JP6241074B2 - 燃料電池の電力調整システム - Google Patents

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Description

この発明は、燃料電池又はバッテリーの入力電圧を調整する電力調整システムに関する。
負荷に対する電力供給源として、燃料電池と2次バッテリーを備えたシステムが知られている。このシステムでは、2つの電力供給源を協調させて負荷に対して電力を供給するために、2つの電力供給源の電圧の違いを調整することにより、それぞれから供給される電力を制御できるようにしている。
より具体的には、燃料電池は、IV特性を持ち、燃料電池に接続される負荷に応じて電圧が変化し、また、バッテリーの電圧はSOCに応じて変化する。このため、電力調整システムは、バッテリーの電圧が燃料電池の電圧よりも高くても低くても、バッテリーから負荷へ電流を流したり、負荷からの電流をバッテリーに流す必要がある。
特許文献1では、上記要求を実現するためにバッテリーと燃料電池との間に双方向昇降圧回路を接続し、4つのスイッチング素子を制御する手法が開示されている。
このような電力調整システムの構成に着目すると、双方向昇降圧回路は、互いに並列に接続されたスイッチング素子と整流素子とを有する切替器同士を直列に接続したものを2つ備え、直列に接続した切替器の接点同士をリアクトルで接続することで構成されている。
また、双方向昇降圧回路とは別に、燃料電池には負荷やバッテリーからの電流が燃料電池に流れ込むことを防止するために、燃料電池と直列に逆流防止用のダイオードが接続されている。
特開2007−159315号公報
現在、上記のような電力調整システムを開発する上で、小型化、低コスト化を検討している。そのために、上記の双方向昇降圧回路と逆流防止用のダイオードとを一つのモジュールにした専用品を作ることが挙げられるが、小型化は実現できるものの、コストが高くなることが懸念される。
また、双方向昇降圧回路のモジュールとして一般的な、2つの切替器を直列に接続したモジュールを利用することも挙げられる。この場合、2つのモジュールをリアクトルで接続することで、双方向昇降圧回路を実現できるが、汎用品を利用することでコストは抑えられるものの、2つのモジュールと逆流防止用のダイオードが別体となってしまうため、より小型化に対する改善の余地が残る。
本発明は、コスト低減及び小型化を両立する燃料電池の電力調整システムを提供することをその目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。
本発明は、車両に搭載されるバッテリーと、負荷と、前記負荷に応じて発電する燃料電池と、前記バッテリー、負荷又は燃料電池へ電流を流す電流制御回路と、を備える燃料電池の電力調整システムである。前記電流制御回路は、互いに並列に接続されたスイッチング素子と整流素子とを有し、前記整流素子の順方向は、前記スイッチング素子に電流が流れる向きとは逆の方向である切替器を6つ含み、2つの切替器がそれぞれ前記順方向に直列に接続されたモジュール部を有する。そして前記バッテリー側の電圧を平滑にするバッテリー側キャパシタと、前記燃料電池側の電圧を平滑にする燃料電池側キャパシタと、前記バッテリー側キャパシタ又は前記燃料電池側キャパシタの電圧を昇圧又は降圧するためのリアクトルと、を含む。前記6つの切替器のうち4つの切替器と、前記バッテリー側キャパシタと、前記燃料電池側キャパシタと、前記リアクトルとは、前記バッテリー又は前記燃料電池の電圧を変換する双方向昇降圧回路を構成する。また、他の切替器のうちいずれかの整流素子は、前記燃料電池の逆流防止のためのダイオードとして前記燃料電池と接続されることを特徴とする。
この態様によれば、モジュール部には、例えば駆動モーターのインバーターで使われている6つの切替器を有する調圧モジュールを利用できるので、専用品に対してコストを抑えることができる。
また、6つの切替器のうち4つの切替器を双方向昇降圧回路とし、残りの2つの整流素子のいずれかを燃料電池の逆流防止ダイオードとして利用することで、双方向昇降圧回路と逆流防止ダイオードを一体にできる。このため、双方向昇降圧回路のモジュールを利用した電力調整システムに対して、逆流防止ダイオードも一体とできるので小型化を実現できる。
したがって、電力調整システムのコスト低減及び小型化を両立できる。
本発明の実施形態、本発明の利点については、添付された図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態における電力調整システムを示す回路図である。 図2は、電力調整システムに用いられる調圧モジュールを示す図である。 図3は、第2実施形態における電力調整システムを示す回路図である。 図4は、燃料電池への逆流防止用の整流素子と並列に接続されたスイッチ素子の制御方法を示すフローチャートである。 図5は、第3実施形態におけるスイッチング素子の制御方法を示すフローチャートである。 図6は、第4実施形態におけるスイッチング素子の制御方法を示すフローチャートである。 図7は、第5実施形態における電力調整システムを示す図である。 図8は、燃料電池の放電禁止用の整流素子と並列に接続されたスイッチング素子の制御方法を示すフローチャートである。 図9は、第6実施形態における電力調整システムを示す回路図である。 図10は、第7実施形態における電力調整システムを示す回路図である。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態における燃料電池の電力調整システムを示す構成図である。
電力調整システム100は、例えば、燃料電池によって電動モーターを駆動する車両に搭載される。
電力調整システム100は、電動モーター4と、強電バッテリー10と、バッテリー連結器11と、燃料電池20と、燃料電池連結器21と、電力調整回路30と、インバーター40と、制御装置50と、を備える。
強電バッテリー10は、インバーター40を介して電動モーター4から供給される電力を蓄える。強電バッテリー10は、例えば、直流電圧300V(ボルト)のリチウムイオンバッテリー(2次電池)である。強電バッテリー10は、バッテリー連結器11によって電力調整回路30と接続される。
バッテリー連結器11は、制御装置50の指令に従って、強電バッテリー10を電力調整回路30に接続(連結)又は遮断する。バッテリー連結器11は、例えば、電力調整システム100の停止時に、強電バッテリー10を電力調整回路30から遮断し、起動時に強電バッテリー10を電力調整回路30と電気的に接続する。
具体的にはバッテリー連結器11は、強電バッテリー10の正極端子(+)を電力調整回路30の正極端子101に接続するとともに、強電バッテリー10の負極端子(−)を電力調整回路30の負極端子102に接続する。
燃料電池20は、電動モーター4の電源であり、電動モーター4の負荷に応じて発電する積層電池である。燃料電池20は、カソードポンプ201から供給される酸素ガス(O)と、アノードポンプ202から供給される水素ガス(H)との化学反応によって、数百V(ボルト)の直流電圧を発生する。燃料電池20では、多数の電池セルが直列に接続されている。電池セルは、例えば、1V程度の起電力を生じる。燃料電池20は、燃料電池連結器21によって電力調整回路30と接続される。
燃料電池連結器21は、制御装置50の指令に従って、燃料電池20を電力調整回路30に連結又は遮断する。燃料電池連結器21は、例えば、燃料電池20の発電停止時に燃料電池20を電力調整回路30から遮断し、起動時には燃料電池20を電力調整回路30と電気的に接続する。
具体的には燃料電池連結器21は、燃料電池20の正極端子(+)を電力調整回路30の正極端子103と接続するとともに、燃料電池20の負極端子(−)を、電力調整回路30の負極端子104とインバーター40の負極端子(−)とのそれぞれに接続する。
インバーター40は、強電バッテリー10又は燃料電池20の直流電圧を交流電圧に変換して電源電力を電動モーター4に供給する。インバーター40は、多数のスイッチング素子を有する。インバーター40には、例えば、スイッチング素子と整流素子とが互いに並列に接続された切替器を6個有する調圧モジュール、いわゆる6in1(シックスインワン)のパワーモジュールが用いられることが多い。これらのスイッチング素子は、スイッチング制御に基づくPWM(Pulse Width Modulation)信号によって高速に切り替えられる。
インバーター40は、電力調整回路30を介して強電バッテリー10又は燃料電池20から供給される電力を直流から交流へ変換して電動モーター4へ出力する。また、インバーター40は、車両の制動時などに電動モーター4で回生される電源電力を交流から直流に変換して電力調整回路30を介してバッテリー10へ出力する。インバーター40の正極端子(+)は、電力調整回路30の正極端子105に接続される。
電力調整回路30は、強電バッテリー10と燃料電池20との間に接続される。具体的には、一方の正極端子101及び負極端子102は、それぞれ強電バッテリー10の正極端子及び負極端子と接続され、他方の正極端子103及び負極端子104は、それぞれ燃料電池20の正極端子及び負極端子と接続される。
電力調整回路30は、電力の供給先へ電流を流すために、強電バッテリー10、燃料電池20又はインバーター40からの電流を制御して強電バッテリー10側の電圧又は燃料電池20側の電圧を変換する電流制御回路である。電力調整回路30は、強電バッテリー10の充電及び放電や、電動モーター4を駆動するためのインバーター40への給電などのパワーマネジメントを行う回路である。
例えば、電力調整回路30は、燃料電池20又はインバーター40から入力される直流電圧に基づいて、強電バッテリー側の電圧を昇圧又は降圧する。あるいは電力調整回路30は、強電バッテリー10から入力される直流電圧に基づいて、燃料電池側の電圧を昇圧又は降圧する。
例えば、電力調整回路30は、強電バッテリー10の電力をインバーター40へ放電するときには、強電バッテリー側の入力電圧よりも燃料電池側の電圧を昇圧する。また、電動モーター4の回生電力を強電バッテリー10に充電するときには、燃料電池側の入力電圧よりも強電バッテリー側の電圧を昇圧する。
このような電力調整回路には、1つのリアクトルと4つの切替器とで構成される双方向昇降圧回路と、燃料電池への逆流防止のためのダイオード(逆流防止ダイオード)と、が設けられる。電圧調整回路を設計するにあたり、双方向昇降圧回路と逆流防止ダイオードとを一つのモジュールにした専用品を作ることが考えられるが、小型化は実現できるものの、製造コストが高くなることが懸念される。
また、双方向昇圧回路のモジュールとして、2つの切替器を直列に接続したモジュール、いわゆる2in1(ツーインワン)のパワーモジュールを利用することも考えられる。具体的には、2つのモジュール同士をリアクトルで接続することにより双方向昇降圧回路を実現できる。しかし、この場合には、汎用品を利用することが可能となりコストは抑えられるものの、2つのモジュールと逆流防止ダイオードとが別体となってしまうため、より小型化に対する改善の余地が残る。
そこで、本発明では、複数の切替器が設けられる電力調整回路を、汎用品のモジュールで構成することにより、製造コストの低減と小型化の両立を図る。
図2は、電力調整回路30のモジュール部301に配置される調圧モジュール300を示す回路図である。なお、本実施形態では、モジュール部301の大きさは、便宜上、調圧モジュール300の大きさと一致させている。
調圧モジュール300は、本実施形態では6in1のパワーモジュールである。調圧モジュール300は、第1切替器31と、第2切替器32と、第3切替器33と、第4切替器34と、第5切替器35と、第6切替器36と、を有する。以下では、第1〜第6切替器を単に「切替器」と称する。
また、調圧モジュール300には、多数のピン端子が設けられている。具体的には、入力端子P1〜P3と、出力端子N1〜N3と、接点端子1〜3と、制御端子(ゲート端子)G1〜G6とが調圧モジュール300に設けられている。
切替器31は、スイッチング素子311と整流素子312とを有する。スイッチング素子は、例えば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor:電界効果トランジスタ)などのトランジスタである。本実施形態では、スイッチング素子311は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)である。整流素子312は、一方向に電流を流すダイオードである。なお、整流素子が電流を通す向きを順方向という。
スイッチング素子311は、ゲート端子G1に対してH(High)レベルの電圧が供給されると、入力端子P1から接点端子1へ電流を流す。すなわち、スイッチング素子311は、入力端子P1から出力端子N1へ電流を流す。
整流素子312は、順方向に電圧が印加されると電流を流し、逆方向に電圧が印加されると降伏電圧に達するまでは電流を阻止する。整流素子312は、入力端子P1から接点端子1への電流方向に対して整流素子の順方向が逆向きとなるように、スイッチング素子311と並列に接続される。
切替器32〜36のそれぞれは、切替器31と同様の構成である。すなわち、切替器32では、電流の流れる向き(順方向)が互いに逆向きとなるように、スイッチング素子321と整流素子322とが互いに並列に接続されている。同様に、切替器33では、スイッチング素子331と整流素子332とが互いに並列に接続され、切替器34では、スイッチング素子341と整流素子342とが互いに並列に接続されている。また、切替器35では、スイッチング素子351と整流素子352とが互いに並列に接続され、切替器36では、スイッチング素子361と整流素子362とが互いに並列に接続されている。
切替器31及び切替器32は、整流素子312の順方向と整流素子322の順方向とが同一方向となるように直列に接続されている。
すなわち、入力端子P1には、スイッチング素子311のコレクタ端子と整流素子312のカソード端子とが互いに接続され、スイッチング素子311のエミッタ端子と整流素子312のアノード端子とが共に接点端子1に接続されている。そして接点端子1には、スイッチング素子321のコレクタ端子と整流素子322のカソード端子とが共に接続され、スイッチング素子321のエミッタ端子と整流素子322のアノード端子とが共に出力端子N1に接続されている。
切替器33及び切替器34は、切替器31及び切替器32と同様に、整流素子332及び342の順方向が一致するように互いに接続されている。
すなわち、入力端子P2には、スイッチング素子331のコレクタ端子と整流素子332のカソード端子とが互いに接続され、スイッチング素子331のエミッタ端子と整流素子332のアノード端子とが共に接点端子1に接続されている。そして接点端子2には、スイッチング素子341のコレクタ端子と整流素子342のカソード端子とが共に接続され、スイッチング素子341のエミッタ端子と整流素子342のアノード端子とが共に出力端子N2に接続されている。
切替器35及び切替器36は、切替器33及び切替器34と同様に、整流素子352及び362の順方向が一致するように直列に接続されている。
すなわち、入力端子P3には、スイッチング素子351のコレクタ端子と整流素子352のカソード端子とが互いに接続され、スイッチング素子351のエミッタ端子と整流素子352のアノード端子とが共に接点端子1に接続されている。そして接点端子3には、スイッチング素子361のコレクタ端子と整流素子362のカソード端子とが共に接続され、スイッチング素子361のエミッタ端子と整流素子362のアノード端子とが共に出力端子N3に接続されている。
このようにモジュール部301は、切替器31及び切替器32の第1スイッチ群と、切替器33及び切替器34の第2スイッチ群と、切替器33及び切替器34の第3スイッチ群と、で構成されている。そしてモジュール部301には、図1に示すように調圧モジュール300が配置される。
図1では、電力調整回路30は、調圧モジュール300と共に、リアクトル41と、バッテリー側キャパシタ42と、燃料電池側キャパシタ43と、を備える。
リアクトル41は、電力調整回路30に入力される電圧を昇圧又は降圧するためのインダクタンスである。
バッテリー側キャパシタ42は、強電バッテリー側の正極端子101と負極端子102の端子間に生じる電圧を平滑にする。
燃料電池側キャパシタ43は、インバーター側の正極端子105と負極端子104の端子間に生じる電圧を平滑にする。このため、燃料電池側キャパシタ43によって、燃料電池側の正極端子103と負極端子104の端子間に生じる電圧も平滑にされる。
電力調整回路30では、切替器31〜34と、リアクトル41と、バッテリー側キャパシタ42と、燃料電池側キャパシタ43とが、双方向昇降圧回路を構成する電子部品として用いられる。
双方向昇降圧回路は、強電バッテリー10又は燃料電池20の電圧を変換する。具体的には、切替器31〜34のいずれかがスイッチング制御により導通状態(オン)と非導通状態(オフ)を繰り返すスイッチング動作をすることで、バッテリー側キャパシタ42に生じる電圧、又は、燃料電池側キャパシタ43に生じる電圧を昇圧又は降圧する。例えば、スイッチング素子311が導通状態に設定され、スイッチング素子321及びスイッチング素子341が共に非導通状態に設定された状態で、スイッチング素子331がスイッチング制御によってオンオフを繰り返す。これにより、燃料電池20の入力電圧に基づいて、バッテリー側キャパシタ42の電圧が昇圧される。
次に電力調整回路30の接続について説明する。
調圧モジュール300の入力端子P1は、バッテリー側キャパシタ42の一端と接続され、バッテリー側キャパシタ42の他端が出力端子N1と接続される。すなわち、直列に接続された切替器31及び切替器32は、バッテリー側キャパシタ42に対して並列に接続される。
調圧モジュール300の接点端子1は、リアクトル41の一端に接続され、リアクトル41の他端が接点端子2と接続される。
調圧モジュール300の入力端子P2は、燃料電池側キャパシタ43の一端と接続され、燃料電池側キャパシタ43の他端は、出力端子N2と接続される。すなわち、直列に接続された切替器33及び切替器34は、燃料電池側キャパシタ43に対して並列に接続される。
調圧モジュール300の入力端子P3は、インバーター40の正極端子(+)と接続されるとともに、インバーター40の負極端子(−)は、出力端子N3に接続される。すなわち、直列に接続された切替器35及び切替器36は、インバーター40に対して並列に接続される。
また調圧モジュール300の入力端子P3は、入力端子P2に接続されるとともに、調圧モジュール300の出力端子N3は、出力端子N2と接続される。すなわち、インバーター40は、燃料電池側キャパシタ43に対して並列に接続されている。
調圧モジュール300の出力端子N3は、出力端子N2だけでなく出力端子N1とも接続される。すなわち、燃料電池20の負極端子(−)は、インバーター40の負極端子(−)と強電バッテリー10の負極端子(−)とにそれぞれ接続される。
また、燃料電池20の正極端子(+)は、調圧モジュール300の接点端子3に接続される。このため、切替器35の整流素子352によって、インバーター40及び燃料電池側キャパシタ43からの電流(正電荷)が遮断される。すなわち、整流素子352は、燃料電池への逆流防止のためのダイオードとして機能する。
調圧モジュール300の制御端子G1〜G4は、それぞれ信号線を介して制御装置50と接続される。制御装置50は、強電バッテリー10と燃料電池20とインバーター40の電圧状態に応じたPWM信号をスイッチング素子311ないし341の制御端子に供給する。これにより、調圧モジュール300に入力される入力電圧によって出力側の電圧が昇圧又は降圧される。
例えば、制御装置50は、インバーター40から強電バッテリー10へ電力を供給する場合において、インバーター40の電圧が強電バッテリー10の電圧よりも低いときには、バッテリー側キャパシタ42の電圧を強電バッテリー10の電圧よりも高くするPWM信号をスイッチング素子331に供給する。これにより、電力調整回路30における強電バッテリー側の電圧が昇圧され、インバーター40から強電バッテリー10に充電電流が供給される。
あるいは、制御装置50は、強電バッテリー10からインバーター40へ放電する場合において、強電バッテリー10の電圧がインバーター40の電圧よりも低いときは、燃料電池側キャパシタ43の電圧をインバーター40の電圧よりも高くするPWM信号をスイッチング素子311に供給する。これにより、電力調整回路30におけるインバーター側の電圧が昇圧され、強電バッテリー10からインバーター40へ電流が放電される。
また、調圧モジュール300のゲート端子G5は、例えば非導通信号線と接続される。非導通信号線には、スイッチング素子351が非導通状態となるL(Low)レベルの電位が供給されている。これにより、インバーター40又は強電バッテリー10から燃料電池20への電流の逆流が阻止される。
さらに調圧モジュール300のゲート端子G6は、ゲート端子G5と同様、非導通信号線に接続される。これにより、燃料電池20の正極端子(+)から負極端子(−)への放電を禁止している。
このように電力調整回路30では、切替器31ないし切替器34のスイッチング制御によって強電バッテリー側の電圧、又は、燃料電池側の電圧を昇圧又は降圧することができる。これとともに、切替器35の整流素子352によって燃料電池20への電流の逆流を阻止することができる。さらに、切替器36の整流素子362によって、燃料電池20の正極端子(+)から燃料電池20の負極端子(−)への電流の逆流を阻止することができる。
本発明の第1実施形態によれば、モジュール部301は、スイッチング素子と整流素子とが並列に接続された切替器を含む調圧モジュール300で構成される。調圧モジュール300は、2つの切替器ごとに、整流素子の順方向が互いに一致するように切替器同士が接続されている。すなわち、切替器31と切替器32が直列に接続され、切替器33と切替器34が直列に接続され、切替器35と切替器36が直列に接続されている。
そして、切替器31〜34と、リアクトル41と、バッテリー側キャパシタ42と、燃料電池側キャパシタ43とにより、双方向昇降圧回路が構成される。
他の切替器35については、燃料電池20への逆流防止のためのダイオードとして整流素子352のアノード端子が、燃料電池20の正極端子(+)に接続され、整流素子352のカソード端子が燃料電池20の負極端子(−)に接続される。さらに切替器36については、燃料電池20から負極端子(−)への逆流防止のためのダイオードとして、整流素子362のカソード端子が、燃料電池20の正極端子(+)に接続され、整流素子362のアノード端子が、燃料電池20の負極端子(−)に接続される。
具体的には、インバーター40は、燃料電池側キャパシタ43と並列に接続される。またモジュール部301では、切替器31及び切替器32と、切替器33及び切替器34と、切替器35及び切替器36との2つの切替器同士が、それぞれ整流素子の順方向が一致するように直列に接続される。
切替器31及び切替器32は、42と並列に接続されるとともに、切替器31と切替器32の接点端子1は、リアクトル41の一端に接続される。
切替器33及び切替器34は、燃料電池側キャパシタ43と並列に接続されるとともに、切替器33と切替器34の接点端子2は、リアクトル41の他端に接続される。
切替器35及び切替器36は、燃料電池側キャパシタ43と並列に接続され、切替器35の整流素子352のアノード端子は、インバーター40及び燃料電池側キャパシタ43からの電流が遮断されるように、燃料電池20の正極端子(+)に接続される。
このように、切替器31〜34と、リアクトル41と、バッテリー側キャパシタ42と、燃料電池側キャパシタ43とを接続することで、双方昇圧降圧回路を構成できるとともに、切替器35の整流素子352が、燃料電池20への逆流防止用のダイオードとしての役割を果たす。
したがって、インバーター40に用いられる汎用品の調圧モジュール300を電力調整回路30に利用できるので、専用品に対してコストを抑えることができる。また、双方向昇降圧回路として2in1モジュールを2個配置する構成に比べて、1個の6in1のパワーモジュールを使用するだけでよいので、モジュール数を削減することができる。
さらに、調圧モジュール300のうちの切替器31〜34を双方向昇降圧回路として利用し、残りの切替器35の整流素子352を燃料電池20の逆流防止ダイオードとして利用することで、双方向昇降圧回路と逆流防止ダイオードを一体にできる。
このため、双方向昇降圧回路のモジュールを利用した電力調整システムにおいて、逆流防止ダイオード352も一体とできるので小型化を実現できる。したがって、電力調整システム100の製造コストの低減と電力調整システム100の小型化を両立できる。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態における電力調整システム110を示す回路図である。電力調整システム110の基本構成は、図1に示した電力調整システム100と同じである。以下、電力調整システム100と同じ構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
電力調整システム110では、切替器35のスイッチング素子351の接続状態を切り替える。このため、スイッチング素子351のゲート端子G5は、信号線を介して制御装置50に接続される。
また、強電バッテリー10、燃料電池20又はインバーター40からの給電状態を判定するために、電力調整回路30には、電流センサー111〜114と、電圧センサー121及び電圧センサー122と、が配置される。その他の構成は、図1に示した電力調整システムと同様であるため、ここでの説明を省略する。
電流センサー111〜114は、電力調整回路30の接続ラインに流れる電流の大きさ(電流値)を検出して電流値を示す検出信号を制御装置50に出力する。例えば、インバーター40から強電バッテリー10へ充電する場合には、電流センサー111及び電流センサー113は、正(プラス)の電流値を示す検出信号を出力する。一方、強電バッテリー10からインバーター40へ電流を放電する場合には、電流センサー111及び電流センサー113は、負(マイナス)の電流値を示す検出信号を出力する。また、燃料電池20から強電バッテリー10又はインバーター40へ電流を放電する場合には、電流センサー114は、正の電流値を示す検出信号を出力する。
電流センサー111は、電力調整回路30の正極端子101と、調圧モジュール300の入力端子P1との間に接続される。電流センサー112は、切替器31及び切替器32の接点端子1とリアクトル41との間に接続される。電流センサー113は、電力調整回路30の正極端子105と調圧モジュール300の入力端子P3との間に配置される。電流センサー114は、電力調整回路30の正極端子103と調圧モジュール300の接点端子3との間に接続される。
電圧センサー121は、バッテリー側キャパシタ42の電圧の大きさ(電圧値)を検出して検出信号を制御装置50に出力する。電圧センサー122は、燃料電池側キャパシタ43の電圧値を検出して検出信号を制御装置50に出力する。
制御装置50は、例えば、電流センサー111〜114の検出信号と、電圧センサー121又は電圧センサー122の検出信号とに基づいて、強電バッテリー10又は燃料電池20の充電状態又は放電状態を判定する。制御装置50は、電流センサー111及び電流センサー113の電流値が、正の値である充電閾値よりも大きい場合には、インバーター40による強電バッテリー10への給電状態であると判定する。
インバーター40が給電状態のときには、インバーター40では複数の切替器がスイッチング動作を実行している。このスイッチング制御によって、インバーター40から電力調整回路30に高調波成分のリップル成分(リップルノイズ)が混入する場合がある。この場合には、リップルノイズによって電力調整回路30の出力電圧が不安定となることがある。
そこで第2実施形態では、切替器35のスイッチング素子351を利用してインバーター40からのリップノイズを抑制する手法について説明する。
制御装置50は、インバーター40による給電状態に応じて、スイッチング素子351を非導通状態から導通状態に切り替える。
具体的には、制御装置50は、例えば、インバーター40から強電バッテリー10へ電力を供給する給電状態のときに、スイッチング素子351を導通状態に設定する。これにより、インバーター40の正極端子(+)が、燃料電池20の正極端子(+)と接続される。
このため、燃料電池20の内部キャパシタCによってインバーター40のリップルノイズが低減されるので、燃料電池側キャパシタ43とバッテリー側キャパシタ42に生じる電圧変動を抑制することができる。すなわち、電力調整回路30の出力電圧に生じるリップルノイズを抑制することができる。
図4は、スイッチング素子351の制御方法を示すフローチャートである。
ステップS911において制御装置50は、インバーター40のスイッチング制御によってリップル成分が大きくなるリップル発生状態を判断する。
例えば、制御装置50は、電動モーター4の負荷が、所定の閾値よりも高い場合には、インバーター40がリップル発生状態であると判断し、電動モーター4の負荷が所定の閾値以下である場合には、インバーター40がリップル発生状態でないと判断する。
あるいは、制御装置50は、電流センサー113又は電圧センサー122の検出信号に基づいて、インバーター40のリップル発生状態を判断する。例えば制御装置50は、検出信号をスペクトラム解析し、解析されたリップル周波数の強度がノイズ閾値以上である場合には、インバーター40がリップル発生状態であると判断し、リップル周波数の強度がノイズ閾値よりも低い場合には、インバーター40がリップル発生状態でないと判断する。
ステップS912において制御装置50は、インバーター40がリップル発生状態であると判断した場合には、スイッチング素子351を導通状態に設定する。これにより、インバーター40の正極端子(+)が、燃料電池20の内部キャパシタンス成分からなる仮想の内部キャパシタCと接続される。
一方、ステップS913において制御装置50は、インバーター40がリップル発生状態でないと判断した場合には、スイッチング素子351を非導通状態に設定する。これにより、スイッチング素子351が非導通状態となるので、整流素子352によって燃料電池20への電流の逆流を阻止することができる。
第2実施形態によれば、制御装置50は、インバーター40による給電状態に基づいて切替器35のスイッチング素子351を非導通状態から導通状態に切り替える。これにより、インバーター40が燃料電池20の内部キャパシタCと接続されるため、内部キャパシタCによって、インバーター40のスイッチング制御に伴い電力調整回路30に混入するリップルノイズを抑制することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の電力調整システムは、第2実施形態の構成と同様である。
調圧モジュール300に設けられるスイッチング素子311〜361については、導通状態のときの抵抗値、いわゆるON抵抗値は、整流素子312〜362の順方向の抵抗値よりも小さい。このため、切替器35の抵抗値は、スイッチング素子351を導通状態に設定すると小さくなるので、切替器35で生じる電力の損失は小さくなる。
そこで第3実施形態では、制御装置50は、燃料電池20から切替器35を介して強電バッテリー10又はインバーター40へ電流を供給する給電状態のときには、スイッチング素子351を導通状態に設定する。
例えば、制御装置50は、電流センサー111〜114、又は、電圧センサー121及び電圧センサー122の検出信号に基づいて、燃料電池20が給電状態か否かを判定する。制御装置50は、燃料電池20が強電バッテリー10への給電状態であると判定したとき、又は、燃料電池20がインバーター40への給電状態であると判定したときには、スイッチング素子351を非導通状態から導通状態に設定する。
これにより、スイッチング素子351の抵抗値は、整流素子352の順方向抵抗値よりも小さくなるため、スイッチング素子351が非導通状態のときよりも切替器35で消費される電力を低減することができる。
図5は、スイッチング素子351の制御方法を示すフローチャートである。
ステップS921において制御装置50は、電流センサー111〜114、又は、電圧センサー121及び電圧センサー122から検出信号を取得する。
ステップS922において、制御装置50は、検出信号に基づいて、燃料電池20が放電状態であるか否かを判断する。例えば、制御装置50は、電流センサー114の電流値が、正の値である放電閾値よりも大きい場合には、燃料電池20が強電バッテリー10又はインバーター40へ放電している放電状態であると判定する。一方、制御装置50は、電流センサー114の電流値が、放電閾値以下である場合には、燃料電池20が放電状態でないと判定する。
ステップS923において制御装置50は、燃料電池20が放電状態であると判定したときは、スイッチング素子351を導通状態に設定する。これにより、スイッチング素子351が導通状態となるので、燃料電池20の放電電流が、整流素子352よりもスイッチング素子351に流れることになる。
一方、ステップS924において制御装置50は、燃料電池20が放電状態でないと判定したときは、スイッチング素子351を非導通状態に設定する。これにより、スイッチング素子351が非導通状態となるので、燃料電池20への電流の逆流を阻止することができる。
第3実施形態によれば、燃料電池20から、整流素子352を通じて強電バッテリー10又はインバーター40へ電流が流れるときには、制御装置50は、スイッチング素子351を非導通状態から導通状態に設定する。
これにより、整流素子352の順方向の抵抗値よりもON抵抗値が小さいスイッチング素子351に電流が流れるので、切替器35で消費される電力が小さくなるため、燃料電池20の発電電力の損失を低減することができる。
なお、燃料電池20は、燃料電池内部の湿潤度に応じて発電効率が変わる。このため、燃料電池20の湿潤度を発電効率の良い状態で維持することが望ましい。燃料電池20の湿潤度は、燃料電池20の内部抵抗(内部インピーダンス)と相関性が高いことから、燃料電池20には燃料電池20の内部抵抗を測定するための装置が接続される。内部抵抗測定装置は、燃料電池20の正極端子(+)に交流信号を重畳し、その交流信号の検出値によって内部抵抗を求める。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態では、電力調整回路30の双方向昇降圧回路を利用して燃料電池20の内部抵抗を測定する。
制御装置50は、内部抵抗を測定するために、双方向昇降圧回路を構成するスイッチング素子311〜341のいずれかをスイッチング制御して、予め定められた周波数で交流信号を燃料電池20の直流電圧に重畳する。この交流信号の周波数は、インバーター40などの機器の動作条件によって定まる。
具体的には、制御装置50は、所定周波数の交流信号を発生させるPWM信号を生成し、このPWM信号をスイッチング素子311〜341に供給する。これにより、内部抵抗測定のための交流信号が燃料電池20の正極端子(+)に重畳される。
制御装置50は、例えばスイッチング素子321を導通状態と非導通状態とに交互に切り替えて燃料電池側キャパシタ43に蓄積される電荷を増減させる。これにより、燃料電池側キャパシタ43の電圧は、所定周波数で振動するので、燃料電池20に交流信号が流れる。
そして制御装置50は、電流センサー114で検出される燃料電池20の電流値と、電圧センサー122で検出される燃料電池20の電圧値とに基づいて、内部抵抗を演算する。
本実施形態では、制御装置50は、双方向昇降圧回路を制御して交流信号を生成するときに、スイッチング素子351を非導通状態から導通状態に切替える。
例えば、整流素子352が原因で交流信号の波形歪みが大きくなるときに限り、制御装置50は、スイッチング素子351を非導通状態から導通状態に切替える。車両がアイドルストップ状態のときに、燃料電池20の正極端子(+)に重畳される交流信号の振幅が小さくなるので、交流信号の波形歪みが大きくなりやすい。このため、制御装置50は、双方向昇降圧回路で内部抵抗測定のための交流信号を生成している状況で、車両がアイドルストップ状態になったときには、スイッチング素子351を非導通状態から導通状態に切り替える。
具体的には、制御装置50は、内部抵抗測定の実行中に、エンジン回転速度及び負荷トルクに基づいて、車両がアイドル状態か否かを判定する。制御装置50は、車両がアイドル状態であると判定したときには、スイッチング素子351を導通状態に設定する。これにより、スイッチング素子351が導通状態となり、燃料電池20と電力調整回路30とが双方向に電流が流れるようになる。このため、整流素子352が電流を遮断することに起因する交流信号の波形歪みを解消することができる。
図6は、スイッチング素子351の制御方法を示すフローチャートである。
ステップS931において制御装置50は、スイッチング素子311ないし341のいずれかをオンオフに切り替えるスイッチング制御を行い、燃料電池20の正極端子(+)に対し内部抵抗を測定するための交流信号を生じさせる。
ステップS932において制御装置50は、例えば、電動モーター4の負荷状態に応じて車両がアイドル状態であるか否かを判定する。
ステップS933において制御装置50は、車両がアイドル状態であると判定したときには、スイッチング素子361を導通状態に設定する。これにより、スイッチング素子361が導通状態となり、整流素子362が電流を遮断する方向にもスイッチング素子361を介して電流が流れるため、整流素子362に起因する交流信号の波形の歪みを抑制することができる。
ステップS934において制御装置50は、車両がアイドル状態でない通常運転状態と判定したときには、スイッチング素子361を非導通状態に設定する。これにより、スイッチング素子351が非導通状態となるので、整流素子352によって燃料電池20への電流の逆流を阻止することができる。
第4実施形態によれば、制御装置50は、内部抵抗を測定するための交流信号を燃料電池20の正極端子(+)に重畳しているときに、車両がアイドルストップ状態であるか否かを判定する。そして車両がアイドルストップ状態であるときには、制御装置50は、スイッチング素子351を導通状態に設定する。
これにより、整流素子352に起因する交流信号の波形歪みが大きくなると、スイッチング素子351が導通状態となるので、交流信号の波形歪みを低減することができる。したがって、燃料電池20の内部抵抗の測定精度を高めることができる。
(第5実施形態)
図7は、本発明の第5実施形態における電力調整システム120を示す図である。
本実施形態では、車両がフェール状態のときにスイッチング素子361を非導通状態から導通状態に切り替える。
電力調整システム120では、スイッチング素子361のゲート端子G6が信号線を介して制御装置50に接続される。その他の構成は、図1に示した電力調整システム100と同じである。
制御装置50は、例えば車両に設けられた加速度センサーの検出信号に基づいて車両がフェール状態か否かを判定する。例えば、制御装置50は、加速度センサーの検出信号が、予め定められた衝突閾値を超えるときには、車両が衝突したと判断して、車両の状態をフェール状態に設定する。
制御装置50は、車両がフェール状態であると判定したときには、スイッチング素子361を導通状態に設定する。これにより、燃料電池20の正極端子(+)が負極端子(−)に接続されるため、燃料電池20に蓄えられた電力を早期に放電することができる。
図8は、スイッチング素子361の制御方法を示すフローチャートである。
ステップS941において制御装置50は、例えばイグニッションキーがONに設定されると、燃料電池20の負極端子(−)への放電を禁止するため、スイッチング素子361を非導通状態に設定する。
ステップS942において制御装置50は、例えば車両に搭載された加速度センサーの検出信号に基づいて、車両がフェール状態か否かを判定する。そして車両がフェール状態であると判定されるまで所定周期(例えば数ミリs)でステップS941の処理を繰り返し実行する。
ステップS943において制御装置50は、車両がフェール状態であると判定した場合には、スイッチング素子361を非導通状態から導通状態に切り替える。これにより、スイッチング素子361が導通状態となり、燃料電池20を放電することができる。
第5実施形態によれば、制御装置50は、車両がフェール状態になるとスイッチング素子361を導通状態にするので、燃料電池20を短絡して燃料電池20の電圧を迅速に下げることができる。
これにより、フェール状態で運転者が燃料電池20に触れたときに感電することを防止できる。あるいは、車両の衝突によって運転者が車体に触れたときに燃料電池20から電流が漏電して感電することを回避できる。
(第6実施形態)
図9は、本発明の第7実施形態における電力調整システム130を示す回路図である。
本実施形態では、燃料電池20の逆流防止ダイオードとして、整流素子352に代えて整流素子362が利用される。
電力調整システム130では、切替器35と切替器36の接点端子3は、インバーター40の正極端子(+)に接続される。整流素子362のアノード端子は、インバーター40及び燃料電池側キャパシタ43からの電流が遮断されるように、燃料電池20の正極端子(+)に接続される。他の接続構成は、図1と同様である。
第6実施形態によれば、第1実施形態と同様に、汎用品の調圧モジュール300を電力調整システム130のモジュール部に配置できるので、専用品に比べてコストを抑えることができる。また、双方向昇降圧回路のモジュールを利用した電力調整システムにおいて、整流素子362も逆流防止ダイオードとして一体とできるので小型化を実現できる。
したがって、電力調整システム130の製造コストの低減と電力調整システム130の小型化を両立できる。
また、第2実施形態から第4実施形態と同様に、スイッチング素子361を非導通状態から導通状態に切り替えるようにしてもよい。これにより、インバーター40のリップルノイズの低減と、整流素子362での電力損失の低減と、内部抵抗測定のための交流信号の波形歪みの軽減と、をそれぞれ実現することができる。なお、本実施形態では、燃料電池側キャパシタ43の一端が、切替器35及び切替器36の接点端子3と接続される例について説明したが、燃料電池側キャパシタ43の一端が、切替器35の入力端子P3と接続してもよい。この場合には、整流素子352及び整流素子362が、燃料電池20への逆流防止ダイオードとしての役割を果たす。
(第7実施形態)
図10は、本発明の第7実施形態における電力調整システム140を示す回路図である。
電力調整システム140では、インバーター40が、強電バッテリー10に対して並列に接続されている。他の構成は、図1と同様である。
第7実施形態によれば、第1実施形態と同様に、汎用品の調圧モジュール300を電力調整システム140のモジュール部に配置できるので、専用品に比べてコストを抑えることができる。また、双方向昇降圧回路のモジュールを利用した電力調整システムにおいて、逆流防止ダイオード352も一体とできるので小型化を実現できる。
したがって、電力調整システム140の製造コストの低減と電力調整システム140の小型化を両立できる。
また、第3実施形態及び第4実施形態と同様に、スイッチング素子351を非導通状態から導通状態に切り替えるようにしてもよい。これにより、整流素子362での電力損失の低減と、整流素子362に起因する交流信号の波形歪みの軽減と、を実現することができる。
さらに第6実施形態と同様に、スイッチング素子361を非導通状態から導通状態に切り替えるようにしてもよい。これにより、フェール状態のときに燃料電池20の放電を迅速に行うことが可能となり、燃料電池20からの漏電に伴う運転者の感電を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、電力調整回路30には、モジュール部301には、6個の切替器31〜36が含まれる例について説明したが、6個よりも多くの切替器が含まれてもよく、例えば、14個の切替器で構成されてもよい。この場合には、例えば14個の切替器を有する14in1の調圧モジュールが利用される。
また、モジュール部301を、2in1の調圧モジュールと、14in1の調圧モジュールとを組み合わせて構成してもよい。例えば、切替器35及び切替器36については2in1の調圧モジュールを利用し、他の切替器については14in1の調圧モジュールを利用してもよい。
なお、上記実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
4 電動モーター(負荷)
10 強電バッテリー(バッテリー)
20 燃料電池
30 電力調整回路(電流制御回路)
31〜36 切替器(第1切替器〜第6切替器)
41 リアクトル
42 バッテリー側キャパシタ
43 燃料電池側キャパシタ
100〜140 電力調整システム
311〜361 スイッチング素子
312〜362 整流素子
300 調圧モジュール
40 インバーター
50 制御装置

Claims (8)

  1. 車両に搭載されるバッテリーと、負荷と、前記負荷に応じて発電する燃料電池と、前記バッテリー、負荷又は燃料電池へ電流を流す電流制御回路と、を備える燃料電池の電力調整システムにおいて、
    前記電流制御回路は、
    互いに並列に接続されたスイッチング素子と整流素子とを有し、前記整流素子の順方向は、前記スイッチング素子に電流が流れる向きとは逆の方向である切替器を6つ含み、2つの切替器がそれぞれ前記順方向に直列に接続されたモジュール部と、
    前記バッテリー側の電圧を平滑にするバッテリー側キャパシタと、
    前記燃料電池側の電圧を平滑にする燃料電池側キャパシタと、
    前記バッテリー側キャパシタ又は前記燃料電池側キャパシタの電圧を昇圧又は降圧するためのリアクトルと、を含み、
    前記6つの切替器のうち4つの切替器と、前記バッテリー側キャパシタと、前記燃料電池側キャパシタと、前記リアクトルとは、前記バッテリー又は前記燃料電池の電圧を変換する双方向昇降圧回路を構成し、
    他の切替器のうちいずれかの整流素子は、前記燃料電池の逆流防止のためのダイオードとして前記燃料電池と接続される、
    燃料電池の電力調整システム。
  2. 請求項1に記載の電力調整システムにおいて、
    前記負荷は、前記燃料電池側キャパシタと並列に接続され、
    前記モジュール部は、前記6つの切替器のうち、第1切替器と第2切替器、第3切替器と第4切替器、及び、第5切替器と第6切替器が、それぞれ前記順方向に直列に接続された調圧モジュールであり、
    前記第1切替器及び第2切替器は、前記バッテリー側キャパシタと並列に接続されるとともに、前記第1切替器と前記第2切替器の接点は、前記リアクトルの一端に接続され、
    前記第3切替器及び第4切替器は、前記燃料電池側キャパシタと並列に接続されるとともに、前記第3切替器と前記第4切替器の接点は、前記リアクトルの他端に接続され、
    前記第5切替器及び第6切替器は、前記燃料電池側キャパシタと並列に接続され、
    前記第5切替器の整流素子のアノード端子は、前記負荷及び前記燃料電池側キャパシタからの電流が遮断されるように、前記燃料電池の正極端子に接続される、
    電力調整システム。
  3. 請求項2に記載の電力調整システムにおいて、
    前記第1切替器から第4切替器までのスイッチング素子を制御して、前記双方向昇降圧回路によって変換される電圧を前記負荷に交流電圧を供給するインバーターに出力する制御装置をさらに含み、
    前記制御装置は、前記車両の状態に基づいて前記第5切替器のスイッチング素子を非導通状態から導通状態に切り替える、
    電力調整システム。
  4. 請求項に記載の電力調整システムにおいて、
    前記制御装置は、前記車両が前記燃料電池から前記バッテリーへの充電状態、又は、前記燃料電池から前記インバーターへの給電状態であると判定したときに、前記第5切替器のスイッチング素子を導通状態に設定する、
    電力調整システム。
  5. 請求項に記載の電力調整システムにおいて、
    前記双方向昇降圧回路は、前記燃料電池の内部抵抗を検出するための交流信号を生成し、
    前記制御装置は、前記車両がアイドルストップ状態であると判定したときには、前記第5切替器のスイッチング素子を導通状態に設定して、前記第1切替器ないし前記第4切替器を制御して前記交流信号を前記燃料電池の電極端子に重畳する、
    電力調整システム。
  6. 請求項に記載の電力調整システムにおいて、
    前記第6切替器は、前記燃料電池と並列に接続され、
    前記制御装置は、前記車両がフェール状態であると判定したときには、前記第6切替器のスイッチング素子を導通状態に設定する、
    電力調整システム。
  7. 請求項1に記載の電力調整システムにおいて、
    前記負荷は、前記燃料電池側キャパシタと並列に接続され、
    前記モジュール部は、前記6つの切替器のうち、第1切替器と第2切替器、第3切替器と第4切替器、及び、第5切替器と第6切替器が、それぞれ前記順方向に直列に接続された調圧モジュールであり、
    前記第1切替器及び第2切替器は、前記バッテリー側キャパシタと並列に接続されるとともに、前記第1切替器と前記第2切替器の接点は、前記リアクトルの一端に接続され、
    前記第3切替器及び第4切替器は、前記燃料電池側キャパシタと並列に接続されるとともに、前記第3切替器と前記第4切替器の接点は、前記リアクトルの他端に接続され
    前記第5切替器と第6切替器の接点は、前記負荷の正極端子に接続され、
    前記第6切替器の整流素子のアノード端子は、前記負荷及び前記燃料電池側キャパシタからの電流が遮断されるように、前記燃料電池の正極端子に接続される、
    電力調整システム。
  8. 請求項1に記載の電力調整システムにおいて、
    前記負荷は、前記バッテリー側キャパシタと並列に接続され、
    前記モジュール部は、前記6つの切替器のうち、第1切替器と第2切替器、第3切替器と第4切替器、及び、第5切替器と第6切替器が、それぞれ前記順方向に直列に接続された調圧モジュールであり、
    前記第1切替器及び第2切替器は、前記バッテリー側キャパシタと並列に接続されるとともに、前記第1切替器と前記第2切替器の接点は、前記リアクトルの一端に接続され、
    前記第3切替器及び第4切替器は、前記燃料電池側キャパシタと並列に接続されるとともに、前記第3切替器と前記第4切替器の接点は、前記リアクトルの他端に接続され
    前記第5切替器及び第6切替器は、前記燃料電池側キャパシタと並列に接続され、
    前記第5切替器の整流素子のアノード端子は、前記燃料電池側キャパシタからの電流が遮断されるように、前記燃料電池の正極端子に接続される、
    電力調整システム。
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