JP6234968B2 - 流体回収再生充填装置 - Google Patents
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Description
本発明に係る流体回収再生充填装置は、図1に示すように、車両空調装置(カーエアコン)の高圧側サービスバルブに着脱自在な高圧用継手部材11aを先端側に有する高圧用ホース11と、車両空調装置の低圧側サービスバルブに着脱自在な低圧用継手部材12aを先端側に有する低圧用ホース12と、車両空調装置から回収した冷媒(流体)を貯えるための回収タンクTと、を備え、車両空調装置に充填されている冷媒(流体)を回収して、オイル混じりの冷媒からオイルを除去する回収再生工程を行い、再生した冷媒を回収タンクTに貯えた後に、車両空調装置に充填するためのものである。
なお、表示部5として、測定結果や判定結果等を文章(コメント)や数字や図表にて診断内容として表示する液晶モニターを設けても良い。
また、上記診断内容を記録用紙に印刷して出力可能なプリンタ(印刷出力手段)を設けるのも望ましい。
つまり、測定した外気温度において、車両空調装置の高圧側配管が正常であれば、高圧側配管の内圧(冷媒の圧力)がどれくらいの圧力範囲であるべきかと、測定した外気温度において、低圧側配管の内圧(冷媒の圧力)がどれくらいの圧力範囲であるべきかを、予め記憶部7に記憶させている。つまり、気温と適正な圧力正常値範囲(温度と圧力正常値)を関連づけて記憶部7に記憶させて、演算処理部6が演算又は抽出できるように構成している。
或いは、外気温度に応じた所定の高圧正常値範囲を、例えば、冷媒がHFC−134aガスの場合は、外気温度(℃)の値を、約1/25〜約1/15とした数値範囲とし、単位はメガパスカル(MPa)とするも良い。
外気温度に応じた所定の低圧正常値範囲を、例えば、冷媒がHFC−134aガスの場合は、外気温度(℃)の値を、約1/270〜約1/100とした数値範囲とし、単位はメガパスカル(MPa)とするも良い。
比較用温度センサE40は、配管温度センサE4の近傍に設けている。上記センサ用取着具を低圧側配管に取着した際に、低圧側配管近傍の外気を測定可能に設けている。
或いは、記憶部7に本体ケーシング10近傍の外気温度と比較基準温度を関連づけて予め記憶させ、演算処理部6が、本体ケーシング10近傍の外気温に基づいて比較基準温度を決定し、その決定した比較基準温度よりも配管温度センサE4の測定結果が、高いか否かを判定するように設けても良い。
演算処理部6は、水分センサE5の検知結果(測定結果)に基づいて、低圧側配管の表面に水分が付着しているか否か、即ち、結露しているか否かを判定する。
先ず、高圧用ホース11の高圧用継手部材11aを車両空調装置の高圧サービスバルブに接続すると共に、低圧用ホース12の低圧用継手部材12aを車両空調装置の低圧用サービスバルブに接続する。
空調診断工程にて、外気温度センサE1が本体ケーシング10近傍の外気温度を測定する。また、高圧側圧力センサE2が高圧側配管の内圧を測定すると共に低圧側圧力センサE3が低圧側配管の内圧を測定する。
演算処理部6が、測定した外気温度に基づいて、高圧正常値範囲と低圧正常値範囲を決定する正常値範囲決定処理を行う。
なお、図2の※1は図3の※1に続き、図2の※2は図4の※2に続き、図2の※Aと※C、図3の※Bと※C、図4の※Bと※Cは、夫々、図5の※A,※B,※Cに続く。
また、各ステップの名称の数字「第1」や「第12」等、符号「S1」や「S12」等は、説明を容易にするために付与したものであって、処理の順番を意味するものでは無い。
図2の第1のステップS1において、所定時間内で、低圧側配管の内圧が低圧正常値範囲内と負圧の間を変化するか否かを判定する。変化しないので(No)、第2のステップS2に進む。
第3のステップS3において、高圧側配管の内圧が高圧正常値範囲内か否かを判定する。範囲内であるので、図5の※Aに進む。正常状態と判定し、さらに、第1ランプ51を点灯させる。
第4ステップS4において、低圧側配管の内圧が低圧正常値範囲よりも低いので、図3の※1に進む。
第6のステップS6において、高圧側配管の内圧が高圧正常値範囲よりも低いので第7のステップS7に進む。
第7のステップS7において、低圧側配管の内圧が正圧の場合も負圧の場合も、図5の※Bに進む。
そして、図5の第12のステップS12において、回収再生工程の前であるので(つまり、回収再生充填工程の前の最初の空調診断工程なので)、注意状態と判定し、第2ランプ52を点灯させる。
このような状態(症状)は、冷媒の充填量が少ない又は冷媒が漏れている可能性がある。つまり、冷媒の充填量が少ない場合であれば、回収再生充填工程において冷媒は適量に充填するため、回収再生充填工程を行うことで正常状態に改善される可能性がある。
このような状態(症状)は、凍結やゴミの付着により、エアコンサイクルが詰まっている可能性がある。
つまり、回収再生充填工程において冷媒は再生される(フィルタ等を通過させ異物を除去する)ので、回収再生充填工程を行うことで正常状態に改善される可能性がある。
即ち、第7のステップS7の判定(正圧か負圧か)によらず点灯させるランプは同じであるが、診断内容を液晶モニターに表示する場合や、印刷出力する場合に、診断内容(コメントや図表、数値)を異ならせ、より詳細な診断内容を作業者や車両使用者に確認させることができる。
図2の第1のステップS1から、第2のステップS2を通って第4のステップS4へ進む。
第4のステップS4において、低圧側配管の内圧が低圧正常値範囲よりも高いので、第8のステップS8に進む。
第8のステップS8において、高圧側配管の内圧が高圧正常値範囲内でないので(No)、図4の※2に進む。
第10のステップS10において、低圧側配管の表面温度が低圧側配管近傍の外気温度(又は所定の比較基準温度)よりも高いので(Yes)、図5の※Bに進む。
そして、回収再生充填工程の前であるので(1回目の空調診断工程なので)、注意状態と判定し、第2ランプ52を点灯させる。
このような状態は、エアコンサイクル内に空気が混入している可能性がある。
つまり、回収再生充填工程において冷媒を充填する際に空気の混入はほとんどなくなるので、回収再生充填工程を行うことで正常状態に改善される可能性がある。
第11のステップS11において、低圧側配管に結露がない場合は、図5の※Bに進む。そして、回収再生工程(回収再生充填工程)の前であるので、注意状態と判定し、第2ランプ52を点灯させる。
このような状態(症状)は、冷媒の充填量が多い又はコンデンサの能力が低下している可能性がある。
つまり、冷媒の充填量が多い場合であれば、回収再生充填工程において冷媒は適量に充填するため、回収再生充填工程を行うことで正常状態に改善される可能性がある。
例えば、第11のステップS11において、低圧側配管に結露がある場合は、図5の※Cに進む。異常状態と判定し、第2ランプ52を点灯させる。
即ち、高圧側配管及び低圧側配管の両方の内圧が、正常値範囲よりも高く、かつ、低圧側配管の温度が低く、低圧側の配管に霜や水滴が付着しているという状態である。
このような状態(症状)は、エキスパンジョンバルブでの圧力調整が適切に行われていない可能性がある。
つまり、回収再生充填工程を行うことで正常状態に改善される可能性は非常に低く、修理・点検の必要がある。
このような状態(症状)は、エアコンサイクルに水分が混入し、エキスパンジョンバルブが凍結している可能性がある。つまり、回収再生充填工程を行うことで正常状態に改善される可能性は非常に低く、修理・点検の必要がある。
このような状態(症状)は、車両空調装置のコンプレッサに不具合がある可能性がある。
つまり、回収再生充填工程を行うことで正常状態に改善される可能性は非常に低く、修理・点検の必要がある。
なお、異常状態と判定した場合は、回収再生充填工程を行うことを禁止する(不可能にする)ように設けるのが望ましい。
車両空調装置から冷媒を回収して異物等を除去して再生し(回収再生工程)、再生冷媒及び補充冷媒を車両空調装置に適量に充填する(充填工程)。
2回目の状態判定処理において、処理ルートが図5の※Bへ続くと、回収再生充填工程の前ではない(後である)ので、異常状態と判定し、第3ランプ53を点灯する。
即ち、注意状態と判定後に回収再生充填工程(作業)を行ったが、不具合が改善されなかったという判定(診断)となり、修理・点検が必要である。
また、図5の※Cに向うルートの内いくつかを、図5の※Bに向うように構成して、回収再生充填工程前であれば注意判定とするように処理するも良い。つまり、図2乃至図4において、いくつかの※Cを※Bに置き換えても良い。例えば、図2の第3のステップS3の「No」のルート、第8のステップS8の「Yes」のルートや、図3の第5のステップS5の「Yes」のルート、第6のステップS6の「高い」ルート、図4の第9のステップS9の「低い」ルート等を、図5に※Bに続くようにして、回収再生充填工程前であれば注意判定とするように処理するも良い。
51 第1ランプ
52 第2ランプ
53 第3ランプ
E1 外気温度センサ
E2 高圧側圧力センサ
E3 低圧側圧力センサ
E4 配管温度センサ
E5 水分センサ
Claims (2)
- 車両空調装置から冷媒を回収して再生する回収再生工程を行った後に、回収再生した冷媒を該車両空調装置に充填する流体回収再生充填装置に於て、
上記車両空調装置が正常状態か異常状態かを上記回収再生工程前に判定して判定結果を表示する診断手段を備え、
上記診断手段は、外気温度を測定するための外気温度センサ(E1)と、上記車両空調装置の高圧側配管内の圧力を測定するための高圧側圧力センサ(E2)と、上記車両空調装置の低圧側配管内の圧力を測定するための低圧側圧力センサ(E3)と、を備え、
上記診断手段は、上記外気温度センサ(E1)の測定結果に基づいて、外気温度に応じた所定の高圧正常値範囲及び所定の低圧正常値範囲を決定する正常値範囲決定処理を行い、さらに、上記車両空調装置の低圧側配管内の圧力が上記所定の低圧正常値範囲よりも低く、かつ、上記車両空調装置の高圧側配管内の圧力が上記所定の高圧正常値範囲よりも低い場合に、上記冷媒を回収再生して充填することで改善される可能性があるという注意状態と判定して表示し、
上記診断手段は、上記低圧側配管の表面に結露があるか否かを検知するための水分センサ(E5)を、備え、
さらに、上記診断手段は、上記車両空調装置の低圧側配管内の圧力が上記所定の低圧正常値範囲よりも高く、かつ、上記車両空調装置の高圧側配管内の圧力が上記所定の高圧正常値範囲よりも高い場合において、上記水分センサ(E5)の検知結果に基づいて上記低圧側配管の表面に結露がないと判定すると、上記注意状態と判定して表示することを特徴とする流体回収再生充填装置。 - 上記診断手段は、判定結果を視認させるための表示部(5)を備え、
上記表示部(5)は、上記正常状態と判定した場合に点灯又は点滅する第1ランプ(51)と、上記注意状態と判定した場合に点灯又は点滅する第2ランプ(52)と、上記異常状態と判定した場合に点灯又は点滅する第3ランプ(53)と、を備えている請求項1記載の流体回収再生充填装置。
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