JP6234288B2 - 鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法 - Google Patents

鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法に関する。
図7は、鋼管送電鉄塔100の構成を模式的に示した説明図である。鋼管送電鉄塔100は、主柱材102、斜材104、腕金106、水平材108及び基礎コンクリート110などにより構成される。例えば、地上における矩形の四隅の位置に4本の主柱材102を、基礎コンクリート110を介して立設し、4本の主柱材102を、斜材104や水平材108によって連結するとともに各種の補強部材によって補強し、主柱材102の上部に腕金106を設けることによって、鋼管送電鉄塔100が組み立てられる。
主柱材102は、鋼管からなり、主柱材102の内面及び外面には、表面の腐食を防止するために溶融亜鉛めっき処理が施されている。主柱材102の内面は、外部の環境による影響を受けにくいため、主柱材102の内面にめっき処理を施すことによって、長期に亘って防食性が発揮される。しかし、溶融亜鉛めっきの寿命による経年劣化や、めっき処理の不良箇所が存在すると、そこから主柱材102の腐食が進行することによって、鋼管送電鉄塔100の強度が低下するおそれがある。このため、定期的に、主柱材102の内面に防錆塗装を行ったり、経年劣化した箇所やめっき処理の不良箇所の補修を行ったりする必要がある。
また、従来、この種の技術として、特許文献1に記載された技術が提案されている。特許文献1には、主柱材の頂部から鋼管内に塗装機を挿入して鋼管内面をスプレー塗装する工法、について開示されている。
特開2006−82051公報
ところで、主柱材の外面の塗装であれば、周囲の空気流によって塗料の乾燥・硬化が促される。しかし、主柱材の内面の塗装の場合には、主柱材の内部において空気の循環がほとんどないため、塗料の乾燥・硬化に時間がかかり、塗料が下方に移動して、主柱材の下部に形成されている水抜き孔を塞いでしまうおそれがある。
本発明は、このような問題点を解決し、鋼管送電鉄塔の主柱材の内面に施した塗装の乾燥・硬化を促進することを可能にした塗装方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
(1) 鉄塔における鋼管からなり下部に孔部が形成されている主柱材の内面に塗料を塗布する塗布工程と、前記主柱材の頂部に排出部を設置し、当該排出部を駆動することによって前記主柱材の頂部から前記主柱材の内部の空気を吸引する養生工程と、を備え、当該養生工程において、前記孔部から流入した空気が前記主柱材の頂部から排出される空気流が形成されることを特徴とする鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
(1)によれば、主柱材の頂部に設けた排出部を駆動させることによって、主柱材の内部の空気が吸引して外部に排出されることにより、主柱材の下部の孔から外部の空気が流入し、主柱材の内部を上昇して、頂部から排出されるという空気流が主柱材の内部に形成され、主柱材の内部の空気が強制的に循環するようになる。これにより、主柱材の内面に塗布した塗料の乾燥・硬化を促進することが可能になり、主柱材の下部の孔部を塗料が塞いでしまうことを防止することができる。
(2) (1)において、前記塗料は、水系塗料からなることを特徴とする鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
(2)によれば、水系塗料は、塗装後、水分が水蒸気となり蒸発するが、水蒸気は空気よりも密度が小さいため上方に向かって揮散するという性質を有していることから、養生工程において、主柱材内の水蒸気を確実に外部に放出することが可能になり、主柱材の内面を塗布した塗料の乾燥・硬化を更に促進することが可能になる。しかも、主柱材の下部の孔を塗料が塞いでしまうことを確実に防止することができる。
(3) (2)において、前記水系塗料の塗布は、シャワーコートによって行われることを特徴とする鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
(3)によれば、従来におけるスプレー式の塗装のように放出口が目詰まりすることが低減される。このため、主柱材の内面を確実に塗装することが可能になる。
(4) (1)〜(3)において、前記孔部は、前記主柱材の内部の水を外部に送り出す水抜き孔であることを特徴とする鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
(4)によれば、主柱材に形成される既存の孔を用いることにより、養生のために新たな空気孔を主柱材に形成する必要がなくなる。
本発明によれば、鋼管送電鉄塔の主柱材の内面に施した塗装の乾燥・硬化を促進することを可能にした塗装方法を提供することが可能になる。
本発明の一実施形態における主柱材内面の塗装方法に用いられる塗装装置1の外観を示す斜視図である。 図1の平面図である。 シャワー部50の平面図である。 主柱材102の内部における塗装装置1の状態を示す説明図である。 塗装装置1によって主柱材102の内部に塗布された水系塗料の広がりを示す説明図である。 主柱材102の内部に塗布された水系塗料の養生工程の状態を示す説明図である。 鋼管送電鉄塔100の模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態における主柱材内面の塗装方法に用いられる塗装装置1の外観を示す斜視図、図2は、図1の平面図である。
塗装装置1は、本体10と、ホース20と、支持脚30と、シャワー部50と、を備えている。
本体10は、中空の円柱状部材によって構成されている。本体10の軸方向の一方の端面には、ホース20に連結される円筒形のホース連結部12が立設しており、本体10の軸方向の他方の端面には、シャワー部50に連結される円筒形の連結部14が立設している。また、本体10の側面における連結部14側の端部には、突起部16が3箇所に形成されている。3つの突起部16は、本体10を軸方向視した場合に、本体10の中心と隣合う突起部16、16とによる角度が120度となる位置にある。
ホース連結部12及び連結部14の中心軸は、本体10の中心軸と同軸であり、ホース連結部12及び連結部14の内部空間は、本体10の内部空間に連通している。
ホース20は、可撓性部材によって構成される配管部材である。ホース20の一端部は、本体10のホース連結部12に着脱自在に接続され、ホース20の他端部は、水系塗料を送り出す塗料供給装置(図示せず)に接続される。また、ホース20は、主柱材102の内部に挿入することによって本体10が主柱材102の内部を下降し、主柱材102から引き出すことによって本体10が主柱材102の内部を上昇する。このように、ホース20は、本体10の昇降に利用される。
支持脚30は、第1シャフト32と、第2シャフト34と、キャスター36、38と、スライダ40と、を備えている。
スライダ40は、リング状に形成されており、本体10の側面におけるホース連結部12側の端部に設けられている。本体10の側面におけるホース連結部12側の端部には、帯状の凹部10aが形成されている。スライダ40は、凹部10aに設置されており、凹部10aの幅の範囲で軸方向にスライド自在である。また、スライダ40の外周面には、突起部42が3箇所に形成されている。3つの突起部42は、スライダ40を軸方向視した場合に、スライダ40の中心と隣合う突起部42、42とによる角度が120度となる位置にある。このため、3つの突起部42と、3つの突起部16とを本体10の軸方向に対向させることができる。
また、スライダ40は、図示していない付勢部材によって、連結部14側に付勢されている。このため、初期状態においては、スライダ40は、本体10における連結部14側に位置している。
第1シャフト32は、2本の棒状部材からなり、一端部は突起部42に回動自在に固定され、他端部には、キャスター36が回転自在に取り付けられている。
第2シャフト34は、2本の板状部材からなり、一端部は突起部16に回動自在に固定され、他端部には、キャスター38が回転自在に取り付けられている。
また、第1シャフト32の長手方向の中央部及び第2シャフト34の長手方向の中央部には孔部(図示せず)が形成されている。
第1シャフト32は、第2シャフト34の2本の板状部材の間に通され、第1シャフト32と第2シャフト34とは、中央部において交差する。この交差部位において、第1シャフト32の中央部の孔部(図示せず)と、第2シャフト34の中央部の孔部(図示せず)とが一致しており、この孔部(図示せず)に支持軸39が挿入されることにより、第1シャフト32と第2シャフト34とが互いに回動自在に連結される。この時、互いに連結している第1シャフト32及び第2シャフト34に設けられたキャスター36とキャスター38とが、本体10の軸方向に互いに対向する位置に配置される。また、図2に示すように、3組の第1シャフト32及び第2シャフト34はそれぞれ半径方向に延びており、隣合う第1シャフト32及び第2シャフト34の組が延びる方向の角度は120度となる。
このように構成された支持脚30によれば、スライダ40が、連結部14側にスライドした場合には、3つの支持脚30が同時に本体10の半径方向に沿って延びていく。この際、キャスター36及びキャスター38は、本体10の半径方向に沿って本体10から遠ざかりながら、本体10の軸方向に互いに近づいていく。スライダ40がホース連結部12側にスライドした場合には、3つの支持脚30が同時に本体10側に縮んでいく。この際、キャスター36及びキャスター38は、本体10の半径方向に沿って本体10に近づきながら、本体10の軸方向に離間していく。初期状態においては、スライダ40が連結部14側に位置するため、支持脚30は、最も伸びた状態にあり、キャスター36及びキャスター38は、本体10から最も離れた位置にある。
シャワー部50は、水系塗料をシャワー状に放出するものであり、連結部14に固定されている。
図3は、シャワー部50の平面図である。シャワー部50は、充填部に相当する円柱部52と、放出部に相当する第1シャワー部54及び第2シャワー部56と、を備えている。
円柱部52は、中空の円柱部材からなり、片方の端面の中央部が連結部14に固定されている。
第1シャワー部54及び第2シャワー部56は、直径2mm〜3mm程度の細い管状部材からなる。
円柱部52の上部側面には、第1シャワー部54の基端部が接続されており、先端部には放出口54aが形成されている。第1シャワー部54は、円柱部52の半径方向に対して若干斜め方向を向いている。また、円柱部52の上部側面には、複数の第1シャワー部54が、円柱部52の上部側面を周回するように等間隔に並べて配置されている。
円柱部52の下部側面には、第2シャワー部56の基端部が接続されており、先端部には放出口56aが形成されている。放出口56aは、円柱部52の半径方向に対して若干斜め方向を向いている。また、円柱部52の下部側面には、複数の第2シャワー部56が、円柱部52の下部側面を周回するように等間隔に並べて配置されている。このように、シャワー部50は、第1シャワー部54と第2シャワー部56とが上下方向に配置された二段構造である。
連結部14、第1シャワー部54及び第2シャワー部56の内部空間は、円柱部52の内部空間に連結している。
本実施形態によれば、円柱部52上部には、第1シャワー部54及び第2シャワー部56がそれぞれ16本接続されている。16本の第1シャワー部54の基端の位置は、円柱部52の中心に対して22.5度おきに設定されている。また、第1シャワー部54の軸方向は、半径方向に対して30度傾いている。16本の第2シャワー部56の基端の位置も同様に、円柱部52の中心に対して22.5度おきに設定されている。また、第2シャワー部56の軸方向は、半径方向に対して30度傾いている。
また、第2シャワー部56は、第1シャワー部54に対して11.25度回転した位置に配置されている。このため、図3に示すように、円柱部52を平面視した場合に、第1シャワー部54と第2シャワー部56の計32本の管状部材が、11.25度おきに均等に配置されている。
このように構成された塗装装置1によれば、塗料供給装置(図示せず)が駆動して水系塗料が送り出されると、水系塗料は、ホース20を介して本体10に供給され、更に、本体10から連結部14を介して、シャワー部50に供給される。シャワー部50の円柱部52内に水系塗料が充填されると、第1シャワー部54及び第2シャワー部56の先端から水系塗料が、円柱部52の半径方向に対して30度の方向に放出される。
図4は、主柱材102の内部における塗装装置1の状態を示す説明図である。塗装装置1が、主柱材102の内部に挿入された場合、第1シャワー部54の放出口54a及び第2シャワー部56の放出口56aが主柱材102の内面に対向し、キャスター36及びキャスター38が主柱材102の内面に当接する。このとき、塗装装置1の本体10は、3組の支持脚30によって中心に主柱材102の中心に向かって押圧されるため、主柱材102の中心に位置付けられる。
次に、本実施形態における塗装方法について説明する。
本実施形態における塗装方法は、主柱材102の内面に水系塗料を塗布する塗布工程と、主柱材102の内面に水系塗料を塗布した後に、水系塗料を乾燥させる養生工程とを備えている。
[塗布工程]
まず塗布工程について、図1、図4を参照しながら説明する。
塗料には、水系塗料が適用され、例えば、亜鉛めっき面への付着性、耐湿性に優れる水性エポキシ樹脂系塗料が適用可能である。
まず、作業員は、塗装装置1と、ホース20と、水系塗料が貯えられたタンクと、塗料供給装置(図示せず)と、滑車(図示せず)と、養生工程において使用する負圧ポンプ60(図6参照)と、作業用の工具とを持参して鋼管送電鉄塔を上る。ここで、ホース20の長さは主柱材102よりも長いため、ホース20における主柱材102以上の長さ分だけ、塗料供給装置(図示せず)を主柱材102の頂部よりも下方に配置することが可能である。したがって、作業員は、水系塗料が貯えられたタンクと、塗料供給装置(図示せず)とについては、主柱材102の頂部まで持ち運ぶ必要は無い。
次に、作業員は、主柱材102の頂部に固定されている蓋部(図示せず)取り外して、主柱材102の頂部を開放する。次に、作業員は、ホース20を引っ掛ける滑車(図示せず)を主柱材102の頂部に設置する。次に、作業員は、塗料供給装置(図示せず)に水系塗料を充填し、ホース20の一端部を塗料供給装置(図示せず)に接続する。更に、作業員は、ホース20を滑車(図示せず)に引っ掛け、ホース20の先端部を塗装装置1のホース連結部12に固定する。次に、作業員は、キャスター36及びキャスター38を本体10側に寄せて3つの支持脚30を折り畳み、塗装装置1をコンパクトな状態にしてから、シャワー部50を下方に向けて塗装装置1を主柱材102の内部に挿入し、ホース20とともに塗装装置1を降ろして行く。
ここで、主柱材102は、下部から頂部に向かって内径が小さくなり、かつ厚さが薄くなるように設計されている。このため、塗装装置1の支持脚30は、主柱材102の下方に移動するに従って半径方向に広がっていき、キャスター36及びキャスター38が主柱材102の内面に当接した状態で維持される。
また、地上の作業員は、主柱材102の最下部に形成されている水抜き孔102a(図5参照)を介して、塗装装置1が主柱材102の最下部に到達したか否かを確認する。塗装装置1が主柱材102の最下部に到達した場合には、塗装装置1を降ろす作業を停止するように、主柱材102の頂部の作業員に伝達する。
そして、主柱材102の頂部の作業員は、塗料供給装置(図示せず)を駆動させ、ホース20を手動で上方に引き上げる。これにより、塗装装置1は、シャワー部50から水系塗料を放出して主柱材102の内面を塗布しながら、上方に移動する。
本実施形態においては、シャワー部50における第1シャワー部54の放出口54a及び第2シャワー部56の放出口56aが、半径方向に対して30度傾いた方向を向いているため、第1シャワー部54及び第2シャワー部56から放出された塗料は、内面に対して斜めから衝突することにより、内面に弾かれることなく、内面に沿って横方向(周方向)に滑りながら塗り広がる。また、複数の放出口54a、56aは、主柱材102の内面に対向しかつ環状に並んでいるため、第1シャワー部54及び第2シャワー部56からの塗料の放出によって、内面に沿って横方向に滑りながら塗り広がった部分と、隣の第1シャワー部54及び第2シャワー部56から塗料の放出において内面に衝突した部分とが重なり合う。これにより、塗り残し(未塗装部分)の発生を抑えることができる。
そして、主柱材102の頂部の作業員は、塗装装置1を主柱材102の頂部まで引き上げた時点で塗料供給装置(図示せず)を停止させ、塗装装置1を主柱材102の内部から取り出し、滑車を取り外す。これにより、塗装工程が終了する。
[養生工程]
次に、養生工程について、図5を参照しながら説明する。
主柱材102の頂部の作業員は、主柱材102の頂部に、排気部に相当する負圧ポンプ60を設置する。この負圧ポンプ60は、主柱材102の内部の空気を吸引して外部に排気するものである。この際、主柱材102の頂部には、外部の空気が主柱材102の内部に流入することを防止するため、空気漏入防止カバーを設置することが望ましい。
また、地上の作業員は、水抜き孔102aを清掃して、水抜き孔102aから主柱材102の内部に空気が流通できるようにしておく。
そして、主柱材102の頂部の作業員が負圧ポンプ60を駆動させることにより、主柱材102の内部の空気が負圧ポンプ60によって吸引されて外部に排出される。このため、水抜き孔102aから主柱材102の内部に流入した空気が、主柱材102の内部を上昇して、主柱材102の頂部から排出される、という空気流が形成される。このような環境下で所定期間、主柱材102の内面に塗布された塗料の養生が行われる。
養生中においては、作業員は、他の主柱材102の頂部に移動して、他の主柱材102の内面の塗装を行うとよい。養生後、主柱材102の頂部から負圧ポンプ60を取り外し、蓋部(図示せず)を取り付けて、主柱材102の頂部を閉鎖する。
以上説明したように構成された本実施形態によれば、通常、主柱材102の内部は空気の循環がほとんどないが、上述したように、主柱材102の頂部に負圧ポンプ60を設置して駆動することにより、主柱材102の下部の水抜き孔102aから空気が導入され、主柱材の内部を上昇して、頂部から排出されるという空気流が主柱材の内部に形成され、主柱材の内部の空気が強制的に循環するようになる。これにより、主柱材の内面に塗布した塗料の乾燥・硬化を促進することが可能になる。
また本実施形態によれば、主柱材102の内面を塗装する塗料として水系塗料を用いている。ここで、水系塗料は、塗装後、水分が水蒸気となり蒸発するが、水蒸気は空気よりも密度が小さいため上方に向かって揮散するという性質を有している。このため、養生工程において、主柱材内の水蒸気が内部の空気流に乗って上方に更に移動しやすくなり、水蒸気を確実に外部に放出することが可能になる。その結果、主柱材内の湿気を低減することが可能になり、主柱材の内面に塗布した塗料の乾燥・硬化を更に促進することが可能になる。また、塗料に含まれる、例えばシンナーのような成分が揮発した場合に、そのシンナーも水蒸気とともに主柱材の頂部から放出することが可能になり、環境に優しくなる。また、水系塗料は粘性が比較的低いために、水抜き孔102aを塞いでしまうことを確実に防止することが可能になる。
また本実施形態によれば、養生工程において、主柱材102の内部の水を外部に送り出す水抜き孔102aから空気を導入している。このように、主柱材102に形成される既存の孔を空気の導入に用いることにより、養生のために新たな空気孔を主柱材102に形成する必要がなくなる。
また本実施形態によれば、塗布工程において、主柱材102の内面に水系塗料がシャワーコートにされるため、スプレー式で水系塗料を塗布するよりも、放出口54a、56aの目詰まりが低減され、外部から視認することが困難な主柱材102の内面を確実に塗装することが可能になる。
つまり、スプレー式で水系塗料を塗布した場合には、圧縮空気とともにノズルから霧状に噴出した塗料の一部がノズルの先端部付近に付着し、そのまま硬化することによって目詰まりを起こすおそれがある。特に、長時間連続してスプレーした場合には多くの塗料の一部がノズルの先端部付近に付着するため、目詰まりを起こし易くなる。それに対し、本実施形態によれば、第1シャワー部54及び第2シャワー部56からの水系塗料の放出に圧縮空気を用いておらず、水系塗料は、霧状ではなく、液体の状態でまとまって直線に近い放物線を描くように放出される。このため、水系塗料が放出口54a、56aの周囲に飛散することがなくなり、水系塗料が放出口54a、56aの周囲に付着することによって目詰まりが発生することが防止できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限るものではない。例えば、上述した実施形態によれば、塗装工程にシャワーコート方式の塗装装置1を用いているが、塗装工程については、従来と同様にスプレー式の塗装装置を用いてもよく、主柱材の内面を塗装できるものであれば塗装方式については問わない。また、上述した実施形態によれば、塗装工程に水系塗料を使用しているが、従来と同様に有機溶剤系塗料であってもよい。本発明によれば、塗装工程に有機溶剤系塗料を使用しても、養生工程において有機溶剤系塗料が水抜き孔を塞いでしまう前に、有機溶剤系塗料を乾燥することが可能になる。
1 塗装装置
10 本体
10a 凹部
12 ホース連結部
14 連結部
16 突起部
20 ホース
30 支持脚
32 第1シャフト
34 第2シャフト
36、38 キャスター
39 支持軸
40 スライダ
42 突起部
50 シャワー部
52 円柱部
54 第1シャワー部
54a 放出口
56 第2シャワー部
56a 放出口
60 負圧ポンプ
100 鋼管送電鉄塔
102 主柱材
102a 水抜き孔

Claims (4)

  1. 鉄塔における鋼管からなり下部に孔部が形成されている主柱材の内面に塗料を塗布する塗布工程と、
    前記主柱材の頂部に排出部を設置し、当該排出部を駆動することによって前記主柱材の頂部から前記主柱材の内部の空気を吸引する養生工程と、を備え、
    当該養生工程において、前記孔部から流入した空気が前記主柱材の頂部から排出される空気流が形成されることを特徴とする鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
  2. 前記塗料は、水系塗料からなることを特徴とする請求項1記載の鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
  3. 前記水系塗料の塗布は、シャワーコートによって行われることを特徴とする請求項2記載の鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
  4. 前記孔部は、前記主柱材の内部の水を外部に送り出す水抜き孔であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の鋼管送電鉄塔の主柱材内面の塗装方法。
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