JP6239896B2 - 溶射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エジェクタを利用して溶射材料を気体搬送する溶射装置において、搬送気体に混合してランスから噴出される溶射材料の吐出量を調整できる溶射装置に関する。
コークス炉の炉壁を補修するため、溶射材料を燃焼させて耐火組成物として前記炉壁に吹き付ける溶射装置は、エジェクタを利用して、支燃性のある搬送気体(例えば酸素)に粉体である溶射材料を混合し、前記搬送気体で気体搬送する構成が知られている(特許文献1)。エジェクタは、別途動力を用いることなく、支燃性のある搬送気体と溶射材料とを混合でき、しかも搬送気体を利用して溶射材料を炉壁まで気体搬送しながら、前記炉壁に溶射材料及び搬送気体を一体に吹き付けることができる利点を有する。
特許文献1は、ホッパに貯留された溶射材料(可燃性粉体と耐火性粉体とを含む原料粉体)をエジェクタに吸引し、エジェクタに供給される支燃性の搬送気体(支燃性のキャリヤーガス)と混合した後、ランスが繋がる搬送ホースへ前記エジェクタから放出した溶射材料を搬送気体により気体搬送する溶射装置であって、ホッパの払出口からエジェクタの吸引口までの吸引管(原料粉体移送路)に、外気に連通する外気連通部を設けた溶射装置を開示する(特許文献1・[請求項1][請求項2])。
特許文献1が開示する溶射装置は、ホッパの払出口からエジェクタの吸引口までの吸引管に外気連通部を設けることにより、ランス(噴射手段)から逆火が生じても、エジェクタから前記外気連通部を通して前記逆火が外気に放散され、ホッパに逆火が達することを防止又は減少できるとしている(特許文献1・[0010])。また、外気連通部は、流路断面を内径10mm〜50mmの円形とすることにより、多量の空気吸入を防止又は減少させることができるとしている(特許文献1・[0013])。
特開2007-238977号公報
エジェクタを利用して、支燃性の搬送気体と混合した溶射材料を気体搬送する溶射装置は、搬送気体に混合してランスから噴出される溶射材料の吐出量を調整しにくい問題がある。搬送気体と溶射材料とは、搬送気体と溶射材料との溶射反応が好適となるように、両者を混合する割合が一義的に設定される。このため、溶射材料の吐出量を調整するには、適切な溶射反応をする搬送気体と溶射材料との割合を保ったまま、搬送気体の供給量と溶射材料の吸引量(=溶射材料の吐出量)とを連動して増減させる必要がある。
ここで、例えば搬送気体の供給量を増減させれば、前記供給量に応じてエジェクタの吸引力が加減され、溶射材料の吸引量も増減できればよいのであるが、実際のところ、搬送気体の供給量を増減させてもエジェクタに吸引される溶射材料の吸引量はほとんど増減せず、むしろ搬送気体の供給量が溶射材料の吸引量に対して不足する問題が起きかねない。これから、搬送気体の供給量と溶射材料の吸引量とはそれぞれ別に調整しながら、適切な溶射反応をする搬送気体と溶射材料との割合を保たなければならないが、特に溶射材料の吸引量に合わせた搬送気体の供給量の調整は現実的に難しい。
また、エジェクタは、供給される搬送気体により発生する負圧を利用してホッパから溶射材料を吸引、混合することに適しているが、ホッパから溶射材料を吸引するために供給される搬送気体で溶射材料を搬送ホースからランスまで搬送することに不向きであり、搬送能力の観点から、搬送気体の供給量を変化させることは好ましくない。これから、エジェクタを利用した溶射装置において溶射材料の吐出量を調整する場合、搬送気体の供給量を一定に保ちながら、ホッパから吸引される溶射材料の吸引量を最大量から減少方向に調整させる方がよい。これであれば、好適な溶射反応に対して、搬送気体の供給量が不足することが回避できる。
エジェクタに吸引される溶射材料を減少させる手段として、例えばホッパからテーブルフィーダやスクリューフィーダ等の定量供給手段を介してエジェクタに溶射材料を吸引させる溶射装置により、前記溶射材料を最大量から減少させることが考えられる。しかし、テーブルフィーダは、定量供給手段として装置構成が大きく、溶射装置の大型化を招き、エジェクタを用いることにより得られる装置構成が小さいという利点を損ねていた。また、スクリューフィーダは、間欠的に溶射材料を送り出すため、溶射材料の搬送が脈動することになり、好ましくない。
溶射装置において、ランスから噴出される溶射材料の吐出量を調整する場面はそれほど多くないが、例えば補修箇所により、局地的に溶射材料の吐出量を減らすことが求められる場面(例えば煉瓦相互の目地の切れ目に溶射材料を吹き付ける場面)もある。この場合、局地的に溶射材料の吐出量を減らすことが求められる場面で、溶射材料の吐出量を減らし、前記場面での補修作業が終われば、再び通常の溶射材料の吐出量に戻すことが求められる。そこで、エジェクタを利用した溶射装置において、エジェクタに供給される搬送気体の供給量を変えることなく、溶射材料の吐出量を調整、特に減少方向に調整するため、検討した。
検討の結果開発したものが、ホッパに貯留された溶射材料をエジェクタに吸引し、エジェクタに供給される支燃性の搬送気体と混合した後、ランスが繋がる搬送ホースへ前記エジェクタから放出した溶射材料を搬送気体により気体搬送する溶射装置において、ホッパの払出口とエジェクタの吸引口とを繋ぐ溶射材料の吸引管に、外気と連通する吸気管を接続してなり、吸気管は、吸引管に接続する連通端部と外気に連通する開放端部とを延長管で連結して構成され、開度調整自在な調整バルブを前記開放端部に設けたことを特徴とする溶射装置である。調整バルブは、開度を全開〜全閉の間で連続的又は段階的に調整する。
本発明の溶射装置は、搬送気体の供給量を変えることなく、ホッパの払出口とエジェクタの吸引口とを繋ぐ溶射材料の吸引管に接続した吸気管に設けた調整バルブの開度を調整し、前記吸気管内と外気との微少な空気の吸排気を調整して、搬送気体に混合されてランスから噴出される溶射材料の吐出量を調整する。吸気管を通じて排気される空気は断続的で僅かで、溶射材料が排出される虞はない。また、吸気管を通じて吸気される空気も断続的で僅かで、搬送気体の濃度を低下させない。ホッパから吸引される溶射材料の吸引量は、調整バルブが全開であれば、エジェクタに供給される搬送気体の供給量により決定される最大量となり、吸気管を通じて吸排気される空気が減るにつれて減少し、吸気管を通じて吸排気される空気が「0(ゼロ)」になっても、エジェクタに最小量が吸引される。
特許文献1が開示する溶射装置における外気連通部は、ランスからの逆火をホッパの手前で外気に放出するものであるが、外気に連通しているおり、常時ではないものの、時折微少な空気が吸排気されていた。特許文献1記載の発明は、前記空気の吸排気が、エジェクタによる溶射材料の吸引を阻害すると考え、極力空気の吸排気を防止していた(特許文献1・[0013])。ところが、外気連通部を設けない溶射装置に比べて、外気連通部を設けた溶射装置は、溶射材料がエジェクタに円滑に吸引され、また吸引される溶射材料の多いことが分かった。本発明は、外気連通部を通じて吸排気される微少な空気が、エジェクタによる溶射材料の吸引を助け、かつ吸引される溶射材料の吸引量に影響を与えるとの知見から、開発された。
本発明の溶射装置における吸気管は、特許文献1が開示する溶射装置における外気連通部同様、ランスからの逆火が吹き出す虞があるが、本発明は吸気管に調整バルブを設けていることから、逆火から前記調整バルブを保護する必要が生ずる。そこで、(1)ホッパは、逆火の圧力を受けて閉じるホッパ保護逆止弁を払出口に設け、吸気管は、逆火の圧力を受けて閉じるバルブ保護逆止弁を設けた構成、(2)吸引管は、逆火の圧力を受けて閉じるホッパ保護逆止弁を設け、吸気管は、前記ホッパ保護逆止弁からエジェクタの吸引口に寄った位置で吸引管に接続し、逆火の圧力を受けて閉じるバルブ保護逆止弁を設けた構成、又は(3)エジェクタは、逆火の圧力を受けて閉じるホッパ保護逆止弁を設けた構成を採用する。
ホッパ保護逆止弁は、例えば搬送気体の供給により発生するエジェクタ内の負圧により開き、ホッパから吸引される溶射材料を通過させ、ランスから発生した逆火の圧力を受けて閉じる。同様に、バルブ保護逆止弁は、例えば前記エジェクタ内の負圧により開き、外気との間で微少な空気が吸排気されることを許容し、ランスから発生した逆火の圧力を受けて閉じる(バルブ保護逆止弁は、微少な空気が吸排気される際、瞬間的に閉じることがあるが、ホッパからエジェクタへ溶射材料を供給している間、実質的に常時開放されていると考えてよい)。これにより、逆火の圧力によりホッパ保護逆止弁及びバルブ保護逆止弁が閉鎖され、吸気管に設けた調整バルブやホッパへ逆火が及ばなくなる。逆火は、例えば逆火の圧力を利用してエジェクタから外れた搬送ホースから吹き出させることが考えられる。
また、吸気管を接続する吸引管は、ホッパの払出口とエジェクタの吸引口とを繋ぐことから、通常、ホッパ下方の奥まった位置となり、吸気管が短いと調整バルブを操作しづらくなる。そこで、吸気管は、吸引管に接続する連通端部と、外気に連通する開放端部とを延長管で連結して構成され、調整バルブを前記開放端部に設ける。これにより、調整バルブが、ホッパ下方の奥まった位置から操作しやすい位置に移すことができる。延長管は、可撓性のある樹脂製ホースを用いると、吸引管の位置と無関係に開放端部を配置することができ、調整バルブの操作がより容易になる。吸気管に設けるバルブ保護逆止弁は、延長管を保護する、特に樹脂製ホースからなる延長管を逆火から保護する働きも有する。
本発明は、エジェクタを利用した溶射装置において、エジェクタに供給される搬送気体の供給量を変えることなく、溶射材料の吐出量を減少方向に調整できる。これは、ホッパの払出口とエジェクタの吸引口とを繋ぐ溶射材料の吸引管に、調整バルブを設けた吸気管を接続して、調整バルブの開度調整により、前記吸気管を通じた空気の吸排気を調整きるようにした効果である。これにより、エジェクタを利用した溶射装置の補修作業において、調整バルブの開度を変えるだけで、補修作業の場面に応じた溶射材料の吐出量を容易に実現できるようになる。
ホッパ保護逆止弁及びバルブ保護逆止弁は、吸気管が外気へ逃がすことができなくなった逆火が、ホッパや調整バルブに達しないように吸引管や吸気管を遮断し、前記ホッパや貯留された溶射材料、調整バルブを逆火から保護する効果を有する。例えば逆火の圧力を利用してエジェクタから搬送ホースを外れるようにしていた場合、ホッパ保護逆止弁及びバルブ保護逆止弁による吸引管及び吸気管の遮断は、エジェクタ内の圧力上昇を促し、搬送ホースがエジェクタから外れやすくする効果ももたらす。
吸気管を連通端部、開放端部及び延長管から構成することにより、本来、ホッパ下方の奥まった位置に配置される吸気管を前記ホッパ下方から延長し、延長端となる開放端部に調整バルブを設けることにより、調整バルブを操作しやすくできる。特に、延長管を可撓性のある樹脂製ホースを用いれば、開放端部の配置が自由になることから、調整バルブの操作がより容易になる。この場合、例えばランスを持つ作業者まで延長管を延ばし、調整バルブを前記作業者が操作できるようにすれば、作業者自身が溶射材料の吐出量を調整できる利点が得られる。
本発明を適用した溶射装置の一例を表す部分破断側面図である。 本発明を適用した溶射装置の別例1を表す部分破断側面図である。 本発明を適用した溶射装置の別例2を表す部分破断側面図である。 通常使用状態における本例の溶射装置の部分破断側面図である。 溶射材料を減らした状態における本例の溶射装置の部分破断側面図である。 逆火が生じた状態における本例の溶射装置の部分破断側面図である。 搬送ホースの清掃状態における本例の溶射装置の部分破断側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。本発明を適用した溶射装置は、例えば図1に見られるように構成される。本例の溶射装置は、溶射材料TSを貯留するホッパ1の下端に設けられた払出口11に、吸引管211を介してエジェクタ2の吸引口21を接続し、前記エジェクタ2の上流側にある給気口22に給気ホース221を、また前記エジェクタ2の下流側にある放出口23に搬送ホース231を外嵌する格好で接続した構成で、吸気管211の途中に、開度調整自在な調整バルブ33を設けた吸気管3を接続している。
本例のホッパ1は、上段が円筒状(直径が上下方向に一様)で上端面を投入口12として開口し、下段が下方に窄んだ逆錐台形状で下端面を払出口11として開口した筒体で、払出口11を開閉自在にするホッパ保護逆止弁13を内蔵している。ホッパ保護逆止弁13は、逆火による圧力を受けて払出口11を閉鎖し、前記逆火F(後掲図6参照)がホッパ1に貯留した溶射材料TSに及ばないようにするほか、複動エアシリンダ131によって昇降自在にすることにより、払出口11を開閉する働きを担っている。
本例のホッパ保護逆止弁13は、ホッパ1の払出口11に形成された段差弁座111に下方から当接する逆錐台形状の金属ブロックで、ホッパ1の内壁に固定されたシリンダステー132に支持され、払出口11直上に位置固定された複動エアシリンダ131から下方に突出するロッド133の下端に取り付けられている。ホッパ保護逆止弁13は、吸引管211に内蔵された環状弁座212に下方から当接させてもよい(図2参照)。ロッド133は、前記シリンダステー132同様、ホッパ1の内壁に固定されたロッドガイドステー134に規制され、上下方向に進退する。ホッパ保護逆止弁13は、複動エアシリンダ131のロッド133が自由状態にあれば、自由に昇降するが、複動エアシリンダ131のロッド133を伸長又は縮短させ、開閉弁として機能させることもできる。
ホッパ保護逆止弁13を開閉弁として機能させる場合、複動エアシリンダ131は、ホッパ1を貫通して内部に延びる伸長用エア供給管136を通じて伸長用エア供給口135に空気を送り込むことでロッド133を伸長させ、ホッパ保護逆止弁13を下降させて段差弁座111を開くことにより、ホッパ1とエジェクタ2とを連通させる。また、複動エアシリンダ131は、ホッパ1を貫通して内部に延びる縮短用エア供給管138を通じて縮短用エア供給口137に空気を送り込むことでロッド133を縮短させ、上昇させたホッパ保護逆止弁13の傾斜した側面を段差弁座111に下方から押し当てることにより、払出口11を閉じ、ホッパ1とエジェクタ2とを遮断する。
複動エアシリンダ131は、通常状態において、伸長用エア供給口135や縮短用エア供給口137のいずれにも空気を送り込むことなく、ロッド133が自由に移動できる状態にしている。このため、ホッパ保護逆止弁13は、自重で下がったり、エジェクタ2の負圧に引っ張られたり、ホッパ1から落下して送り出される溶射材料TSに押されたりして、ロッド133の伸長限界に応じた位置=段差弁座111から下方に離れた位置に下降し、払出口11を開放する。逆に、ホッパ保護逆止弁13は、ロッド133が自由状態であるので、逆火の圧力を受けると上昇し、払出口11を閉じる。
本発明を特徴づける吸気管3は、ホッパ1の払出口11とエジェクタ2の吸引口21とを結ぶ吸引管211に対し、上記バルブ保護逆止弁31よりエジェクタ2の吸引口21に近い側に接続している。本例の吸気管3は、バルブ保護逆止弁31を介して、可撓性のある樹脂製の延長ホース32を開放端に接続し、前記延長ホース32の開放端に調整バルブ33を設けている。バルブ保護逆止弁31は、逆火の圧力を受けて閉じ、延長ホース32及び調整バルブ33に逆火が及ばないようにする働きがあればよく、従来公知の各種逆止弁を利用できる。
調整バルブ33は、吸気管3を通じて吸排気される微少な空気の吸排気量を加減調整し、ホッパ1の払出口11から吸引管211を通じてエジェクタ2の吸引口21に吸引される溶射材料の吸引量を増減させる。本例の調整バルブ33は、吸気管3に直接設けるのではなく、前記吸気管3の開放端に接続した延長ホース32の開放端に設けている。これにより、溶射装置において、作業者による操作が容易になる部位に調整バルブ33を配置することができる。このため、バルブ保護逆止弁31は、調整バルブ33のみならず、延長ホース32をも逆火から保護する働きを担わせている。
ホッパ保護逆止弁13は、エジェクタ2の吸引口21からホッパ2に寄った位置に設けられればよい。これから、例えば図3に見られるように、ホッパ保護逆止弁13をエジェクタ2の吸引口21に形成した環状弁座212に下方から当接させる構成とすることもできる。この場合、吸気管3を吸引管211における前記ホッパ保護逆止弁13よりホッパ1寄りに接続することにより、ホッパ保護逆止弁13は、逆火がホッパ1及び吸気管3いずれにも及ばないようにすることができるため、バルブ保護逆止弁31(図1又は図2参照)を省略できる。
本例の溶射装置(図1参照)に基づき、溶射材料TSの増減調整、逆火対策及び搬送ホース231の清掃について説明する。溶射材料TSの増減調整は、調整バルブ33による吸気管3の開度調整による。本例の溶射装置は、通常使用時において、図4に見られるように、ホッパ保護逆止弁13及びバルブ保護逆止弁31を共に開き、調整バルブ33を全開にして吸引管211に微少な空気Aを吸排気しながら、エジェクタ2に供給される酸素O(支燃性の搬送気体)により、ホッパ1に貯留された溶射材料TSを前記エジェクタ2に吸引し、搬送ホース231へ放出する。吸気管3による微少な空気Aの吸排気は、ホッパ1からエジェクタ2へ溶射材料TSを円滑に吸引される働きがあり、前記空気Aの吸排気を妨げない調整バルブ33の全開時が、溶射材料TSの最大吐出量となる。
本例の溶射装置は、上記通常使用時の状態において、調整バルブ33を全開から徐々に全閉に向けて閉じていくと、図5に見られるように、吸気管3を通じて吸引管211に吸排気される空気Aの吸排気量が減少し、減少した前記空気Aの吸排気量に応じて、ホッパ1からエジェクタ2に吸引される溶射材料TSが減少する。本来、ホッパ1とエジェクタ2とは密閉された吸引管211で接続されているから、調整バルブ33が全閉であれば、従来通り、エジェクタ2の性能に応じた吸引量だけ溶射材料TSが吸引される。このとき、エジェクタ2に供給される酸素Oの供給量は変化がないので、ランス(図示略)から吐出される溶射材料TSに対して酸素Oの供給量が相対的に多くなり、溶射材料TSは残ることなく溶射反応する。
このように、本発明の溶射装置は、吸引管211に接続した吸気管3に設けられた調整バルブ33を全開にした状態を上限とし、また前記調整バルブ33を全閉とした状態を下限として、ホッパ1からエジェクタ2に吸引される溶射材料TSの吸引量を増減調整できる。溶射材料TSの吸引量は、調整バルブ33の開度に応じて連続的に増減させることもできるが、調整バルブ33の開度によって一義的に決定されるものではなく、溶射材料TSの種類、搬送気体の供給量やランスに設定した固定絞りの値によっても変化する。これから、現実的には、調整バルブ33の全開を上限として、全閉まで段階的に調整バルブ33の開度を調整し、溶射材料TSの吸引量を段階的に調整させるとよい。
逆火対策は、ホッパ保護逆止弁13によるホッパ1の払出口11の緊急閉鎖と、バルブ保護逆止弁31による吸気管3の緊急閉鎖とによる。溶射材料TSを吐出するランス(図示略)の先端で発生した逆火Fは、図6に見られるように、搬送ホース231を通ってエジェクタ2に達する。そして、逆火Fが高めるエジェクタ2内部の圧力により、ホッパ保護逆止弁13を上昇させ、またバルブ保護逆止弁31を延長ホース32に向けて移動させて、それぞれホッパ1の払出口11と吸気管3とを閉鎖する。これにより、逆火Fは、エジェクタ2からホッパ1、延長ホース32や調整バルブ33に達しなくなり、前記ホッパ1、延長ホース32や調整バルブ33が逆火Fから保護される。
ここで、出口を失った逆火Fの圧力が更に上昇すれば、エジェクタ2を破損させたり、ホッパ保護逆止弁13やバルブ保護逆止弁31を突破したりする虞が出てくる。そこで、本例の溶射装置は、搬送ホース231をエジェクタ2の放出口23に外嵌して接続することにより、前記逆火Fの圧力上昇を受けて、搬送ホース231がエジェクタ2の放出口23から外れるようにし(図6中白抜き矢印参照)、エジェクタ2内部の圧力を下げ、エジェクタ2の破損や、ホッパ保護逆止弁13やバルブ保護逆止弁31の突破を回避する。図示を省略するが、更に搬送ホース231が抜けたことを検知するセンサを設ければ、逆火Fの発生を検知したセンサからの信号を受けて、警報器で逆火Fの発生を外部に報知したり、搬送気体の供給を停止させたりすることもできる(例えば特開2012-111973等)。
搬送ホース231の清掃は、吸気管3から大量に吸気される空気Aによる。溶射作業を終えた溶射装置は、図7に見られるように、複動エアシリンダ131によりホッパ保護逆止弁13を上昇させてホッパ1の払出口11を閉じて溶射材料TSの供給を停止し、酸素Oのみを供給して、エジェクタ2や搬送ホース231の内部に残る溶射材料TSを前記酸素Oで吹き飛ばして清掃する。このとき、調整バルブ33を全開にしておくと、空気Aが大量に吸引され、エジェクタ2や搬送ホース231に供給され、支燃性の搬送気体である酸素Oは、前記空気Aにより濃度が薄められる。これにより、清掃中の酸素Oによる爆発の危険性だけでなく、清掃後にエジェクタ2や搬送ホース231に残存する酸素Oによる爆発の危険性を低下させることができる。
上記例示の溶射装置(図1参照)からホッパ保護逆止弁13及び複動エアシリンダ131ほかを省略し、またバルブ保護逆止弁31及び延長ホース32を省略した試験装置を構成し、調整バルブ33の開度を変化させると、どれぐらい溶射材料TSを増減調整できるか、確認した。調整バルブ33は、ニードルバルブで構成し、段階的(全開、1/2回転開度、1/4回転開度、1/8回転開度、全閉)に開度を加減調整できるようにしている。溶射材料TSは、硅石系溶射材料を使用した。
実施例1は、10mの搬送ホース231の先に80kg/時固定絞りのランスを接続し、エジェクタ2へ搬送気体として酸素Oを28Nm3/時で供給している。調整バルブ33の開度により、ランスからの実際の吐出量の変化を計測した。この場合、全開時(調整バルブ33がなく、吸気管3のみ構成)で87kg/時であった溶射材料TSは、1/2回転開度(バルブを全閉から半回転させた開度)で87kg/時、1/4回転開度(バルブを全閉から1/4回転させた開度)で80kg/時、1/8回転開度(バルブを全閉から1/8させた開度)で58kg/時、そして全閉(吸気管3のみの構成に等しい)で58kg/時であった。
ランスが80kg/時固定絞りを設けていることから、本来吐出される溶射材料TSは、80kg/時が上限となるはずであるが、調整バルブ33が全開又は1/2回転開度で87kg/時であった。これは、80kg/時固定絞りが有する実際の最大吐出量が87kg/時になっており、調整バルブ33が全開又は1/2回転開度の範囲では溶射材料TSの最大吐出量が確保されていることを意味している。また、調整バルブ33が1/8回転開度及び全閉で、吐出される溶射材料TSは、58kg/時と低下している。これは、調整バルブ33により、吐出される溶射材料TSを減らす調整ができることを意味している。
実施例2は、10mの搬送ホース231の先に50kg/時固定絞りのランスを接続し、エジェクタ2へ搬送気体として酸素Oを25Nm3/時で供給している。調整バルブ33の開度により、ランスからの実際の吐出量の変化を計測した。この場合、全開時(調整バルブ33がなく、吸気管3のみ構成)で49.0kg/時であった溶射材料TSは、1/2回転開度で50.0kg/時、1/4回転開度で48.0kg/時、1/8回転開度で41.4kg/時、そして全閉で34.3kg/時であった。
ランスが50kg/時固定絞りを設けていることから、吸気管3を設けても溶射材料TSの吐出量が増加していないが、吐出される溶射材料TSは、50kg/時を上限とし、34.3kg/時を下限として、減らす調整のできることが分かる。詳細に見ると、1/4回転開度まではほとんど減少せず、1/8開度、そして全閉に向けて急激に減少していることから、吐出される溶射材料TSを前記上限及び下限の範囲で無段階に調整することは難しいものの、例えば上限及び下限の二択のような段階的調整は、本発明により容易に実現できることが理解される。
1 ホッパ
11 払出口
111 段差弁座
12 投入口
13 ホッパ逆支弁(弁体図示)
131 複動エアシリンダ
132 シリンダステー
133 ロッド
134 ロッドガイドステー
135 伸長用エア供給口
136 伸長用エア供給管
137 縮短用エア供給口
138 縮短用エア供給管
2 エジェクタ
21 吸引口
211 吸引管
212 環状弁座
22 給気口
221 給気ホース
23 放出口
231 搬送ホース
3 吸気管
31 バルブ保護逆止弁(弁体図示略、筐体図示)
32 延長ホース
33 調整バルブ(ニードルバルブ)
O 酸素(支燃性の搬送気体)
A 空気
TS 溶射材料
F 逆火

Claims (4)

  1. ホッパに貯留された溶射材料をエジェクタに吸引し、エジェクタに供給される支燃性の搬送気体と混合した後、ランスが繋がる搬送ホースへ前記エジェクタから放出した溶射材料を搬送気体により気体搬送する溶射装置において、
    ホッパの払出口とエジェクタの吸引口とを繋ぐ溶射材料の吸引管に、外気と連通する吸気管を接続してなり、
    吸気管は、吸引管に接続する連通端部と外気に連通する開放端部とを延長管で連結して構成され、開度調整自在な調整バルブを前記開放端部に設けたことを特徴とする溶射装置。
  2. ホッパは、逆火の圧力を受けて閉じるホッパ保護逆止弁を払出口に設け、
    吸気管は、逆火の圧力を受けて閉じるバルブ保護逆止弁を設けた請求項1記載の溶射装置。
  3. 吸引管は、逆火の圧力を受けて閉じるホッパ保護逆止弁を設け、
    吸気管は、前記ホッパ保護逆止弁からエジェクタの吸引口に寄った位置で吸引管に接続し、逆火の圧力を受けて閉じるバルブ保護逆止弁を設けた請求項1記載の溶射装置。
  4. エジェクタは、逆火の圧力を受けて閉じるホッパ保護逆止弁を設けた請求項1記載の溶射装置。
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