JP6239085B2 - 電子時計 - Google Patents

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Description

本発明は、複数ステッピングモータを用いて時刻等を表示するアナログ電子時計に関し、詳細には、近接するステッピングモータ間の磁気ノイズによる誤動作の軽減に関する。
アナログ電子時計の多機能化に伴い、1つのアナログ電子時計内に複数個のステッピングモータが配置されることは珍しくない。また同時に、腕時計は従来から薄型・小型化が求められており、多機能化・多ステッピングモータ化による時計容積の増加と薄型・小型化の要求が二律背反の関係にある。その為、省スペースな電子時計内に配置される複数個のステッピングモータは近接してしまう状況にあり、近接するステッピングモータ間で電磁的に作用し合う事がある為、思わぬ誤作動を起こすことがあった。
以下、従来技術の問題点を、図面を用いて説明する。
図2は、従来技術の問題点を示した、複数のステッピングモータの配置とその影響に関する説明図である。
図2において、100は第1ステッピングモータであり、一般的な時計用の2極ステッピングモータであって、ステータ101、ロータ102、コイル103から構成される。200は第2ステッピングモータであり、第1ステッピングモータ100に隣接して配置される。第2ステッピングモータ200は、第1ステッピングモータ100と全く同じ構成であり、ステータ201、ロータ202、コイル203から構成される。
ロータ102,202は、不図示の輪列を介して、不図示の表示用指針を駆動する。
300は、第1ステッピングモータ100、第2ステッピングモータ200を駆動制御するためのICであり、その出力用のドライバ回路302aが第1ステッピングモータ100のコイル103の両端103a、103bに、同じく、ドライバ回路302bが第2ステッピングモータ200のコイル203の両端203a、203bに接続されている。なお、ドライバ回路302a、302bは、説明用に簡略化して記載している。また、ドライバ回路302a、302bは、IC300内に配置されるが、便宜上、分けて記載している。
続いて、動作説明を行う。ここでは、第1ステッピングモータ100がIC300によって駆動される場合について説明する。具体的には、ドライバ回路302aより駆動パルスが出力され、これにより、コイル103に電流が流れ、ステータ101中に磁束502が発生し、それにより、ロータ102が回転し、不図示の輪列を介して、不図示の指針が駆動される。
一方で、電子時計に複数個のステッピングモータが用いられる場合、駆動中のステッピングモータ以外の停止中ステッピングモータのコイルは、電磁的な保持力を働かせるため、通常は短絡状態にされている。図2では、ドライバ回路302bがその役割を担っている。
その為、図2に示す様に駆動中の第1ステッピングモータ100から発生する磁束の一部である磁束104が、駆動中の第1ステッピングモータ100に近接して停止中の第2ステッピングモータ200のコイル203の芯に流れ込むと、電磁誘導によって停止中の
第2ステッピングモータ200のコイル203に起電力を生じさせる。
この起電力により、停止中の第2ステッピングモータ200のコイル203に電流が流れると、停止中の第2ステッピングモータ200のコイル203中に副次磁束501を生じさせる。そして、停止中の第2ステッピングモータ200のステータ201に副次磁束501が流れる。
副次磁束501が、ステータ201流れることで、疑似的に第2ステッピングモータ200が駆動される状態となり、ロータ202によって駆動される不図示の指針がピクつくなどの誤動作に繋がっていた。
上記のような不具合を解決する手段として、ステッピングモータ間の距離を離して磁力の影響を少なくしたり、ステッピングモータ間に磁気シールド板を挿入して、駆動側のステッピングモータの磁束が停止しているステッピングモータに届かないように遮ったり、それぞれのステッピングモータの配置を磁気的に作用し難い位置に配置するといった手段が採られた。
例えば、特許文献1に開示された技術は、ステッピングモータの部品よりも「透磁率が高い」もしくは「磁気抵抗が低い」磁性材料を磁気シールド板としてステッピングモータ周辺に配置することでステッピングモータへの磁気ノイズの進入を防いでいる。
また、特許文献2に開示された技術は、時計内部に配置された2つのステッピングモータのコイル軸方向が平面的にほぼ直角になるように配置することで、互いに生じる磁束の影響を受け難くしている。
特開昭55−10532号公報 特許第2653364号公報
しかしながら、上述の従来の解決手段では、下記のような問題を有していた。
特許文献1では、磁気シールド部材を新たにステッピングモータの周囲に配置する必要があるため、磁気シールド部材の配置スペースのみならず、磁気シールド部材を固定するスペースと構造を確保する必要があるため、ステッピングモータの占有する面積が大きくなり、特に複数のステッピングモータを同一平面に配置する場合には、スペースが不足しレイアウトが非常に困難になる。さらに、ステッピングモータの数だけ磁気シールド部材と固定部品が必要になるため、コストが増加する。
また、特許文献2では、複数のステッピングモータのコイル軸方向が平面的に直角になるように配置する必要があり、その当該エリアには部品配置ができず、自由に部品配置できる領域が格段に少なくなるため、レイアウトが非常に困難になる。特に小型の時計ではスペースが足りずに、レイアウトが成立しないこともあり得る。
従って本発明は、複数個のステッピングモータを時計に搭載する場合であっても、新たなスペースや部品を必要とせず、レイアウトが困難になるようなステッピングモータの配置を課することなく、小型な時計に対しても適用可能な、ステッピングモータ間の電磁的作用による誤動作の防止方法を有するアナログ電子時計を提供する事が目的である。
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明は、3つ以上の指針と、ロータとコイルとステータを備え、前記指針をそれぞれ駆動するための3つ以上のステップモータと、前記ステップモータにそれぞれ対応し、出力が前記ステップモータのコイル端にそれぞれ接続されて、前記ステップモータを駆動するモータドライバと、前記ステップモータを駆動するための各種パルス信号を作成するパルス発生回路と、前記パルス発生回路からの駆動パルスの出力のほか、前記モータドライバに対し各種制御を行う駆動制御回路と、を有する電子時計において、前記駆動制御回路は、前記3つ以上のステップモータのうちの1つを、前記モータドライバから出力される駆動パルスにより駆動している間、停止中の前記ステップモータのうち、視認面における外形が最も大きい指針を取り付ける前記ステップモータは、前記コイル端が短絡状態とされ、それ以外の停止中の前記ステップモータのうち、少なくとも1つは、前記コイル端に接続された前記モータドライバ出力の少なくとも一方を、開放状態とすることを特徴とする。
本発明にかかるアナログ電子時計によれば、時計ムーブメントサイズや使用部品点数を最小限に抑えながら、時計ムーブメント内で近接する複数個のステッピングモータ間で生じる電磁的作用による誤動作を軽減する効果を奏する。
本発明の第1実施形態についての、複数のステッピングモータの配置とその影響に関する説明図である。 従来技術についての、複数のステッピングモータの配置とその影響に関する説明図である。 本発明の第1実施形態における、複数のステッピングモータを駆動する回路構成を示すブロック線図である。 本発明の第1実施形態におけるのステッピングモータを駆動するドライバ回路の回路構成図の一例である。 本発明の第1実施形態における、ドライバ回路のスイッチングパターンを示したテーブルの一例である。 本発明の第2実施形態における、ステッピングモータの駆動パルスとステッピングモータの電流波形の一例とコイル開放区間を示すタイムチャートである。 本発明の第3実施形態における、複数のステッピングモータを近傍に配置した際の、ステッピングモータ相互の影響を説明するための図である。 変形例1におけるのステッピングモータを駆動するドライバ回路の回路構成図の一例である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかるアナログ電子時計の好適な実施の形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
まず初めに、本発明の基本構成を示す第1実施形態について、図面を用いて説明する。なお、従来技術について説明した図2と同じ構成については、同じ番号を付して詳細説明を省略する。
図1は、第1実施形態についての、複数のステッピングモータの配置とその影響に関する説明図である。図2とは、ドライバ回路302bが開放状態である以外、同一である。なお、本実施形態においても、駆動されるステッピングモータは第1ステッピングモータ100であり、その間第2ステッピングモータ200は停止しているものとする。以降の実施形態についても、同様である。
上述の如く、第1ステッピングモータ100の駆動時に第2ステッピングモータ200に発生する副次磁束501が、第2ステッピングモータ200の誤動作(指針のピクつきなど)につながることを説明した。副次磁束501は、第1ステッピングモータ100駆動時に発生する磁束の一部である磁束104が、コイル203に流れ込むことで発生する。さらには、コイル203が短絡状態にあることで、閉回路構成となるため発生するものである。
そこで、本実施形態では、図1に示すように停止中の第2ステッピングモータ200のコイル203の端部203a、203bの少なくとも一方を開放状態に保持する事で、駆動中第1ステッピングモータ100からの磁束104が停止中第2ステッピングモータ200のコイル203に鎖交して起電力を生じた場合に、コイルを電気的に開放している事で閉回路が形成されず電流が流れない為、副次的な磁束201の発生を抑制し、誤動作を防止出来る。
なお、第2ステッピングモータ200のコイル203の少なくとも一方を開放状態に保持することと等価な効果が、第2ステッピングモータ200のコイル203両端に、高抵抗特性を有する素子を接続し、コイル内を流れる電流を微小にする方法でも得られるため、時計内回路の状況によって、前記2つのどちらの方法を選んでも構わない。
すなわち、「開放状態」とは、「コイル端部のどちらか一方をフローティング」状態にすることの他、「コイル端部のどちらか一方とドライバー出力の間に高抵抗を挿入し、コイル内を流れる電流を微小にする」ことも含む。殆どの実施例では前者で説明を行うが、一部後者の場合についても説明する(後述「変形例1」)。
続いて、第1ステッピングモータ100と第2ステッピングモータ200の制御方法について、図3及び図4及び図5を用いて説明する。
図3は本発明の第1実施様態における複数のステッピングモータを駆動する回路構成を示すブロック線図である。
図3において、300は前述の如く駆動制御用のICであって、ドライバ回路302a、302bによって、第1ステッピングモータ100、第2ステッピングモータ200を駆動する。306は基準となる高周波数信号を作成する発振回路、305は発振回路306から出力される基準信号を任意の周波数に変換する分周回路、304は分周回路305から出力される信号を用いてステッピングモータを駆動する為の任意の駆動パルスを発生するパルス発生回路である。
303はパルス発生回路304の発生する駆動パルスを選択してドライバ回路302a、302bに出力し、第1ステッピングモータ100、第2ステッピングモータ200を駆動する他、ドライバ回路302a、302bに対する各種制御を実施する駆動制御回路である。
図4は、本発明の第1の実施例における、ステッピングモータを駆動するドライバ回路302a、302bの具体的構成を示す回路構成図の一例である。ドライバ回路302a、302bは、全く同一の構成であるものとする。図4において、402、403、404、405は前述のコイル103,203に流れる電流をスイッチングするトランジスタである。ここで、402及び403がP型トランジスタ、404及び405がN型トランジスタである。また、Vdd406、Vss407は不図示の電源の電位であり、Vdd406が上位電源電位、Vss407が下位電源電位を示している。
P型トランジスタ402とN型トランジスタ404は、上位電源電圧Vdd406と下位電源電圧Vss407との間に直列接続され、同様にP型トランジスタ403とN型トランジスタ405が上位電源電圧Vdd406と下位電源電圧Vss407との間に直列接続されている。前述のコイル103,203は、P型トランジスタ402とN型トランジスタ404との接続点と、P型トランジスタ403とN型トランジスタ405との接続点の間に、接続されている。
また、各トランジスタ402−405の各ゲート端子に、駆動制御回路303からの制御信号が入力されており、この制御信号により、各コイル端子103a,103b、203a,203bと繋がる出力の状態が決定される。
図5はドライバ回路のスイッチングパターンを示すテーブルであり、前記402、403、404、405のトランジスタを、どのような組み合わせでONあるいはOFFするか示した表である。
次に、図5の組み合わせと図4のドライバ回路の動作について説明する。
図5の縦の列は、402、403、404、405のトランジスタを、それぞれONあるいはOFFのどちらの状態に保つかを示しており、横の行は本発明の実施形態における各トランジスタの設定の組み合わせを表している。
通常、第1ステッピングモータ100、第2ステッピングモータ200が動作していない場合は、図4及び図5(a)に示す様に、P型トランジスタ402・403はON状態、N型トランジスタ404・405はOFF状態になっており、Vdd406、P型トランジスタ402、コイル103(203)、P型トランジスタ403、Vdd406の電流経路が形成され、コイル103(203)の両端がVdd電位となり短絡状態になっている。
この状態で、第1ステッピングモータ100が駆動されると、前述したように、第1ステッピングモータ100から漏れ伝わる磁束104が、停止中で短絡状態の第2ステッピングモータ200のコイル203内を鎖交すると、電磁誘導によって起電力が発生じ、副次的に磁束501が発生する(以下、「ステッピングモータ」を「STM」と略すことがある。)。この副次的磁束により停止中のSTMのロータが揺さ振られ、このロータによって駆動される時計の指針が誤動作してしまう。
そこで、図5の第2番目から4番目の行に記した(b)(c)(d)を、本発明の実施形態における各トランジスタの設定の組み合わせに用いることで、上述誤動作を防止することが出来る。
まず、図5(b)に記した組み合わせにおけるモータ動作を説明する。
第1ステッピングモータ100が動作した場合、停止中の第2ステッピングモータ200のコイル端を、図5(b)に示す様に、P型トランジスタ402・403及びN型トランジスタ404・405全てをOFF状態にスイッチングすることで、コイル203の両端203a、203bの両方を電気的に開放状態となり、第1ステッピングモータの漏洩磁束が第2ステッピングモータのコイルと鎖交しても、電磁誘導による電流の流れる経路がないため、副次的な磁束501の発生を抑制し、誤作動を防止する。
次に図5(c)の組み合わせにおけるモータ動作を説明する。
第1ステッピングモータ100が動作するときには、第2ステッピングモータ200の
ドライバ回路におけるP型トランジスタ(P1)402はON状態、その他のトランジスタ403、404、405はOFF状態に設定する。これにより、Vdd406、P型トランジスタ402、コイル203の経路で電気的に導通するため、コイル203の一方の端子203aはVdd406に接続される。もう一方のコイル203bの端子は、トランジスタ403、404、405がOFFのため電気的に開放状態となる。
従って、動作中の第1ステッピングモータ100の漏洩磁束104が第2ステッピングモータ200のコイル203と鎖交しても、電磁誘導による電流の流れる経路が生じないため、副次的な磁束が発生せずロータが誤動作することを防げるのみならず、コイル203の端子の一方203aはVdd電位にできるため、静電気による電荷をVddに放出でき、電気的なノイズが重畳した場合でもVddに逃がす事ができるため、電気的な外乱に対して強くすることができる。
次に、図5(d)の組み合わせにおけるモータ動作を説明する。
第1ステッピングモータ100が動作するときには、第2ステッピングモータ200用のドライバ回路302bにおけるP型トランジスタ(P2)403はON状態、その他のトランジスタ402、404、405はOFF状態に設定する。これにより、Vdd406、P型トランジスタ403、コイル203の経路で電気的に導通するため、コイル203の一方の端子203bはVdd406に接続される。もう一方のコイル203aの端子は、トランジスタ402、404、405がOFFのため電気的に開放状態となる。
つまり、図5(d)の組み合わせは、図5(c)の場合と開放状態となるコイル端子が逆になる場合であり、図5(c)と同等の効果を得る。
なお、コイル203の解放状態を作成するに当たり、図5(b)〜(d)のいずれを選択するかは、コイルの形状や制御仕様、あるいは、IC300の制御の容易さや、その他の影響を適宜考慮し、選択すればよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を図面に基づいて詳述する。第2の実施の形態は、駆動中のステッピングモータ(以下、駆動中STM)の少なくとも駆動パルス出力区間中は、停止中のステッピングモータ(以下、停止中STM)のコイルを開放状態にする実施例である。
図6は本発明の第2の実施の形態の停止中STMのコイルの開放区間を示したタイムチャートである。図6において、601はステッピングモータ駆動用のパルス例である。602はステッピングモータ駆動用パルス601によってロータが回転した際に生じる電流波形である。
本発明を実施するためには、第1実施形態で説明したように、停止中STM(第1実施形態では、第2ステッピングモータ200)のコイル(第1実施形態では、コイル203)を開放状態にすることで達成可能である。しかし、停止中STMも当然駆動を実施するタイミングがあり、そのタイミングでは、開放状態とすることはできない。
また、一般的に、ステッピングモータのコイルを開放状態にするとロータに対する電磁ブレーキが効かなくなる為、ステッピングモータの耐衝撃性能が低下する。
そこで、図6に示す様に、停止中STM(第1実施形態では、第2ステッピングモータ200)のコイル(第1実施形態では、コイル203)を開放状態とする時間を、動作中STM(第1実施形態では、第1ステッピングモータ100)の影響を大きく受ける駆動パルス601出力期間(t1−t2)や、ロータの回転振動による電流波形602の残る
区間(t2−t3)内に収めることで、耐衝撃性が低下する時間を最小限に抑えながら、動作中STMからの電磁的な影響による誤動作を防止する。
なお、停止中STMのコイルの開放時間については、図6の形態に限定されない。安全を見て、駆動パルス601の出力(t1)の所定時間前や、ロータの回転振動による電流波形602の残る区間終了後(t3)の所定時間後までの区間を含めても良い。
また、電流波形602の残る区間終了時点(t3)については、電流波形602の与える影響度を鑑み、適宜設定可能である。
さらに、電流波形602は、ロータの自由振動により発生するものであり、駆動パルス601に比べ、その影響度は小さいと考えられる。従って、停止中STMのコイルの開放時間としては、駆動パルス601(t1−t2)区間のみとしても良い。
[変形例1]
周知の如く、ステッピングモータにおけるロータの回転検出は、コイルの一端をハイインピーダンス状態(開放状態)にすることで実施されている。そこで、停止中STMにおいて、本発明を実施するためにコイルの開放状態を作る際に、回転検出用の回路の兼用が可能である。具体的には、通常、回転検出時には、図5の(c)、もしくは(d)の状態に設定されるので、本発明における開放状態を、図5の(c)、もしくは(d)の状態に設定にすることで、兼用可能となる。これにより、回路構成を小さくすることが出来る。
なお、回転検出時は、電流波形の波高値の制御のために、高抵抗(一般的に、数十〜数百kΩ)で電源電位に繋ぐことが良く行われるが、このような場合でも、高抵抗のため、本発明における開放状態と同じ効果が得られる。
図8に具体的構成を示す。図8において、410はコイル203を流れる逆起電流波形の波高値の制御のための検出抵抗であり、一般的に、数十〜数百kΩの高抵抗である。408は、検出抵抗410とVdd電位406の接続制御用のP型トランジスタであり、駆動制御回路306により制御される。なお、端部203a側にも同様の回路があるが、記載を省略している。
回転検出時(図6のt2−t3区間)には、P型トランジスタ403がOFF、408がON制御され、端部203bは高抵抗である検出抵抗410を介してVdd電位406に接続される。
この回路を、例えば、t1−t2を除く区間に適用しても、検出抵抗410は高抵抗であるので、フローティングの場合と同様の効果が得られる。
あるいは、回転検出時は上記検出抵抗410を繋げ、停止時には検出抵抗410を切り離し、フローフィング状態にするように制御しても良い。このようにすれば、両方の技術の効果を、より適正に発揮できる。
[変形例2]
前述した通り、停止中STMのコイル開放中は電磁ブレーキが効かない為、耐衝撃性能が低下する。しかし、上記開放中においては、外部衝撃でロータが振動し、逆起電力が発生する。そこで、この外部衝撃による逆起電力を検出し、ロータ回転を制動するためのパルス(ロックパルス)を出力することで、耐衝撃性能を確保しながら、漏れ磁束による誤作動の防止が可能となる。
なお、上記の外部衝撃の検出とロックパルスによる制動制御に関しては、例えば、特許4751573号公報などによって公知であるので、その詳細説明は省略する。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を図面に基づいて詳述する。第3実施形態は、停止中STMが複数ある場合の制御に関するものである。
前述した通り、停止中STMにおいて、コイル開放中は電磁ブレーキが効かない為、耐衝撃性能が低下する恐れがある。そこで、外部衝撃による影響を最小限に抑える為に、全ての停止中STMのコイルをオープン(開放)状態にせず、一部停止中STMのみコイルをオープン(開放)状態とする。
図7は、第3実施形態についての、複数のステッピングモータの配置とその影響に関する説明図である。図1に対し、第2ステッピングモータ200の、第1ステッピングモータ100が配置されるのと反対側に、第3ステッピングモータ700が配置されていて、ドライバ回路302cにより制御される。図1同様、第1ステッピングモータ100が駆動され、第2ステッピングモータ200と第3ステッピングモータ700が停止しているものとする。また、IC300については、図示を省略している。
同一時計内に停止中STMが複数存在している場合、動作中の第1ステッピングモータ100に最近接して停止している第2ステッピングモータ200のコイル203のみを開放状態とし、第2ステッピングモータ200よりも動作中の第1ステッピングモータ100から離れた位置に設置された停止中の第3ステッピングモータ700のコイル703は従来通り、短絡状態にする。
これにより、動作中の第1ステッピングモータ100に近接配置された第2ステッピングモータ200は、コイル203を開放状態とすることで、副次的な磁束の影響による誤動作を防止できる。一方、第2ステッピングモータ200よりも動作中の第1ステッピングモータ100から離れた位置に設置された停止中の第3ステッピングモータ700については、副次的な磁束の影響は小さいと考えられるので、コイル703の短絡状態を継続することで、従来通りの耐衝撃性能を維持できる。
なお、複数の停止中STMが存在する場合の、コイルを開放状態とするステッピングモータの選択方法は、図7に示す場合のみではなく、以下のような変形例も可能である。
(1)指針が大きいほど、ユーザは誤動作を発見しやすい。そこで、停止中STMが複数である場合、誤作動時にユーザが最も気が付きやすい最も大きい指針が取り付けられているロータのステッピングモータのコイルを開放状態にする。
(2)逆に、指針が大きいほど、外部衝撃による針飛びが発生しやすい。そこで、外部衝撃による針飛びを警戒し、最も大きい指針が取り付けられているロータのステッピングモータのコイルを開放状態にしないという選択肢もある。
なお、最も大きな指針が取り付けられたロータのステッピングモータに対し、 (1)(2)のいずれを選択するかは、時計の仕様やステッピングモータの性能を鑑み、適宜選択可能である。
(3)停止中STMのコイルを開放状態にする停止中STMとして、変形例2で示した、外部衝撃による衝撃逆起電圧の検出機能を搭載したステッピングモータのみとすることも出来る。
100 駆動中ステッピングモータ
101 駆動中ステッピングモータのステータ
102 駆動中ステッピングモータのロータ
103 駆動中ステッピングモータのコイル
103a 駆動中ステッピングモータのコイル端子片端
103b 駆動中ステッピングモータのコイル端子片端
104 駆動中ステッピングモータによって生じた磁束
200 停止中ステッピングモータ
201 停止中ステッピングモータのステータ
202 停止中ステッピングモータのロータ
203 停止中ステッピングモータのコイル
203a 停止中ステッピングモータのコイル端子片端
203b 停止中ステッピングモータのコイル端子片端
501 駆動中ステッピングモータからの漏れ磁束によって副次的生じた磁束
300 IC
302 ステッピングモータ駆動用ドライバ回路
302a 駆動中ステッピングモータ駆動用ドライバ回路
302b 停止中ステッピングモータ駆動用ドライバ回路
302c 停止中ステッピングモータ駆動用ドライバ回路
303 駆動制御回路
304 パルス発生回路
305 分周回路
306 発振回路
402(P1) モータドライバ用P型トランジスタ
403(P2) モータドライバ用P型トランジスタ
404(N1) モータドライバ用N型トランジスタ
405(N2) モータドライバ用N型トランジスタ
406 Vdd上位電源電圧
407 Vss下位電源電圧
408 検出抵抗410とVdd電位406の接続制御用のP型トランジスタ
410 コイル203を流れる逆起電流波形の波高値の制御のための検出抵抗
601 モータ駆動用パルス
602 モータ駆動時の電流波形
700 停止中ステッピングモータ
701 停止中ステッピングモータ700のステータ
702 停止中ステッピングモータ700のロータ

Claims (5)

  1. 3つ以上の指針と、ロータとコイルとステータを備え、前記指針をそれぞれ駆動するための3つ以上のステップモータと、前記ステップモータにそれぞれ対応し、出力が前記ステップモータのコイル端にそれぞれ接続されて、前記ステップモータを駆動するモータドライバと、前記ステップモータを駆動するための各種パルス信号を作成するパルス発生回路と、前記パルス発生回路からの駆動パルスの出力のほか前記モータドライバに対し各種制御を行う駆動制御回路と、を有する電子時計において、
    前記駆動制御回路は、前記3つ以上のステップモータのうちの1つを、前記モータドライバから出力される駆動パルスにより駆動している間、
    停止中の前記ステップモータのうち、視認面における外形が最も大きい指針を取り付ける前記ステップモータは、前記コイル端が短絡状態とされ、
    それ以外の停止中の前記ステップモータのうち、少なくとも1つは、前記コイル端に接続された前記モータドライバ出力の少なくとも一方を、開放状態とする
    ことを特徴とする電子時計。
  2. 複数の指針と、ロータとコイルとステータを備え、前記指針をそれぞれ駆動するための複数のステップモータと、前記ステップモータにそれぞれ対応し、出力が前記ステップモータのコイル端にそれぞれ接続されて、前記ステップモータを駆動するモータドライバと、前記ステップモータを駆動するための各種パルス信号を作成するパルス発生回路と、前記パルス発生回路からの駆動パルスの出力のほか、前記モータドライバに対し各種制御を行う駆動制御回路と、を有する電子時計において、
    前記駆動制御回路は、前記複数のステップモータのうちの1つを、前記モータドライバから出力される駆動パルスにより駆動している間、
    停止中の前記ステップモータに、視認面における外形が最も大きい指針が取り付けられている場合は、視認面における外形が最も大きい指針が取り付けられている前記ステップモータの前記コイル端が短絡状態とされ、
    駆動中の前記ステップモータに、視認面における外形が最も大きい指針が取り付けられている場合は、停止中の前記ステップモータのうち、少なくとも1つは、前記コイル端に接続された前記モータドライバ出力の少なくとも一方を、開放状態とする
    ことを特徴とする電子時計。
  3. 前記開放状態とされる開放期間に、前記駆動パルス出力後のロータの自由振動期間が含まれることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子時計。
  4. 前記モータドライバ出力の一方を開放状態とするとともに、開放状態となった前記モータドライバ出力に検出抵抗を接続することで回転検出を行う回転検出機能を有し、前記駆動制御回路は、前記開放期間において、検出抵抗を切り離した状態とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の電子時計。
  5. 開放状態とする前記ステップモータは、駆動される前記ステップモータに最も近い停止中の前記ステップモータであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の電子時計。

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