JP6225072B2 - 半導体mz光変調器および半導体mz光変調器を用いた方法 - Google Patents

半導体mz光変調器および半導体mz光変調器を用いた方法 Download PDF

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本発明は、半導体マッハツェンダー(Mach-Zehnder:MZ)型変調器に関し、より詳細には、変調器組立工程時の光入出力部分の光学部品の位置決めを容易にし、かつ変調器動作時には出力光強度モニタとしての機能を有するMZ型光変調器及び半導体MZ光変調器を用いた方法に関する。
半導体光導波路型デバイスは、近年の結晶成長技術や高精度加工技術の進展によって、これまでの半導体レーザダイオードに代表される単機能素子から、光信号処理の機能を内蔵した、集積型のデバイスの開発が進展している。
半導体の機能素子を集積化したデバイスは、それぞれ電気的、光学的に分離された機能素子間を入出力光導波路で結合することによって形成される。このような光導波路は、導波光の合波および分波によって、信号光の分配や位相状態の干渉を行うといった機能を有する。
これらの機能を応用した光変調器の代表的なものとして、MZ型光変調器がある。図1は、MZ型光変調器の模式図である。図1には、光入力導波路101と、分波器102と、干渉計導波路103及び104と、位相制御部110と、2つの出力導波路を備える合波器107と、を備えたMZ型光変調器が示されている。位相制御部110は、変調信号によって光の位相を制御する変調信号電極105と、DC電圧により光の位相を調整する位相調整電極106とを含む。合波器107としては、例えば他モード干渉型(multi-mode-interferometer:MMI)を用いることができる(例えば非特許文献1参照)。以下、図1を用いて、MZ型光変調器の動作原理の概略を示す。
1つの光入力導波路101から伝搬した光は、分波器102によって干渉計導波路103及び104に分岐され、位相制御部110によりそれぞれの干渉計導波路103及び104の屈折率を制御することで、干渉計導波路103及び104をそれぞれ伝搬する光の位相状態を制御する。その後、干渉計導波路103及び104からの光の位相を位相制御部110によって制御した上で、合波器107で干渉させて出力光を取り出す。このようにして合波器107からの出力光強度を制御することにより、光変調器としての動作が可能となる。
図1に示されるMZ型光変調器は、1つの入力ポートに対し、2つの出力ポートがある。2つの出力ポートからの出力は、一方がONなら他方はOFFとなる反転(逆位相)の関係にある。
合波器107からの出力光信号は、出力導波路を介して光学部品へと結合され、光ファイバでMZ型光変調器から取り出される。同様に、MZ型光変調器への入力光信号は、光ファイバから光学部品を経て、入力導波路へと結合される。実際にMZ型光変調器を使用するには、入出力信号は光ファイバに依るため、このような光ファイバと変調器素子との間に光信号を効率的に結合するための光学部品が必要になる。
通信用半導体レーザに代表される光半導体素子は、半導体の屈折率差を用いた光閉じ込め効果による光導波路構造が用いられる。このときの光導波路の光伝搬部分の大きさは1μm程度と小さい。一方、光信号の伝搬部品として用いられる光ファイバの伝搬部分は、ガラス材料の屈折率差を用いた光閉じ込め効果を用いるため10μm程度であり、半導体光導波路とは大きく異なる。光結合損失を低減するためには、この光導波部分の中心径を合わせる必要がある。これはレンズ等による光学部品を用いて光のスポット径の変換を行う。
ここで、半導体側の光導波部分は1μm程度と小さいため、光学部品の焦点を合わせるためには、これ以下のスケール、例えば0.2μm精度での部品の位置調整(調芯)が必要となる。このような位置精度は、マーカー等による位置決めでは困難である(素子の平面方向のマーカーによる位置決めの精度は例えば2μm)。そのため、一般的な半導体レーザ等の発光デバイスでは、実際に半導体素子に電流を印加して発光させ、この光強度をモニタしながら光学部品の位置決めを行っている(アクティブアライメント)。
しかし、基本的なMZ型光変調器においては、発光デバイスが有するような発光部分を有しないため、半導体レーザ等と同様の方法による光学部品の位置決め方法は利用できない。
現状では、半導体変調器の電極に逆バイアス電圧を印加して、外部から導波してきた光を印加部分で吸収させて光吸収(受光)電流を発生させ、光吸収(受光)電流が最大となるように位置決めする方法が用いられている。しかし、この方法は、導波してくる光強度を最大にすることは可能だが、最初にわずかでも光導波路へ光を導波させるための位置決めが別途必要となっている。したがって、まずマーカーによる位置決めを用いて大まかな位置合わせ(粗調)を行い、次に受光電流を最大にするような微調が行われている。
なお、半導体デバイス等の発光デバイスで利用されるアクティブアライメントでは、光ファイバの伝搬部分が大きいために、調芯が例えば数μmずれた場合であっても、光ファイバに例えば理想状態から30dBだけ光損失が多い程度のわずかな光強度の光が入射されるため、マーカーによる位置決めを行ってからアクティブアライメントを行うような2段階の調芯は必ずしも必要ない。そのため、単純に光ファイバに入射される光強度を最大にしていくように、すなわち30dBある光損失を減らすように調芯を行えばいい。
アクティブアライメントの長所は、光ファイバに入射する光強度を高感度の光パワーメータで測定することにより、例えば光損失が70dBある場合など光損失がより大きい場合でも光強度を感知することが可能なことであり、このためにマーカーによる位置決めが必要ない点である。
図7を用いて、マーカーによる位置決めにより大まかな位置合わせ(粗調)を行い、次に受光電流を最大にするよう微調を行う方法について説明する(例えば特許文献1参照)。図7には、光ファイバ12と、キャリア15と、変調器素子21と、光導波路22と、マーカー23、電極30とが示されている。図7に示される調芯方法においては、変調器素子21に対して、光ファイバ12を調芯する。なお、図7に示す例において、光ファイバ12はキャリア15によって保持されるが、キャリア15は光ファイバの保持だけではなく、内部にレンズ等を有する構造でも構わない。
図7においては、キャリア15の中心線をマーカー23に合わせることで、マーカー23による位置決めができ、図7中のX軸方向又はZ軸方向に対して例えば2ミクロンの精度で合わせることができる(粗調)。このようにして、光導波路22に例えば理想状態から30dBだけ光損失が多い程度のわずかな光強度の光を入射できれば、変調器素子21の電極30に光吸収電流が流れるため、この光吸収電流を最大にするように微調を行えばよいことになる。
しかしながら、図7に示す方法には以下のような問題がある。第1に、微調の2段階に調芯を分けることは、効率が悪く作業性に劣る。第2に、マーカー23による位置決めでは、図7中のY軸方向に対しマーカー23がなく、Y軸方向について位置合わせをする手段がない。したがって、X軸、Z軸方向を合わせてから、試行錯誤を繰り返すことでY軸方向の調芯を行うという煩雑な作業が必要になる。
Y軸方向の調芯をするために、例えばY軸方向を観察できる顕微鏡を設けたところで、変調器素子21は例えば150μm、キャリア15は例えば3000μmの厚みがあり、大きな厚みを有するもの同士を2μm程度の精度で調芯するのは困難である。また、Y軸方向の調芯をするために、光ファイバ12から光を入射し、光導波路22にわずかな光を入射できるように試行錯誤を行う場合にも、理想状態から30dB損失が多い程度の光強度を得ない限りは光吸収電流が流れないので、困難であることは変わりがない。
他の方法として、マーカーによってX軸、Z軸方向の調芯だけを行い、Y軸方向の位置合わせをしない、いわゆるパッシブアライメントのような方法もある。パッシブアライメントによる方法としては、例えばキャリアを使わず、V溝等で光ファイバを固定する方法、もしくは光ファイバではなく高さ方向を精密に合わせることができるPLC(planar lightwave circuit)導波路と半導体デバイスとを結合することでY軸方向の調芯を不要とする方法が挙げられる。しかし、これらの方法は、マーカーによる位置決めの粗調は容易になっても、その後の微調を行うことができなくなるという問題が新たに生じる。
このように、変調器素子と光ファイバとの光学的結合部分を作製する部分が組立工程上の課題となっている。
一方、一般的には、入出力光信号の他に光強度モニタ用にもう1つの光信号を取り出す必要がある。図1に例示される構成では、合波器107の2つの出力導波路における一方を変調光信号出力用とし、逆位相で出力される他方の出力導波路からの出力を光強度モニタ用として用いている。したがって、モニタ用信号を取り出すためには、モニタ出力用導波路についても、同様の光学部品を用いて光ファイバ結合を形成する必要がある。また、光強度モニタについては、フォトダイオードチップ等を変調器パッケージに内蔵することで、光学結合部分を不要とする構成も実現されている。
特開平5−203832号公報
C.Rolland, R.S.Moore, F.Shepherd, G.Hillier, "10Gbit/s,1.56μm MULTI QUANTUM WELL InP/InGaAsP MACH-ZEHNDER OPTICAL MODULATOR", ELECTRONICS LETTERS, 1993年3月4日, Vol.29, No.5, p.471-472
上述のように、半導体MZ型光変調器の作製時に必要となる、入出力光ファイバとの光学結合部品の微小な位置調整は、組立工程の作業性を向上させる上で課題となっている。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、入出力導波路の位置マーカーとして機能することに加え、出力強度モニタとして機能するpn層を形成することにより、光学結合部品の位置調整を容易にし、出力強度モニタ用光ファイバへの光学結合部分を不要にするが可能となる半導体MZ型光変調器及びそれを用いた方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の方法は、入力光導波路と、前記入力導波路を2分岐する第1の合分波器と、前記第1の合分波器の一方の分岐と接続された第1の干渉計導波路と、前記第1の合分波器の他方の分岐に接続された第2の干渉計導波路と、前記第1の干渉計導波路及び前記第2の干渉計導波路と接続された第2の合分波器と、を備え、前記第2の合分波器は、LED/PD導波路及び出力導波路を有し、前記LED/PD導波路は、pn層構造で構成された半導体MZ型光変調器を用いて、前記出力導波路に光学部品を結合させる際、前記出力導波路の位置を決定する方法であって、前記LED/PD導波路に順方向電流を印加するステップと、前記順方向電流の印加により前記LED/PD導波路内部から放射され、前記LED/PD導波路の出力端から出力された光の光強度を測定するステップと、当該測定された光強度に基づいて前記LED/PD導波路と前記光学部品とのアクティブアライメントを行うことにより前記出力された光の出力位置を決定し、当該決定された光の出力位置と前記半導体MZ型光変調器において設計された前記LED/PD導波路の出力端での光の出力位置との寸法差に基づいて、前記半導体MZ型光変調器において設計された前記出力導波路の出力端での光の出力位置の設計値をシフトすることにより、前記出力導波路の出力端における光の出力位置を決定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によると、半導体MZ型光変調器チップ内部に、順方向電流印加時は発光ダイオード(LED)として機能し、逆バイアス電圧印加時はフォトダイオード(PD)として機能するpn層を形成し、これによって入出力導波路から光を放射することにより入出力導波路の位置マーカーとすることが可能となり、変調器組立工程の後は、出力強度モニタとして機能させることが可能となるため、光学結合部品の位置調整を容易にすることが可能になるとともに、出力強度モニタ用光ファイバへの光学結合部分を不要とすることが可能となる。
一般的なMZ型光変調器の模式図である。 本発明に係る半導体層構造の模式図である。 本発明に係るMZ型光変調器の構成を示す図である。 本発明に係るMZ型光変調器を用いて出力導波路の調芯を行う場合について説明する図である。 本発明に係るMZ型光変調器を用いて入力導波路の調芯を行う場合について説明する図である。 本発明に係るMZ型光変調器を用いて光強度モニタを行う場合について説明する図である。 特許文献1に示される方法を説明するための図である。
通常は、出力側合波器を2入力2出力として、2つの出力導波路の両方から信号を取出し、一方を変調器からの出力光信号、他方を光強度モニタとして用いる。ここで、半導体光変調器においては、電界印加によって光の吸収端波長を制御することが可能であるため、部分的に逆方向電流を印加することにより、逆方向電流を印加した部分をフォトダイオード(PD)として機能させることが可能である。
ただし、導波路構造の組成を有する半導体層構造では、伝搬光信号の吸収損失を抑制するために実動作時に用いられる印加電界程度ではほとんど光吸収がないため、吸収電流もごくわずかしか検知されない。したがって、モニタ用出力光強度が小さくてもよい場合には、光導波路部分に電極を形成して逆方向電界を印加することにより、吸収電流として光強度をモニタすることが可能になる。しかし、吸収電流を多く必要とする場合は、変調器の動作電圧より大きい電界を印加する必要があるため、このための高電界印加用の電源を必要とする等の課題が生じる。
ここで、半導体光変調器では、部分的に層構造の組成を異なる半導体材料で作製することが可能であるため、光吸収に適した、つまり光吸収端波長が信号光に近い組成の半導体材料で導波路を形成することで、この導波路部分を容易にフォトダイオードとして機能させることが可能になる。この場合は、モニタする光吸収電流を取り出すためのバイアス印加電圧は半導体組成に依存するため、必要な電流およびバイアス電圧になるように半導体組成を制御することで実現可能である。
さらに、PDのようなpn層構造の半導体に順方向電流を印加すると、直接遷移型半導体では発光ダイオード(LED)として動作し、バンドギャップ波長で決まる波長の光を放出させることが可能である。ここで、出力側合波器の一方の出力端をこのようなLED機能を有する層で形成することにより、課題となっている光学部品の高精度な位置決め工程を、従来の半導体レーザモジュール等と同程度に容易にすることが可能になる。
本発明に係る半導体層構造の模式図を図2に示す。図2(a)は干渉計導波路部分の層構造を示し、図2(b)はLED又はモニタPD部分の層構造を示す。図2(a)には、n−InP基板201上に、n−InGaAsPコンタクト層202と、n−InPクラッド層203と、i−多重量子井戸構造(MQW)コア層204と、p−InPクラッド層205と、p−InGaAsPコンタクト層206と、が順次積層された層構造が示されている。n−InGaAsPコンタクト層202上にはn側Au電極207が形成されており、p−InGaAsPコンタクト層206上にはp側Au電極208が形成されている。図2(b)には、n−InP基板211上に、n−InGaAsPコンタクト層212と、n−InPクラッド層213と、例えばInGaAsPもしくは多重量子井戸構造(MQW)からなるLED活性層/PD吸収層214と、p−InPクラッド層215と、p−InGaAsPコンタクト層216と、が順次積層された層構造が示されている。n−InGaAsPコンタクト層212上にはn側Au電極217が形成されており、p−InGaAsPコンタクト層216上にはp側Au電極218が形成されている。
図2(a)に示される干渉計導波路部分の層構造と図2(b)に示されるLED又はモニタPD部分の層構造との最も大きな差異は、図2(a)に示す層構造が、厚い絶縁(i:insulating)層であるi−MQWコア層204をコア層としている点であり、いわゆるpin構造になっている点である。pin構造は、モニタPDとして使用することはできるが、i層を使用しているために電流が流れにくく、半導体レーザやLEDのような発光デバイスとして用いることができない。
一方で、図2(b)に示す層構造は、pn構造となっており、順方向電流を印加すればLEDのような発光デバイスとして動作し、逆方向電圧を印加することでモニタPDとして動作する。
まず、LED活性層/PD吸収層214がLEDのような発光デバイスとして動作する場合について説明する。LED活性層/PD吸収層214に順方向電流を印加すると、LED活性層/PD吸収層214で光が放出されて導波路内を進行する。LED活性層/PD吸収層214から入力側へ伝搬した光は、変調器素子の入力導波路位置から放出される。LEDのように位相がランダムになった光であれば、干渉計を通過する際にも位相干渉が生じないため、LED活性層/PD吸収層214からの発光強度に応じた光が入力導波路端から放出される。この放出された光をモニタ光として、入力側光学部品の位置調整に使用することが可能になる。一方、LED活性層/PD吸収層214から出力側へ伝搬して放出された光の位置を検出することで、信号光出力導波路位置を正確に把握することが可能になる。したがって、出力側導波路と光学部品の位置調整も半導体レーザモジュール等と同程度に容易にすることが可能になる。
次に、LED活性層/PD吸収層214がPDとして動作する場合について説明する。LED活性層/PD吸収層214に逆方向電圧を印加すると、LED活性層/PD吸収層214では、バンドギャップ波長で決まる波長より短波側の光が吸収される。この時発生する光吸収電流は、吸収される光強度に比例するため、この電流を検出することでMZ型変調器からの出力光強度をモニタすることが可能になる。
図3を用いて、本発明に係るMZ型光変調器を説明する。図3には、光入力導波路301と、光入力導波路301を分岐する第1の合分波器302と、第1の合分波器302の一方の分岐に接続された第1の干渉計導波路303と、第1の合分波器302の他方の分岐に接続された第2の干渉計導波路304と、位相制御部310と、LED/PD導波路320及び出力導波路330を有する第2の合分波器307と、LED/PD電極308と、を備えたMZ型光変調器が示されている。位相制御部310は、変調信号によって光の位相を制御する変調信号電極305と、DC電圧により光の位相を調整する位相調整電極306とを含む。
光入力導波路301で入力した光は、第1の合分波器302によって分岐され、一方が第1の干渉計導波路303に入力され、他方が第2の干渉計導波路304に入力される。位相制御部110により第1及び第2の干渉計導波路303及び304の屈折率をそれぞれ制御することで、第1及び第2の干渉計導波路303及び304をそれぞれ伝搬する光の位相状態が制御される。その後、第1及び第2の干渉計導波路303及び304を伝搬する光は、第2の合分波器307に入力して合波され、LED/PD導波路320及び出力導波路330に入力される。
LED/PD導波路320は、図2(b)に示すpn構造を有しており、入力導波路301と、第1及び第2の干渉計導波路303及び304と、出力導波路330とは、図2(a)に示すpin構造を有している。LED/PD導波路320に順方向電流を印加すると、LED/PD導波路320がLEDとして動作し、バンドギャップ波長で決まる波長の光が放射される。また、LED/PD導波路320に逆方向電圧を印加すると、LED/PD導波路320がPDとして動作し、バンドギャップ波長で決まる波長より短波側の光が吸収される。
(出力導波路の調芯)
図4を用いて、本発明に係るMZ型光変調器を用いて出力導波路の調芯を行う場合について説明する。図4に示されるMZ型光変調器は、図3に示されるMZ型光変調器と同様の構成を有している。
LED/PD電極308を用いてLED/PD導波路320に順方向電流を印加すると、pn構造からなるLED/PD導波路320がLEDとして動作して、LED/PD導波路320内部からバンドギャップ波長で決まる波長の光が放射される。LED/PD導波路320内部から放出された光は、導波路構造を伝搬し、LED/PD導波路320の出力端からチップ外側へ放射される。LED/PD導波路320の出力端において光が放出される位置は、出力導波路330における光の放出位置を示すマーカーとして機能する。
出力導波路330の出力端において出力光信号が出射される位置は、LED/PD導波路320の出力端におけるマーカーの位置から素子上で設計されたLED/PD導波路における出射位置の寸法だけ離れた場所となる。半導体素子上の導波路位置は素子作製時に決定され、このときの位置精度は半導体ウエハプロセスの作製精度で決まるため、0.1μm以下という非常に高いものとなる。したがって、LED/PD導波路320の出力端においてマーカーの位置を検出した後、そこから素子設計上の導波路位置への距離だけ離れた場所に、光信号が出力される導波路端部が位置することになる。このようにして、素子作製時の情報から予め第2の合分波器307の2つの出力導波路位置を把握することで、正確に出力導波路の位置を決めることができるため、光学結合部品の位置決めが容易になる。
マーカー、すなわちLED/PD導波路320で出射されるモニタ光の検出は、光パワーメータに接続された光ファイバの調芯によって行い、光パワーメータで測定された強度に基づいてLED/PD導波路320と光学部品とのアクティブアライメントを行うことができる。アクティブアライメントを用いることができるため、光損失が70dBあっても構わず、大まかな位置の把握、すなわち粗調が容易である。アクティブアライメントにおいては、光パワーメータの光強度を最大にするように、微調を行う。
このように、LED/PD導波路320の出力端におけるマーカーの位置を正確に把握できれば、出力導波路330の位置を容易に求めることができる。例えば、素子設計により出力導波路330の位置を自由に設定できるため、マーカーの位置に応じて、図4においてZ軸、Y軸方向が同じでX軸方向のみ当初の設計位置から例えば125μmずれた位置に出力導波路330の位置を決定できる。
(入力導波路の調芯)
図5を用いて、本発明に係るMZ型光変調器を用いて入力導波路の調芯を行う場合について説明する。図5に示されるMZ型光変調器は、図3に示されるMZ型光変調器と同様の構成を有している。
LED/PD電極308を用いてLED/PD導波路320に順方向電流を印加すると、pn構造からなるLED/PD導波路320がLEDとして動作して、LED/PD導波路320内部からバンドギャップ波長で決まる波長の光が放射される。LED/PD導波路320内部から放出された光は、導波路構造を伝搬し、一方は上述のようにLED/PD導波路320の出力端からチップ外側へ放射され、他方は第2の合分波器307で分波されて第1及び第2の干渉計導波路303及び304を通過し、本来の光信号の伝搬方向を逆走して、入力導波路301から素子外部へ放射される。入力導波路301の出力端において光が放出される位置は、入力導波路301における光の放出位置を示すマーカーとして機能する。
ここで、LED/PD導波路320内部から放射された光が第1及び第2の干渉計導波路303及び304を通過することで、第1の合分波器302で干渉することになるが、LED放出光のようなブロードなスペクトルを持つ光に対してはこの干渉はほとんど生じず、そのまま合波されて入力導波路301の端部から放射される。
したがって、従来の半導体レーザダイオードのような発光素子と同様に、入力導波路301の端部におけるマーカーの位置を正確に検出することができる。入力導波路301の端部からの出力光の検出は、光パワーメータに接続された光ファイバの調芯によって行い、光パワーメータで測定された強度に基づいて入力導波路301と光学部品とのアクティブアライメントを行うことができる。入力導波路301の位置をアクティブアライメントによって正確に決めることができるため、光学結合部品の位置決めが容易になる。
(出力光強度のモニタ)
図6を用いて、本発明に係るMZ型光変調器を用いて出力光強度のモニタを行う場合について説明する。図6に示されるMZ型光変調器は、図3に示されるMZ型光変調器と同様の構成を有している。
LED/PD導波路320及び出力導波路330には、本来の信号光と、これとは逆位相の光が、それぞれ導波される。LED/PD導波路320に逆方向電圧を印加すると、LED/PD導波路320がPDとして動作し、バンドギャップ波長で決まる波長より短波側の光が吸収される。この時発生する光吸収電流は、吸収される光の光強度に比例するため、この電流を検出することでMZ型光変調器からの出力光強度をモニタすることが可能になる。
具体的な手順は以下のようになる。
上記のように入力導波路の調芯を行うことにより入力導波路301が入力側光ファイバと調芯された状態において、入力側光ファイバに(101010)信号光を入力する。次に、入力側光ファイバから素子に信号光が入力された状態で、LED/PD導波路320をPDとして動作させるようにLED/PD導波路320に逆方向電圧を印加すると、光吸収電流が流れる。光吸収電流をLED/PD電極308を通して観測する。次に、光吸収電流が最大になるよう、入力側光ファイバをさらに調芯する。次に、出力導波路330に出力側光ファイバを接近させ、出力側光ファイバに信号光を入力する。次に、出力側光ファイバの反対側に光パワーモニタを接続し、光パワーモニタの値が最大になるよう、出力側光ファイバを調芯する(信号光がマーカーになる)。
LED/PD導波路320を伝搬する光と出力導波路330を伝搬する光は逆相であるため、一方に(101010)信号が出力される場合、他方は(010101)信号になる(つまり光強度は同じである)。
本発明に係るMZ型光変調器を用いて出力光強度のモニタを行う場合、LED/PD導波路320に光ファイバを調芯する必要はなく、光ファイバは入力導波路301と出力導波路330の2箇所にあればいい。
上記実施例1乃至3のように、出力合波器の一方の出力導波路にpn層構造を形成することで、順方向電流印加時にはpn層構造部分をLEDとして動作させ、導波路端部まで導波して放射する光をマーカーとすることで、光学結合部品の位置決めを容易にし、組立工程の短縮に寄与することが可能になる。さらに、組立工程後は、pn層構造部分に逆方向電圧を印加することでPDとして動作させ、変調器からの出力光強度モニタ信号を取り出すことが可能になる。
光入力導波路 101、301
分波器 102
干渉計導波路 103、104、303、304
変調信号電極 105、305
位相調整電極 106、306
位相制御部 110、310
合分波器 107、307
n−InP基板 201、211
n−InGaAsPコンタクト層 202、212
n−InPクラッド層 203、213
i−MQWコア層 204
p−InPクラッド層 205、215
p−InGaAsPコンタクト層 206、216
n側Au電極 207、217
p側Au電極 208、218
LED活性層/PD吸収層 214
第1の合分波器 302
LED/PD電極 308
LED/PD導波路 320
出力導波路 330

Claims (1)

  1. 入力光導波路と、
    前記入力導波路を2分岐する第1の合分波器と、
    前記第1の合分波器の一方の分岐と接続された第1の干渉計導波路と、
    前記第1の合分波器の他方の分岐に接続された第2の干渉計導波路と、
    前記第1の干渉計導波路及び前記第2の干渉計導波路と接続された第2の合分波器と、
    を備え、
    前記第2の合分波器がLED/PD導波路及び出力導波路を有し、前記LED/PD導波路がpn層構造で構成された半導体MZ型光変調器を用いて、前記出力導波路に光学部品を結合させる際、前記出力導波路の位置を決定する方法であって、
    前記LED/PD導波路に順方向電流を印加するステップと、
    前記順方向電流の印加により前記LED/PD導波路内部から放射され、前記LED/PD導波路の出力端から出力された光の光強度を測定するステップと、
    当該測定された光強度に基づいて前記LED/PD導波路と前記光学部品とのアクティブアライメントを行うことにより前記出力された光の出力位置を決定し当該決定された光の出力位置と前記半導体MZ型光変調器において設計された前記LED/PD導波路の出力端での光の出力位置との寸法差に基づいて、前記半導体MZ型光変調器において設計された前記出力導波路の出力端での光の出力位置の設計値をシフトすることにより、前記出力導波路の出力端における光の出力位置を決定するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
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