JP6226537B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、複数の配線が絶縁層を介して積層されているプリント配線板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化及び薄型化が進行している。このため、プリント配線板において、高密度化が求められている。高密度化を達成するためには、配線の微細化、配線の多層化、及び配線間を接続するビアの小径化を図る必要がある。高密度化されたプリント配線板では、接続不良及び絶縁不良が発生せずに、高い導通信頼性及び高い絶縁信頼性を有することが求められている。
これらの要求に対応するプリント配線板として、ビルドアップ法を用いたビルドアップ配線板が知られている。ビルドアップ法では、基板上に配線を形成したコア層の上に絶縁層を形成する工程と、さらにその上に配線を形成する工程と、さらにその上に絶縁層を形成する工程とを繰り返すことにより、ビルドアップ配線板が得られる。
従来のビルドアップ配線板の製造方法では、例えば、上記コア層の表面を粗化処理した後、絶縁樹脂フィルムをラミネートするなどして、絶縁層を形成する。
次に、絶縁層の表面からレーザー照射等を行うことで、穴を絶縁層に形成した積層体を得る。上記穴は、下層の配線の表面が部分的に露出するように開口している。
次に、過マンガン酸塩等を含む処理液に積層体を浸漬することによって、絶縁層の表面の粗面化と絶縁層の穴内の洗浄とを行なう。なお、穴は、上層の配線と下層の配線とを電気的に接続するためのビアとなる。
次に、めっき処理などを行うことで、絶縁層の表面上に上層の配線を形成し、かつ絶縁層の穴内にも配線を形成する。この結果、上層の配線と下層の配線とが導通される。このようにして、ビルドアップ配線板が得られる。このようなビルドアップ配線板を製造する方法の一例は、下記の特許文献1に開示されている。
特開2012−74557号公報
ビルドアップ法を用いたビルドアップ配線板でも、配線間の高い導通信頼性が得られないことがある。特に、プリント配線板が熱衝撃を受けたときに、上層の配線と下層の配線との接続不良が生じることがある。すなわち、従来のプリント配線板の製造方法により得られるプリント配線板では、熱衝撃に対する下層の配線と上層の配線との間の導通信頼性が低いという問題がある。
本発明の目的は、熱衝撃に対する第1,第2の配線間の導通信頼性が高いプリント配線板を得ることができるプリント配線板の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基板又は第2の絶縁層の表面上に、第1の配線が配置されている積層体を用いて、前記第1の配線の表面上に、前記第1の配線の表面が部分的に露出するように開口している穴を有する第1の絶縁層を形成する工程と、前記第1の絶縁層の前記穴内をデスミア処理する工程と、前記デスミア処理の後に、前記穴の開口から露出している前記第1の配線の表面を粗化処理する工程と、前記第1の絶縁層の表面上と前記第1の絶縁層の前記穴内とに第2の配線を形成する工程とを備え、デスミア処理後に粗化処理された前記第1の配線の表面と、前記第2の配線の表面とを接続することで、前記第1の配線と前記第2の配線とを導通させる、プリント配線板の製造方法が提供される。
本発明に係るプリント配線板の製造方法のある特定の局面では、前記粗化処理の後に、粗化処理された前記第1の配線の表面の十点平均粗さRzを4μm以上にする。
本発明に係るプリント配線板の製造方法のある特定の局面では、前記粗化処理に、硫酸と過酸化水素とを含む粗化液又は有機酸を含む粗化液が用いられる。
本発明に係るプリント配線板の製造方法は、基板又は第2の絶縁層の表面上に、第1の配線が配置されている積層体を用いて、上記第1の配線の表面上に、上記第1の配線の表面が部分的に露出するように開口している穴を有する第1の絶縁層を形成する工程と、上記第1の絶縁層の上記穴内をデスミア処理する工程と、上記デスミア処理の後に、上記穴の開口から露出している上記第1の配線の表面を粗化処理する工程と、上記第1の絶縁層の表面上と上記第1の絶縁層の上記穴内とに第2の配線を形成する工程とを備えており、デスミア処理後に粗化処理された上記第1の配線の表面と、上記第2の配線の表面とを接続することで、上記第1の配線と上記第2の配線とを導通させるので、熱衝撃に対する第1,第2の配線間の導通信頼性が高いプリント配線板を得ることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るプリント配線板の製造方法により得られるプリント配線板を模式的に示す断面図である。 図2(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係るプリント配線板の製造方法の各工程を説明するための断面図である。 図3(a)〜(d)は、本発明の第1の実施形態に係るプリント配線板の製造方法の各工程を説明するための断面図である。 図4は、本発明の第2の実施形態に係るプリント配線板の製造方法により得られるプリント配線板を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係るプリント配線板の製造方法は、基板又は第2の絶縁層の表面上に、第1の配線が配置されている積層体を用いて、上記第1の配線の表面上に、上記第1の配線の表面が部分的に露出するように開口している穴を有する第1の絶縁層を形成する工程と、上記第1の絶縁層の上記穴内をデスミア処理する工程と、上記デスミア処理の後に、上記穴の開口から露出している上記第1の配線の表面を粗化処理する工程と、上記第1の絶縁層の表面上と上記第1の絶縁層の上記穴内とに第2の配線を形成する工程とを備える。本発明に係るプリント配線板の製造方法では、デスミア処理後に粗化処理された上記第1の配線の表面と、上記第2の配線の表面とを接続することで、上記第1の配線と上記第2の配線とを導通させる。
本発明に係るプリント配線板の製造方法では、上述した工程が備えられているので、熱衝撃に対する第1,第2の配線間の導通信頼性が高いプリント配線板を得ることができる。例えば、プリント配線板が熱サイクルなどの熱衝撃を受けても、第1の配線と第2の配線との界面で、クラックが生じ難くなる。
近年、電子機器の小型化及び薄型化が進行している。このため、プリント配線板において、高密度化が求められている。高密度化を達成するために、配線の微細化、配線の多層化、及び配線間を接続するビアの小径化が進行している。このような高密度化されたプリント配線板では、熱衝撃に対する配線間の導通信頼性を高めることが困難であるという問題がある。
これに対して、本発明に係るプリント配線板の製造方法によって、高密度化されたプリント配線板であっても、熱衝撃に対する第1,第2の配線間の導通信頼性を高めることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態及び実施例を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るプリント配線板の製造方法により得られるプリント配線板を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、プリント配線板1は、基板11と、第1の配線12と、絶縁層13(第1の絶縁層)と、第2の配線14とを備える。
基板11は、穴11aを有する。基板11は、絶縁基板である。
第1の配線12は、基板11の表面上に配置されている。また、第1の配線12は、基板11の両側の表面上に部分的に配置されている。第1の配線12は、穴11a内にも配置されている。穴11a内に配置された第1の配線12部分により、両側の表面上に位置する第1の配線12部分が導通されている。穴11aは、ビアホールとも呼ばれる。
第1の配線12の表面上に、絶縁層13が積層されている。絶縁層13は、第1の配線12の表面12aが部分的に露出するように開口している穴13aを有する。穴13aはビアホールとも呼ばれる。
絶縁層13の表面上に、第2の配線14が配置されている。第2の配線14は、絶縁層13の第1の配線12側とは反対の表面上に、部分的に配置されている。第2の配線14は、穴13a内にも配置されている。穴13a内に配置された第2の配線14部分により、第1の配線12の表面12aと第2の配線14の表面とが接続されている。第1の配線12と第2の配線14とは導通されている。
なお、プリント配線板1では、第2の配線14の絶縁層13側とは反対側の表面上に、他の絶縁層15が更に配置されており、さらに他の絶縁層15の第2の配線14側とは反対の表面上に他の配線16が更に配置されている。なお、粗化処理及びデスミア処理の条件によっては、すなわちプリント配線板の製造方法によっては、絶縁層13が本発明における第2の絶縁層に相当し、第2の配線14が本発明における第1の配線に相当し、他の絶縁層15が本発明における第1の絶縁層に相当し、他の配線16が本発明における第2の配線に相当することとも可能である。
このように、第2の配線14の絶縁層13側とは反対側の表面上に、他の絶縁層が更に配置されていてもよく、さらに他の絶縁層の第2の配線14側とは反対の表面上に他の配線が更に配置されていてもよい。さらに、上記他の絶縁層及び他の配線はそれぞれ、複数であってもよい。また、最表層に、ソルダーレジスト膜などを形成してもよい。
また、プリント配線板1では、基板11の両側にそれぞれ、第1の配線12、絶縁層13及び第2の配線14、他の絶縁層15及び他の配線16を配置しているが、これらは片側のみに配置されていてもよい。
次に、図2(a)〜(d)及び図3(a)〜(d)を参照しつつ、図1に示すプリント配線板を得るための、本発明の第1の実施形態に係るプリント配線板の製造方法の各工程を具体的に説明する。
先ず、基板11の表面上に、第1の配線12Aが配置されている積層体を用意する(図2(a))。なお、基板11の表面上にかえて第2の絶縁層の表面上に、第1の配線が配置されている積層体を用いてもよい。この場合には、後述する図4に示すプリント配線板等を得ることができる。
上記積層体を用いて、第1の配線12Aの表面上に、絶縁層13Aを形成する(図2(b))。
絶縁層13Aの材料としては、エポキシ樹脂、ポリイミド、及びアクリル樹脂等が挙げられる。
次に、絶縁層13Aにレーザー等を照射して、穴13aを有する絶縁層13Bを得る(図2(c))。上記レーザーとしては、UVレーザー、炭酸ガスレーザー及びエキシマレーザー等が挙げられる。穴13a内には、穴13aの底部(第1の配線12の表面上)には、絶縁層に含まれている樹脂成分に由来する樹脂の残渣であるスミアが形成されることが多い。
次に、第1の絶縁層13Bの穴13a内をデスミア処理して、穴13a内がデスミア処理された第1の絶縁層13を得る(図2(d))。デスミア処理によって、穴13a内が洗浄され、上記スミアが除去される。デスミア処理を行う際に、第1の絶縁層13Bの表面の粗度を高めるために、第1の絶縁層13Bの表面を粗化処理することが好ましい。第1の絶縁層13の表面が粗化処理されていることが好ましい。第1の絶縁層13Bの表面の粗面化と、穴13a内の洗浄とが行われることが好ましい。なお、第1,第2の配線12,14を導通させるために、穴13aの寸法及び穴13aの形状を良好にすることは、プリント配線板の高密度化と高い導通信頼性及び高い絶縁信頼性とを得る観点から重要である。
上記デスミア処理には、例えば、マンガン化合物、クロム化合物又は過硫酸化合物などの化学酸化剤を含む処理液が用いられる。これら化学酸化剤は、水又は有機溶剤が添加された後、水溶液又は有機溶媒分散溶液として用いることができる。デスミア処理に用いられる処理液は、一般にアルカリを含む。上記処理液は、水酸化ナトリウムを含むことが好ましい。上記処理液は、マンガン化合物を含むことが好ましく、過マンガン酸化合物を含むことが好ましい。上記デスミア処理と、絶縁層の表面の粗度を高めるための上記粗化処理とに同じ処理液を用いることが好ましく、上記デスミア処理と絶縁層の表面の粗度を高めるための上記粗化処理とは同時に行われることが好ましい。
次に、デスミア処理の後に、穴13aの開口から露出している第1の配線12Aの表面12a(ランド部、粗化処理される表面)を粗化処理する。それによって、表面が粗化処理された第1の配線12を得る(図3(a))。ここでは、穴13a内を洗浄するためのデスミア処理と、第1の配線12の表面を粗化処理するための粗化処理とは、別の工程として行われている。デスミア処理後の粗化処理によって、第1の配線12の粗化処理された表面の粗度が大きくなる。この結果、第1の配線12の表面と第2の配線14の表面との接触界面の接触面積が大きくなる。従って、熱衝撃に対する第1の配線12と第2の配線14との間の導通信頼性が高くなる。例えば、得られるプリント配線板1において、第1の配線12と第2の配線14との接触界面において、クラックが生じ難くなる。
熱衝撃に対する第1,第2の配線間の導通信頼性がより一層高いプリント配線板を得る観点からは、上記第1の配線の表面を粗化処理するための粗化処理の後に、粗化処理された上記第1の配線の表面の十点平均粗さRzは4μm以上であることが好ましい。上記十点平均粗さRzは、JIS B0601−1994に準拠して測定される。粗化処理された上記第1の配線の表面の十点平均粗さRzの上限は特に限定されない。
上記第1の配線の表面を粗化処理するための粗化処理に、硫酸と過酸化水素とを含む粗化液又は有機酸を含む粗化液を用いることが好ましい。これらの好ましい粗化液を用いることで、熱衝撃に対する第1,第2の配線間の導通信頼性がより一層高いプリント配線板を得ることができる。
次に、第1の絶縁層13の表面を無電解めっき処理することが好ましい。それによって、絶縁層13の表面に導電性を付与し、絶縁層13の表面上に電解めっきなどによって第2の配線14を形成することが容易になる。
次に、絶縁層13の表面上に、ドライフィルムレジストをラミネートして、レジストパターン51を形成する(図3(b))。但し、レジストパターン51は必ずしも形成しなくてもよい。レジストパターン51の形成によって、レジストパターン51により覆われていない部分に、電気めっきなどを行うことで、絶縁層13の表面上に、選択的に導体層(第2の配線)を形成できる。
次に、電気めっき等を行うことで、絶縁層13の表面上と絶縁層13の穴13a内とに第2の配線14を形成する(図3(c))。デスミア処理後に粗化処理された第1の配線12の表面12aと、第2の配線14の表面とを接続することで、第1の配線12と第2の配線14とを導通させる。
次に、レジストパターン51を、水酸化ナトリウム等を含むアルカリ水溶液等で剥離して、除去する(図3(d))。
上記の工程を経て、プリント配線板1を得ることができる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るプリント配線板の製造方法により得られるプリント配線板を模式的に示す断面図である。
図4に示すように、プリント配線板2は、第2の絶縁層21と、第1の配線22と、第1の絶縁層23と、第2の配線24とを備える。
第1の配線22は、第2の絶縁層21の表面上に部分的に配置されている。第1の配線22の表面上に、第1の絶縁層23が積層されている。第1の絶縁層23は、第1の配線22の表面22aが部分的に露出するように開口している穴23aを有する。
絶縁層23の表面上に、第2の配線24が配置されている。第2の配線24は、絶縁層23の第1の配線22側とは反対の表面上に、部分的に配置されている。第2の配線24は、穴23a内にも配置されている。穴23a内に配置された第2の配線24部分により、第1の配線22の表面22aと第2の配線24の表面とが接続されている。第1の配線22と第2の配線24とは導通されている。
プリント配線板1,2のように、第1の配線は、基板の表面上に配置されていてもよく、第2の絶縁層の表面上に配置されていてもよい。
なお、プリント配線板2では、第2の配線24の第1の絶縁層23側とは反対側の表面上に、他の絶縁層25が更に配置されており、さらに他の絶縁層25の第2の配線24側とは反対の表面上に他の配線26が更に配置されている。このように、第2の配線24の第1の絶縁層23側とは反対側の表面上に、他の絶縁層が更に配置されていてもよく、さらに他の絶縁層の第2の配線24側とは反対の表面上に他の配線が更に配置されていてもよい。また、図4に示すように、第2の絶縁層21の第1の配線22側とは反対側の表面上に、他の配線が更に配置されていてもよく、さらに他の配線の第2の絶縁層21側とは反対の表面上に他の絶縁層が更に配置されていてもよい。
複数の配線が複数の絶縁層を介して積層されているプリント配線板は、ビルドアップ法を用いて得ることが可能である。上記プリント配線板は、ビルドアップ配線板であることが好ましい。上記ビルドアップ法では、基板の表面上に配線が配置されている積層体を用いて、該配線の表面上に絶縁層を形成する工程と、さらにその上に配線を形成する工程と、さらにその上に絶縁層を形成する工程とが繰り返し行われる。これらの工程によって、多層ビルドアップ配線板が得られる。
上記ビルドアップ配線板は任意の層間に多数のビアを形成できるため、高密度化された配線の形成に適している。最外層の配線上にソルダーレジスト膜を形成し、ソルダーレジスト膜から露出した配線にニッケル、金めっき、半田などの必要な表面処理を施し、多層ビルドアップ配線板を得てもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
実施例及び比較例では、絶縁層を形成するために、以下に示す成分を用いた。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂1(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC社製「830−S」、常温(23℃)で液状)
エポキシ樹脂2(ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、日本化薬社製「NC3000H」、常温(23℃)で固形、軟化点70℃)
(硬化剤)
フェノール化合物(フェノール硬化剤、明和化成社製「MEH7851−4H」、フェノール性水酸基当量242)
(硬化促進剤)
イミダゾール化合物(2−エチル−4−メチルイミダゾール、四国化成社製「2E4MZ」)
(無機フィラー成分)
シリカ含有スラリー(シリカ(トクヤマ社製「UF−320」、平均粒子径3.5μm、粗粒カットポイント20μm)が、イミダゾールシラン(JX日鉱日石金属社製、「IM−1000」)により表面処理されている)50重量%
(熱可塑性樹脂)
フェノキシ樹脂(三菱化学社製「YX6954BH30」)
(実施例1)
(1)絶縁層を形成するための絶縁樹脂フィルムの作製
エポキシ樹脂1(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、DIC社製「830−S」)10重量部と、エポキシ樹脂2(ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、日本化薬社製「NC3000H」)10重量部と、フェノール化合物(フェノール硬化剤、明和化成社製「MEH7851−4H」、フェノール性水酸基当量242)20重量部と、イミダゾール化合物(四国化成社製「2E4MZ」)0.5重量部と、フェノキシ樹脂(三菱化学社製「YX6954BH30」)9.5重量部とを配合し、この配合物とシリカ含有スラリーを固形分で55重量部とを撹拌機を用いて1200rpmで1時間撹拌し、樹脂組成物を得た。
離型処理された透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(リンテック社製「PET5011 550」、厚み50μm)を用意した。このPETフィルムの離型処理面上にアプリケーターを用いて、乾燥後の厚みが50μmとなるように、得られた樹脂組成物を塗工した。次に、100℃のギアオーブン内で2分間乾燥して、縦200mm×横200mm×厚み50μmの樹脂シートの未硬化物(Bステージフィルム)とポリエチレンテレフタレートフィルムとの積層フィルムを作製した。
(2)ビルドアップ配線板の作製
厚み0.7mmのCCL基板(日立化成工業社製「E679FG」)を用意した。この基板にドリルにてビア径0.2mmの穴(貫通孔)を開けた。その後、高圧洗浄と、過マンガン酸ナトリウム溶液を用いたデスミア処理とを行った。次に、無電解銅めっきと、銅配線を形成するために電解銅めっき処理とを行なった。次に、電解銅めっきが施された穴内に、孔埋めインク(山栄化学社製「PHP−900」)をスクリーン印刷にて埋め込んだ後、余分なインクをバフ研磨にて除去した。このようにして、厚み20μmの銅配線が両側の表面上に配置されており、かつ銅配線が穴内に充填されている銅張り基板を得た。この銅張り基板を用いて、以下のようにして、銅張り基板の両面に、絶縁層及び銅配線を順次形成した。
先ず、銅配線の表面を、硫酸と過酸化水素の水溶液で洗浄した後、銅張り基板の両面に感光性のドライフィルムレジスト(デュポン社製「リストン」)をラミネートした。
次に露光機とクロムガラス版を用いて、露光を行なった。スルーホール上にビアランドのドライフィルムパターンを形成した。そして、第二塩化銅溶液にてエッチングを行ない、その後水酸化ナトリウム溶液にてドライフィルムレジストを剥離した。これにより、厚み20μmの銅配線(第1の銅配線に相当する)を形成した。
次に、銅配線の表面を粗化処理(メック社製「CZ8101」を使用)した後、銅配線の表面上に、前述した絶縁樹脂フィルムをラミネートして、厚み35μmの絶縁層(第1の絶縁層に相当する)を形成した。その後、COレーザー(日立ビアメカニクス社製「LC1K−21」を使用)にて、ビアトップ径が60μmである穴を絶縁層に形成して、積層構造体を得た。形成された穴のビアボトム径は、55μmであった。
次に、60℃の膨潤液(アトテックジャパン社製「スウェリングディップセキュリガントP」、和光純薬工業社製「水酸化ナトリウム」を含む水溶液)に、上記積層構造体を入れて、20分間揺動させた。その後、純水で洗浄した。すなわち、60℃で20分間膨潤処理を行った。
次に、75℃の過マンガン酸ナトリウム(アトテックジャパン社製「コンセントレートコンパクトCP」、和光純薬工業社製「水酸化ナトリウム」)水溶液に、膨潤処理後の上記積層構造体を入れて、20分間揺動させて、絶縁層の表面を粗化処理し、かつ絶縁層の穴内をデスミア処理した。
次に、表面が粗化処理された絶縁層の穴内を、40℃の中和液(アトテックジャパン社製「リダクションセキュリガントP」、和光純薬工業社製「硫酸」)により10分間洗浄した後、純水でさらに洗浄した。このようにして、穴内(特に穴底)と銅配線の露出している表面(ランド部)とから大部分の樹脂を取り除いた。
さらに、穴内の残渣を完全に除去するために、ソフトエッチング処理(デスミア処理、アトテック社製「マイクロエッチSF」を使用)を行った。
次に、銅配線の露出している表面(ランド部)の十点平均粗さRzが下記の表1に示す値となるように、該表面に凹凸形状を付与するために、マイクロエッチング処理(粗化処理、メック社製「CZ8101」を使用)を行った。
次いで、無電解銅めっきを行ない、そしてドライフィルムレジスト(日立化成社製「RY3525」)をラミネートした後、フォトリソグラフィーによりレジストパターンを形成した。そして電解銅めっき(JCU社製「Cu−BRITE VF4」)により、18μmの厚さのめっき層が形成されるまでめっきを行ない、ビアランドの穴及びビア穴をめっきで埋め込んでフィルドビアを形成した。その後、レジストパターンを剥離して除去し、絶縁層上の余分な無電解銅めっき膜を、エッチング液(JCU社製「SAC」)で除去することで、銅配線(第2の配線に相当する)を形成した。
上記の工程を繰返し、3層構造の銅配線が絶縁層を介して積層されている多層構造とした。その後、最外層の表面上に、ソルダーレジスト層(太陽インキ製造社製「PRS−4000」を使用)を印刷とフォトリソグラフィーにより形成した。次に、銅配線の露出部分に無電解ニッケル、金めっきを施し、銅配線が3層構造のビルドアップ配線板を作製した。
(実施例2)
マイクロエッチング処理時に、銅配線の露出している表面(ランド部)の十点平均粗さRzを下記の表1に示す値となるように処理を行ったこと以外は実施例1と同様にして、3層構造のビルドアップ配線板を作製した。
(比較例1)
マイクロエッチング処理(粗化処理)を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、銅配線が3層構造のビルドアップ配線板を作製した。
(比較例2)
ソフトエッチング処理及びマイクロエッチング処理(粗化処理)を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、3層構造のビルドアップ配線板を作製した。
(評価)
(1)粗化処理後の銅配線の露出している表面の十点平均粗さRzの測定
3層構造のビルドアップ配線板を作製する際に、粗化処理直後の銅配線の露出している表面の十点平均粗さRzを評価した。非接触3次元表面形状測定装置(Veeco社製「WYKO NT1100」)を用いて、銅配線の表面の94μm×123μmの測定エリアにおける十点平均粗さRzを3回測定し、測定値の平均値を十点平均粗さRzとした。
(2)デスミア処理後のデスミア性の評価
上記(1)十点平均粗さRzの測定時に、絶縁層の穴内の樹脂の残渣を確認するために、穴内の周囲を、電子顕微鏡(日本電子社製「JSM6700F」)を用いて観察し、画像を得た。得られた画像から、穴内の内壁面からの延びている残渣の最大長さを測定した。デスミア性を下記の基準で判定した。
[デスミア性の判定基準]
○:残渣の最大長さが3μm未満
×:残渣の最大長さが3μm以上
(3)耐熱衝撃性の評価
得られた3層構造のビルドアップ配線板について、熱サイクル(−65℃〜150℃)を1000回繰り返す熱サイクル試験を行った。熱サイクル試験後に、デスミア処理後に粗化処理された銅配線と、その銅配線の表面に接触している銅配線との接触界面において、クラックが発生しているか否かを評価した。光学顕微鏡(オリンパス社製「STM6」)を用いて、500倍にて30箇所の穴内の接触界面におけるクラックの有無を観察した。30箇所中、クラックがあった箇所の数を下記の表1に示した。
結果を下記の表1に示す。
Figure 0006226537
なお、上記表1において、実施例1と実施例2とでは、デスミア性及び耐熱衝撃性の評価結果が同じであるが、実施例1では実施例2よりも、粗化処理後の銅配線の露出している表面の十点平均粗さRzが大きいことから、下層の配線と上層の配線との間の導通信頼性に優れていた。
1…プリント配線板
2…プリント配線板
11…基板
11a…穴
12,12A…第1の配線
12a…露出している表面(粗化処理される表面)
13,13A,13B…絶縁層(第1の絶縁層)
13a…穴
14…第2の配線
15…他の絶縁層
16…他の配線
21…第2の絶縁層
22…第1の配線
22a…露出している表面(粗化処理される表面)
23…絶縁層(第1の絶縁層)
23a…穴
24…第2の配線
25…他の絶縁層
26…他の配線
51…レジストパターン

Claims (2)

  1. 基板又は第2の絶縁層の表面上に、第1の配線が配置されている積層体を用いて、前記第1の配線の表面上に、前記第1の配線の表面が部分的に露出するように開口している穴を有する第1の絶縁層を形成する工程と、
    前記第1の絶縁層の前記穴内をデスミア処理する工程と、
    前記デスミア処理の後に、前記穴の開口から露出している前記第1の配線の表面を粗化
    処理する工程と、
    前記第1の絶縁層の表面上と前記第1の絶縁層の前記穴内とに第2の配線を形成する工程とを備え、
    前記粗化処理する工程において、粗化処理された前記第1の配線の表面の十点平均粗さRzが5.5μm以上になるように、前記穴の開口から露出している前記第1の配線の表面を粗化処理し、
    前記第2の配線を形成する工程において、前記第1の絶縁層の表面に対して直接無電解めっき処理することによって、前記第1の絶縁層の表面上にめっき層を形成し、該めっき層から前記第1の絶縁層の表面上の前記第2の配線を形成し、
    デスミア処理後に粗化処理された前記第1の配線の表面と、前記第2の配線の表面とを接続することで、前記第1の配線と前記第2の配線とを導通させる、プリント配線板の製造方法。
  2. 前記粗化処理に、硫酸と過酸化水素とを含む粗化液又は有機酸を含む粗化液を用いる、請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。
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