JP6232765B2 - 二次イオン質量分析装置及び方法、並びにプログラム - Google Patents
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Description
一次イオンビーム104には、スキャン範囲100の内部においてラスタースキャンを行わせている。スキャン範囲100は、一次イオンビーム104に垂直な面内では正方形状であるが、一次イオンビーム104を試料105の表面に斜めに入射させるので、試料105の表面に一次イオンビーム104が照射される範囲である一次イオン照射範囲111の形状は、2組の対辺の長さが異なる長方形状となる。なお、一次イオンビーム104を試料105の表面に垂直に入射させると、一次イオン照射範囲111の形は、スキャン範囲100の形状がそのまま試料105の表面に投影されるので、正方形状となる。ラスタースキャンの間の一次イオンビーム104の移動速度は常に一定であるので、一次イオン照射範囲111の内部において一次イオンビーム104が試料105の表面に当たる点の移動速度も、常に一定である。このため、一次イオン照射範囲111の内部では、単位面積及び単位時間当たりに試料105の表面に照射される一次イオンの数は一定となる。一次イオン照射範囲111の内部では、試料105の表面を構成している原子がスパッタリングによって失われる数も、単位面積及び単位時間当たりで均一であるので、一次イオン照射範囲111の内部は、均一な速度でエッチングされる。
ここでは、表面から一定の深さの範囲に、高濃度で不純物を含有した不純物含有層116が存在する試料105について、組成の深さ方向分布を測定する場合を示している。
ラスタースキャンに伴う移動中において、一次イオンビーム104がクレータ底部113の最外周部に到達すると、側壁114にも一次イオンが照射される。側壁114には、不純物含有層116の断面が露出している。この露出部分に一次イオンが照射されると、スパッタリングによって不純物の二次イオンが放出される。ここで、先に説明したエレクトリックゲート法が適用されており、側壁114から放出された二次イオンは質量分析器では計測されない。このため、側壁114から放出された不純物の二次イオンが、クレータ底部113の深さの位置から放出された二次イオンであるかのように計測されることはない。
図5の例では、深さ方向に組成分布の測定を行う範囲である測定実施領域118の周囲を一周するように、事前加工領域119を設定する。そして、事前加工領域119の部分を、予めイオンビームによってエッチングし、掘り下げておく。事前加工領域119は、少なくとも測定実施領域118で測定を行う深さよりも深い位置までは掘っておく。この加工の結果、測定実施領域118が事前加工領域119の中央に島状に残されることになる。事前加工領域119の加工が完了したならば、測定実施領域118の中央部分に、測定実施領域118よりも小さくなるよう二次イオン計測範囲115を設定し、また、測定実施領域118の全体が内部に含まれるように一次イオン照射範囲111を設定する。そのうえで、測定実施領域118を最上部からエッチングしながら組成分布の測定を行う。このような方法を採用することにより、図4までに説明した従来の意味合いにおける、側壁から放出される原子の再付着の影響はなくなり、より真実に近い組成分布が得られるようになった。
二次イオン質量分析装置の一態様は、試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析装置であって、前記試料の表面に一次イオンを照射する一次イオン照射部と、前記試料の表面から放出された二次イオンを検出する二次イオン検出部と、前記一次イオン照射部の作動と前記二次イオン検出部の作動とを独立して制御する制御部とを含み、前記制御部は、前記一次イオン照射部を、前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみに対する前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみに対する前記一次イオンの第2の照射とを個別に行うように制御し、前記二次イオン検出部を、前記第2の照射に対しては作動させず、前記第1の照射に対しては作動させる場合と作動させない場合とを分けて制御するに際して、前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第1工程と、前記二次イオン検出部を作動させずに前記第1の照射を行う第2工程と、前記二次イオン検出部を作動させて前記第1の照射を行う第3工程と、前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第4工程とからなる一連工程を実行する。
このSIMS装置は、一次イオンガン3、質量分析器6、操作盤(表示画面)10、主制御部11、イオン強度計測部12、記録処理部13、ブランキング電極制御部14、偏向電極制御部15、及び引き出し電極制御部16を備えて構成される。
質量分析器6は、質量分離器6a及びイオン検出器6bを有している。質量分離器6aは、様々な質量数の二次イオンが一緒になった状態から、主制御部11の指示により設定された特定の質量数の二次イオンのみを選別してイオン検出器6bに送出する。イオン検出器6bは、二次イオンを捕獲する度にパルス状の電気信号を発生させる。
本実施形態では、図7(a)に示すように、一次イオン照射範囲21を、照射範囲境界線22の内側の中央部23と、外側の外周部24とに区分けする。そして、第1の照射及び第2の照射の2通りの照射設定ができるようにする。第1の照射は、1フレームのラスタースキャンの間に、中央部23のみに一次イオンが照射され、外周部24には一次イオンが照射されない照射設定である。第2の照射は、1フレームのラスタースキャンの間に、外周部24のみに一次イオンが照射され、中央部23には一次イオンが照射されない照射設定である。また、連続して複数のフレームでラスタースキャンを繰り返し行う場合には、一次イオンが照射される範囲を第1の照射及び第2の照射のうちのいずれの照射設定にするかを、フレームごとに個々に設定できるようにする。
主制御部11の制御による、ラスタースキャンにおける一次イオンビームの運動の仕方は、時刻と、その時刻における一次イオンビーム4の位置との対応関係によって定められている。ここで時刻とは、個々のフレームが始まってからの経過時間と考えて良い。また、一次イオンビーム4の位置とは、一次イオンビーム4に垂直な面内で定義された二次元の座標で一次イオンビーム4の位置を表現した時の座標の値と考えて良い。この時刻と位置の対応関係に従って一次イオンビーム4が運動するように、一次イオンガン3の内部に設けられた偏向電極で発生する電場を制御することによって、一次イオンビーム4は軌跡を描く。
ブランキング電極28は、図6の主制御部11による制御を通じてブランキング電極制御部14の制御により動作する。偏向電極31は、図6の主制御部11による制御を通じて偏向電極制御部15の制御により動作する。
このように、一次イオンガン3の内部のブランキング電極28を動作させることにより、瞬時にしてイオンビーム4のオン/オフを切り替えることができる。
SIMS測定では、1つ或いは複数の元素の二次イオン信号強度を測定する作業を、エッチングにより試料を掘り進みながら繰り返し行い、各元素の二次イオン信号強度の深さ方向での変化を測定する。
図11における第0工程は、第1工程以下の一連工程の出発点となる状態を示しており、直前の二次イオン信号強度の計測が完了した状態を示している。図11における第0工程は、本実施形態によって既に一定の深さまで試料1のエッチングが進んだ状態を示しているが、未だ試料1がエッチングされていない測定開始前の状態も、第0工程の状態であると解釈して良い。第0工程では、クレータ底部32は全ての位置で深さが等しく、平坦である。また、直前工程において、側壁33から放出された原子がクレータ底部32の全面に飛散し、付着した状態となっている。
第3工程が完了した時点では、中央部23が外周部24よりも1フレームのエッチング分だけ低くなる。
主制御部11は、測定者が与えた設定に基づき、時刻と、その時刻におけるラスタースキャン中の一次イオンビーム4の位置情報との対応関係のデータを生成する。先ず、このデータは、偏向電極制御部15へと送られる。偏向電極制御部15では、このデータに基づき、一次イオンガン3の内部の偏向電極で発生させる電場の時間変化のさせ方を制御し、一次イオンビーム4に所定の動作でラスタースキャンを行わせる。
図11の第1工程〜第4工程には、それぞれ1フレーム分のラスタースキャンが充てられる。これらの4回のラスタースキャンにおける一次イオンビーム4の動作は、全て同じである。即ち、スキャン範囲の内部で、共通の軌跡に沿って移動し、その移動速度も等しい。そして、単位面積当たりに一次イオン照射範囲21に照射される一次イオンの数は等しくなる。その結果、1フレーム分の一次イオンの照射によって、クレータ底部32がエッチングされる深さは、全工程で等しくなる。このため、第2工程が終了した時点と、第4工程が終了した時点では、クレータ底部32はいずれも段差のない平坦な面となる。
図13は、実験に使用した試料の様子を示す概略断面図である。この試料は、試料の表面側から順に、GaN(厚み100nm程度)、AlGaN(厚み20nm程度)、GaN(厚み1200nm程度)の各層が積層されたものである。
一次イオンには酸素イオン(O2 +イオン)を使用し、加速エネルギーを5keVとした。一次イオンビームの試料表面への入射角度は0°、即ち試料表面に対して垂直に入射させて測定を行った。一次イオンビームのラスタースキャンは、1辺300μm程度の正方形状で行った。一次イオンビームのスキャン範囲の中央に、1辺100μm程度の正方形状の二次イオン計測範囲を設定し、その内部から放出される二次イオンのみを計測した。
一次イオンには酸素イオン(O2 +イオン)を使用し、加速エネルギーは、5keVとし、ビーム電流値やビームの絞り調整等、一次イオンビームに関係する諸条件は全て従来のSIMS装置における測定と同一とした。一次イオン照射範囲21を、1辺300μm程度の正方形状とした。その内側に、1辺200μm程度の正方形状の照射範囲境界線22を、更にその内側に、1辺100μm程度の正方形状の二次イオン計測範囲34を、いずれも一次イオン照射範囲21と中心が一致するように設定した。
両測定とも、測定開始からの経過時間と、27Al+、69Ga+、14N+の各二次イオンの強度の関係を記録した。
上述した本実施形態によるSIMS装置の各構成要素(図6の主制御部11、ブランキング電極制御部14、偏向電極制御部15、及び引き出し電極制御部16等)の機能は、コンピュータ(CPU)の補助記憶装置等に記憶された制御用プログラムが動作することによって実現できる。同様に、SIMS測定方法の第1工程〜第4工程等は、制御用プログラムが動作することによって実現できる。この制御用プログラム及び当該制御用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本実施形態に含まれる。
試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析装置であって、
前記試料の表面に一次イオンを照射する一次イオン照射部と、
前記試料の表面から放出された二次イオンを検出する二次イオン検出部と、
前記一次イオン照射部の作動及び前記二次イオン検出部の作動を個別に制御する制御部と
を含み、
前記制御部は、
前記一次イオン照射部を、前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみに対する前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみに対する前記一次イオンの第2の照射とを別個に行うように制御し、
前記二次イオン検出部を、前記第2の照射に対しては作動させず、前記第1の照射に対しては作動させる場合と作動させない場合とを分けて制御することを特徴とする二次イオン質量分析装置。
前記制御部は、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第1工程と、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第1の照射を行う第2工程と、
前記二次イオン検出部を作動させて前記第1の照射を行う第3工程と、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第4工程と
からなる一連工程を実行することを特徴とする付記1に記載の二次イオン質量分析装置。
前記制御部は、前記第1工程と前記第2工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく、前記第3工程と前記第4工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく制御することを特徴とする付記2に記載の二次イオン質量分析装置。
前記制御部は、前記第1工程及び前記第2工程における前記走査速度を、前記第3工程及び前記第4工程における前記走査速度の1倍〜10倍に設定することを特徴とする付記3に記載の二次イオン質量分析装置。
前記中央部分内で当該中央部分よりも小さいサイズの計測領域が設定されており、
前記制御部は、前記第3工程を行う際に、前記第1の照射で前記一次イオンが前記計測領域に照射されているときにのみ前記二次イオン検出部を作動させることを特徴とする付記2〜4のいずれか1項に記載の二次イオン質量分析装置。
試料の表面に一次イオンを照射し、前記試料の表面から放出された二次イオンを検出して、前記試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析方法であって、
前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみに対する前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみに対する前記一次イオンの第2の照射とを個別に行うに際して、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第1工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第1の照射を行う第2工程と、
前記第1の照射を行い、前記二次イオンの検出を行う第3工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第4工程と
からなる一連工程を実行することを特徴とする二次イオン質量分析方法。
前記第1工程と前記第2工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく、前記第3工程と前記第4工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しくすることを特徴とする付記6に記載の二次イオン質量分析方法。
前記第1工程及び前記第2工程における前記走査速度を、前記第3工程及び前記第4工程における前記走査速度の1倍〜10倍に設定することを特徴とする付記7に記載の二次イオン質量分析方法。
前記中央部分内で当該中央部分よりも小さいサイズの計測領域が設定されており、
前記第3工程を行う際に、前記第1の照射で前記一次イオンが前記計測領域に照射されているときにのみ前記二次イオンを検出することを特徴とする付記6〜8のいずれか1項に記載の二次イオン質量分析方法。
試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析を、
前記試料の表面に一次イオンを照射する一次イオン照射部と、
前記試料の表面から放出された二次イオンを検出する二次イオン検出部と
を含む二次イオン質量分析装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみへの前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみへの前記一次イオンの第2の照射とを個別に行うに際して、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第1工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第1の照射を行う第2工程と、
前記第1の照射を行い、前記二次イオンの検出を行う第3工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第4工程と
からなる一連工程を実行させることを特徴とするプログラム。
前記第1工程と前記第2工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく、前記第3工程と前記第4工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しくすることを特徴とする付記10に記載のプログラム。
前記第1工程及び前記第2工程における前記走査速度を、前記第3工程及び前記第4工程における前記走査速度の1倍〜10倍に設定することを特徴とする付記11に記載のプログラム。
前記中央部分内で当該中央部分よりも小さいサイズの計測領域が設定されており、
前記第3工程を行う際に、前記第1の照射で前記一次イオンが前記計測領域に照射されているときにのみ前記二次イオンを検出することを特徴とする付記10〜12のいずれか1項に記載のプログラム。
2 試料台
3 一次イオンガン
4,104 一次イオンビーム
5 二次イオン
6 質量分析器
6a 質量分離器
6b イオン検出器
10 操作盤
11 主制御部
12 イオン強度計測部
13 記録処理部
14 ブランキング電極制御部
15 偏向電極制御部
16 引き出し電極制御部
21,111 一次イオン照射範囲
22 照射範囲境界線
23 中央部
24 外周部
25,100 スキャン範囲
26 切り替え境界線
27,102 軌跡
28 ブランキング電極
29 スリット
31 偏向電極
32,113 クレータ底部
33、114 側壁
34,115 二次イオン計測範囲
101 始点
103 終点
112 クレータ
116 不純物含有層
117 不純物原子
118 測定実施領域
119 事前加工領域
120 壁面
Claims (11)
- 試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析装置であって、
前記試料の表面に一次イオンを照射する一次イオン照射部と、
前記試料の表面から放出された二次イオンを検出する二次イオン検出部と、
前記一次イオン照射部の作動と前記二次イオン検出部の作動とを独立して制御する制御部と
を含み、
前記制御部は、
前記一次イオン照射部を、前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみに対する前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみに対する前記一次イオンの第2の照射とを個別に行い、前記第1の照射時には前記一次イオンの軌跡が前記中央部分に位置する場合のみ前記一次イオンの照射をオンとし、前記第2の照射時には前記一次イオンの軌跡が前記外周部分に位置する場合のみ前記一次イオンの照射をオンとするように制御し、
前記二次イオン検出部を、前記第2の照射に対しては作動させず、前記第1の照射に対しては作動させる場合と作動させない場合とを分けて制御することを特徴とする二次イオン質量分析装置。 - 前記制御部は、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第1工程と、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第1の照射を行う第2工程と、
前記二次イオン検出部を作動させて前記第1の照射を行う第3工程と、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第4工程と
からなる一連工程を実行することを特徴とする請求項1に記載の二次イオン質量分析装置。 - 試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析装置であって、
前記試料の表面に一次イオンを照射する一次イオン照射部と、
前記試料の表面から放出された二次イオンを検出する二次イオン検出部と、
前記一次イオン照射部の作動と前記二次イオン検出部の作動とを独立して制御する制御部と
を含み、
前記制御部は、
前記一次イオン照射部を、前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみに対する前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみに対する前記一次イオンの第2の照射とを個別に行うように制御し、
前記二次イオン検出部を、前記第2の照射に対しては作動させず、前記第1の照射に対しては作動させる場合と作動させない場合とを分けて制御するに際して、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第1工程と、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第1の照射を行う第2工程と、
前記二次イオン検出部を作動させて前記第1の照射を行う第3工程と、
前記二次イオン検出部を作動させずに前記第2の照射を行う第4工程と
からなる一連工程を実行することを特徴とする二次イオン質量分析装置。 - 前記制御部は、前記第1工程と前記第2工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく、前記第3工程と前記第4工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の二次イオン質量分析装置。
- 前記中央部分内で当該中央部分よりも小さいサイズの計測領域が設定されており、
前記制御部は、前記第3工程を行う際に、前記第1の照射で前記一次イオンが前記計測領域に照射されているときにのみ前記二次イオン検出部を作動させることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の二次イオン質量分析装置。 - 試料の表面に一次イオンを照射し、前記試料の表面から放出された二次イオンを検出して、前記試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析方法であって、
前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみに対する前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみに対する前記一次イオンの第2の照射とを個別に行うに際して、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第1工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第1の照射を行う第2工程と、
前記第1の照射を行い、前記二次イオンの検出を行う第3工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第4工程と
からなる一連工程を実行することを特徴とする二次イオン質量分析方法。 - 前記第1工程と前記第2工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく、前記第3工程と前記第4工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しくすることを特徴とする請求項6に記載の二次イオン質量分析方法。
- 前記中央部分内で当該中央部分よりも小さいサイズの計測領域が設定されており、
前記第3工程を行う際に、前記第1の照射で前記一次イオンが前記計測領域に照射されているときにのみ前記二次イオンを検出することを特徴とする請求項6又は7に記載の二次イオン質量分析方法。 - 試料の材料組成の深さ方向分布を測定する二次イオン質量分析を、
前記試料の表面に一次イオンを照射する一次イオン照射部と、
前記試料の表面から放出された二次イオンを検出する二次イオン検出部と
を含む二次イオン質量分析装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記一次イオンの照射範囲内において、中央部分のみへの前記一次イオンの第1の照射と、前記中央部分の外周部分のみへの前記一次イオンの第2の照射とを個別に行うに際して、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第1工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第1の照射を行う第2工程と、
前記第1の照射を行い、前記二次イオンの検出を行う第3工程と、
前記二次イオンの検出を行うことなく前記第2の照射を行う第4工程と
からなる一連工程を実行させることを特徴とするプログラム。 - 前記第1工程と前記第2工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しく、前記第3工程と前記第4工程とで前記一次イオンの照射の走査速度を等しくすることを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
- 前記中央部分内で当該中央部分よりも小さいサイズの計測領域が設定されており、
前記第3工程を行う際に、前記第1の照射で前記一次イオンが前記計測領域に照射されているときにのみ前記二次イオンを検出することを特徴とする請求項9又は10に記載のプログラム。
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