JP6227285B2 - 起泡具 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、通水シートからなる収容袋に複数の発泡ブロックを収容した泡立て具が記載され、特許文献2には、多数の細孔を有する収容網体に海綿状物を収容した洗浄具が記載されている。
また、特許文献3には、多孔質軟質シートからなる袋体に合成樹脂製のネット材を丸めて収容した洗浄用泡立て具が記載され、特許文献4には、目の細かさが異なる2種類の軟質多孔体を布地体で包み込んだ洗浄用具が記載されている。
また、別のタイプの起泡具として、特許文献7には、上方が解放された容器の内壁面に泡立て用のブラシを設け、この容器内に洗浄剤や水等を入れて泡立てるようにした洗浄剤の泡立て器が開示されている。
図1は、本発明の起泡具の一実施形態を示す図である。図1及び図3に示すように、第1実施形態の起泡具1Aは、泡の吐出部21及び非通液性の材料からなる押圧変形部22を備えた容器2内に、軟質多孔性材料からなる起泡部材3を収容してなる。また、容器2内には、起泡部材3と起泡性を有する液体6とが、液体6を透過させない仕切り壁8(仕切り)を介して分けた状態とされて収容されている。
また、チューブ容器2Aは、容器本体20に固定されたキャップ部材26を備えている。キャップ部材26は、容器本体20の口首部25と螺合する内筒27a、内筒27aとの間に間隔を有する外筒27b、及び中央部に泡の吐出部21を有する天面部27cを備えたキャップ基部27と、ヒンジ部28を介して、キャップ基部27に対して回動可能に結合した開閉キャップ29とを備えている。開閉キャップ29は、泡の吐出部21の内面に密着して該吐出部21を液密に閉鎖可能な突起29aを備えている。チューブ容器2は、開閉キャップ29により、吐出部21を開閉自在である。なお、図2においては、チューブ容器2A内に収容された起泡部材3及び液体の図示を省略してある。
押圧変形部22を構成する胴部23は、変形性の向上の点から、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン等の柔軟な樹脂からなることが好ましい。胴部23等を構成するチューブ体は、合成樹脂の押出成形により製造されたものが好ましいが、シート状の成形体を円筒状に丸めて重ねた側縁同士を融着させて製造したものであっても良い。
また、胴部23(押圧変形部2)の外壁の肉厚は、手で押圧することによる容易に変形可能とする観点等から、好ましくは1.0mm以下、より好ましくは0.5mm以下である。下限は、好ましくは0.1mm以上である。
仕切り壁8は、例えば厚みの薄い樹脂フィルムやシートからなり、チューブ容器2Aの胴部23(押圧変形部)を手で強めに押圧することにより、液体収容部50の内圧が高まり容易に破断する。仕切り壁8の破断は、仕切り壁8の中央部等に生じても良いし、仕切り壁8と胴部23との間の接合部等に生じても良い。
また、仕切りは剛性の高いプラスチックからなり、予め破断線(破断誘導手段)などを入れることで破損が起こりやすい状態とすることでも本発明の機能を達成できる。破断誘導手段としては、仕切りにあらかじめ破断線を入れておいたり、破断しやすい様に一部厚みを薄くすることが有効である。また、例えば、プラスチックからなる仕切り壁に、壁の厚みの途中まで達するスリットを入れたり、壁の厚みの途中までの深さの凹部を任意のパターンで形成したりすることができる。
軟質多孔性材料としては、発泡ポリウレタンや、架橋型や無架橋型ポリエチレン等の軟質樹脂の発泡体、海綿動物から得られた多孔体(骨格)、合成樹脂等からなる網を積層、巻回等により立体形状としたもの等が挙げられるが、きめの細かい泡を効率よく発生させる観点の観点から、軟質樹脂の発泡体又は海綿動物の骨格からなるスポンジを用いることが好ましい。
また、軟質樹脂の発泡体(軟質多孔性材料)の目の細かさは、25mm中の孔の数である、セル数で表すことができる。ある程度細かい目の方が、もっちりした泡を立てられるが、細かすぎると、空気を取り込みにくく発泡し難いため、セル数は、20〜70個/25mmが好ましく、より好ましくは30〜70個/25mm、更に好ましくは30〜35個/25mmである。
セル数は、JIS K6400−1:2004に記載の方法で求める。
一端のみが開口した穴は、貫通することなく途中で止まっている穴である。
貫通孔又は一端のみが開口した穴からなる空洞部32は、一つの起泡部材3当たり複数個形成されていることが好ましく、総ての起泡部材3に複数個の空洞部32が形成されていることがより好ましい。
貫通孔又は一端のみが開口した穴は、その深さ方向(軸方向)に直交する断面の面積が、好ましくは0.78mm2以上、より好ましくは1.77mm2以上であり、また、好ましくは7.06mm2以下、より好ましくは3.14mm2以下である。一端のみが開口した穴は、該穴が開口する面と該面と対向する対向面との間の距離の1/3以上の深さを有することが好ましく、1/2以上の深さを有することが好ましい。
一つの容器内に収容する起泡部材3の数は、好ましくは3以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上であり、また、好ましくは300以下、更に好ましくは200以下である。
起泡部材3を容器内に一つのみ収容する場合の起泡部材3としては、例えば、その容器の内面形状に沿う大きさ及び外形を有するもの等が挙げられる。
界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤の何れでも良い。また、界面活性剤は、起泡性を有する液体の用途に応じて、特に制限なく用いることができる。また、界面活性剤以外の成分についても、起泡性を有する液体の用途に応じて、その用途に従来用いられている各種の成分を特に制限なく配合することができる。泡立ち性の向上の観点等から、起泡性を有する液体中、界面活性剤の含有割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下であり、また、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは15〜30質量%である。
液体の用途が洗浄剤である場合、少なくとも、該液体には、少なくとも以下の表1に示す洗浄基材が、例えば、表1に示す割合(質量%)で含まれていることが更に好ましい。
そして、起泡性を有する液体6と起泡部材3とが接触した状態において、押圧変形部22である胴部23を再び押圧することにより、液体6が含浸した状態の起泡部材3を圧縮させることができる。胴部23の押圧は、仕切り壁8等による分離状態を解除する押圧を1回目として、2回以上繰り返すことが好ましく、3回以上繰り返すことが、泡質が均一になることからも、より好ましい。
そして、液体6が含浸した状態の起泡部材3を圧縮することにより、容器2の内部に、きめの細かい多数の泡が発生する。圧縮を複数回繰り返すことにより、一層確実に、きめの細かい多数の泡を発生させることができる。なお、本実施形態の起泡具1Aは、容器本体20を片手で持ち、容器本体20をその片手で持ちながら、上記の一連の操作を行うことができ、作業性にきわめて優れている。
そして、吐出部21を解放した状態で、容器2の押圧変形部22を再度押圧することにより、図4に示すように、容器の内部に発生した、きめの細かい泡4を、解放された吐出部21から手の平5の上などに吐出させることができる。
また、道具である起泡具1Aについても、使用後の処理は、開閉キャップ29で吐出部21を閉鎖するだけで良い。従って、道具に付着した洗顔料等を洗い流す必要もなく、洗顔後の道具の後片付け等の負担も軽減される。
また、吐出部21の近傍に起泡部材3を存在させ、内部に発生した泡を、その起泡部材3内を通過させて外部に押し出すことによって泡のサイズを揃えることもできる。
また、起泡性を有する液体を起泡部材3に長時間接触させると該液体に起泡部材3の臭いが移る等の不都合を生じ得る場合にも、当初は分離状態としておき、所定の操作で両者が接触するようにすることで、そのような不都合を解消ないし軽減することもできる。
そのため、容器2内に収容する液体が、従来、粘度が低くて、チューブ容器に適さない液状製品等である場合であっても、チューブ容器に収容しての市販等が可能となる。例えば、チューブ容器内に収容する液体は、比重が、1.1以下であっても良く、更には1.0以下であっても良い。但し、当該比重は0.9以上であることが好ましい。尚、チューブ容器は、従来、ペースト状のものの収容容器として使用されている。
また、吐出部21を解放した状態で泡立て作業を行っても良く、例えば、解放された吐出部21を上方に向けて押圧操作を行えば、容器内の液体や泡が意図せずに漏れることを防止しつつ容器内に泡を発生させることができる。このように使用することを想定すると、消費者が吐出部を解放させることによって、初めて内部に空気が取り込まれるようにしても良い。
即ち、本発明の起泡具における容器2は、起泡部材3と起泡性を有する液体が接触した際に、該液体に完全には浸漬しない起泡部材が存在することが好ましい。例えば、第1実施形態においては、仕切り壁8による分離状態を解除したときに、起泡性を有する液体に浸漬された起泡部材と、該液体に完全には浸漬されない起泡部材とが生じることが好ましい。液体に浸漬された起泡部材とは、液体中に全体が浸っているものであり、完全には浸漬されない起泡部材とは、液体から全体又は一部が露出しているものである。完全には浸漬されない起泡部材は、気体を含んでおり、起泡部材に含ませ得る最大量の液体を含んでいないものである。
液体に浸漬された起泡部材と完全には浸漬されない起泡部材とを含むことにより、液体と気体とが一層良好に混合して、目の細かい濃密な泡を生じさせることができる。
例えば、第1実施形態の起泡具においては、起泡部材3と起泡性を有する液体とを分離状態に保持する仕切りとして仕切り壁8を設けたが、それに代えて、起泡性を有する液体を破れやすい袋に収容するなどして、容器2内に、起泡部材3と起泡性を有する液体とを分けた状態に収容しておくことも好ましい。
また、仕切り壁8の形成態様は、図1に示すものに限定されることなく、起泡性を有する液体6と起泡部材3とを分離して保持できる限り多様な態様で形成することができる。例えば、チューブ容器2Aの軸方向(図1の上下方向)の中央部に、仕切り壁を該軸方向の直交方向に延在させて形成しても良い。
また、本発明における容器は、泡の吐出部をキャップ等で繰り返し開閉自在であることが好ましいが、一度開封したら再度閉鎖する手段を持たないワンウェイタイプの容器であっても良い。
2 容器
2A チューブ容器
2B ボトル容器
20 容器本体
21 吐出部
22 胴部(押圧変形部)
24 エンドシール部
26 キャップ部材
27 キャップ基部
29 開閉キャップ
3 起泡部材
31 多孔質部分
32 空洞部
4 泡
5 手の平
6 起泡性を有する液体
8 仕切り壁(仕切り)
Claims (7)
- 泡の吐出部及び非通液性の材料からなる押圧変形部を備えた容器内に、起泡部材と起泡性を有する液体とが仕切り壁を介して分かれた状態に収容されており、前記押圧変形部を押圧して変形させることにより、前記仕切り壁の仕切り機能が消失して、前記起泡部材と前記液体とを接触させ得るとともに、該押圧を繰り返すことにより生じさせた泡を、前記吐出部から吐出させ得るように構成されており、
前記容器は、チューブ容器であり、該チューブ容器は、筒状のチューブ体からなり前記押圧変形部として機能する胴部と、該チューブ体の長手方向の一端に形成されたエンドシール部と、該チューブ体の長手方向の他端に形成された口首部とを備えた容器本体、及び該容器本体に固定され、前記吐出部を有するキャップ部材を有しており、
前記胴部内が前記仕切り壁により区画されて液体収容部が形成され、該液体収容部内に前記液体が収容されており、且つ該液体収容部は前記口首部から離間した位置に形成されており、
前記起泡部材は、前記吐出部を通って外部に漏れ出さない大きさを有し、前記容器内に3個以上収容されている、起泡具。 - 前記仕切り壁の破断により、前記起泡部材に前記起泡性を有する液体が含浸される請求項1に記載の起泡具。
- 前記起泡部材は、多孔質部分に加えて、貫通孔又は一端のみが開口した穴からなる空洞部を有する、請求項1又は2に記載の起泡具。
- 前記容器は、前記起泡部材と前記起泡性を有する液体が接触した際に、前記液体に完全には浸漬しない起泡部材が存在する請求項1〜3の何れか1項に記載の起泡具。
- 前記容器には、開封後に使いきる量の前記液体が収容されている請求項1〜4の何れか1項に記載の起泡具。
- 前記容器の内部に、軟質多孔性材料の目の細かさが異なる複数種類の起泡部材が収容されている、請求項1〜5の何れか1項に記載の起泡具。
- 前記仕切り壁は、脆性材料から構成されるか、前記仕切り壁に破断誘導手段が設けられている、請求項2に記載の起泡具。
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