以下、図1〜図16に示した図を用いて、本発明に係る自動取引システムについて詳細に説明する。以下では、ATM等の紙幣を取り扱う自動取引装置を備えたシステムであって、銀行等の金融機関システムに採用される自動取引システムについて説明するが、これに限らず、広く紙幣を取り扱う情報処理装置を備えたシステムに適用することが可能である。
図1及び図2は、本実施例にかかる自動取引システムSの構成図及び機能ブロック図である。なお、図2は、ファイアウォール5及びプリンタ7を省略した図である。
自動取引システムSは、上位センタ1と営業店又はATM設置場所2に大きく分かれ、これらがネットワーク8を介して接続される構成である。上位センタ1には、ATMからの障害情報が蓄積される情報蓄積サーバ3と、ATMから収集した障害情報を保存し、情報蓄積サーバ3に当該障害情報を送信する情報収集サーバ4と、ファイアウォール5と、参照端末6と、プリンタ7とを備える。また、営業店又はATM設置場所2には、単一又は複数台のATM10を備える。営業店又はATM設置場所2は複数個所存在する。
情報蓄積サーバ3は、ATM10からの障害情報を蓄積する情報蓄積部(格納部)31と、情報蓄積部に蓄積したファイルを保存する保存部32と、ATM10からの障害情報を示すファイルを一時的に保存する一時保存部33と、利用者に情報を表示する表示部35と、利用者から指示を受け付ける入力部36と、ATM10や参照端末6、情報収集サーバ4と通信を行う通信制御部37と、これらの部位を制御する制御部(サーバ制御部)34とを備える。後述するように、紙幣搬送の障害が発生した場合において、銀行員に提供する詳細な情報(取引の情報を示す取引情報、紙幣の搬送障害が発生した際に、ATM10の紙幣部50に残留する残留紙幣の情報を示す残留紙幣情報、障害の詳細情報)を情報蓄積部31に蓄積する。
情報収集サーバ4は、ATM10から収集した情報を保存する保存部60と、保存部60の情報を情報蓄積サーバ3と通信する通信制御部58と、これらの部位を制御する制御部59とを備えるサーバである。
ファイアウォール5は、ATM10と銀行の上位センタ1との間に設置され、ATM10と上位センタ1との通信を制御し、上位センタ1の安全を維持する。通常、情報蓄積サーバ3、参照端末6及びATM10から情報収集サーバ4にアクセスが可能である一方、情報収集サーバ4からATM10にはアクセス可能だが、上位センタ1にはアクセスが不可能な構成になっている。
参照端末6は、情報蓄積サーバ3に記憶された情報を出力し、表示部38にて銀行員に対して提供し、必要に応じて入力部40により入力を受け付ける端末である。情報蓄積サーバ3、情報収集サーバ4と通信を行う通信制御部41と、これらの部位を制御する制御部39とを備える。
ATM10は、利用者の操作により、紙幣や硬貨の入金取引、出金取引等を行う装置であり、操作案内を表示すると同時に利用者の入力を検出する表示入力部42と、利用明細を印刷発行する明細書発行部43と、利用者の口座番号などの情報が記録された記録媒体であるカードを取り扱うカード部44と、ATM10内の紙幣情報などを記憶する記憶部45と、情報収集サーバ4に送信される前の、後述する残留紙幣情報などを保存する未送信保存部46と、情報収集サーバ4に送信された、残留紙幣情報などを保存する送信済保存部47と、ATM10を制御する制御部(装置制御部)48と、情報蓄積サーバ3及び情報収集サーバ4と接続された通信制御部49と、現金の入出金を行う紙幣部50と、を備える。
これらの構成の内、紙幣部50の構成について詳細に説明する。紙幣部50は、紙幣部を制御すると共に、紙幣部50の障害を検出する検出部としての機能を有する紙幣制御部51と、入金処理時に利用者により投入された紙幣(入金紙幣)の受け付けと出金処理時に利用者に対して出金される紙幣(出金紙幣)の払い出しを行う入出金部52と、入金処理時、出金処理時及び精査処理時に紙幣の金種、正損、真偽、折れ・破れなどの紙幣状態などを判別する紙幣判別部(紙幣部50で取り扱われる紙幣の枚数と金種とを取得する取得部)53と、紙幣判別部53で読み取った入金紙幣の金種、枚数、合計金額などが利用者により確認され、ホストコンピュータ(図示せず)にて入金処理が確定するまでの間、紙幣を一時的に保留する一時保留部54と、紙幣の収納を行う収納部56と、紙幣を各部に搬送する紙幣搬送部55と、利用者が取り忘れた紙幣を回収してこれを保存する取忘回収部57と、を備える。
図3は、紙幣部50の内部構成図である。紙幣部50の上部前方(図3の右上側)には、入出金部52が設けられている。入出金部52の上部には、シャッタ52aが設けられており、シャッタ52aの下方には、紙幣投入ホッパ52bと紙幣払出スタッカ52dとが設けられている。紙幣投入ホッパ52には、入金紙幣が収納され、紙幣払出スタッカ52sは、出金紙幣が収納される。
なお、図3に示す入出金部52の場合、紙幣投入ホッパ52bと紙幣払出スタッカ52dとは、装置の前後方向(図3の左右方向)に移動可能な押板52cで仕切られているが、当該押板を有していない構成(すなわち、紙幣投入ホッパ52bと紙幣払出スタッカ52dとを兼用とする構成)としても良い。また、図3においては、後述する紙幣収納部から紙幣払出スタッカ52dに対して紙幣を放出する紙幣放出口と、紙幣投入ホッパ52bに収納された紙幣を紙幣収納部に繰り出す紙幣繰出口とを異なる口として図示しているが、紙幣放出口と紙幣繰出口とを共通としても良い。
紙幣部50の上部中央部には、紙幣判別部53が設けられている。また、紙幣部50の上部後方(図3の左上側)には、一時保留部54が設けられている。
一時保留部54は、テープと、テープ上に紙幣を乗せた状態で巻き取るホイールと、テープのみを巻き取るリールとを備える巻取り式の一時保留部や、搬送された紙幣を集積して一時的に収納するスタック式の一時保留部などの構成を用いることが可能である。なお、スタック式の一時保留部の場合、障害が発生した後に、係員により一時保留部54に収納された紙幣が取り出されたことを検出することが容易となる。
収納部56は、紙幣部50の下部前方から下部後方にかけて配置された紙幣収納部56a〜56dと不適切紙幣収納部56eとから構成される。これらの収納部は、トレイ(図示せず)に収納されている。
紙幣収納部56a〜56dは、入金紙幣のうち、出金処理に適した紙幣を収納する入出金兼用収納部(リサイクル庫)、又は入金紙幣のうち、出金処理を行わない紙幣を収納する入金専用収納部(入金庫)である。入出金兼用収納部の場合、入金処理時に金種別に紙葉類が収納され、出金処理時に指定された枚数の紙葉類が分離され、放出される。
不適切紙幣収納部56eは、入金処理時及び出金処理時に発生したリジェクト紙幣を収納する収納部である。ここで、「リジェクト紙幣」とは、紙幣判別部53で、紙幣部50の内部に収納することは適切であるが、例えば、折れや破れ等による品質の低下により、出金処理時に利用者に提供するには適さないと判別された紙幣のことである。なお、不適切紙幣収納部56eを設けずに、収納部56a〜56dの内、いずれかの収納部にリジェクト紙幣を収納する構成としても良い。
また、一時保留部54の下部には、取忘回収部57が設けられている。取忘回収部57は、紙幣判別部53にて読み取られた入金紙幣のうち、紙幣部50の内部に収納することが不適切であると判別された紙幣(返却紙幣)や、出金紙幣を利用者が入出金部52から取り出すことを忘れた際に、当該紙幣が収納される収納部である。
紙幣搬送部55は、以下の搬送部を備える。すなわち、(1)入出金部52、紙幣判別部53及び一時保留部54の間を接続する紙幣搬送部55a〜55hと、(2)紙幣搬送部55a及び55bの間から分岐し、紙幣収納部56a〜56d及び不適切紙幣収納部56eの間を接続する紙幣搬送部55i〜55lと、(3)紙幣搬送部55b〜55e、55i〜55kに接続され、これらの紙幣搬送部と共に、環状の紙幣搬送部を構成する紙幣搬送部55mと、(4)紙幣搬送部55c及び55hの間を接続する紙幣搬送部55nと、(5)紙幣搬送部55e及び55mの間から分岐し、取忘回収部57の間を接続する紙幣搬送部55oと、を備える。これらの紙幣搬送部は、図示しない駆動源により駆動される。また、紙幣搬送部の分岐点には、ゲートが設けられており、ゲートの向きが切り替わることにより、紙幣の搬送先が切り替わる。
各紙幣搬送部55上には、紙幣の存在を検出するためのセンサ(図示せず)を備える。センサは、例えば、赤外光発光部と、赤外光発光部に対向する位置に設けられた赤外光受光部とから構成され、赤外光受光部のダーク/ライトを検出することにより、紙幣の通過と残留を検出するセンサである。
続いて、入金処理における紙幣の搬送制御について説明する。入金処理は、利用者により投入された紙幣を計数する処理(入金計数処理)と、計数された紙幣を紙幣収納部56a〜56d又は不適切紙幣収納部56eに収納する処理(入金収納処理)とに分けられる。
以下、入金計数処理について説明する。入出金部52の紙幣投入ホッパ52bに投入された紙幣は、分離機構にて一枚ずつ分離される。
その後、分離された紙幣は、紙幣搬送部55a〜55cを経由し、紙幣判別部53に搬送される。紙幣判別部53では、金種、正損、真偽、折れ・破れなどの紙幣状態などが判別される。紙幣判別部53は、判別結果を紙幣制御部51に出力する。紙幣制御部51は、受け取った判別結果により、以下のように紙幣を搬送する。
紙幣が真紙幣であると判別された場合、当該紙幣は、紙幣搬送部55d〜55fを経由し、一時保留部54に一時的に収納される。一方、紙幣の金種が判別できなかった場合、紙幣が偽紙幣であると判別された場合、傾き異常や紙幣同士の間隔異常・破れなどにより寸法が異常であると判別された場合、又は紙幣が複数枚重なっていると判別された場合、当該紙幣は、一時保留部54に搬送されず、紙幣搬送部55d、55g及び55hを経由し、入出金部52の紙幣払出スタッカ52dに搬送され、利用者に返却される。
続いて、入金収納処理について詳細に説明する。入金計数処理の後に、紙幣判別部53で読み取った入金紙幣の金種、枚数、合計金額などが利用者により確認され、ホストコンピュータ(図示せず)にて入金処理が確定された場合、入金収納処理が実行される。
一時保留部54に収納された紙幣は、分離機構にて一枚ずつ分離される。その後、分離された紙幣は、紙幣搬送部55f〜55dを経由し、紙幣判別部53で金種、正損、真偽、折れ・破れなどの紙幣状態などが再度判別される。紙幣判別部53は、判別結果を紙幣制御部51に出力する。紙幣制御部51は、受け取った判別結果により、紙幣を以下のように搬送するように制御する。
紙幣の金種が確定し、搬送状態が正常であり、紙幣が複数枚重なっていないと判別された場合(すなわち、紙幣収納部56a〜56dへの収納に適していると判別された場合)、当該紙幣は、紙幣搬送部55c〜55b及び55i〜55jを経由し、紙幣収納部56a〜56dのいずれかに収納される。一方、上記以外の判別結果である場合、当該紙幣は、紙幣搬送部55c〜55b及び55i、55j及び55lを経由し、不適切紙幣収納部56eに収納される。紙幣収納部56a〜56dあるいは、不適切紙幣収納部56eに収納された紙幣の金種と枚数とは、記憶部45に記憶される。このような紙幣搬送の間、搬送部のセンサ(図示せず)は、通過紙幣を監視しており紙幣が通過した枚数をカウントする。
続いて、出金処理における紙幣の搬送制御について説明する。紙幣収納部56a〜56dに収納された紙幣は、分離機構にて一枚ずつ分離され、所定枚数の紙幣が繰り出される。
その後、分離された紙幣は、紙幣搬送部55j〜55i及び55b〜55cを経由し、紙幣判別部53で判別される。紙幣判別部53は、判別結果を紙幣制御部51に出力する。紙幣制御部51は、受け取った判別結果により、紙幣を以下のように搬送するように制御する。
判別された紙幣が出金可能であると判別された場合、当該紙幣は、紙幣搬送部55d、55g、55hを経由し、入出金部52の紙幣払出スタッカ52dに搬送され、利用者に出金される。一方、判別された紙幣が出金可能でないと判別された場合、当該紙幣は、紙幣搬送部55d〜55e及び55m〜55lを経由し、不適切紙幣収納部56eに収納される。入金計数と同様に紙幣搬送の間、搬送部のセンサ(図示せず)は、通過紙幣を監視しており紙幣が通過した枚数をカウントする。
続いて、取り忘れ紙幣の回収動作について説明する。入金処理時に発生したリジェクト紙幣や出金紙幣が入出金部52の紙幣払出スタッカ52dに収納された状態のまま、所定時間が経過した場合、入出金部52の紙幣払出スタッカ52dに収納された紙幣を一枚ずつ分離する。その後、分離された紙幣は、紙幣搬送部55h、55n、55c〜55e及び55oを経由し、取忘回収部57に収納される。また、入金計数と同様に紙幣搬送の間、搬送部のセンサ(図示せず)は、通過紙幣を監視しており紙幣が通過した枚数をカウントする。
図4は、ATM10から出力される障害情報の一覧であって、参照端末6の表示部38に表示される一覧表示画面を示す図である。なお、これらの情報を示すテーブル図については、詳細な説明を省略する。
一覧表示画面100には、障害が銀行によって未処理か処理中か処理完了を示す状態101と、障害に関する処理(確認、復旧等)の対応者102と、各々のATM10に固有の装置番号103と、取引が開始された日付104及び時刻105と、取引を実施した顧客の口座情報(残留紙幣を戻し入れ、口座残高の変更をする際に必要な情報である)106と、自動復旧の成功/失敗/未処理を示す自動復旧情報107と、紙幣部50に残留した残留紙幣の所有者(利用者/銀行)を示す紙幣所有者情報108と、取引種別(入金計数/入金収納/その他)を示す取引種別情報109と、残留紙幣のうち、金種が判明している紙幣の合計額を示す残留紙幣金額110と、障害の詳細なエラーコード111とが含まれている。これらの情報を総称して「障害情報」とする。一覧表示画面は、利用者の取引で発生した障害情報毎に一行として表示される。
なお、残留紙幣金額110は、紙幣判別部53を通過したが紙幣の汚れなどが原因で金種が判別できなかった紙幣、及び紙幣判別部53を通過せずに残留した紙幣の金種と枚数とが確定できないため、枚数が不確定である旨を示す符号112が合わせて表示される。図4では、符号112としてアスタリスクを用いているが、任意の文字、記号で良い。
一覧表示画面100に表示された障害情報の内、1件の障害情報が選択されたことを検知すると、図12に後述する、個別の障害情報の詳細な処理を示す個別情報画面に遷移する。
図5は、障害情報を検索、抽出する障害情報抽出画面を示す図である。障害情報抽出画面200には、図4に示す各項目に対応した検索条件が入力されるフィールドが表示される。
状態検索条件201は、未処理、処理中又は処理完了のうち、検索対象として絞り込む項目であり、単一又は複数の項目が選択される。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた状態と状態101とが一致する情報が抽出される。なお、いずれの項目も選択されない場合、全ての障害情報が抽出される。
対応者検索条件202は、所定の対応者を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた対応者と対応者102とが一致する情報が抽出される。
装置番号検索条件203は、所定の装置番号を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた装置番号と装置番号103とが一致する情報が抽出される。
検索開始日、終了日検索条件204は、所定の範囲内の日付、時刻を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた日付、時刻の範囲内に、日付104、時刻105が含まれる物が抽出される。
口座情報検索条件205は、所定の口座情報を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた口座情報と口座情報106とが一致する情報が抽出される。
自動復旧検索条件206は、所定の自動復旧情報を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた自動復旧情報と自動復旧情報107とが一致する情報が抽出される。
取引種別検索条件207は、所定の取引種別を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた取引種別と取引種別情報109とが一致する情報が抽出される。
紙幣所有検索条件208は、所定の紙幣所有者を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた紙幣所有者と紙幣所有者情報108とが一致する情報が抽出される。
残留紙幣金額209は、所定の範囲内の残留紙幣金額を検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされた残留紙幣金額の範囲内に、残留紙幣金額110が含まれる物が抽出される。なお、確定のみ検索条件210が選択された場合、検索対象とされた残留紙幣金額の範囲内に、残留紙幣金額110が含まれていたとしても、枚数が不確定であるときは検索対象から除外される。
エラーコード検索条件211は、所定のエラーコードを検索対象として絞り込む項目である。そして、情報蓄積部31に蓄積された障害情報の内、検索対象とされたエラーコードとエラーコード111とが一致する情報が抽出される。
検索ボタン212は、前述した各検索条件が入力又は選択された後に押下されるボタンであって、当該ボタンが押下されたことを検出された後、情報蓄積部31に蓄積された障害情報が検索、抽出される。抽出結果は、図4に示す一覧表示画面に表示される。
図6、7は、ATM10と情報収集サーバ4、情報蓄積サーバ3との接続図及び障害情報のデータ転送図及びフローチャートである。紙幣部50において障害が発生したことが検出されると、紙幣制御部51から制御部に対して、障害発生に関する情報が通知される(S001)。その後、ATM10の制御部48は、障害情報をファイル(障害情報ファイル)として作成し(S002)、未送信保存部46に格納する(S003)。情報収集サーバ4の制御部59は、通信制御部58を介して、ATM10内の未送信保存部46の障害情報ファイルを常時監視しており、ATM10の制御部48によって障害情報ファイルが格納された後、それを情報収集サーバ4の保存部60に転送、格納する(S004)。情報蓄積サーバ3の制御部34は、情報収集サーバ4の保存部60の障害情報ファイルを常時監視しており、情報収集サーバ4の制御部59によって障害情報ファイルが格納された後、その障害情報ファイルを一時保存部33に格納する(S005)。情報蓄積サーバ3の制御部34は、一時保存部33に正常に障害情報ファイルを格納できたことを確認し(S006〜S008)、正常に格納できた場合(S008:Y)は、障害情報ファイルを保存部32にコピーし(S009)、障害情報ファイルの内容(すなわち、障害情報)を情報蓄積部31に格納し(S010)、ATM10に対して正常に通信できたことを通知し(S011)、一時保存部33から障害情報ファイルを削除する(S012)。ATM10の通信制御部49において、情報蓄積サーバ3から正常に通信できた通知を受信すると、ATM10の制御部48は、障害情報ファイルを送信済保存部47にコピーし、未送信保存部46から削除する(S014)。ATM10に対して障害情報ファイルを送信する時にエラーが発生した場合(S008:N)、ATM10の制御部48は、再送信用のタイマを起動し(S013)、障害情報ファイルを未送信保存部46に格納したままとする。
ここでATM10の制御部48は、障害情報ファイルを圧縮又は/及び暗号化することもできる。この場合、情報蓄積サーバ3の制御部34にて圧縮された障害情報ファイルの伸張又は/及び復号化(S006)に失敗した場合、障害情報ファイル転送エラーと判断し、再度ATM10に対して障害情報ファイル作成又は送信を要求することができる。このようにすることで、ファイルサイズすなわち通信量の削減と、セキュリティ性と、ファイル転送エラーの検出を同時に実施することができる。
また、ここでは情報収集サーバ4の制御部59が、ATM10の障害情報ファイルを監視、収集する構成としてあるが、ATM10が直接情報収集サーバ3の保存部60又は情報蓄積サーバ3の一時保存部33に障害情報ファイルを送信しても良いし、情報蓄積サーバ3が、直接ATM10の未送信保存部46を監視しても良い。
図8は、ATM10からの障害情報再送信を示すフローチャートである。本フローチャートは一定間隔を置いて処理が呼び出される。ATM10は送信異常が発生した場合、タイマを起動し、終了する(図7、S013)。その後、タイマにより一定時間経過後に、本処理が開始される。本処理開始後、タイマを停止し(S100)、ファイルの再送信を実行する(S101)。送信が正常に完了した場合(S102:N)、未送信保存部のファイルを消去し(S103)、終了する。一方、送信が異常だった場合(S102:Y)、再びタイマを起動し、処理を終了する。
このようにすることで、ATM10は障害情報がネットワーク障害などにより正常に送信できなかった場合でも、再送することにより情報蓄積サーバに正常に蓄積できるようになる。
図9は、サーバ側からの再送信要求を示す。情報蓄積サーバ3は、再送信要求時に、情報蓄積部の保存部32にある障害情報ファイルのリストを作成し(S200)、これを受信済ファイルリストとしてATM10に通知する(S201)。ATM10は、情報蓄積サーバ3から受信済ファイルリストを受信すると(S211)、受信済ファイルリストのファイルにない障害情報ファイルを、情報蓄積サーバ3の一時保存部33に送信した後(S212)、未送信保存部の障害情報ファイルを情報蓄積サーバ3の一時保存部33に送信する(S213)。情報蓄積サーバ3は一時保存部33のファイルの伸張、復号化、及びデータチェック(S202)を行い、正常かどうか判断する(S203)。
障害情報ファイルのデータが正常だった場合(S203:Y)、障害情報ファイルを保存部32にコピーし(S204)、障害情報ファイルの内容すなわち障害情報を情報蓄積部31に格納し(S205)、ATM10に正常に通信できたことを通知し(S206)、一時保存部33から障害情報ファイルを削除する(S207)。一方、障害情報ファイルのデータが正常だった場合(S203:N)、ATM10に正常に通信できなかった(すなわち、異常通信であった)旨を通知する(S208)。
ATM10は情報蓄積サーバ3から正常に通信できた通知を受信した場合(S214:Y)、ATM10は障害情報ファイルを送信済保存部47から、未送信保存部46へ移動する(S217)。一方、ATM10は情報蓄積サーバ3から正常に通信できなかった通知を受信した場合(S214:N)、ATM10は再送に失敗した障害情報ファイルを未送信保存部46に移動し(S215)、再送信用のタイマを起動する(S216)。このタイマ及び図8のフローチャートにおいて、一定期間後に情報蓄積サーバ3から再送要求のあった障害情報ファイルは、自動的にATM10から再送信を行うことができる。
このようにすることで、ATM10が送信完了した状態であるにもかかわらず、なんらかの理由で情報蓄積サーバ3に保存されていない障害情報ファイルでも再送信することが可能であり、また一度情報蓄積サーバ3から再送信要求をすることで、再送信が失敗しても、ATM10から自動的に再送信が可能になり、銀行員の手間を減らすことができる。
図10は、情報蓄積サーバ3が情報蓄積部31に障害情報を保存するフローを示す。図4〜図9によって情報蓄積サーバ3に送信された障害情報ファイルは、情報蓄積サーバ3の一時保存部33に保存される。情報蓄積サーバ3の制御部34は、一時保存部33に障害情報ファイルが保存されたかどうかを一定間隔で監視し(S300)、ファイルが存在していれば(S300:Y)、そのファイルを伸張、復号化する(S301)。ファイルの伸張又は復号化に失敗した場合(S302:Y)、そのファイルの送信に失敗したものとして終了する(S308)。成功した場合(S302:N)、ファイルの内容が障害情報のフォーマットに合致するかどうか確認する(S303)。ファイルの内容が正しくない場合(S304:Y)、異常なファイルとして終了する(S309)。正しい場合(S304:N)、障害情報ファイルの障害情報の装置番号、障害発生日、障害発生時刻を読み取り(S305)、情報蓄積部31に装置番号、障害発生日、障害発生時刻が同じ障害情報がある場合(S306:Y)、状態101及び対応者102以外のデータをすべて上書きする(S310)。情報蓄積部31に装置番号、障害発生日、障害発生時刻が同じ障害情報がない場合(S306:N)、新しい障害情報として障害情報ファイルの内容、該当ファイルの位置及びファイル名を登録し(S307)、障害情報を情報蓄積部31に保存した後は、一時保存部33にあるファイルを保存部32へ移動する(S308)。
情報蓄積サーバ3は、前述の通り、ファイルの障害情報を全て情報蓄積部31に保存していないが、ファイルに記録されている障害情報の全てを情報蓄積部31に保存しても良い。ここでは、検索に必要な装置番号、障害発生日、障害発生時刻、口座情報、自動復旧の有無、残留金額、残留金額の所有者、取引種別、エラーコードを情報蓄積部31に保存している。
図11は、情報蓄積サーバ3による情報蓄積部31及び情報保存部32に保存され、所定の期間経過した障害情報を削除するフローである。情報蓄積サーバ3の制御部34は、日付が変更したときを監視しており(S400)、日付が変更された場合(S400:Y)、情報蓄積部31にある障害情報の発生日を読み取り(S402)、現在の日付を比較し(S403)、あらかじめ指定された期間を経過している場合(S403:Y)、情報蓄積部31の障害情報及びそれに対応する保存部32の障害情報ファイルを削除する(S404、S405)。これを情報蓄積部31及び保存部32にあるデータ数分繰り返す(S401、S406)。なお、S400の処理として、所定の期間(例えば、前回の処理から3日)経過したことを判断する処理としても良い。これにより、S401以降の処理を毎日実行せずに、所定の間隔毎に実行することが可能となる。
図12は、個別の障害情報の詳細な処理を示す画面であり、図4に示す一覧表示画面100から遷移し、参照端末6の表示部38に表示される個別情報画面を示す図である。なお、これらの情報を示すテーブル図については、詳細な説明を省略する。
個別情報画面700には、ATM10の装置番号711と、取引が開始された日付712及び時刻713と、取引を実施した顧客の口座情報714と、自動復旧情報715と、紙幣所有者情報716と、取引種別情報717と、残留紙幣金額718とが含まれている。
これらのうち、紙幣所有者情報716は、例えば、入金計数処理時における紙幣は、顧客の保有物であり、入金収納処理における紙幣は、銀行の保有物である。また、残留紙幣金額718は金種不明や鑑別通過前の紙幣が存在する場合には、残留紙幣金額が不確定である旨を表す符号が合わせて表示される。
また、個別情報画面700には、紙幣搬送の障害が発生した際のエラー内容を示すエラー内容情報730と、エラーコード731と、紙幣搬送の障害が発生した際におけるシャッタ52aの開閉状態を示すシャッタ情報732と、紙幣搬送の障害が発生した際の残留紙幣の情報を示す残留紙幣情報733と、係員が持ち帰ったジャム紙幣の情報を示す係員持ち帰り紙幣情報734と、顧客返却のために取忘回収部57に搬送された紙幣の情報を示す返却紙幣情報735が含まれている。
これらのうち、残留紙幣情報733には、紙幣判別部53を通過して、金種と枚数が確定した紙幣は、それぞれの金種の枚数が記録される。また、紙幣判別部53を通過したが、紙幣の汚れなどが原因で金種が判別できなかった紙幣は、「金種不明」として枚数のみが記録される。また、紙幣判別部53を通過せずに残留した紙幣の枚数は、「判別部通過前」として枚数のみが記録される。本実施例の場合、例えば、入金計数処理において「判別部通過前」に記録される紙幣の枚数は、紙幣搬送部55に残留した紙幣の枚数に対応する。なお、「判別部通過前」の紙幣は、金種と枚数とが確定されていないため、枚数が不確定である旨を示す符号が合わせて表示される。
係員持ち帰り紙幣情報734は、係員モード開始時における紙幣の枚数と、係員モード終了時における紙幣の枚数との差分とする。
返却紙幣情報735は、紙幣判別部53により金種が取得された紙幣について、該金種を合算した額である。
図13、図14は、図12の個別情報画面と一対となる、ジャムが発生した取引に関する取引履歴情報を示す図である。また、取引履歴情報800は、紙幣搬送の障害が発生した取引について、紙幣搬送の障害が発生してから、ジャム紙幣を除去するまでの間の、紙幣部50の紙幣残留情報と、ジャム発生時の除去に関するATM10の状態変化とを含む情報である。なお、図13、図14に示す取引履歴情報は、上述する取引情報と関連付けられてATM10の記憶部45や、情報蓄積サーバ3の情報蓄積部31に記録される内容を示すテーブル図である。なお、取引履歴情報800は、参照端末6の表示部38に表示される取引履歴画面(図示せず)に含まれる物とするが、下記に示す各種情報のいずれかが表示されれば良い。
取引履歴情報800には、各々のイベントに付与されたデータNo.801と、各々のイベントの発生日802と、各々のイベントの種類を示すイベント種類情報803と、各々のイベントの内容を示すイベント情報804と、各々のイベントに対しての正常/エラーを示すエラー情報805と、入出金部52内の残留紙幣情報806と、一時保留部54内の残留紙幣情報807と、各紙幣搬送部55上の残留紙幣情報808と、取忘回収部57内の残留紙幣情報809と、取引に用いられている紙幣の合計枚数810と、取引に用いられている紙幣の合計金額811と、が含まれている。
これらのうち、イベント種類情報803は、ATM10が実行したイベントであるか、係員が実行したイベントであるかを区別する情報である。例えば、図13の場合、ATM10が実行したイベントに対しては「M」が記録され、係員の操作に対しては「H」が記録される。
また、各紙幣搬送部上の残留紙幣情報808は、全ての紙幣搬送部に残留した紙幣の合計枚数、又はそれぞれの紙幣搬送部別に残留した紙幣の枚数を記録する。また、入金計数処理における合計枚数810は、入出金部52から取り込まれた紙幣の枚数に加え、繰り出されていない顧客投入残紙幣の有無も含むものとする。また、合計金額811は、紙幣判別部53を通過していない紙幣がある場合における、紙幣判別部通過前の紙幣の枚数や、繰り出されていない紙幣の有無も含むものとする。
次に、各データについて詳細に説明する。データNo.1001の情報は、13時06分03秒に、シャッタ52aが閉じたことを示しており、エラーは特に発生していない。
次に、データNo.1002の情報は、13時06分04秒に、入金計数処理において、紙幣搬送部55でジャムが発生したことを示している。この時、入出金部52から繰り出された55枚の紙幣のうち、$1,000紙幣が2枚、$100紙幣が1枚、合計3枚の紙幣が入出金部52に返却されており、一時保留部54には、$1,000紙幣が1枚、$100紙幣が49枚、合計50枚の紙幣が収納されており、紙幣搬送部55には、金種が不明である紙幣が2枚残留していることを示す。
合計枚数810は、入出金部52から繰り出された55枚に加え、未だ繰り出されていない顧客投入紙幣があることを示している。また、合計金額811は、紙幣判別部53で識別された紙幣の合計金額である$8,000に加え、紙幣判別部53で識別していない紙幣が2枚、入出金部52ら繰り出されていない顧客投入紙幣があることを示している。
次に、データNo.1003の情報は、13時06分25秒に、自動復旧処理に失敗して、紙幣搬送部55でジャムが発生したことを示している。この時、入出金部52には、自動復旧処理により1枚の紙幣が収納され、入出金部52全体としては、$1,000紙幣が2枚、$100紙幣が1枚、金額不明券が1枚、未計数の顧客投入残紙幣が収納されており、一時保留部54は、自動復旧処理では紙幣の集積・繰出は無いため、$1,000紙幣が1枚、$100紙幣が49枚、合計50枚の紙幣が収納された状態を維持しており、紙幣搬送部55には、入出金部52に搬送されていない1枚の紙幣が残留している。また、合計枚数810と合計金額811とは、自動復旧処理前から変化していない。
次に、データNo.1004の情報は、13時07分15秒に、シャッタ52aが開いたことを示しており、エラーは特に発生していない。
次に、データNo.1005の情報は、13時07分23秒にシャッタ52aが閉じたことを示しており、エラーは特に発生していない。このとき、入出金部52の紙幣は顧客により装置外に取り出されたため、入出金部52の残留紙幣は0枚である。そのため、紙幣部50に残留している紙幣は、一時保留部54に収納されている$1,000紙幣が1枚、$100紙幣が49枚、合計50枚の紙幣と、紙幣搬送部55に残留している金額が不明な紙幣1枚である。また、合計金額811は$5,900と1枚である。
次に、データNo.1006の情報は、14時17分11秒に、係員モードに変更したことを示しており、エラーは特に発生していない。また、データNo.1007の情報は、14時17分35秒に、紙幣部50がATM10の筐体外側に引き出されたことを示しており、エラーは特に発生していない。
次に、データNo.1008の情報は、14時18分21秒に、紙幣搬送部55が開いたことを示す。この時、係員による紙幣の除去が行われていると想定して、紙幣搬送部における残留紙幣の枚数を0枚とする。但し、一時保留部54に収納されている紙幣の枚数は確定されている状況に対して、紙幣搬送部55における残留紙幣の枚数が0枚であることは推定に過ぎないため、後述する残留紙幣情報の画面において、残留紙幣の金額が推定であることを明確にしている(例えば、図15に示す「残留紙幣金額」において、金額に「+」の符号を付して表示する)。したがって、合計枚数811は、一時保留部54に収納されている$1,000紙幣が1枚、$100紙幣が49枚、合計50枚の紙幣と、金額が不明な紙幣が推定0枚である。また、合計金額811は、少なくとも$5,900である。
次に、データNo.1009の情報は、14時18分55秒に、紙幣搬送部55を閉じた事を示しており、エラーは特に発生していない。
次に、データNo.1010の情報は、14時20分15秒に、リセット処理が実行され、一時保留部54に収納されていた紙幣が、顧客返却のために取忘回収部57に搬送されたことを示す。また、エラーは特に発生していない。
次に、データNo.1011では、14時22分20秒に、運用モードに変更したことを示しており、エラーは特に発生していない。
以上に示した取引情報と残留紙幣情報とを用いて、銀行員は、顧客から一時的に預かった紙幣の妥当性を確認することが可能となる。すなわち、係員モードにおいて係員が除去した紙幣、顧客返却のために取忘回収部57に搬送された紙幣を、それぞれ係員持ち帰り紙幣情報、返却紙幣情報として参照端末6の表示部38に表示させ、銀行員による、残留紙幣の除去操作の結果と返却操作との結果とを比較することを容易としている。
図15は、取引履歴情報の各行における自動取引装置内に残留した紙幣の金種及び枚数及び位置を示す残留紙幣表示画面である。残留紙幣情報を紙幣部50のレイアウト画面として表示することにより、顧客から一次的に預かった紙幣の妥当性を確認することが容易となる。図15に示す紙幣部13のレイアウト画面は、入出金部52に対応する領域510及び512と、一時保留部54に対応する領域530と、取忘回収部57に対応する領域520と、紙幣搬送部55に対応する領域501〜508、561及び562と、を備える。
図15は、取引履歴情報800のデータNo.1002の情報と対応する残留紙幣表示画面901である。紙幣枚数511は、入出金口52から分離された紙幣の枚数を示す。また、紙幣枚数515は、入出金口52に搬送された紙幣の枚数を示す。また、紙幣枚数512及び514は、それぞれ、入出金口52から繰り出された紙幣の枚数と、入出金口に返却された紙幣の枚数とを示す。
なお、入出金口52に顧客投入残紙幣(顧客により投入された紙幣であって、紙幣搬送部55に繰出されていない紙幣)が存在する場合、紙幣枚数512が不明である旨を表示する。なお、図15では、黒い矩形を表示しているが、任意の形状で良い。また、取引で用いられた紙幣搬送部と、一時保留部54等の収納部は、他の領域に対して配色を変えて紙幣搬送の障害に関連がある部分であることを示す。
紙幣搬送の障害が発生し、残留紙幣が存在する場合、領域501〜508のうち、該当する枚数を表示する。また、紙幣枚数531、530及び521は、それぞれ一時保留部54に搬送、収納された紙幣の枚数、取忘回収部57に搬送された紙幣の枚数を示す。
図16は、操作履歴確認画面を示した図である。自動取引システムS及び操作者が情報蓄積部31の障害情報を変更又は削除する場合に随時記録される。装置番号901、障害発生日付902、障害発生時刻903は、それぞれ情報蓄積部31に保存され、操作の対象となる情報である。操作者904は、情報の内容を変更又は削除する操作者の名前である。操作905は、変更又は削除などの操作の内容である。操作日906及び操作時間907は、操作905を実行した日及び時間である。
一行目は、2014年3月7日の00時00分00秒に、障害情報の削除処理(図11参照)により、装置番号0001の障害情報が削除されたことを示している。二行目は、2014年3月7日の17時47分00秒に、操作者Bにより、装置番号1234の障害情報が処理完了状態に変更されたことを示す。また、三行目は、2014年3月7日の17時40分00秒に、操作者Aにより、装置番号1234の障害情報が処理中状態に変更されたことを示す。なお、二行目と三行目とは、装置番号、障害発生日付及び障害発生時刻が同一であることから、同一の障害情報に関する情報である。
通常、処理状態は未処理から処理中、処理中から処理完了にのみ変更可能であり、処理完了状態のものを処理中や未処理に変更することはないが、これをすべての状態に変更可能にしても良い。
なお、本実施例では、紙幣判別部53を、紙幣部50で取り扱われる紙幣の枚数と金種とを取得する取得部として説明したが、例えば出金専用の装置の場合は、各収納部56に紙幣の繰出枚数を検出するセンサを設け、紙幣制御部51で各収納部56から繰り出された枚数を把握する構成も可能であり、このような場合は、紙幣制御部51が取得部に対応する。