JP6230334B2 - 温度センサ - Google Patents

温度センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6230334B2
JP6230334B2 JP2013172641A JP2013172641A JP6230334B2 JP 6230334 B2 JP6230334 B2 JP 6230334B2 JP 2013172641 A JP2013172641 A JP 2013172641A JP 2013172641 A JP2013172641 A JP 2013172641A JP 6230334 B2 JP6230334 B2 JP 6230334B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
temperature chamber
chamber
change
cantilever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013172641A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015040794A (ja
Inventor
大 富松
大 富松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2013172641A priority Critical patent/JP6230334B2/ja
Publication of JP2015040794A publication Critical patent/JP2015040794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6230334B2 publication Critical patent/JP6230334B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Description

本発明は、温度センサに関する。
従来の温度センサとしては、半導体ピエゾ抵抗素子、サーミスタ素子などの測温抵抗体を用いたものが知られている。これらの温度センサは、電気抵抗値の温度変化を測定する方式であるため、当該電気抵抗値を測定する上で、素子に電流を流し、その時の電圧値を測定する必要がある。そのため、これらの温度センサは、温度測定に際して大きな電力消費を伴うものであるため、センサの省電力化に不向きである。
一方、温度測定に際して電力消費を伴わない温度センサとしては、充満式温度センサが知られている。当該充満式温度センサとしては、例えば、ブルトン管充満式温度センサが広く用いられている。
当該ブルトン管充満式温度センサは、金属製のブルトン管内部に充満された流体が外気温変化に即して膨張・収縮することでブルトン管を変位させ、その変位量に即した外気温変化を指針によって温度指示するものである(例えば、特許文献1等参照)。
特開平11−51777号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の充満式温度センサは、外気温変化を計測することができる一方で、他の温度変化(外気温と異なったある基準温度に対する相対的な温度変化)を精確に検知することができない。というのは、上記充満式温度センサでは、外気温と異なるある基準温度に設置する上で(例えば、外気温よりも遥かに高温の基準温度で維持されるべき装置に設置する場合など)、ブルトン管が膨張・収縮して、基準温度時点で指針による温度指示がなされてしまうためである。そのため、従来の充満式温度センサは、温度センサとしての利便性が不十分であるという課題があった。
そこで、本発明は、温度変化を精確に検出できる利便性の良い温度センサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る温度センサは、内部の温度が外部の温度変化に応じて変化し容積が一定の第1の温度室と、前記第1の温度室と仕切り板を介して連接され、内部の温度が外部の温度変化に追従しない容積が一定の第2の温度室と、を備え、前記仕切り板は、前記第1の温度室と前記第2の温度室とを熱的に絶縁し、前記仕切り板に配置され、前記第1の温度室と前記第2の温度室との圧力差に応じてたわみ変形するカンチレバーと、前記第1の温度室と第2の温度室との間で流体を流通させる間隙と、を含み当該カンチレバーの変形量を検出する検出部を有することを特徴とする。
請求項1記載の温度センサによると、ある基準温度に置かれた第1の温度室及び第2の温度室において、第1の温度室の温度(外部の温度)を変化させた場合、第1の温度室の内圧がその温度変化に応じて変化する一方で、第2の温度室の内圧(内部の温度)は変化しない。そのため、第1の温度室と第2の温度室の圧力差に応じてカンチレバーがたわみ変形するため、検出部にてその変形量を検出することで、基準温度に対する温度変化量(圧力変化量)を計測することが可能となる。しかも、第1の温度室及び第2の温度室をある基準温度に設置する際に第1の温度室の温度が変化したとしても、第1の温度室の流体が間隙を介して第2の温度室に流入するため、暫くすれば第1の温度室と第2の温度室は等温化(等圧化)されるため、カンチレバーをたわみの無い初期状態にすることができる。そのため、本発明の温度センサによると、第1の温度室と前記第2の温度室の相対的な温度変化量を精確に検出できる。
また、請求項2に係る温度センサは、前記検出部は、前記カンチレバーの上部に配置された圧電素子を有することを特徴とする。
請求項2記載の温度センサによると、カンチレバーのたわみ変形に応じて圧電素子が圧電効果による起電力を発生させるので、当該起電力を検出することで温度変化量を計測することができる。つまり、請求項2記載の温度センサによると、圧電素子を用いることで、温度変化量を電気信号として出力できるとともに、温度測定に際しての電力消費を極力抑えることが可能となる。
また、請求項3に係る温度センサは、前記仕切り板は、一部に開口を有し、前記カンチレバーは、前記開口の縁部に一端が固定され他端が自由端からなり、前記間隙を除く前記開口を閉塞するように配置されることを特徴とする。
請求項3記載の温度センサによると、カンチレバーが仕切り板の開口部分(つまり、第1の温度室と第2の温度室の境界部分)に設けられているので、一層精確に第1の温度室と第2の温度室の温度差を検出することができる。
また、請求項4に係る温度センサは、前記第1の温度室は枠体が伝熱材からなり、前記第2の温度室は枠体が断熱材からなることを特徴とする。
請求項4記載の温度センサによると、一層容易に第1の温度室と第2の温度室の温度差形成が実現できる。
また、請求項5に係る温度センサは、前記第1の温度室は、枠体が伝熱材からなる第3の温度室と、枠体が断熱材からなり、仕切り板を介して第2の温度室と連接された第4の温度室と、前記第3の温度室と前記第4の温度室とを分離し当該第3の温度室と第4の温度室とを熱的に絶縁する分離壁と、前記分離壁に設けられ、前記第3の温度室と前記第4の温度室との圧力差が予め定めた閾値を超えた場合に開弁して前記第3の温度室と前記第4の温度室との間で流体を流通させる前記間隙よりも大きな口径からなる弁部材と、を備えることを特徴とする。
請求項5記載の温度センサによると、外部の温度が非常にゆっくりと変化し、間隙を介して外部の温度変化速度に併せて第1の温度室から第2の温度室への内部流体の流通が進行することで、双方の温度室間に十分な差圧が生じない場合であっても、第3の温度室と第4の温度室との圧力差が予め定めた閾値を超えるまで第4の温度室を第2の温度室と等温等圧に保ち、上記圧力差が閾値を超えると同時に、十分に高圧又は低圧化された第3の温度室の流体を第4の温度室に流入させることで、第4の温度室と第2の温度室との間(カンチレバーの表裏面)に差圧を形成することができる。そのため、請求項5記載の温度センサによると、外部の温度が非常にゆっくりと変化する場合であっても、精確に第1の温度室と第2の温度室の温度差を検出することができる。
したがって、本発明は、温度変化を精確に検出できる利便性の良い温度センサを提供できる。
本発明の第1実施形態に係る温度センサの外観を表す概略図である。 図1に示す温度センサの縦断面図である。 図1に示す温度センサによる動作説明のための模式図であり、(A)は外気温の時間変化を、(B)は第1の温度室及び第2の温度室の内圧の時間変化を、それぞれ表す。 本発明の第2実施形態に係る温度センサの縦断面図である。 図4に示す温度センサによる動作説明のための模式図であり、(A)は外気温の時間変化を、(B)は第1の温度室及び第2の温度室の内圧の時間変化を、それぞれ表す。
以下、本発明に係わる温度センサ1000の第1実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
「第1実施形態」
(温度センサの全体構成)
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る温度センサ1000は、外気温の変化に応じて内部の温度が変化する第1の温度室200と、外気温の変化に追従せずに内部の温度が一定の第2の温度室300と、第1の温度室200と第2の温度室300の間に設けられた仕切り板400と、仕切り板400の上部に配設された電極500及び圧力センサ部100と、を備え、第1の温度室200及び第2の温度室300の内部に流体(空気)が密閉された構造からなる。
第1の温度室200は、内部及び底面が開口した箱形状からなる部材である。当該第1の温度室200は、例えば、アルミニウムや銅といった金属やSiなどの伝熱性の材料を用いて形成され、外気温の変化に応じて内部の温度が変化する。
第2の温度室300は、仕切り板400を介して第1の温度室200の下部に配設され、内部及び上面が開口した箱形状からなる部材である。当該第2の温度室300は、樹脂表面に例えば、アルミニウムといった金属が成膜された材料やセラミック材など、内外を熱的に絶縁可能な材料を用いて形成され、外気温の変化に追従せずに内部の温度を一定に保つ。
仕切り板400は、第1の温度室200の底面と第2の温度室300の上面とを接続し、第1の温度室200と第2の温度室300の蓋として機能する板状の部材である。当該仕切り板400は、樹脂材やセラミック材を用いて構成され、第1の温度室200の内部と第2の温度室300の内部とを熱的に絶縁する。
また、仕切り板400は、第1の温度室200の内部と第2の温度室300の内部とを連接する貫通孔410を有する。
電極500は、仕切り板400上面に設けられ、一部が外部へ露出するように配置された電極であり、後述する圧力センサ部100と電気的に接続される。
(圧力センサ部の構成)
圧力センサ部100は、図2に示すように、例えば、圧力センサの基部であるセンサフレーム10と、センサフレーム10の上部に基端側が支持されたカンチレバー15と、カンチレバー15の上部に配置された圧電体30と、カンチレバー15と貫通孔410の周縁との間に形成された間隙であり、第1の温度室200と第2の温度室300との間で内部流体を流通させるギャップ20と、を備えている。
上記センサフレーム10及びカンチレバー15は、例えば、シリコン支持層11、シリコン酸化膜12、およびシリコン活性層13を張り合わせたSOI基板14によって一体に形成される。
具体的には、センサフレーム10は、シリコン支持層11及びシリコン酸化膜12から構成され、貫通孔410に沿った孔を切り出した形状からなる。
一方、カンチレバー15は、平板状のシリコン活性層13よりギャップ20を切り出した形状からなる。つまり、カンチレバー15は、平面視矩形状の貫通孔410よりも長手方向及び幅方向の長さが僅かに小さくなるように(つまり、カンチレバー15が貫通孔410を塞ぐように)、平面視コ字状のギャップ20を切り出すことで、一端がセンサフレーム10に固定され、他端が自由端からなる矩形の片持ち梁状に形成される。ここで、ギャップ20は、第1の温度室200の内部と第2の温度室300の内部との微小な圧力差を検出するために、数マイクロメートルオーダーの大きさからなる。
圧電体30は、カンチレバー15の上面に配置され、カンチレバー15のたわみ変形に応じて撓み、圧電効果により起電力を出力する圧電材である。当該圧電体30は、MEMSプロセスによりシリコン基板上に圧電材をつけて加工したものである。このような構造により、微小な圧力差によっても、圧電体30が撓むことができるので、例えば1キロパスカル以下、数パスカルの圧力変化を検出できる感度を確保することができる。
以上のように構成された圧力センサ部100によると、カンチレバー15の上面側である第1の温度室200の内圧と、カンチレバー15の下面側である第2の温度室300の内圧と、に差圧が生じた場合、カンチレバー15及び圧電体30が当該差圧に応じて撓み変形し、圧電体30から圧電効果に基づく起電力が出力されるので、当該起電力を電極500より検出することで、上記差圧を計測することが出来る。そして、第1の温度室200と第2の温度室300とは、微小なギャップ20を介して内部流体がゆっくりと流通するため、差圧が生じた後時間経過とともに、第1の温度室200と第2の温度室300とが徐々に等圧化される。その結果、上記等圧化された状態では、カンチレバー15及び圧電体30が元の状態(たわみ変形前の状態)に戻り、電極500による起電力の検出がなされなくなる。
(温度センサの動作)
次いで、上述の温度センサ1000による測温時の動作について、図3を用いて説明する。ここで、第1の温度室200の内部温度/内圧をT1/P1,第2の温度室200の内部温度/内圧をT2/P2,外気の温度をTO、とする。また、測温時において外気の温度TOは、時間経過とともにTL→TH(TL<TH)へと変化していくものとする。
はじめに、温度センサ1000が、図3(A)の時間S0に示すように、外気温TO(=TL)に変化の無い初期状態、つまり第1の温度室200の内部温度T1と第2の温度室300の内部温度T2とが等温状態(T1=T2=TL)にあるものとする。この場合、図3(B)の時間S0に示すように、第1の温度室200と第2の温度室300の容積がそれぞれ一定であるので、第1の温度室200の内圧P1と第1の温度室200の内圧P2も等圧(P1=P2=PL)となる。そのため、センサ部100において、カンチレバー15は上下面に差圧が生じないためにたわみ変形することなく、圧電体30から起電力が出力されることは無い。
次に、上記の初期状態より外気温TOに変化が生じた、一例として、図3(A)の時間S0〜S1に示すように、外気温TOがTLからTHに変化(TH>TL)したものとする。この場合、第1の温度室200の内部温度T1は、外気温TOの変化に応じてTHに変化する一方、第2の温度室300の内部温度T2は、外気温TOの変化に依らずにTLを保つ。そのため、T1>T2の関係性と、第1の温度室200と第2の温度室300の容積の一定性と、により、図3(B)の時間S1に示すように、P1>P2の関係(P1=PH,P2=PL,PH>PL)が成り立つ。
したがって、センサ部100において、カンチレバー15の上面側が下面側に対して高圧となってカンチレバー15がその差圧に応じて下向きにたわみ変形するので、当該変形量に応じた起電力が圧電体30から出力される。その結果、センサ部100は、外気温TOの変化に応じた起電力を検出することで、温度変化量を計測することが可能となる。
そして、センサ部100は、当該温度を測定した後、第1の温度室200の内部流体と第2の温度室300の内部流体とが徐々に混ざり合っていき、第1の温度室200の内部温度T1と第2の温度室300の内部温度T2とが等温化されるにつれて、図3(B)の時間S2に示すように、カンチレバー15の上下面の差圧が消滅し(P1=P2=PHとなり)、カンチレバーがたわみのない状態に帰着する。
以上のように、本実施形態に係る温度センサ1000によると、ある基準温度に置かれた第1の温度室200及び第2の温度室300において、第1の温度室200の温度(外部の温度)を変化させた場合、第1の温度室200の内圧がその温度変化に応じて変化する一方で、第2の温度室300の内圧(内部の温度)は外部の温度に追従する変化をしない。そのため、第1の温度室200と第2の温度室300の圧力差に応じてカンチレバー15がたわみ変形するため、センサ部100にてその変形量を検出することで、基準温度に対する温度変化量(圧力変化量)を計測することが可能となる。しかも、第1の温度室200及び第2の温度室300をある基準温度に設置する際に第1の温度室200の温度が変化したとしても、第1の温度室200の流体がギャップ20を介して第2の温度室300に流入するため、暫くすれば第1の温度室200と第2の温度室300は等温化(等圧化)されるため、カンチレバー15をたわみの無い初期状態にすることができる。そのため、本発明の温度センサによると、第1の温度室200と第2の温度室300の相対的な温度変化量を精確に検出できる。
「第2実施形態」
次いで、本発明の第2実施形態に係る温度センサ1100について、図4〜図5を用いて説明する。なお、温度センサ1100の各部構成について、第1実施形態に係る温度センサ1000と同一構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
第1実施形態に係る温度センサ1000では、図5の破線で示すように、微小時間S1で外気温TOがTLからTHに変化した際、その温度変化量を圧力センサ部100にて計測出来る旨を説明したが、図5の実線で示すように、外気温TOの変化が非常にゆっくりと変化する場合(S1<<S3)、外気温TOの変化速度に併せて第1の温度室200から第2の温度室300への内部流体の流通が進行することで、双方の温度室間に十分な差圧が生じない可能性もある。
そこで、図4に示すように、本実施形態に係る温度センサ1100は、第1の温度室200と、第2の温度室300と、仕切り板400と、電極500と、圧力センサ部100と、を備え、第1の温度室200が、分離部600によって第3の温度室200aと第4の温度室200bとに分離される構成とする。
第3の温度室200aは、例えば、アルミニウムや銅といった金属やSiなどの伝熱性の材料を用いて形成され、外気温の変化に応じて内部の温度が変化する。
第4の温度室200bは、樹脂表面に例えば、アルミニウムといった金属が成膜された材料やセラミック材など、内外を熱的に絶縁可能な材料を用いて形成され、外気温の変化に追従せずに内部の温度を一定に保つ。
分離部600は、第1の温度室200を第3の温度室200aと第4の温度室200bとに分離する分離壁610,620と、予め定められた開弁圧で開弁する弁部材650と、で構成される。
分離壁610,620は、樹脂材やセラミック材を用いて構成され、第3の温度室200aと第4の温度室200bの内部とを熱的に絶縁する。
弁部材650は、第3の温度室200aと第4の温度室200bの差圧が開弁圧Pthを上回った際に開弁して、第3の温度室200aと第4の温度室200bとの間の流体の流通を許容する弁である。なお、弁部材650の開弁時の開口径は、ギャップ20の口径よりも十分大きいものとする。
(温度センサの動作)
次いで、上述の温度センサ1100による測温時の動作について、図5を用いて説明する。ここで、第2の温度室300の内部温度/内圧をT2/P2,第3の温度室200aの内部温度/内圧をT3/P3,第4の温度室の内部温度/内圧をT4/P4、外気の温度をTO、とする。また、測温時において外気の温度TOは、時間経過とともにTL→TM1→TM2→TH(TL<TM1<TM2<TH)へと変化していくものとする。さらに、弁部材650の開弁圧Pthは、図5(B)に示される、PM1−PLよりも大きくPM2−PLよりも小さい値とする。
はじめに、図5(A)の実線の時間S0に示すように、温度センサ1000が、外気温TO(=TL)に変化の無い初期状態、つまり第2の温度室300〜第4の温度室200bの内部温度が等温状態(T2=T3=T4=TL)にある場合は、第1実施形態と同様である。
次に、図5(A)の実線の時間S1に示すように、上記の初期状態より外気温TOがTM1に変化したものとする。この場合、第3の温度室200aの内部温度T3が外気温TOの変化に応じてTM1に変化するため、図5(B)の実線で示すように内圧P3がPM1に上昇する。一方で、第2の温度室300の内部温度T2及び第4の温度室200bの内部温度T4は、外気温TOの変化に依らずにTLを保つため、図5(B)の破線及び一点鎖線で示すように、第2の温度室300の内圧P2及び第4の温度室200bの内圧P4はPLのままである。この際、第3の温度室200aと第4の温度室200bの圧力差は、PM1−PLであり、弁部材650の開弁圧Pth未満であるため、第3の温度室200aから第4の温度室200bへ内部流体は流通しない。
次に、図5(A)の実線の時間S2に示すように、外気温TOがTM1からTM2に変化したものとする。この場合、第3の温度室200aの内部温度T3が外気温TOの変化に応じてTM2に変化するため、内圧P3がPM2に上昇する一方、第2の温度室300の内部温度T2及び第4の温度室200bの内部温度T4は、外気温TOの変化に依らずにTLを保つ。そのため、第2の温度室300の内圧P2及び第4の温度室200bの内圧P4はPLのままである。この際、第3の温度室200aと第4の温度室200bの圧力差は、PM2−PLであり、弁部材650の開弁圧Pthを超えるため弁部材650が開弁し、第3の温度室200aから第4の温度室200bへ高圧の内部流体が一気に流入する。
したがって、図5(A)の実線の時間S2〜S3にかけて、第4の温度室200bの内圧P4は第3の温度室200aの内圧P3に追従するように一気に昇圧される。一方で、第4の温度室200bと第2の温度室300との内部流体の流通は、弁部材650よりも十分小さな口径よりなるギャップ20を介してなされるため、第2の温度室300の内圧P2は非常にゆっくりと昇圧される。
その結果、センサ部100において、カンチレバー15の上面側が下面側に対して高圧となってカンチレバー15がその差圧に応じて下向きにたわみ変形するので、当該変形量に応じた起電力が圧電体30から出力される。その結果、センサ部100は、外気温TOの変化に応じた起電力を検出することで、温度を計測することが可能となる。
以上により、第2実施形態に係る温度センサ1100によると、第1実施形態に係る温度センサ1000と同様の効果が得られることは勿論、外気温が非常にゆっくりと変化した場合であっても、その温度変化量を計測することが可能となるので、一層利便性の良い温度センサを提供することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態への適宜の変更が可能である。具体的には、上記第1及び第2実施形態において、温度センサ1000,1100が外気温の変化を計測する例を示したが、温度センサ1000,1100は、所定の装置に取り付けられ当該装置の温度変化(停止時と駆動時の温度変化など)を計測することとしても勿論良い。この場合の温度センサ1000,1100は、熱伝導性に優れた第1の温度室200(第3の温度室200a)の表面側に上記装置が当接するように取り付けられることで、精確に装置の温度変化を計測することができる。
1000,1100 温度センサ
10
11 シリコン支持層
12 シリコン酸化膜
13 シリコン活性層
14 SOI基板
15 カンチレバー
20 ギャップ(間隙)
100 圧力センサ部
200 第1の温度室
200a 第3の温度室
200b 第4の温度室
300 第2の温度室
400 仕切り板
410 貫通孔(開口)
500 電極
600 分離部
610,620 分離壁
650 弁部材

Claims (4)

  1. 内部の温度が外部の温度変化に応じて変化する第1の温度室と、
    前記第1の温度室と仕切り板を介して連接され、内部の温度が外部の温度変化に追従しない第2の温度室と、
    を備え、
    前記仕切り板は、前記第1の温度室と前記第2の温度室とを熱的に絶縁し、
    前記仕切り板に配置され、前記第1の温度室と前記第2の温度室との圧力差に応じてたわみ変形するカンチレバーと、前記第1の温度室と第2の温度室との間で流体を流通させる間隙と、を含み、前記カンチレバーの上部に配置された圧電体を有し前記外部の温度変化に応じて前記圧電体から出力される起電力を検出する検出部を有することを特徴とする温度センサ。
  2. 前記仕切り板は、一部に開口を有し、
    前記カンチレバーは、前記開口の縁部に一端が固定され他端が自由端からなり、前記間隙を除く前記開口を閉塞するように配置されることを特徴とする請求項に記載の温度センサ。
  3. 前記第1の温度室は枠体が伝熱材からなり、前記第2の温度室は枠体が断熱材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度センサ。
  4. 前記第1の温度室は、
    枠体が伝熱材からなる第3の温度室と、
    枠体が断熱材からなり、仕切り板を介して第2の温度室と連接された第4の温度室と、
    前記第3の温度室と前記第4の温度室とを分離し当該第3の温度室と第4の温度室とを熱的に絶縁する分離壁と、
    前記分離壁に設けられ、前記第3の温度室と前記第4の温度室との圧力差が予め定めた閾値を超えた場合に開弁して前記第3の温度室と前記第4の温度室との間で流体を流通させる前記間隙よりも大きな口径からなる弁部材と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度センサ。
JP2013172641A 2013-08-22 2013-08-22 温度センサ Active JP6230334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013172641A JP6230334B2 (ja) 2013-08-22 2013-08-22 温度センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013172641A JP6230334B2 (ja) 2013-08-22 2013-08-22 温度センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015040794A JP2015040794A (ja) 2015-03-02
JP6230334B2 true JP6230334B2 (ja) 2017-11-15

Family

ID=52695037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013172641A Active JP6230334B2 (ja) 2013-08-22 2013-08-22 温度センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6230334B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5315280Y2 (ja) * 1972-03-31 1978-04-21
US9188497B2 (en) * 2011-01-28 2015-11-17 The University Of Tokyo Differential pressure sensor

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015040794A (ja) 2015-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zhang et al. A self-bended piezoresistive microcantilever flow sensor for low flow rate measurement
US20220333966A1 (en) Thermal fluid flow sensor
JP5778619B2 (ja) 圧力センサ
CN107445133B (zh) 对热机械封装应力具有低灵敏度的小型负荷传感器装置
JP6168952B2 (ja) 圧力センサ
EP2700928A2 (en) Pressure sensor
JP6748788B2 (ja) 空圧基盤触覚センサー
JP5853171B2 (ja) 半導体圧力センサおよびその製造方法
CN101608962B (zh) 一种微型皮拉尼计
JP6144540B2 (ja) 圧力センサ
JP5656191B2 (ja) 流速センサ
JP6184006B2 (ja) 圧力センサ
US8511168B2 (en) Sensor element for capacitively measuring differential pressure
JP6230334B2 (ja) 温度センサ
Dau et al. Design and fabrication of convective inertial sensor consisting of 3DOF gyroscope and 2DOF accelerometer
JP2013108876A (ja) 半導体圧力センサおよびその製造方法
Qaradaghi et al. Frequency output MEMS resonator on membrane pressure sensors
JP2013148495A (ja) 半導体センサ
KR101024616B1 (ko) 기울기 또는 가속도 측정이 가능한 반도체 센서 및 그의 제조방법
RU207048U1 (ru) Тепловой датчик давления
JP2014134543A (ja) センサ素子、感圧型センサ及び触覚センサ
Okada et al. Wafer level sealing characterization method using Si micro cantilevers
CN114166402B (zh) 一种mems气流压力传感器及其制备方法
JP2010230312A (ja) 半導体センサの製造方法及び半導体センサ
JP6294083B2 (ja) 電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160609

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20161026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170522

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171010

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6230334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250