JP6237307B2 - Haz靱性に優れたuoe鋼管母材 - Google Patents
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C :0.01〜0.20%、
Si:0.03〜0.30%、
Mn:0.50〜3.00%、
P :0.02%以下、
S :0.02%以下、
Al:0.0005〜0.0050%、
O :0.001〜0.010%
を含み、さらに、
Sn:0.0001〜0.0020%、As:0.0001〜0.0020%、及び、Sb:0.0001〜0.0020%の1種又は2種以上を合計で0.0030%以下を含み、
残部Fe及び不純物からなり、かつ、
下記式で定義するΔTが250未満である
ことを特徴とするHAZ靱性に優れたUOE鋼管母材。
ΔT=2.4×104[%Al]+2.6×104[%O]
+4.4[%Mn]−30[%Si]−20
成分組成が、質量%で、
C :0.01〜0.20%、
Si:0.03〜0.30%、
Mn:0.50〜3.00%、
P :0.02%以下、
S :0.02%以下、
Al:0.0005〜0.0050%、
O :0.001〜0.010%、さらに、
Sn:0.0001〜0.0020%、As:0.0001〜0.0020%、及び、Sb:0.0001〜0.0020%の1種又は2種以上を合計で0.0030%以下、
残部Fe及び不純物からなり、かつ、
下記式で定義するΔTが250未満である
ことを特徴とする。
ΔT=2.4×104[%Al]+2.6×104[%O]
+4.4[%Mn]−30[%Si]−20
Cは、母材の強度を確保するのに有効な元素である。0.01%未満であると、添加効果が発現しないので、0.01%以上とする。好ましくは0.05%以上である。一方、0.20%を超えると、溶接性が低下するので、0.20%以下とする。好ましくは0.10%以下である。
Siは、溶鋼の予備脱酸に有効な元素である。母材中において、微細なAl系酸化物(Al2O3、MnAl2O4)を所定量確保するためには、製鋼時のSi脱酸を制限する必要がある。そのため、Siは0.03〜0.30%とする。
Mnは、強度及び靭性の確保に必要な元素であるとともに、微細なAl系酸化物の上に微細なMnSを析出させ、旧γ粒の粗大化を抑制するピン止め効果の向上に寄与する元素である。
Pは、不純物元素であるので、少ない方が好ましい元素である。0.02%を超えると、母材の靱性が低下するので、0.02%以下とする。好ましくは0.01%以下である。
Sは、不純物元素であるので、少ない方が好ましい元素である。0.02%を超えると、母材の靱性が低下するので、0.02%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
Alは、脱酸元素であるとともに、Oと結合して、HAZのγ粒の粗大化を抑制する作用(ピン止め効果)をなす微細なAl系酸化物(Al2O3、MnAl2O4)形成する元素である。0.0005%未満であると、Al系酸化物の生成量が少なく、ビン止め効果が発現しないので、0.0005%以上とする。好ましくは0.0010%以上である。
Oは、Alと結合して、HAZのγ粒の粗大化を抑制する作用(ピン止め効果)をなす微細なAl系酸化物(Al2O3、MnAl2O4)を形成する元素である。0.001%未満であると、Al系酸化物の生成量が少なく、ビン止め効果が発現しないので、0.001%以上とする。好ましくは0.004%以上である。
ΔT=2.4×104[%Al]+2.6×104[%O]
+4.4[%Mn]−30[%Si]−20<250
Cu及びNiは、母材の強度と靭性の向上に寄与する元素である。必要に応じ、1種又は2種を添加する。
Cuは、母材の強度と靭性の向上に寄与する元素である。しかし、1.0%を超えると、逆に、母材の強度と靭性が低下するので、1.0%以下とする。好ましくは0.7%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定して得たい場合には、0.1%以上添加する。好ましくは0.2%以上である。
Niは、Cuと同様に、母材の強度と靭性の向上に寄与する元素である。しかし、1.0%を超えると、逆に、母材の強度と靭性が低下するので、1.0%以下とする。好ましくは0.7%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定して得たい場合には、0.1%以上添加する。好ましくは0.2%以上である。
Cr、Mo、Nb、V、及び、Bは、いずれも、母材の焼入れ性を高め、強度の確保に寄与する元素である。必要に応じ、1種又は2種以上を添加する。
Crは、母材の焼入れ性を高め、強度の確保に寄与する元素である。しかし、0.5%を超えると、母材及びHAZ靭性の劣化を招くとともに、溶接低温割れの発生を招くので、0.5%以下とする。好ましくは0.4%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定的に得たい場合には、0.1%以上を添加する。好ましくは0.2%以上である。
Moは、Crと同様に、鋼材の焼入れ性を高め、強度の確保に寄与する元素である。しかし、0.5%を超えると、母材及びHAZ靭性の劣化を招くとともに、溶接低温割れの発生を招くので、0.5%以下とする。好ましくは0.4%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定的に得たい場合には、0.1%以上を添加する。好ましくは0.2%以上である。
Nbは、Crと同様に、鋼材の焼入れ性を高め、強度の確保に寄与する元素である。しかし、0.05%を超えると、母材及びHAZ靭性の劣化を招くとともに、溶接低温割れの発生を招くので、0.05%以下とする。好ましくは0.04%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定的に得たい場合には、0.005%以上を添加する。好ましくは0.008%以上である。
Vは、Crと同様に、鋼材の焼入れ性を高め、強度の確保に寄与する元素である。しかし、0.2%を超えると、母材及びHAZ靭性の劣化を招くとともに、溶接低温割れの発生を招くので、0.2%以下とする。下限は特に限定しないが、添加効果を安定的に得たい場合には、0.02%以上を添加する。好ましくは0.05%以上である。
Bは、Crと同様に、鋼材の焼入れ性を高め、強度の確保に寄与する元素である。しかし、0.005%を超えると、母材及びHAZ靭性の劣化を招くとともに、溶接低温割れの発生を招くので、0.005%以下とする。好ましくは0.004%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定的に得たい場合には、0.001%以上を添加する。好ましいくは0.0020%以上である。
Ca、Mg、及び、REMは、いずれも、硫化物の形態を制御し、熱間加工性を高め、低温靭性の確保に寄与する元素である。必要に応じて、1種又は2種以上を添加する。
Caは、硫化物の形態を制御し、熱間加工性を高め、低温靭性の確保に寄与する元素である。しかし、0.005%を超えると、大型介在物やクラスターが生成して鋼の清浄度が阻害されるので、0.005%以下とする。好ましくは0.004%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定して得たい場合には、0.001%以上を添加する。好ましくは0.002%以上である。
Mgは、Caと同様に、硫化物の形態を制御し、熱間加工性を高め、低温靭性の確保に寄与する元素である。しかし、0.005%を超えると、大型介在物やクラスターが生成して鋼の清浄度が阻害されるので、0.005%以下とする。好ましくは0.004%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定して得たい場合には、0.001%以上を添加する。好ましくは0.002%以上である。
REMは、Caと同様に、硫化物の形態を制御し、熱間加工性を高め、低温靭性の確保に寄与する元素である。しかし、0.05%を超えると、大型介在物やクラスターが生成して鋼の清浄度が阻害されるので、0.05%以下とする。好ましくは0.04%以下である。下限は特に限定しないが、添加効果を安定して得たい場合には、0.01%以上を添加する。好ましくは0.02%以上である。
(4)群の元素であるTiは、窒化物を生成し、鋼中の固溶N量を低減する作用をなす元素である。析出したTiNが、HAZでのオーステナイト粒の粗大化を抑制する作用をなすので、必要に応じて、添加する。
Tiは、Nと反応してTiNを生成するので、鋼中の固溶N量を低減する作用をなす元素である。また、析出したTiNは、ピン止め効果で、熱間圧延前のスラブ加熱時の母材、及び、大入熱溶接時のHAZでのオーステナイト粒の粗大化を抑制し、母材及びHAZ靭性の向上に寄与する。
Al:溶鋼のsol.Al濃度(質量%)
C :溶鋼のC濃度(質量%)
P0_former:減圧清浄化処理時の真空槽内圧力(kPa)
5<P0_latter<15 ・・・(4)
P0_latter:後環流処理時の真空槽内圧力(kPa)
上記方法で溶解後、1100℃で1.5時間加熱後鍛造し、厚さ150mm、幅150mm、長さ140mmのブロックを製造した。ブロックは1100℃で1.5時間加熱し、熱間圧延により厚さ30mm、幅150mm、長さ1000mmに圧延し、700℃まで空冷後、常温まで水冷して鋼板を52鋼種作製した。
ΔT=2.4×104[%Al]+2.6×104[%O]
+4.4[%Mn]−30[%Si]−20<250
に制御すると、HAZ靭性が改善されることが解る。
Claims (5)
- 成分組成が、質量%で、
C :0.01〜0.20%、
Si:0.03〜0.30%、
Mn:0.50〜3.00%、
P :0.02%以下、
S :0.02%以下、
Al:0.0005〜0.0050%、
O :0.001〜0.010%
を含み、さらに、
Sn:0.0001〜0.0020%、As:0.0001〜0.0020%、及び、Sb:0.0001〜0.0020%の1種又は2種以上を合計で0.0030%以下を含み、
残部Fe及び不純物からなり、かつ、
下記式で定義するΔTが250未満である
ことを特徴とするHAZ靱性に優れたUOE鋼管母材。
ΔT=2.4×104[%Al]+2.6×104[%O]
+4.4[%Mn]−30[%Si]−20 - 前記成分組成が、 さらに、質量%で、Cu:1.0%以下、及び、Ni:1.0%以下の1種又は2種を含むことを特徴とする請求項1に記載のHAZ靱性に優れたUOE鋼管母材。
- 前記成分組成が、さらに、質量%で、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、Nb:0.05%以下、V:0.2%以下、及び、B:0.005%以下の1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のHAZ靱性に優れたUOE鋼管母材。
- 前記成分組成が、さらに、質量%で、Ca:0.005%以下、Mg:0.005%以下、及び、REM:0.05%以下の1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のHAZ靱性に優れたUOE鋼管母材。
- 前記成分組成が、さらに、質量%で、Ti:0.01%以下を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のHAZ靱性に優れたUOE鋼管母材。
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