JP6240914B2 - 力変換器及びその調整方法 - Google Patents

力変換器及びその調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6240914B2
JP6240914B2 JP2015043542A JP2015043542A JP6240914B2 JP 6240914 B2 JP6240914 B2 JP 6240914B2 JP 2015043542 A JP2015043542 A JP 2015043542A JP 2015043542 A JP2015043542 A JP 2015043542A JP 6240914 B2 JP6240914 B2 JP 6240914B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strain
short
resistance pattern
circuit wiring
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015043542A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016161539A (ja
Inventor
武奈 長尾
武奈 長尾
彰夫 門馬
彰夫 門馬
裕一 三村
裕一 三村
Original Assignee
ユニパルス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニパルス株式会社 filed Critical ユニパルス株式会社
Priority to JP2015043542A priority Critical patent/JP6240914B2/ja
Publication of JP2016161539A publication Critical patent/JP2016161539A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6240914B2 publication Critical patent/JP6240914B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Measurement Of Force In General (AREA)

Description

本発明は、力を受けて弾性変形する起歪部に貼られる歪みゲージからの出力信号によって力を検出する力変換器と、その調整方法に関するものである。
従来の二対の歪み検出用抵抗体を用いた力変換器に用いられている歪みゲージの一例の平面図を図8に示す。この歪みゲージ50は図1に示す力変換器1に突出形成された力導入部2の周囲に位置する薄肉の起歪部9の反対面に貼着されている。歪みゲージ50には、複数の電極部6a、6b、6c、6d、6e、6fが設けられ、各電極部の中間には歪み検出用の抵抗体である折り返し往復の抵抗パターン部が計4箇所存在している。この各抵抗パターン部と複数の電極部6a、6b、6c、6d、6e、6fによってホイートストンブリッジ回路を形成し、印加電圧を加えることで、力導入部2に加わる力によって生じる起歪部9の歪みに比例した電圧が出力される。
各抵抗パターン部と複数の電極部6a、6b、6c、6d、6e、6fを有する歪みゲージ50の回路形成は、絶縁ベース上に金属箔を積層し、フォトリソグラフィによって行われる。そのためにレジストでマスクし、エッチングにて形成するのが一般的である。実際には、フォトリソグラフィにおける像の歪み、ボケ、レジスト形成時の現像時の薬品の不確定要素、金属箔のエッチング時のサイドエッチングのばらつきより、所望するパターン寸法に対して誤差が生じるため各電極部間の抵抗値がばらつくことになる。したがってホイートストンブリッジ回路の平衡状態をつくりだすために、各電極部6a、6b、6c、6d、6e、6f間の抵抗値調整が必要となる。実際の調整は例えば調整用パッド8をレーザ光線照射によりトリミングすることで、抵抗値を調整しブリッジバランスを保つようにする手法が用いられてきた。
この方法によればレーザ光線によるトリミングで所望の抵抗値を簡便に調整できるものの、この調整用パッド8をトリミングして抵抗値の調整を行うと歪み検出の感度が低下するという課題がある。例えば図8において、電極部6aと電極部6c間の抵抗値が327Ωであって、所望の抵抗値が330Ωの場合で調整を調整用パッド8で行うとする。この抵抗値327Ωのうち310Ωが折り返し往復の抵抗パターン部での抵抗値である場合、歪みの検出は殆どが折り返し往復の抵抗パターン部によって行われるため、歪みの検出の感度割合は310/327=0.948、すなわち94.8%となる。トリミング後の抵抗値の増加は3Ωであるが、折り返し往復の抵抗パターン部での抵抗値は増加しないので、310/330=0.939、すなわちトリミング後の感度割合は93.9%となってトリミング前より低下する。
これに対して、特許文献1で示すように、折り返し往復の抵抗パターン部に短絡配線部103a、103b、103cを設け、この短絡配線のパターン形状の一部を切断することで抵抗値の調整を行う手法が開示されている(図9参照)。この手法によって3Ωの抵抗値を増加させた場合、折り返し往復の抵抗パターン部の抵抗値が313Ωとなり、トリミング後の感度割合は313/330=0.948、すなわち94.8%となって感度の低下が抑制される。
特公平06−103213号公報
しかしながら特許文献1の発明の実施形態で開示された歪みゲージの配置は(図10参照)、以下のような課題があった。力Fが梁の自由端部近傍に印加され曲げモーメント力となる場合(図10(c)参照)、梁上面の歪みゲージZAと歪みゲージZBは引張歪みTを受ける。そして梁上面の引張歪みTは自由端側から増加して固定端部近傍で最大となる。
ここで特許文献1の実施形態である図10(a)に示すような向きで歪みゲージZAと歪みゲージZBを起歪部に貼付すると、歪みゲージZA及び歪みゲージZBの短絡配線切断は、折り返し往復のパターン側から電極部方向へ行われるので、切断方向CDA、CDBの向きとなる。よって、歪みゲージZBは、引張歪みの大きい位置にある折り返し往復のパターン内の短絡配線から順に切断が行われ、抵抗値の増加と共に歪みを検出する領域が増えることが判る。しかしながら歪みゲージZAは引張歪みの小さい位置にある折り返し往復のパターン内の短絡配線から順に切断が行われる。この場合、歪みゲージZAでも抵抗値の増加と共に歪みを検出する領域が増えるものの、最初の短絡配線切断によって新たに増える折り返し往復の抵抗パターンは、比較的小さな引張歪みしか発生しない領域に形成されることになる。
したがって、従来では起歪部の歪みの分布と、歪みゲージの抵抗値調整時の短絡配線切断によって新たに増える折り返し往復の抵抗パターンの歪み検出領域との関係について考慮がなされていなかった。
本発明は、力変換器内の起歪部に貼付された歪みゲージの抵抗値調整において、歪みゲージの検出出力の改善による力変換器の高精度化を課題としている。
本発明の力変換器は、
力を受けて弾性変形する起歪部と、
ホイートストンブリッジ回路を構成して折り返し往復の形状からなる複数の抵抗パターン部を、起歪部に貼着される同一の基板上に一体で形成した歪みゲージと、
を有する力変換器において、
抵抗パターン部は、それぞれの抵抗パターン部の任意の箇所に所定の間隔を有して抵抗パターン部を短絡する配線で構成された複数の短絡配線部を有し、
短絡配線部の順次切断によって生ずる抵抗パターン部の歪み検出領域の延伸方向が、起歪部に生ずる歪みの絶対値の減少方向と一致していることを特徴とする。

また本発明の力変換器の調整方法は、
力を受けて弾性変形する起歪部と、
ホイートストンブリッジ回路を構成して折り返し往復の形状からなる複数の抵抗パターン部を、起歪部に貼着される同一の基板上に一体で形成した歪みゲージと、
を有する力変換器の調整方法であって、
抵抗パターン部は、それぞれの抵抗パターン部の任意の箇所に所定の間隔を有して抵抗パターン部を短絡する配線で構成された複数の短絡配線部を有し、
起歪部に生ずる歪みの絶対値が大きい位置にある短絡配線から順次切断されて、抵抗パターン部の抵抗値調整が行われることを特徴とする。
本発明によれば、歪みゲージの抵抗値調整のための短絡配線を、起歪部の歪みが大きい位置にあるものから順に切断することで、歪みに対する抵抗値変化の割合を増加させることができるため、高精度な力変換器を実現できる。
実施形態に係る力変換器の外観斜視図である。 実施形態に係る力変換器の底面開口図である。 実施形態に係る力変換器に用いられる歪みゲージの平面図である。 (a)は実施形態に係る力変換器に用いられる歪みゲージの抵抗パターン部11の平面拡大詳細図である。(b)は実施形態に係る力変換器に用いられる歪みゲージの抵抗パターン部12の平面拡大詳細図である。 (a)は実施形態に係る力変換器に用いられる歪みゲージの調整後の抵抗パターン部11の平面拡大詳細図である。(b)は実施形態に係る力変換器に用いられる歪みゲージの調整後の抵抗パターン部12の平面拡大詳細図である。 実施形態に係る歪みゲージを含んだ回路構成を等価的に示すホイートストンブリッジ回路図である。 (a)は実施形態に係る力変換器のAA断面図。(b)は実施形態に係る力変換器の起歪部の歪み線分布図。(c)は実施形態に係る力変換器に用いられる歪みゲージを示した図である。 従来の力変換器に用いられる歪みゲージの平面図である。 従来の歪みゲージ単独の平面図である。 (a)は従来の力変換器の起歪部と歪みゲージの配置を示す上面図である。(b)は従来の力変換器の起歪部と歪みゲージの配置を示す側面図である。(c)は従来の力変換器に曲げモーメントが加わった際にこれを誇張して表した模式図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の力変換器について説明する。ただし、本発明が以下の実施形態に限定される訳ではない。
図1は、本発明の実施形態に係る力変換器1の外観斜視図である。力導入部2は突起した形状であってこの天面に力が印加されるようになっている。力導入部2を取り囲んだ部分が薄肉円板状の起歪部9となっていて、力導入部2に力が印加された際には起歪部9は弾性変形して歪みが生じる。力支持部3は力導入部2及び起歪部9を支持して、剛性が高く規定内の力が印加された場合は歪みが生じない構造となっている。
図2は本発明の実施形態に係る力変換器1を底面方向から見て底部を開口して表したものである。歪みゲージ5は外形が円形状で、力導入部2の反対側にあって起歪部9の平面部に貼着されている。したがって、力導入部2に力が印加された際には起歪部9は弾性変形して歪みが生じ、起歪部9に貼られた歪みゲージ5の抵抗値変化から歪みを電気信号に変換することができる。ケーブル4は変換された電気信号を外部に取り出すと共に、歪みゲージ5を含むホイートストンブリッジ回路へ電源の供給を行うためのものである。なお力変換器1の構造を、図2におけるA−Aにて切断して、図7(a)にA−A断面図として示している。
図3は、本発明の実施形態に係る力変換器1の歪みゲージ5の平面図である。電極部は6a〜6f迄、計6個あって、主となる抵抗成分であってかつ歪みに対する受感部である折り返し往復の形状をした抵抗パターン部に繋がっている。すなわち、電極部6aと電極部6cと繋がってその間に抵抗パターン部11があって、電極部6cと電極部6dと繋がってその間に抵抗パターン部12がある。また電極部6eと電極部6fと繋がってその間に抵抗パターン部13があって、電極部6fと電極部6bと繋がってその間に抵抗パターン部14がある。歪みゲージ5は外形が円形であって、電極部及び抵抗パターン部の配置は回転対称形である。なお、折り返し往復の形状をした各抵抗パターン部の最大感度方向は、それぞれこの円形の歪みゲージ5の半径方向である。そしてこれら複数の抵抗パターン部は同一の基板上に一体で形成されたものである。
図6はこの結線回路含んだホイートストンブリッジ回路を示したものである。したがって図6における抵抗R1が抵抗パターン部11、抵抗R2が抵抗パターン部12、抵抗R3が抵抗パターン部13、抵抗R4が抵抗パターン部14にそれぞれ主として対応するものである。電極部6cと電極部6fには電源7により直流電圧が印加され、電極部6a、6b、6d、6eからは各抵抗パターン部に加わった歪みによって変化した抵抗値によって変化する電圧が電気信号として出力される。前述のように、ケーブル4は各電極部と接続されて、この電圧出力信号及び電源7の配線を行っている。
図3において、各抵抗パターン部には折り返し往復のパターンを短絡して、電極部間の抵抗値を低くしている短絡配線部がそれぞれ2箇所配置されている。すなわち抵抗パターン部11には短絡配線部SP11と短絡配線部SP12が、抵抗パターン部12には短絡配線部SP21と短絡配線部SP22が、抵抗パターン部13には短絡配線部SP31と短絡配線部SP32が、抵抗パターン部14には短絡配線部SP41と短絡配線部SP42が、それぞれ設けられている。
図4(a)と図4(b)はそれぞれ抵抗パターン部11と抵抗パターン部12を拡大した詳細図である。抵抗パターン部11には短絡配線部SP11と短絡配線部SP12が設けられている。短絡配線部SP11と短絡配線部SP12にはそれぞれ複数の短絡配線があって、短絡配線はそれぞれ折り返し往復のパターン長手方向すなわち最大感度方向MS11、MS12に垂直な形状である。したがって短絡配線部SP11と短絡配線部SP12は梯子状の形状となっていて、各短絡配線の配列方向は最大感度方向MS11、MS12に平行な方向となっている。
短絡配線部SP11には、所定のピッチP1にて各短絡配線が配列されており、抵抗値調整を行う際には切断方向CD11に沿ってレーザトリミングにより順次切断を行うことができて、抵抗値が順次増加するようになっている。短絡配線部SP12も各短絡配線の間隔ピッチがP1なる等間隔で配置されており、抵抗値調整を行う際には切断方向CD12に沿って順次切断を行うことができて、抵抗値が順次増加するようになっているが、短絡配線部SP11とはピッチP1の1/2だけ半径方向でずれて配列されている。また短絡配線部SP11、SP12の切断前には、短絡配線部SP11、SP12は短絡されていることから、歪みを検出する感度は有しない。なお本実施形態では、各短絡配線部はそれぞれ折り返し往復のパターン長手方向すなわち最大感度方向に垂直な梯子状の形状であるが、レーザトリミング等によって容易に切断できるものであればこれに限定されるものではない。
短絡配線部SP21には、所定のピッチP2にて各短絡配線が配列されており、抵抗値調整を行う際には切断方向CD21に沿って順次切断を行うことができて、抵抗値が順次増加するようになっている。短絡配線部SP22も各短絡配線の間隔ピッチがP2なる等間隔で配列されており、抵抗値調整を行う際には切断方向CD22に沿って順次切断を行うことができて、抵抗値が順次増加するようになっているが、短絡配線部SP21とはピッチP2の1/2だけ半径方向でずれて配列されている。前述の短絡配線部SP11、SP12と同様に、短絡配線部SP21、SP22の切断前には、短絡配線部SP21、SP22は短絡されていることから、歪みを検出する感度は有しない。なお抵抗パターン部13、抵抗パターン部14に関しては、それぞれ抵抗パターン部12、抵抗パターン部11と回転対称形であって同形状であるため説明は省略する。
次いで図3及び図5を参照して抵抗値調整方法について説明する。歪みゲージ5を起歪部9に貼着した後、例えば電極部6aと電極部6c間の抵抗値調整は、短絡配線部SP11と短絡配線部SP12によって行われる。すなわち、電極部6aと電極部6cそれぞれにリード線をハンダ付けして電極部間の抵抗値を測定する。この方法で他の電極部も同様に、電極部6cと電極部6d間は短絡配線部SP21と短絡配線部SP22、電極部6eと電極部6f間は短絡配線部SP31と短絡配線部SP32、電極部6fと電極部6b間は短絡配線部SP41と短絡配線部SP42にて抵抗値調整を行うことができる。
図5(a)において、抵抗パターン部11の短絡配線部SP11は切断方向CD11に沿って3段分だけ短絡が切断され、これが切断ラインTL11で表されている。本実施形態ではピッチP1では1段分が約2Ωの抵抗値増加となるので、短絡配線部SP11では6Ωの増加となる。一方短絡配線部SP12は切断方向CD12に沿って2段分だけ短絡が切断され、これが切断ラインTL12で表されている。本実施形態ではピッチP1で1段分が2Ωの抵抗値増加となるが第1段目は、(P1)/2だけ受感部が長いため、第1段目では3Ωの増加、2段目では2Ωの増加となって、短絡配線部SP12では5Ωの増加となる。よって短絡配線部SP11と短絡配線部SP12合計で11Ωの抵抗値が増加する。短絡配線部SP11と短絡配線部SP12とで、短絡の半径方向の位置を半ピッチ分ずらすことで、細かい調整が容易となる。
また切断ラインTL11によって、短絡配線部SP11の歪み検出部が有効長AL11となって増加する。一方切断ラインTL12によって、短絡配線部SP12の歪み検出部が有効長AL12となって増加する。この有効長AL11と有効長AL12の部分が新たに歪みの検出に有効となって、抵抗値が増加しても歪の感度の低下の抑制に寄与できることになる。
抵抗パターン部12も図5(b)に示すように同様に行うことができる。短絡配線部SP21は切断方向CD21に沿って8段分だけ短絡が切断され、これが切断ラインTL21で表されている。本実施形態ではピッチP2では1段分が2Ωの抵抗値増加となるので、短絡配線部SP21では16Ωの増加となる。一方短絡配線部SP22は切断方向CD22に沿って7段分だけ短絡が切断され、これが切断ラインTL22で表されている。本実施形態ではピッチP2で1段分が2Ωの抵抗値増加となるが第1段目は、(P2)/2だけ受感部が長いため、第1段目では3Ωの増加となって、短絡配線部SP22では15Ωの増加となる。よって短絡配線部SP21と短絡配線部SP22合計で31Ωの抵抗値が増加する。短絡配線部SP21と短絡配線部SP22とで、短絡の半径方向の位置を半ピッチ分ずらすことで、細かい調整が容易となる。
また切断ラインTL21によって、短絡配線部SP21の歪み検出部が有効長AL21となって増加する。一方切断ラインTL22によって、短絡配線部SP22の歪み検出部が有効長AL22となって増加する。この有効長AL21と有効長AL22の部分が新たに歪みの検出に有効となって、抵抗値が増加しても歪の感度の低下の抑制に寄与できることになる。
図7(a)は図2のA−A断面で切断した力変換器1の断面図であって、図7(b)は起歪部9の歪み線図、図7(c)はこれに対応した歪みゲージ5の位置関係を示すものである。力導入部2に力Fが印加されると、歪みゲージ5が貼られた起歪部9に歪みが生じて、歪みゲージ5によってこの歪を検出して電気信号に変換される。
図7(b)は起歪部9の図2におけるA−A断面線に沿った歪み線図である。
横軸Xは力導入部2の中心からの距離であって、縦軸の正の領域は引張歪みT、縦軸の負の領域は圧縮歪みCを示している。X=0付近では力導入部2の中心があって起歪部9の肉厚が大きいためそれほど大きな引張歪みは発生しないが、Xが増加するにしたがって引張歪みが増加して、力導入部2の外周境界部付近で最大となる。さらにXが増加すなわち起歪部9の外周へ行くにつれて引張歪みは減少し、圧縮歪み側へ移行し、力支持部3に到達する付近で圧縮歪みの絶対値は最大となる。
なお起歪部9は円板状であるため、この歪み線図はA−A断面を、円筒軸を中心として360度回転させてどこの断面を切っても同じものとみなすことができる。
図7(b)と図7(c)において、X軸でx1b≦X≦x1aの範囲に抵抗パターン部11があって、外周側から内側へ、すなわちX=x1aからX=x1bへ向かうにしたがって圧縮歪みCの絶対値が減少している。そして短絡配線の切断によって増加する歪み検出領域の有効長AL11及びAL12の延伸方向は圧縮歪みCの絶対値の減少方向と一致している。故に短絡配線部SP11及び短絡配線部SP12は外周側の短絡配線から順次切断が行われるため、圧縮歪みCが大きく発生する場所を始点として歪みゲージ5の歪み検出領域が増えることになって、歪みに対する抵抗値変化の割合を増加させることができるため、高精度な力変換器1を実現できる。
一方、X軸でx2b≦X≦x2aの範囲に抵抗パターン部12があって、内側から外周側へ、すなわちX=x2aからX=x2bへ向かうにしたがって引張歪みTの絶対値が減少している。そして短絡配線の切断によって増加する歪み検出領域の有効長AL21及びAL22の延伸方向は引張歪みTの絶対値の減少方向と一致している。故に短絡配線部SP21及び短絡配線部SP22は内側の短絡配線から順次切断が行われるため、引張歪みTが大きく発生する場所を始点として歪みゲージ5の歪み検出領域が増えることになって、歪みに対する抵抗値変化の割合を増加させることができるため、高精度な力変換器1を実現できる。
以上Xが正の領域での説明であったが、歪みゲージ5は回転対称形であって、X軸が負の領域でも同じであるため、X軸が負の領域での説明は省略する。
また本実施形態では、2つの短絡配線部は隣り合って配置されているが、各抵抗パターン内で任意の箇所に配置して構わないのは明らかである。
さらに本実施形態における抵抗値調整は、例えば電極部6aと電極部6c間を短絡配線部SP11のみで行うのではなく、短絡配線部SP12とペアとして両方を交互に使って行えば、歪みが大きく発生する場所での歪みゲージ5の歪み検出領域が増え、歪みに対する抵抗値変化の割合を増加させることができるため、高精度な力変換器1を実現できる。
以上説明したように、本発明によれば、短絡配線部を切断して抵抗値調整を行った際に、起歪部の歪みを検出できる領域が増えることで、歪みに対する抵抗値変化の割合を増加させることができるため、高精度な力変換器を実現できる。
なお、本発明は、上述及び図面に示した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形にて実施することが可能である。
本発明は、歪みゲージを使用したロードセルや圧力測定器に適用することができる。
1 力変換器
2 力導入部
3 力支持部
4 ケーブル
5 歪みゲージ
6a、6b、6c、6d、6e、6f 電極部
7 電源
8 調整用パッド
9 起歪部
11、12、13、14 抵抗パターン部
101 電極部
103a、103b、103c 短絡配線部
AL11、AL12、AL21、AL22 有効長
CD11、CD12、CD21、CD22、CDA、CDB 切断方向
MS11、MS12、MS21、MS22、MS31、MS32、MS41、MS42 最大感度方向
SP11、SP12、SP21、SP22、SP31、SP32、SP41、SP42 短絡配線部
TL11、TL12、TL21、TL22 切断ライン

Claims (2)

  1. 力を受けて弾性変形する起歪部と、
    ホイートストンブリッジ回路を構成して折り返し往復の形状からなる複数の抵抗パターン部を、前記起歪部に貼着される同一の基板上に一体で形成した歪みゲージと、
    を有する力変換器において、
    前記抵抗パターン部は、それぞれの前記抵抗パターン部の任意の箇所に所定の間隔を有して前記抵抗パターン部を短絡する配線で構成された複数の短絡配線部を有し、
    前記短絡配線部の順次切断によって生ずる前記抵抗パターン部の歪み検出領域の延伸方向が、前記起歪部に生ずる歪みの絶対値の減少方向と一致している、
    ことを特徴とする力変換器。
  2. 力を受けて弾性変形する起歪部と、
    ホイートストンブリッジ回路を構成して折り返し往復の形状からなる複数の抵抗パターン部を、前記起歪部に貼着される同一の基板上に一体で形成した歪みゲージと、
    を有する力変換器の調整方法であって、
    前記抵抗パターン部は、それぞれの前記抵抗パターン部の任意の箇所に所定の間隔を有して前記抵抗パターン部を短絡する配線で構成された複数の短絡配線部を有し、
    前記起歪部に生ずる歪みの絶対値が大きい位置にある前記短絡配線から順次切断されて、前記抵抗パターン部の抵抗値調整が行われる、
    ことを特徴とする力変換器の調整方法。
JP2015043542A 2015-03-05 2015-03-05 力変換器及びその調整方法 Active JP6240914B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043542A JP6240914B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 力変換器及びその調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015043542A JP6240914B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 力変換器及びその調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016161539A JP2016161539A (ja) 2016-09-05
JP6240914B2 true JP6240914B2 (ja) 2017-12-06

Family

ID=56846849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015043542A Active JP6240914B2 (ja) 2015-03-05 2015-03-05 力変換器及びその調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6240914B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7369585B2 (ja) 2019-10-03 2023-10-26 公益財団法人電磁材料研究所 力センサアレイ
JP7369590B2 (ja) 2019-10-23 2023-10-26 公益財団法人電磁材料研究所 ウェアラブル端末およびウェアラブル端末システム
JP2021110703A (ja) * 2020-01-15 2021-08-02 ミネベアミツミ株式会社 ひずみゲージ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4777826A (en) * 1985-06-20 1988-10-18 Rosemount Inc. Twin film strain gauge system
JPH0887375A (ja) * 1994-09-16 1996-04-02 Fujitsu Ltd ポインティングデバイス
JP2001108543A (ja) * 1999-10-14 2001-04-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 圧力センサにおける歪み検出用素子の抵抗値調整方法
JP3913526B2 (ja) * 2001-10-30 2007-05-09 独立行政法人科学技術振興機構 変位センサとその製造方法および位置決めステージ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016161539A (ja) 2016-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI663386B (zh) 壓力感測器及顯示裝置
JP6240914B2 (ja) 力変換器及びその調整方法
CN102483443B (zh) 磁场传感器
JP6545083B2 (ja) タッチスクリーン、タッチパネル、表示装置および電子機器
JP2007035962A (ja) 半導体装置
ES2813366T3 (es) Producto en capas conductor transparente, panel táctil y dispositivo de visualización
JP2016075657A (ja) 圧力アレイセンサモジュールおよびその製造方法
JP2018138887A (ja) 起歪体およびその起歪体を備えた力覚センサ
JP2005525582A (ja) 歪みゲージ
EP2674971B1 (en) Method for manufacturing heat dissipating plate for semiconductor module, said heat dissipating plate, and method for manufacturing semiconductor module using said heat dissipating plate
JP4337595B2 (ja) ロードセル
US9992868B2 (en) Wired circuit board having one of the conductive layers disposed in an opening formed in metal supporting board
JP2011180146A (ja) 半導体装置
JP2010243192A (ja) 歪ゲージとロードセル。
JP2015152363A (ja) 電流センサ
JPWO2019131816A1 (ja) 磁気センサモジュール
JP5339495B2 (ja) ロードセル
JP2015143713A (ja) 半導体圧力センサ
JP2017146134A (ja) 抵抗値調整回路および荷重検出装置ならびに抵抗値調整方法
JP2018200301A (ja) 微小機械センサモジュールを備える構成要素
JP2018066703A (ja) ひずみゲージ
JP6275658B2 (ja) 回路付サスペンション基板
JP2018138890A (ja) 起歪体およびその起歪体を備えた力覚センサ
JP6569066B2 (ja) ストレインゲージ及びこれを備えた歪みセンサ及び力変換器
JP2004132742A (ja) 歪センサの出力電圧温度補償抵抗の調整方法とそれに用いる温度補償抵抗の調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170920

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6240914

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250