JP6225826B2 - 機電一体型駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのリングギアに一時的に回転力を付与する機電一体型駆動装置に関する。
従来、例えば下記特許文献1に見られるように、バッテリから直流電圧が印加されることで回転力を発生する直流モータと、直流モータの回転力が伝達可能に設けられ、リングギアと噛み合うピニオンギアとを備えるスタータが知られている。
特許第5007839号公報
ここで、リングギアに初期回転を付与すべく直流モータを駆動させる場合、例えば、直流モータに突入電流が流れるといった不都合が生じる。こうした事態を回避すべく、本発明者らは、交流モータを備えるスタータを採用することとした。詳しくは、このスタータは、交流モータに加えて、交流モータを収容するハウジングと、バッテリから出力された直流電圧を交流電圧に変換して交流モータに印加するインバータ装置とを備えている。交流モータを備えるスタータを採用する場合、構成部品としてインバータ装置が追加されることから、スタータの体格の増大が懸念される。このため、本発明者らは、スタータの体格の増大を回避すべく、交流モータとインバータ装置とを一体化した機電一体構造を採用することとした。
機電一体構造を採用する場合、インバータ装置がエンジン周辺に配置されることとなる。このとき、インバータ装置は、エンジン周辺の排気管等の高温部から熱の影響を受けることとなる。熱の影響を受けると、インバータ装置を構成する電子部品の信頼性が低下する懸念がある。
なお、エンジンのリングギアに初期回転を付与するスタータに限らず、交流モータ及びインバータ装置を備え、交流モータの駆動によってリングギアに一時的に回転力を付与する駆動装置であれば、上述した問題は同様に生じ得る。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、インバータ装置の信頼性を向上できる機電一体型駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成すべく、本発明は、エンジン(80)のリングギア(81)に一時的に回転力を付与する駆動装置であって、交流電圧が印加されることで回転力を発生する交流モータ(20)と、入力された直流電圧を交流電圧に変換して前記交流モータに印加するインバータ装置(40)と、前記交流モータの回転力が伝達可能に設けられ、前記リングギアと噛み合うピニオンギア(71)と、前記交流モータを収容するハウジング(30)と、前記ハウジングと一体化され、前記インバータ装置を収容するインバータケース(50,60)と、前記ハウジングと一体化され、当該駆動装置を前記エンジンに取り付けるフランジ部(72)と、を備え、前記インバータ装置は、通電によって発熱する発熱部と、前記発熱部を収容する部品ケースとを構成部品とする電子部品を複数有し、複数の前記電子部品は、第1電子部品群(41,42,43,48,49Up〜49Wn)と、第2電子部品群(44Up〜44Wn)とを含み、前記第2電子部品群を構成する電子部品の前記発熱部と前記部品ケースとの間の熱抵抗は、前記第1電子部品群を構成する電子部品の前記発熱部と前記部品ケースとの間の熱抵抗よりも低く設定され、前記インバータケースは、前記第1電子部品群を収容する第1ケース(50;53)と、前記第2電子部品群を収容する第2ケース(60)とを含み、前記第1ケースは、前記第2ケースよりも前記エンジン側に配置されていることを特徴とする。
上記発明では、第2電子部品群を構成する電子部品の発熱部と部品ケースとの間の熱抵抗が、第1電子部品群を構成する電子部品の発熱部と部品ケースとの間の熱抵抗よりも低く設定されている。すなわち、第1電子部品群の放熱性が、第2電子部品群の放熱性よりも低い。ここで、エンジンは、その内部に形成されたウォータジャケットに冷却流体が流れることなどにより冷却されている。このため、駆動装置において、この装置をエンジンに取り付けるフランジ部に近い箇所は、遠い箇所よりも冷却に有利な箇所である。
そこで、上記発明では、第2電子部品群よりも放熱性の低い第1電子部品群を収容する第1ケースを、第2電子部品群を収容する第2ケースよりもエンジン側に配置している。このため、インバータ装置を構成する電子部品のうち、相対的に放熱性の低い第1電子部品群を効果的に冷却することができる。
また、上記発明では、第1電子部品群を収容するケースと、第2電子部品群を収容するケースとを分けることにより、第1電子部品群と第2電子部品群とを離すことができる。このため、相対的に放熱性の高い第2電子部品群で発生した熱が、相対的に放熱性の低い第1電子部品群の放熱を妨げることを抑制できる。このように、上記発明によれば、第1,第2電子部品群を熱から的確に保護することができ、ひいてはインバータ装置の信頼性を向上させることができる。
第1実施形態にかかるスタータの断面図(図2の1−1線断面図)。 図1の2−2線断面図。 図2の3−3線断面図。 インバータ装置の電気回路図。 各信号線の寄生インピーダンスの均等化手法を示す図。 第2実施形態にかかるスタータの断面図。
(第1実施形態)
以下、本発明にかかる駆動装置を車載スタータとして具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、図1〜図4を用いて、スタータの構成について説明する。
スタータ10は、回転力を発生するモータ20、モータハウジング30、モータ20に電気的に接続されたインバータ装置40、インバータケースを構成する第1,第2ケース50,60、マグネットスイッチ70、ピニオンギア71、及びフランジ72を備えている。本実施形態において、モータ20は、3相交流モータである。モータ20は、ステータコア21及びステータ巻線22を有するステータ23と、ロータコア24、磁石25及び回転軸としてのシャフト26を有するロータ27とを備えている。ステータ23及びロータ27は、モータハウジング30に収容されている。スタータ10は、図2に示すように、シャフト26が延びる方向(以下、軸方向)において、エンジン80側から順に、ピニオンギア71、フランジ72、モータハウジング30が並ぶように構成されている。なお、本実施形態では、以降、軸方向に直交する方向を径方向と称すこととする。
なお、スタータ10は、図示しないが、オーバーランニングクラッチ等の部材をさらに備えている。また、スタータ10としては、例えば、遊星歯車機構を備えるプラネタリ式のものを用いることができる。
モータハウジング30は、高熱伝導材料で形成され、本実施形態では、アルミニウムで形成されている。モータハウジング30は、筒状のモータ収容部31と、台座部32とを有している。モータ収容部31は、モータ20を囲んだ状態で収容する。モータ収容部31と台座部32とは、例えばダイカスト鋳造によって一体成形されている。モータ収容部31の内側には、ステータ23が配置されている。ステータ23の径方向内側には、ロータ27がステータ23に対して相対回転可能に配置されている。台座部32は、モータ収容部31の外周縁部から上方に向かって突出し、その上面が平坦状となっている平坦部33と、平坦部33から起立して設けられた外周板部34とを有している。平坦部33の平坦面の正面視において、外周板部34は、矩形枠状をなしている。
外周板部34の先端部は、カバー載置面とされている。カバー載置面には、有底箱状のカバー部材61が載置されている。カバー部材61は、矩形枠状の防水部材73(「遮熱部材」に相当)を介してカバー載置面に載置された状態で、ねじ等の固定手段によってモータハウジング30に固定されている。カバー部材61は、高熱伝導材料で形成され、本実施形態では、アルミニウムによって形成されている。防水部材73は、樹脂材料からなり、例えばOリングを用いることができる。防水部材73は、その熱伝導率がモータハウジング30の熱伝導率よりも低い材料で形成されている。カバー部材61は、外周板部34のカバー載置面に対して密接状態で固定されている。これにより、カバー部材61と外周板部34との接合部分は防水されている。
モータハウジング30の端部には、フランジ72が設けられている。本実施形態において、フランジ72は、軸方向と直交する平面に延びる鍔状をなしている。フランジ72には、複数(図3では、3つを例示)の貫通孔72aが形成されている。貫通孔72aにボルトを通してエンジン80に取り付けることにより、スタータ10がエンジン80(具体的には、エンジン80の本体部を構成するエンジンブロック)に直接固定されている。なお、本実施形態において、エンジン80が取り付けられる側のフランジ72の面をエンジン取付側面72cと称し、この面の裏面をケース側面72bと称すこととする。また、図1では、ピニオンギア71及びリングギア81付近のエンジン80の断面のハッチングを省略した。
マグネットスイッチ70は、図示しない励磁コイルと、励磁コイルの内周に摺動自在に設けられた図示しないプランジャとを備えている。励磁コイルは、例えばユーザのキー操作によってスタータスイッチがオン操作されることにより、スタータ10外部のバッテリ82から給電されて磁力を発生する。励磁コイルが発生する磁力によってプランジャが吸引されると、図示しないレバーの動きによってピニオンギア71が軸方向に移動する。ここで、シャフト26の回転力は、ピニオンギア71に伝達可能とされている。このため、ピニオンギア71の軸方向の移動により、ピニオンギア71と、エンジン80のクランク軸に連結されたリングギア81とが噛み合わさった状態でピニオンギア71が回転駆動されると、クランク軸に初期回転が付与される。
第1ケース50は、6つの板面からなる直方体形状をなしている。第1ケース50は、高熱伝導材料で形成され、本実施形態では、アルミニウムによって形成されている。第2ケース60は、平坦部33、外周板部34、及びカバー部材61によって形成されている。第2ケース60は、その底面が平坦部33によって形成され、側壁面が外周板部34とカバー部材61とによって形成され、上面がカバー部材61によって形成されている。第1ケース50によって囲まれた空間部と、第2ケース60によって囲まれた第1空間部P1とのそれぞれには、インバータ装置40を構成する電子部品が配置されている。なお、図3において、スタータ10のカバー部材61側は、車両のアンダーカバー側を想定している。
インバータ装置40は、平滑コンデンサ41、ノーマルモードコイル42、コモンモードコイル43、上アームスイッチ44¥p(¥=U,V,W)、下アームスイッチ44¥n、第1,第2回路基板45,46、絶縁シート47、マイコン48、及び駆動回路49¥p,49¥nを備えている。詳しくは、図4に示すように、インバータ装置40の入力側には、コネクタ74を介してバッテリ82が電気的に接続されている。インバータ装置40内において、コネクタ74には、ノーマルモードコイル42、コモンモードコイル43及び平滑コンデンサ41を介して、上アームスイッチS¥pと下アームスイッチS¥nとの直列接続体が3組接続されている。各スイッチS¥p,S¥nの接続点には、ステータ巻線22の一端が接続されている。ちなみに、本実施形態では、各スイッチS¥#(#=p,n)として、電圧制御形の半導体スイッチング素子を用い、より具体的には、IGBTを用いている。また、各スイッチS¥#には、図示しないフリーホイールダイオードが逆並列に接続されている。
各スイッチ44¥#に対応して、駆動回路49¥#が個別に設けられている。駆動回路49¥#は、スイッチ44¥#をオンオフ操作するためのプリドライバ回路を含む。各駆動回路49¥#と、各スイッチ44¥#のゲート(開閉制御端子)とは、信号線である各電気経路52¥#によって電気的に接続されている。各電気経路52¥#は、例えばバスバーによって形成されている。なお、図1には、各駆動回路49¥#をまとめて「49」と表記している。また、図2には、各電気経路52¥#をまとめて「52」と表記している。
ちなみに、各電気経路52¥#は、モータハウジング30に形成された軸方向に延びる第2空間部P2を介して、各スイッチ44¥#と各駆動回路49¥#とを電気的に接続している。このために、平坦部33には、第1空間部P1と第2空間部P2とつなげる貫通孔と、第1ケース50内と第2空間部P2とをつなげる貫通孔とが形成されている。
マイコン48は、モータ20の制御量(例えば回転速度)をその指令値に制御すべく、インバータ装置40を操作する。詳しくは、マイコン48は、各スイッチ44¥#をオンオフ操作すべく、操作信号を生成して各スイッチ44¥#に対応する駆動回路49¥#に出力する。各駆動回路49¥#は、操作信号に基づき、各電気経路52¥#を介して各スイッチ44¥#のゲート電圧を調整することにより、各スイッチ44¥#をオンオフ操作する。こうした構成によれば、バッテリ82から出力された直流電圧を3相交流電圧に変換してステータ巻線22に印加することができる。
第1回路基板45の第1面(部品実装面)には、マイコン48、各駆動回路49¥#、及び第1周辺部品が実装されている。第1回路基板45は、第1面の裏面である第2面が、第1ケース50の内壁面のうち第2ケース60側の内壁面に密接するように第1ケース50に固定されている。なお、第1周辺部品には、例えば、ゲート抵抗が含まれている。また、本実施形態において、以降、マイコン48、各駆動回路49¥#、及びその他電子部品を第1電子部品群と称すこととする。
第2回路基板46の第1面(部品実装面)には、ディスクリート部品としての各スイッチ44¥#、及び第2周辺部品が実装されている。なお、第2周辺部品には、例えば、相電流を検出する電流センサが含まれている。
ここで、モータ20及びインバータ装置40を一体とした機電一体構造では、インバータ装置40がエンジン80周辺に配置されることとなる。このため、インバータ装置40は、エンジン80周辺の排気管等の高温部から熱の影響を受けることとなる。また、スタータ10のようにモータ20を一時的に駆動させる場合、その一時的な駆動に伴って熱が生じる。エンジン80周辺に配置される環境と、一時的な駆動に伴って生じる熱とにより、インバータ装置40を構成する電子部品の信頼性が低下する懸念がある。
ここで、エンジン80には、その内部に、冷却流体が流れる冷却水通路80a(ウォータジャケット)が形成されている。このため、本実施形態では、インバータ装置40を構成する電子部品の冷却手段として、エンジン80を利用する。エンジン80を冷却手段として利用するために、本実施形態では、以下に説明する構成を採用する。
本実施形態において、上記第2電子部品群を構成する電子部品の発熱部と部品ケースとの間の熱抵抗θjc(例えば、10℃/W未満)は、上記第1電子部品群を構成する電子部品の発熱部と部品ケースとの間の熱抵抗θjc(例えば、10℃/W以上)よりも低く設定されている。
第1電子部品群は、第1ケース50に収容され、第2電子部品群は、第2ケース60に収容されている。第1ケース50は、軸方向において、第2ケース60よりもフランジ72側の台座部32に固定されている。第1ケース50は、その外壁面の1つがフランジ72のケース側面72bに密接して配置されている。
第2ケース60を構成するカバー部材61には、その内面の4隅に台座部32側に延びる基板取付部62が形成されている。基板取付部62には、ねじ孔が形成されている。第2回路基板46は、その板面が平坦部33の平坦面と平行となる状態にて、ねじ等の固定手段によって基板取付部62に固定されている。第2回路基板46に実装されたスイッチ44¥#は、絶縁シート47を介してカバー部材61の第2回路基板46側の内面に固定されている。絶縁シート47は、高熱伝導性の絶縁材料で形成されており、例えばシリコーン系又はアクリル系などの材料で形成されている。これにより、スイッチ44¥#等の発熱素子の熱が、絶縁シート47及びカバー部材61を介して外部に放出されるようになっている。なお、スイッチ44¥#は、絶縁シート47を介さずカバー部材61の内面に直接固定されてもよい。
インバータ装置40において、フランジ72から離間している部分では、エンジン80の振動に伴い変位が生じる。このため、本実施形態では、第1,第2電子部品群のうち、相対的に重量が大きい電子部品である平滑コンデンサ41、ノーマルモードコイル42及びコモンモードコイル43は、第1ケース50のフランジ72側の内壁面に密接して配置されている。これにより、振動の影響を抑制することができる。なお、こうした配置により、第1ケース50内の第1電子部品群を適切に冷却することもできる。
続いて、図4及び図5を用いて、本実施形態にかかる各電気経路52¥#について説明する。本実施形態では、各電気経路52Up〜52Wnの寄生インダクタンスLUp〜LWnが互いに等しくなるように、各電気経路52Up〜52Wnが形成されている。これは、図5に示すように、電気経路の長さが短いほど(L1<L2<L3)、電気経路を細く(W1<W2<W3)することで実現できる。これは、電気経路の幅で電気経路の長さを除算した値が大きいほど、寄生インダクタンスが大きくなる傾向にあることに基づく。なお、図5には、各電気経路52Up〜52Wn(バスバー)のうち、電気経路52Un,52Vn,52Wnの上面図、正面図及び側面図を例示した。また、図5では、電気経路52Un,52Vn,52Wnのうち、互いに隣接する電気経路の幅広面(W1,W2,W3を規定する面)が互いに向き合っている。また、電気経路52Un,52Vn,52Wnの幅広面が互いに平行とされている。これにより、電気経路52Un,52Vn,52Wnが並ぶ方向の体格を抑制することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)平滑コンデンサ41を含む第1電子部品群をモータハウジング30と一体化された第1ケース50に収容し、スイッチ44Up〜44Wnを含む第2電子部品群をモータハウジング30と一体化された第2ケース60に収容した。そして、軸方向において、第1ケース50を第2ケース60よりもフランジ72側に配置した。エンジン80の冷却水通路80aに冷却流体が循環すること等により、エンジン80のエンジン取付側面72c付近の温度は、インバータ装置40を構成する発熱部品の温度よりも低い温度とされている。このため、スタータ10において、フランジ72に近い箇所は、遠い箇所よりも冷却に有利な箇所である。したがって、第1ケース50をフランジ72側に配置する本実施形態によれば、第2電子部品群よりも放熱性の低い第1電子部品群を効果的に冷却することができる。
さらに、第1電子部品群と第2電子部品群とのそれぞれを各別のケース50,60に収容した。こうした構成によれば、第1電子部品群と第2電子部品群とを離すことができる。このため、相対的に放熱性の高い第2電子部品群で発生した熱が、相対的に放熱性の低い第1電子部品群の放熱を妨げることを抑制できる。特に本実施形態では、第1ケース50と第2ケース60とを軸方向において離間させていることから、放熱の妨げをより抑制できる。このように、本実施形態によれば、第1,第2電子部品群を適切に冷却でき、ひいてはインバータ装置40の信頼性を向上できる。
(2)第1ケース50のフランジ72側の内壁面に、第1電子部品群の一部である平滑コンデンサ41、ノーマルモードコイル42及びコモンモードコイル43を密着した状態で配置した。また、第1ケース50の外壁面の1つがケース側面72bに当接した状態で第1ケース50を設けた。こうした構成によれば、ケース側面72bを第1電子部品群の受熱面として適切に利用できる。このため、第1電子部品群で発生した熱を、第1ケース50からフランジ72を介してエンジン80側に放熱させることができる。
(3)第2回路基板46と台座部32とで挟まれた第1空間部P1を形成した。モータ20の回転駆動によってモータ20で熱が発生する。発生した熱は、モータハウジング30を介して第2ケース60内の第2電子部品群に伝わろうとする。ここで、スタータ10は、エンジン80始動時に、例えば10sec等、一時的に駆動されるものである。このため、モータ20からモータハウジング30を介して第2電子部品群に伝わろうとする熱を、第1空間部P1の空気層によって妨げることができる。これにより、第2電子部品群をモータ20の熱から保護することができる。
(4)径方向内側に向かって延びるようにカバー部材61の内面に基板取付部62を形成し、基板取付部62に第2回路基板45を固定した。また、第2回路基板45に実装された第2電子部品群の上面をカバー部材61の内面に絶縁シート47を介して固定した。こうした構成によれば、第1空間部P1の空気層に蓄えられた熱を、基板取付部62及びカバー部材61を介して外部に放出させることができる。
(5)第2ケース60の底面をモータハウジング30(台座部32)と共通化した。この場合、モータハウジング30から第2ケース60内へモータ20で発生した熱が伝わりやすい。このため、熱の伝達を妨げる第1空間部P1が形成できる構成を備えるメリットが大きい。
(6)外周板部34のカバー載置面とカバー部材61とを、モータハウジング30よりも熱伝導率の低い防水部材73を介して固定した。このため、モータ20で発生した熱がカバー部材61に伝わるのを妨げることができる。これにより、カバー部材61を介した第2電子部品群の放熱性の低下を回避できる。
(7)各電気経路52¥#の寄生インダクタンスを互いに等しくした。このため、寄生インピーダンスのばらつきに起因した各駆動回路49¥#からゲートまでの信号のばらつきを抑制できる。これにより、寄生インピーダンスのばらつきが各スイッチ44¥#の動作に及ぼす影響を抑制できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、先の第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図6に示すように、第1ケース53の壁面をフランジ72と共通化する。詳しくは、第1ケース53は、有底箱状のケース部材54と、フランジ72の一部とによって形成されている。ここで、本実施形態では、平滑コンデンサ41、ノーマルモードコイル42及びコモンモードコイル43は、ケース側面72bに密接して配置されている。なお、図6において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
以上説明した本実施形態によれば、第1電子部品群の放熱性をより向上させることができる。さらに、本実施形態によれば、第1ケース53の軸方向長さを短縮できる。このため、スタータ10の体格を小さくすることもできる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・スイッチ44¥#としては、ディスクリート部品ではなく、これらスイッチ44¥#がモジュール化されたものであってもよい。この場合、モジュールには、各スイッチのゲートに接続された外部端子が設けられることとなる。こうした構成において、駆動回路と外部端子とを接続する電気経路が短いほど電気経路を細くすることにより、各駆動回路と各外部端子とを接続する電気経路の寄生インダクタンスを均等化することができる。
・エンジンのリングギアに初期回転を付与するスタータに限らず、リングギアに一時的に回転力を付与する駆動装置であれば、インバータ装置の上述した特徴的構成を採用するメリットがある。こうした駆動装置としては、例えば、車両の加速が要求される場合に、エンジンの燃焼によって生成されたトルクをアシストするために、一時的に回転力をリングギアに付与するモータ装置が挙げられる。
・上記第1実施形態では、第1ケース50の壁部と第2ケース60の壁部とを軸方向において離間させたがこれに限らない。第1ケース50の壁部と第2ケース60の壁部とを当接させた状態で各ケース50,60を設けてもよい。この場合、第1ケース50の壁部と、第2ケース60の第1ケース50に対向する壁部とを共通化する構成を採用してもよい。こうした構成であっても、第1電子部品群が収容される空間と、第2電子部品群が収容される空間とを壁部によって仕切ることができる。このため、第2電子部品群で発生した熱が第1電子部品群の放熱を妨げることを抑制することはできる。
20…モータ、30…モータハウジング、40…インバータ装置、50…第1ケース、60…第2ケース、71…ピニオンギア、72…フランジ、80…エンジン。

Claims (11)

  1. エンジン(80)のリングギア(81)に一時的に回転力を付与する駆動装置であって、
    交流電圧が印加されることで回転力を発生する交流モータ(20)と、
    入力された直流電圧を交流電圧に変換して前記交流モータに印加するインバータ装置(40)と、
    前記交流モータの回転力が伝達可能に設けられ、前記リングギアと噛み合うピニオンギア(71)と、
    前記交流モータを収容するハウジング(30)と、
    前記ハウジングと一体化され、前記インバータ装置を収容するインバータケース(50,60)と、
    前記ハウジングと一体化され、当該駆動装置を前記エンジンに取り付けるフランジ部(72)と、を備え、
    前記インバータ装置は、通電によって発熱する発熱部と、前記発熱部を収容する部品ケースとを構成部品とする電子部品を複数有し、
    複数の前記電子部品は、第1電子部品群(41,42,43,48,49Up〜49Wn)と、第2電子部品群(44Up〜44Wn)とを含み、
    前記第2電子部品群を構成する電子部品の前記発熱部と前記部品ケースとの間の熱抵抗は、前記第1電子部品群を構成する電子部品の前記発熱部と前記部品ケースとの間の熱抵抗よりも低く設定され、
    前記インバータケースは、前記第1電子部品群を収容する第1ケース(50;53)と、前記第2電子部品群を収容する第2ケース(60)とを含み、
    前記第1ケースは、前記第2ケースよりも前記エンジン側に配置されていることを特徴とする機電一体型駆動装置。
  2. 前記フランジ部は、前記ハウジングの径方向外側に延びる形状をなしており、
    前記フランジ部には、前記エンジンが取り付けられる側の第1面(72c)と、該第1面の裏面である第2面(72b)とが形成されており、
    前記第1ケース(50)は、その壁部が前記第2面に当接した状態で設けられている請求項1記載の機電一体型駆動装置。
  3. 前記フランジ部は、前記ハウジングの径方向外側に延びる形状をなしており、
    前記フランジ部には、前記エンジンが取り付けられる側の第1面(72c)と、該第1面の裏面である第2面(72b)とが形成されており、
    前記第1ケース(53)は、その壁面の1つが前記第2面によって形成されている請求項1記載の機電一体型駆動装置。
  4. 前記ハウジングは、前記交流モータを収容する筒状のモータ収容部(31)と、前記モータ収容部の外周縁部から径方向外側に向かって突出し、該突出した部分の上面が平坦部(33)とされている台座部(32)とを有しており、
    前記第2ケースに収容され、前記第2電子部品群が実装された回路基板(46)をさらに備え、
    前記平坦部から離間した状態で前記回路基板が前記第2ケースの基板取付部(62)に機械的に接続されていることにより、前記回路基板と前記平坦部とで挟まれた空間部(P1)が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置。
  5. 前記台座部は、前記平坦部の外周縁部から径方向外側に向かって突出し、前記平坦部の平坦面の正面視において枠状をなす外周板部(34)をさらに有しており、
    前記第2ケースは、前記外周板部の先端部であるカバー載置面にカバー部材(61)が載置されていることにより形成されており、
    前記基板取付部は、前記台座部側に向かって延びるように前記カバー部材の前記回路基板側に形成されており、
    前記回路基板は、その板面が前記カバー部材の前記回路基板側の内面と略平行になるように前記基板取付部に接続されており、
    前記第2電子部品群は、前記回路基板の前記カバー部材に対向する板面に実装されるとともに、前記カバー部材の前記面に機械的に接続されている請求項4記載の機電一体型駆動装置。
  6. 前記外周板部のカバー載置面と前記カバー部材との間に介在し、熱伝導率が前記ハウジングの熱伝導率よりも低い遮熱部材(73)をさらに備える請求項5記載の機電一体型駆動装置。
  7. 前記第1ケースの壁部と、前記第2ケースの前記第1ケースと対向する壁部とは所定の空間を隔てて離間している請求項1〜6のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置。
  8. 前記第1電子部品群の少なくとも1つ(41〜43)は、前記第1ケースの内壁面のうち前記フランジ部側の内壁面に密接して配置されている請求項1〜7のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置。
  9. 前記インバータ装置は、複数の半導体スイッチ(44Up〜44Wn)と、前記複数の半導体スイッチのそれぞれに対応して個別に設けられ、前記半導体スイッチの開閉制御端子と電気経路(52Up〜52Wn)によって接続されて前記半導体スイッチをオンオフ操作する駆動回路(49Up〜49Wn)とを有し、入力された直流電圧を前記半導体スイッチのオンオフ操作によって交流電圧に変換し、
    複数の前記電気経路のそれぞれは、その寄生インダクタンスが互いに均等化されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置。
  10. 前記インバータ装置は、複数の半導体スイッチ(44Up〜44Wn)と、入力電圧を平滑化する平滑コンデンサ(41)とを有し、前記平滑コンデンサを介して入力された直流電圧を前記半導体スイッチのオンオフ操作によって交流電圧に変換し、
    前記第1電子部品群は、前記平滑コンデンサを含み、
    前記第2電子部品群は、前記半導体スイッチを含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置。
  11. 当該駆動装置は、前記リングギアに初期回転を付与するスタータ(10)である請求項1〜10のいずれか1項に記載の機電一体型駆動装置。
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