本発明は、主に照明装置として使用される発光パネル、及びその取付構造1に係るものである。以下、上下左右の位置関係は、特に断りのない限り、図2の姿勢を基準に説明する。すなわち、発光パネル2の点灯時における光取り出し側が下である。また、下記に記載する物性は、特に断りの無い限り、標準状態での物性を表し、図面は、理解を容易にするために全体的に実際の大きさ(長さ、幅、厚さ)に比べて誇張して描写していることがある。
本発明の第1実施形態の発光パネルの取付構造1は、図1に示されるように、天井や壁等の被設置面4に発光パネル2を取り付けるものである。
また、発光パネルの取付構造1は、複数の発光パネルの取付構造1とともに並べられて発光パネルの並設構造9を形成するものである。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1は、被設置面4に対して直交方向に回動させて、所定の姿勢にすることによって発光パネル2の脱着が可能とするところに特徴の一つを有している。
発光パネルの取付構造1は、図2に示されるように、発光パネル2と、取付装置3を備えている。
本発明の発光パネル2は、図5に示されるように、フレーム部材5と、面状光源、例えば、有機ELパネル6とを含み、好ましくは、補強部材7を含み、これらに必要な部材が追加された構成部材から形成されている。
フレーム部材5は、面状光源、例えば、有機ELパネル6のフレームとして機能する部材であって、パネル6を取付装置3(図2参照)に対して固定する部材である。
フレーム部材5は、額縁部10と、パネル側嵌合部11とを含み、好ましくはさらにパネル側固定部12を含み、これらに必要な部位が追加された構成部位から形成されている。
額縁部10は、図4から読み取れるように、パネル6の周辺部の少なくとも一部を背面側覆部17として覆い、好ましくは、その端面を被覆する部位であり、好ましくは、平面視すると四角環状の部位である。すなわち、好ましくは、有機ELパネル6の各辺に沿って延びている。
額縁部10は、図4のように、断面形状が略「コ」の字状の部位とすることが好ましく、この場合には、発光側覆部15と、端面覆部16と、背面側覆部17から形成されている。
発光側覆部15と背面側覆部17は、図5のように、上下方向Zに互いに対面するように、所定の間隔を空けて配されており、端面覆部16は、発光側覆部15の端部と背面側覆部17の端部を接続している。換言すると、端面覆部16は、発光側覆部15に対して立設されており、さらに背面側覆部17に対しても立設されている。
発光側覆部15は、図4のように、発光パネル2を組み立てたときに、有機ELパネル6の発光面8側を覆う部位である。端面覆部16は、発光パネル2を組み立てたときに、有機ELパネル6の端面を覆う部位である。背面側覆部17は、発光パネル2を組み立てたときに、有機ELパネル6の背面を覆う部位である。
また、端面覆部16は、背面側覆部17から発光側覆部15にかけて、ゆるやかに丸みを帯びながら、下り傾斜していることが好ましい。すなわち、発光側覆部15の外縁の大きさは、背面側覆部17の外縁大きさよりも小さいことが好ましい。
パネル側嵌合部11は、図4,図5から読み取れるように、断面形状が「コ」の字状の部位であり、背面側覆部17から中央に向かって延びた延伸部20と、延伸部20の延伸方向端部から立設した立壁部21と、立壁部21の先端部から該延伸方向に平行な張出方向に張り出した、図4、図5においては、その張出方向が、前記延伸方向と逆方向である張出部22を有している。すなわち、パネル側嵌合部11は、延伸部20と張出部22とが上下方向に所定の間隔を空けて平行に位置しており、好ましくは対面しており、延伸部20と張出部22の中央側端部間は立壁部21で接続されている。
延伸部20は、図5に示されるように、背面側覆部17の幅方向中央部位から長さ方向Yに延伸した舌状の部位である。立壁部21は、延伸部20と張出部22の間隔を維持する部位である。張出部22は、嵌合時に取付側嵌合部56との嵌合状態を維持する部位である。
張出部22は、図5の拡大図に示されるように、好ましくは、2つの給電用嵌合片25,26及び信号用固定片27を有している。
2つの給電用嵌合片25,26及び信号用固定片27は、幅方向Xに互いに平行となっており、幅方向Xの一方から他方にかけて、例えば、給電用嵌合片25、給電用嵌合片26、信号用固定片27の順に並列されている。
給電用嵌合片25は、図6に示されるように、長辺が長さ方向Yを向いた長方形状の小片であり、パネル側給電端子32を有している。
パネル側給電端子32は、発光パネル2を組み立てた際に、発光パネル2のパネル側給電部86と電気的に接続される部位であり、発光パネル2を取付装置3に取り付けた際に、取付側給電端子90との電気的な接点となる部位である。
給電用嵌合片26は、図6に示されるように、長辺が長さ方向Yを向いた略長方形状の小片であり、パネル側給電端子33を有している。
パネル側給電端子33は、発光パネル2を組み立てた際に、発光パネル2のパネル側給電部87と電気的に接続される部位であり、発光パネル2を取付装置3に取り付けた際に、取付側給電端子91との電気的な接点となる部位である。
信号用固定片27は、図6に示されるように、長辺が長さ方向Yを向いた略長方形状の小片であり、信号用導電部35を有している。
信号用導電部35は、実装部72で制御された命令を有機ELパネル6に伝達する部位である。信号用固定片27の厚みT2は、図5の拡大図のように給電用嵌合片25,26の厚みT1よりも厚い。また、信号用固定片27は、給電用嵌合片25,26よりも剛性が高い。
中央に位置する給電用嵌合片26は、図6に示されるように、本体部36と、係止片37と、固定用切り欠き部38から形成されている。
本体部36は、給電用嵌合片26の骨格となる部位であり、パネル側給電端子33が設けられた部位である。
係止片37は、本体部36の幅方向Xの一方の端部(信号用固定片27側の端部)から信号用固定片27に向けて突出した部位である。係止片37は、給電用嵌合片26の突出方向Yの先端面に本体部36に向けて傾斜した傾斜面39を有している。
固定用切り欠き部38は、係止片37と長さ方向Yに連続し、本体部36の中央に向かって切り欠いた部位である。
張出部22を別の観点からみると、張出部22は、図6に示されるように、切り欠き部30,31によって複数に分割されて、2つの給電用嵌合片25,26及び信号用固定片27が形成されている。
切り欠き部30は、給電用嵌合片25,26間の短絡を防止するための切り欠きであって、さらに、嵌合時に実装部72の遮断部78(図11参照)を避けるための切り欠きでもある。すなわち、切り欠き部30の幅W1は、実装部72の遮断部78の幅W2(図8参照)よりも大きい。言い換えると、給電用嵌合片25,26は、実装部72の遮断部78の幅よりも大きく離間している。
切り欠き部31は、給電用嵌合片26及び信号用固定片27間の短絡を防止するための切り欠きであって、さらに、嵌合時に嵌合受け部71の側壁部107(図8参照)を避けるための切り欠きでもある。すなわち、切り欠き部31の幅W3は、嵌合受け部71のスライド部材96から側壁部107までの幅W4(図10参照)よりも大きい。言い換えると、給電用嵌合片26及び信号用固定片27は、嵌合受け部71のスライド部材96から側壁部107までの幅W4よりも大きく離間している。
切り欠き部31は、図6に示されるように、平面視したときに、張出部22の張出方向先端から基端側(立壁部21側)に向かって、係止片37及び固定用切り欠き部38の端面によって形成される凹凸を線分として有する。
さらに別の観点からみると、切り欠き部31は、図6に示されるように、張出部22を、取付側嵌合部56との嵌合時に嵌合受け部71の挿入空間75に挿入される挿入領域28と、嵌合受け部71の外側に位置する露出領域29に分割している。すなわち、挿入領域28は、給電用嵌合片25,26が位置する領域であり、露出領域29は、信号用固定片27が位置する領域である。
パネル側嵌合部11と反対側に位置するパネル側固定部12は、図5に示されるように、背面側覆部17から中央に向けて長さ方向Yに延びた延伸部41と、延伸部41の幅方向X両端部にそれぞれ固定片42,43を有している。
固定片42,43は、延伸部41に対して段状に連続し、さらに中央側に延びた部位である。固定片42,43は、延伸方向Y端部近傍に固定穴45,46を有している。
固定穴45,46は、取付装置3の取付側固定部52,53を挿入可能な穴である。具体的には、固定穴45,46は、固定片42,43の部材厚方向に貫通した貫通孔である。
有機ELパネル6は、図7のように有機EL素子80(発光素子)を内蔵した有機ELパネルであり、一方の主面(片面)に発光面8(図1参照)を有している。
すなわち、有機ELパネル6は、図7に示されるように、面状に広がりをもった基材81上に、有機EL素子80が積層した積層構造を内蔵している。
有機EL素子80は、基材81側から少なくとも第1電極層82と、有機発光層83と、第2電極層85を備えた積層構造を有したものである。
また、本実施形態の有機ELパネル6は、基材81側から光を取り出すボトムエミッション型の有機ELパネルである。
有機ELパネル6は、多角形状の板状パネルであり、本実施形態の有機ELパネル6は、四角形状の板状パネルである。すなわち、有機ELパネル6は、面方向に対向する2辺を有している。
有機ELパネル6は、図5から読み取れるように、反対面(発光面8側の面と反対面)にパネル側給電部86,87を有している。
すなわち、発光面8側に基材81が位置しており、パネル側給電部86,87側に第2電極層85が位置している。
パネル側給電部86は、図7のように、有機EL素子80の第1電極層82と電気的に接続されており、パネル側給電部87は、有機EL素子80の第2電極層85と電気的に接続されている。有機ELパネル6は、その内部で、パネル側給電部86から第1電極層82、有機発光層83、及び第2電極層85を通過してパネル側給電部87を結ぶ導電経路が形成されている。そのため、有機ELパネル6は、パネル側給電部86,87間に電圧が印加されることにより、有機発光層83が発光し発光面8が発光する。
補強部材7は、図5に示されるように、有機ELパネル6の剛性を補強する部材であり、パネル側嵌合部11及びパネル側固定部12を避けるように形成された板状部材である。
補強部材7の素材としては、有機ELパネル6の剛性を補強できるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、アルミニウムや鉄、ニッケル、コバルト、ガドリニウムなどの単体や合金、酸化物などである。
本実施形態の補強部材7は、アルミニウム板で形成されている。
ここで、発光パネル2の各構成部位の位置関係について説明する。
発光パネル2は、図3,図4,図5から読み取れるように、有機ELパネル6上に補強部材7が載置されており、有機ELパネル6の端部をフレーム部材5が覆っている。補強部材7は、フレーム部材5を避けるように配されている。
フレーム部材5のパネル側嵌合部11は、有機ELパネル6の発光面8に対して反対側の主面に位置している。
すなわち、発光パネル2全体では、発光パネル2の一方の主面(発光側主面)に発光面8が位置し、他方の主面(背面側主面)上にパネル側嵌合部11が位置している。
給電用嵌合片25,26及び信号用固定片27は、図4に示されるように、有機ELパネル6の発光面8に対して平行となっている。給電用嵌合片25,26及び信号用固定片27は、発光パネル2を平面視したときに発光パネル2の内側であって、発光パネル2の端部近傍に位置している。給電用嵌合片25,26及び信号用固定片27の突出方向は、固定片42,43の延伸方向と同一方向を向いている。
給電用嵌合片25,26及び信号用固定片27と、固定片42,43の固定穴45,46は、図3から読み取れるように、発光パネル2を平面視したときに所定の間隔をあけて分布している。
取付装置3は、図2,図3から読み取れるように、ベース部50(固定部)と、取付部51と、取付側固定部52,53を有している。
ベース部50は、図4のように、天井等の被設置面4に固定される部位であり、取付装置3のベースとなる部位である。
取付部51は、発光パネル2をベース部50に対して取り付ける部位であり、姿勢変更部55と、取付側嵌合部56を有している。
姿勢変更部55は、図3のように、伸縮自在の伸縮部58と、接続部59と、連結部60から形成されている。
伸縮部58は、ベース部50に対して垂下されて固定される部位であり、上下方向(ベース部50に対して直交する方向)に伸縮可能な部位である。伸縮部58は、具体的には、蛇腹状のホースである。
接続部59は、図2のように、伸縮部58と連結部60を接続する部位である。
接続部59は、断面形状が直角三角形状の三角柱状の部位であり、三角柱が水平方向に傾倒した姿勢となっている。すなわち、接続部59の斜面62は、図4のように、ベース部50に対して交差する方向であって、下方側を向いている。
連結部60は、図9に示されるように、軸部65と、ボール部66を有している。
軸部65は、接続部59の斜面62から垂線方向に突出した部位であり、円柱状の部位である。突出方向先端でボール部66が接続されている。
ボール部66は、後述する取付側嵌合部56のボール受け部70と係合可能な部位であり、略球状の部位である。また、ボール部66は、取付側嵌合部56のボール受け部70内に収納されることによってボールジョイントとして機能する部位である。すなわち、ボール部66は、発光パネル2の回動中心となる。
取付側嵌合部56は、図8のように、骨格部69と、本体部67と、実装部72から形成されている。
骨格部69は、取付側嵌合部56の骨組みを形成する部位であり、ボール受け部70を有している。
ボール受け部70は、連結部60のボール部66(図9参照)と対をなす部位であり、ボール部66の一部又は全部を収納可能な収納空間73を有した部位である。ボール受け部70は、内側面が凹球面状の部位である。
本体部67は、図8に示されるように、載置部68と、嵌合受け部71から形成されている。
載置部68は、嵌合受け部71を載置する部位であり、骨格部69に対して嵌合受け部71の位置を固定する部位である。
嵌合受け部71は、発光パネル2の給電用嵌合片25,26と嵌合可能な部位である。
嵌合受け部71は、図10のように、一方方向に開放した箱状体であり、その内部に給電用嵌合片25,26を挿入可能な挿入空間75を有している。
挿入空間75は、筐体部95及びカバー部94で囲まれた空間であり、筐体部95及びカバー部94からなる挿入開口74を介して外部と連通した空間である。すなわち、嵌合受け部71は、一方の端部が開放端となっている。
嵌合受け部71は、図10に示されるように、挿入空間75内に取付側給電端子90,91を有している。
取付側給電端子90,91は、外部電源と電気的に接続可能な部位であり、複数のコンタクト部92,93から形成されている。
コンタクト部92,93は、発光パネル2を取付装置3に取り付けたときに、パネル側嵌合部11のパネル側給電端子32,33と接触する部位である。
コンタクト部92,93は、幅方向に1列に配列されている。コンタクト部92,93は、公知のカンチレバーコンタクトである。
嵌合受け部71は、図10に示されるように、その内部にプッシュ・プッシュ式のイジェクト機構76を備えている。
イジェクト機構76は、給電用嵌合片25,26を挿入空間75に押し込むと給電用嵌合片26がロックされ、給電用嵌合片25,26を再度押込むと、ロックが解除されて給電用嵌合片25,26が挿入空間75から排出できる機構である。
具体的には、イジェクト機構76は、スライド部材96、板ばね97、圧縮コイルばね98及び案内棒99によって構成されている。
スライド部材96は、嵌合受け部71の側壁部107に沿ってスライド可能な部材である。スライド部材96は、給電用嵌合片26を挿入した時に係止片37の傾斜面39に当接する係合面101を有している。係合面101は、係止片37の傾斜面39(図6参照)と同じ勾配をもつ斜面である。
また、スライド部材96は、平面視ハート形状のカム溝100を有している。
カム溝100は、V字状に陥没する係止溝(図示しない)を有しており、始点からの係止溝(図示しない)へ向かう軌跡を描く行側経路と、係止溝(図示しない)から始点へ戻る軌跡を描く戻側経路を有している。すなわち、カム溝100内での案内棒99の駆動部115の軌跡は、行側経路と戻側経路から構成されており、駆動部115が部分的に逆行することはあっても、全行程において駆動部115が逆行しない不可逆の連続軌跡を描いている。
板ばね97は、図10に示されるように、1枚の板状体を折り曲げて形成したものであり、突出片102と反転片103を有している。
突出片102は、挿入空間75の中央側に突出した部位であり、反転片103との接続部位近傍に第1屈曲部105を有している。
第1屈曲部105は、給電用嵌合片25,26を嵌合受け部71に挿入する際に、給電用嵌合片26を係止する部位である。
反転片103は、突出片102から屈曲されて、突出片102の端部に向かって反転した部位である。
反転片103は、端部近傍に第2屈曲部106を有している。第2屈曲部106は、第1屈曲部105と相反する向きに形成されている。
圧縮コイルばね98は、スライド部材96を給電用嵌合片25,26の挿入方向に付勢する部材である。
案内棒99は、「コ」の字状の線状体であり、カム溝100に連結する駆動部115と、停止壁108の穴112に固定される固定部116を有している。すなわち、案内棒99の駆動部115は、固定部116を支点としてハート型のカム溝100内を従動できる。
カバー部94には、案内棒99をカム溝100の底面に付勢する片持ち状のばね片110を備えている。
筐体部95の壁面を形成する側壁部107の近傍には、スライド部材96の移動を規制するガイド溝(図示しない)を備えている。ガイド溝(図示しない)は、スライド部材96を直線運動以外の移動を規制する部位である。
ここで、嵌合受け部71の各部位の位置関係について説明すると、突出片102の一方端部(基端部)は、スライド部材96に固定されており、突出片102の先端部は、嵌合受け部71の挿入開口74に向かって突出している。スライド部材96は、圧縮コイルばね98に付勢されており、嵌合受け部71の挿入開口74側に停止している。
実装部72は、図8から読み取れるように、実装回路を備えた基板本体77と、基板本体77から突出した遮断部78を備えている。
遮断部78は、取付側嵌合部56を組み立てたときに、使用者が誤って嵌合受け部71の挿入開口74にSDカード等の給電用嵌合片25,26とは異なる他の部材を差し込むことを防止する部位である。
本実施形態の遮断部78は、基板本体77の実装回路の一部を構成する抵抗体であり、例えば、チップ抵抗などである。
取付側固定部52,53は、図2に示されるように、発光パネル2のパネル側固定部12の固定穴45,46と係合して発光パネル2の姿勢を保持する部位である。
取付側固定部52,53は、伸縮可能な部位であり、基端側(ベース部50側)から先端側に向けてテーパー状に伸びた部位である。具体的には、取付側固定部52は、基端側(ベース部50側)から先端側に向けて縮径されたコイルばねである。
ここで、取付装置3を構成する各部位の位置関係について説明する。
伸縮部58及び取付側固定部52,53は、図2のように、ベース部50の下面において面状に分布されて固定され、垂下されている。
接続部59の天面61には、図9のように、伸縮部58が接続されており、接続部59の斜面62には、連結部60の軸部65が接続されている。すなわち、連結部60は、伸縮部58に対して傾斜しており、被設置面4と平行となる面に対して所定の角度αで傾斜している。
連結部60の角度αは、30度以上60度以下であることが好ましい。
本実施形態では、連結部60の角度αは、45度となっている。
実装部72は、図11に示されるように、嵌合受け部71の上方に位置しており、遮断部78は、嵌合受け部71の挿入空間75の一部を塞ぐように設けられている。
図3に示されるように、ボール受け部70の収納空間73内にボール部66が収納されている。すなわち、ボール受け部70とボール部66によって自在継手を構成しており、連結部60に対して取付側嵌合部56の接合する角度を自由に変化させることが可能である。
取付側嵌合部56の回動中心となるボール部66は、平面視したときの発光パネル2の内側であって、発光パネル2の端部から発光パネル2の1/3の範囲に位置している。取付側嵌合部56の回動中心となるボール部66は、発光パネル2の端部近傍に位置していることが好ましい。
続いて、発光パネルの取付構造1を用いて、発光パネル2を取付装置3に脱着する際の位置関係について説明する。
まず、発光パネル2を取付装置3に取り付ける際の位置関係について説明する。
取付側嵌合部56に対してパネル側嵌合部11をスライド移動させて嵌合させる。すなわち、発光パネル2の発光面8に平行な方向(嵌合方向)に発光パネル2をスライド移動させて取り付ける。
具体的には、パネル側嵌合部11の給電用嵌合片25,26を取付側嵌合部56の嵌合受け部71の挿入空間75内に挿入し、給電用嵌合片26と信号用固定片27との間に嵌合受け部71の側面をなす側壁部107を介在させる。
このとき、パネル側給電端子32,33をベース用導電部90,91に摺動させて取り付ける。すなわち、パネル側給電端子32,33をベース用導電部90,91に接触させながら、スライド移動させて取り付ける。そのため、パネル側給電端子32,33をベース用導電部90,91に十分に接触させることができ、十分な導通を取ることができる。
また、信号用固定片27の信号用導電部35は、実装部72の実装回路の一部と電気的に接続されている。
このときの動作を嵌合受け部71の内部に注目して説明すると、図12(a)のように、給電用嵌合片25,26を挿入空間75に挿入すると、給電用嵌合片26の傾斜面39が第1屈曲部105に当接する。さらに、給電用嵌合片25,26を挿入すると、第1屈曲部105は、傾斜面39に沿ってスライドしながら、傾斜面39から離反する方向に弾性変形する。そして、傾斜面39が係合面101に当接すると、第1屈曲部105は、図12(b)のように、給電用嵌合片26の係止片37から固定用切り欠き部38内に挿入される。
そして、給電用嵌合片25,26を押し切った後、給電用嵌合片25,26の押圧をやめると若干戻った状態で、案内棒99の駆動部115が行側経路を通って係止溝(図示しない)に係止される。また、スライド部材96が圧縮コイルばね98に付勢されて、給電用嵌合片25,26が挿入空間75内でロックされる。
このとき、突出片102の先端部にある第1屈曲部105が固定用切り欠き部38内で弾性をもって係止しているので、給電用嵌合片25,26が抜けない。
続いて、発光パネル2を取付装置3から取り外す際の位置関係について説明する。
取付側嵌合部56に対してパネル側嵌合部11を嵌合方向にスライド移動させた後、引き抜く。すなわち、一旦、発光面8と平行となる嵌合方向にスライド移動させた後、嵌合方向に対して逆方向にスライド移動させて取り外す。
具体的には、パネル側嵌合部11の給電用嵌合片25,26を取付側嵌合部56の嵌合受け部71の挿入空間75内に挿入された状態で、さらに、挿入方向にパネル側嵌合部11の給電用嵌合片25,26をスライド移動させ、その後、外力を加えて発光パネル2を取付装置3から引き抜く。
このとき、パネル側給電端子32,33をパネル側給電部86,87に摺動させて取り外す。すなわち、パネル側給電端子32,33をパネル側給電部86,87に接触させながら、移動させて取り外す。
またこのとき、パネル側嵌合部11と取付側嵌合部56の嵌合状態が解除されて、取付装置3に対して発光パネル2が分離される。
このときの動作を嵌合受け部71の内部に注目して説明すると、図13(a)のように、給電用嵌合片25,26を再度押圧すると、案内棒99の駆動部115は、係止溝(図示しない)から解放されて、戻側経路に移動する。スライド部材96は、図13(b)のように、圧縮コイルばね98に付勢されて、給電用嵌合片25,26を挿入空間75の開口側に移動させる。
案内棒99の駆動部115が、ハート型のカム溝100の始点に相対的に戻った時点で、スライド部材96が停止する。そして、図13(c)のように給電用嵌合片25,26を引く抜くことにより、給電用嵌合片25,26が嵌合受け部71の挿入空間75内から離脱される。
このように、嵌合受け部71のイジェクト機構76により、給電用嵌合片25,26は、挿入空間75に押し込むとロックされ、給電用嵌合片25,26を再度押込むことで、ロックが解除されて給電用嵌合片25,26が挿入空間75から排出することが可能となっている。
続いて、発光パネル2を交換するために発光パネル2の姿勢を変化させる際の動作について説明する。まず、説明の都合上、取付装置3が平行姿勢を取っている状態から説明する。
発光パネルの取付構造1は、図1のように、他の発光パネルの取付構造1とともに、被設置面4上に面状に広がりをもって分布されて発光パネルの並設構造9を形成している。また、発光パネル2は、他の発光パネル2と面一となっており、一つの平面を形成している。発光パネル2のパネル側嵌合部11と取付装置3の取付側嵌合部56は、図14(a)のように、互いに嵌合しており、発光パネル2は、被設置面4に対して平行となっている。
取付装置3は、平行姿勢において、軸部65と嵌合受け部71とで成す角度は、鈍角となっている。伸縮部58は、縮んだ状態となっており、発光パネル2と被設置面4は、近接した状態となっている。また、取付側固定部52,53は、固定穴45,46に装着されており、取付側固定部52,53は、自然長若しくは自然長よりもやや伸びた状態となっている。
続いて、発光パネル2を回動させて取付装置3を交差姿勢にする。
このとき、図14(b)のように、取付側嵌合部56よりも被設置面4側に位置する連結部60を起点として、取付側嵌合部56が被設置面4に対して直交する平面上を回動して交差姿勢となる。
またこのとき、発光パネル2は、図14(b)のように、被設置面4に対して交差する方向に傾倒しており、被設置面4との隙間から嵌合受け部71の挿入開口74が視認可能となっている。
具体的には、被設置面4に固定されたベース部50と発光パネル2の発光面8の延長面がなす角度βは、15度以上90度以下となっている。
この範囲であれば、交換時において、嵌合受け部71の挿入開口74が大きく開放され、容易に給電用嵌合片25,26を挿入可能となる。
さらにこのとき、取付側固定部52,53は、発光パネル2の傾倒に伴って、平行姿勢時よりも伸びた状態となっており、被設置面4側への付勢力が働いている。
そのため、発光パネル2は、パネル側嵌合部11と取付側嵌合部56の嵌合状態を解除しても、落下しない。
そして、発光パネル2を新たな発光パネル2に交換する場合には、この交差姿勢において、発光パネル2を取り外して、新たな発光パネル2を取り付ける。
すなわち、取付側嵌合部56からパネル側嵌合部11を引き抜いて嵌合状態を解除し、発光パネル2の固定片42,43の固定穴45,46から取付側固定部52,53を取り外す。その後、取付側固定部52,53を新たな発光パネル2の固定片42,43の固定穴45,46に取り付けた後に、パネル側嵌合部11と取付側嵌合部56を嵌合させて新たな発光パネル2を取付装置3に取り付ける。
そして、必要に応じて、発光パネル2を回動させて取付装置3を平行姿勢にする。
このとき、取付側固定部52,53の復元力によって被設置面4側に発光パネル2が付勢されるので、容易に交差姿勢から平行姿勢にすることが可能である。
ところで、取付装置3を平行姿勢から交差姿勢に変更するにあたって、単に連結部60に対する取付側嵌合部56の回動動作のみの場合には、取付側嵌合部56の位置は、上下方向において、平行姿勢のときとほぼ同じ位置となるため、発光パネル2の交換時に他の発光パネル2の存在が空間的に邪魔になる可能性がある。
そこで、本実施形態の発光パネルの取付構造1は、上記したように取付装置3が伸縮部58を備えている。そのため、取付装置3は、交差姿勢において、取付側嵌合部56が上下方向への移動も可能となっている。
すなわち、取付装置3は、図15(a)のように、交差姿勢において、伸縮部58が平行姿勢と同様の状態をとる基本姿勢と、伸縮部58が伸びた状態をとる延伸姿勢とをとることが可能である。すなわち、基本姿勢は、発光パネル2が平行姿勢から回動動作のみによって姿勢変更がなされた場合にとる姿勢であり、伸縮部58は、縮んだ状態となっている。つまり、取付側嵌合部56の位置は、上下方向において、平行姿勢のときとほぼ同じか平行姿勢のときよりもやや低い位置にある姿勢である。
延伸姿勢は、図15(b)のように、基本姿勢に対して、伸縮部58が伸びており、発光パネル2は、基本姿勢に比べて、下方に位置する。
換言すると、取付側嵌合部56の位置は、延伸姿勢において、平行姿勢をとる他の発光パネル2の下面よりも低い位置になる。つまり、取付側嵌合部56が平行姿勢のときの取付側嵌合部56の位置よりも被設置面4に対して垂直方向に離れた位置に配置されている。そのため、取付側嵌合部56にパネル側嵌合部11を嵌合させる際に、他の発光パネル2よりも被設置面4に対して離れた位置で嵌合でき、他の発光パネル2が邪魔にならない。また、取付側固定部52,53は、延伸姿勢においては、平行姿勢時に比べて伸びた状態となっており、縮む方向に付勢力が働いている。そのため、交換後に平行姿勢に戻しやすい。
ここで、上記した説明では、平行姿勢から交差姿勢への変更、及び基本姿勢から延伸姿勢への変更を独立して説明したが、実際には、平行姿勢から交差姿勢への変更時の回動動作に伴って、重心が下方に移動し、基本姿勢から延伸姿勢に切り替わる。
すなわち、発光パネル2の自重又は使用者等の外力によって、伸縮部58及び取付側固定部52,53の復元力に逆らって、伸縮部58及び取付側固定部52,53が基本姿勢のときに比べて伸びる。そのため、パネル側嵌合部11が平行姿勢をとる他の発光パネルの下面よりも下方に位置することとなる。
以上のように、他の発光パネル2よりも下方でパネル側嵌合部11と取付側嵌合部56の嵌合状態を解除することができるので、他の発光パネルの空間的な影響を受けずに取り替えることが可能である。
そのため、発光パネル2,2間に、発光パネル2を取り付けるための作業用の隙間を形成する必要がなく、実質的に被設置面4に対して発光パネル2の無間隙配置が可能である。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1によれば、給電用嵌合片25,26を嵌合受け部71に挿入するとともに、嵌合受け部71の側面をなす側壁部107に給電用嵌合片25,26よりも厚みが大きい信号用固定片27を添えているので給電用嵌合片25,26と嵌合受け部71のみの嵌合状態に比べて、発光パネル2に撓みやぐらつきを抑制することができる。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1によれば、切り欠き部30によって給電に寄与する2つの給電用嵌合片25,26に分割されているので、パネル側給電端子32,33同士は接触せず、正負独立して給電することが可能である。そのため、パネル側給電端子32,33が接触することによる短絡を防止することができ、安全性が高い。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1によれば、取付装置3から発光パネル2への給電を、パネル側嵌合部11と取付側嵌合部56の嵌合関係を用いて行うことが可能であるため、使用者にとって、簡便でかつ安全性及び信頼性が高い発光パネルの取付構造となる。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1によれば、挿入開口74の一部を塞ぐように遮断部78が設けられているため、使用者がSDカード等の他の部材を誤って挿入開口74に挿入することを防止できる。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1によれば、取付側固定部52,53としてテーパー状の先端が絞られたコイルばねを使用し、取付側固定部52,53を固定穴45,46に挿入することによって固定しているため、容易に着脱できるとともに、発光パネル2を不意に落下することを防止することができる。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1によれば、給電用嵌合片25,26を発光パネル2の面方向において内側(中央側)から外側(端部側)に向かって移動させることによって、嵌合受け部71に挿入させるので、給電用嵌合片25,26を装着すると、額縁部10に対して力が加わる。このときの額縁部10の反作用力は、内側に働くため、有機ELパネル6がフレーム部材5によって押圧される。そのため、有機ELパネル6とフレーム部材5の一体化強度が高く、有機ELパネル6がフレーム部材5から脱離しにくい。
また、第1実施形態の発光パネルの取付構造1によれば、有機ELパネル6の背面に補強部材7を備えているので、給電用嵌合片25,26を嵌合受け部71に装着させる際の撓みによる荷重を補強部材7が受けるため、高強度であり、有機ELパネル6が破損しにくい。
第1実施形態の発光パネルの取付構造1では、取付装置3は、平行姿勢と交差姿勢に姿勢の変更が可能であり、平行姿勢及び交差姿勢のいずれの姿勢においても、発光パネル2を支持可能であるから、例えば、交差姿勢にした状態で発光パネルを照明として使用することができる。すなわち、レイアウトに合わせた発光パネル2の姿勢変更が可能であり、装飾性が高い。
本実施形態の発光パネル2によれば、発光面8側に発光側覆部15が位置しており、発光側覆部15の外縁の大きさは、背面側覆部17の外縁大きさよりも小さいため、使用者にフレーム部材5の幅を狭くみせることができる。また、端面覆部16が傾斜しているので、回動動作において発光パネル2が他の発光パネルと接触することを防止することができる。
続いて、第2実施形態の発光パネルの取付構造150について説明する。なお、第1実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
第2実施形態の発光パネルの取付構造150は、第1実施形態の取付装置3と構造が異なる。
第2実施形態の取付装置151は、図16のように、ベース部154(固定部)と、取付部152を有している。
取付部152は、発光パネル2をベース部154に対して取り付ける部位であり、姿勢変更部155と、取付側嵌合部56を有している。
ベース部154は、第1実施形態のベース部50と同様、天井等の被設置面4に固定される部位であり、取付装置151のベースとなる部位である。
ベース部154は、図16に示されるように、姿勢変更部155の第一螺旋部157を固定する固定軸156と、姿勢変更部155の他の部位を収納可能な第1切り欠き部160と、取付側嵌合部56を収納可能な第2切り欠き部161を有している。
固定軸156は、第1螺合部の内部を挿通する棒状の部位である。固定軸156の長手方向は、幅方向Xを向いている。
第1切り欠き部160は、姿勢変更部155に沿って直線状に延びたスリットである。
第2切り欠き部161は、第1切り欠き部160と連続した四角形状の穴である。
姿勢変更部155は、取付装置151の姿勢を変更する部位である。
姿勢変更部155は、図17に示されるように弾性を有した1本の線状体に折り曲げ加工を施して形成されたものであり、幅方向Xにおいてコイル状に旋回された第一螺旋部157と、幅方向Xに対して直交する方向においてコイル状に旋回された第二螺旋部158と、第一螺旋部157と第二螺旋部158を繋ぐ接続部159を有している。
第一螺旋部157は、固定軸156の外周に沿って旋回するように形成された部位である。
第二螺旋部158は、第1切り欠き部160内に収まるように螺旋状に旋回された部位であり、伸縮可能な部位である。
続いて、発光パネルの取付構造150の各姿勢の位置関係について説明する。
なお、発光パネル2と取付側嵌合部56との関係については、第1実施形態と同様であるため、姿勢変更部155及びその周囲の位置関係に着目して説明する。
まず、平行姿勢における取付装置151の位置関係について説明する。
姿勢変更部155は、第一螺旋部157内に固定軸156が挿通されており、固定軸156を回転軸として回動可能に支持されている。
第二螺旋部158及び接続部159は、第1切り欠き部160内に収納されており、ベース部154に対して平行となっている。
取付側嵌合部56は、第2切り欠き部161内に収納されており、ベース部154に対して平行となっている。
すなわち、第一螺旋部157、第二螺旋部158、接続部159、及び取付側嵌合部56は、同一平面状に並んでいる。
第二螺旋部158は、自然長若しくは自然長に比べて伸びた状態となっている。
図18(a)に示されるように、平行姿勢から交差姿勢に変更する際には、固定軸156を回転軸として、姿勢変更部155、取付側嵌合部56、及び発光パネル2が回動する。
このとき、取付側嵌合部56が被設置面4に対して直交する平面上を回動して交差姿勢となる。
ここで、第2実施形態の発光パネルの取付構造150においても、実際には、平行姿勢から交差姿勢への変更時の回動動作に伴って、重心が下方に移動し、図18(b)に示されるように、基本姿勢から延伸姿勢に切り替わる。
すなわち、発光パネルの自重又は使用者等の外力によって、第二螺旋部158の復元力に逆らって、第二螺旋部158が基本姿勢のときに比べて伸びる。そのため、取付側嵌合部56が平行姿勢をとる他の発光パネル2の下面よりも下方に位置することとなる。
第2実施形態の発光パネルの取付構造150によれば、平行姿勢と交差姿勢との間の姿勢変更及び基本姿勢と延伸姿勢との間の姿勢変更を姿勢変更部155によって行うことができるため、部品点数を削減することが可能である。
続いて、第3実施形態の発光パネルの取付構造200について説明する。なお、第1,2実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
第3実施形態の発光パネルの取付構造200は、第1実施形態とパネル側嵌合部及び取付側嵌合部の形状が異なる。
第3実施形態のパネル側嵌合部201は、図19のように、有機ELパネル6の背面側から立ち上がった立壁部206と、立壁部206の先端部から外側に向かって給電用嵌合片204を有している。
給電用嵌合片204は、円柱状の部位であり、外周面にパネル側給電端子202,203を備えている。
第3実施形態のパネル側給電端子202,203は、第1実施形態のパネル側給電端子32,33と同様、発光パネル2を組み立てた際に、発光パネル2のパネル側給電部86,87と電気的に接続される部位であり、発光パネル2を取付装置3に取り付けた際に、取付側給電端子210,211との電気的な接点となる部位である。
取付側嵌合部205は、パネル側嵌合部201と嵌合可能な部位である。
取付側嵌合部205は、ボール受け部70と、嵌合受け部208から形成されている。
嵌合受け部208は、円筒状の部位であり、その内側に給電用嵌合片204を嵌挿可能となっている。
嵌合受け部208は、図20の拡大図に示されるように、その内周面に取付側給電端子210,211を有している。
取付側給電端子210,211は、第1実施形態の取付側給電端子90,91と同様、外部電源と電気的に接続可能な部位であり、発光パネル2を取付装置3に取り付けたときに、パネル側嵌合部201のパネル側給電端子202,203と接触する部位である。
続いて、発光パネルの取付構造200の各姿勢の位置関係について説明する。
なお、パネル側嵌合部201及び取付側嵌合部205との関係以外については、第1実施形態と同様であるため、パネル側嵌合部201及び取付側嵌合部205についてのみ簡単に述べる。
まず、平行姿勢における取付装置の位置関係について説明する。
給電用嵌合片204は、図20に示されるように、嵌合受け部208内に嵌挿されており、パネル側給電端子202,203は、取付側給電端子210,211と接触している。
給電用嵌合片204の軸方向は、ベース部50に対して平行となっており、嵌合受け部208の軸方向と同一方向を向いている。
平行姿勢から交差姿勢に変更すると、取付側嵌合部205が被設置面4に対して直交する平面上を回動して交差姿勢となる。
ここで、第3実施形態の発光パネルの取付構造200においても、実際には、平行姿勢から交差姿勢への変更時の回動動作に伴って、重心が下方に移動し、基本姿勢から延伸姿勢に切り替わる。すなわち、取付側嵌合部205が平行姿勢をとる他の発光パネルの下面よりも下方に位置することとなる。
続いて、第4実施形態の発光パネルの取付構造250について説明する。なお、第1〜3実施形態と同様のものは同じ符番を付して説明を省略する。
第4実施形態の発光パネルの取付構造250は、第1実施形態と取付部が異なる。
第4実施形態の取付部251は、図21に示されるように、第1実施形態の取付部51と同様、発光パネル2をベース部50に対して取り付ける部位であり、姿勢変更部252と、取付側嵌合部253を有している。
姿勢変更部252は、伸縮自在の伸縮部58と、接続部59と、連結部255から形成されている。
連結部255は、接続部59の斜面62に対して立設された軸固定部256,257と、軸固定部256,257によって支持された軸部258を有している。
軸部258は、接続部59の斜面62に対して所定の間隔を空けて平行に支持されている。
取付側嵌合部253は、図21に示されるように、軸受け部260,261と、骨格部69と、嵌合受け部71から形成されている。
軸受け部260,261は、軸部258が挿通可能な筒状の部位であり、軸受け部260,261はその軸線が同一直線上に位置している。
続いて、発光パネルの取付構造250の各姿勢の位置関係について説明する。
なお、取付部251以外の構成については、第1実施形態と同様であるため、取付部251の位置関係に着目して簡潔に説明する。
まず、平行姿勢における取付装置の位置関係について説明する。
軸部258は、軸受け部260,261の双方に跨がって挿通されている。
そのため、軸受け部260,261は、軸部258を回転軸として周方向に回動可能となっている。すなわち、発光パネル2は、軸部258を中心として被設置面4に対して直交方向に伸びる平面上を回転可能となっている。また、軸受け部260,261は、図22(a)のように、ベース部50に対して平行となっている。
平行姿勢から交差姿勢に変更すると、図21(b)に示されるように、取付側嵌合部253が被設置面4に対して直交する平面上を回動して交差姿勢となる。
すなわち、発光パネル2は、軸部258を中心として被設置面4に対して直交方向に伸びる平面上を回転して、被設置面4に対して交差する姿勢となる。
上記した第1実施形態では、発光パネル2は、取付側固定部52,53によっても支持されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、取付側固定部52,53を取り除いてもよい(第5実施形態)。
この場合について説明すると、第5実施形態の発光パネルの取付構造300は、第1実施形態の発光パネルの取付構造1と同様、図23(a),図23(b)のように、平行姿勢と、交差姿勢をとる。
そして、第5実施形態の発光パネルの取付構造300は、第1実施形態の発光パネルの取付構造1と異なり、取付側固定部52,53が設けられていないので、交差姿勢において、発光パネル2が取付側固定部52,53により係止されず、図23(b)のように被設置面4に対して発光パネル2が垂直となる垂直姿勢をとることが可能となる。
また、この垂直姿勢の状態において、第5実施形態の発光パネルの取付構造300は、第1実施形態と同様、伸縮部58を備えているので、図24のように、基本姿勢(図24(a))から延伸姿勢(図24(b))に変更することによって、上下方向にスライド移動も可能となる。すなわち、発光パネル2の交換時において、垂直姿勢のまま発光パネル2の脱着が可能となる。
勿論、垂直姿勢以外の交差姿勢においても上記した実施形態と同様の姿勢変更が可能である。
この第5実施形態の発光パネルの取付構造300によれば、発光パネル2の垂直脱着が可能であるため、より低い位置で発光パネル2を交換することが可能である。
また、第5実施形態の発光パネルの取付構造300によれば、取付側固定部52,53が設けられていないので、ボール部66を通過する水平面においてボール部66を中心として周方向の動きも可能となる。すなわち、発光パネルの取付構造300では、連結部60のボール部66と、取付側嵌合部56のボール受け部70との関係で自在継手を形成しているので、図25のように連結部60のボール部66を中心として被設置面4に対して平行な面上での回転も可能である。そのため、発光パネル2を面方向に回動させることによって、居住空間内のレイアウトの変更も可能である。
上記した実施形態では、ベース部50と接続部59の間に伸縮部58が位置していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、伸縮部58は、ベース部50と接続部59との間に介在していればよい。
上記した実施形態では、複数の発光パネルの取付構造1を並設して発光パネルの並設構造9を形成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光パネルの取付構造1は単独でも使用できる。
上記した実施形態では、1つのベース部に対して、1つの取付部を設けていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、1つのベース部に対して複数の取付部を設けてもよい。この場合、1つのベース部に対して、複数の発光パネルが取り付けられることとなる。
この場合の一例について簡単に説明すると、発光パネル2は、面状に広がりをもって並んでおり、複数の取付側嵌合部が、発光パネル2に対応して配される。
そして、取付側嵌合部の回動中心たるボール部66は、発光パネルの嵌合方向の長さの間隔で並設される。
上記した実施形態では、ベース部50を介して伸縮部58を被設置面4に接続したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図26のように伸縮部58を被設置面4に直接接続してもよい。また、上記と同様、姿勢変更部55を直接被設置面4に接続してもよい。
上記した実施形態では、伸縮部58の断面形状は、円筒状であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、外形が多角形状であってもよい。
上記した実施形態では、伸縮部58として蛇腹を使用したが本発明はこれに限定されるものではなく、伸縮部58は、伸縮機能を有していればよい。例えば、ゴムやバネ等の弾性体であってもよい。
上記した実施形態では、取付側固定部52,53として、コイルばねを使用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光パネル2を固定できるものであればよい。例えば、取付側固定部52,53として磁石を使用してもよい。この場合、補強部材7を強磁性体にして磁力で固定することが好ましい。
上記した実施形態では、発光パネル2に給電用嵌合片25,26を設け、給電用嵌合片25,26を取付装置3の嵌合受け部71に挿入することによって嵌合したが、本発明はこれに限定されるものではなく、取付装置3に給電用嵌合片25,26を設け、発光パネル2に嵌合受け部71を設けて、給電用嵌合片25,26を嵌合受け部71に挿入することによって嵌合してもよい。すなわち、発光パネル2と取付装置3との嵌合関係が逆転していてもよい。