JP6236792B2 - 薄膜トランジスタとその製造方法及び画像表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタとその製造方法及び画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、薄膜トランジスタとその製造方法及び画像表示装置に関する。
現在、一般的な平面薄型画像表示装置は非晶質シリコンや多結晶シリコンを半導体層に用いた薄膜トランジスタのアクティブマトリックスにより駆動されている。
一方、平面薄型画像表示装置のさらなる薄型化、軽量化、耐破損性の向上を求めて、ガラス基板の替わりに樹脂基板を用いる試みが近年なされている。
しかし、上述のシリコンを用いる薄膜トランジスタの製造は、比較的高温の熱工程を要し、一般的に耐熱性の低い樹脂基板上に直接形成することは困難である。
そこで、低温形成が可能なIn、Ga、Znを含む酸化物を半導体層として用いた薄膜トランジスタの開発が活発に行われている(特許文献1)。
薄膜トランジスタは、動作速度が速く、製造工程が比較的簡単であり、十分な信頼性を持つことが求められている。酸化物半導体を用いた薄膜トランジスタを形成するにあたり、ソース電極及びドレイン電極には、低抵抗な金属材料が用いられるが、電気抵抗値の低い金属材料からなるソース電極及びドレイン電極と、酸化物半導体層とが直接接する場合、コンタクト抵抗が高くなる恐れがある。コンタクト抵抗が高くなる原因は、ソース電極及びドレイン電極と、酸化物半導体層との接触面でショットキー接合が形成されることが要因の一つと考えられる。
特開2006−165532号公報 特開2010−62549号公報
また、上述の酸化物を半導体層とした薄膜トランジスタの構造は、シリコン系薄膜トランジスタでよく用いられるチャネルエッチ型ではなく、エッチストッパ型が主流である(特許文献2)。これはソース電極及びドレイン電極形成時のスパッタ成膜や、パターニングの際のエッチングにより、酸化物半導体層のバックチャネル側がダメージを受け、トランジスタ特性が不良となりやすいためである。しかし、エッチストッパ形成工程を加えることによる生産コストの増加及び歩留まりの低下が懸念される。
そこで本発明は、In、Ga、Znのいずれかを含む酸化物で構成された半導体層を用いる薄膜トランジスタにおいて、半導体層とソース電極及びドレイン電極のコンタクト抵抗が小さく,素子特性も良好,かつ低コストで製造可能なチャネルエッチ型の薄膜トランジスタとその製造方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
発明は、絶縁基板上に少なくとも、ゲート電極と、該ゲート電極を覆うゲート絶縁層と、該ゲート絶縁層上の半導体層と、該半導体層上のソース電極およびドレイン電極と、該半導体層と該ソースおよびドレイン電極との間に配置されたオーミックコンタクト層とが設けられ、該半導体層及び該オーミックコンタクト層はIn,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物で構成される薄膜トランジスタの製造方法であって、結晶領域とアモルファス領域とを含む該半導体層となる膜と、アモルファス構造からなる該オーミックコンタクト層となる膜とが成膜条件の異なるスパッタ法により連続成膜される工程と、該半導体層と該オーミックコンタクト層とが同時にパターニングされる工程と、該オーミックコンタクト層上にソース電極およびドレイン電極が形成される工程と、該ソース電極およびドレイン電極形成後に前記ソース電極と前記ドレイン電極と間のオーミックコンタクト層をエッチングにより消失させる工程と、を含む薄膜トランジスタの製造方法である。
本発明によれば、In,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物を半導体層として用いる薄膜トランジスタにおいて、半導体層とソース電極及びドレイン電極のコンタクト抵抗が小さく、素子特性が良好なチャネルエッチ型の薄膜トランジスタとその製造方法及び画像表示装置を低コストで提供することが可能となる。
絶縁基板上に少なくともゲート電極とゲート電極を覆うゲート絶縁層と、ゲート絶縁層上の半導体層と、半導体層上のソース電極およびドレイン電極と、半導体層とソースおよびドレイン電極間にオーミックコンタクト層が設けられており、半導体層及びオーミックコンタクト層がIn,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物で構成される薄膜トランジスタであって、半導体層がアモルファス領域と結晶領域を有し、且つ結晶領域はオーミックコンタクト層と接する界面に少なくとも存在し、一方オーミックコンタクト層はアモルファス層で構成されていることを特徴とする薄膜トランジスタにおいて、オーミックコンタクト層をアモルファス層、半導体層を表面に結晶領域を有するアモルファス層とすることで、オーミックコンタクト層と半導体層のシュウ酸エッチャントや硝酸−酢酸−燐酸系エッチャント等に対する選択比を十分に大きくすることができる。この場合、半導体層となる膜とオーミックコンタクト層となる膜を連続成膜し、半導体層とオーミックコンタクト層を同時にパターニングし、該オーミックコンタクト層上にソース電極およびドレイン電極を形成した後に、オーミックコンタクト層のうちソース/ドレイン電極の間の領域のみをエッチングにより消失させることが可能となる。
ここで,オーミックコンタクト層のソース/ドレイン電極間の領域を,オーミックコンタクト層の犠牲領域と呼ぶこととする。本発明によるオーミックコンタクト層の犠牲領域は,ソース/ドレイン電極材料をスパッタ法等を用いて成膜した場合にプラズマダメージを受ける領域となる。またソース/ドレイン電極材料形成時のエッチング、例えばウェットエッチングの場合は薬液による化学的ダメージ、ドライエッチングの場合は物理・化学的ダメージを受ける領域となるが、ソース/ドレイン電極形成後のエッチングにより、犠牲領域は消失する。
つまり、ソース/ドレイン電極間に形成されているオーミックコンタクト層の犠牲領域は、ソース/ドレイン電極形成に関するダメージからバックチャネルを保護する役割を有し、ソース/ドレイン電極形成後には除去されるため、トランジスタ特性に影響を及ぼさず、かつ半導体層を種々のダメージから保護する役割を持つ。よって、上述のような構造を持たせることで,エッチストッパ層を設けることなく、良好な素子特性を有する薄膜トランジスタを作製することが可能となる。
In,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物のうち,特にInGaZnOを用いれば高移動度・高安定性を有する薄膜トランジスタを得ることが可能となる。例えばInGaZnOをスパッタ法で成膜する場合、InGaZnOはアモルファス構造を取りやすいことがよく知られているが、一方でスパッタ成膜時の分圧,電力などの条件を検討することにより、膜厚方向に結晶または微結晶化を進めることが可能であることも報告されている。よって、スパッタ成膜時の条件を変更することにより、同一ターゲットを用いて結晶領域とアモルファス領域を含む半導体層と、アモルファスでのみ構成されるオーミックコンタクト層を連続形成することが可能となる。
ソース/ドレイン電極材料をMoまたはアモルファスITOを含む材料とすることで、良好なオーミックコンタクトを形成することができる。またソース/ドレイン電極およびオーミックコンタクト層の犠牲層をエッチングする際のエッチャントとして、硝酸−酢酸−燐酸系のエッチャントもしくはシュウ酸系のエッチャントを用いることで,半導体層にダメージを与えずにソース/ドレイン電極を形成することが可能となる。
オーミックコンタクト層の導電率を1E−2S/cm以上,半導体層の導電率を1E−2S/cm未満とすることで、半導体層とソース電極及びドレイン電極のコンタクト抵抗が小さく,素子特性も良好な薄膜トランジスタを得ることが可能となる。
本発明の一実施形態及び実施例1を示す薄膜トランジスタの構造を表す概略断面図である。 実施例1に係る薄膜トランジスタの作製工程を表す概略断面図である。 実施例1に係る薄膜トランジスタを用いた画像表示装置の一画素を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、実施の形態の間において重複する説明は省略する。
図1に本発明の薄膜トランジスタの一例を示す。絶縁基板10上にゲート電極11、キャパシタ電極12、ゲート絶縁層13、半導体層14、オーミックコンタクト層15、ソース電極16およびドレイン電極17を備え、半導体層14はアモルファス領域14aと結晶領域14bを含む、ボトムゲート−トップコンタクト構造の薄膜トランジスタである。
図2には本発明の薄膜トランジスタの作製工程の一部の一例を示す。絶縁基板10上にゲート電極11、キャパシタ電極12、ゲート絶縁層13、半導体層14、犠牲領域15aを含むオーミックコンタクト層15、ソース電極16およびドレイン電極17を備えたボトムゲート−トップコンタクト構造の薄膜トランジスタのソース/ドレイン電極までを形成した後,オーミックコンタクト層の犠牲領域15aをエッチングにより消失させる作製工程である。
本発明の絶縁基板10としてガラス基板または樹脂基板を用いることができる。樹脂基板の場合、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルサルフェン、トリアセチルセルロース、ポリビニルフルオライドフィルム、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合樹脂、耐候性ポリエチレンテレフタレート、耐候性ポリプロピレン、ガラス繊維強化アクリル樹脂フィルム、ガラス繊維強化ポリカーボネート、透明性ポリイミド、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂等を使用することができる。これらの基板は単独で使用することもでき、二種以上を積層した複合基板を使用することもできる。またガラスまたは樹脂基板上にカラーフィルタが形成された基板を使用することもできる。
本発明のゲート電極11、キャパシタ電極12には、Mo、Au、Ag、Cu、Cr、Al、Mg、Liなどの低抵抗金属材料が好適に用いられる。またInSnO(ITO)等の透明導電性酸化物もよく用いられる。導電性酸化物材料と低抵抗金属材料を複数積層したものも使用できる。この場合、金属材料の酸化や経時劣化を防ぐために導電性酸化物薄膜/金属薄膜/導電性酸化物薄膜の順に積層した3層構造が特に好適に用いられる。またPEDOT (ポリエチレンジオキシチオフェン)等の有機導電性材料も好適に用いることができる。ゲート電極、キャパシタ電極は全て同じ材料であっても構わないし、また全て違う材料であっても構わない。しかし、工程数を減らすために同一の材料であることがより望ましい。これらの電極は、真空蒸着法、スパッタ法等で形成される。また上述の導電性材料をインキ状、ペースト状にしたものをスクリーン印刷、凸版印刷、インクジェット法等で塗布し、焼成して形成することもできるが、これらに限定されるものではない。
ゲート絶縁層13は、酸化シリコン、窒化シリコン、シリコンオキシナイトライド(SiN)、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化ハフニウム、ハフニウムアルミネート、酸化ジルコニア、酸化チタン等の無機材料、または、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等のポリアクリレート、PVA(ポリビニルアルコール)、PS(ポリスチレン)、透明性ポリイミド、ポリエステル、エポキシ、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。ゲートリーク電流を抑えるためには、絶縁材料の抵抗率は1012Ωcm以上、望ましくは1014Ωcm以上であることが好ましい。
ゲート絶縁層13は、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法、光CVD法、ホットワイヤCVD法、スピンコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法などの方法を用いて形成することができる。ゲート絶縁層13は単層として用いても構わないし、複数の層を積層したものを用いても構わない。また膜の成長方向に向けて組成を傾斜したものもまた好適に用いられる。
本発明で用いられる半導体層14及びオーミックコンタクト層15はIn,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物である。In,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物のうち、特にInGaZnOが好ましいがこれに限定されるものではない。半導体層14はアモルファス領域14aと結晶領域14bを有し,且つ結晶領域14bはオーミックコンタクト層15と接する界面に少なくとも存在する。一方,オーミックコンタクト層15はアモルファス層のみで構成され,結晶領域は有さない。
この場合、半導体層14とオーミックコンタクト層15の硝酸−酢酸−燐酸系エッチャントやシュウ酸エッチャントに対するエッチングレートの選択比を十分に大きくすることができ、エッチストッパ層を設けることなく、良好な素子特性を有するトランジスタを得ることが可能となる。具体的には、半導体層14となる膜とオーミックコンタクト層15となる膜を連続成膜し、半導体層14とオーミックコンタクト層15を同時にパターニングし、該オーミックコンタクト層15上にソース電極16およびドレイン電極17が形成した後にソース電極16およびドレイン電極17の間のオーミックコンタクト層の犠牲領域15aのみをエッチングにより消失させ、ソース電極16およびドレイン電極17を形成する際に発生する半導体層のバックチャネル側へのダメージがない薄膜トランジスタを形成することができる。ソース電極16およびドレイン電極17の間のオーミックコンタクト層の犠牲領域15aの下層に存在する半導体層のバックチャネル側はオーミックコンタクト層とのエッチングの選択比が十分に取れている場合、ソース電極16およびドレイン電極17の間のオーミックコンタクト層の犠牲領域15aをエッチングする際にダメージを受けない。
ソース電極16およびドレイン電極17間のオーミックコンタクト層の犠牲領域15aは、ソース電極16およびドレイン電極17を構成する材料をスパッタ法等を用いて成膜した場合にプラズマダメージを受ける領域となる。またソース電極16とドレイン電極17を形成するためにエッチングによるパターニングを行う際、ウェットエッチングの場合は薬液による化学的ダメージ、ドライエッチングの場合には物理・化学的ダメージを受ける領域となるが、ソース電極16およびドレイン電極17形成後のエッチングにより、この領域は消失する。
つまり、ソース電極16およびドレイン電極17の間に形成されているオーミックコンタクト層の犠牲領域15aは、ソース電極16およびドレイン電極17の形成に関するダメージから半導体層のバックチャネル側を保護する役割を有し、ソース電極16およびドレイン電極17の形成後には除去されるため、トランジスタ特性に影響を及ぼさない。よって半導体層がIn,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物で構成される薄膜トランジスタにおいて,エッチストッパ層を形成することなく、良好な素子特性を有する薄膜トランジスタを作製することが可能となる。
良好なトランジスタ特性を得るためには半導体層の導電率は1E−2S/cm未満であることが好ましい。また良好なオーミックコンタクトを形成するためには、オーミックコンタクト層15の導電率は1E−2S/cm以上であることが好ましい。
ソース電極16及びドレイン電極17に用いる材料としては,良好なオーミックコンタクトを形成するために,特にアモルファスITOまたはMoが好ましいが、これに限定されるものではない。Mo電極のパターニングする際のエッチャントとしては,燐酸、硝酸、酢酸のいずれか一つ以上を含む薬液を用いたウェットエッチング法またはCFを用いたドライエッチング法を用いるのが好ましい。またアモルファスITO電極を形成する場合のエッチャントとしては,シュウ酸を含むエッチャントが好ましい。これらのエッチャントを用いることで,半導体層にダメージを与えずにソース/ドレイン電極を形成することができる。
以下、本発明を、実施例1を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1では図1に示すような薄膜トランジスタ素子を作製した。
絶縁基板10となるPEN基材(厚さ125μm)上に、DCマグネトロンスパッタ装置を用いてMoを100nm室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後に、燐酸,酢酸,硝酸を含むエッチャントを用いたウェットエッチングとレジスト剥離を行い、ゲート電極11およびキャパシタ電極12を得た。次にプラズマCVD装置を用いてSiOを300nm成膜し、ゲート絶縁層13を形成後、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて半導体層14となるInGaZnOを100nm、オーミックコンタクト層15となるInGaZnOを30nm連続で室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後に、シュウ酸系エッチャントを用いたウェットエッチング、レジスト剥離を一括で行い、半導体層14とオーミックコンタクト層15を得た。半導体層14となるInGaZnOの成膜条件は、出力400W,成膜圧力0.5Pa,Ar:Oガス流量比を100:2.0とし、オーミックコンタクト層15となるInGaZnOの成膜条件は、出力300W,1.0Pa,Ar:O流量比を100:0.5とした。次にDCマグネトロンスパッタ装置を用いてMoを80nm室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後、燐酸,硝酸,酢酸を含むエッチャントを用いてエッチングを行い、ソース電極16とドレイン電極17を得た。ソース電極16とドレイン電極17のエッチングを行った際に、ソース電極16とドレイン電極17の間のオーミックコンタクト層の犠牲領域15aもエッチャントにより連続的に消失させ(図2)、第1の薄膜トランジスタ素子を得た。
作製した第1の薄膜トランジスタ素子の半導体層の導電率は1.4E−3S/cm,オーミックコンタクト層の導電率は1.3E+0S/cmであった。また半導体パラメータアナライザ(Keithlay製 SCS4200)を用いて、ゲート電圧を−10V〜+20V、ドレイン電圧を10Vとして測定した第1の薄膜トランジスタ素子のトランジスタ特性は、移動度は9.0cm/Vs、ON/OFF比は8.5桁であり、良好なトランジスタ特性を示した。
(実施例2)
絶縁基板10となるPEN基材(厚さ125μm)上に、DCマグネトロンスパッタ装置を用いてMoを100nm室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後に、CFを反応ガスとした反応性ドライエッチング、レジスト剥離を行い、ゲート電極11およびキャパシタ電極12を得た。次にプラズマCVD装置を用いてSiOを300nm成膜し、ゲート絶縁層13を形成後、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて半導体層14となるInGaZnOを90nm、オーミックコンタクト層15となるInGaZnOを30nm連続で室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後に、シュウ酸系エッチャントを用いたウェットエッチング、レジスト剥離を一括で行い、半導体層14とオーミックコンタクト層15を得た。半導体層14となるInGaZnOの成膜条件は、出力100W,成膜圧力0.3Pa,Ar:Oガス流量比を100:10.0とし、オーミックコンタクト層15となるInGaZnOの成膜条件は、出力300W,1.0Pa,Ar:O流量比を100:0.5とした。次にDCマグネトロンスパッタ装置を用いてMoを80nm室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後、CFを反応ガスとした反応性ドライエッチング、レジスト剥離を行い、ソース電極16とドレイン電極17を形成した。最後に基板をシュウ酸系エッチャントに浸し、ソース/ドレイン電極間のオーミックコンタクト層のみを溶解させ(図2)、第2の薄膜トランジスタ素子を得た。
作製した第2の薄膜トランジスタ素子の半導体層の導電率は2.8E−4S/cm,オーミックコンタクト層の導電率は1.3E−0S/cmであった。また半導体パラメータアナライザ(Keithlay製 SCS4200)を用いて、ゲート電圧を−10V〜+20V、ドレイン電圧を10Vとして測定した第2の薄膜トランジスタ素子のトランジスタ特性は、移動度は9.0cm/Vs、ON/OFF比は8.5桁であり、良好なトランジスタ特性を示した。
(実施例3)
絶縁基板10となるPEN基材(厚さ125μm)上に、DCマグネトロンスパッタ装置を用いてMoを100nm室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いて燐酸,酢酸,硝酸を含むエッチャントを用いたウェットエッチング、レジスト剥離を行い、ゲート電極11およびキャパシタ電極12を得た。次にプラズマCVD装置を用いてSiOを300nm成膜し、ゲート絶縁層13を形成後、DCマグネトロンスパッタ装置を用いて半導体層14となるInGaZnOを100nm、オーミックコンタクト層15となるInGaZnOを30nm連続で室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後に、シュウ酸系エッチャントを用いたウェットエッチング、レジスト剥離を一括で行い、半導体層14とオーミックコンタクト層15を得た。半導体層14となるInGaZnOの成膜条件は,出力200W,成膜圧力0.2Pa,Ar:Oガス流量比を100:15.0とし,オーミックコンタクト層15となるInGaZnOの成膜条件は,出力300W,1.0Pa,Ar:O2流量比を100:0.5とした。次にDCマグネトロンスパッタ装置を用いてアモルファスITOを80nm室温成膜し、フォトリソグラフィー法を用いてレジストパターンを形成した後、ソース電極16とドレイン電極17をシュウ酸を含むエッチャントを用いて不要部分を除去した。このとき,ソース電極16とドレイン電極17の間のオーミックコンタクト層の犠牲領域15aも連続的に消失させ(図2),第3の薄膜トランジスタ素子を得た。
作製した第3の薄膜トランジスタ素子の半導体層の導電率は5.6E−5S/cm,オーミックコンタクト層の導電率は1.3E+0S/cmであった。また半導体パラメータアナライザ(Keithlay製 SCS4200)を用いて、ゲート電圧を−10V〜+20V、ドレイン電圧を10Vとして測定した第3の薄膜トランジスタ素子のトランジスタ特性は、移動度は8.1cm/Vs、ON/OFF比は8.5桁であり、良好なトランジスタ特性を示した。
(実施例4)
実施例4では図3に示すような画像表示装置を作製した。実施例1と同様の方法で薄膜トランジスタ素子を形成し、その上にポリマーからなる半導体封止層兼層間絶縁層18、ITOからなる画素電極19を設けて、薄膜トランジスタアレイ基板20を得た。薄膜トランジスタアレイ基板は、1画素のサイズが125μm×125μmであり、この画素が480×640個あるものである。トランジスタアレイ基板20と、対向電極21との間に電気泳動媒体22を挟んで作製し、駆動を行ったところ、良好に表示ができた。
絶縁基板上に少なくとも、ゲート電極と、該ゲート電極を覆うゲート絶縁層と、該ゲート絶縁層上の半導体層と、該半導体層上のソース電極およびドレイン電極と、該半導体層と該ソース電極およびドレイン電極との間に配置されたオーミックコンタクト層とが設けられ、該半導体層及び該オーミックコンタクト層はIn,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物で構成される薄膜トランジスタであり、該半導体層はアモルファス領域と結晶領域とを有し,且つ該結晶領域は該オーミックコンタクト層と接する界面に少なくとも存在し、該オーミックコンタクト層はアモルファス層で構成されていることを特徴とする薄膜トランジスタにおいて、オーミックコンタクト層をアモルファス層,半導体層をオーミックコンタクト層と接する界面側に結晶領域を有するアモルファス層とすることで、半導体層とソース電極及びドレイン電極のコンタクト抵抗が小さく、素子特性も良好なチャネルエッチ型の薄膜トランジスタを提供することができる。このような薄膜トランジスタは、フレキシブル電子ペーパー,LCD,有機ELディスプレイ,ICタグ等のスイッチング素子として利用できる。
10 絶縁基板
11 ゲート電極
12 キャパシタ電極
13 ゲート絶縁層
14 半導体層
14a 半導体層のアモルファス領域
14b 半導体層の結晶領域
15 オーミックコンタクト層
15a オーミックコンタクト層の犠牲領域
16 ソース電極
17 ドレイン電極
18 層間絶縁層
19 画素電極
20 トランジスタアレイ基板
21 電気泳動媒体
22 対向電極

Claims (1)

  1. 絶縁基板上に少なくとも、ゲート電極と、該ゲート電極を覆うゲート絶縁層と、該ゲート絶縁層上の半導体層と、該半導体層上のソース電極およびドレイン電極と、該半導体層と該ソースおよびドレイン電極との間に配置されたオーミックコンタクト層とが設けられ、該半導体層及び該オーミックコンタクト層はIn,Ga,Znのいずれか一つを含む酸化物で構成される薄膜トランジスタの製造方法であって、
    結晶領域とアモルファス領域とを含む該半導体層となる膜と、アモルファス構造からなる該オーミックコンタクト層となる膜とが成膜条件の異なるスパッタ法により連続成膜される工程と、
    該半導体層と該オーミックコンタクト層とが同時にパターニングされる工程と、
    該オーミックコンタクト層上にソース電極およびドレイン電極が形成される工程と、
    該ソース電極およびドレイン電極形成後に前記ソース電極と前記ドレイン電極と間のオーミックコンタクト層をエッチングにより消失させる工程と、を含む薄膜トランジスタの製造方法。
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