JP6225487B2 - 超純水製造システム及び超純水製造供給システム - Google Patents

超純水製造システム及び超純水製造供給システム Download PDF

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Description

本発明は超純水製造システム及び超純水製造供給システムに関する。詳しくは、本発明は、洗浄殺菌工程もしくは殺菌工程の後、短時間で良好な水質の超純水を水使用ポイント(ユースポイント)に供給することができるシステムに関する。
電子産業分野では部材の洗浄水として超純水を使用している。半導体製造工場およびウェーハ製造工場に適用される超純水水質は厳しく、例えば抵抗率(比抵抗値):18.2MΩ・cm以上、微粒子:粒径50nm以上で500個/L以下、生菌:1個/L以下、TOC(Total Organic Carbon):1μg/L以下、全シリコン:0.05μg/L以下、金属類:0.1ng/L以下、イオン類:5ng/L以下となっている。
超純水製造システムの工事(新設、増設、改造)又はメンテナンスの際にシステム内に混入する空気中のチリやシリカやアルミ等の微粒子や、バクテリアの死骸、鉄さびなどの水中に含まれる粒子、更には製造工程で生じる膜や配管等の削り屑などよりなる微粒子がシステム内に残留する。この微粒子をシステム系外へ排除し、超純水中の粒径50nm以上の微粒子が1000個/L以下となるようアルカリ溶液による洗浄が行われている(例えば、特許文献1)。
また、超純水中の生菌を抑制するための超純水製造システムの殺菌方法も提案されている(例えば特許文献2,3)。
超純水製造システム内をアルカリ性溶液で洗浄後、過酸化水素溶液で洗浄する超純水製造システムの洗浄殺菌方法も提案されている(特許文献4)。
また、超純水製造システムの系内の少なくとも一つをアルカリ性溶液で洗浄するアルカリ洗浄工程と、該アルカリ洗浄後に殺菌水で殺菌する工程とからなる洗浄殺菌工程を2回以上行う超純水製造システムの洗浄殺菌方法も提案されている(特許文献5)。
上記のアルカリ性溶液による微粒子除去の原理は以下の通りである。
即ち、超純水製造システムの配管等に付着した微粒子は、その表面電位により配管などと電気的つまり静電的に付着している。一般に、洗浄液などの溶液中における微粒子の表面電位は、その液性により変化するが、特に溶液のpHを変化させることによって顕著に変化する。液のpHをアルカリ性側に変化させることによって微粒子はマイナスに帯電し、かつ、その電荷も増大する。一方、超純水製造システムの配管系等を構成しているPVC(ポリ塩化ビニル)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)などの有機高分子材料は、液体のpHが変化しても表面電位の変化を起こさず、接触する液体のpH変化に関係なくマイナス荷電を有する。従って、接触する液体のpHをアルカリ性に変化させることにより、マイナスに帯電した微粒子がシステム構成材料と電気的に反発して剥離、除去しやすくなる
そして、この剥離、除去作用は、洗浄液として用いるアルカリ性溶液の濃度が低くても(例えば数10mg/L)十分に発揮される。従って、洗浄液を低濃度とすることができる。そのため、洗浄液の成分がシステム内に残留する割合が少なくなり、この成分に由来してTOCが増大することも抑制される。その結果、洗浄作業を短時間で終了させることができ、超純水製造システムで製造される超純水水質が洗浄作業後、短時間のうちに良好となる。
このように、アルカリ性溶液による超純水製造システムの洗浄方法は、微粒子の除去能力に優れており、超純水製造システムに付着した微粒子を速やかに剥離、除去することができる。しかも、洗浄液は低濃度であるため、洗浄後に洗浄液中の成分が残留してTOCを増大させることも少ない。このため、洗浄作業を短時間で行うことが可能である。
特許文献4では、このアルカリ性溶液による洗浄後更に過酸化水素を注入して殺菌することにより、効率的な洗浄、殺菌を可能としている。また、特許文献5では、アルカリ性溶液で洗浄するアルカリ洗浄工程と該アルカリ洗浄後に殺菌水で殺菌する工程とを行う洗浄殺菌工程を2回以上行うことにより、超純水製造システム系内の金属、有機物、微粒子、生菌の高効率な除去を可能にしている。
特開2000−317413号公報 特開2002−166283号公報 特開2004−275881号公報 特開2002−192162号公報 再表2008/123351号公報
半導体製造工場およびウェーハ製造工場では、工事(新設、増設、又は改造)後の洗浄殺菌もしくは殺菌、およびメンテナンス後の殺菌を超純水製造システムの装置を使って実施している。
粒径50nm以上の微粒子数が1000個/L以下である超純水であれば、従来の洗浄殺菌および殺菌で十分であったが、粒径50nm以上の微粒子数500個/L以下が要求される超純水に対して、満足した対応ができない状況になってきている。
本発明は、超純水製造システムの微粒子除去膜装置及びそれ以降の配管と超純水供給配管システムを洗浄殺菌および殺菌時に汚さず、終了後短時間で良好な水質の超純水を水使用ポイント(ユースポイント)に供給することができる超純水製造システム及び超純水製造供給システムを提供することを目的とする。
発明の超純水製造システムは、少なくともタンク、ポンプ、熱交換器、紫外線装置、イオン交換装置、及び第1の微粒子除去膜装置を備えた超純水製造システムにおいて、該超純水製造システムの最終ポンプと該第1の微粒子除去膜装置の間に第2の微粒子除去膜装置を備え、該第2の微粒子除去膜装置が前記イオン交換装置と並列に設けられており、該イオン交換装置のみの通水、該第2の微粒子除去膜装置のみの通水、該イオン交換装置及び第2の微粒子除去膜装置の双方への通水の切り替えを行う流路切替手段と、該第2の微粒子除去膜装置を通過した水を該イオン交換装置の通過水と合流する前に系外に排出することが可能な第1のブロー配管が設けられていることを特徴とするものである。
この超純水製造システムの一態様では、第2の微粒子除去膜装置が第1の微粒子除去膜装置と並列に設けられ、第1の微粒子除去膜装置のみの通水、第2の微粒子除去膜装置のみの通水、第1及び第2の微粒子除去膜装置の双方への通水の切り替えを行う流路切替手段が設けられている。
この超純水製造システムの別の一態様では、第2の微粒子除去膜装置がイオン交換装置と並列に設けられ、イオン交換装置のみの通水、第2の微粒子除去膜装置のみの通水、イオン交換装置及び第2の微粒子除去膜装置の双方への通水の切り替えを行う流路切替手段が設けられている。
この超純水システムでは第2の微粒子除去膜装置の位置によらず、第1の微粒子除去膜装置のみの通水、第2の微粒子除去膜装置のみの通水、第1及び第2の微粒子除去膜装置の双方への通水の切り替えができれば同様の効果が得られる。
本発明の超純水製造供給システムは、本発明の超純水製造システムと、該超純水製造システムで製造した超純水を水使用ポイントまで供給する供給配管と、該水使用ポイントの余剰水を超純水製造システムに返送する返送配管とを備えてなるものである。
本発明において、第2の微粒子除去膜装置は、膜の挿入、ブロー、および撤去ができ、かつ洗浄溶液および殺菌溶液に対して耐性があるものが好ましい。また、膜は洗浄溶液および殺菌溶液に対して耐性があり、かつ膜の孔径が超純水の要求水質を満たすものが好ましい。
紫外線装置は超純水の要求水質で仕様が決まるものであり、特に制限はない。
微粒子除去膜装置と配管は超純水の要求水質と洗浄溶液と殺菌溶液で仕様が決まるものであり、特に制限はない。
アルカリ洗浄溶液としては、超純水に、アンモニア、アンモニウム化合物、アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ金属の酸化物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の塩基性化合物を溶解させたもの、特にテトラアルキルアンモニウム化合物を超純水に溶解させたものが好ましい。また、洗浄溶液やフラッシングに用いる水は脱塩した水が好ましく、一次純水や超純水がより好ましい。
殺菌溶液としては、金属不純物が少なく、かつ、腐食を起こさないもの、特に、除菌作用を有するpH4〜7の水溶液、とりわけ、過酸化水素濃度が0.01〜10重量%で温度が10〜50℃の過酸化水素水、オゾン濃度が1〜50mg/Lで温度が10〜40℃のオゾン水、温度が60℃以上の一次純水または超純水からなる温純水のいずれかが好ましい。また、殺菌溶液に用いる水は脱塩したものが好ましく、1次純水や超純水がより好ましい。
なお、本発明における純水、超純水は以下の水質を有するものとする。
1次純水:抵抗率10MΩ・cm以上
TOC100μg/L以下
超純水:抵抗率15MΩ・cm以上
TOC1μg/L以下
金属類1ng/L以下
上記のように第2の微粒子除去膜装置、特に洗浄殺菌もしくは殺菌中の微粒子および生菌を除去でき、システムの運転状況に関わらず、膜の挿入、フラッシング、および撤去ができる第2の微粒子除去膜装置を超純水製造システムに設けることにより、洗浄殺菌および殺菌終了から短時間のうちに良好な水質の超純水を供給することが可能となる。
本発明の超純水製造システムと超純水配管システムによれば、微粒子について粒径のサイズダウンおよび/もしくは粒径サイズに関わらず個数削減の要求が厳しい超純水でも、洗浄殺菌および殺菌終了から要求水質を満足するまでの時間を変えるどころかむしろ短くしながら水使用ポイント(ユースポイント)に供給することが可能になる。
第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第1の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 比較例の超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 比較例の超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 比較例の超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 比較例の超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 比較例の超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 比較例の超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第2の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第2の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第2の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第2の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第2の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第2の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。 第2の実施の形態に係る超純水製造システム及び超純水製造供給システムの系統図である。
以下に図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る超純水製造システムと超純水供給配管システムの系統図である。
超純水製造システム1は、タンク11、ポンプ12、熱交換器13、紫外線装置(紫外線酸化装置)14、イオン交換装置15、第1の微粒子除去膜装置16を有する。これらの装置は配管ないしチューブで接続されている。場合によっては、ポンプ12と第1の微粒子除去膜装置16の間に逆浸透(RO)膜を含む膜分離装置、脱気装置、酸化剤除去装置、ポンプ12とは異なるポンプ、イオン交換装置15とは異なる或いは同様のイオン交換装置が組み込まれてもよい。なお、紫外線装置14は、超純水の要求水質により低圧紫外線酸化装置もしくは紫外線殺菌装置のいずれかよりなる。微粒子除去膜装置とは超純水の要求水質と殺菌条件により限外ろ過膜装置(UF)、精密ろ過膜装置(MF)、逆浸透膜装置(RO)のいずれかよりなる。
この実施の形態では、イオン交換装置15を迂回するように、紫外線装置14の流出配管14bとイオン交換装置15の流出配管15bとを短絡するバイパス配管15aが設けられている。図示は省略するが、熱交換器13、紫外線装置14にもバイパス配管を組み込んでもよい。
第1の微粒子除去膜装置16を迂回するようにバイパス配管16a、第2の微粒子除去膜装置17及びバイパス配管16bが設けられている。第2の微粒子除去膜装置17を迂回するようにバイパス配管17aが設けられている。バイパス配管16bの最下流側に第1のブロー配管16cが接続されている。
超純水供給配管システム2は、超純水の使用ユースポイント(ユースポイント)3及び超純水の流路(配管ないしチューブ)21,22からなる。流路22の最末端部には第2のブロー配管22a(図4,7,8)が設けられている。
水使用ポイント3を迂回するように、配管21,22間にバイパス配管2aが設けられている。図示は省略するが、各配管ないしチューブの分岐部や合流部には、流路切り替え用の弁が設けられている。
定常運転状態にあっては、図1の通り、1次純水4および超純水供給配管22から戻された超純水をタンク11に受け入れる。タンク11内の水(超純水原水)をポンプ12で送水し、熱交換器13、紫外線装置14、イオン交換装置15、第1の微粒子除去膜装置16で順次処理することにより超純水が製造される。
なお、1次純水は例えば前処理した原水を逆浸透(RO)膜装置で処理した後、イオン交換装置で処理し、さらに逆浸透膜で処理することで、また前処理した原水を多床塔イオン交換装置で処理し、さらに逆浸透(RO)膜装置、紫外線装置、イオン交換装置、脱気装置で処理することで得ることができる。
超純水製造システム1で製造された超純水は、流路21を介して水使用ポイント3へ送られてその一部が使用され、未使用の超純水は流路22を経て超純水製造システム1に戻る。
[洗浄手順の一例]
超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄殺菌もしくは殺菌に際しては、図2→図3→図4→図5→図4→図3→図4→図6→図5→図4→図7→図8の順に通水を行う。各図において、太い実線で表わされる配管ないしチューブは水が流れていることを示し、細い実線で表わされる配管ないしチューブは水が流れていないことを示す。
<図2:第2の微粒子除去膜装置の洗浄>
まず、図2の通り、第1の微粒子除去膜装置16から得られる超純水を図1と同様にユースポイント3に対し供給し、余剰水をタンク11に返送しながら、イオン交換装置15の流出水の一部をバイパス配管16aから微粒子除去膜装置17に供給し、ブロー配管16cから系外へ排出し、一定時間ブローする。抵抗率が18MΩ・cm以上となった後、第2の微粒子除去膜装置17に膜を取り付ける。
<図3:アルカリ洗浄>
ブロー配管16cからのブロー水中の微粒子を測定して微粒子数が規定数以下(例えば50nm以上の微粒子が500個/L以下)であることを確認した後、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2のアルカリ洗浄を行う。図3の通り、超純水製造システム1のイオン交換装置15、第1の微粒子除去膜装置16をバイパスして水が流れるようにバルブ選択(流路切替)を行う。また、タンク11の水位はレベル低でポンプが停止しない最低高さで調整を行う。なお、熱交換器13、紫外線装置14にもバイパス配管を組み込んだ場合は、それらの配管にも超純水もしくは1次純水と洗浄殺菌溶液が流れるようにバルブを微開にする。また、超純水供給配管システム2のバイパス管2aにも液が流れるようバルブを微開にする。ブロー配管16cは閉とする。
その後、超純水製造システムからの流出水がpH9以上のアルカリ性溶液になるようにタンク11にアルカリ性溶液を注入し、ポンプ12を使って図3の通り超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内に循環させる。このアルカリ洗浄時間は0.5Hr以上特に1〜2Hr程度が好適である。
<図4:フラッシング>
次に、図4の通り、タンク11に1次純水4を供給すると共に、配管22の最末端(バイパス管2aとの合流部よりも下流側)から分岐する第2のブロー配管22aを開とし、戻り水を系外にブローし、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内のアルカリ性溶液を、1次純水4で系外へ押し出すフラッシングを行う。
<図5:殺菌洗浄>
このフラッシング排水(ブロー配管22aからの排出水)のpHが8以下であること及び/又は抵抗率が10MΩ・cm以上であることを確認した後、図5に示す殺菌溶液による超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内の殺菌洗浄に移行する。
図5の通り、殺菌溶液による殺菌に際しては、アルカリ性溶液による洗浄時と同様に、超純水製造システム1のイオン交換装置15、微粒子除去膜装置16をバイパスするようにバルブ選択をし、タンク11の水位調整を行う。熱交換器13、紫外線装置14にもバイパス配管を組み込んだ場合は、そのラインを微開にする。その後、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の超純水が殺菌水となるように必要に応じて熱交換器13で必要温度まで加熱し、過酸化水素をタンク11に注入し、ポンプ12を使って超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内を循環させる。この殺菌洗浄は0.5Hr特に1〜2Hr行うのが好ましい。
<図4:フラッシング>
次に、図4のフラッシング工程を行い、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内の殺菌溶液を1次純水4で系外へ押し出す。ブロー配管22aから排出されるフラッシング水の過酸化水素濃度が1mg/L以下となるまでこのフラッシングを行う。
<図3:第2回アルカリ洗浄>
フラッシング終了後、再度図3の通りアルカリ洗浄(第2回アルカリ洗浄)を行う。この洗浄方法は、第1回アルカリ洗浄と同一である。
<図4:フラッシング>
第2回アルカリ洗浄の後、図4の通りフラッシングを行う。このフラッシング方法は、前述のフラッシング方法と同一である。
<図6及び図5:第2回殺菌洗浄>
上記フラッシング終了後、過酸化水素による第2回殺菌洗浄を行う。この第2回殺菌洗浄時の前半の通水方法は図6に従って行う。
この図6の通水方法は、基本的には図5と同様であるが、バイパス配管15aからの過酸化水素含有水を第2の微粒子除去膜装置17だけでなく第1の微粒子除去膜装置16にも通水する点において図5と相違する。その他の通水条件は図5と同一である。この図6の殺菌洗浄は0.5Hr以上、特に0.5〜1Hr程度行うのが好ましい。
この図6の殺菌洗浄を行った後、前記図5の殺菌洗浄に移行し、好ましくは1〜24Hr特に2〜12Hr程度殺菌洗浄を行う。
<図4:フラッシング>
次いで、図4の通りの方法によってフラッシングを行う。このフラッシングの通水条件は前記フラッシングの場合と同一である。
<図7:第1次仕上げ>
次に、図7に示す第1次仕上げ通水を行う。この第1次仕上げ通水は、上記フラッシング通水とほぼ同様であるが、紫外線装置14からの流出水をバイパス配管15aだけでなく、イオン交換装置15にも通水する点においてフラッシング工程と相違し、その他はフラッシングの場合と同一である。
<第2次仕上げ>
次いで、図8に示す第2次仕上げ通水を行う。この第2次仕上げ通水は、次の(1)〜(3)の点が図7の第1次仕上げ通水と相違し、その他は第1次仕上げ通水と同一である。
(1) 紫外線酸化装置14の流出水をバイパス配管15aには通水せず、イオン交換装置15にのみ通水する。
(2) イオン交換装置15の流出水を第1の微粒子除去膜装置16及び第2の微粒子除去膜装置17の双方に通水する。
(3) 微粒子除去膜装置16,17からの水を水使用ポイント2には通水せず、全量をバイパス配管2aに流通させる。
この第2次仕上げ通水は、ブロー配管22aからの流出水の水質が目標とする超純水水質になるまで行う。この第2次仕上げ通水の終了後、図1の定常運転に復帰する。
図15〜20に本発明の第2の実施の形態を示す。
図15〜20に示す第2の実施の形態は、第2の微粒子除去膜装置17とそのバイパス配管17aをイオン交換装置15のバイパス配管15c,15dに設けたこと、及びブロー配管16cをバイパス配管15dに設けたこと以外は図1と同一構成の超純水製造システム1及び超純水供給配管システム2である。
なお、図15〜20においては、イオン交換装置15のバイパス配管のうち第2の微粒子除去膜装置17よりも上流側の配管には符号15cを付し、第2の微粒子除去膜装置17よりも下流側の配管には符号15dを付してある。バイパス配管17aはこれらの配管15c,15d同士を短絡するように微粒子除去膜装置17を迂回して設けられている。図15〜20のその他の符号は図1〜8と同一部分を示している。
[洗浄手順の一例]
超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄殺菌もしくは殺菌に際しては、図15→図16→図17→図18→図17→図16→図17→図19→図18→図17→図20→図21の順に通水を行う。各図において、太い実線で表わされる配管ないしチューブは水が流れていることを示し、細い実線で表わされる配管ないしチューブは水が流れていないことを示す。
<図15:第2の微粒子除去膜装置の洗浄>
まず、図15の通り、第1の微粒子除去膜装置16から得られる超純水を図2と同様にユースポイント3に対し供給し、余剰水をタンク11に返送しながら、紫外線装置14の流出水の一部をバイパス配管15cから微粒子除去膜装置17に供給し、ブロー配管16cから系外へ排出し、一定時間ブローする。抵抗率が18MΩ・cm以上となった後、第2の微粒子除去膜装置17に膜を取り付ける。
<図16:アルカリ洗浄>
ブロー配管16cからのブロー水中の微粒子を測定して微粒子数が規定数以下(例えば50nm以上の微粒子が500個/L以下)であることを確認した後、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2のアルカリ洗浄を行う。図16の通り、超純水製造システム1のイオン交換装置15、第1の微粒子除去膜装置16をバイパスして水が流れるようにバルブ選択(流路切替)を行う。また、タンク11の水位はレベル低でポンプが停止しない最低高さで調整を行う。なお、熱交換器13、紫外線装置14にもバイパス配管を組み込んだ場合は、それらの配管にも超純水もしくは1次純水と洗浄殺菌溶液が流れるようにバルブを微開にする。また、超純水供給配管システム2のバイパス管2aにも液が流れるようバルブを微開にする。ブロー配管16cは閉とする。
その後、超純水製造システム1からの流出水がpH9以上のアルカリ性溶液になるようにタンク11にアルカリ性溶液を注入し、ポンプ12を使って図16の通り超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内に循環させる。このアルカリ洗浄時間は0.5Hr以上特に1〜2Hr程度が好適である。
<図17:フラッシング>
次に、図17の通り、タンク11に1次純水4を供給すると共に、配管22の最末端(バイパス管2aとの合流部よりも下流側)から分岐する第2のブロー配管22aを開とし、戻り水を系外にブローし、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内のアルカリ性溶液を、1次純水4で系外へ押し出すフラッシングを行う。
<図18:殺菌洗浄>
このフラッシング排水(ブロー配管22aからの排出水)のpHが8以下であること及び/又は抵抗率が10MΩ・cm以上であることを確認した後、図18に示す殺菌溶液による超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内の殺菌洗浄に移行する。
図18の通り、殺菌溶液による殺菌に際しては、アルカリ性溶液による洗浄時と同様に、超純水製造システム1のイオン交換装置15、微粒子除去膜装置16をバイパスするようにバルブ選択をし、タンク11の水位調整を行う。熱交換器13、紫外線装置14にもバイパス配管を組み込んだ場合は、そのラインを微開にする。その後、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の超純水が殺菌水となるように必要に応じて熱交換器13で必要温度まで加熱し、過酸化水素をタンク11に注入し、ポンプ12を使って超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内を循環させる。この殺菌洗浄は0.5Hr特に1〜2Hr行うのが好ましい。
<図17:フラッシング>
次に、図17のフラッシング工程を行い、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2内の殺菌溶液を1次純水4で系外へ押し出す。ブロー配管22aから排出されるフラッシング水の過酸化水素濃度が1mg/L以下となるまでこのフラッシングを行う。
<図16:第2回アルカリ洗浄>
フラッシング終了後、再度図16の通りアルカリ洗浄(第2回アルカリ洗浄)を行う。この洗浄方法は、第1回アルカリ洗浄と同一である。
<図17:フラッシング>
第2回アルカリ洗浄の後、図17の通りフラッシングを行う。このフラッシング方法は、前述のフラッシング方法と同一である。
<図19及び図18:第2回殺菌洗浄>
上記フラッシング終了後、過酸化水素による第2回殺菌洗浄を行う。この第2回殺菌洗浄時の前半の通水方法は図19に従って行う。
この図19の通水方法は、基本的には図18と同様であるが、バイパス配管15dからの過酸化水素含有水をバイパス配管16a,16bだけでなく第1の微粒子除去膜装置16にも通水する点において図18と相違する。その他の通水条件は図18と同一である。この図19の殺菌洗浄は0.5Hr以上、特に0.5〜1Hr程度行うのが好ましい。
この図19の殺菌洗浄を行った後、前記図18の殺菌洗浄に移行し、好ましくは1〜24Hr特に2〜12Hr程度殺菌洗浄を行う。
<図17:フラッシング>
次いで、図17の通りの方法によってフラッシングを行う。このフラッシングの通水条件は前記フラッシングの場合と同一である。
<図20:第1次仕上げ>
次に、図20に示す第1次仕上げ通水を行う。この第1次仕上げ通水は、上記フラッシング通水とほぼ同様であるが、紫外線装置14からの流出水を微粒子除去膜装置17だけでなく、イオン交換装置15にも通水する点においてフラッシング工程と相違し、その他はフラッシングの場合と同一である。
<第2次仕上げ>
次いで、図21に示す第2次仕上げ通水を行う。この第2次仕上げ通水は、次の(1)〜(3)の点が図20の第1次仕上げ通水と相違し、その他は第1次仕上げ通水と同一である。
(1) 紫外線酸化装置14の流出水を微粒子除去膜装置17には通水せず、イオン交換装置15にのみ通水する。
(2) イオン交換装置15の流出水を第1の微粒子除去膜装置16及びバイパス配管16a,16bの双方に通水する。
(3) 微粒子除去膜装置16からの水をユースポイント3には通水せず、全量をバイパス配管2aに流通させる。
この第2次仕上げ通水は、ブロー配管22aからの流出水の水質が目標とする超純水水質になるまで行う。この第2次仕上げ通水の終了後、定常運転に復帰する。
なお、上記の説明は本発明の一例であり、上記以外の洗浄手順としてもよい。
例えば、アルカリ洗浄は1回だけ又は3回以上行ってもよい。また、アルカリ洗浄をフラッシング工程を挟んで複数回行った後、殺菌洗浄工程に移行してもよい。殺菌洗浄工程は、図6に示す工程のみを行ってもよい。この場合図6の工程をフラッシング工程を挟んで複数回行ってもよい。
以下に実施例、比較例及び実験例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、以下の実施例1,2及び比較例1は新設の超純水製造システムに適用したものであり、実施例3,4及び比較例2は、この超純水製造システムの定常運転後のメンテナンス時に適用したものである。
[実施例1]
図1に示す超純水製造システム1と超純水供給配管システム2について、上述の図2→図3→図4→図5→図4→図3→図4→図6→図5→図4→図7→図8の手順(表1参照)に従って洗浄を行った。
定常運転状態では配管21に流速0.75m/sec(15m/Hr)にて超純水が流れている。
<予備洗浄>
図2のフローにおいて、配管21で13m/Hr、ブロー配管16cで2m/Hrとなるように通水した。
<第1回アルカリ洗浄>
紫外線装置14の紫外線ランプを消灯し、図3の通り、タンク11に、pH10.5以上となるように濃度25mg/Lの水酸化テトラアンモニウム水溶液を注入し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2間に水酸化テトラメチルアンモニア水溶液を1時間循環させてこれらのシステムを洗浄した。イオン交換装置15、微粒子除去膜装置16には通水せず、バイパス配管15a、16a、16b、2aと微粒子除去膜装置17を介して洗浄溶液を迂回させた。
<フラッシング>
その後、図4のフローに従って、洗浄排水をブロー配管22aから排出させ、タンク11にフラッシング水として1次純水4を供給し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2に流速0.75m/secで通水してこれらシステムの内部に残った洗浄溶液を押し出すフラッシングを行った。図4の通り、イオン交換装置15、微粒子除去膜装置16は通水せず、バイパス配管15a、16a、16b、2aと微粒子除去膜装置17を介してフラッシング水を迂回させた。
このフラッシングを1時間行い、ブロー配管22aから排出させているフラッシング水のpHが8になった時点でフラッシングを終了した。
<第1回殺菌洗浄>
次に、図5のフローに従って超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の殺菌を行った。
まず、紫外線装置14のランプを消灯してあることを確認し、流速0.75m/secで循環している超純水製造システム1と超純水供配管システム2の水温を熱交換器13で40℃とし、その後タンク11に過酸化水素を0.1重量%の濃度となるように注入し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2間に過酸化水素溶液を1時間循環させた。ここでも、イオン交換装置15、微粒子除去膜装置16には通水せず、バイパス配管15a、16a、16b、2aと微粒子除去膜装置17を介して殺菌溶液を迂回させた。
<フラッシング>
その後、図4のフローに従ってフラッシングを行った。殺菌溶液をブロー配管22aから排出させ、タンク11にフラッシング水として1次純水4を供給し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2に流速0.75m/secで通水してこれらシステムの内部に残った洗浄溶液を押し出すフラッシングを行った。
このフラッシングを2時間行い、ブロー配管22aから排出させているフラッシング水の過酸化水素が過酸化水素試験紙で検出されなくなった時点で、フラッシングを終了した。
<第2回アルカリ洗浄>
図3のフローに従って、再度超純水製造システム1と超純水供給配管システム2のアルカリ洗浄を行った。
まず、紫外線装置14のランプが消灯していることを確認し、流速0.75m/secで循環している超純水製造システム1のタンク11に、pH10.5以上となるように濃度25mg/Lの水酸化テトラアンモニウム水溶液を注入し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2間に水酸化テトラメチルアンモニア水溶液を2時間循環させてこれらのシステムを洗浄した。イオン交換装置15、微粒子除去膜装置16には通水せず、バイパス配管15a、16a、16b、2aと微粒子除去膜装置17を介して洗浄溶液を迂回させた。
<フラッシング>
その後、図4のフローに従い、洗浄溶液をブロー配管22aから排出させ、タンク11にフラッシング水として1次純水4を供給し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2に流速0.75m/secで通水してこれらシステムの内部に残った洗浄溶液を押し出すフラッシングを行った。
このフラッシングを1時間行い、ブロー配管から排出させているフラッシング水のpHが8になった時点でフラッシングを終了した。
<第2回殺菌洗浄>
超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の第2回殺菌洗浄を、まず図6のフローに従って行い、次いで図5のフローに従って行った。
まず、紫外線装置14のランプが消灯していることを確認し、流速0.75m/secで循環している超純水製造システム1と超純水供配管システム2の水温を熱交換器13で40℃とし、その後図6の通り、タンク11に過酸化水素を0.1重量%の濃度となるように注入し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2間に過酸化水素溶液を2時間循環させた。ここでは、イオン交換装置15は通水せず、微粒子除去膜装置16,17の双方に初期30分のみ通水した。
次いで、図5の通り、微粒子除去膜装置16への通水を停止し、バイパス配管15a、16a、16bと微粒子除去膜装置17に殺菌溶液を流通させた。
<フラッシング>
その後、図4のフローに従い、洗浄溶液をブロー配管22aから排出させ、タンク11にフラッシング水として1次純水を供給し、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2に流速0.75m/secで通水してこれらシステムの内部に残った洗浄溶液を押し出すフラッシングを行った。
このフラッシングを2時間行い、ブロー配管22aから流出しているフラッシング水の過酸化水素が過酸化水素試験紙で検出されなくなった時点で、フラッシングを終了した。
<第1次仕上げ>
次いで、図7の通り、微粒子除去膜装置16へは通水せず、バイパス配管15a、16a、16bと微粒子除去膜装置17を介してフラッシング水を流通させた状態で、イオン交換装置15及びバイパス配管15aの双方に通水し、排水をブロー配管22aから排出した。
<第2次仕上げ洗浄>
第1次仕上げ洗浄を開始してから1時間後、図8の通り、バイパス配管15aへの通水を停止し、バイパス配管16a、16bと微粒子除去膜装置16,17を介してイオン交換装置15の処理水を通水し、排水をブロー配管22aから排出した。
第2次仕上げ洗浄を開始してから1時間後、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を終了した。次いで、図1に示す定常運転に復帰した。
その後、水使用ポイント(ユースポイント)3において超純水中のφ50nm以上の微粒子数を光散乱方式による微粒子モニターで測定し、経過時間と超純水中の微粒子数との関係を調査した。結果を表1に示す。
[比較例1]
図1に示す超純水製造システム1と超純水供給配管システム2について、図2→図9→図10→図11→図10→図9→図10→図12→図11→図10→図13→図14の手順(表1参照)に従って、超純水製造システム1及び超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を行った。
図9は図3とほぼ同様のアルカリ洗浄工程を示している。図9ではバイパス配管15aからの水をバイパス配管16aからバイパス配管17aにのみ流通させ、微粒子除去膜装置16,17のいずれにも流通させないようにしている。図9のその他の条件は実施例1における図3のアルカリ洗浄と同一である。
図10は図4と同様のフラッシング工程である。図10では、バイパス配管15aからのフラッシング水を微粒子除去膜装置16,17のいずれにも流通させず、バイパス配管16aからバイパス配管17aにのみ流通させている。その他の条件は実施例1における図4のフラッシングと同一である。
図11は図5と同様の第1回目殺菌洗浄と、第2回目殺菌洗浄(後半)を示している。図11では、バイパス配管15aからの殺菌洗浄水をバイパス配管16aからバイパス配管17aにのみ流通させ、第1及び第2の微粒子除去膜装置16,17には流通させていない。その他の条件は実施例1の図5と同一である。
図12は第2回目殺菌洗浄の前半のフローを示している。図12は図11においてバイパス配管15aからの殺菌洗浄水を第1の微粒子除去膜装置16にも流通させるようにしたものである。(図12は、図6において、バイパス配管16aからの殺菌洗浄水をバイパス配管17aに流通させ、第2の微粒子除去膜装置17には流通させないものである。)
なお、バイパス配管17aへの通水量は2m/Hr、第1の微粒子除去膜装置16への通水量は13m/Hrとした。図12のその他の通水条件は実施例1の図6の場合と同じである。
図13は図7と同様の第1次仕上げ工程を示すものであり、図14は図8と同様の第2次仕上げ工程を示すものである。いずれも、バイパス配管16aからの水をバイパス配管17aに流通させ、第2の微粒子除去膜装置17には流通させないようにしたこと以外は図7,8と同一である。図13,14のその他の通水条件は実施例1における図6,7の通水条件と同一である。
上記のようにして超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を行った。その後定常運転を再開したときの水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数を光散乱方式による微粒子モニターで測定し、経過時間と超純水中の微粒子数との関係を調査した。結果を表1に示す。
[実施例2]
図15〜21に示す超純水製造システム1及び超純水供給配管システム2について、図15→図16→図17→図18→図17→図16→図17→図19→図18→図17→図20→図21の手順(表1参照)に従って殺菌洗浄を行った。
まず、図15のフローに従って予備洗浄を行った。配管21の流量は13m/Hr、ブロー配管16cの流量は2m/Hrである。その他の条件は図2の場合と同じである。
図16は図3とほぼ同様のアルカリ洗浄工程を示している。図16では紫外線装置14からの水の全量をバイパス配管15c、第2の微粒子除去膜装置17、バイパス配管15d,16a,16bに流通させ、第1の微粒子除去膜装置16には流通させないようにしている。図16のその他の条件は実施例1における図3のアルカリ洗浄と同一である。
図17は図4と同様のフラッシング工程である。図17では、紫外線装置14からの水の全量をバイパス配管15c、微粒子除去膜装置17、バイパス配管15d,16a,16bに流通させ、微粒子除去膜装置16には流通させないようにしている。その他の条件は実施例1における図4のフラッシングと同一である。
図18は図5と同様の第1回目殺菌洗浄と、第2回目殺菌洗浄(後半)を示している。図18では、紫外線装置14からの水の全量をバイパス配管15c、微粒子除去膜装置17、バイパス配管15d,16a,16bに流通させ、微粒子除去膜装置16には流通させないようにしている。その他の条件は実施例1の図5と同一である。
図19は第2回目殺菌洗浄の前半のフローを示している。図19は図18において紫外線装置14からの殺菌洗浄水をイオン交換装置15には通水せず、微粒子除去膜装置16に初期30分のみ通水したものであり、その他は図18の通りである。
図20は図7と同様の第1次仕上げ工程を示すものであり、図21は図8と同様の第2次仕上げ工程を示すものである。図20では、紫外線装置14からの水をイオン交換装置15及び第2の微粒子除去膜装置17の双方に流通させている。それらの合流水はバイパス配管16a,16bにのみ流通させ、第1の微粒子除去膜装置16には流通させない。
図21では、紫外線装置14からの水をイオン交換装置15及び第1の微粒子除去膜装置16に流通させ、バイパス配管15c,15d及び第2の微粒子除去膜装置17に流通させない。図20,21のその他の通水条件は実施例1における図6,7の通水条件と同一である。
上記のようにして超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を行った。その後定常運転を再開したときの水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数を光散乱方式による微粒子モニターで測定し、経過時間と超純水中の微粒子数との関係を調査した。結果を表1に示す。
[実施例3]
表1に示すように、実施例1において、予備洗浄後、直ちに実施例1の後半の工程を行った。即ち、図2→図6→図5→図4→図7→図8の手順で洗浄を行った。各工程の条件は実施例1の場合と同一である。定常運転を再開した後の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数を光散乱方式による微粒子モニターで測定し、経過時間と超純水中の微粒子数との関係を調査した。結果を表1に示す。
[比較例2]
この比較例2は従来例を模擬したものであり、比較例1において、予備洗浄後、直ちに比較例1の後半の工程を行ったものである。即ち、表1の通り、図2→図11→図9→図10→図13→図14の手順で洗浄を行った。各図の工程の条件は比較例1の場合と同一である。定常運転を再開した後の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数を光散乱方式による微粒子モニターで測定し、経過時間と超純水中の微粒子数との関係を調査した。結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例2において、予備洗浄後、直ちに第2回殺菌洗浄工程を行った。即ち、表1の通り、図15→図19→図18→図17→図20→図21の手順にて洗浄を行った。各工程の条件は実施例2の場合と同一である。定常運転を再開した後の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数を光散乱方式による微粒子モニターで測定し、経過時間と超純水中の微粒子数との関係を調査した。結果を表1に示す。
Figure 0006225487
表1の実施例1、比較例1の対比から明らかな通り、第2の微粒子除去膜装置17を実施例1のように第1の微粒子除去膜装置16と並列に設置し通水することで、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を行った後の超純水供給配管システム2の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数500個/L以下を3日で満足でき、従来法を再現した比較例1に比べ3日短縮することができた。
これは、洗浄および殺菌時に超純水製造システム1のポンプ12の摺動部から発生する微粒子が超純水供給配管システム2を汚してしまっているためであると推察された。そこで、超純水製造時に超純水製造システム1のポンプ12の出口でのφ50nm以上の微粒子数を光散乱方式による微粒子モニターで測定した結果、常時10,000〜20,000個/L程度出ていることが確認できた。
また、第2の微粒子除去膜装置17を実施例2のようにイオン交換装置15と並列に設置し通水することで、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を行った後の超純水供給配管システム2の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数500個/L以下を4日で満足でき、従来法を再現した比較例1に比べ2日短縮することができた。
また、表1の実施例3、比較例2より明らかな通り、微粒子除去膜装置17を実施例3のように微粒子除去膜装置16と並列に設置し通水することで、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を行った後の超純水供給配管システム2の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数500個/L以下を9時間で満足でき、従来法を再現した比較例に比べ9時間短縮することができた。
また、微粒子除去膜装置17を実施例4のようにイオン交換装置15と並列に設置し通水することで、超純水製造システム1と超純水供給配管システム2の洗浄と殺菌を行った後の超純水供給配管システム2の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中のφ50nm以上の微粒子数500個/L以下を12時間で満足でき、従来法を再現した比較例2に比べ6時間短縮することができた。
このように、超純水製造システム1の第1の微粒子除去膜装置16もしくはイオン交換装置15と並列に第2の微粒子除去膜装置17を設置したり、第1の微粒子除去膜装置16とポンプ12との間に第2の微粒子除去膜装置を設置することのみで、超純水供給配管システム2の水使用ポイント(ユースポイント)3での超純水中の目標微粒子数の到達時間を大幅に短縮することができた。
表1の結果について、[実施例1、比較例1、実施例2]のグループと[実施例3、比較例2、実施例4]のグループの結果を比較すると、[実施例1、比較例1、実施例2]のグループは予備洗浄から始まり第2次仕上げまで全工程を実施するのに対し、[実施例3、比較例2、実施例4]のグループは予備洗浄後に第2殺菌洗浄に移行しており、洗浄工程が少ないのに超純水中の粒径50nm以上の微粒子数が500個/L以下となるまでに要した時間は短い結果になっている。
これは、前述の通り、[実施例1、比較例1、実施例2]は新設の超純水製造システムに適用したものであり、[実施例3、比較例2、実施例4]はこの超純水製造システムの定常運転後の超純水製造システムのメンテナンス時に適用したものであることに起因する。即ち、新設の超純水製造システムにあっては、配管や機材から微粒子が多く出てきやすいのに対し、メンテナンス時については新設時の洗浄処理等を行って定常運転を行った後に適用するものであるため、配管や機材から出てくる微粒子が新設時に比べて少ない。
なお、増設の超純水製造システムも新設の超純水製造システム同様、配管や機材からの微粒子が多く出てきやすいため、[実施例1、比較例1、実施例2]と同様な結果となる。
また、改造の超純水製造システムは新設や増設の超純水製造システムに比べ、配管や機材から出てくる微粒子が少ないため、目標微粒子数の到達時間は[実施例1、比較例1、実施例2]に比べて短くなる。
上記説明においては、超純水製造システムの最終ポンプと第1の微粒子除去膜装置の間に第2の微粒子除去膜装置を備えた構成について記載したが、弁等の切り替えで同様な通水が可能であれば、第2の微粒子除去膜装置は第1の微粒子除去膜装置の後段に設けても同様の効果を得ることが可能である。
1 超純水製造システム
2 超純水供給配管システム
2a バイパス配管
3 水使用ポイント(ユースポイント)
4 1次純水
11 タンク
12 ポンプ(最終ポンプ)
13 熱交換器
14 紫外線装置
15 イオン交換装置15
16 第1の微粒子除去膜装置
15a,15c,15d,16a,16b バイパス配管
16c,22a ブロー配管
17 第2の微粒子除去膜装置
21,22 超純水の流路

Claims (3)

  1. 少なくともタンク、ポンプ、熱交換器、紫外線装置、イオン交換装置、及び第1の微粒子除去膜装置を備えた超純水製造システムにおいて、
    該超純水製造システムの最終ポンプと該第1の微粒子除去膜装置の間に第2の微粒子除去膜装置を備え、該第2の微粒子除去膜装置が前記イオン交換装置と並列に設けられており、
    該イオン交換装置のみの通水、該第2の微粒子除去膜装置のみの通水、該イオン交換装置及び第2の微粒子除去膜装置の双方への通水の切り替えを行う流路切替手段と、
    該第2の微粒子除去膜装置を通過した水を該イオン交換装置の通過水と合流する前に系外に排出することが可能な第1のブロー配管が設けられていることを特徴とする超純水製造システム。
  2. 請求項1に記載の超純水製造システムと、
    該超純水製造システムで製造した超純水を水使用ポイントまで供給する供給配管と、
    該水使用ポイントの余剰水を超純水製造システムに返送する返送配管と
    を備えてなる超純水製造供給システム。
  3. 請求項において、前記返送配管から分岐した第2のブロー配管が設けられていることを特徴とする超純水製造供給システム。
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