JP6228918B2 - 照射および成型ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、光硬化性ポリマー組成物を硬化させるための1つ以上のUV光源を備える照射および成型ユニットに関する。本発明の照射および成型ユニットにより、ポリマー成型体またはポリマー被覆品、特にシリコーン成型品を、連続プロセスまたはバッチプロセスで非常に効率的に生産することができる。本発明の照射および成型ユニットは、特に、ポリマー成型材料由来の透明モールド、特にポリアクリレート由来の透明モールドの寿命を延ばすものである。直接的な放射線(例えば広い放射スペクトルを有する水銀灯を備えた従来のUV光源)に曝されるポリアクリレートモールドは、2、3回の成型後に、照射を受けた表面が変形し、退色し、且つ、UV透過率を低下させるので、これまでのところ、短期間の使用後に取り換えられなければならなかった。高精度のモールドキャビティまたは大容積モールドを惜しげなく生産するため、これは非経済的である。しかしながら、モールド(例えばポリアクリレート由来)の製造コストにもよるが、UV透過率および硬化速度の著しい低下を引き起こさない、少なくとも50回、好ましくは少なくとも100回の成型または照射硬化の使用が望まれる。
本発明の照射および成型ユニットは、特に、光硬化性ポリマーからの成型品の生産、特にエラストマー成型品、熱硬化性成型品、熱可塑性成型品、または熱可塑性エラストマーの成型品の生産に用いられてよい。
また、本発明の照射および成型ユニットは、可能な限りコンパクトであるべきであり、これは、多くの射出成型機の構造に必要とされることである。従って、本発明の照射ユニットは、射出成型機において、対応して提供されるモールド保持装置に固定される。この位置において、光硬化性ポリマー組成物により、モールドキャビティの、機械制御による充填および開閉が可能である。これと比較して、より容積の大きい照射ユニットでは、相応に大きなモールド保持装置を有する複雑な射出成型機が必要であり、これらは個々に製造される必要があるので、大幅なコスト増につながる。
先行技術からは、透明な窓を有するモールドが知られており、これは、光硬化性ポリマーの成型および化学的架橋用であると考えられる。米国特許第5401155号明細書は、前側に光透過窓を有する金属モールドについて記載しており、これは光源に対して直角に設置されている。米国特許第6627124号明細書は、レンズ体製造用の2部モールド(two−part mold)を請求の範囲に記載しており、モールドの2分の1が透明材料からなっている。米国特許第5885514号明細書は、モールドの透明な上側半分と下側半分とを有するシーリングプレート上でシールを成型および硬化する方法を教示している。米国特許出願公開第2007/141739号明細書は、発光ダイオード(LED)の封入用のシリコーン成型体の硬化について開示している。
従来の光源の強力な熱の発生のため、これまでに利用可能な光源を用いて光硬化性ポリマーからより大きな成型品を生産するには常に、利用可能なUV光透過性の透明要素と、許容される照射光出力との間で妥協が必要であった。安価で、容易に加工可能であり、且つ、耐久性のある光透過性要素(すなわち窓)を提供するために、透明材料は、光が入射するための一連の要求を満たさなければならない。それらは、所望の波長のUV光を、吸収損失なしに可能な限り完全に透過させなければならない。それらが成形モールドキャビティの一部であるならば、特に、簡単な成型により加工可能であるべきである。このことは、モールド壁の所望の輪郭が、単純な手段で設計および加工されるべきであることを意味する。一方、シリカガラスが理想的なUV光透過材料であり、これは更に耐熱性および耐スクラッチ性であるが、表面加工法によって成形するのが困難であり、且つ、高価である。シリカガラス製の透明要素は確かに、機械的応力を低減し、且つ、破損リスクを減らす様式で、モールドキャビティ壁またはモールドにおける入射窓として用いられ得るが、当該使用はある種の条件に拘束される。シリカガラスと一部の光硬化されたポリマーとの接着性(これによって接着結合し得る)だけでなく、シリカガラスの脆弱性も考慮しなければならない。このことが、硬化後の成型品の分離を難しくしている。他の塩分含有(saline)または鉱物ガラスも、類似の利点および不利点を有する。しかしながら、これらの材料は、より小さな平面ワークピースが透明窓として挿入され得る単純な設計モールドキャビティまたは射出チャンネルに非常に適している。
代替物として考えられ得る透明な熱可塑性プラスチックは、耐熱性が不十分であり、既知のUV照射条件下では寿命があまりに短い。UV照射中に用いられる光源は、様々な機構により透明成型体に影響を及ぼす。一方で、非常に短い波長領域のUV放射線により、ポリマー構造の破損がもたらされ、他方、UV照射に用いられる光源における熱進行(heat development)、または、特にIR領域の放射線量により、透明成型体における熱進行が増大する。UV光源に起因した、透明成型材料の加熱によりそれらは伸長し、その中で製造される成型品の幾何学的精度に悪影響を及ぼす。熱進行の問題が重大になるほど確実に、照射および成型ユニットはよりコンパクトに構築される。
一方、シリカガラスと比較して、多くの透明熱可塑性プラスチックが、成型チャンネルにおいて、またはモールドキャビティ内で、もしくはモールドキャビティに使用されるための成形要素に容易に加工され得ることが有利である。
米国特許第5401155号明細書 米国特許第6627124号明細書 米国特許第5885514号明細書 米国特許出願公開第2007/141739号明細書
従って、本特許出願の発明者らは、可能な限りコンパクトであり、更には安定な、種々の射出成型機に適した照射および成型ユニットを提供するという目標を設定する。
当初、1つのアプローチは、モールドを適切な液体冷却剤と接触させることにより、使用する透明モールドを冷却することに関するものであったが、UVランプからのUV光を透過させる分野のものではなかった。なぜならこれまで、これは、硬化に弊害をもたらすと考えられていたからである。この種の冷却では、熱は当然、冷却媒体と透明モールドとの界面で放散する。成型材料内の熱伝導によって、UV光が透過する透明モールドの領域における一定の熱放散も達成される。しかしながら、達成される熱放散は、特に液体冷却剤と直接的に接触していない領域(特に透明領域)において確かに、なお不十分であるとみなされる。従って、本特許出願の発明者らは、UV硬化性樹脂組成物の組込みのために、透明成型品、特に熱可塑性材料から製造されたものの冷却を向上させることによって耐久性を向上させる可能性を模索した。熱の発生がより少ないLED UV光源の使用等、種々の可能性が考えられた。しかしながら、これらは未だ、非常に小さな放射エネルギーしか生じないことが多い。例えば米国特許出願公開第2002/0118541号明細書に示されるように、UV放射線源自体を冷却して熱放出を和らげるという別の可能性が考えられた。しかしながら、ここでも、熱放散は、特に透明モールドの透過領域の領域で、依然として非常に低い。また、UV放射線源の冷却に関連して、技術装置の複雑さが増し、コストの増加を伴う。
驚くべきことに、本特許出願の発明者らは今回、透明成型体の最適かつ安価な冷却と共に、寿命の延長が可能であることを見出した。本発明に従う冷却装置を配置すれば、モールドの伸長がより低下し、結果的に硬化成型品の形状および寸法安定性の精度が増す。後に記載する照射および成型ユニットは、コンパクトなデザインを達成できる性能を有している。これは、透明層と1つ以上のUV光源との間に位置する液体層を備える。この点に関して、冷却液体層は、図1から図3に概略的に示す通り、UV光源に固定されていないし、その一部でもない。それにもかかわらず、冷却されたモールドおよびUV光源は、一体型照射ユニットを任意に形成し得る。決定的要因は、液体層の位置および配置である。特に驚くべきことに、この配置を使用しても、透明モールドにおける硬化性ポリマー組成物の架橋速度は、著しく低下しない。さらに、透明成型体の冷却は、液体層と透明成型体間の熱伝達、ならびにUV放射線源から放たれる熱およびIR放射線の選択的吸収の何れかによって達成することができ、UV放射線源に対する特定の技術的措置を必要としない。本発明の照射および成型ユニットを用いることにより、過度の照射による透明成型体要素の変形、退色および曇りが強く抑えられる。本発明者らはさらに、特に熱可塑性UV光透過性要素を、耐熱性の制限を負わせることなく用いることができると同時に、硬化されるべきポリマー組成物に時間あたりのパワーが高い光を導入することができる装置の作製に成功した。適合性(光硬化性ポリマーとの相互作用)に関しては、透明要素は、光硬化性ポリマーと適合し得る。結果として、本発明の装置によれば、透明成型体の著しく長い寿命を達成することができ、用いられるエネルギーおよび放射パワーに基づくUV光収率が全体的に増大する。本装置は概して、低いツール温度(tool temperature)での加工法を可能にし、これは例えば、複合成分が感熱性である場合、または耐熱性の低いプラスチックから製造される挿入物の射出が実行されなければならない場合、2成分射出成型に有利である。さらに、本発明は、光硬化成型品製造用のコンパクトな一体型モールドの生産および利用を可能にするものであり、成型体のUV透明材料は、液体層が重ねられるにもかかわらず、十分にUV光透過性であり、且つ、液体層のため、長い寿命を示し、脆弱性および曇りの傾向が低い。
従って、本発明は、光硬化性ポリマー組成物を硬化させるための照射(および成型)ユニット(以降、簡単に、照射ユニットとも称する)であって、
−光硬化性ポリマー組成物と接触している少なくとも1つの透明層に照射する1つ以上のUV光源と、
−光硬化性ポリマー組成物を受ける少なくとも1つのモールドと、
−透明層と1つ以上のUV光源との間に位置し、UV光源に常時固定されているわけではない少なくとも1つの液体層と
を備え、透明層がUV光源と光硬化性ポリマー組成物との間に位置している、照射(および成型)ユニットを提供する。
本明細書中で、用語「UV光源に常時固定されているわけではない」は、液体層がUV光源またはそのハウジングの一部でないことを意味する。むしろ、液体層は通常、UV光源またはそのハウジングから離れて配置されている。しかしながら、照射(および成型)ユニットは、互いに固定した配置にある液体層とUV光源とを含んでよい。しかしながら、これらの場合でさえも、UV光源はなお、液体層から分離されたユニットであるので、液体層とは別に製造され、販売され、且つ、用いられる。
図1は、本発明の照射および成型ユニットの一実施形態を概略的に説明する。本発明の照射ユニットに係るこの実施形態において、液体層は透明層と直接的に接触しており、液体層はUV光源側に開いており、これは被覆によって囲まれないことを意味する。本発明の照射および成型ユニットの、この特に単純な実施形態は例えば、透明層上を液体フィルムで覆うことによって実現され得る。液体層の厚さは、液体層の領域において、対応する高い側壁を提供することにより変化させることができる。 図2は、本発明の更なる実施形態を概略的に説明する。この実施形態は、液体層がいわば透明層と透明カバー層とに囲まれているという事実により、図1で説明する実施形態から区別される。ここで、シーリング要素が、透明層と透明カバー層との間に与えられてよく(図示せず)、これは液体層の漏出を有効に防止する。 図3は、本発明の更なる実施形態を概略的に説明する。この実施形態は、液体層が両側にある透明カバー層によって囲まれているという事実によって、図1で説明する実施形態から区別される。ここで説明される実施形態では、UV光源の反対を向く側の透明変換層は、透明層とは直接的にぴったりと接触しており、透明層は導光ポリマー組成物と接触している。この実施形態は、液体層を受ける要素が、透明層としっかりと接触している必要がないという利点をもたらし、合わせて冷却チャンネルとも呼ばれる液体層とカバーの交換が容易になる。このことは、液体層、または冷却もしくは熱吸収層がそれぞれ、別個の部品として提供されてもよいという利点を有し、操作中に、UV透過率が下がった透明カバー層と素早く置き換えることができる。透明層は一般的に、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドの一部として存在し、影響を受けず、耐久性が高まる。 図4は、図3の実施形態の特別な実施形態を説明しており、液体層は、2つの透明カバー層によって囲まれており、透明層からは分離されている。この実施形態は、透明層とUV光源との間に液体層を、交換可能な冷却プレートとして簡単に押し込むこともできる。多くの場合、封入された液体層が透明層から離れているこの実施形態において、冷却効果も十分である。封入された液体層と透明層との間に好ましくは冷却された気流を通過させることによって、付加的な冷却効果を達成することができる。 図5は、本発明の照射および成型ユニットの具体的な実施形態を説明しており、液体層がUV透明層と直接的に接触している。液体層は、UVランプに面する側に封入されている。UV透明層に面する側では、液体層は、UV透明層と直接的に接触してよいか、または更なるカバー層が、液体層とUV透明層との間に提供されてよい。後者の場合、液体層を形成する要素は、別個の交換可能な部品として提供されてよい。たとえカバー層が1つだけ、UV光源に面する側に提供されるとしても、透明度が下がった場合には容易に交換され得る。 図6は、本発明の照射および成型ユニットの更に具体的な実施形態を説明しており、液体層がUV透明層と直接的に接触している。ここで、液体層に存在する液体は、再循環される。結果として生じる冷却サーキットでは、好ましくは、熱交換器が組み込まれている(図示せず)。また、この実施形態において、液体層を含む要素は、交換可能な部品として形成されてよい。 図7は、透明層における温度進行を説明しており、図3で説明する実施形態に対応する本発明の実施形態に関する照射サイクル数に応じたものであり、透明層は、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドの一部として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)から形成されている。液体層としては、約20℃の流水層が用いられた。液体層は封入され、PMMA層と直接的に接触していた。図7からわかるように、本発明に従う液体層の使用により、PMMA成型層の温度は著しく低下し、このようして黄変はかなり引き下げられ、変形もなく、UV光透過に対する寿命が大幅に延長される。
現行の知見によれば、本発明に従う照射ユニットにおいて用いられる液体層は、以下の機能を実質的に満たす。
第1に、透明成型層から熱を吸収し、放散させることによって、透明層を、特にUV光源に面する領域またはUV光が透過する領域において冷却する。一方、UV光源において発生する熱またはIR放射線を吸収することにより、結果として生ずる、透明成型層の発熱および変形を防ぐ。また、液体層は、透明成型層の寿命を減ずることもあるUV光の短波長部分の一部を吸収するように設計されてもよい。驚くべきことに、この比較的単純な構造によって、特に、透明成型層の特に効率的な冷却、および結果として、寿命の延長、ならびに、透明成型層の低変形性(製造された硬化成型品の形状の精度の増大に対応する)が達成される。
本発明の好ましい実施形態の説明
本発明の好ましい実施形態において、照射および成型ユニットは、液体層の厚さが0.01mmから50mm、好ましくは1から10mmであることを特徴とする。上記厚さは、実際に液体層の厚さのみを含み、周りを囲んでもよい任意のカバー層の厚さは含まない。液体層の厚さがあまりに薄い場合、フィルタ効果(温度および放射線)は場合によっては十分でない。50mmを超える厚さは、冷却に対して更なる寄与をもたらさないため、一般的に有益ではない。
本発明の更に好ましい実施形態において、照射ユニットは、液体層の厚さが、>700nmの範囲におけるUV光源の総放射線の少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%の部分が吸収されるように寸法決めされることを特徴とする。
本発明の更に好ましい実施形態において、照射ユニットは、液体層が前記透明層と接触し、且つ、UV光源と接触していることを特徴とする。かかる実施形態は例えば、液体層が、適切な側壁を用いることによって透明層を覆って位置するか又は透明層を覆って流れ、UV光源が、液体層に浸かっているか又は液体層に接触した状態であることが理解され得る。
しかしながら、1つ以上のUV光源と液体層との間に、少なくとも1mm、より好ましくは>10mm、より好ましくは>30mmの範囲の間隔が与えられることがより好ましい。好ましくは、間隔は最大150mmであり、より好ましくは最大100mmである。このことから、対応する好ましい範囲は、例えば、1から150mmおよび10から100mmとなる。
好ましい実施形態において、照射ユニットは、液体層中の液体を交換するための手段を有する。このような手段により、液体は液体層中で確実に再循環される。これは好ましくは、熱交換器が取り付けられたサーキット中で実行されてよい。好ましくは、液体層中の質量流量は、少なくとも0.1g/(min・cm)、より好ましくは0.5から50g/(min・cm)、さらにより好ましくは5から10g/(min・cm)である。
本発明の好ましい実施形態において、液体層は透明層と直接的に接触しており、この透明層はUV光によって透過され、且つ、光硬化性ポリマー組成物と接触している。このようにして、カバー層が液体層と透明層との間にある実施形態と同様、より多くの熱が自然と透明層から放散される。しかしながら、液体層が透明層と透明カバー層との間に位置し、これらと接触している照射ユニットの実施形態は、多くの場合、熱放散が十分である。この実施形態は概して、液体層を伝導する要素の、より簡単な交換を可能にするものである。
本発明の照射ユニットの更に好ましい実施形態において、液体層は、UV光源と透明層との間に位置する2つの透明カバー層の間に位置することを特徴とする。ここで、前述したように、透明層に面する透明カバー層は、透明層と接触していてもよいし、そこから分離されていてもよい。それにもかかわらず、この実施形態は、液体層を含み、2つのカバー層と中間液体層と任意の周辺装置(接合部、熱交換器等)とからなり、そして、例えば冷却プレートの様式で形成される部品は、UV光の光路から容易に取り出すことができ、且つ、別の対応する新たな部品に交換することができ、大きな維持作業が必要ではないという利点を有する。これは、透明度、特にUV光源に面するカバー層の透明度が、硬化速度が容認できなくなるまで低下した場合に、常に必要とされることである。
既に述べた通り、UV光源の反対を向くカバー層が透明層と接触している実施形態は、透明層におけるより良好な熱放散という利点を有する。好ましい実施形態において、液体層は熱交換器と接触して、中で発生した熱を放散させる。好ましくは、液体層の液体は赤外線を吸収する。しかしながら、同時に、UV放射線に対して透過性でなければならない。なぜなら、これが光硬化性ポリマー組成物の硬化を引き起こすからである。好ましい実施形態において、液体層の液体は、水、脂肪族アルコール、炭化水素、イオン性液体および塩、ならびにこれらの混合物からなる群から選択される。液体層の液体は、1つ以上のIR吸収添加剤を更に含有してよい。かかるIR吸収添加剤の例として、可能な限りUV光を吸収しない、可溶性またはコロイド状IR吸収添加剤、例えば、それぞれの吸収スペクトルを有する有機化合物、または、Al、B、Ce、In、Sn等の金属もしくはSi、Ge等の準金属の適切なコロイド状酸化物もしくは水酸化物等が挙げられ、有機基で修飾されていてもよい。
照射ユニットの更なる実施形態において、流体ベースでないIR放射線フィルタが付加的に、UV光源と透明層との間に配置されることを特徴とする。かかるIR放射線フィルタの例としては例えば、感波長フィルタまたはダイクロイックミラー要素が挙げられる。本発明の照射ユニットにおいて、任意のフィルタ要素を備えるUV光源では、総放射線の>700nmの範囲の部分は15%未満であり、<300nmの範囲の部分は15%未満である。
本発明の照射ユニットの更なる実施形態において、1つ以上の光伝導要素および/または光反射要素を備えることを特徴とする。
本発明の照射ユニットの更なる実施形態では、光硬化性ポリマー組成物のための1つ以上の射出チャンネルを備えることを特徴とする。
本発明で用いられるUV光源は好ましくは、UV蛍光ランプ、高圧水銀蒸気ランプ、UVアークランプ、ハロゲン化金属ランプ、キセノンランプ、フラッシュランプ、非ドープまたはFeもしくはガリウムドープ水銀ランプ、およびブラックライトランプから選択される。特に好ましいのは、Feまたはガリウムドープ水銀ランプである。
本発明の照射ユニットにおいて、液体層とUV光源との距離は、固定されているか、または可変である。距離が可変であると、必要に応じて、フィルタまたはスクリーン等の付加的要素を光路内に挿入する可能性を提供するのに有利なことがある。
本発明の照射ユニットは好ましくは、照射ユニットのアセンブリを形成するいくつかの従属部品(subcomponent)からなるように設計される。概して、UV放射線源部品、液体層を受ける部品、および成型部品等の従属部品からなる。これらの部品のアセンブリは、固定式または着脱可能に提供されてよいが、個々の部品の交換が可能であるため、後者の実施形態が好ましい。照射ユニットの更なる実施形態において、光硬化ポリマー組成物のための1つ以上の射出チャンネルを備え、硬化が起こるモールドの充填をもたらす。
本発明の照射ユニットは、光硬化性ポリマー組成物と接触している透明層を有し、これを介してUV光が光硬化性ポリマー組成物に浸透して硬化を生じさせる。好ましくは、前記透明層は、光硬化性ポリマーを受けるモールドの一部であってよく、そこで硬化が起こる。しかしながら、透明層を前記射出チャンネル内に提供することも可能である。かかる射出チャンネルは、例えば、暴露ステーションのように構築されてよい。本実施形態において、射出チャンネル内では当然硬化は起こらない、即ち、照射されたポリマー組成物は流動可能なままであり、モールドに入り、そこで硬化される。通常、これは、照射時間がいわゆるゲル化時間未満の場合である(例えば欧州特許第1817372号明細書参照)。また、本実施形態においても、通常、熱可塑性ポリマー(特にPMMA)から製造される透明領域の冷却、およびそれによる寿命の延長が、本発明に従う照射ユニットによって達成され、そして、照射された光硬化性ポリマー組成物の温度、従って硬化モールド内の温度もまた下げられる。これによって次に、硬化モールドにおける最終硬化の際に、より高い形状精度がもたらされる。本発明に従う照射ユニットにおいて、光硬化性ポリマー組成物と接触している透明層は好ましくは、熱可塑性ポリマー材料からなる。かかるポリマー材料としては好ましくは、ポリメタクリレートが挙げられ、以下でより詳細に説明する。好ましい実施形態において、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドの全体は、熱可塑性ポリマー材料からなる。
しかしながら、本発明に従えば、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドは、例えば金属で形成される不透明領域を含むことも可能である。放射が射出チャンネルの領域において起こる場合には、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールド(硬化モールドと呼ぶこともある)の全体が、不透明材料から製造されてもよい。
本発明の更なる実施形態において、照射ユニットは、複数のUV光源を有していてもよい。
本発明に従って使用されるUV光源は好ましくは、放射が少なくとも0.1mW/cmである。
本発明の照射ユニットは、硬化されたポリマー成型体の連続生産もしくはバッチ式生産のため、または、硬化されたポリマー層を有する物品の生産のために用いられてよい。後者の場合、光硬化性ポリマー組成物は、被覆されるべき基材と接触している。
本発明の照射ユニットは好ましくは、以下でより詳細に説明する光硬化性シリコーン組成物を硬化させるのに用いられる。
本発明に従えば、UV光源を含まない、照射ユニットの従属部品も請求の範囲に記載される。本発明の照射ユニットは、この従属部品を用い、市販のUV光源を加えることによって簡単に形成され得る。
従って、本発明はまた、光硬化ポリマー組成物を硬化させるモールドアセンブリであって、
−光硬化性ポリマー組成物を受ける少なくとも1つのモールドと、
−光硬化性ポリマー組成物と接触しており、且つ、UV照射のために透過性である少なくとも1つの透明層と、
−透明層の照射によって照射されるように配置される、少なくとも1つの液体層と
を含むモールドアセンブリを含む。
このUV光源を含まない成型ユニットについてはある程度、本発明に従う照射および成型ユニットの説明が適宜適用される。本発明の照射および成型ユニットは、この成型ユニットを使用し、1つ以上のUV光源を加えることによって形成され得る。
本発明は更に、硬化ポリマー成型体または硬化ポリマー被覆品の製造方法に関するものであり、1つ以上の光硬化性ポリマー組成物が、本発明の照射ユニットを用いて硬化される。前記方法は、好ましくは、
a)照射ユニットの部品を組み立てる任意の工程と、
b)1つ以上の被覆されるべき物品を、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールド内に挿入する任意の工程と、
c)1つ以上の光硬化性ポリマー組成物を、任意に1つ以上の射出チャンネルによって、少なくとも1つの、または全ての既存のモールド内に導入する工程と、
d)射出チャンネルの領域、および/または光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドの領域にある透明層を介して、光硬化性ポリマー組成物に照射する工程と、
e)硬化ポリマー成型体またはポリマー被覆品を、連続して、またはバッチ式に取り出す工程と
を含む。
該方法の好ましい実施形態では、更に:
a)硬化を活性化するのに有効な波長範囲を決定する工程と、
b)有効な波長範囲に最大放射があるUV光源を選択する工程と
を含む。
液体層がもたらす吸収性能の適合が行われてもよい。光硬化性ポリマー組成物を硬化させるのに有効な波長領域は、好ましくは345から385nm(波長領域の絶対的または局所的最大レベル)の範囲内である。
本発明は更に、ポリマー成型品またはポリマー被覆品の製造のための照射ユニットの使用を提供する。
本発明に従う照射ユニットを用いて、原則として、任意のフォトまたは光硬化性組成物、例えば、種々のアクリレート、アクリレート誘導体、脂肪族または芳香族エポキシド(欧州特許出願公開第0826431号明細書に開示される)、更にビニルオキシ誘導体、メルカプタン置換脂肪族もしくは芳香族モノマーまたはオリゴマー、不飽和ポリエステル、ビスアリル置換アンモニウム化合物(欧州特許出願公開第548826号明細書または欧州特許出願公開第1265942号明細書に開示される)等(これら同士の混合物、または透明充填剤およびシリコーンゴム組成物等との混合物も挙げられる)が硬化され得る。成分(A1)および(A2)と組み合わせて用いられてもよい更なる光硬化性ポリマー、オリゴマーおよび/またはモノマー組成物(A)は例えば、種々のアクリレート、アクリレート誘導体、脂肪族または芳香族エポキシド(欧州特許出願公開第0826431号明細書に開示される)、更にビニルオキシ誘導体、メルカプタン置換脂肪族もしくは芳香族モノマーまたはオリゴマー、不飽和ポリエステル、ビスアリル置換アンモニウム化合物(欧州特許出願公開第548826号明細書または欧州特許出願公開第1265942号明細書に開示される)であり、これら同士の混合物も挙げられる。
好ましいのは、光硬化性の流動性ポリマー、オリゴマーおよび/またはモノマー組成物等の光硬化性ポリマー組成物であり、例えば:
(A)1つ以上の光反応基を有する1つ以上のポリマー、オリゴマーおよび/またはモノマーと、
(B)1つ以上の触媒と、
(C)任意に1つ以上の増感剤と、
(D)任意に1つ以上の阻害剤と、
(E)任意に、成分(A)と反応性である1つ以上の成分と、
(F)任意に1つ以上の充填剤と
を含有するものである。
特に、成分(A)は、光反応性官能基または光硬化性官能基を有する流動性ポリオルガノシロキサンから選択されてよい。
好ましい実施形態において、成分(A)は、
式:
SiO(4−a−b)/2 (1)
[式中、基Rは、同じでも異なっていてもよく、光反応基を持たない一価の置換または非置換炭化水素基であり;基Rは、同じでも異なっていてもよく、光反応基であり;aおよびbは、0から3の整数であり、各シロキシ単位(M、D、TまたはQ)のインデックスを表し、即ち、
M: a+b=3、
D: a+b=2、
T: a+b=1、
Q: a+b=0、
であり、
平均して10mol%未満の分岐ユニット(T、Q)を有し、好ましくは粘度が25℃にて0.01から100,000Pa・sであり、好ましくはモル比がR/Si=2/10000から2/10、すなわち2×10−4から0.2である]
を有するシロキシ単位を含むポリオルガノシロキサン(A1)、および/または
式:
SiO(4−a−b)/2 (1’)
[式中、aおよびbは上記の通りであり、平均して10mol%を超える分岐単位(T、Q)を含む、即ち樹脂様であり、室温(25℃)にて固体または液体である]
の(A2)光反応性ポリオルガノシロキサンから選択される。好ましいのは、主にM、TおよびQ単位を有し、モル比がM/(Q+T)=0.4から4.0であり、モル比がR/Si=0.01から0.50である光反応性ポリオルガノシロキサン(A2)である。
さらに、種々の成分(A1)の混合物、種々の成分(A2)の混合物、および、1つ以上の成分(A1)の1つ以上の成分(A2)との混合物が、成分(A)として用いられてよい。
式(1)または(1’)のポリオルガノシロキサンにおいて、Rによって表される一価の炭化水素基は、好ましくは、1〜10の炭素原子、特に1〜8の炭素原子を有するものであり、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチルおよびデシルからなる群から選択されるアルキル基、シクロペンチルおよびシクロヘキシル等のシクロアルキル部分、フェニルおよびトリル等のアリール部分、ならびにベンジルおよびフェニルエチル等のアラルキル基等である。
式(1)または(1’)のポリオルガノシロキサンにおいて、ある程度の、例えば(ケイ素原子の数に基づき)最大20mol%、好ましくは最大10mol%、さらにより好ましくは最大5mol%のアルコキシ基が、基Rとして存在してよく、例えば、1〜8の炭素原子、特に1〜4の炭素原子を有するもの、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびブトキシ等である。
Rとしては、一価の非置換炭化水素(そして、該当する場合には、アルコキシ基)に制限されないが、これらの基の置換型が挙げられ、炭素原子に結合する水素原子の一部または全てが、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基等(例えば、クロロメチル、3,3,3−トリフルオロプロピルおよびシアノエチル等の置換炭化水素基、ならびに置換アルコキシ基)で置き換えられる。
好ましいのは、ケイ素における、メチル、フェニルおよび3,3,3−トリフルオロプロピルラジカルである。
は、アルケニル基、メタクリロイル含有基、アルケニルオキシアルキル含有基(ビニルオキシアルキル含有基等)、シクロヘキセニルエチル、リモニル、ジシクロペンタジエニル、ノルボルネニル(norvornenyl)、およびエポキシアルキル含有基から選択される光反応基である。
(メタ)アクリロイル含有基は、例えば、アルキル部分が2〜14の炭素原子を有する(メタ)アクリルオキシアルキル基(例えばγ−アクリルオキシプロピルおよびγ−メタクリルオキシプロピル等)を含む。
ビニルオキシアルキル基としては、例えば、アルキル部分が3〜8の炭素原子を有するもの(例えばビニルオキシプロピル等)が挙げられる。
エポキシ含有基としては例えば、アルキル部分が3〜14の炭素原子を有するグリシジルオキシアルキル基(例えばγ−グリシジルオキシプロピル、および(3,4−エポキシシクロヘキシル)アルキル基等)が挙げられる。
によって表される少なくとも2つ、好ましくは2〜約10の光反応基が、1分子につき存在すべきである。Rによって表される光反応基が2つ未満のポリオルガノシロキサンは、完全に硬化性であるわけではない。なお、Rは、分子鎖の末端又は中間でケイ素原子に結合されていてもよい。
大抵の場合、反応機構に従って、光反応基Rは、3つのグループ、ラジカル活性化基、カチオンラジカル活性化基、およびヒドロシリル化可能なこれらの基等に割り当てられ得る。
好ましいのは、ケイ素における、メタクリルオキシプロピル、メルカトプロピル(mercatopropyl)、ビニルオキシアルキル、ビニルおよびγ−グリシジルオキシプロピル残基である。
好ましく用いることのできる分岐ポリオルガノシロキサン(A2)はシリコーン樹脂であり、これは好ましくは、反応基Rの量が増大しているので、各量で用いられる場合、架橋密度を高める一因となる。成分(A2)は、強度、引裂き強度および硬度を増大させる。類似の効果が、成分(A1)によって達成されるが、これは、全ケイ素原子に基づき1〜50mol%の高い濃度の反応基Rを有する場合、そして成分(A1)の総量に基づき0.2〜90wt%、好ましくは1〜40wt%の量で、例えば、さらなる成分(A1)(好ましくは0.01から0.9mol%の反応基しか有していない)と共に加えられる場合である。
かかる混合物を用いて、補強充填剤の使用を完全または部分的に回避することができ、これによって、組成物の透明度が高レベルで維持される。光硬化性ポリマー組成物の透明度が高いと、光硬化性ポリマーから成型品を製造するプロセスにおいて、光活性化UV放射線のモールドキャビティ内への深い浸透が促進される。
シリコーン樹脂(A2)は、例えば、ビニルジメチルメトキシシランおよびテトラメトキシシランを所望のモル比で混合し、加水分解させ、縮合させてポリマーとし、任意に平衡化させることにより合成される。他の合成において、ビニルトリメトキシシランおよびテトラメトキシシランは、三官能性のTまたはQ基を導入するのに所望される比率で共加水分解される。アルコキシシランの代わりに、クロロシラン、または、クロロシランとアルコキシシランとの混合物を適宜用いてよい。テトラメトキシシランの代わりに、例えば、ケイ酸ナトリウムを用いてもよい。同様に、ヘキサオルガノジシロキサン、例えば1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等の使用が可能であり、これは加水分解物に添加され、そして重合反応において縮合されるかまたは平衡化されてよい。
成分(A2)は、例えば、成分(A1)および(A2)の総量に基づき最大90wt%まで使用されるが、デュロマーの場合、硬化組成物の脆弱特性が必要とされるかまたは容認される。
成分(B)は、1つ以上の触媒から選択され、これは、当該成分における光反応基の硬化をもたらし得る。光反応基または硬化機構の性質によって、例えば以下の触媒が挙げられる:
すなわち、ラジカル硬化については、Rがアルケニル、メタクリロイル、アルケニル、例えばビニル等、アリル、ヘキセニル、シクロヘキセニルエチル、リモニル、官能性ポリオルガノシロキサン(A)であり、これらは、
光開始剤(アシルホスフィンオキシド、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール(xanthol)、フルオレン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4−ジ−メトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントン、3,9−ジクロロキサントン、3−クロロ−8−ノニルキサントン、ベンゾイン、ベンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテルおよびベンゾインブチルエーテル等)、ビス(4−ジメチルアミノフェノール)ケトン、ベンジルメトキシケタールおよび2−クロロチオキサントン、光活性化ペルオキシド(一般式:
A−O−O−CO−C−B
[式中、Aはアルキルまたはアリール基であり、Bは水素、アルキル、ハロゲン、ニトロ、アミノまたはアミドである]のペルベンゾエートエステル等、t−ブチルペルベンゾエートおよびそのパラ置換誘導体等、t−ブチルペルオキシ−p−ニトロベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−p−メトキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−p−メチルベンゾエートおよびt−ブチルペルオキシ−p−クロロベンゾエート等)、アゾ化合物(アゾジカルボキシルエステル、アゾジカルボン酸アミドまたはアゾジイソブチロニトリル等)等)である。
カチオン硬化については、エポキシ官能性またはアルケニルエーテル官能性等、すなわちビニルオキシ、プロペノキシ官能性ポリジオルガノシロキサンであり、これらは、
米国特許第4,576,999号明細書に記載されるようなオニウム塩:
MX
MX
SeMX
MX
MX
[式中、Rは、同じであっても異なっていてもよく、最大30の炭素原子を有する有機ラジカル(芳香族炭化水素残基等)から選択され、オニウムアニオンは、基MXから選択され、MXは、BF 、PF 、AsF 、SbF 、SbCl 、HSO 、ClO 等のアニオンである]
である。より多くのオニウム触媒が、欧州特許第703236号明細書および米国特許第5,866,261号明細書から既知であり、例えば、B(C 塩等である。さらに、オニウム触媒は、ジアゾニウム塩、例えば、4−モルホリノ−2,5−ジメトキシ−フェニルジアゾニウムフルオロボレート等を含む。
ヒドロシリル化による硬化、即ち、アルケニル官能性ポリジオルガノシロキサンを用いる場合には、触媒(B)は、光活性化ヒドロシリル化触媒、特に、金属化合物(Ag、Co、Fe、Ir、Os、Ni、Pd、Pt、RhおよびRu等)の群から選ばれる。
光活性化白金触媒(B)の例として、(η−ジオレフィン)(σ−アリール)−白金錯体があり、米国特許第4,530,879号明細書等に開示されている(「COD」はシクロオクタジエンを意味し、「COT」はシクロオクタテトラエンを意味し、「NBD」はノルボルナジエンを意味する):
(1,5−COD)ジフェニル白金
(1,3,5,7−COT)ジフェニル白金
(2,5−NBD)ジフェニル白金
(3a,4,7,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノインデン)ジフェニル白金
(1,5−COD)−ビス(4−メチルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(2−メチルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(2−メトキシフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(3−メトキシフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−フェノキシフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−メチルチオフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(3−クロロフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−フルオロフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(ジ2,4−フルオロフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−ブロモフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−トリフルオロメチルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(ジ−3,5−トリフルオロメチルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(3−トリフルオロメチルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(2,4−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−アセチルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(トリメチルシリルオキシフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(トリメチルシリルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(ペンタフルオロフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(4−ベンジルフェニル)白金
(1,5−COD)−ビス(1−ナフチル)白金
(1,5−COD)−ナフチルフェニル白金
(1,5−COD)−ビス(2H−クロメン−2−イル)白金
(1,5−COD)−ビス(キサンテン−1−フェニル)白金
(1,3,5−シクロヘプタトリエン)ジフェニル白金
(1−クロロ−1,5−COD)ジフェニル白金
(1,5−ジクロロ−1,5−COD)ジフェニル白金
(1−フルオロ−1,3,5,7−COT)ジフェニル白金
(1,2,4,7−テトラメチル−1,3,5,7−COT)−ビス(4−メチルフェニル)白金
(7−クロロ−2,5−NBD)ジフェニル白金
(1,3−シクロヘキサジエン)ジフェニル白金
(1,4−シクロヘキサジエン)ジフェニル白金
(2,4−ヘキサジエン)ジフェニル白金
(2,5−ヘプタジエン)ジフェニル白金
(1,3−ドデカジエン)ジフェニル白金
ビス[η−2−(2−プロペニル)フェニル]白金
ビス[η−2−(エテニルフェニル)白金
ビス[η−2−(シクロヘキセン−1−イルメチル)フェニル]白金。
さらなる光活性化触媒としては、(η−ジオレフィン)(シグマ−アルキル)−白金−錯体、例えば、
(1,5−COD)Pt(メチル)
(1,5−COD)Pt(ベンジル)
(1,5−COD)Pt(ヘキシル))等
が挙げられる。
反応性および硬化速度を考慮し、特に好ましい触媒は、(η−シクロペンタジエニル)−トリアルキル−白金−錯体化合物(Cp=シクロペンタジエニル)であり、例えば、
(Cp)トリメチル白金
(Cp)エチルジメチル白金
(Cp)トリエチル白金
(Cp)トリアリル白金
(Cp)トリペンチル白金
(Cp)トリヘキシル白金
(メチル−Cp)トリメチル白金
(トリメチルシリル−Cp)トリメチル白金
(フェニルジメチルシリル−Cp)トリメチル白金
(Cp)アセチルジメチル白金
(Cp)ジエチルメチル白金
(Cp)トリイソプロピル白金
(Cp)トリ(2−ブチル)白金
(Cp)トリアリル白金
(Cp)トリノニル白金
(Cp)トリドデシル白金
(Cp)トリシクロペンチル白金
(Cp)トリシクロヘキシル白金
(クロロ−Cp)トリメチル白金
(フルオロ−Cp)トリメチル白金
(Cp)ジメチルベンジル白金
(トリエチルシリル−Cp)トリメチル白金
(ジメチルフェニルシリル−Cp)トリメチル白金
(メチルジフェニルシリル−Cp)トリメチル白金
(トリフェニルシリル−Cp)トリヘキシル白金
[1,3−ビス(トリメチルシリル)−Cp]トリメチル白金
(ジメチルオクタデシルシリル−Cp)トリメチル白金
1,3−ビス[(Cp)トリメチル白金]テトラメチルジシロキサン
1,3−ビス[(Cp)トリメチル白金]ジメチルジフェニルジシロキサン
1,3−ビス[(Cp)ジメチルフェニル白金]テトラメチルジシロキサン
1,3,5−トリス[(Cp)トリメチル白金]ペンタメチルトリシロキサン(1,3,5−tris[(Cp)trimethylplatinum]pentamethyltrisiloxane)
1,3,5,7−テトラ[(Cp)トリメチル白金]ヘプタメチルテトラシロキサン
(メトキシ−Cp)トリメチル白金
(エトキシメチル−Cp)エチルジメチル白金
(メチオキシカルボニル−Cp)トリメチル白金((methyoxycarbonyl−Cp)trimethylplatinum)
(1,3−ジメチル−Cp)トリメチル白金
(メチル−Cp)トリイソプロピル白金
(1,3−ジアセチル−Cp)ジエチルメチル白金
(1,2,3,4,5−ペンタクロロ−Cp)トリメチル白金
(フェニル−Cp)トリメチル白金
(Cp)アセチルジメチル白金
(Cp)プロピオニルジメチル白金
(Cp)アクリロイルジメチル白金
(Cp)ジ(メタクリロイル)エチル白金
(Cp)ドデカノイルジメチル白金、および
トリメチル白金−シクロペンタジエニル−末端ポリシロキサン等
である。最も好ましいのは、アルキル−またはトリアルキルシリル−置換シクロペンタジエニル−トリス−アルキル−白金−化合物(cyclopentadienyl−tris−alkyl−platinum−compounds)、シクロペンタジエニル−トリス−(トリオルガノシリル)アルキル−白金−化合物(cyclopentadienyl−tris−(triorganosilyl)alkyl−platinum−compounds)、特にアルキルシクロペンタジエニル−トリメチル−白金(メチル−シクロペンタジエニル−トリメチル−白金等)であってもよい。更に、例えば、Pd−アセチルアセトネートまたはPd 3−メチルアセチルアセトネートを選択してもよい。
更に、以下を用いてもよい:白金ジケトネート(Pt−アセチルアセトネート等、米国特許出願公開第2003/0199603号明細書、米国特許第6150546号明細書、米国特許第6127446号明細書(GE)参照)、Pt−トリアルキル−ジケトネート(国際公開第95/25735号パンフレット)、Ru錯体(米国特許出願公開第2004/0105934号明細書)。上記した特許文献に開示される全触媒が、本発明の開示に含まれる。
ヒドロシリル化反応硬化系のための成分(B)の量は、有利には、約0.1から1000ppm、好ましくは0.5から500ppm、より好ましくは1から100ppm、より好ましくは2から50ppm、さらにより好ましくは2から20ppmであり、これらは金属として算出し、コンポーネント(A)の重量に基づくものである。
架橋速度は、とりわけ、選択される触媒化合物、その量、そしてまた、任意に用いられる更なる成分(D)(ヒドロシリル化反応の阻害剤)の種類および量によって決定される。
光活性化触媒(B)について、ラジカル硬化性組成物のための触媒濃度は、成分(A)100重量部あたり0.01から5重量部、より好ましくは0.01から0.5重量部である。
カチオン硬化組成物について、光活性化触媒(B)の量は、成分(A)100重量部あたり、最大5重量部までで選択される。好ましくは、触媒(B)は、組成物の硬化をもたらす最小量で添加される。
ラジカル硬化性組成物またはカチオン硬化性組成物における光活性化触媒(B)が0.01部未満であると、シリコーンゴム組成物の硬化に十分でないことがある。光開始剤(B)が5部を超えると、光透過率が低下し、硬化反応があまりに長く続くことがある。
1つ以上の光反応基を有するポリマー、オリゴマーおよび/またはモノマーを含む成分(A)に基づく光硬化性組成物(特に、例えば(A1)および/または(A2)を含有する流動性シリコーンゴム組成物等)は、任意に1つ以上の増感剤(C)を含有する。増感剤(C)は、光スペクトルの可視領域(すなわち400nmから800nm)内の電磁放射線を吸収することができる化合物であり、このエネルギーが触媒へと伝達され得る。これらは有利には、少なくとも130kJ/molの三重項エネルギーを有するべきである。代表的な例としては例えば、多環芳香族増感剤(例えばアントラセン、9−ビニルアントラセン、9,10−ジメチルアントラセン、9,10−ジクロロアントラセン、9,10−ジブロモアントラセン、9,10−ジエチルアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメチルアントラセン、ナフタセン、ペンタセン、ベンズ[a]アントラセン、7,12−ジメチルベンズ[a]アントラセン、アズレン等)、芳香族ケトン(例えば2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、チオキサントン、アントラキノン、ベンゾフェノン、1−クロロアントラキノン、ビアントロン等)等が挙げられる。
ヒドロシリル化反応により硬化される、例えば成分(A1)および/または(A2)を含有するシリコーンゴム組成物の場合、これらは、ヒドロシリル化反応の速度に影響を及ぼす1つ以上の阻害剤(D)を任意に含有する。従って、架橋速度に影響を及ぼすことができ、例えば、ヒドロシリル化反応が、特にモールドキャビティの外側で、時期尚早にシリコーンゴムを硬化させ始めないことを保証することができる。既知の阻害剤の例として、例えば、エチレン不飽和アミド(米国特許第4,337,332号明細書);アセチレン化合物(米国特許第3,445,420号明細書、米国特許第4,347,346号明細書)、イソシアネート(米国特許第3,882,083号明細書);不飽和シロキサン(米国特許第3,989,667号明細書);不飽和ジエステル(米国特許第4,256,870号明細書、米国特許第4,476,166号明細書および米国特許第4,562,096号明細書)、ヒドロペルオキシド(米国特許第4,061,609号明細書)、ケトン(米国特許第3,418,731号明細書);スルフォキシド、アミン、ホスフィン、ホスファイト、ニトリル(米国特許第3,344,111号明細書)、ジアジリジン(米国特許第4,043,977号明細書)、アルキノール(米国特許第3,445,420号明細書に記載されるもの等)(例えばエチニルシクロヘキサノールおよび3−メチルブチノール等)、不飽和カルボン酸エステル(米国特許第4256870号明細書)、ジアリルマレエートおよびジメチルマレエートならびにフマレート(米国特許第4,562,096号明細書および米国特許第4,774,111号明細書)(例えばジエチルフマレート、ジアリルフマレートおよびビス−(メトキシイソプロピル)マレエート等)、さらにビニルシロキサン(例えば1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンまたはテトラビニルテトラメチルテトラシクロシロキサン等)が挙げられる。
阻害剤成分の量は、所望の硬化時間が、特に触媒(B)および他の成分と協調して適切に、選択された処理条件(すなわち時間および温度)下で調節され得るように選択される。阻害剤成分の量は好ましくは、成分(A)の量に基づき、0.0001から2wt%の1つ以上の阻害剤である。
光硬化性、流動性のポリマー、オリゴマーおよび/またはモノマー組成物(例えば光硬化性シリコーンゴム組成物等)は、成分(A)と反応性の1つ以上の成分(E)を含有してもよく、これは、重合、オリゴマー化または架橋の意味において、(A)との化学結合を構築するものである。
ヒドロシリル化により硬化されるアルケニル官能性ポリオルガノシロキサン(A)の場合、光硬化性シリコーンゴム組成物は必然的に、成分(E)としてSiH官能性ポリオルガノシロキサンを有する。この場合、好ましくは、成分(A)または(E)の少なくとも1つは、架橋構造が形成されるように、官能価が2を超える。SiH官能性オルガノポリシロキサン(E)として、例えばSiH−官能性ポリオルガノハイドロゲンシロキサンが、直鎖状、環式または分岐状のSiH含有ポリオルガノシロキサン、例えば
HRSiO(RSiO)(RHSiO)SiRH (2a)
HMeSiO(MeSiO)(MeHSiO)SiMeH (2b)
MeSiO(MeSiO)(MeHSiO)SiMe (2c)
MeSiO(MeHSiO)SiMe(2d)
{[RSiO1/20−3[RSiO3/2][RO) (2e)
{[SiO4/2}][R1/2[RSiO1/20,01−10[RSiO3/20−50[RRSiO2/20−1000 (2f)
[式中、z=0から1000、
p=0から100
z+p=1から1000
n=0,001から4、
m=1から1000、
1/2は、ケイ素のアルコキシ残基であり、
=水素、または先に規定されたRであり、好ましくはC−C12−アルキル、C−C12−アルコキシ(C−C12)−アルキル、C−C30−シクロアルキルまたはC−C30−アリール、C−C12−アルキル(C−C10)−アリールであり、これらの残基はそれぞれ、1つ以上のF原子によって任意に置換されていてもよく、および/または1つ以上のO基を含んでもよいが、少なくとも2つの残基Rがそれぞれ水素であることを条件とする]
等の群から選択される。
ヒドロシリル化により硬化されるこの系において、成分(E)の成分(A)に対する比率は好ましくは、Si−HのSi−アルケニル単位に対するモル比が、約0.5から20:1、好ましくは1から3:1で存在するように選択される。成分(E)として用いられるポリオルガノヒドロゲンシロキサンの好ましい量は、成分(A)100重量部に基づき、0.1から200重量部である。Si−アルケニル単位に対するSiHのモル比によって、多くの特性(例えば、ゴム機械特性、架橋速度、安定性および粘着性等)に影響を及ぼすことができる。
ポリオルガノヒドロゲンシロキサン(E)は、直鎖状でも、分岐状でも環式でもよい。ポリオルガノヒドロゲンシロキサンは、例えば、粘度が25℃にて約5から1000mPa・sである。
ラジカル硬化シリコーン組成物(特にアルケニルまたはメタクリロイル官能性ポリジオルガノシロキサン(A)が用いられている)の場合、多官能性メルカプト化合物が架橋剤(E)として任意に用いられてもよい(例えば、欧州特許出願公開第832936号明細書に記載されるメルカプト化合物等、特に2〜50のメルカプト基を有するメルカプトシランまたはメルカプトポリシロキサン)。実質的に、多官能性のラジカル架橋性基を有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーでさえ、制限なく用いられてよい(例えば、ポリアルケニル化合物(グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトトリ(メタ)アクリレートまたはペンタエリスリトテトラ(メタ)アクリレート等)等)。
本発明に従って用いられる光硬化性組成物は、フォト活性化UV光について十分透過性である限り、成分(F)として、シリコーンゴム等の光硬化性組成物において通常用いられるような1つ以上の充填剤を任意に含有してもよい。従って、特に、光散乱凝集体を有していない補強充填剤が好ましく、このため200nmよりも小さいものが好ましい。この条件を満たす補強充填剤(F)は例えば、25℃で固体である有機および無機樹脂(例えば、シルセスキオキサン、(Al、B、Ce、Ga、In、Si、Zn、Ti、Sn、Sb等の)金属酸化物または水酸化金属酸化物(metal oxide hydroxide)ゲル等)を含む群から選択される。好ましいのは、平均一次粒子径が5から20nmの範囲内であり、BETに従う比表面積が150から400m/gであるシリカまたはシリカゲルであり、これらは種々の方法(例えば火炎加水分解法、沈降法、ゾルゲル法等)によって調製される。例えば、ヒュームドシリカ(例えばAerosil(Evonik)、HDK(Wacker)、Cab−O−Sil(Cabot)等)が挙げられる。
充填剤(F)の語は、表面に結合された疎水化もしくは分散剤または加工助剤を有する充填剤を含み、これらは、充填剤のポリマーとの相互作用(例えば増粘作用等)に影響し、好ましくは低下させる。かかる疎水化(hydrophobation)を達成するために、好ましくは、既知のシリコーン化合物が、充填剤の各表面処理に用いられる。好ましいのは、アルキルもしくはアルケニルシランまたはアルキルもしくはアルケニルシロキサンである。表面処理は、例えば、シラザン(例えばヘキサメチルジシラザンおよび/または1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン等)の添加により、水を添加することによって、「原位置(in situ)」で実行することができる。このいわゆる「原位置」疎水化が好ましい。これはまた、他の一般的な充填剤処理剤(例えばビニルアルコキシシラン(例えばビニルトリメトキシシラン)、不飽和オルガノ官能基を有する他のシラン(メタクリルオキシプロピル、エポキシアルキルまたはメルカプトアルキルトリアルコキシシラン等)等)を用いて実行することもできる。同様に、2〜50の鎖長を有し、架橋反応のための反応性部位を提供する不飽和有機基または他のオルガノ官能基を有するポリオルガノシロキサンジオールが知られている。市販のシリカ(予め種々のシランにより疎水性にされた)の例は、Aerosil R 972、R 974、R 976もしくはR 812、または例えばHDK 2000もしくはH30である。いわゆる疎水性沈降シリカ(英語で「wet silica(湿式シリカ)」)の典型的な商標名は、EvonikのSipernat D10またはD15である。予め疎水性にされたこれらのシリカは、シラザンにより「原位置」で疎水性にされたシリカほど好ましくない。充填剤の種類および量を選択することによって、シリコーンゴム化合物の、疎水化の量およびタイプ、ゴム機械特性およびレオロジー、すなわち技術的加工特性に影響を及ぼすことができる。さらに好ましい充填剤は非常に透明なシリカであり、テトラルコキシシラン(tetralkoxysilanes)、ならびにヘキサメチルジシラザンおよび/または1,3−ジビニルテトラメチルジシラザンの加水分解および縮合によって生産される。説明のために、これらのシリカを例示的に規定する米国特許第4344800号明細書を引用する。
光硬化性ポリマー組成物から成型品を製造するため、当該組成物は好ましくは:
a)粘度範囲が0.01から100Pa・s(25℃、せん断速度勾配Dは1s−1)である、100重量部の少なくとも1つのアルケニル基含有ポリオルガノシロキサン(A)と、
b)成分(A)及び(B)の量に基づき金属として算出した、0.5から1000ppmの少なくとも1つの光活性化ヒドロシリル化触媒(B)と、
c)任意に1つ以上の増感剤と、
d)任意に、成分(A)〜(E)の量に基づき、0.0001から2wt%の1つ以上の阻害剤、および任意に更なる助剤と、
e)アルケニル基1molあたり0.5から20mol、好ましくは1から5molのSiH基を含む、(A)において用いる、0.1から200重量部の少なくとも1つのポリオルガノヒドロゲンシロキサン(E)と、
f)0から100重量部の1つ以上の充填剤と
を含有する組成物から選択される。
これらのポリオルガノシロキサン組成物はまた、本発明の一体型照射および成型ユニットにおいてUV光によって短時間で大きな層厚または容積に硬化され、そして粘着に関する大きな問題を生ずることなくモールドから取り出すことができる。
上述の光硬化性ポリマー組成物を硬化させる本発明の一体型照射ユニットは、1つ以上のUV光源を備える。
本発明の文脈において、UV光の語は、電磁(化学)放射線を意味し、流動性の光硬化性ポリマー組成物、特にシリコーンゴム組成物の硬化をもたらし得る。用語「フォト活性化」は、「光活性化」の意味で用いられ、ここには例えば、フォト活性化触媒によって活性化される間接的なフォト活性化基が含まれる。好ましくは、300から500nmの範囲の波長のスペクトル分布において最大となる紫外光、特に波長が300から400nmの範囲の紫外光が用いられる。
本発明に従うUV光源として、特に、総放射線の>700nmの範囲の部分が15%未満であり、<300nmの範囲の部分が15%未満のものが挙げられる。
本明細書中で言及される総放射線とは、一体型照射ユニットの透明要素に影響を及ぼす放射線の部分を指すものである。従って、UV光源の語は、照射ユニットの全要素を含み、例えば、用いられる放射線経路からIR放射線をさらに偏向させるために用いられる感波長フィルタまたはダイクロイックミラー要素を任意に含む。
従って、総放射線の>700nmの範囲の部分が15%未満であり、かつ<300nmの範囲の部分が15%未満であるUV光源は、実質的に、光硬化性ポリマー組成物の活性化をもたらすスペクトル領域の放射線を提供することを特徴とする。この波長範囲は、光硬化性ポリマー組成物の活性化または硬化の反応速度が最大となる波長範囲である。この波長範囲は、用いられる光硬化性ポリマー組成物、この目的のために用いられる触媒、開始剤、増感剤等によって異なる。ヒドロシリル化により硬化される、本発明に従う好ましいポリマー組成物に関し、最大活性化または最高硬化速度の領域は一般的に、約345から385nmである。>700nmおよび<300nmの範囲の放射線の特に低い部分を有するUV光源を用いることによって、一方では透明要素に関する一部の材料(透明材料)に有害な高エネルギーUV部分が低減され、同時に、透明材料および光硬化性ポリマー組成物の双方に有害な熱輻射部分が回避される。高エネルギーUV放射線(<300nmの波長領域)は特に、既に始めに述べたように、透明プラスチック成型材料(PMMAに由来するもの等)の時期尚早な老化に影響を及ぼし、これは、黄変、脆弱化および変形として表れ、最終的にはモールドキャビティの不良として表れ、生産コストの増加につながる。>700nmの波長範囲のUV光源の熱輻射により、透明要素またはモールドキャビティが変形して使えなくなることがあるが、本発明に従えば低減される。本質的に、総放射線の>700nmの範囲の部分が15%未満であり、かつ<300nmの範囲の部分が15%未満であるUV光源(例えば、最大放射が300から450nmの範囲内であり、放射分布の幅が例えば+/−25nmと小さいUV LEDランプ等)を用いることによって、さらに、用いられるエネルギーが、活性化に役立つ放射線に最大限変換されて、これによりプロセスが非常にエネルギー効率的となる。
UV光源の総放射線の>700nmおよび<300nmの範囲の量は、例えば、適切な測定装置、特に(分光)光度計、フォトセルまたはボロメータの照射によって決定されてよい。
これらの要件を満たすUV光源として、特に、波長選択フィルタおよび/またはミラーを有するUVランプ、UV LEDならびにUVレーザ光源が挙げられる。従って、原則として、全ての従来のUVランプがUV光源として適切であり、好ましくは、波長範囲<300および>700nmにおける放射エネルギーが適切に制限されているもの、または、システムにより、狭い波長範囲におけるUV放射線を既に提供しているようなUVランプ(例えばUV LEDランプまたはUVレーザ等)である。従来のUVランプの例として、蛍光UVランプ、高圧水銀ランプ、UVアークランプ、ハロゲン化金属ランプ、キセノンランプ、フラッシュランプ、非ドープまたはFeもしくはガリウムドープ水銀ランプ、ブラックライトランプ(放射が好ましくは、特に波長選択フィルタおよび/またはミラーを用いることによって、<300nmかつ>700nmの範囲内に抑えられている)が挙げられる。システム的理由のため、狭い波長範囲のUV放射線を既に提供しているUVランプの例として、例えば、UV LEDランプまたはUVレーザ(例えばエキシマレーザ等)が挙げられる。これらは、熱進行が既に低いことから好ましい。本発明に従えば、好ましくは、吸収されたエネルギーが、光硬化に使用できるUV光に可能な限り完全に変換される光源が、特に選択される。これらの光源は既に、熱輻射の一部を減らしている。好ましくは、熱輻射の700から10000nmの波長の部分が、総放射線の10%未満である。波長選択ミラーまたはフィルタによって遮蔽することで熱輻射の量を最大85%まで低減することができるが、この効果が、感熱性の透明成形要素の不所望の高熱を防ぐのに常に十分であるわけではない。ここが、本発明が液体層を提供することによってアプローチする点である。本発明に従えば、光源は好ましくは、UV LEDランプおよびUVレーザの群から選択される。かかる光源の例として、UV LEDランプ(例えばHonle社のLED PowerlineおよびLED PowerPen等)、Dr.Grobel社(Ettlingen)のLEDランプ、またはPhoseon Technology社のLEDランプ(例えばFRDA 202、FRDA75型等)がある。更に、特に適切なものは、例えば、Crystal Laser Systems(Berlin)の、例えばFDSS 355−300プラス型の、または、Micro Optics LIMO Lissotschenko Mikrooptik GmbH(Dortmund)のUV波長範囲において等価出力の型のUVレーザである。レーザ光源は好ましくは、一体型成型および照射ユニットにおいて透明要素の前に、集束レーザビームの空間分布用または拡張用のマイクロオプティクスも必要とする。前記放射線源は、300から500nm、好ましくは250から400nm、より好ましくは320から385nmの波長範囲において最大のUV光を発生する。適切なフィルタおよびダイクロイックミラーを用いることによって、選択したUV光スペクトルが発生する従来のUVランプとしては、例えば、Honle社(Grafeling/Munich)のUV Print HPLが挙げられる。UV LED放射線源を用いることによって、好ましくは、所望の最大値周辺の±20nmの非常に狭い波長範囲を、各フォト活性化ポリマー組成物のために選択することができ、実質的に80%を超える入射放射出力が光硬化に利用可能となる。例えば、シグマ白金触媒(B)は好ましくは、LED UV光源により、365±20nmの範囲で活性化されてよい。用いられるUV光源は有利には、0.1から12,000mW/cmの出力を有する。照射されるべき領域が完全に照射されるように、一体型照射ユニットにおいて、かかる放射線源が複数配置され、必要に応じて連結され、平面様の放射アセンブリを形成してよい。光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドは、UV光に対して部分的若しくは完全に透明であってもよく、または不透明であってもよい。不透明モールドの場合には、光硬化性ポリマー組成物の照射が、既に前述したように、モールドキャビティの外側(例えば射出チャンネル内)で起こるならば、モールドキャビティ内への移動を妨げるほど硬化することなく、光硬化性ポリマー組成物のポットライフまたはゲル化時間が、照射されたポリマー組成物をモールドキャビティ内に移せるほど相応に十分に長いことが要求される。モールドキャビティは、従来の材料(例えばセラミック、金属、プラスチックおよび/またはガラス等)で形成されてよく、これらの表面は、それら自体または適切な装備のために、硬化されたポリマー組成物の接着を防ぐ。従って、モールドキャビティ材料の選択は特に、硬化されるべきポリマー組成物の接着性または相互限界溶解度によって決まる。例えば、光硬化性シリコーン組成物の好ましい場合において、透明材料(例えばポリ(メタ)アクリレート等)、および/または不透明材料(例えば、任意に被覆金属等)の非接着性モールドキャビティ材料が用いられる。反対に、アクリレートに基づく光硬化性ポリマー組成物を用いる場合、特に、透明シリコーンおよび/または任意に被覆金属、または、透明プラスチックに基づくモールドキャビティが用いられる。好ましいのは、容易に加工可能な材料(例えばプラスチックまたは金属等)である。モールドキャビティが透明要素で部分的に、または完全に構築される場合、好ましくは、透明プラスチック(例えば、透明要素について以下に列挙されるもの等)から製造される。モールドキャビティが部分的にのみ透明要素からなるまたは完全に不透明である場合、不透明要素は好ましくは金属からなる。モールドキャビティのサイズは、作製される形状によって異なる。通常、本発明の照射ユニットは、選択された寸法が光硬化性ポリマー組成物の十分な放射線硬化を可能とすることを条件として、任意のサイズで提供されてよい。従って、モールドキャビティは、キャスティング法において、例えば、大容積の電気アイソレータ部品を受けるために、最長寸法が最大10mであり、容積が最大300リットルであってよい。成型品の最長寸法は、0.5mを超えてもよく、好ましくは1mを超えてもよい。大容積について、少なくとも約0.5リットル、より好ましくは少なくとも約3リットル、より好ましくは少なくとも約10リットルが好ましい。特に、少なくとも約20リットルの大容積成型品では、本発明の照射ユニットにより、最適の結果が達成され得る。というのも、必要とされる高い放射出力が、低い熱進行で、モールドキャビティまたは透明要素に悪影響(すなわち、熱変形、応力クラックまたは接着)を及ぼさずに提供され得るからである。これらの大サイズのキャスティングについて、最短の直径は通常、約1cm、好ましくは少なくとも約5cm、さらにより好ましくは少なくとも約10cmである。また、別の実施形態において、マイクロリットルの範囲である非常に小さな成型品も、射出成型プロセスで生産され得る。これらの成型品は例えば、容積が0.001から500mlであり、かつ最小厚さが0.01から10mmである。ここでも、コンパクトな照射および成型ユニットの使用が有利である。なぜならば、この寸法範囲において、UV光硬化成型品のほぼ自動化された生産を可能にする射出成型機が有利に用いられ得るからである。硬化品を取り出すために、モールドキャビティは開けることができなければならない。このことは、モールドキャビティが、互いに取外し可能に結合され、一般に1つ以上のモールド見切面を有する少なくとも2つの成形要素から通常形成されることを意味する。光硬化性ポリマー組成物を硬化させた後に、形状付与要素が互いから引き離され、硬化された成型体または成型品を取り出すことができる。特に、取出しは、適宜配置されたストッパーによって、または、圧縮空気を用いることによって自動的に行われてよい。
モールドキャビティを任意に完全に形成してもよい透明層の材料は、例えば、アクリレート(特にポリメチルメタクリレート(PMMA)(例えばPlexiglas(登録商標)(Roehm&Haas Evonik)等)、ポリエチレンジシクロペンタジエンポリマー(COC)(例えばアペル(登録商標)(三井化学)、Topas(登録商標)(COC)、Crystal(登録商標)(DEW)等)、シリカガラス、ポリメタクリルメチルイミド(PMMI)、そのように部分的にイミド化されたメタクリルポリマー(例えば商品名Kamax(登録商標)(Rohm(欧州))、商品名Pleximid(登録商標)等)、ポリオルガノシロキサン(例えばMomentive Performance Materials製等)からなる群から選択され、表面上に粘着しないように被覆されてもよい。とりわけ、一般的な工業グレードのPMMAは、UV光を過度に吸収するため使用することができないことが見出された。むしろ適切なのは、UV透過率が高く、特に、生産中にUV安定剤が本質的に除外されるPMMAタイプである。かかるPMMAタイプの例として、例えば、Plexiglas(登録商標)0Z18が挙げられる。同様に、UV吸収添加剤は好ましくは、透明要素の生産に使用される他の材料において回避されるか、低吸収の適切な添加剤で置き換えられなければならないか、完全に回避されなければならない。UV光透明層は、モールド内圧に耐えられるように寸法決めされる(厚みが少なくとも約1mm、好ましくは少なくとも5mm、さらにより好ましくは少なくとも約25mmのもの等)。同時に、十分に迅速な硬化を可能にするほど大きな、照射UV光の通過領域が提供されなければならない。必要とされる通過領域は、成型品1つあたり1から600sの経済的に有意義なサイクル時間で生産するために必要なUV放射エネルギー、所望される硬化時間、およびUV光源の利用可能な出力によって決定される。放射出力を最大12W/cm、ランプ1つまたはランプパネル1つあたりのUV光の透明通過領域を0.1から1×10cm、好ましくは1から100cmにすることが有利である。透明層を透過する放射線を増加させて硬化時間を短縮するために、複数のUV光源の光を、特に適切なミラーおよび/またはレンズを用いることによって集光させることができる。これは、表面が小さ過ぎて複数のUV光源の光を受けられないため、小さい透明要素の場合に特に必要とされてよい。言い換えると、UV光源の放射表面が透明層のUV光透過領域よりも大きい場合には、集光が有益である。透明層は、それ自体、完全なモールドキャビティを構築するために用いられてよく、または、モールドキャビティの一部だけが、透明層によって光の入口として開けられる。放射効果を高めるために、本発明の照射ユニットは、1つ以上の光伝導要素および/または光反射要素を任意に備えてもよい。この実施形態は例えば、モールドキャビティが、例えばモールドキャビティ内に存在する挿入物によって影になる領域を示す場合に適しており、UV光は、反射または光伝導によって、モールドキャビティの所望の領域に、またはそこに存在する光硬化性物に向かう。適切な光伝導要素および/または光反射要素として、例えば、反射要素(例えば、凹面光反射を生む球状反射要素または面状反射要素等)、光導体(例えば、光ファイバー束等)等が挙げられる。光伝導要素および/または光反射要素は、デザインの一部となるように、モールドキャビティの外側だけでなく内側にも配列されてよい。従って、例えば、成形されたキャビティの場合、対応する形状の球状反射要素がモールドキャビティの内側に配置され得る。
前述したように、照射ユニットは好ましくは、光硬化性ポリマー組成物用の1つ以上の射出チャンネルを有し、これにより、任意に前照射または同時照射によって、モールドキャビティ内への光硬化性ポリマー組成物の射出を可能にする。所望の射出率(体積/単位時間)に応じて、射出チャンネルは、直径が例えば約0.5から8mmである。ゲートまたはゲートリンクの寸法は好ましくは、0.2から10mmの範囲内である。モールドキャビティは、特にモールドキャビティにブローフリー充填できるように、好ましくは射出チャンネルと協働して、外圧に対して圧力差を有していならなければならない。圧力差は、例えば、少なくとも約0.1bar、好ましくは、少なくとも約0.5barであってよい。これは、モールドキャビティが真空下にある場合の充填を含む。さらに、照射および成型ユニットは、充填中にモールドキャビティを排気するための排気チャンネルを有し、気泡フリー硬化品を提供してもよい。かかる排気チャンネルは例えば、直径が少なくとも約1mmである。さらに、モールドキャビティの見切線を排気に利用してよい。
本発明はさらに、ポリマー成型品またはポリマー被覆品(例えばシール、大容積電気絶縁体(例えば高圧絶縁体等)、フィールド制御要素、サイリスタ、ケーブル絶縁体、ケーブルスリーブ、光導体のオプトカプラ、ケーブルコネクタ、封入コンポジット、ケーブル端末(導電性不透明エラストマー、熱可塑性プラスチック等の、予めモールドキャビティ内に入れられる種々の材料任意に構成される)、活性成分含有キャリア材料、ラミネート、ケーブル絶縁体、金属またはプラスチック製の食物コンテナのシーリング等)の生産のための、本発明の照射および成型ユニットの使用に関する。
好ましくは、本発明の一体型照射ユニットを用いることによって製造される前記ポリマー成型品またはポリマーコーティングは、シリコーン材料に由来する。
本発明の照射および成型ユニットによって、光硬化性ポリマー材料から種々の成型品を高い生産性で容易に製造することができる。かかる成型体は例えば、キャリア層を有するガスケット等のシール、Oリング、ケーブル絶縁体、絶縁体または他の成型体であってもよい。
以下に、本発明の好ましい実施形態を改めて要約する:
1.光硬化性ポリマー組成物を硬化させるための照射または成型ユニットであって、
−光硬化性ポリマー組成物と接触している少なくとも1つの透明層に照射する1つ以上のUV光源と、
−光硬化性ポリマー組成物を受ける少なくとも1つのモールドと、
−透明層と1つ以上のUV光源との間に位置し、UV光源に常時固定されているわけではない少なくとも1つの液体層と
を備え、
透明層が、UV光源とフォト硬化性ポリマー組成物との間に位置している照射または成型ユニット。
2.液体層の厚さが0.01mmから50mmであることを特徴とする、前記実施形態1に従う照射ユニット。
3.液体層の厚さが、UV光源の総放射線の>700nmの範囲の少なくとも70%の部分を吸収するように寸法決めされることを特徴とする、前記実施形態1または2に従う照射ユニット。
4.液体層が、前記透明層およびUV光源と接触していることを特徴とする、前記実施形態1〜3の1つに従う照射ユニット。
5.UV光源と液体層との間に、1から150mmの範囲の間隔が与えられることを特徴とする、前記実施形態1〜4の1つに従う照射ユニット。
6.液体層中の液体を交換するための手段が提供されることを特徴とする、前記実施形態1〜5の1つに従う照射ユニット。
7.液体層中の質量流量が少なくとも0.1g/(min・cm)であることを特徴とする、前記実施形態1〜6の1つに従う照射ユニット。
8.液体層が透明層と接触していることを特徴とする、前記実施形態1〜7の1つに従う照射ユニット。
9.液体層が透明層と透明カバー層との間に位置し、これらと接触していることを特徴とする、前記実施形態1〜8の1つに従う照射ユニット。
10.液体層が2つの透明カバー層の間に位置し、2つの透明カバー層がUV光源と透明層との間に位置することを特徴とする、前記実施形態1〜7および9の1つに従う照射ユニット。
11.UV光源の反対を向くカバー層が透明層と接触していることを特徴とする、前記実施形態10に従う照射ユニット。
12.液体層が熱交換器と接触して熱を放散させることを特徴とする、前記実施形態1〜11の1つに従う照射ユニット。
13.液体層の液体がIR放射線を吸収することを特徴とする、前記実施形態1〜12の1つに従う照射ユニット。
14.液体層の液体がUV放射線に対して透過性であることを特徴とする、前記実施形態1〜13の1つに従う照射ユニット。
15.液体層の液体が、水、脂肪族アルコール、炭化水素、イオン性液体および塩、ならびにこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、前記実施形態1〜14の1つに従う照射ユニット。
16.液体層の液体が少なくとも1つのIR吸収添加剤を含むことを特徴とする、前記実施形態1〜15の1つに従う照射ユニット。
17.流体ベースでないIR放射線フィルタが更に、UV光源と透明層との間に位置することを特徴とする、前記実施形態1〜16の1つに従う照射ユニット。
18.UV光源は、総放射線の>700nmの範囲の部分が15%未満であり、<300nmの範囲の部分が15%未満であることを特徴とする、前記実施形態1〜17の1つに従う照射ユニット。
19.1つ以上の光伝導要素および/または光反射要素を備えることを特徴とする、前記実施形態1〜18の1つに従う照射ユニット。
20.光硬化性ポリマー組成物のための1つ以上の射出チャンネルを備えることを特徴とする、前記実施形態1〜19の1つに従う照射ユニット。
21.UV光源が、UV蛍光ランプ、高圧水銀蒸気ランプ、UVアークランプ、ハロゲン化金属ランプ、キセノンランプ、フラッシュランプ、非ドープまたはFeもしくはガリウムドープ水銀ランプ、およびブラックライトランプから選択されることを特徴とする、前記実施形態1〜20の1つに従う照射ユニット。
22.液体層とUV光源との距離が固定されるか、可変であることを特徴とする、前記実施形態1〜21の1つに従う照射ユニット。
23.照射ユニットのアセンブリを形成するいくつかの従属部品からなる、前記実施形態1〜22の1つに従う照射ユニット。
24.1つ以上の射出チャンネルを有する、前記実施形態1〜23の1つに従う照射ユニット。
25.前記透明層が、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドの一部であり、および/または、1つ以上の射出チャンネルの一部であることを特徴とする、前記実施形態1〜24の1つに従う照射ユニット。
26.光硬化性ポリマー組成物と接触する透明層が、熱可塑性ポリマー材料からなる、前記実施形態1〜25の1つに従う照射ユニット。
27.光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドが、熱可塑性ポリマー材料からなる、前記実施形態1〜26の1つに従う照射ユニット。
28.光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドが、不透明部分を含む、前記実施形態1〜27の1つに従う照射ユニット。
29.複数のUV光源を含む、前記実施形態1〜28の1つに従う照射ユニット。
30.UV光源の放射が少なくとも0.1mW/cmである、前記実施形態1〜29の1つに従う照射ユニット。
31.硬化ポリマー成型体の連続生産もしくはバッチ式生産のための、または硬化ポリマー層を有する物品の生産のための、前記実施形態1〜30の1つに従う照射ユニット。
32.光硬化性ポリマー組成物が、光硬化性シリコーン組成物である、前記実施形態1〜31の1つに従う照射ユニット。
33.UV光源を含まない、前記実施形態1〜32の1つに従う照射ユニットの従属部品。
34.光硬化性ポリマー組成物を硬化させる成型ユニットであって、
−光硬化性ポリマー組成物を受ける少なくとも1つのモールドと、
−光硬化性ポリマー組成物と接触しており、且つ、UV放射線に対して透過性である少なくとも1つの透明層と、
−透明層の照射によって照射されるように配置される、少なくとも1つの液体層と
を備える成型ユニット。
35.硬化ポリマー成型体または硬化ポリマー被覆品の製造方法であって、1つ以上の光硬化性ポリマー組成物が、前記実施形態1〜32の1つに従う照射ユニット、または、実施形態32および33に従う従属部品もしくは成型ユニットを用いて硬化される、製造方法。
36.a)照射ユニットの部品を組み立てる任意の工程と、
b)1つ以上の被覆されるべき物品を、光硬化性ポリマー組成物を受けるモールド内に挿入する任意の工程と、
c)1つ以上の光硬化性ポリマー組成物を、任意に1つ以上の射出チャンネルによって、既存のモールドの少なくとも1つまたは全ての中に導入する工程と、
d)射出チャンネルの、および/または光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドの領域にある透明層を介して光硬化性ポリマー組成物に照射する工程と、
e)硬化ポリマー成型品またはポリマー被覆品を連続して、またはバッチ式に取り出す工程と
を含む、実施形態35の方法。
37.a)硬化を活性化するのに有効な波長範囲を決定する工程と、
b)最大放射が有効な波長範囲にあるUV光源を選択する工程と
を更に含む、実施形態36の方法。
38.有効な波長が345から385nmの範囲内である、実施形態37の方法。
39.ポリマー成型体またはポリマー被覆品の生産のための、前記実施形態1〜32の1つに従う照射ユニット、または実施形態32および33に従う従属部品若しくは成型ユニットの使用。
記載された実施形態および実施例は、単に本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明の精神および範囲を狭めることを意図するものではない。
実施例1
触媒混合物(B)
粘度が25℃にて1Pa・sであり、ビニル含有量が0.13mmol/gである10,000重量部の直鎖状ビニル−末端ポリジメチルシロキサン(A1)を、光の非存在下で、成分(B)としての1重量部のトリメチル(メチル)シクロペンタジエニル白金(Fa.Strem由来。白金含有量61.1%)と混合し、任意に、32℃に加熱して溶解させてもよい。0.006wt.のPt金属との触媒混合物は、光の非存在下で保持されなければならない。
実施例2
ベース混合物の調製
混錬機において、13.5重量部のジメチルビニルシロキシ−末端ポリジメチルシロキサン(A1)(25℃にて10Pa・sの粘度を有する)、24.6重量部のジメチルビニルシロキシ−末端ポリジメチルシロキサン(A1)(25℃にて65Pa・sの粘度を有する)、4.5部のヘキサメチルジシラザン、0.04重量部の1,3−ジ−ビニルテトラメチルジシラザン、および1.5重量部の水を混合し、続いて、17.2重量部の焼成シリカ(F)(300m/gのBET表面積を有する)と混合し、約100℃に加熱し、約1時間撹拌してから、150から160℃において、最終的にp=20mbarの真空における蒸発により、水および過剰シラザン−/シラノール析出物から解放する。その後、17.4重量部のジメチルビニルシロキシ−末端ポリジメチルシロキサン(A1)(10Pa・sの粘度を有する)で希釈を行う。以下の成分混合物を製造するための出発材料を得る。
成分混合物2−1
実施例1で得た、0.3重量部の触媒(B)(Pt含有量0.006wt%)を、先のように得たベース混合物(約89.5重量部)に、黄色光(700nm未満の光は不在)下で加える。
成分混合物2−2
トリメチルシロキシ−末端ポリメチルヒドロゲンジメチルシロキサン(E)からなる20.8重量部の架橋剤(25℃にて35mPa・sの粘度および7.4mmol/gのSiH含有量を有する)(一般式M20 10)を、先のように得たベース混合物(89.5重量部)に加え、ベース混合物中に完全に混合する。
実施例2の成分混合物2−1および2−2を、2KM社のピストン型投与ポンプを備える静的ミキサへ、90:110の容量比で供給し、混合する。その後、この混合物を、各モールドのモールドキャビティ内に移す。
実施例3a 高電圧遮蔽要素の製造
実施例2の混合物を、図5に従うモールド内に20から30℃の温度で射出チャンネルを介して射出し、約300秒で充填し、そしてピストン型搬送ユニットを介して圧力を3barに維持する。キャビティ(4)は容積が3000mlである。透明モールド(5)は全面的に、Evonik Rohm GmbH社のPMMAタイプのPlexiglas(登録商標)GS無色型0Z18から形成されている(厚さ10mm、高さ250mm)。金属性モールド壁(6)は、要素(1)から(2)および(4)から(5)を含み、これらと共に照射および成型ユニットのカバーを形成している。
冷却チャンネル(1)から20mmの距離において、345から385nmの波長範囲において強度が40から80W/cmである最大放射を有する光を120秒間、UVランプから、PMMAの2つのカバー層を備える冷却チャンネル(1)に対して直角に照射する。UVAPRINT 500 HPL型(Fa.Honle)の、選択したUVスペクトル(全照射の>700nmの範囲の部分は15%未満であり、<300nmの範囲の部分は15%未満である)を有するUVランプ(2)(H1クォーツジャケット、空冷およびダイクロイック反射ミラーを備える)、およびIR放射線の偏光用UVフィルタを用いる。冷却チャンネル(1)は、液体層の厚さが5mmであり、照射領域が200cmである。入口温度が20℃の水を、冷却チャンネルを通して、5g/(min・cm)の質量流量でポンプ輸送する。冷却後、加熱水を熱交換器によって元に戻す。80サイクルの照射後(形成されたシリコーン成型体は容易に取り出せた)、UV光源に面する側のUV透明挿入物の温度は、約60℃の温度に達した。冷却されていたアクリレートモールドは、視認可能な損傷を生ずることなく、100回を超えて用いることができた。また、光源に面するPMMAのカバー層も、驚くべきことに、視認可能な変形及び黄変を示さなかった。硬化速度の顕著な低下は生じなかった。120秒間の照射後、モールドキャビティ(4)内の成型品は、表面で25°ショアAの硬度が測定される程度まで架橋され、成型体を取り出すことができる。成型体を取り出すために、さらに充填するまでUV光源をオフにする、即ちシャッタを用いて待機状態に切り換えて、モールドを照射しない。得られた成型体は、気泡も、粘着性の表面も持たない。
実施例3b(比較例)
冷却チャンネルなしに照射する点以外は、実験3aを繰り返す。80サイクルの照射後、形成されたシリコーン成型体は容易に取り出すことができ、UV光源に面する側のUV透明挿入物の温度は、約80℃の温度に達した。100照射サイクル後、冷却されなかったアクリレートモールドは、UV光に面する側のPMMA製のモールド表面の変形、および照射領域の黄変を示した。UV透明性は著しく減少し、表面に微小クラックが生じた。

Claims (14)

  1. 光硬化性ポリマー組成物を硬化させるための照射および成型ユニットであって、
    −前記光硬化性ポリマー組成物と接触している少なくとも1つの透明層に照射する1つ以上のUV光源と、
    −前記光硬化性ポリマー組成物を受ける少なくとも1つのモールドと、
    −前記透明層と1つ以上のUV光源との間に位置し、前記UV光源に常時固定されているわけではない少なくとも1つの液体層と
    を備え、
    前記光硬化性ポリマー組成物と接触している前記透明層が、ポリメチルメタクリレート(PMMA)製であり、
    前記透明層が、前記UV光源と前記光硬化性ポリマー組成物との間に位置しており、
    前記透明層が、前記光硬化性ポリマーを受けるためのモールドの一部であるか、または、前記透明層が、前記光硬化性ポリマー組成物のための1以上の射出チャンネルに設けられており、当該チャネルは前記モールドの充填をもたらす、照射および成型ユニット。
  2. 前記液体層の厚さが0.01mmから50mmであることを特徴とする、請求項1に記載の照射および成型ユニット。
  3. 前記液体層が、前記透明層と接触していることを特徴とする、請求項1または2に記載の照射および成型ユニット。
  4. 前記液体層が前記透明層と透明カバー層との間に位置し、これらと接触していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット。
  5. 前記液体層が2つの透明カバー層の間に位置し、前記2つの透明カバー層が前記UV光源と前記透明層との間に位置することを特徴とする、請求項1から2のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット。
  6. 前記液体層の液体がIR放射線を吸収することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット。
  7. 前記光硬化性ポリマー組成物のための1つ以上の射出チャンネルを備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット。
  8. 前記UV光源が、UV蛍光ランプ、高圧水銀蒸気ランプ、UVアークランプ、ハロゲン化金属ランプ、キセノンランプ、フラッシュランプ、非ドープまたはFeもしくはガリウムドープ水銀ランプ、およびブラックライトランプから選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット。
  9. 前記透明層が、前記光硬化性ポリマー組成物を受けるモールドの一部であり、および/または1つ以上の射出チャンネルの一部であることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット。
  10. 前記光硬化性ポリマー組成物が、光硬化性シリコーン組成物である、請求項1から9のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット。
  11. 光硬化性ポリマー組成物を硬化させる成型ユニットであって、
    −光硬化性ポリマー組成物を受ける少なくとも1つのモールドと、
    −前記光硬化性ポリマー組成物と接触しており、且つ、UV放射線に対して透過性である、少なくとも1つの透明層と、
    −前記透明層の照射によって照射されるように配置される、少なくとも1つの液体層とを備え、
    前記光硬化性ポリマー組成物と接触している前記透明層が、ポリメチルメタクリレート(PMMA)製である成型ユニット。
  12. 1つ以上の光硬化性ポリマー組成物が、請求項1から10のいずれか一項に記載の照射および成型ユニットを用いて硬化される、硬化ポリマー成型体または硬化ポリマー被覆品の製造方法。
  13. a)前記照射および成型ユニットの部品を組み立てる任意の工程と、
    b)1つ以上の被覆されるべき物品を、前記光硬化性ポリマー組成物を受ける前記モールド内に挿入する任意の工程と、
    c)1つ以上の光硬化性ポリマー組成物を、任意に1つ以上の射出チャンネルによって、少なくとも1つの、または全ての既存のモールド内に導入する工程と、
    d)前記射出チャンネルの領域、および/または前記光硬化性ポリマー組成物を受ける前記モールドの領域にある前記透明層を介して前記光硬化性ポリマー組成物に照射する工程と、
    e)硬化したポリマー成型品またはポリマー被覆された品物を連続して、またはバッチ式に取り出す工程と
    を含む、請求項12に記載の製造方法。
  14. ポリマー成型体またはポリマー被覆品の生産のための、請求項1から10のいずれか一項に記載の照射および成型ユニット、または、請求項11に記載の成型ユニットの使用。
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