JP6230340B2 - パンツ型着用物品 - Google Patents

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本発明は、使い捨てのパンツ型おむつ、失禁用おむつカバー等のパンツ型着用物品に関する。
従来、使い捨てのパンツ型着用物品は公知であり、特許文献1には、前ウエスト域、後ウエスト域及び前後ウエスト域間に位置するクロッチ域を含むシャーシと、少なくともクロッチ域に位置する吸収体と、シャーシの前後端縁によって形成されたウエスト開口と、シャーシの両側縁によって形成されたレッグ開口とを有し、前後ウエスト域には、横方向に延びるとともに縦方向に離間した複数のウエスト弾性体が伸長状態で収縮可能に取り付けられた使い捨て着用物品において、シャーシは積層される複数枚のシートによって形成され、前後ウエスト域の少なくとも一方には、横方向に延びる低剛性領域と、低剛性領域の縦方向の両側に隣接する高剛性領域とを有する剛性変化域が形成され、剛性変化域は、縦方向に離間した一対のウエスト弾性体によって区画され、低剛性領域は、積層されたシートの枚数が、高剛性領域のそれよりも少ない使い捨て着用物品が開示されている。
特開2011−240052号公報
特許文献1に開示された着用物品では、前後ウエスト域の少なくとも一方に、横方向に延びる低剛性領域と、低剛性領域の縦方向の両側に隣接する高剛性領域とを有する剛性変化域が形成され、低剛性領域は、積層するシートの枚数を高剛性領域よりも少なくすることで形成されている。低剛性領域は高剛性領域よりも変形しやすく、この低剛性領域が着用物品の上下方向に折れ曲がることにより、着用物品の外に向けて突き出す突出部分が形成される。着用物品を使用する際、着用者はこの突出部分を指で摘まんで着用物品を引き上げることができる。
しかし、特許文献1に開示された着用物品の場合、突出部分を指で摘まんで着用物品を引き上げる際、指が滑って着用物品から離れてしまうことがあり、改良が望まれている。さらに、着用物品のウエスト開口からレッグ開口までの距離が大きく股上が長い形状になっているため、着用時にウエスト開口からレッグ開口へ向けて脚を通す際、脚のつま先が着用物品の股上の部分に引っ掛かったりすることがある。また、低剛性領域が変形して縦方向に縮んでつぶれやすいため、使用時にウエストラインを手直しする必要が生じることがある。高齢者用の着用物品は幼児用のものよりも寸法が大きいため、特にこれらの問題が顕在化しやすい。
本発明は、従来のパンツ型着用物品の改良を目的とし、着用しやすいパンツ型着用物品を提供することを目的とする。
本発明は、前胴回り域と後胴回り域と股間域とを備え、前胴回り域から股間域を経て後胴回り域に至る吸液構造体と、前後胴回り域の上端縁により形成される胴回り開口と、股間域の両側に位置する一対の脚回り開口とを有し、前後胴回り域が胴回り方向へ弾性的に伸長可能な胴回り弾性域を備え、吸液構造体が前胴回り域に位置する前端縁部と、後胴回り域に位置する後端縁部とを有する使い捨てのパンツ型着用物品に関する。
第1発明に係る着用物品は、胴回り弾性域には、胴回り開口から脚回り開口に向かって順に、第1弾性領域、第2弾性領域、及び第3弾性領域が前後胴回り域の上端縁に並行に配置され、第1弾性領域は前後胴回り域の上端縁に沿って延び、第3弾性領域は第2弾性領域と、脚回り開口との間に延びており、胴回り方向における第1〜第3弾性領域の収縮率が、第3弾性領域>第1弾性領域>第2弾性領域の関係を満たし、第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、第2弾性領域が着用物品の外側に向けて湾曲し、前胴回り域及び後胴回り域の第2弾性領域において、一対の高剛性領域が、前後胴回り域のそれぞれの上端縁から股間域に向かう方向に延び、一対の高剛性領域は前胴回り域及び後胴回り域のそれぞれの上端縁の胴回り方向寸法を二分して胴回り方向に直交する方向に延びる仮想中心線に関し対称であることを特徴とする。
第2発明に係る着用物品は、胴回り弾性域には、胴回り開口から脚回り開口に向かって順に、第1弾性領域、第2弾性領域、及び第3弾性領域が前後胴回り域の上端縁に並行に配置され、第1弾性領域は前後胴回り域の上端縁に沿って延び、第3弾性領域は第2弾性領域と、脚回り開口との間に延びており、胴回り方向における第1〜第3弾性領域の収縮率が、第3弾性領域>第1弾性領域>第2弾性領域の関係を満たし、第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、第2弾性領域が着用物品の外側に向けて湾曲し、第2弾性領域が、前胴回り域に配置される第2弾性領域と後胴回り域に配置される後方第2弾性領域とからなり、前後胴回り域のそれぞれの上端縁から股間域に向かう方向において、前方第2弾性領域の下端から前胴回り域の上端縁までの離間寸法の方が、後方第2弾性領域の下端から後胴回り域の前記上端縁までの離間寸法よりも大きいことを特徴とする。
本発明に係るパンツ型着用物品は、第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、第1及び第3弾性領域よりも収縮率が小さい第2弾性領域が着用物品の外側に向けて湾曲するので、例えば高齢者が着用物品を着用するとき、湾曲した第2弾性領域を掴んで容易に引き上げることができる。詳しくは、着用者が着用物品を引き上げるために湾曲した第2弾性領域を掴んだとき、指が第2弾性領域の湾曲部の下方部分に掛かる。着用者の指が一旦湾曲部の下方部分に掛かってしまえば、湾曲部を強く握りしめなくても保持することができるので、握力の弱い高齢者でも着用物品を容易に引き上げることができる。また、第3弾性領域の収縮率を第1及び第2弾性領域よりも大きくすることにより、第2弾性領域において着用物品の外側に突き出す湾曲部の下方部分を大きく湾曲させて、着用者の指が掛かりやすい形状にすることができる。さらに、第2弾性領域が着用物品の外側に向け湾曲することにより、前後胴回り域のそれぞれの上端縁から股間域に向かう方向、すなわち着用物品の縦方向における第2弾性領域の寸法が小さくなるので、着用物品の胴回り開口から脚回り開口までの距離が短くなり、股上が短い状態になる。これにより、着用物品を着用する際、脚のつま先が着用物品の胴回り開口から脚回り開口までの間に引っ掛かり難くなるので、脚を通し易くなる。
図面は、本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
パンツ型着用物品の第1実施形態に係るパンツ型おむつの斜視図。 おむつの一部破断展開平面図。 図2に示すおむつの分解斜視図。 図2のIV−IV線断面模式図。 図2のV−V線断面模式図。 おむつを弾性的に弛緩させたときの外観を表す模式図。 第2実施形態に係るパンツ型おむつの一部破断展開平面図。 図7に示すおむつの分解斜視図。 図7のIX−IX線断面模式図。 図7のX−X線断面模式図。
下記の実施の形態は、添付の図面に示すおむつに関し、発明の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。
<第1実施形態>
図1〜3を参照すると、本発明に係るパンツ型着用物品の第1実施形態に係る使い捨てのパンツ型おむつ10は、前胴回り域11と後胴回り域12と股間域13とを備え、前後胴回り域11,12の上端縁17,18により形成される胴回り開口16と、股間域13の両側に位置する一対の脚回り開口21とを有し、前後胴回り域11,12が、胴回り方向へ弾性的に伸縮可能な胴回り弾性域40を備える。前後胴回り域11,12は、胴回り開口16から脚回り開口21に向けて延びる一対のシーム部22において互いに接合されている。胴回り弾性域40には、前後胴回り域11,12の上端縁17,18から股間域13に向かう方向に沿って順に、第1弾性領域41、第2弾性領域42、及び第3弾性領域43が前後胴回り域11,12の上端縁17,18に並行に配置されている。第2弾性領域42の収縮率は、第1及び第3弾性領域41,43よりも小さく、第3弾性領域43の収縮率は、第1及び第2弾性領域41,42よりも大きい。後述するように、第1〜第3弾性領域41,42,43が弾性的に弛緩した状態にあるとき、第2弾性領域42が着用物品の外側に向けて湾曲する。
図2は、おむつ10の前胴回り域11と後胴回り域12とのシーム部22における接合を解いて平面に展開し、一部破断して表す図である。図3は平面に展開したおむつ10の分解斜視図であり、図4は図2のIV−IV線に沿う断面模式図である。本発明の図2等に示すX、Yはそれぞれ、おむつ10の胴回り方向、及び胴回り方向に直交する方向に相当する方向を表し、以下の説明では横方向X、縦方向Yと呼ぶことがある。
図2,3を参照して、おむつ10は、前胴回り域11と、後胴回り域12と、前胴回り域11及び後胴回り域12の間に位置する股間域13とを備え、着用者の肌に対向する肌対向面と、その反対側の非肌対向面とを有する。おむつ10には、おむつ10のベース形態を形成するシャーシ14と、シャーシ14の肌対向面に設けられ、股間域13を中心として縦方向Yへ延びる吸液構造体15と、吸液構造体15の両側縁部15d,15eに沿って延びる一対の防漏カフ80とが含まれる。吸液構造体15の前端縁部15a及び後端縁部15bは、それぞれ前胴回り域11、及び後胴回り域12まで延びている。
おむつ10のシャーシ14は、横方向Xに互いに並行に延びる前胴回り域11の上端縁17及び後胴回り域12の上端縁18と、縦方向Yに互いに離間して延びるおむつ10の両側縁19,20とを有する。両側縁19,20は、股間域13において吸液構造体15に向けて曲状に窪んでおり、着用者の大腿部に沿ってフィットするように、股間域13の中央部分の前胴回り域11寄りの位置の幅が最も狭くなっている。また、両側縁19,20は、前胴回り域11及び後胴回り域12において直状となっている。互いに対向する前後胴回り域11,12の側縁19及び側縁20どうしを重ね合わせて縦方向Yへ互いに並行に断続的に延びるシーム部22によって接合することによって、前後胴回り域11,12の上端縁17,18により胴回り開口16が形成され、また、股間域13に位置する両側縁19,20により一対の脚回り開口21が形成される。シーム部22における前後胴回り域11,12の接合は、熱溶着、超音波溶着、またはホットメルト接着剤による接着など、公知の方法により行うことができる。
シャーシ14は、肌対向面に位置する繊維不織布製のベースシート25と、非肌対向面側に位置し、縦方向Yにおいて互いに離間対向する、繊維不織布製の前後ウエストシート26,27とを有する。ベースシート25は、前後胴回り域11,12及び股間域13を有し、前ウエストシート26は前胴回り域11に配置され、後ウエストシート27は後胴回り域12に配置される。ベースシート25は、縦方向Yにおいて互いに離間対向する前端縁25a及び後端縁25bと、横方向Xにおいて互いに離間対向する両側縁25c,25dとを有する。両側縁25c,25dは、前後胴回り域11,12における直状部と、股間域13において吸液構造体15に向けて窪む曲状部から成る。
前ウエストシート26は、前胴回り域11と股間域13の一部とを形成する台形状のシート部材であって、横方向Xに並行に延びる中間内端縁26a及び外端縁26bと、外端縁26bの両端から縦方向Yに延び出す両外側縁26c,26dと、両外側縁26c,26dの各末端と中間内端縁26aの両端とをむすぶ両側湾曲端縁26e,26fとを有する。両側湾曲端縁26e,26fは、外側縁26c,26dの末端からそれぞれ横方向Xへ互いに接近するように延び出す直状部位と、該直状部位から中間内端縁26aの両端に向けてそれぞれ湾曲しながら延び出す曲状部位とを有する。前ウエストシート26は、両外側縁26c,26d間において横方向Xへ延びる矩形状の主体部71と、主体部71よりも幅狭であって、両側湾曲端縁26e,26f間に位置する延出部72とに区分される。
図3に示すように、前ウエストシート26は、縦方向Yに延びる両外側縁26c,26dの間で横方向Xへ延びる前折曲線63に沿って折り曲げ可能であり、ベースシート25の前胴回り域11の肌対向面の一部を覆う前折曲部35と、ベースシート25の前胴回り域11の非肌対向面に接合される前端部カバー部39とを有する。前折曲線63は、前胴回り域11の上端縁17に一致する。また、前ウエストシート26の前端部カバー部39の形状は、ベースシート25の前胴回り域11の形状に対応する。
後ウエストシート27は、後胴回り域12と股間域13の一部とを形成する略台形状であって、横方向Xへ並行して延びる中間内端縁27a及び外端縁27bと、外端縁27bの両端から縦方向Yへ延び出す両外側縁27c,27dと、両外側縁27c,27dの末端と内端縁27aの両端とをそれぞれ結ぶ曲線状の両側内端縁27e,27fとから形成される。後ウエストシート27は、両外側縁27c,27d間において横方向Xへ延びる矩形状の主体部73と、主体部73よりも幅狭であって、両側内端縁27e,27f間に位置する略台形状の延出部74とに区分される。
後ウエストシート27は、縦方向Yに延びる両外側縁26c,26dの間で横方向Xへ延びる後折曲線64に沿って折り曲げられ、ベースシート25の後胴回り域12の肌対向面の一部を覆う後折曲部38と、ベースシート25の後胴回り域12の非肌対向面に接合される後端部カバー部36とを有する。後折曲線64は、後胴回り域12の上端縁18に一致する。また、後ウエストシート27の後端部カバー部36の形状は、ベースシート25の後胴回り域12の形状に対応する。
ベースシート25、及び前後ウエストシート26,27を形成するシート材料には、例えば単位面積当り質量が約10〜40g/mのスパンボンド繊維不織布、SMS(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド)繊維不織布、エアスルー繊維不織布、プラスチックシート、またはそれらのラミネートシートなどを用いることができる。一例を挙げると、ベースシート25には単位面積当り質量が約12〜18g/mのSMS繊維不織布を用い、前後ウエストシート26,27には、単位面積当り質量が約14〜40g/mのスパンボンド繊維不織布を用いることができる。おむつ10の外面を構成する前後ウエストシート26,27には、例えばキルトエンボス等の二次加工を施すこともできる。本実施形態では、ベースシート25には単位面積当り質量が約13g/mのSMS繊維不織布を用い、前後ウエストシート26,27には、単位面積当り質量が約20g/mのスパンボンド繊維不織布を用いている。
図2〜4を参照すると、吸液構造体15は、前胴回り域11側に位置する前端縁部15aと、後胴回り域12側に位置する後端縁部15bと、前後端縁部15a,15b間に位置する中央部位15cとを有する。吸液構造体15では、肌対向面側に位置する透液シート50と非肌対向面側に位置する防漏シート53との間に、体液吸液性の吸収体51が介在する。防漏シート53は横方向Xの寸法が吸収体51と同じであり、一方、透液シート50は横方向Xの寸法が吸収体51よりも大きい。防漏シート53は吸収体51の非肌対向面に接合され、透液シート50は吸収体51の肌対向面側に接合されるとともに、その両側部が吸収体51を包むようにして折り返され、吸収体51の非肌対向面側で防漏シート53の上に接合される。縦方向Yにおいて、吸液構造体15の吸収体51の前端縁51a及び後端縁51bは、それぞれ吸液構造体15の前端縁部15a及び後端縁部15bの内側に位置する。別言すれば、吸収体51の前端縁51a及び後端縁51bのそれぞれから、吸液構造体15の前端縁部15a及び後端縁部15bが縦方向Yに延び出す。
透液シート50は、透液性を有する繊維不織布から成り、防漏シート53は不透液性の熱可塑性樹脂製のフィルム又は繊維不織布から成る。吸収体51は、単位面積当り質量が約0〜500g/mのフラッフパルプと、吸収性ポリマー粒子等との混合物から成る芯材55と、芯材55全体を被包するティッシュペーパ等の透液性のラップシート56とを備える。吸収体51は四隅を有する縦長形状であり、その縦方向Yにおける中央部分が内側に窪んだ砂時計型の外観を呈し、四隅の内角はいずれもほぼ90°になっている。本発明でほぼ90°というときは、内角が90°より数度だけ大きいか小さい場合のほか、四隅の角がわずかに丸くなっている場合(例えば、角が半径数mmの丸みを帯びている場合)も含まれる。
図3、4を参照すると、吸液構造体15の前端縁部15a及び中央部位15cは、ベースシート25の肌対向面側において、前胴回り域11の前端縁25a近傍から股間域13を経て後胴回り域12の一部に至るまで形成された第1接合域61に接合され、吸液構造体15の後端縁部15bは、ベースシート25の後端縁25b及び第1接合域61から縦方向Yに離間して形成され、横方向Xに延びる第2接合域62に接合される。第1及び第2接合域61,62はホットメルト接着剤を塗布して形成されている。
前述のように前胴回り域11及び後胴回り域12には、それぞれの上端縁17,18から股間域13に向かう方向に沿って順に、第1〜第3弾性領域41,42,43が前後胴回り域11,12の上端縁17,18に並行に設けられている。図2を参照して、第1弾性領域41は前後胴回り域11,12の上端縁17,18に沿って横方向Xに延び、第2弾性領域42は第1弾性領域41から縦方向Yにおいて離間して横方向Xに延び、第3弾性領域43は第2弾性領域42から縦方向Yにおいて離間して横方向Xに延びている。第1弾性領域41と第2弾性領域42との間には弾性部材を備えない第1離間域44が横方向Xに延び、第2弾性領域42と第3弾性領域43との間には弾性部材を備えない第2離間域45が横方向Xに延びる。
前胴回り域11の第1弾性領域41は、複数条の第1弾性糸31を、前胴回り域11の上端縁17に沿って横方向Xへ伸長させた状態で接合することにより構成されている。詳しくは、図3、4に示すように、複数条の第1弾性糸31は前ウエストシート26に伸長状態で接合され、外端縁26bに最も近い弾性糸31が前ウエストシート26の前折曲線63、すなわち前胴回り域11の上端縁17に配置され、残余の第1弾性糸31は、前折曲線63と吸液構造体15の前端縁部15aとの間に位置するようにして配置される。また、第1弾性領域41を構成する複数条の第1弾性糸31は、ベースシート25の前端縁25aで覆われ、さらに前ウエストシート26の前折曲部35を前折曲線63に沿って折り返した内側に挟み込まれる。前胴回り域11では、第1弾性領域41は、吸液構造体15の前端縁部15aから縦方向Yにおいて離間している。
後胴回り域12の第1弾性領域41でも、前胴回り域11と同様にして、複数条の第2弾性糸32が後ウエストシート27に伸長状態で接合され、ベースシート25の後端縁25bで覆われ、さらに後ウエストシート27の後折曲部38を後折曲線64に沿って折り返した内側に挟み込まれている。後胴回り域11でも、第1弾性領域41は、縦方向Yにおいて吸液構造体15の後端縁部15bから離間している。
前後胴回り域11,12のそれぞれにおいて、第1弾性領域41の縦方向Yにおける寸法は同じである。第1弾性領域41を構成する複数条の第1弾性糸31及び第2弾性糸32には、例えば470〜1240dtexのストランド状またはストリング状の弾性体を用いることができる。本実施形態では、第1弾性糸31及び第2弾性糸32はいずれも780dtexの糸ゴムである。また、複数条の第1及び第2弾性糸31,32と、後述する第3弾性領域43を構成する第3及び第4弾性糸33,34の伸長倍率は、1.5倍〜5.0倍の範囲とすることができ、2.0倍〜3.5倍の範囲であることが好ましい。前後胴回り域11,12の各第1弾性領域41には、この糸ゴム5本を6mmピッチ(ピッチとは、隣り合う糸ゴムの長手方向中心線間の距離である)で配置し、伸長倍率を3.0倍で伸長させた状態で前後胴回り域11,12に、ホットメルト接着剤(図示せず)により接合している。
第2弾性領域42は、前胴回り域11に配置される前方第2弾性領域42Aと、後胴回り域12に配置される後方第2弾性領域42Bとからなる。本実施形態では、前方第2弾性領域42Aの下端67から前胴回り域11の上端縁17までの離間寸法L1の方が、後方第2弾性領域42Bの下端68から後胴回り域12の上端縁18までの離間寸法L2よりも大きい(図4参照)。但し、離間寸法L1と、離間寸法L2とが同じ場合、及び離間寸法L1が離間寸法L2より小さい場合も、本発明の範囲に含まれる。以下の説明では、先ず前方第2弾性領域42Aと後方第2弾性領域42Bとに共通する点について、前方第2弾性領域42Aを例にして説明する。
図3,4を参照して、前胴回り域11の前方第2弾性領域42Aは、ベースシート25の肌対向面に対し、弾性不織布60を横方向Xに伸長させた状態で接合して構成されている。より具体的には、弾性不織布60を伸長させた状態で、弾性不織布60の横方向Xにおける中央部75が、吸液構造体15の前端縁部15aと、後述する防漏カフ80の前末端80aとを覆うようにして、ベースシート25の肌対向面に対し接合している。すなわち、吸液構造体15の前端縁部15aと防漏カフ80の前末端80aとが、前胴回り域11の前方第2弾性領域42Aの中央部75に接合されている。また、弾性不織布60の中央部75が、吸液構造体15の前端縁部15aを介してベースシート25に対し接合されている。このように前方第2弾性領域42Aを構成する弾性不織布60の中央部75を別の部材に接合することにより、弾性不織布60の中央部75の湾曲を抑制しながら、高齢者の手が届き易い位置にある両脇部76(図6参照)をおむつ10の外側に向けて湾曲し易くすることができる。また、両脇部76に形成される湾曲部の一方を引っ張ったときでも、弾性不織布60の中央部75が別の部材に接合されているので、他方の湾曲部の形状が崩れることがない。
前方第2弾性領域42Aは、前胴回り域11の両側縁19,20間で横方向Xに延び、前述のように、縦方向Yにおいて第1及び第3弾性領域41,43から、第1離間域44及び第2離間域45を挟んで離間している。このように第1及び第2離間域44,45を介在させることにより、前方第2弾性領域42Aが、第1及び第3弾性領域41,43の収縮力により収縮することを防止できるので、前方第2弾性領域42Aがおむつ10の外側へ向けて湾曲し易くなる。したがって、おむつ10の外側へ向けて湾曲した前方第2弾性領域42Aを掴むことが更に容易になる。また、おむつ10の内側に手を差し込んだ場合、指が前方第2弾性領域42Aの湾曲部の裏側であるポケット部に引っ掛かりやすく、指が滑って外れてしまうことがない。縦方向Yにおける前方第2弾性領域42Aと第1弾性領域41との離間距離、及び前方第2弾性領域42Aと第3弾性領域との離間距離は、いずれも10〜40mmであることが好ましい。また、前方第2弾性領域42Aの縦方向Yにおける寸法は、20mm以上であることが好ましい。各寸法をこのようにすれば、前方第2弾性領域42Aと、第1及び第2離間域44,45とにより形成される湾曲部を、高齢者が掴むために十分な大きさにすることができる。
なお、上記の説明において、第1弾性領域41と第2弾性領域42との離間距離は、第2弾性領域42に最も近い第1弾性糸31の長手方向中心線と、第2弾性領域42を構成する弾性不織布60の上端60aとの最短距離であり、第2弾性領域42と第3弾性領域43との離間距離は、第2弾性領域42を構成する弾性不織布60の下端60bと第2弾性領域42に最も近い第3弾性糸33の長手方向中心線との最短距離である。
本実施形態では、弾性不織布60の縦方向Yにおける両端部の内、第1弾性領域41に近い側の上端60aが、前ウエストシート26の前折曲部35で覆われている(図4参照)。弾性不織布60の、前折曲部35で覆われていない部分はおむつ10の内側に露出する。この弾性不織布60がおむつ10の内側に露出した部分は平坦になる。さらに、弾性不織布60の上端60aを、おむつ10の外面を覆うシート部材である前ウエストシート26を折り返して覆うことにより、おむつ10の内側に指を差し込むとき、おむつ10の上端縁17及び弾性不織布60の上端60aに指がひっかかることを防止できるので、指を湾曲部の裏側であるポケット部に容易に入れることができる。
以上の説明は、後胴回り域12に配置される後方第2弾性領域42Bについても当てはまる。
一方、図4に示すように、前方第2弾性領域42Aの下端67から前胴回り域11の上端縁17までの離間寸法L1の方が、後方第2弾性領域42Bの下端68から後胴回り域12の上端縁18までの離間寸法L2よりも大きい。したがって、おむつ10を着用する際には、前胴回り域11側の弾性不織布60の下端60bの方が、後胴回り域12側の弾性不織布60の下端60bよりも下に位置することになる。別言すれば、本実施形態のように離間寸法L1を離間寸法L2より大きくした場合、前胴回り域11側の弾性不織布60の下端60bが股間域13の近くに位置するので、前方第2弾性領域42Aにより形成される湾曲部を掴んで股間域13を適正な位置まで引き上げる操作が容易になる。一方、後方第2弾性領域42Bは後胴回り域12の上端縁18の近くに位置するので、背中に手を回しにくい高齢者でも、後方第2弾性領域42Bにより形成される湾曲部を容易に掴んでおむつ10を引き上げることができる。
本実施形態の第2弾性領域42を構成する弾性不織布60には、熱可塑性エラストマーの繊維と、熱可塑性樹脂の繊維とからなる、公知の弾性を有する不織布を用いることができる。弾性不織布60は、一方向のみに弾性を示すものでもよく、二方向以上に弾性を示すものでもよい。第2弾性領域42を構成する弾性不織布60の横方向Xにおける伸長倍率は、1.5倍〜5.0倍の範囲であり、1.5倍〜3.0倍の範囲であることが好ましい。また、弾性不織布60の横方向Xにおける伸長倍率は、第1弾性領域41を構成する第1及び第2弾性糸31,32、及び後述の第3弾性領域43を構成する第3及び第4弾性糸33,34の伸長倍率より低く設定する。本実施形態の前方第2弾性領域42A及び後方第2弾性領域42Bのいずれでも、単位面積当り質量が28g/cmの弾性不織布60を、伸長倍率2.0倍で横方向Xに伸長させて用いている。前方第2弾性領域42A、すなわち弾性不織布60の下端67から前胴回り域11の上端縁17までの離間寸法L1は100mmで、後方第2弾性領域42B、すなわち弾性不織布60の下端68から後胴回り域12の上端縁18までの離間寸法L2は80mmである。また、前方第2弾性領域42Aから第1弾性領域41までの離間距離は21mm、前方第2弾性領域42Aから第3弾性領域43までの離間距離は20mm、後方第2弾性領域42Bから第1弾性領域41までの離間距離は11mm、後方第2弾性領域42Bから第3弾性領域43までの離間距離は10mmであり、縦方向Yにおける前方第2弾性領域42Aの寸法は50mm、後方第2弾性領域42Bの寸法は40mmである。
第3弾性領域43は、前後胴回り域11,12において、第2弾性領域42と脚回り開口21との間で横方向Xに延びる。前胴回り域11の第3弾性領域43は、前ウエストシート26の主体部71と、ベースシート25の前胴回り域11の非肌対向面との間に、複数条の第3弾性糸33を伸長させた状態で接合して構成されている。また、本発明では、前後胴回り域11,12のそれぞれにおいて、吸収体51の前後端縁51a,51bが、第3弾性領域43の上部端69より下方に位置することが好ましい。別言すれば、吸収体51の四隅が第3弾性領域43の上部端69より下方に位置することが好ましい。本実施形態の前胴回り域11では、吸収体51の前端縁51aは、第3弾性領域43の上部端69から離間して第3弾性領域43内に位置している。また、前胴回り域11の第3弾性領域43の中央域には、複数条の第3弾性糸33を切断して非弾性域46が形成されており、この非弾性域46は、吸液構造体15と重なり合う。この構成に代えて、非弾性域46を設けずに、複数条の第3弾性糸33が前胴回り域11において横方向Xに連続的に伸びるようにした場合であっても、本発明の範囲に含まれる。
後胴回り域12の第3弾性領域43は、後ウエストシート26と、ベースシート25の後胴回り域12の非肌対向面との間に、複数条の第4弾性糸34を伸長させた状態でホットメルト接着剤(図示せず)により接合して構成されている。後胴回り域12では、吸液構造体15に含まれる吸収体51と、第3弾性領域43とは重なり合わず、第3弾性領域43の上部端69は、吸収体51の後端縁51bから離間している。以上のように、前後胴回り域11,12において、第3弾性領域43の上部端69と、吸収体51の前後端縁51a,51bとが離間しているので、前後端縁51a,51bと第3弾性領域43の上部端69との間に位置する第4弾性糸33,34の収縮は、吸収体51により妨げられない。また、第3弾性領域43の収縮率を、第1及び第2弾性領域41,42よりも大きくすることにより、第3弾性領域43を第2弾性領域42に対しより大きく収縮させることが可能になるので、後述するように、第2弾性領域42の下方部の湾曲を促進することができる。
前後胴回り域11,12の第3弾性領域43の縦方向Yにおける寸法は同じである。本実施形態では、前胴回り域11の第3弾性領域43を構成する複数条の第3弾性糸33として780dtexの糸ゴム6本を用い、これらの糸ゴムを10mmピッチで配置し、伸長倍率3.2倍で伸長させた状態で、前ウエストシート26とベースシート25との間にホットメルト接着剤(図示せず)により接合している。また、後胴回り域12の第3弾性領域43を構成する複数条の第3弾性糸33として940dtexの糸ゴム6本を用い、10mmピッチで配置して、伸長倍率3.2倍で伸長させた状態で、後ウエストシート27とベースシート25との間にホットメルト接着剤により接合している。
また、おむつ10の後ウエストシート27の延出部74とベースシート25との間には、股間域13における脚回り開口21の周縁の後部、すなわち、後ウエストシート27の外側縁27c,27dの下端側から両側内端縁27e,27fに沿って湾曲して延び、股間域13を横断して中間内端縁27aの下端まで延びる複数条のレッグ弾性体37が、弾性的に伸長及び収縮可能に接合されている。
図2,3に示すように、本実施形態では、吸液構造体15の両側縁部15d,15eに沿って、縦方向Yに延びる一対の防漏カフ80が設けられている。防漏カフ80は、吸液構造体15の両側縁部15d,15eから吸液構造体15の外側に向けて延び出しており、吸液構造体15の両側縁部15d,15eに沿って延びる固定縁84と、固定縁84に対し離間並行して延びる自由縁85とを有する。防漏カフ80には、縦方向Yに延びる非透液性の不織布製のカフシート片81、並びに縦方向Yに延びる折返し線(図示せず)に沿ってこのカフシート片81を折り返した中に挟み込まれたカフ弾性体82及び非透液性のプラスチック製のフィルム片83が含まれている。
カフ弾性体82は縦方向Yに延びる複数本のゴム紐または糸状ゴムからなり、カフシート片81に伸長状態で接合される。複数本のカフ弾性体82の内の1本が、折返し線に沿ってカフシート片81に接合され、この折返し線に沿ってカフ弾性体82が接合された部分が防漏カフ80の自由縁85となる。この自由縁85に離間対向して縦方向Yに延びる防漏カフ80の固定縁84が、吸液構造体15の両側縁部15d,15eにおいて、吸液構造体15の非肌対向面を構成する防漏シート53に接合される。また、防漏カフ80の固定縁84に沿って、カフシート片81の間に挟み込まれて接合されたフィルム片83と、カフ弾性体82とが縦方向Yに延びる。さらに、防漏カフ80の固定縁84と自由縁85との間にも、カフシート片81の間に挟み込まれたカフ弾性体82が縦方向Yに延びている。
防漏カフ80は、前胴回り域11に位置する前末端80aと、後胴回り域12に位置する後末端80bと、前末端80aと後末端80bとの間に位置する中間領域86とを有する。図2及び図5に示すように、防漏カフ80の前末端80aは、吸液構造体15の内側に向けて横方向Xに横倒しにされ、吸液構造体15の前端縁部15aの肌対向面を構成する透液シート50にホットメルト接着剤23により接合されている。さらに、吸液構造体15の前端縁部15aに接合された防漏カフ80の前末端80aの肌対向面に、前方第2弾性領域42Aを構成する弾性不織布60が積層される。防漏カフ80の後末端80bも同様にして、吸液構造体15の後端縁部15bの肌対向面を構成する透液シート50に接合され、後方第2弾性領域42Bを構成する弾性不織布60が積層されている。なお、防漏カフ80の前後末端80a,80bは前方及び後方第2弾性領域42A,42Bに対してのみ接合されており、前方及び後方第2弾性領域42,43に隣接する第1及び第2離間域44,45には接合されていない。
防漏カフ80の前末端80aと後末端80bとの間に位置する中間領域86では、自由縁85に沿ってカフ弾性体82が伸長下で接合されている。本実施形態の防漏カフ80において、カフ弾性体82による弾性収縮が作用するのは中間領域86だけである。この中間領域86の自由縁85に沿って延びるカフ弾性体82の弾性収縮により、防漏カフ80の中間領域86が、固定縁84を基端部として吸液構造体15に対し起立する。本実施形態では、吸液構造体15の前後端縁部15a,15bに接合される防漏カフ80の前後末端80a,80bには、カフ弾性体82は配置されておらず、前後末端80a,80bが縦方向Yに収縮することはない。これに代えて、防漏カフ80の前後末端80a,80bにカフ弾性体82を接合した後、機械的に切断してスナップバックさせたり、熱処理等の公知の手段によりその弾性を消失させたりして、防漏カフ80の前後末端80a,80bにカフ弾性体82の収縮力により、前後末端80a,80bが縦方向Yに収縮しないようにすることもできる。
図5に示すように、前方第2弾性領域42Aにおいて、吸液構造体15の前端縁部15aに防漏カフ80の前末端80aが接合された部分では、吸液構造体15の前端縁部15aに、さらに防漏カフ80を構成するカフシート片81及びフィルム片83が積層されており、この吸液構造体15の前端縁部15aに防漏カフ80の前末端80aが接合された部分により、特許請求の範囲に言う高剛性領域70が形成される。図5に示す高剛性領域70の例では、積層数の最も多い部分では、吸液構造体15の前端縁部15aに横方向Xに横倒しにされた防漏カフ80が二重に折り重ねられた構造となっており、防漏カフ80を構成するカフシート片81が4層となり、フィルム片83が2層となっている。また、この積層数の最も多い部分には、吸収体51の防漏シート53の上に透液シート50を接合した部分が位置している。なお、本発明で積層というときは、積み重ねられた各層間が互いに接合されていることを意味し、図5に示す各層は、ホットメルト接着剤や熱溶着等の公知の手段により互いに接合されている。後方第2弾性領域42Bの積層構造も前方第2弾性領域42Aと同じなので、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、高剛性領域70は、吸液構造体15の前後端縁部15a,15bに、さらに繊維不織布及び樹脂フィルムを積層して形成されているので、前後胴回り域11,12において高剛性領域70が設けられていない部分と比較して横方向X及び縦方向Yのいずれにおいても変形しにくい。また、図2に示すように、おむつ10を平面に展開したとき、高剛性領域70は、前方及び後方第2弾性領域42A,42Bにおいて吸液構造体15の両側縁部15d,15eに沿って一対に形成され、縦方向Yに延びる。また、高剛性領域70は前胴回り域11及び後胴回り域12のそれぞれの上端縁17,18の胴回り方向寸法を二分して縦方向Yに延びる仮想中心線Pに関し対称となる。
上記のように、本実施形態に係るおむつ10では、第2弾性領域42の弾性不織布60の伸長倍率は、第1及び第3弾性領域41,43の第1〜第4弾性糸31〜34の伸長倍率よりも低くなっている。具体的には、第1弾性領域41における弾性部材(第1及び第2弾性糸31,32)の伸長倍率は3.0倍、第2弾性領域42における弾性部材(弾性不織布60)の伸長倍率は2.0倍、第3弾性領域43における弾性部材(第3及び第4弾性糸33,34)の伸長倍率は3.2倍である。このように第2弾性領域42の伸長倍率が第1及び第3弾性領域41,43よりも低いおむつ10について、弾性不織布60及び第1〜第4弾性糸31〜34等の全ての弾性部材を弾性的に弛緩させる前後におけるおむつ10の外観の変化を、図6(a)、図6(b)に模式的に示す。なお、図6(a)、図6(b)ではレッグ弾性体37の図示は省略している。
本実施形態のおむつ10は、所定形状のベースシート25、前後ウエストシート26、27等に、弾性不織布60、及び第1〜第4弾性糸31〜34を伸長させた状態で接合して製造されることは上述の通りである(図2、図3参照)。図6(a)は、第1〜第3弾性領域41〜43に接合された各弾性部材の伸長倍率を維持したままで、前後胴回り域11,12をシーム部22で接合したときの外観を、おむつ10の正面から見て表す模式図である。図6(a)に示すように、各弾性部材の伸長倍率が維持されているときは、第1〜第3弾性領域41〜43の横方向Xにおける寸法は等しい。なお、以下の説明では、特に断りの無い限り、第2弾性領域42というときは前方及び後方第2弾性領域42A,42Bの両者を意味する。
図6(a)に示す状態から、第1〜第3弾性領域41〜43に設けられた各弾性部材を弾性的に弛緩させると、各弾性部材は横方向Xに収縮して図6(b)に模式的に示す状態となる。このとき、第2弾性領域42を構成する弾性不織布60の伸長倍率は、第1及び第3弾性領域41,43の各弾性部材の伸長倍率よりも小さいので、第2弾性領域42の収縮率は、第1及び第3弾性領域41,43よりも小さくなる。この結果、第2弾性領域42の横方向Xにおける寸法が、第1及び第3弾性領域41,43の横方向Xにおける寸法より大きくなり、第1及び第3弾性領域41,43よりもおむつ10の外側に突き出す。さらに、縦方向Yにおいて第2弾性領域42の両側に隣接する第1及び第2離間域44,45が第2弾性領域42に追従して、第1及び第3弾性領域41,43からおむつ10の外側に突き出すことにより、第2弾性領域42がおむつ10の外側に湾曲する形状が形成される。
第1及び第3弾性領域41,43が収縮したとき、前後ウエストシート26,27とベースシート25も収縮する。第1及び第2離間域44,45を設ければ、第1及び第3弾性領域41,43の収縮の第2弾性領域42への影響が緩和される。この結果、第2弾性領域42がおむつ10の外側に湾曲し難くなることを防止できる。通常、繊維不織布と糸ゴム等の弾性部材とで構成される着用物品の場合、第2弾性領域42と第1弾性領域41との離間距離、及び第2弾性領域42と第3弾性領域との離間距離を、いずれも10〜40mmにすることにより、第1及び第3弾性領域41,43の収縮の影響を第2弾性領域42に及び難くすることができる。しかし、第1及び第2離間域44,45を設けずに、第2弾性領域42の幅を広くして、第2弾性領域42の中央部75に第1及び第3弾性領域41,43の収縮の影響が及ばないようにすることによっても、第2弾性領域42をおむつ10の外側に湾曲させることができる。また、第3弾性領域43の収縮率を第1及び第2弾性領域41,42よりも大きくすることにより、図6(b)に模式的に示すように、第2弾性領域42においておむつ10の外側に突き出す湾曲部の縦方向Yにおける下方部分を大きく湾曲させて、着用者の指が掛かりやすい形状にすることができる。
さらに、縦方向Yにおいて第2弾性領域42の両側に隣接する第1及び第2離間域44,45が、第2弾性領域42に追従して第1及び第3弾性領域41,43からおむつ10の外側に突き出すことにより、前胴回り域11の上端縁17から股間域13に向かう方向において、第1離間域44の上端87から第2離間域45の下端88までの寸法が小さくなる。これに加え、第2離間域45が、防漏カフ80の前後末端80a,80b間に延びるカフ弾性体82の収縮力によりおむつ10の内側に向けて引っ張られるので、前胴回り域11の上端縁17から股間域13に向かう方向における第2離間域45の寸法がさらに小さくなる。この結果、おむつ10の胴回り開口16から脚回り開口21までの距離L3が短くなる。これにより、おむつ10を着用する際、脚のつま先がおむつ10の胴回り開口16から脚回り開口21までの間に引っ掛かり難くなるので、脚を通し易くなる。また、第2離間域45は、前後胴回り域11,12の上端縁17,18と、吸収体51の前後端縁51a,51bとの間で、おむつ10の外側に突き出すようにして変形している。このように変形した第2離間域45は、吸収体51の位置ずれに対する緩衝領域となり、着用者に対するおむつ10の胴回り開口16の位置がずれたとしても、吸収体51の位置をずれにくくすることができる。
ここで、第2弾性領域42の横方向X中央部75は、吸液構造体15の前後端縁部15a,15bが接合されていることにより、横方向Xにおいて中央部75の両側に隣接する両脇部76よりも変形し難くい。さらに、吸液構造体15の前後端縁部15a,15bには、カフシート片81及びフィルム片83を積層することにより、一対の高剛性領域70が縦方向Yに形成されている。前述のように高剛性領域70は縦方向Yに変形し難いので、前後胴回り域11,12のそれぞれにおいて一対の高剛性領域70の間に位置する第2弾性領域42の中央部75は、両脇部76に位置する第2弾性領域42と比較して、縦方向Yに変形しにくい。したがって、第2弾性領域42の両脇部76が湾曲して外側に突き出して縦方向Yに縮んだときでも、第2弾性領域42の中央部75が縦方向Yに縮んでつぶれてしまうことがない。このため、おむつ10を着用する際には、第2弾性領域42の中央部75が平坦な状態になってスムーズに引き上げられ、また着用中にウエストラインを手直しする必要がない。一方、高齢者の手が届き易い両脇部76は、おむつ10の外側に向けて湾曲することができる。なお、ウエストラインとは、前胴回り域11の上端縁17及び後胴回り域12の上端縁18により形成される胴回り開口16の開口縁を意味する。
また、図6(b)に示すように、第1〜第3弾性領域41,42,43が弾性的に弛緩した状態にあるとき、前後胴回り域11,12のそれぞれの上端縁17,18から股間域13に向かうに従い、一対の高剛性領域70の離間間隔が増大する。これは、第3弾性領域43の方が第1弾性領域41よりも収縮率が大きいものの、第1弾性領域41よりも吸収体51による横方向Xの収縮の抑制効果をより強く受けるためである。このように、一対の高剛性領域70の胴回り開口16に近い側の離間間隔を小さくすることにより、前胴回り域11の上端縁17または後胴回り域12の上端縁18の中央付近を片手で掴んでおむつ10を引き上げるときでも、一対の高剛性領域70を介して一対の防漏カフ80に均等に力が伝わり、上端縁17または上端縁18を左右均等に引き上げることが可能になる。また、変形しにくい高剛性領域70間の離間間隔が胴回り開口16に近い側において小さくなることにより、前胴回り域11の上端縁17及び後胴回り域12の上端縁18の中央付近が折れ曲がりにくくなり、おむつ10を引き上げるときウエストラインを手直しする必要がなくなる。
おむつ10の前胴回り域11において、吸収体51の前端縁51aは第3弾性領域43に位置して横方向Xに延びている。すなわち、吸収体51の四隅の角のうち、吸収体51の前端縁51aの両側にある2つの角が第3弾性領域43内に位置している。第3弾性領域43のうち、吸収体51と重なり合う部分は横方向Xへの収縮を抑制されているので、第3弾性領域43には、弾性的に弛緩させたとき収縮量が大きい部分と収縮量が小さい部分とが存在する。第3弾性領域43内において吸収体51の2つの角が存在する部分は、収縮量が大きい部分と収縮量が小さい部分との境界に位置しているので、おむつ10を弾性的に弛緩させたとき、前胴回り域11は、この吸収体51の角が存在する部分を起点として変形しやすくなる。この結果、両脇部76がおむつ10の外側に向け湾曲し、着用者の指が掛かりやすい形状となることが促進される。
第1〜第3弾性領域41〜43の収縮率は、次のようにして評価することができる。
おむつ10を、図2または図6(a)に示すように各弾性部材を伸長させて平面状に拡げた状態とし、その状態において、第1〜第3弾性領域41〜43のそれぞれの横方向X両側に、一対の測定点を定める。一対の測定点の内の1点は、シーム部22に印をつけることにより定めることができる。一対の測定点の他の1点は、いずれか一方のシーム部22と、このシーム部22に近い方の吸液構造体15の側縁部15d又は側縁部15eとの間の、吸液構造体15の側縁部15d又は側縁部15eにできるだけ近い位置に印をつけて定める。まず、各弾性部材を伸長させた状態で、第1〜第3弾性領域41〜43のそれぞれについて、一対の測定点間の最短距離aを測定し、次に各弾性部材を弛緩させた状態で一対の測定点間の最短距離bを測定する。最短距離の測定には、メジャーを用いてもよいし、画像解析装置を用いてもよい。第1〜第3弾性領域41〜43のそれぞれの収縮率は、収縮率(%)={(a−b)/a}×100により求めることができる。シーム部22が湾曲している場合、第2弾性領域の収縮率は、各弾性部材を弛緩させたとき一対の測定点間の最短距離bの値が最大となる部位で評価し、第1及び第3弾性領域41,43それぞれの収縮率は、各弾性部材を弛緩させたとき一対の測定点間の最短距離bの値が最小となる部位で評価する。
<第2実施形態>
図7〜9に、本発明の別の実施形態を示す。本実施形態は、弾性不織布60に代えて、前ウエストシート26及び後ウエストシート27のそれぞれにおいて、第1弾性領域41と第3弾性領域43との間に、複数条の第5弾性糸65を伸長状態で接合するとともにベースシート25で覆うことによって第2弾性領域42を形成している点を除き、第1実施形態と同じである。以下、第1実施形態と相違する点について説明する。
本実施形態の第5弾性糸65は、第1及び第3弾性領域41,43に用いられている第1〜第4弾性糸31〜34と比べて低伸長倍率で接合されており、伸長倍率は例えば1.8倍にすることができる。また、第5弾性糸65は第1〜第4弾性糸31〜34と比べて低dtexであることが好ましい。
第2弾性領域42と第1及び第3弾性領域41,43との間には、弾性部材を備えない第1及び第2離間域44,45が横方向Xに延びている。前胴回り域11における第1弾性領域41と第2弾性領域42との離間距離は、第2弾性領域42に最も近い第1弾性糸31の長手方向中心線と、第1弾性領域41に最も近い第5弾性糸65の長手方向中心線との最短距離であり、第2弾性領域42と第3弾性領域43との離間距離は、第3弾性領域43に最も近い第5弾性糸65の長手方向中心線と、第2弾性領域42に最も近い第3弾性糸33の長手方向中心線との最短距離である。後胴回り域12においても同様である。本実施形態でも、第2弾性領域42の収縮率が、第1及び第3弾性領域41,43の収縮率よりも小さいことにより、第2弾性領域42をおむつ10の外側に湾曲させることができる。また、第3弾性領域43の収縮率が第1及び第2弾性領域41,42の収縮率よりも大きいことにより、第2弾性領域42においておむつ10の外側に突き出す湾曲部の下方部分を大きく湾曲させて、着用者の指が掛かりやすい形状にすることができる。
図9,図10に示すように、本実施形態の高剛性領域70には、弾性不織布60は含まれていない。しかし、本実施形態の高剛性領域70も第2弾性領域42において吸液構造体15の前後端縁部15a,15bに、防漏カフ80を二重に折り重ねて積層することにより形成されており、前後胴回り域11,12において高剛性領域70が設けられていない部分と比較して横方向X及び縦方向Yのいずれにおいても変形しにくい構造となっている。これにより、本実施形態の高剛性領域70も第1実施形態と同様に機能する。
上記の第1及び第2実施形態では、前後ウエストシート26,27の前後折曲部35,38が、主体部71,73と同一のシート材料から形成されている例について説明した。しかし、前後折曲部35,38を主体部71,73とは別体のシート材料から形成し、主体部71,73の肌対向面に固定することもできる。また、第1実施形態で用いた弾性不織布60に代えて、複数条のストランド状またはストリング状の弾性体を帯状の不織布片に弾性的に伸長可能に接合した、複合不織布を用いることもできる。上記の実施形態では、特に断りの無い限り接合はホットメルト接着剤により行っているが、熱溶着、超音波溶着により接合することもできる。本発明の使い捨ておむつ10を構成する各構成部材には、明細書に記載されている材料のほかに、使い捨ての着用物品において通常用いられている各種公知の材料を制限なく用いることができる。また、明細書及び特許請求の範囲において、「第1」〜「第5」の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いられる。
以上に記載した本発明に関する開示は、少なくとも下記の事項に整理することができる。
第1発明は、前胴回り域と後胴回り域と股間域とを備え、前胴回り域から股間域を経て後胴回り域に至る吸液構造体と、前後胴回り域の上端縁により形成される胴回り開口と、股間域の両側に位置する一対の脚回り開口とを有し、前後胴回り域が胴回り方向へ弾性的に伸長可能な胴回り弾性域を備え、吸液構造体が前胴回り域に位置する前端縁部と、後胴回り域に位置する後端縁部とを有する使い捨てのパンツ型着用物品であって、胴回り弾性域には、胴回り開口から脚回り開口に向かって順に、第1弾性領域、第2弾性領域、及び第3弾性領域が前後胴回り域の上端縁に並行に配置され、第1弾性領域は前後胴回り域の上端縁に沿って延び、第3弾性領域は第2弾性領域と、脚回り開口との間に延びており、胴回り方向における第1〜第3弾性領域の収縮率が、第3弾性領域>第1弾性領域>第2弾性領域の関係を満たし、第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、第2弾性領域が着用物品の外側に向けて湾曲し、前胴回り域及び後胴回り域の第2弾性領域において、一対の高剛性領域が、前後胴回り域のそれぞれの上端縁から股間域に向かう方向に延び、一対の高剛性領域は前胴回り域及び後胴回り域のそれぞれの上端縁の胴回り方向寸法を二分して胴回り方向に直交する方向に延びる仮想中心線に関し対称であることを特徴とする。
第2発明に係る着用物品は、胴回り弾性域には、胴回り開口から脚回り開口に向かって順に、第1弾性領域、第2弾性領域、及び第3弾性領域が前後胴回り域の上端縁に並行に配置され、第1弾性領域は前後胴回り域の上端縁に沿って延び、第3弾性領域は第2弾性領域と、脚回り開口との間に延びており、胴回り方向における第1〜第3弾性領域の収縮率が、第3弾性領域>第1弾性領域>第2弾性領域の関係を満たし、第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、第2弾性領域が着用物品の外側に向けて湾曲し、第2弾性領域が、前胴回り域に配置される第2弾性領域と後胴回り域に配置される後方第2弾性領域とからなり、前後胴回り域のそれぞれの上端縁から股間域に向かう方向において、前方第2弾性領域の下端から前胴回り域の上端縁までの離間寸法の方が、後方第2弾性領域の下端から後胴回り域の前記上端縁までの離間寸法よりも大きいことを特徴とする。
上記段落0060に開示した本発明は、少なくとも下記の実施の形態を含むことができる。該実施の形態は、分離して又は互いに組み合わせて採択することができる。
(1)前胴回り域及び後胴回り域の第2弾性領域において、一対の高剛性領域が、前後胴回り域のそれぞれの上端縁から股間域に向かう方向に延びている。
(2)吸液構造体の前後端縁部がそれぞれ前後胴回り域の第2弾性領域に接合され、一対の高剛性領域が、第2弾性領域において吸液構造体の前後端縁部に、さらに繊維不織布及び樹脂フィルムの少なくとも一方を積層して形成される。
(3)吸液構造体の両側縁部に沿って、両側縁部から延出する一対の防漏カフが設けられ、防漏カフは少なくとも不織布を含んで形成されるとともに、吸液構造体の両側縁部に沿って延びる固定縁と、固定縁に対し離間並行して延びる自由縁とを有し、第2弾性領域において、防漏カフの前末端及び後末端が、それぞれ吸液構造体の前端縁部及び後端縁部に積層され、防漏カフの前末端と後末端との間の中間領域では、自由縁が吸液構造体から離間可能である。
(4)前胴回り域の第2弾性領域と第3弾性領域との間に、弾性部材を備えない離間領域が胴回り方向に延び、防漏カフの中間領域に位置する自由縁に沿って弾性部材が伸長下で接合されている。
(5)第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、前後胴回り域のそれぞれの上端縁から股間域に向かうに従い、一対の高剛性領域の離間間隔が増大する。
(6)吸液構造体が透液シートと防漏シートとの間に介在する吸収体を含み、吸収体は、前胴回り域に位置する前端縁と、後胴回り域に位置する後端縁とを有し、吸液構造体において、吸収体の前後端縁が、それぞれ吸液構造体の前後端縁部よりも吸液構造体の内側に位置し、吸収体の前端縁が、前胴回り域において第3弾性領域内に位置する。
(7)吸収体が四隅を有する縦長形状であり、四隅の内角がいずれも90°である。
10 おむつ(パンツ型着用物品)
11 前胴回り域
12 後胴回り域
13 股間域
15 吸液構造体
15a 吸液構造体の前端縁部
15b 吸液構造体の後端縁部
15d,15e 吸液構造体の両側縁部
16 胴回り開口
17 前胴回り域の上端縁
18 後胴回り域の上端縁
21 脚回り開口
26 前ウエストシート(外面を構成するシート部材)
27 後ウエストシート(外面を構成するシート部材)
40 胴回り弾性域
41 第1弾性領域
42 第2弾性領域
42A 前方第2弾性領域
42B 後方第2弾性領域
43 第3弾性領域
44 第1離間域
45 第2離間域
50 透液シート
51 吸収体
51a 吸収体の前端縁
51b 吸収体の後端縁
53 防漏シート
60 弾性不織布
60a 弾性不織布の上端
60b 弾性不織布の下端
65 第5弾性糸(複数の弾性糸)
67 前方第2弾性領域の下端
68 後方第2弾性領域の下端
69 第3弾性領域の上部端
70 高剛性領域
80 防漏カフ
80a 前末端
80b 後末端
84 固定縁
85 自由縁
86 中間領域
L1 離間寸法
L2 離間寸法
P 仮想中心

Claims (9)

  1. 前胴回り域と後胴回り域と股間域とを備え、前記前胴回り域から前記股間域を経て前記後胴回り域に至る吸液構造体と、前記前後胴回り域の上端縁により形成される胴回り開口と、前記股間域の両側に位置する一対の脚回り開口とを有し、前記前後胴回り域が胴回り方向へ弾性的に伸長可能な胴回り弾性域を備え、前記吸液構造体が前記前胴回り域に位置する前端縁部と、前記後胴回り域に位置する後端縁部とを有する使い捨てのパンツ型着用物品であって、
    前記胴回り弾性域には、前記胴回り開口から前記脚回り開口に向かって順に、第1弾性領域、第2弾性領域、及び第3弾性領域が前記前後胴回り域の前記上端縁に並行に配置され、前記第1弾性領域は前記前後胴回り域の前記上端縁に沿って延び、前記第3弾性領域は前記第2弾性領域と、前記脚回り開口との間に延びており、
    前記胴回り方向における前記第1〜第3弾性領域の収縮率が、第3弾性領域>第1弾性領域>第2弾性領域の関係を満たし、
    前記第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、前記第2弾性領域が前記着用物品の外側に向けて湾曲し、
    前記前胴回り域及び前記後胴回り域の前記第2弾性領域において、一対の高剛性領域が、前記前後胴回り域のそれぞれの前記上端縁から前記股間域に向かう方向に延び、前記一対の高剛性領域は前記前胴回り域及び前記後胴回り域のそれぞれの前記上端縁の前記胴回り方向寸法を二分して前記胴回り方向に直交する方向に延びる仮想中心線に関し対称であることを特徴とする着用物品。
  2. 前胴回り域と後胴回り域と股間域とを備え、前記前胴回り域から前記股間域を経て前記後胴回り域に至る吸液構造体と、前記前後胴回り域の上端縁により形成される胴回り開口と、前記股間域の両側に位置する一対の脚回り開口とを有し、前記前後胴回り域が胴回り方向へ弾性的に伸長可能な胴回り弾性域を備え、前記吸液構造体が前記前胴回り域に位置する前端縁部と、前記後胴回り域に位置する後端縁部とを有する使い捨てのパンツ型着用物品であって、
    前記胴回り弾性域には、前記胴回り開口から前記脚回り開口に向かって順に、第1弾性領域、第2弾性領域、及び第3弾性領域が前記前後胴回り域の前記上端縁に並行に配置され、前記第1弾性領域は前記前後胴回り域の前記上端縁に沿って延び、前記第3弾性領域は前記第2弾性領域と、前記脚回り開口との間に延びており、
    前記胴回り方向における前記第1〜第3弾性領域の収縮率が、第3弾性領域>第1弾性領域>第2弾性領域の関係を満たし、
    前記第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、前記第2弾性領域が前記着用物品の外側に向けて湾曲し、
    前記第2弾性領域が、前記前胴回り域に配置される前方第2弾性領域と前記後胴回り域に配置される後方第2弾性領域とからなり、
    前記前後胴回り域のそれぞれの前記上端縁から前記股間域に向かう方向において、前記前方第2弾性領域の下端から前記前胴回り域の前記上端縁までの離間寸法の方が、前記後方第2弾性領域の下端から前記後胴回り域の前記上端縁までの離間寸法よりも大きいことを特徴とする着用物品。
  3. 前記前胴回り域及び前記後胴回り域の前記第2弾性領域において、一対の高剛性領域が、前記前後胴回り域のそれぞれの前記上端縁から前記股間域に向かう方向に延びている請求項2に記載の着用物品。
  4. 前記吸液構造体の前記前後端縁部がそれぞれ前記前後胴回り域の前記第2弾性領域に接合され、
    前記一対の高剛性領域が、前記第2弾性領域において前記吸液構造体の前記前後端縁部に、さらに繊維不織布及び樹脂フィルムの少なくとも一方を積層して形成される、請求項1又は3に記載の着用物品。
  5. 前記吸液構造体の両側縁部に沿って、前記両側縁部から延出する一対の防漏カフが設けられ、前記防漏カフは少なくとも不織布を含んで形成されるとともに、前記吸液構造体の前記両側縁部に沿って延びる固定縁と、前記固定縁に対し離間並行して延びる自由縁とを有し、
    前記第2弾性領域において、前記防漏カフの前末端及び後末端が、それぞれ前記吸液構造体の前記前端縁部及び前記後端縁部に積層され、前記防漏カフの前記前末端と前記後末端との間の中間領域では、前記自由縁が前記吸液構造体から離間可能である、請求項1からのいずれかに記載の着用物品。
  6. 前記前胴回り域の前記第2弾性領域と前記第3弾性領域との間に、弾性部材を備えない離間領域が前記胴回り方向に延び、
    前記防漏カフの前記中間領域に位置する前記自由縁に沿って前記弾性部材が伸長下で接合されている、請求項に記載の着用物品。
  7. 前記第1〜第3弾性領域が弾性的に弛緩した状態にあるとき、前記前後胴回り域のそれぞれの前記上端縁から前記股間域に向かうに従い前記一対の高剛性領域の離間間隔が増大する、請求項1,3又は4のいずれかに記載の着用物品。
  8. 前記吸液構造体が透液シートと防漏シートとの間に介在する吸収体を含み、
    前記吸収体は、前記前胴回り域に位置する前端縁と、前記後胴回り域に位置する後端縁とを有し、
    前記吸液構造体において、前記吸収体の前記前後端縁が、それぞれ前記吸液構造体の前記前後端縁部よりも前記吸液構造体の内側に位置し、
    前記吸収体の前記前端縁が、前記前胴回り域において前記第3弾性領域内に位置する、請求項1からのいずれかに記載の着用物品。
  9. 前記吸収体が四隅を有する縦長形状であり、前記四隅の内角がいずれも90°である、請求項に記載の着用物品。
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