JP6237300B2 - リブ付き銅管の製造方法及び連続鋳造用鋳型 - Google Patents
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銅管を鋳造する連続鋳造用鋳型は、筒状をなすモールドと、モールドの一端側開口部からモールド内に挿入されるマンドレルと、を有している。マンドレルは、モールドの一端側開口部に嵌め込まれるフランジ部と、モールド内に挿入されるマンドレル本体と、を備えており、マンドレル本体がモールドの内周面から離間した位置に配置されることにより、モールド内には管状の鋳造空間が画成されている。
そして、上述の連続鋳造用鋳型が、筒状をなすモールドと、このモールド内に挿入されるマンドレルと、を有し、前記マンドレルのうち前記モールドの鋳造炉側の開口部を閉止するように配置されるフランジ部に、前記管本体形成用空間に向けて開口された溶湯供給部と、リブ形成用空間に開口されたリブ用溶湯供給溝と、が形成されているので、リブ用溶湯供給溝を介してリブ形成用空間に対して直接銅溶湯が供給されることになり、リブ形成用空間に対する銅溶湯の供給が促進され、リブの近傍にクラック等の欠陥が発生することを抑制できる。
また、本発明のリブ付き銅管の製造方法においては、前記リブの厚みが0.1mm以上5.0mm以下の範囲内とされ、前記リブ用溶湯供給溝の幅が0.1mm以上とされているので、モールド内に画成されるリブ形成用空間も同等の大きさとなり比較的狭くなるが、上述のリブ用溶湯供給部の溝が0.1mm以上とされているので、リブ形成用空間に確実に銅溶湯を供給することができる。
また、本発明のリブ付き銅管の製造方法においては、前記リブの厚みt R が、前記管本体の肉厚t P に対して、0.02×t P ≦t R ≦20×t P の範囲内とされていることが好ましい。
この構成のリブ付き銅管の製造方法においては、鋳塊の平均引き出し速度が50mm/minとされているので、リブ付き銅管の生産効率が向上し、製造コストを低減することが可能となる。また、リブ用溶湯供給部が形成されているので、鋳塊の平均引き出し速度が50mm/min以上と比較的速く設定しても、リブ形成用空間へ銅溶湯を確実に供給することができ、クラック等の欠陥の少ない高品質なリブ付き銅管を製造することが可能となる。
本実施形態であるリブ付き銅管の製造方法は、例えば図1に示すように、管本体2の内周面から突出する板状のリブ3を備えたリブ付き銅管1を、連続鋳造法によって製造するものである。
ここで、このリブ3の厚みtRは、0.1mm≦tR≦5.0mmの範囲内とされている。また、本実施形態では、管本体2の肉厚tP(管本体2の外半径と内半径との差)に対して、0.02×tP≦tR≦20×tPの範囲内とされている。
この連続鋳造装置10は、鋳造炉11と、鋳造炉11に連結された連続鋳造用鋳型20と、連続鋳造用鋳型20から製出された鋳塊(リブ付き銅管1)を引き出すピンチロール18と、を備えている。
ピンチロール18は、連続鋳造用鋳型20から製出される鋳塊(リブ付き銅管1)を挟み込み、引き出し方向Fへ引き出すものである。本実施形態では、鋳塊(リブ付き銅管1)を間欠的に引き出す構成とされている。
冷却部28は、図2に示すように、モールド21の外周側に配設された水冷ジャケットとされており、冷却水を循環させることでモールド21を冷却する構成とされている。
また、モールド21には、一方側から他方側に向けて貫通する貫通孔24が設けられており、この貫通孔24の一方側端部(大径部22の一方側端部)には、ザグリ部25が設けられている。
フランジ部31は、モールド21のザグリ部25に嵌合される構成とされており、モールド21の貫通孔24の一端側開口部を閉止するように配置される。
また、マンドレル本体36の外径は、モールド21の貫通孔24の内径よりも一段小径とされている。
さらに、フランジ部31には、図6に示すように、マンドレル本体36の溝部37によって画成されたリブ形成用空間53に向けて開口されたリブ用溶湯供給溝33が形成されている。すなわち、このリブ用溶湯供給溝33は、マンドレル本体36に形成された溝部37に連通するように形成されているのである。ここで、リブ用溶湯供給溝33の溝幅Wは、0.1mm以上とされている。また、本実施形態では、リブ用溶湯供給溝33は、フランジ部31の外周面に開口するように形成されている。
まず、鋳造炉11の坩堝12内に溶解原料を投入する。原料としては、電気銅等の銅原料、添加元素を含む母合金等を用いることができる。また、リサイクル材およびスクラップ材を用いることもできる。
この銅溶湯は、坩堝12内において所定の温度にまで加熱されて保持される。そして、この銅溶湯が、連続鋳造用鋳型20へと供給される。
モールド21内に供給された銅溶湯は、モールド21内で冷却されて凝固して鋳塊(リブ付き銅管1)となる。この鋳塊(リブ付き銅管1)を、ピンチロール18で間欠的に引き出すことによって、モールド21内に銅溶湯が順次供給され、鋳塊(リブ付き銅管1)が連続的に製造される。
また、連続鋳造用鋳型20を用いてリブ付き銅管1を連続鋳造する構成とされているので、管本体2の内周面から突出する板状のリブ3を備えたリブ付き銅管1を効率良く製造することができる。
また、フランジ部31にリブ用溶湯供給溝33が形成されているので、鋳塊(リブ付き銅管1)の平均引き出し速度が50mm/min以上と比較的速く設定しても、リブ形成用空間53へ銅溶湯を確実に供給することができ、クラック等の欠陥の発生が抑制された高品質なリブ付き銅管1を効率良く製造することが可能となる。
さらに、本実施形態では、リブ3の厚みtRが、管本体2の肉厚tP(管本体2の外半径と内半径との差)に対して、0.02×tP≦tR≦20×tPの範囲内とされているので、リブ用溶湯供給溝33からリブ形成用空間53に向けて確実に銅溶湯を供給することが可能となる。
例えば、本実施形態では、C1220(リン脱酸銅1B種)で構成されたリブ付き銅管を例に挙げて説明したが、これに限定されることはなく、他の銅又は銅合金で構成されたリブ付き銅管を対象としてもよい。
さらに、例えば図8に示す連続鋳造装置210のように、連続鋳造用鋳型20を鋳造炉211内の銅溶湯上に断熱材215を介して配置して鋳塊(リブ付き銅管1)を上方へ引き出す構成としてもよい。
例えば、図9(a)又は図10(a)に示すように、管本体102、202の内周孔を2分割するようにリブ103、203を形成したリブ付き銅管101、201であってもよい。この場合、図9(b)に示すように、フランジ部131の外周面に開口するように延在した2つのリブ用溶湯供給溝133を形成したマンドレル130を用いることができる。あるいは、図10(b)に示すように、フランジ部231の中心部にリブ用溶湯供給溝233を直接形成してもよい。この場合、図10(b)に示すように、フランジ部231を第1構成部材231aと第2構成部材231bの2分割構造とすることにより、リブ用溶湯供給溝233の加工が容易となる。
表1に示す材質となるように溶解原料を秤量し、図2に示す鋳造炉の坩堝内に装入して溶解した。
そして、図1に示す形状のリブ付き銅管の連続鋳造を実施した。なお、リブの厚み、管本体の内径、外径は、表1に示すものとした。
さらに、平均引き出し速度を表1に示す条件で連続鋳造を実施した。
なお、比較例として、リブ用溶湯供給部を形成しなかったマンドレルを用いて連続鋳造を実施した。
評価結果を表1及び表2に示す。
これに対して、フランジ部にリブ用溶湯供給部を形成したマンドレルを用いた本発明例では、比較例に比べて平均引き出し速度を速くした場合であってもクラックが観察されなかった。リブ用溶湯供給部を介して、リブ形成用空間に十分に銅溶湯が供給されたためと推測される。
以上、本発明によれば、管本体の内周面から突出する板状のリブを備えたリブ付き銅管を、安定して連続鋳造できることが確認された。
2 管本体
3 リブ
10 連続鋳造装置
11 鋳造炉
20 連続鋳造用鋳型
21 モールド
24 貫通孔
30 マンドレル
31 フランジ部
32 溶湯供給孔(溶湯供給部)
33 リブ用溶湯供給溝(リブ用溶湯供給部)
36 マンドレル本体
51 鋳造空間
52 管本体形成用空間
53 リブ形成用空間
Claims (5)
- 管本体の内周面から突出する板状のリブを備えたリブ付き銅管を、連続鋳造装置を用いて製造するリブ付き銅管の製造方法であって、
前記連続鋳造装置は、鋳造炉と、連続鋳造用鋳型と、を備え、
前記連続鋳造用鋳型は、筒状をなすモールドと、このモールド内に挿入されるマンドレルと、を有し、
前記マンドレルは、前記モールドのうち前記鋳造炉側の開口部を閉止するように配置されるフランジ部と、前記モールド内に配置されて管本体形成用空間及びリブ形成用空間からなる鋳造空間を画成するマンドレル本体と、を備え、
前記フランジ部には、前記管本体形成用空間に向けて開口された溶湯供給部と、前記リブ形成用空間に向けて開口されたリブ用溶湯供給溝と、が形成されており、
前記リブの厚みが0.1mm以上5.0mm以下の範囲内とされ、前記リブ用溶湯供給溝の幅が0.1mm以上とされており、
前記鋳造炉から前記モールド内の前記鋳造空間に銅溶湯を供給し、前記リブ用溶湯供給溝から前記リブ形成用空間に向けて前記銅溶湯を直接供給するとともに、前記連続鋳造用鋳型から製出される鋳塊を引き出すことによって、前記リブ付き銅管を連続鋳造することを特徴とするリブ付き銅管の製造方法。 - 前記リブの厚みと前記リブ用溶湯供給溝の幅が同一であることを特徴とする請求項1に記載のリブ付き銅管の製造方法。
- 前記リブの厚みt R が、前記管本体の肉厚t P に対して、0.02×t P ≦t R ≦20×t P の範囲内とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリブ付き銅管の製造方法。
- 前記鋳塊の平均引き出し速度が50mm/min以上であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のリブ付き銅管の製造方法。
- 管本体の内周面から突出する板状のリブを備えたリブ付き銅管を製造する際に用いられる連続鋳造用鋳型であって、
筒状をなすモールドと、このモールド内に挿入されるマンドレルと、を有し、
前記マンドレルは、前記モールドのうち前記鋳造炉側の開口部を閉止するように配置されるフランジ部と、前記モールド内に配置されて管本体形成用空間及びリブ形成用空間からなる鋳造空間を画成するマンドレル本体と、を備え、
前記フランジ部には、前記管本体形成用空間に向けて開口された溶湯供給部と、前記リブ形成用空間に向けて開口されたリブ用溶湯供給溝と、が形成されており、
前記リブの厚みが0.1mm以上5.0mm以下の範囲内とされ、前記リブ用溶湯供給溝の幅が0.1mm以上とされていることを特徴とする連続鋳造用鋳型。
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