以下、本発明の実施の形態に係る支援装置50と通信する空調システム10を、図面を参照して説明する。空調システム10は、室内温度を制御する。
空調システム10は、図1に示すように、センサ204で測定された値を示すセンサ情報を含むデータを無線親機30に送信する複数の無線子機20と、無線子機20から送信されたデータを受信し、収集・制御装置40に送信する無線親機30と、無線親機30から送信されたデータを受信し、そのデータに含まれるセンサ情報に基づいて空調機器60を制御する収集・制御装置40と、を備えている。空調システム10は、例えばビル内の空調を制御する。
無線子機20と無線親機30とは、無線通信を開始するために必要な通信設定の支援を行う支援装置50と、無線通信が可能である。
無線子機20は、無線子機20全体を制御する制御部201と、制御部201が参照する情報を記憶する記憶部202と、無線親機30との無線通信を可能にする無線通信インタフェース203と、を備える。また、無線子機20は、ユーザからの操作を受け付ける操作部205と、測定対象を測定するセンサ204と、無線子機20に電源を供給する電池206と、を備える。各部201〜205は、バスラインBLで、相互に接続されている。
無線子機20は、例えば、空調機器60が備え付けられた部屋の壁に取付けられる。具体的には、無線子機20は、センサ204が温度、湿度等を測定する場合、センサ204で測定された値を示すセンサ情報に可能な限り誤差が含まれないよう、窓際以外の壁に取り付けられる。また、無線子機20は、ユーザ操作が可能な位置に取付けられる。
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、タイマと、を備える。
記憶部202は、例えばフラッシュメモリから構成されている。記憶部202には、無線子機20に予め割り当てられているシリアルNoと、無線通信で使用する周波数を示す無線チャネルと、同一チャネルを使用する機器を示すグループNoと、同一グループNoに属する無線子機20に排他的に割り当てられている端末番号と、が記憶される。グループNoと端末番号は、無線子機20を特定するための情報であり、特許請求の範囲に記載された子機情報として機能する。また、無線チャネルとグループNoとは、特許請求の範囲に記載された通信設定として機能する。
図2に示すように、例えば、シリアルNo「CC3」が割り当てられた無線子機20であれば、無線チャネル「33」と、グループNo「1」と、端末番号「1」とが、記憶部202に記憶される。また、シリアルNo「GG7」が割り当てられた無線子機20であれば、無線チャネル「40」と、グループNo「2」と、端末番号「2」とが、記憶部202に記憶される。なお、ユーザは、例えば、IEEE802.15.4を無線通信のMAC層に使用した場合、グループNoにPAN-IDを用い、端末番号にショートアドレスを用いることができる。
また、記憶部202には、センサ204で測定された値を示すセンサ情報が記憶される。
無線通信インタフェース203は、制御部201の指示に基づき、記憶部202に記憶されているセンサ情報と無線子機20のグループNoと無線子機20の端末番号とを対応付け、対応付けた情報(データ)を変調した変調波(電波)を、グループNoが同一の無線親機30に、定期的に(例えば1分周期で)、送信する。1分間の計時は、制御部201のタイマで行われる。なお、無線通信インタフェース203は、支援装置50とも、無線通信が可能である。
無線通信インタフェース203は、例えば、無線LANの規格の一つであるWifi(Wireless Fidelity)方式での無線通信、或いは、周波数920MHz帯の特定小電力無線通信等を行う。
操作部205は、例えばキーボードである。センサ204は、温度、湿度、照度、電池206の電圧値等を測定する。電池206は、例えば二次電池である。
なお、操作部205で、モード変更を示すユーザ操作が受け付けられると、無線子機20は、データを定期的に無線親機30に送信する通常モードから、テスト用パケットをブロードキャストで無線親機30に送信するテストモードに遷移する。
テストモードへの遷移のユーザ操作は、例えば、無線子機20の通信設定または無線親機30の通信設定をユーザが変更した場合、無線子機20或いは無線親機30の配置場所をユーザが変更し、無線子機20或いは無線親機30を設置予定場所に仮設置した場合、無線子機20、無線親機30を新たに導入した場合等の新設時に、行われる。
テストモードに遷移すると、無線子機20は、無線通信インタフェース203から、テスト用パケットを例えば1分間、グループNoと端末番号と共に、ブロードキャストで無線親機30に送信する。
無線親機30は、無線親機30全体を制御する制御部301と、制御部301が参照する情報を記憶する記憶部302と、収集・制御装置40との有線通信を可能にする有線通信インタフェース303と、無線子機20との無線通信を可能にする無線通信インタフェース304と、ユーザからの操作を受け付ける操作部305と、を備える。各部301〜305は、バスラインBLで、相互に接続されている。
無線親機30は、商用電源で動作する。無線親機30は、例えば、部屋の天井裏等、人目につかない場所に取付けられる。無線親機30は、無線子機20から送信されたデータを収集し、収集・制御装置40に送信する中継局の役割を果たす。
制御部301は、CPUと、ROMと、RAMと、タイマと、カウンタと、を備える。
記憶部302は、例えばフラッシュメモリである。記憶部302には、無線子機30に予め割り当てられたシリアルNoと、無線通信で使用する周波数を示す無線チャネルと、同一チャネルを使用する機器を示すグループNoと、が記憶されている。
図2に示すように、例えば、シリアルNo「BB2」が割り当てられた無線親機30であれば、無線チャネル「33」と、グループNo「1」とが、記憶部302に記憶される。また、例えば、シリアルNo「EE5」が割り当てられた無線親機30であれば、無線チャネル「40」と、グループNo「2」とが、記憶部302に記憶される。
また、記憶部302には、無線子機20から送信されたデータ(最新のデータのみ)が、無線子機20のグループNoと無線子機20の端末番号とに対応付けて記憶される。また、記憶部302には、データ(テスト用パケットを含む)の受信時に無線通信インタフェース304で測定された受信強度と、前回のデータ受信後から今回のデータ受信時までの経過時間(制御部301のタイマで計測される)と、無線親機30のグループNoと、無線親機30に割り当てられているシリアルNoとが、最新のデータに対応付けて記憶される。無線親機30のシリアルNoは、無線親機30を特定するための情報であり、特許請求の範囲に記載された親機情報として機能する。
有線通信インタフェース303は、収集・制御装置40とケーブルで接続されている。有線通信インタフェース303は、収集・制御装置40から定期的に送信されるデータ送信命令を受信すると、制御部301の指示に基づき、無線子機20から受信したデータと、そのデータに対応付けられている受信強度、経過時間、無線親機30のシリアルNoとを、記憶部302に記憶されている全ての無線子機20の分、収集・制御装置40に送信する。
無線通信インタフェース304は、無線親機30のグループNoと同一グループNoの無線子機20から送信されたデータ(電波)を受信する。なお、無線通信インタフェース304は、支援装置50とも、無線通信が可能である。
無線通信インタフェース304で、モード変更を示す支援装置50からの命令が受信されると、無線親機30は、無線子機20から定期的に送信されるデータを受信する通常モードから、無線子機20から一定の期間中に送信されたテスト用パケット、無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号を受信するテストモードに遷移する。
テストモードへの遷移のユーザ操作は、例えば、無線子機20の通信設定または無線親機30の通信設定をユーザが変更した場合、無線子機20或いは無線親機30の配置場所をユーザが変更し、無線子機20或いは無線親機30を設置予定場所に仮設置した場合、無線子機20、無線親機30を新たに導入した場合等の新設時に、行われる。
テストモードに遷移すると、無線親機30は、無線子機20からブロードキャスト送信されたテスト用パケットの受信回数をカウンタで計数し、更には、テスト用パケットの受信強度を無線通信インタフェース304で計測する。また、無線親機30は、無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号を受信する。
そして、無線親機30は、テスト用パケットの受信回数とテスト用パケットの受信強度と無線子機20のグループNoと無線親機30のシリアルNoとを対応付けて、テスト用パケットと共に受信した無線子機20の端末番号毎に、記憶部302に記憶する。
操作部305は、例えばキーボードである。
収集・制御装置40は、収集・制御装置40全体を制御する制御部401と、制御部401が参照する情報を記憶する記憶部402と、無線親機30との有線通信を可能にする有線通信インタフェース403と、ユーザからの操作を受け付ける操作部404と、支援装置50との有線通信を可能にする支援装置インタフェース405と、制御部401の制御対象である空調機器60と、を備える。各部401〜405,60は、バスラインBLで、相互に接続されている。
収集・制御装置40は、商用電源で動作する。収集・制御装置40は、例えば、ビルの機械室等に配置されるコンピュータである。収集・制御装置40は、無線親機30から送信されたデータを収集し、データに含まれるセンサ情報(温度、湿度、照度等)に応じて、空調機器60を制御する。
制御部401は、CPUと、ROMと、RAMと、を備える。
記憶部402は、例えばフラッシュメモリである。記憶部402には、収集・制御装置40に予め割り当てられているシリアルNoが記憶されている。
図2に示すように、例えば、シリアルNo「AA1」が割り当てられた収集・制御装置40であれば、「AA1」のシリアルNoが、記憶部402に記憶される。
また、記憶部402には、データ送信命令に応答して無線親機30から送信されたデータが記憶される。また、記憶部402には、無線親機30から送信されたデータの受信が成功したか失敗したかの、有線通信インタフェース403の判定結果(通信成功か通信失敗かを示すステータス)が記憶される。なお、無線親機30から送信されたデータの受信が成功した場合、通信成功を示すステータスは、受信したデータに含まれる無線親機30のシリアルNoに対応付けられて記憶される。
有線通信インタフェース403は、無線親機30とケーブルで接続されている。有線通信インタフェース403は、データ送信命令に応答して無線親機30から送信されたデータを受信する。
操作部404は、例えばキーボードである。
支援装置インタフェース405は、支援装置50から送信されたデータ送信命令を受信すると、制御部401の指示に基づき、記憶部402に記憶されているデータ(無線親機30から受信したデータおよびステータス)を、支援装置50に送信する。
空調機器60は、例えば、室内機と室外機とである。
上述した無線子機20から送信されたデータは、図3に示すように、無線親機30を経由して収集・制御装置40へ到達する。詳細には、無線子機20から送信されたデータ(温度、湿度、照度、電池電圧、グループNo、端末番号)は、無線親機30に受信される。無線親機30は、受信したデータに、受信強度、経過時間、無線親機30のシリアルNoを対応付けて、収集・制御装置40に送信する。収集・制御装置40は、受信したデータに、ステータスを対応付けて、記憶部402に記憶する。
収集・制御装置40と接続可能な支援装置50は、図4に示すように、支援装置50全体を制御する制御部501と、制御部501が参照する情報を記憶する記憶部502と、無線子機20と無線親機30との無線通信を可能にする無線通信インタフェース503と、収集・制御装置40との有線通信を可能にする収集・制御装置インタフェース504と、ユーザからの操作を受け付ける操作部505と、ユーザに対するメッセージを表示する表示部506を備える。各部501〜506は、バスラインBLで、相互に接続されている。
支援装置50は、商用電源、或いは内蔵した二次電池の供給電源で動作する。支援装置50は、例えば、持ち運びが可能なパーソナルコンピュータである。
制御部501は、CPUと、ROMと、RAMと、タイマと、を備える。制御部501は、ROMに格納されたプログラム(例えば、後述する図7に示すタイムチャートを実現するプログラム、図9,10のフローチャートを実現するプログラム)を実行することで、例えば無線子機20、無線親機30が新たに導入された場合等の新設時に、無線子機20と無線親機30との通信の評価等を行う新設時評価機能501aを実現する。また、制御部501は、ROMに格納されたプログラムを実行することで、既に導入され運用されている、無線子機20と無線親機30と収集・制御装置40との例えば定期点検等の保守時に、これらの動作等を評価する保守時評価機能501bを実現する。
新設時評価機能501aは、この機能501aの実行を示すユーザ操作が操作部505で受け付けられた場合に実現される。新設時評価機能501aは、前述の通り、無線子機20と無線親機30との通信の評価等を行う。
新設時評価機能501aが実現されると、支援装置50では、無線通信インタフェース503を介して、無線子機20および無線親機30と無線通信が可能になる。これにより、ユーザは、図5に示すように、無線子機20と無線親機30との両方と無線通信できる位置に、支援装置50を持ち運んで、通信の評価等に必要なデータを収集できる。新設時評価機能501aの評価等の詳細は、後述する。
保守時評価機能501bは、保守時評価機能501bの実行を示すユーザ操作が操作部505で受け付けられた場合に実現される。保守時評価機能501bは、前述の通り、無線子機20と無線親機30と収集・制御装置40との動作等を評価する。
保守時評価機能501bが実現されると、支援装置50では、収集・制御装置インタフェース504を介して、収集・制御装置40と有線通信が可能になる。このため、支援装置50は、図6に示すように、ケーブルを介して収集・制御装置40に接続されることで、動作等の評価に必要なデータを収集・制御装置40から収集する。保守時評価機能501bの通信の評価等の詳細は、後述する。
記憶部502は、例えばフラッシュメモリである。記憶部502には、新設時評価機能501aの実現時に無線親機30から収集されたデータと、保守時評価機能501bの実現時に収集・制御装置40から収集されたデータとが、記憶される。
また、記憶部502には、図2に示すシステム構成テーブルを記憶するシステム構成記憶部502aが設けられている。システム構成テーブルには、無線子機20と無線親機30と収集・制御装置40とに割り当てられている、シリアルNo、無線チャネル、グループNo、端末番号が、無線子機20と無線親機30とが通信を行う組み合わせ毎に、対応付けられて記録されている。システム構成記憶部502aは、特許請求の範囲に記載されている情報記憶部として機能する。
このシステム構成テーブルは、ユーザ作成の後、操作部505のユーザ操作によって、システム構成記憶部502aに記憶される。
なお、詳細は後述するが、システム構成記憶部502aに記憶されたシステム構成テーブルを参照することで、新設時評価機能501aは、無線子機20と無線親機30との無線通信の品質が予定の品質を満たさない評価であった場合、その原因が、無線子機20側にあるのか、無線親機30側にあるのかを判定する。
無線通信インタフェース503は、無線子機20と無線親機30との無線通信(電波の送受信)を実現する。この無線通信インタフェース503は、特許請求の範囲に記載されている応答信号受信部として機能する。
収集・制御装置インタフェース504は、収集・制御装置40とケーブルで接続されている。収集・制御装置インタフェース504は、収集・制御装置40との有線通信を実現する。操作部505は、例えばキーボードである。表示部506は、例えば液晶ディスプレイである。
上述した新設時評価機能501aの詳細について説明する。前述の通り、例えば、無線子機20の通信設定または無線親機30の通信設定をユーザが変更した場合、無線子機20或いは無線親機30の配置場所をユーザが変更し、無線子機20或いは無線親機30を設置予定場所に仮設置した場合、無線子機20、無線親機30を新たに導入した場合等の新設時に、新設時評価機能501aの実行を示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、制御部501は、新設時評価機能501aを実現する。
新設時評価機能501aが実現された支援装置50は、図7に示すように、まず、通信の評価を行いたい無線子機20のグループNoと無線子機20の端末番号とを、システム構成テーブルに属するものから1つ選択するよう、表示部506にメッセージを表示し、ユーザに選択を促す(T1時)。
ユーザの選択操作が操作部505で受け付けられると、支援装置50(新設時評価機能501a)は、選択されたグループNoと同一のグループNoである無線親機30の無線チャネルを、システム構成テーブルを参照して特定する。その後、支援装置50(新設時評価機能501a)は、特定した無線チャネルで、データの初期化を命じる初期化命令を、選択されたグループNoと端末番号と共に送信する(T2時)。送信後、支援装置50(新設時評価機能501a)は、初期化命令が無線親機30で受信されたか否かを判定するため、タイマでの計時を開始する(T2時)。
上述したT2時の処理を実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている初期化命令送信部として機能する。
初期化命令を受信した無線親機30は、受信したグループNoと端末番号とに対応するカウンタ(受信回数を計数するカウンタ)をリセットし、グループNoと端末番号とに対応付けて記憶部302に記憶されているテスト用パケットの受信強度(過去の受信強度)をクリアして、テストモードに遷移する(T3時)。
その後、無線親機30は、カウンタのリセットと受信強度のクリアとが完了し、テストモードに遷移したことを示す初期化完了信号を、通信設定で定義されている無線チャネルで、支援装置50に送信する(T4時)。
ここで、支援装置50のタイマで計時した期間が予め設定された期間(例えば20秒)を経過しても、初期化完了信号を支援装置50で受信できない場合、支援装置50と無線親機30との無線通信ができておらず、支援装置50と無線親機30との一方、または両方に通信設定の誤設定が発生している可能性が高い。
このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、タイマで計時した期間が予め設定された期間を経過しても、初期化完了信号を受信できない場合、初期化命令を送信した無線親機30のシリアルNoと支援装置50を表す情報とを、通信設定に誤設定が発生している可能性が高いことを示すメッセージと共に、表示部506に表示する(T5a時)。
上述したT5a時の処理を実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている報知部として機能する。
なお、T5a時には、支援装置50(新設時評価機能501a)は、通信の評価を行いたい無線子機20が他にあるか否かをユーザに問い合わせるメッセージを、表示部506に表示する。通信の評価を行いたい無線子機20が他にあることを示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、支援装置50(新設時評価機能501a)は、T1時の処理に戻る。一方、支援装置50(新設時評価機能501a)は、通信の評価を行いたい無線子機20がないことを示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、新設時評価機能501aによる評価を終了する。
一方、支援装置50(新設時評価機能501a)は、無線親機30から送信された初期化完了信号を受信すると、T1時に選択した無線子機20をテストモードに設定するよう、表示部506にメッセージを表示し、ユーザに促す(T5b時)。そして、支援装置50は、タイマでの計時を開始する(T5b時)。
表示部506に表示されたメッセージを見たユーザは、モード変更を示すユーザ操作を無線子機20の操作部205で行う。このユーザ操作が操作部205で受け付けられると(T6時)、無線子機20は、通常モードからテストモードに遷移する(T7時)。そして、無線子機20は、テスト用パケット、無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号のブロードキャスト送信を開始する(T8時)。
テスト用パケットを1つ受信すると、無線親機30は、受信回数を1カウントアップし、そのテスト用パケットの受信強度を測定し、測定した受信強度を記憶部302に記憶する(T9時)。
無線子機20は、T8時以降、例えば100ms毎に1分間、テスト用パケットを、グループNo、端末番号に対応づけて、無線親機30に送信する。最後のテスト用パケットを送信すると(T10時)、無線子機20は、テスト用パケットの送信が全て完了したことを示す送信完了通知を、グループNo、端末番号に対応づけて、ブロードキャストで送信する(T12時)。その後、無線子機20は、通常モードに自動的に遷移する(T13時)。
T10時とT12時との間のT11時に、無線親機30は、最後のテスト用パケットを受信すると、受信回数を1カウントアップし、最後のテスト用パケットの受信強度を測定し、測定した受信強度を記憶部302に記憶する(T11時)。
ここで、支援装置50のタイマで計時した期間が予定された期間(例えば2分間)を経過しても、無線子機20からの送信完了通知を支援装置50で受信できない場合、支援装置50と無線子機20との無線通信ができておらず、支援装置50と無線子機20との一方、または両方に通信設定の誤設定が発生している可能性が高い。
このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、タイマで計時した期間が予定された期間を経過しても、送信完了通知を受信できない場合、T1時にユーザが選択した無線子機20のグループNoおよび端末番号と、支援装置50を表す情報とを、通信設定に誤設定が発生している可能性が高いことを示すメッセージと共に、表示部506に表示する(T14a時)。
そして、支援装置50(新設時評価機能501a)は、通信の評価を行いたい無線子機20が他にあるか否かをユーザに問い合わせるメッセージを表示部506に表示する(T14a時)。通信の評価を行いたい無線子機20が他にあることを示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、支援装置50(新設時評価機能501a)は、T1時の処理に戻る。一方、支援装置50(新設時評価機能501a)は、通信の評価を行いたい無線子機20がないことを示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、新設時評価機能501aによる評価を終了する。
一方、支援装置50(新設時評価機能501a)は、無線子機20からの送信完了通知を受信できた場合、記憶部302に記憶されたデータの送信を命令するデータ送信命令を、初期化命令を送信した無線親機30に送信する(T14b時)。データ送信命令を受信すると、無線親機30は、記憶部302に記憶されたデータを支援装置50に送信する(T15時)。これにより、支援装置50(新設時評価機能501a)は、無線親機30に記憶されたデータを取得することができる。その後、無線親機30は、テストモードから通常モードに遷移する(T16時)。
上述したT14a時の処理とT15時の処理を実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている親機情報取得部として機能する。
無線親機30から送信されたデータを受信すると、支援装置50(新設時評価機能501a)は、そのデータを記憶部502に記憶する(T17時)。そして、支援装置50は、図9のフローチャートに示されるステップS11を実行する。
ここで、上述したT1時〜T17時の動作に伴って送信されるデータは、図8に示す通りである。詳細には、無線子機20から無線親機30に、T8時からT10時の間に送信されたデータは、テスト用パケットとグループNoと端末番号とである。これが、無線親機30に受信されると、無線親機30は、受信したグループNoおよび端末番号に、テスト用パケットの受信回数、テスト用パケットの受信強度、無線親機30のシリアルNoを対応付けて、記憶部302に記憶する。そして、無線親機30は、データ送信命令を受信すると、記憶部302に記憶されたデータ(受信回数、受信強度、無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号、無線親機30のシリアルNo)を、T15時に、支援装置50に送信する。そして、支援装置50は、受信したデータを、T17時に、記憶部502に記憶する。
図9のフローチャートに示される新設時評価処理のステップS11では、支援装置50(新設時評価機能501a)は、記憶部502に記憶されたデータに含まれる受信回数がゼロか否かを判定する(ステップS11)。
無線子機20からテスト用パケットが送信されていないか、或いは、無線親機30でテスト用パケットを受信できていない場合、受信回数がゼロを示す。このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、受信回数がゼロであれば(未受信であれば)、ステップS11でYesと判定し、T1時にユーザが選択した無線子機20のグループNoおよび端末番号と、T2時に初期化命令を送信した無線親機30のシリアルNoとを、通信設定に誤設定が発生している可能性が高いことを示すメッセージと共に、表示部506に表示する(ステップS12)。
上述したステップS11のYesの処理とステップS12の処理を実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている報知部として機能する。
一方、無線子機20から送信されたテスト用パケットが無線親機30で受信されている場合、受信回数がゼロを超える。このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、受信回数がゼロを超えていれば、ステップS11でNoと判定し、通信の品質を評価するステップS13以降の処理を実行する。
支援装置50(新設時評価機能501a)は、記憶部502に記憶されたデータに含まれる受信強度の平均値が、予め定義された品質を実現できる閾値以上であるか否かを判定する(ステップS13)。
上述したステップS13の処理を実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている品質判定部として機能する。
記憶部502に記憶されたデータに含まれる受信強度の平均値が閾値未満の場合、無線子機20と無線親機30との間にある障害物等の影響で受信強度が弱くなっている可能性が高い。このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、受信強度の平均値が閾値未満の場合、ステップS13でNoと判定し、T1時にユーザが選択した無線子機20のグループNoおよび端末番号と、T2時に初期化命令を送信した無線親機30のシリアルNoとを、受信強度不足を示すメッセージと共に、表示部506に表示する(ステップS14)。そして、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS13でNoと判定した無線子機20の端末番号とグループNoとをRAMに記憶して、後述するステップS18を実行する。
一方、記憶部502に記憶されたデータに含まれる受信強度の平均値が閾値以上の場合、T1時にユーザが選択した無線子機20とT2時に初期化命令を送信した無線親機30との無線通信は、予め定義された品質を実現できる。このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、受信強度の平均値が閾値以上の場合、ステップS14でYesと判定し、記憶部502に記憶されたデータに含まれる受信回数と予め定義されたテスト用パケットの全送信回数とから誤り率を求める(ステップS15)。そして、支援装置50(新設時評価機能501a)は、求めた誤り率が、予め定義された品質を実現できる基準率未満であるか否かを判定する(ステップS15)。
上述したステップS15の処理を実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている品質判定部として機能する。
なお、支援装置50(新設時評価機能501a)は、無線子機20が送信するテスト用パケットの全送信回数を、記憶部502に予め記憶している。
無線子機20と無線親機30との無線通信で使用される無線チャネルと同一の無線チャネルを使用する他の無線システムがある場合、干渉波が生じるため、受信強度の平均値が閾値以上であっても、誤り率が基準値以上になる。よって、求めた誤り率が基準値以上であれば、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS15でNoと判定し、T1時にユーザが選択した無線子機20のグループNoおよび端末番号と、T2時に初期化命令を送信した無線親機30のシリアルNoとを、干渉波が存在することを示すメッセージと共に、表示部506に表示する(ステップS16)。そして、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS15でNoと判定した無線子機20のグループNo.と無線子機20の端末番号とをRAMに記憶して、この評価処理を終了する。
一方、無線子機20と無線親機30との無線通信を妨害する干渉波が存在しない場合、誤り率が基準値未満になるので、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS15でYesと判定し、T1時にユーザが選択した無線子機20のグループNoおよび端末番号と、T2時に初期化命令を送信した無線親機30のシリアルNoとを、正常に通信が行われていることを示すメッセージと共に、表示部506に表示する(ステップS17)。
ステップS17の表示を見たユーザは、例えば、無線子機20或いは無線親機30を設置予定場所に仮設置していた場合、無線子機20或いは無線親機30を正式に配置する。
ここで、受信強度が不足している場合、誤り率が基準値未満である場合、無線子機20と無線親機30とのいずれかの仮設置場所、または両方の仮設置場所の変更が必要である。そこで、無線子機20または無線親機30のどちらの仮設置場所を変更するのが効果的かを評価するため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS18以降の処理を実行する。
ステップS18では、支援装置50(新設時評価機能501a)は、無線子機20複数台分のデータがRAMに記憶されているか否かを判定する(ステップS18)。
無線子機20複数台分のデータがRAMに記憶されていなければ、データ不足であり、どちらの設置場所を変更するのが効果的かの評価ができないので、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS18でNoと判定して、ステップS22に移行する。
一方、無線子機20複数台分のデータがRAMに記憶されていれば、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS18でYesと判定し、ステップS13でNoと判定された端末番号、或いは、ステップS15でNoと判定された端末番号は、同一のグループNoを示すグループ内で1つだけか否かを、RAMに記憶されたデータから判定する(ステップS19)。
上述したステップS19の処理を実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている単数判定部として機能する。
同一グループNoに属する端末番号のうち、1つだけが、ステップS13またはステップS15でNoと判定されていた場合(NGと判定された場合)、この端末番号とグループNoとで特定される無線子機20周辺の電波環境が要因で、受信強度、或いは誤り率が低下している可能性がある。このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、同一グループNoに属する端末番号のうちの1つだけがNGであれば、ステップS19でYesと判定して、NGであった端末番号とグループNoとで特定された無線子機20の設置場所の変更を促すメッセージを、表示部506に表示する(ステップS20)。このメッセージは、例えば、無線子機20を無線親機30に近づけることを促すものである。
一方、同一グループNoに属する端末番号のうち、複数の端末番号が、ステップS13またはステップS15でNoと判定されていた場合(NGと判定された場合)、無線親機30周辺の電波環境が要因で、受信強度、或いは誤り率が低下している可能性がある。このため、支援装置50(新設時評価機能501a)は、複数の端末番号についてNGとなっていれば、ステップS19でNoと判定する。そして、支援装置50(新設時評価機能501a)は、NGであった端末番号が属するグループNoと同一のグループNoである無線親機30のシリアルNoを、システム構成テーブルを参照して特定する。その後、支援装置50(新設時評価機能501a)は、特定したシリアルNoに対応する無線親機30の設置場所の変更を促すメッセージを、表示部506に表示する(ステップS21)。このメッセージは、例えば、無線親機30の移動、増設を促すものである。
上述したステップS20の処理とステップS21の処理とを実行する支援装置50(新設時評価機能501a)は、特許請求の範囲に記載されている報知部として機能する。
ステップS12、ステップS17、ステップS18のNo、ステップS20、ステップS21のいずれかの実行後、支援装置50(新設時評価機能501a)は、通信の評価を行いたい無線子機20が他にあるか否かをユーザに問い合わせるメッセージを表示部506に表示する(ステップS22)。
通信の評価を行いたい無線子機20が他にあることを示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、支援装置50(新設時評価機能501a)は、ステップS22でYesと判定して、T1時の処理(図7)に戻る。一方、支援装置50(新設時評価機能501a)は、通信の評価を行いたい無線子機20がないことを示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、ステップS22でNoと判定して、この新設時評価処理を終了する。
次に、上述した保守時評価機能501bの詳細について説明する。通常モードで運用されている、無線子機20と無線親機30と収集・制御装置40との例えば定期点検等の保守時に、保守時評価機能501bの実行を示すユーザ操作が操作部505で受け付けられると、制御部501は、保守時評価機能501bを実現する。
保守時評価機能501bが実現された支援装置50は、図10のフローチャートに示される保守時評価処理を開始する。まず、支援装置50(保守時評価機能501b)は、記憶されたデータの送信を命令するデータ送信命令を、収集・制御装置40に送信する(ステップS31)。
上述したステップS31の処理を実行する支援装置50(保守時評価機能501b)は、特許請求の範囲に記載されている装置情報取得部として機能する。
支援装置50と収集・制御装置40との有線通信ができる場合、支援装置50から送信されたデータ送信命令が、収集・制御装置40で受信される。そして、収集・制御装置40は、データ送信命令を受信したことを示す応答信号を、データの送信前に、支援装置50に送信する。このため、有線通信ができる場合、支援装置50は、収集・制御装置40から送信された応答信号を受信することができる。
一方、支援装置50と収集・制御装置40との有線通信ができない場合、支援装置50から送信されたデータ送信命令が、収集・制御装置40で受信されない。このため、収集・制御装置40から応答信号が送信されず、支援装置50は、応答信号を受信できない。
ステップS32では、支援装置50(保守時評価機能501b)は、上述の応答信号の受信可否を判定する。
ステップS31の実行後、予め定められた設定期間内に、応答信号が受信できなかった場合、支援装置50(保守時評価機能501b)は、ステップS32でNoと判定して、支援装置50と収集・制御装置40との間に通信不良が発生していることを示すメッセージを、表示部506に表示する(ステップS33)。そして、支援装置50(保守時評価機能501b)は、この保守時評価処理を終了する。
上述したステップS32のNoの処理とステップS33の処理とを実行する支援装置50(保守時評価機能501b)は、特許請求の範囲に記載されている報知部として機能する。
一方、ステップS31の実行後、予め定められた設定期間内に、応答信号が受信できた場合、支援装置50(保守時評価機能501b)は、ステップS32でYesと判定して、収集・制御装置40から送信されたデータを受信(取得)する(ステップS34)。
その後、支援装置50(保守時評価機能501b)は、受信したデータに含まれる、無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号、無線親機30のシリアルNoが、システム構成テーブルに記録されているものと、整合しているか否かを判定する(ステップS35)。
具体的には、支援装置50(保守時評価機能501b)は、無線親機30については、受信したデータに含まれる無線親機30のシリアルNoと、システム構成テーブルに記録されている無線親機30のシリアルNoとが全て一致し、過不足がないかを判定することで、システム構成テーブルに記録されている無線親機30の情報と、受信したデータに含まれる無線親機30の情報とが整合しているか否かを判定する。
また、支援装置50(保守時評価機能501b)は、無線子機20については、受信したデータに含まれる無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号と、システム構成テーブルに記録されている無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号とが全て一致し、過不足がないかを判定することで、システム構成テーブルに記録されている無線子機20の情報と、受信したデータに含まれる無線子機20の情報とが整合しているか否かを判定する。
例えば、無線子機20を増設し、その増設をシステム構成テーブルに反映していない場合、支援装置50(保守時評価機能501b)は、システム構成テーブルに記録されている情報と、受信したデータに含まれる情報とが整合していないと判定する(ステップS35;No)。このとき、支援装置50(保守時評価機能501b)は、受信したデータに含まれる情報とシステム構成テーブルに記録されている情報との不整合が生じていることを示すメッセージを表示して(ステップS36)、この保守時評価処理を終了する。
ステップS36では、具体的には、支援装置50(保守時評価機能501b)は、システム構成テーブルに記録されていない無線子機20のグループNo、無線子機20の端末番号、無線親機30のシリアルNoを特定し、それらを、メッセージと共に、表示部506に表示する。
上述したステップS35のNoの処理とステップS36の処理とを実行する支援装置50(保守時評価機能501b)は、特許請求の範囲に記載されている報知部として機能する。
一方、例えば、無線子機20、無線親機30の増設、或いは、無線チャネルの変更等が発生していない場合、或いは、無線子機20等の増設をシステム構成テーブルに反映している場合、システム構成テーブルに記録されている情報と、受信したデータに含まれる情報とが整合するので、支援装置50(保守時評価機能501b)は、ステップS35でYesと判定する。
次に、支援装置50(保守時評価機能501b)は、受信したデータに含まれるステータスに、失敗を示す情報が含まれていないかを判定する(ステップS37)。
無線親機30と収集・制御装置40との通信ができない場合、受信されたデータに失敗を示すステータスが含まれているので、支援装置50(保守時評価機能501b)は、ステップS37でYesと判定し、無線親機30と収集・制御装置40との間に通信不良が発生していることを示すメッセージを、表示部506に表示する(ステップS38)。そして、支援装置50(保守時評価機能501b)は、この保守時評価処理を終了する。
上述したステップS37のYesの処理とステップS38の処理とを実行する支援装置50(保守時評価機能501b)は、特許請求の範囲に記載されている報知部として機能する。
ステップS38では、具体的には、支援装置50(保守時評価機能501b)は、通信の成功を示すステータス情報に対応付けられている無線親機30のシリアルNoと、システム構成テーブルに記録されている無線親機30のシリアルNoとを対比する。そして、支援装置50(保守時評価機能501b)は、通信の成功を示すステータス情報に対応付けられていない無線親機30のシリアルNo、即ち、失敗を示すステータスに対応する無線親機30のシリアルNoを特定する。そして、支援装置50(保守時評価機能501b)は、特定したシリアルNoを、収集・制御装置40との間に通信不良が発生していることを示すメッセージと共に、表示部506に表示する。
一方、無線親機30と収集・制御装置40との通信ができる場合、受信されたデータに失敗を示すステータスが含まれていないので、支援装置50(保守時評価機能501b)は、ステップS37でNoと判定する。そして、支援装置50(保守時評価機能501b)は、無線子機20からのデータの送信の間隔が予め設定された間隔よりも長くなっていないかを判定するために、受信したデータに含まれる経過時間が、予め定められている基準時間以上であるか否かを判定する(ステップS39)。
例えば、電池206の電圧の低下等が生じることで、無線子機20からのデータの送信の間隔が予め設定された間隔よりも長くなっている場合、支援装置50(保守時評価機能501b)は、ステップS39でYesと判定し、無線子機20に動作不良が発生していることを示すメッセージを、表示部506に表示する(ステップS40)。そして、支援装置50(保守時評価機能501b)は、この保守時評価処理を終了する。
上述したステップS39のYesの処理とステップS40の処理とを実行する支援装置50(保守時評価機能501b)は、特許請求の範囲に記載されている報知部として機能する。
ステップS40では、具体的には、支援装置50(保守時評価機能501b)は、基準時間以上を示した経過時間に対応付けられている無線子機20のグループNoと端末番号とを、無線子機20に動作不良が発生していることを示すメッセージと共に、表示部506に表示する。
一方、無線子機20からのデータの送信の間隔が設定された間隔未満である場合、支援装置50(保守時評価機能501b)は、ステップS39でNoと判定し、全てが正常であることを示すメッセージを、表示部506に表示する(ステップS41)。そして、支援装置50(保守時評価機能501b)は、この保守時評価処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態の支援装置50によれば、無線子機20からテスト用パケットが送信されていないか、或いは、無線親機30でテスト用パケットを受信できていない場合、支援装置50が取得したデータに含まれる受信回数がゼロを示す。このため、支援装置50は、受信回数がゼロであれば(未受信であれば)、評価のためにユーザが選択した無線子機20のグループNoおよび端末番号と、初期化命令を送信した無線親機30のシリアルNoとを、通信設定に誤設定が発生している可能性が高いことを示すメッセージと共に、表示部506に表示する。よって、支援装置50によれば、通信ができない状態にある通信装置を特定する作業を支援し、その通信装置の特定を容易にする。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、この発明は上述の実施の形態に限定されず、種々の変形および応用が可能である。
上述した無線子機20と無線親機30とは、電波を媒介とした無線通信を行ったが、これに限られるものではない。無線子機20と無線親機30とは、音波、或いは、光を媒介とした無線通信を行ってもよい。
上述した無線子機20と無線親機30とは、無線通信を行ったが、これに限られるものではない。無線子機20と無線親機30とは、無線通信に代えて、有線通信を行ってもよい。
また、上述した無線親機30と収集・制御装置40とは、有線通信を行ったが、これに限られるものではない。無線親機30と収集・制御装置40とは、有線通信に代えて、無線通信を行ってもよい。
また、上述した収集・制御装置40と支援装置50とは、有線通信を行ったが、これに限られるものではない。収集・制御装置40と支援装置50とは、有線通信に代えて、無線通信を行ってもよい。
また、上述した無線子機20は、操作部205のユーザ操作が行われると、通常モードからテストモードに遷移したが、これに限られるものではない。例えば、無線子機20は、支援装置50から送信された遷移信号を受信した場合に、通常モードからテストモードに遷移する構成であってもよい。
上述した無線子機20は、温度、湿度、照度、電池206の電圧値等を示すセンサ情報を無線親機30に送信したが、このセンサ情報に加え、ステータスを送信してもよい。このステータスは、例えば、温度、湿度、照度、電池206の電圧値等の測定に失敗したことを示す情報の他に、測定はできたが測定値が基準範囲外であったことを示す情報等が例示される。無線子機20は、上述のステータスを、温度、湿度、照度、電池206の電圧値等を示すセンサ情報とは別に、無線親機30に送信してもよい。
また、例えば、測定値の未使用の値で無線子機20は、上述のステータスを生成してもよい。例えば、温度を表すデータが符号付2バイト(−32768〜+32767)であり、温度測定範囲が−20℃〜+160℃であり、無線子機20が測定値の10倍値を通知する仕様であるとした場合、温度を表すデータには、符号付2バイト(−32768〜+32767)のうち、−20℃〜+160℃の範囲しか使用されない。
そのため、例えば、無線子機20は、2000を測定失敗、3000を基準範囲外(+160℃より大きい)、4000を基準範囲外(−20℃未満)とすることで、ステータスを生成してもよい。この構成によれば、無線子機20は、ステータスを表す領域を追加することなく、測定異常などを通知するステータスを生成することができる。
上述した無線親機30は、収集・制御装置40から定期的に送信されるデータ送信命令を受信すると、記憶部302に記憶されているデータを、データを受信した無線子機20の全ての分、収集・制御装置40に送信したが、これに限られるものではない。例えば、収集・制御装置40は、定期的に送信するデータ送信命令に、無線子機20のグループNoと無線子機20の端末番号とを含めて送信する。これを受信した無線親機30は、受信したグループNoと端末番号とに対応づけて記憶されているデータのみを、収集・制御装置40に送信してもよい。
上述した収集・制御装置40は、有線通信インタフェース403で無線親機30と有線通信し、支援装置インタフェース405で支援装置50と有線通信したが、これに限られるものではない。収集・制御装置40は、同一の有線通信インタフェースを介して、無線親機30および支援装置50と通信する構成であってもよい。
上述した支援装置50は、無線通信インタフェース503を内蔵していたが、これに限られるものではない。例えば、支援装置50は、無線通信インタフェース503を内蔵せず、支援装置50の外部に設けられた無線通信インタフェースと接続可能な構成であってもよい。
上述したシステム構成記憶部502aに記憶されているシステム構成テーブルには、シリアルNo、無線チャネル、グループNo、端末番号が記録されていたが、これに限られるものではない。例えば、システム構成テーブルには、上述の情報の他に、無線子機20と無線親機30と収集・制御装置40とにユーザが付与した名称、無線子機20と無線親機30と収集・制御装置40との正式の配置場所(座標)等を、ユーザが記録できるようにしてもよい。
上述した支援装置50の制御部501は、保守時評価処理の実行時、例えば、ステップS39でNoと判定し、ステップS41を実行する前に、次の処理を実行してもよい。制御部501は、無線親機30から取得したデータに含まれるテスト用パケットの受信強度から予め求めた強度範囲内に、収集・制御装置40から取得したデータに含まれるセンサ情報の受信強度が属するか否かを判定する。
そして、制御部501は、センサ情報の受信強度が強度範囲内に属さないと判定すると、受信強度に対応付けられているグループNoと端末番号とに対応する無線子機20について、通信環境が変化した旨を報知してもよい。なお、制御部501は、この報知を行った場合、ステップS41をスキップし、この報知を行わなかった場合、ステップS41を実行すればよい。
上述の実施の形態において、支援装置50の制御部501を制御するプログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read−Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto−Optical Disc)等のコンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納して配布し、そのプログラムを、コンピュータ等にインストールすることにより、図7,9,10に示す処理を実行する制御部501を構成してもよい。
また、上述のプログラムを、インターネット等の通信ネットワーク上の所定のサーバ装置が有するディスク装置等に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、ダウンロード等するようにしてもよい。
また、上述の図7,9,10に示す処理を、各OS(Operating System)が分担して実現する場合、または、OSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを媒体に格納して配布してもよく、また、ダウンロード等してもよい。
本発明は、本発明の広義の思想と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態および変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。即ち、本発明の範囲は、上述した実施の形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。