JP6228472B2 - 車両の車体前部構造 - Google Patents

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本発明は、特に、スモールオーバーラップ衝突に対する性能を向上させる車両の車体前部構造に関する。
近年、自動車等の衝突安全性の向上が様々に図られており、車体構造において、車両が障害物に対して部分的に衝突するオフセット衝突に対する安全性を向上することが要望されている。特に、近年ではオフセット衝突のうち、車両の車幅方向における端部にのみ障害物が衝突するいわゆるスモールオーバーラップの衝突に対する性能向上が求められている。このようなスモールオーバーラップ衝突に対する技術として、例えば、特開2013−212757号公報(以下、特許文献1)では、フロントサイドフレームから車幅方向外側に突出するガセットを設け、ガセットの前端を、車体前後方向においてクラッシュカンとフロントサイドフレームとの連結部に比べて同じ位置か又は後側に配置し、ガセットの車幅方向外側の側面を、平面視において車体後方に向かって車幅方向内側へ傾斜するように形成し、ガセットとパワーユニットとを車体前後方向にオーバーラップさせる車体前部構造の技術が開示されている。
特開2013−212757号公報
すなわち、上述の特許文献1に開示されるガセットは、フロントサイドフレーム外側のみ衝突する際のエネルギ吸収部材として活用されるもので、バンパービームから入力された衝突荷重をガセットが受け止め、フロントフレームを介してエンジンブロックを反力部材とし、衝突エネルギを吸収するようになっている。しかしながら、バンパービームは、接触した物体の形状や強度により、回転挙動をする可能性があり、衝突の際にガセットがバンパービームと接触しなくなってしまったり、ガセットが上下方向にずれてしまったりする虞がある。このため、バンパービームの後面とガセットの前端面とを連結することが考えられるが、スモールオーバーラップ衝突以外の衝突(例えば、ラップ率の大きな衝突)の際に、バンパービームと連結されたガセットがフロントサイドフレームのエネルギ吸収特性に影響して、目論見とした衝突性能が得られなくなる可能性がある。また、軽度な衝突の際にもガセットが変形してしまう虞もある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、スモールオーバーラップ衝突以外の衝突の際であっても衝突性能を妨げること無く、また、たとえバンパービームの回転等が生じたとしても、確実にバンパービームと衝突してスモールオーバーラップ衝突に対応して目論見の衝突性能を得ることができる車両の車体前部構造を提供することを目的としている。
本発明の一態様による第1の車両の車体前部構造は、前方に向かって車幅方向に拡径するガセットをフロントサイドフレームから延出した車両の車体前部構造において、バンパービームの後面と上記ガセットの前端面との間に間隙部を設けると共に、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な位置を予め設定した領域内に規制する規制手段を設け、上記規制手段は、少なくとも上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの上面に向けて延出した上方ガイド部材と、上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの下面に向けて延出した下方ガイド部材とを有し、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な上下方向の位置を少なくとも規制する。
本発明の一態様による第2の車両の車体前部構造は、前方に向かって車幅方向に拡径するガセットをフロントサイドフレームから延出した車両の車体前部構造において、バンパービームの後面と上記ガセットの前端面との間に間隙部を設けると共に、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な位置を予め設定した領域内に規制する規制手段を設け、上記規制手段は、少なくとも上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より車幅方向外側の側面に延出する側方ガイド部材を有し、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な外側方向の位置を少なくとも規制する。
本発明の一態様による第3の車両の車体前部構造は、前方に向かって車幅方向に拡径するガセットをフロントサイドフレームから延出した車両の車体前部構造において、バンパービームの後面と上記ガセットの前端面との間に間隙部を設けると共に、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な位置を予め設定した領域内に規制する規制手段を設け、上記規制手段は、少なくとも上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの上面に向けて延出した上方ガイド部材と、上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの下面に向けて延出した下方ガイド部材と、上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より車幅方向外側の側面に延出する側方ガイド部材とを有し、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な上下方向の位置と、上記ガセットの前端面の相対的な外側方向の位置とを少なくとも規制する。
本発明の車両の車体前部構造によれば、スモールオーバーラップ衝突以外の衝突の際であっても衝突性能を妨げること無く、また、たとえバンパービームの回転等が生じたとしても、確実にバンパービームと衝突してスモールオーバーラップ衝突に対応して目論見の衝突性能を得ることが可能となる。
本発明の実施の一形態に係る車体前部構造を車両上方から見た模式的平面図である。 本発明の実施の一形態に係る車体前部構造を車幅方向外側の上後方から見た斜視図である。 本発明の実施の一形態に係るガセットを上方から見た説明図である。 本発明の実施の一形態に係るガセットを下後方から斜視図である。 本発明の実施の一形態に係る車体前部構造のスモールオーバーラップ衝突時の挙動を示す図であって、衝突直前の状態を示す図である。 本発明の実施の一形態に係る車体前部構造のスモールオーバーラップ衝突時の挙動を示す図であって、衝突直後の状態を示す図である。 本発明の実施の一形態に係る車体前部構造のスモールオーバーラップ衝突時の挙動を示す図であって、図6の状態の後の状態を示す図である。 本発明の実施の一形態に係る車体前部構造のスモールオーバーラップ衝突時の挙動を示す図であって、図7の状態の後の状態を示す図である。 本発明の実施の一形態に係る上方ガイド部材と下方ガイド部材により規制されるガセットの説明図で、図9(a)は衝突前の上方・下方ガイド部材とガセットの説明図で、図9(b)は通常のスモールオーバーラップ衝突時の上方・下方ガイド部材とガセットの説明図で、図9(c)は上方ガイド部材により上方への移動が規制されたガセットの説明図で、図9(d)は下方ガイド部材により下方への移動が規制されたガセットの説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1、図2において、符号1は車両の前部を示し、この車両前部1には、エンジン10、トランスミッション20、キャビン30、フロントサイドフレーム40、ラジエータパネル50、バンパービーム60、フロントサブフレーム70、フロントホイール80、フロントサスペンション90等が設けられている。
エンジン10は、一例として、縦置き搭載された水平対向4気筒のガソリン又はディーゼルエンジンであり、クランクシャフトを挟んで左右に配置されたシリンダブロックの端部(エンジン10の側端部)に設けられたシリンダヘッドを備えて構成されている。
トランスミッション20は、エンジン10の後部に結合されたトランスミッションケース内に、トルクコンバータ又はクラッチ等の発進デバイス、CVTバリエータ又は変速ギヤ列等の変速装置、前後輪に駆動力を配分するAWDトランスファ、最終減速装置、フロントディファレンシャル等を収容して構成されている。
キャビン30は、車両の中央部に設けられ乗員が搭乗する部分で、フロアパネル31、トーボード32、フロアトンネル33、Aピラー34、サイドシル35等を有して構成されている。
フロアパネル31は、キャビンの床面を構成する実質的に平面状の部分である。トーボード32は、フロアパネル31の前端部から上方へ立ち上げて配置された面部であって、キャビン30の前面部(キャビン30とエンジンルームとの隔壁部)を構成している。
フロアトンネル33は、フロアパネル31の車幅方向における中央部を上方(車室内側)に張り出させて形成され、内部にトランスミッションの後部、プロペラシャフト、排気管等が収容されている。
また、Aピラー34は、フロアパネル31の左右側端部における前端部から上方へ突き出して配置された柱状の構造部材で、サイドシル35は、Aピラー34の下端部から車両後方側へ延び、フロアパネル31の側端部に沿って配置された梁状の構造部材である。
フロントサイドフレーム40は、キャビン30のトーボード32から車両前方側に突き出して配置された構造部材で、このフロントサイドフレーム40は、エンジン10の左右に1対が設けられるとともに、車幅方向内側の面部は、エンジン10の側面部(水平対向エンジンの場合は、シリンダヘッドのタペットカバー)と間隔を隔てて対向して配置されている。また、フロントサイドフレーム40は、車両前後方向から見た断面形状が実質的に矩形の閉断面となっている。
ラジエータパネル50は、エンジン10の冷却水を冷却するラジエータコアCやエアコンディショナのコンデンサ等を支持する枠状の構造体であって、エンジン10の前方に配設されている。また、ラジエータパネル50の側端部は、フロントサイドフレーム40の前端部近傍に固定されている。
バンパービーム60は、車体前端部に設けられる外装部品である図示しないバンパフェイスの内側に設けられ、車幅方向にほぼ沿って伸びた梁状に形成されており、車両の前面衝突時に、荷重を受け車体後方側に伝達するものである。バンパービーム60は、バンパフェイスの造形に合わせて、前方側が凸となる弧状に湾曲して形成されており、その後面から突き出して形成された基部61を有し、この基部61の後端部は、フロントサイドフレーム40の前端部に固定されている。
フロントサブフレーム70は、フロントサイドフレーム40よりも下方に配置されるとともに、エンジン10を支持する図示しないエンジンマウント、フロントサスペンション90のロワアーム92等が取り付けられている。フロントサブフレーム70は、例えば、矩形の枠状に形成されるとともに、前後に設けられた図示しない取付箇所を、上下方向に配置される図示しないボルトによってフロントサイドフレーム40等に締結することによって車体に取り付けられている。
フロントホイール80は、例えばアルミニウム系合金製のリムにタイヤを装着して構成される車両の前輪である。フロントホイール80は、図示しないハブベアリングハウジングによって回転可能に支持されるとともに、車軸よりも前方に配置されたタイロッドTを押し引きすることによって、転舵自在となっている。
タイロッドTは、ステアリングシャフトを介してステアリングホイールに接続されたステアリングギヤボックス(何れも図示せず)に連結され、ドライバのステアリング操作に応じて、車幅方向にほぼ沿って駆動される。尚、図1、図2においては、タイヤは図示を省略し、図5乃至図8においては、リムは図示を省略している。
フロントサスペンション90は、フロントホイール80を支持するハブベアリングハウジングを、車体に対して揺動可能に支持するものであり、このフロントサスペンション90は、例えば、マクファーソンストラット式のものであり、ストラット91、ロワアーム92等を有して構成されている。
ストラット91(図2参照)は、車体のエンジンルーム上部側方に設けられたストラットアッパマウント93と、ハブベアリングハウジングの上部に設けられた図示しないブラケットとの間に設けられている。ストラット91は、ショックアブソーバ(ダンパ)及びスプリングをユニット化したものである。
また、車両前部1には、以下説明する衝突荷重を伝達するガセット100が設けられている。
図1乃至図4に示すように、ガセット100は、フロントサイドフレーム40の前端部近傍における車幅方向外側の領域に配置されている。
ガセット100は、閉断面を有する梁状に形成されるとともに、前端部101が後端部102に対して車幅方向外側となるように、車両前後方向に対して前開きに傾斜して(前方に向かって車幅方向に拡径して)設けられている。
ガセット100の前端部101は、その前端面101aがバンパービーム60の後面60aに対して、間隔部110を有して対向して配設されている。また、ガセット100の前端部101は、フロントサイドフレーム40から車幅方向外側へ突き出したステー103によって支持されている。更に、ガセット100の後端部102は、フロントサイドフレーム40の車幅方向外側の側面部に、例えば車幅方向外側から挿入されるボルトによって締結され、固定されている。このガセット100の後端部102の車両前後方向における位置は、エンジン10の前後方向中央よりも車両前方側に配置される。
また、バンパービーム60の後面60aには、ガセット100の前端面101aより後方のガセット100の上面に向けて、バンパービーム60の後面60aに対するガセット100の前端面101aの相対的な上方向への移動を規制する規制手段としての車幅方向に長く幅広の上方ガイド部材120が延設されている。
更に、バンパービーム60の後面60aには、ガセット100の前端面101aより後方のガセット100の下面に向けて、バンパービーム60の後面60aに対するガセット100の前端面101aの相対的な下方向への移動を規制する規制手段としての車幅方向に長く幅広の下方ガイド部材130が延設されている。
また、バンパービーム60の後面60aには、ガセット100の前端面101aより後方のガセット100の車幅方向外側の側面に向けて、バンパービーム60の後面60aに対するガセット100の前端面101aの相対的な外側方向への移動を規制する規制手段としての上下方向に長く幅広の側方ガイド部材140が延設されている。
すなわち、これらガイド部材120、130、140とガセット100の前端部101とは接触しないように(図9(a)に示すように、上方ガイド部材120とはクリアランスCLUを有し、下方ガイド部材130とはクリアランスCLdを有し、側方ガイド部材140とも同様に、所定のクリアランスを有して)設けられており、スモールオーバーラップ衝突の際に、たとえバンパービーム60に回転が生じたとしても、ガセット100の前端面101aは、バンパービーム60の後面60aのガイド部材120、130、140で囲まれた所定の領域内に相対的に維持され、バンパービーム60の後面60aとガセット100の前端面101aとが確実に接触されて十分な役割を果たせるようになっている。
尚、これらガイド部材120、130、140は、バンパービーム60の後面60aにボルト等を用いて取り付けるものであっても良く、或いは、溶接により取り付けるものであっても良く、また、バンパービーム60に一体的に形成するものであっても良い。更に、これらガイド部材120、130、140は、バンパーステー等を兼用する部材であっても良い。
また、フロントサイドフレーム40におけるガセット100の後端部102の固定箇所近傍には、フロントサイドフレーム40の内部断面を仕切って実質的に閉塞するセパレータ41(図1参照)が設けられている。
更に、フロントサイドフレーム40の車幅方向外側の側面部において、ガセット100の後端部102の固定箇所の後方側に隣接する領域には、ビード42が形成されている。このビード42は、フロントサイドフレーム40の側面部を凹ませて上下方向に延在する溝状に形成されている。ビード42は、前後方向に離間して例えば2本が設けられている。このビード42は、フロントサイドフレーム40の剛性を局所的に低下させて、スモールオーバーラップ衝突時にフロントサイドフレーム40を屈曲させる起点となり、フロントサイドフレーム40の屈曲を促進するものである。
次に、図5乃至図9を基に、上述のように構成される車両前部1の作用について説明する。
すなわち、図5乃至図9は、フロントサイドフレーム40に対して車幅方向外側に障害物Bがスモールオーバーラップ衝突した場合の車体各部の挙動を時系列で示すものである。尚、図5乃至図8では、スモールオーバーラップ衝突した場合のガセット100の挙動を示すための上面図であるため、上方ガイド部材120及び下方ガイド部材130の図示は省略している。
図5に示すように、車両に対して前方側から接近する障害物Bは、その中央部の車幅方向における位置が、フロントサイドフレーム40の前端部よりも外側に配置されている。この障害物Bは、例えば、電柱や信号機等のポールを模した円筒状のものである。
次いで、図6に示すように、障害物Bがバンパービーム60の側部に衝突すると、バンパービーム60は基部61を介して、フロントサイドフレーム40に対して軸方向の圧縮荷重を伝達する。また、バンパービーム60は、基部61よりも外側の領域において、側端部が後退する方向に曲げ変形する。これによって、バンパービーム60の後面60aはガセット100の前端部101の前端面101aと当接し、ガセット100に対して軸方向の圧縮荷重を伝達する。
このバンパービーム60の後面60aとガセット100の前端面101aとの当接の際、障害物Bの形状等の影響により、ガセット100の前端面101aがバンパービーム60の後面60aから外側にずれようとした場合(例えば、図6中、破線で示すような場合)、この相対的な位置のずれが側方ガイド部材140により防止される。
また、障害物Bの形状等の影響により、ガセット100の前端面101aがバンパービーム60の後面60aから上側にずれようとした場合(例えば、図9(c)に示すような場合)、この相対的な位置のずれが上方ガイド部材120により防止される。同様に、障害物Bの形状等の影響により、ガセット100の前端面101aがバンパービーム60の後面60aから下側にずれようとした場合(例えば、図9(d)に示すような場合)、この相対的な位置のずれが上方ガイド部材130により防止される。尚、図9の各図は、ガセット100の前端面101aがバンパービーム60の後面60aに対して上下方向にずれようとした場合を説明する図であるので、側方ガイド部材140の図示は省略している。
そして、ガセット100からの荷重は、ガセット100の後端部102を経由してフロントサイドフレーム40の側面部に対して、車幅方向内側に押し込むように作用する。この押し込み荷重によって、フロントサイドフレーム40は、ビード42の周辺を折れの起点として、これよりも前方側が車幅方向内側に変位する方向の屈曲変形を開始する。この変形量が所定以上となると、エンジン10におけるフロントサイドフレーム40と対向する箇所であるシリンダヘッド(タペットカバー)と当接する。
そして、図7、図8に示すように、車体に対する障害物Bの相対後退量(障害物Bに対する車体の相対前進量)がさらに大きくなると、フロントサイドフレーム40の車幅方向内側への変形量もさらに大きくなり、フロントサイドフレーム40は、エンジン10を車幅方向における反対側(障害物Bと衝突していない側)に押圧して変位させる。このとき、フロントサイドフレーム40の前端部における未圧壊領域は、その軸方向力によってエンジン10の車幅方向外側への押し出しを促進する。
このように、車両のなかでも重量物であるエンジン10が車幅方向反対側へ押されることによって、車両は、障害物Bを回避する方向へ向きを変え、キャビン30のAピラー34、サイドシル35等への伝達荷重が軽減される。また、フロントサイドフレーム40は、上述した屈曲変形によって、それ自体がエネルギを吸収する機能を発揮する。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、前方に向かって車幅方向に拡径するガセット100をフロントサイドフレーム40から延出した車両の車体前部構造において、バンパービーム60の後面60aとガセット100の前端面101aとの間に間隙部110を設けると共に、バンパービーム60の後面60aに対するガセット100の前端面101aの相対的な位置を予め設定した領域内に規制する上方ガイド部材120と下方ガイド部材130と側方ガイド部材140とを設けた。このため、スモールオーバーラップ衝突以外の衝突の際であっても衝突性能を妨げること無く、また、スモールオーバーラップ衝突の際に、たとえバンパービームの回転等が生じたとしても、確実にバンパービームの後面60aとガセット100の前端面101aとが衝突して目論見の衝突性能を得ることが可能となる。
1 車両前部
10 エンジン
20 トランスミッション
30 キャビン
31 フロアパネル
32 トーボード
33 フロアトンネル
34 Aピラー
40 フロントサイドフレーム
42 ビード
60 バンパービーム
60a 後面
61 基部
80 フロントホイール
100 ガセット
101 前端部
101a 前端面
102 後端部
103 ステー
110 間隔部
120 上方ガイド部材(規制手段)
130 下方ガイド部材(規制手段)
140 側方ガイド部材(規制手段)
B 障害物

Claims (3)

  1. 前方に向かって車幅方向に拡径するガセットをフロントサイドフレームから延出した車両の車体前部構造において、
    バンパービームの後面と上記ガセットの前端面との間に間隙部を設けると共に、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な位置を予め設定した領域内に規制する規制手段を設け
    上記規制手段は、少なくとも上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの上面に向けて延出した上方ガイド部材と、上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの下面に向けて延出した下方ガイド部材とを有し、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な上下方向の位置を少なくとも規制する
    ことを特徴とする車両の車体前部構造。
  2. 前方に向かって車幅方向に拡径するガセットをフロントサイドフレームから延出した車両の車体前部構造において、
    バンパービームの後面と上記ガセットの前端面との間に間隙部を設けると共に、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な位置を予め設定した領域内に規制する規制手段を設け
    上記規制手段は、少なくとも上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より車幅方向外側の側面に延出する側方ガイド部材を有し、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な外側方向の位置を少なくとも規制する
    ことを特徴とする車両の車体前部構造。
  3. 前方に向かって車幅方向に拡径するガセットをフロントサイドフレームから延出した車両の車体前部構造において、
    バンパービームの後面と上記ガセットの前端面との間に間隙部を設けると共に、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な位置を予め設定した領域内に規制する規制手段を設け
    上記規制手段は、少なくとも上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの上面に向けて延出した上方ガイド部材と、上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より後方の上記ガセットの下面に向けて延出した下方ガイド部材と、上記バンパービームの後面から上記ガセットの前端面より車幅方向外側の側面に延出する側方ガイド部材とを有し、上記バンパービームの後面に対する上記ガセットの前端面の相対的な上下方向の位置と、上記ガセットの前端面の相対的な外側方向の位置とを少なくとも規制する
    ことを特徴とする車両の車体前部構造。
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