。最短時間、最小距離は、各々、本発明の「エアカット値の最小値」の概念に含まれる。目標時間、目標距離は、各々、本発明の「エアカット値の目標値」の概念に含まれる。
二つの表示領域82の内容は同様である。以下、二つの表示領域82を代表して、上側(M500用)の表示領域82の表示内容について説明する。図2に示す演算部21は、Mコード欄820に、プログラム欄800のプログラム内のMコード(M500)を表示する。10個のワークWを加工すると、Mコードごとに、10個のエアカット時間、10個のエアカット距離が測定される。演算部21は、最短時間欄821に、10個のエアカット時間のうち、最短時間(0.6sec)を表示する。同様に、演算部21は、最短距離欄822に、10個のエアカット距離のうち、最短距離(0.05mm)を表示する。
また、演算部21は、最短時間(0.6sec)×安全率(150%)という計算式から、目標時間(0.9sec)を演算する。演算部21は、目標時間欄825に、目標時間(0.9sec)を表示する。同様に、演算部21は、最短距離(0.05mm)×安全率(150%)という計算式から、目標距離(0.075mm)を演算する。演算部21は、目標距離欄826に、目標時間(0.075mm)を表示する。
また、演算部21は、目標時間(0.9sec)を達成するために必要な減速位置βの座標を演算する。すなわち、図3に示すM500後のエアカット区間bの移動時間を0.9秒と仮定した場合の、減速位置β、つまり時間基準補正後減速位置の座標を演算する。演算部21は、時間基準補正後減速位置欄823に、時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0)を表示する。図5に示すように、プログラム欄800の補正前減速位置(G0X15.0Z10.0)と、時間基準補正後減速位置欄823の時間基準補正後減速位置(G0X14.95Z10.0)と、を比較すると、X軸方向位置が、15.0から14.95に補正されている。
同様に、演算部21は、目標距離(0.075mm)を達成するために必要な減速位置βの座標を演算する。すなわち、図3に示すM500後のエアカット区間bの移動距離を0.075mmと仮定した場合の、減速位置β、つまり距離基準補正後減速位置の座標を演算する。演算部21は、距離基準補正後減速位置欄824に、距離基準補正後減速位置(G0X14.98,Z10.0)を表示する。図5に示すように、プログラム欄800の補正前減速位置(G0X15.0Z10.0)と、距離基準補正後減速位置欄824の距離基準補正後減速位置(G0X14.98Z10.0)と、を比較すると、X軸方向位置が、15.0から14.98に補正されている。
このように、演算部21は、10個のワークWの加工後に、自動的に、時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0)と、距離基準補正後減速位置(G0X14.98,Z10.0)と、を演算し、測定結果欄805に表示する。
作業者が図5に示す次画面切替ボタン809にタッチすると、図2に示す演算部21は、図5に示すプログラム編集画面80aを、図7に示すプログラム軌跡表示画面80bに、切り替える。プログラム軌跡表示画面80bは、軌跡欄85と、データ出力ボタン86と、リターンボタン87と、を備えている。
軌跡欄85中、縦方向はX軸方向に、横方向はZ軸方向に、各々対応している。軌跡欄85には、減速位置β補正前のプログラムが実行された場合の、刃具T3の軌道が表示される。プログラム軌跡表示画面80bにより、作業者は、刃具T3の軌道を視認することができる。また、作業者は、エアカット時間、エアカット距離の測定箇所(太線部分)を視認することができる。
作業者がデータ出力ボタン86にタッチすると、図2に示す演算部21は、刃具T3の軌跡データを、所定の形式(例えばCSV(Comma Separated Values)形式)で、ファイルに出力する。作業者がリターンボタン87にタッチすると、図2に示す演算部21は、図7に示すプログラム軌跡表示画面80bを、図5に示すプログラム編集画面80aに、再び切り替える。なお、図4のS6、S10に示すように、刃具T3の軌跡データの出力は、任意で実行可能である。
[補正工程(図4のS7)]
本工程は、任意で実行可能である。本工程は、手動更新ステップと、選択ステップと、書込ステップと、を有している。
(手動更新ステップ)
本ステップは、選択ステップ、書込ステップに対して、任意で実行可能である。本ステップにおいては、作業者が、目標時間欄825の目標時間、目標距離欄826の目標距離を、手動で更新することができる。すなわち、図2に示す演算部21が演算した目標時間(0.9sec)、目標距離(0.075mm)を、作業者は手動で更新することができる。
具体的には、目標時間を更新したい場合は、作業者は、図2に示すハードボタンを介して、目標時間欄825に、所望の目標時間を入力する。ここで、記憶部20には、ワークW10個分のエアカット時間、エアカット距離の測定データが格納されている。演算部21は、当該測定データを用いて、所望の目標時間を達成するために必要な減速位置βの座標(時間基準補正後減速位置)を演算する。同様に、目標距離を更新したい場合は、作業者は、図2に示すハードボタンを介して、目標距離欄826に、所望の目標距離を入力する。演算部21は、記憶部20の測定データを用いて、所望の目標距離を達成するために必要な減速位置βの座標(距離基準補正後減速位置)を演算する。
(選択ステップ)
本ステップにおいては、作業者が、図6に示す時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0)および距離基準補正後減速位置(G0X14.98,Z10.0)の中から、採用したい補正後減速位置を選択する。
なお、手動更新ステップが実行されている場合は、作業者所望の目標時間、目標距離に基づく時間基準補正後減速位置および距離基準補正後減速位置の中から、作業者が、採用したい補正後減速位置を選択する。
具体的には、時間基準補正後減速位置を選択したい場合は、作業者は、時間選択欄827にタッチする。図2に示す演算部21は、時間選択欄827に「@」(選択確認マーク)を表示する。同様に、距離基準補正後減速位置を選択したい場合は、作業者は、距離選択欄828にタッチする。図2に示す演算部21は、距離選択欄828に「@」を表示する。
なお、図3に示すMコード後の二つのエアカット区間b(エアカット時間、エアカット距離の測定対象となっている、全てのエアカット区間b)について、時間基準補正後減速位置を選択したい場合は、作業者は、図5に示す一括時間指定欄803にタッチする。図2に示す演算部21は、全ての時間選択欄827に「@」を表示する。同様に、図3に示すMコード後の二つのエアカット区間bについて、距離基準補正後減速位置を選択したい場合は、作業者は、図5に示す一括距離指定欄804にタッチする。図2に示す演算部21は、全ての距離選択欄828に「@」を表示する。
(書込ステップ)
本ステップにおいては、図2に示す演算部21が、作業者の選択結果を、プログラムに反映させる。具体的には、作業者が書込ボタン829にタッチすると、図2に示す演算部21は、作業者の選択結果(本例の場合は、時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0))を、プログラム欄800のプログラムに反映させる。すなわち、補正前減速位置(G0X15.0Z10.0)を、時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0)に、書き換える。
このようにして、図3に示すMコード後の二つのエアカット区間bについて、各々、減速位置βの補正を行うことができる。減速位置βの補正後においては、図2に示す演算部21は、図7に示すプログラム軌跡表示画面80bに、減速位置β補正後のプログラムが実行された場合の刃具T3の軌道を、表示することができる(図4のS5)。また、演算部21は、刃具T3の軌跡データを、出力することができる(図4のS10)。
[保存工程(図4のS8、S9)]
本工程は、任意で実行可能である。本工程においては、作業者が、減速位置β補正後のプログラムを図2に示す記憶部20に保存する。具体的には、既存のプログラムを更新したい場合、まず、作業者は、図5に示す上書き指定ボタン806にタッチする。次に、作業者は、保存決定ボタン808にタッチする。演算部21は、記憶部20の既存のプログラムを、減速位置β補正後のプログラムに、更新する。
また、既存のプログラムとは別のプログラムを作成したい場合、まず、作業者は、図5に示す別保存指定ボタン807にタッチする。次に、作業者は、保存決定ボタン808にタッチする。演算部21は、記憶部20に、新たに、減速位置β補正後のプログラムを格納する。
作業者が終了ボタン810にタッチすると、演算部21は、エアカット調整方法を終了する。その後(11個目以降のワークWの加工)は、減速位置β補正後のプログラムに基づいて、ワークWの加工が行われる。
<作用効果>
次に、本実施形態のエアカット調整装置の作用効果について説明する。本実施形態のエアカット調整装置3によると、エアカット時間、エアカット距離の測定は、実際のワークWの加工時に実行される。このため、ワークWの加工に先立って、超音波センサなどを用いて、距離を測定する必要がない。したがって、簡単にエアカット時間、エアカット距離を調整することができる。よって、簡単にワークWのサイクルタイムを短縮することができる。また、本実施形態のエアカット調整装置3によると、実際のワークWの寸法を、減速位置βの補正に反映させることができる。
また、本実施形態のエアカット調整装置3によると、ワークWを10個(所定数)加工するだけで、自動的に、図6に示す時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0)と、距離基準補正後減速位置(G0X14.98,Z10.0)と、を演算することができる。また、自動的に、時間基準補正後減速位置と、距離基準補正後減速位置と、を測定結果欄805に表示することができる。また、自動的に、プログラム軌跡表示画面80bを表示することができる。
また、図5、図6に示すように、制御装置2は、エアカット時間、エアカット距離の測定値が目標値に一致するように、補正量を演算することができる。このため、当該補正量を用いて減速位置β(エアカット区間bの始点)を補正することで、自動的に、かつ簡単に、エアカット時間、エアカット距離を調整することができる。
また、作業者は、エアカット時間、エアカット距離の目標値を参照して減速位置βを補正することができる。このため、過度にエアカット区間bが短くなるおそれが小さい。また、過度にエアカット区間bが長くなるおそれが小さい。
また、本実施形態のエアカット調整装置3によると、エアカット区間bの始点を、プログラムにおけるワークWの加工指令(G1)を基に、判断することができる。また、エアカット区間bの終点を、主軸モータ63Cの電流値の変化を基に、判断することができる。このため、図2に示す演算部21は、エアカット時間、エアカット距離を、簡単かつ正確に測定することができる。
また、本実施形態のエアカット調整装置3によると、図6に示すように、測定された10個のエアカット時間のうち、最短時間(0.6sec)に対して、安全率(150%)が掛けられている。同様に、測定された10個のエアカット距離のうち、最短距離(0.05mm)に対して、安全率(150%)が掛けられている。このため、エアカット時間、エアカット距離を測定した10個のワークW中、最大寸法のワークWを基準に、減速位置βを補正することができる。
また、図6に示す時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0)、距離基準補正後減速位置(G0X14.98,Z10.0)は、目標時間(0.9sec)、目標距離(0.075mm)を基準に、設定される。このため、時間基準補正後減速位置(G0X14.95,Z10.0)、距離基準補正後減速位置(G0X14.98,Z10.0)には、安全率(150%)が加味されている。したがって、減速位置β補正後であっても、ワークWの寸法によらず、減速位置βにおいて、刃具T3がワークWに当接するおそれが小さい。
また、本実施形態のエアカット調整装置3によると、図5、図6に示すように、プログラム編集画面80aは、最短時間欄821、最短距離欄822、目標時間欄825、目標距離欄826、プログラム欄800、時間基準補正後減速位置欄823、距離基準補正後減速位置欄824を備えている。このため、作業者は、最短時間、最短距離、目標時間、目標距離、補正前減速位置、時間基準補正後減速位置、距離基準補正後減速位置を一覧することができる。
また、本実施形態のエアカット調整装置3によると、作業者は、図2に示すハードボタン81を介して、図5に示す目標時間、目標距離を更新可能である。また、目標時間、目標距離が更新された場合、演算部21は、それに応じた時間基準補正後減速位置、距離基準補正後減速位置を再演算可能である。また、演算部21は、再演算後の時間基準補正後減速位置、距離基準補正後減速位置を、プログラム編集画面80aに表示可能である。このため、作業者が目標時間、目標距離を設定し直すたびに、プログラム編集画面80aは、当該目標時間、目標距離に応じた時間基準補正後減速位置、距離基準補正後減速位置を、表示することができる。したがって、作業者は、時間基準補正後減速位置、距離基準補正後減速位置を参照しながら、目標時間、目標距離を設定することができる。
また、本実施形態のエアカット調整装置3によると、図5に示す一括時間指定欄803、一括距離指定欄804、図6に示す時間選択欄827、距離選択欄828を介して、作業者は、時間に基づく補正量を用いてプログラムを書き換えるか(つまり、プログラムの減速位置βを時間基準補正後減速位置に書き換えるか)、距離に基づく補正量を用いてプログラムを書き換えるか(つまり、プログラムの減速位置βを距離基準補正後減速位置に書き換えるか)を、選択することができる。
<その他>
以上、本発明のエアカット調整装置3の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、図6に示す時間基準補正後減速位置欄823、距離基準補正後減速位置欄824の代わりに、測定結果欄805に補正量欄を配置してもよい。そして、補正量欄に、補正量(ΔX=−0.5、ΔZ=+1.0など)を表示してもよい。
また、図6に示す最短時間欄821、最短距離欄822の代わりに、測定結果欄805に平均時間欄、平均距離欄を配置してもよい。そして、平均時間欄に、複数回測定されたエアカット時間の平均値を表示してもよい。また、平均距離欄に、複数回測定されたエアカット距離の平均値を表示してもよい。
また、ワークWの総加工数は特に限定しない。また、エアカット時間、エアカット距離の測定対象となるワークWの数も、特に限定しない。エアカット時間、エアカット距離を測定するワークWの数を多くすると、演算される補正量の精度が高くなる。その反面、ワークWの総加工数のうち、測定結果を反映可能な(補正後の減速位置βを採用可能な)加工数が少なくなる。このため、全てのワークWの加工に要する時間が長くなる。例えば、複数のワークW間の寸法誤差が大きい場合(例えば、ワークWが未加工品(素材)である場合)は、エアカット時間、エアカット距離を測定するワークWの数を多くしてもよい。
反対に、エアカット時間、エアカット距離を測定するワークWの数を少なくすると、演算される補正量の精度が低くなる。その反面、ワークWの総加工数のうち、測定結果を反映可能な(補正後の減速位置βを採用可能な)加工数が多くなる。このため、全てのワークWの加工に要する時間が短くなる。例えば、既に複数のワークWの寸法誤差が小さい場合(例えば、ワークWが既に何回か加工済みである場合)は、エアカット時間、エアカット距離を測定するワークWの数を少なくしてもよい。
また、複数のワークWのばらつき具合は、ロット単位で変動する場合が多い。このため、ロット変更ごとに、エアカット時間、エアカット距離を測定してもよい。また、エアカット時間、エアカット距離のうち、いずれか一方だけを測定してもよい。すなわち、いずれか一方だけを用いて、減速位置βを補正してもよい。また、図5に示すMコード(M500、M501)の入力は、図2に示す演算部21が自動で行ってもよい。すなわち、演算部21が、プログラムの中からG1を検索し、当該G1の前にMコードを配置してもよい。また、演算部21が、プログラムの中からG0、G1を検索し、当該G0と当該G1との間にMコードを配置してもよい。また、G1の代わりに、刃具T3の円弧移動に関するG2を用いてもよい。また、安全率は特に限定しない。100%超過であればよい。また、工作機械の種類は特に限定しない。横型旋盤、正面旋盤、立型旋盤、フライス盤、ボール盤、ミーリングセルなどに、本発明のエアカット調整装置を用いてもよい。
1:CNC旋盤(工作機械)。
2:制御装置、20:記憶部、21:演算部、22:入出力インターフェイス。
3:エアカット調整装置。
4:工具台、40:刃物台、41:タレット装置、42:X軸下スライド、43:Z軸スライド、44:Z軸下スライド、45X:X軸モータ、45Z:Z軸モータ。
6:主軸台、60:本体、61:主軸、62:チャック、63C:主軸モータ。
7:ベッド、70:傾斜部。
8:ディスプレイ(表示装置、入力装置)、80:画面、80a:プログラム編集画面、80b:プログラム軌跡表示画面、81:ハードボタン、82:表示領域、83:結果欄スクロールバー、85:軌跡欄、86:データ出力ボタン、87:リターンボタン、800:プログラム欄、801:測定回数欄、802:安全率欄、803:一括時間指定欄、804:一括距離指定欄、805:測定結果欄、806:上書き指定ボタン、807:別保存指定ボタン、808:保存決定ボタン、809:次画面切替ボタン、810:終了ボタン、811:プログラムスクロールバー、820:Mコード欄、821:最短時間欄、822:最短距離欄、823:時間基準補正後減速位置欄、824:距離基準補正後減速位置欄、825:目標時間欄、826:目標距離欄、827:時間選択欄、828:距離選択欄、829:書込ボタン。
α:待機位置、β:減速位置、γ:当接位置、A:初期移動区間、B1:第一加工区間、B2:第二加工区間、B3:第三加工区間、C1:第一中間移動区間、C2:第二中間移動区間、D:終期移動区間、E1:第一加工部位、E2:第二加工部位、E3:第三加工部位、T1〜T10:刃具、W:ワーク、a:接近区間、b:エアカット区間、c:離間区間。

Claims (8)

  1. 所定のプログラムにしたがって、刃具の移動速度を減速する減速位置と、減速した該刃具がワークに当接する当接位置と、を有するエアカット区間を経由して該刃具を移動させ、該ワークに加工を施す工作機械に用いられ、該減速位置を補正してエアカットを調整するエアカット調整装置であって、
    前記エアカット区間における前記刃具の移動時間をエアカット時間、
    該エアカット区間における該刃具の移動距離をエアカット距離、
    該エアカット時間および該エアカット距離のうち、少なくとも一方を、エアカット値として、
    前記ワークの加工時に取得される該エアカット値の測定値、該エアカット値の目標値と、に基づいて、該減速位置の補正量を演算する制御装置を備えるエアカット調整装置。
  2. 前記ワークの加工は、複数回実行され、
    前記測定値は、複数回測定される該エアカット値の代表値である請求項1に記載のエアカット調整装置。
  3. 前記代表値は、複数回測定される前記エアカット値の最小値である請求項2に記載のエアカット調整装置。
  4. 前記エアカット値の前記目標値は、前記代表値に安全率を加味して設定される請求項2または請求項3に記載のエアカット調整装置。
  5. 前記制御装置は、前記減速位置を含むプログラムが格納された記憶部と、該減速位置の前記補正量を演算し該プログラムの該減速位置を書き換え可能な演算部と、を有する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のエアカット調整装置。
  6. 前記補正量により補正される前の前記減速位置を補正前減速位置、
    該補正量により補正された後の該減速位置を補正後減速位置として、
    前記エアカット値の前記測定値と、該エアカット値の前記目標値と、該補正前減速位置と、該補正後減速位置と、を表示する表示装置を備える請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のエアカット調整装置。
  7. 前記エアカット値の前記目標値を更新可能な入力装置を備え、
    該目標値が更新された場合、
    前記制御装置は、更新後の該エアカット値の該目標値に対応するように、前記補正量を再演算し、
    前記表示装置は、更新後の該エアカット値の該目標値と、再演算された該補正量に基づく前記補正後減速位置と、を表示する請求項6に記載のエアカット調整装置。
  8. 前記エアカット値は、前記エアカット時間および前記エアカット距離であり、
    該エアカット時間に基づく前記補正量による前記補正後減速位置を時間基準補正後減速位置、
    該エアカット距離に基づく前記補正量による前記補正後減速位置を距離基準補正後減速位置として、
    前記入力装置は、前記制御装置が前記プログラムの前記減速位置を書き換える際に、該時間基準補正後減速位置および該距離基準補正後減速位置のうち、どちらを用いるかを選択可能であり、
    前記表示装置は、該時間基準補正後減速位置および該距離基準補正後減速位置の選択状態を表示する請求項7に記載のエアカット調整装置。
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