JP6224928B2 - 熱媒供給方法およびコジェネレーションシステム - Google Patents

熱媒供給方法およびコジェネレーションシステム Download PDF

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本発明は、熱媒供給方法およびコジェネレーションシステムに関する。
従来、コジェネレーションシステムの技術がある。特許文献1には、コージェネレーションシステムなどから排出される余剰排熱を優先的に利用できる吸収式冷凍機システムが開示されている。
特開平11−211262号公報
コジェネレーション装置の排熱の利用率を向上することについて、従来十分な検討がなされていない。例えば、コジェネレーション装置と、コジェネレーション装置とは別に設けられたボイラとを有するコジェネレーションシステムにおいて、コジェネレーション装置の排熱の利用率を向上できることが好ましい。
本発明の目的は、コジェネレーション装置の排熱の利用率を向上することができる熱媒供給方法およびコジェネレーションシステムを提供することである。
本発明の熱媒供給方法は、コジェネレーション装置の回収蒸気を給湯、冷暖房および蒸気供給に利用し、かつ前記回収蒸気を前記コジェネレーション装置以外のボイラで発生する蒸気に対して優先利用することを特徴とする。
本発明の熱媒供給方法は、コジェネレーション装置の回収温水を給湯および暖房に利用し、かつ前記回収温水を前記コジェネレーション装置以外のボイラで発生する蒸気に対して優先利用することを特徴とする。
本発明の熱媒製造システムは、コジェネレーション装置の排熱の利用可能量を最大化することを特徴とする。
本発明のコジェネレーション装置の導入方法は、排熱利用率を低下させないで大容量コジェネレーション装置を導入することを特徴とする。
本発明のコジェネレーション装置の導入方法は、コジェネレーション装置の発電により、電力会社の長期停電時でも建物の継続使用に必要な電力を安価に確保することを特徴とする。
本発明のコジェネレーション装置の導入方法は、大容量のコジェネレーション装置を導入して電力および熱媒の製造コストを削減することを特徴とする。
本発明のコジェネレーション装置の導入方法は、商用電力またはガスの供給が長時間停止しても、ピーク電力の2/3程度の電力を経済的に確保することを特徴とする。
本発明のコジェネレーションシステムは、コジェネレーション装置と、前記コジェネレーション装置以外のボイラと、上記熱媒供給方法と、を備える。
本発明に係る熱媒供給方法は、コジェネレーション装置の回収蒸気を給湯、冷暖房および蒸気供給に利用し、かつ回収蒸気をコジェネレーション装置以外のボイラで発生する蒸気に対して優先利用する。本発明に係る熱媒供給方法によれば、コジェネレーション装置の排熱の利用率を向上することができるという効果を有する。
図1は、実施形態に係るコジェネレーションシステムの熱供給系統を示す図である。 図2は、実施形態に係るコジェネレーションシステムの電力供給系統を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る熱媒供給方法、熱媒製造システム、コジェネレーション装置の導入方法、およびコジェネレーションシステムにつき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1および図2を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、熱媒供給方法、熱媒製造システム、コジェネレーション装置の導入方法、およびコジェネレーションシステムに関する。図1は、本発明の実施形態に係るコジェネレーションシステムの熱供給系統を示す図、図2は、実施形態に係るコジェネレーションシステムの電力供給系統を示す図である。
図1に示すように、実施形態に係るコジェネレーションシステム1−1は、コジェネレーション装置10と、第二ボイラ20と、蒸気ヘッダー22と、制御装置1とを含んで構成されている。コジェネレーションシステムは、更に、蒸気利用設備30や温水ヘッダー45、熱交換器46を含んで構成されてもよい。本実施形態では、コジェネレーションシステム1−1が病院に設置される場合を例に説明する。
コジェネレーション装置10は、エンジン11と、発電機12と、第一ボイラ13とを含んで構成されている。エンジン11は、ガスを燃料とするガスエンジンである。本実施形態のエンジン11は、都市ガスを燃料とし、都市ガスの燃焼エネルギーを回転運動に変換して動力として出力する。発電機12は、エンジン11の動力により回転駆動されて発電する。第一ボイラ13は、蒸気および温水ボイラであり、エンジン11の排熱により蒸気および温水を発生させる。本実施形態の第一ボイラ13は、エンジン11の排気ガスおよび冷却水の熱により蒸気および温水を発生させる。
コジェネレーションシステム1−1は、複数台のコジェネレーション装置10を有する。燃料の都市ガスは、それぞれのコジェネレーション装置10に対して独立して供給される。それぞれのコジェネレーション装置10は、独立して運転可能である。各コジェネレーション装置10は、制御部を有している。各コジェネレーション装置10の制御部は、受け取った指令に応じてエンジン11や発電機12を制御し、運転・停止や、発電量、蒸気発生量等を制御する。
第二ボイラ20は、コジェネレーション装置10とは別に設けられたボイラである。第二ボイラ20は、燃料ガスの燃焼熱により蒸気を発生させる。本実施形態の第二ボイラ20は、都市ガスを燃料とし、都市ガスの燃焼による熱により蒸気を発生させる。第二ボイラ20としては、例えば、貫流ボイラを用いることができる。貫流ボイラは、比較的安価でありながら、高効率(例えば、ボイラ効率98%)であり、かつ部分負荷運転(例えば、10%まで)が可能である。また、貫流ボイラは、起動指令後10分程度で実際蒸発量の蒸気量を供給できるなど優れた性能を有している。
コジェネレーションシステム1−1は、複数台の第二ボイラ20を有する。それぞれの第二ボイラ20は、独立して運転可能である。各第二ボイラ20は、制御部を有している。各第二ボイラ20の制御部は、受け取った指令に応じて発生蒸気量を制御する。本実施形態の第二ボイラ20は、要求蒸気量の低下に対して、1台の10%負荷まで追従運転可能である。
それぞれのコジェネレーション装置10の第一ボイラ13は、蒸気管14を介して蒸気ヘッダー22に接続されている。コジェネレーション装置10の第一ボイラ13で発生する蒸気は、蒸気管14を介して蒸気ヘッダー22に供給される。
それぞれの第二ボイラ20は、蒸気管21を介して蒸気ヘッダー22に接続されている。第二ボイラ20で発生する蒸気は、蒸気管21を介して蒸気ヘッダー22に供給される。
蒸気ヘッダー22は、第一ボイラ13および第二ボイラ20と接続され、蒸気利用設備30に対して蒸気を供給する。本実施形態の蒸気利用設備30は、吸収冷凍機31と、蒸気変換器32と、熱交換器33,34とを含んで構成されている。吸収冷凍機31、蒸気変換器32および熱交換器33,34は、それぞれ蒸気ヘッダー22と接続されており、蒸気ヘッダー22から蒸気を供給される。即ち、コジェネレーション装置10の回収蒸気は、給湯、冷暖房および蒸気供給に利用されることとなる。
吸収冷凍機31は、蒸気吸収冷凍機であり、供給される蒸気によって駆動されて水を冷却する。吸収冷凍機31によって冷却された水は、冷水ヘッダー41を介して冷房用の冷水として病院設備50の各空調機に供給される。本実施形態では、吸収冷凍機31は複数台構成であり、台数制御がなされる。吸収冷凍機31としては、例えば、高効率型吸収冷凍機(例えば、COP1.45)を用いることができる。吸収冷凍機31の部分負荷追従運転は、定格負荷の10〜15%まで対応可能である。従って、中間期などの低負荷運転時にも問題なく対応可能である。
蒸気変換器32は、蒸気ヘッダー22から供給される高圧の蒸気を低圧の蒸気に変換して低圧蒸気ヘッダー42に供給する。低圧の蒸気は、低圧蒸気ヘッダー42を介して病院設備50の蒸気使用箇所に供給される。低圧の蒸気は、例えば、消毒・殺菌、ランドリー、オートクレーブ用に利用される。
熱交換器33,34は、蒸気ヘッダー22から供給される蒸気の熱を利用して熱交換により温水を生成する蒸気/温水熱交換器である。熱交換器33,34の熱交換効率は100%と高効率である。熱交換器33が生成する温水は、暖房用温水ヘッダー43を介して暖房用の温水として病院設備50の各所に供給される。熱交換器34が生成する温水は、貯湯槽44に供給される。
エンジン11の冷却水および第一ボイラ13で発生した温水は、温水ヘッダー45を介して熱交換器46に導かれる。熱交換器46は、エンジン11の冷却水(例えば、88℃)の熱を利用して熱交換により温水を生成する温水/温水熱交換器である。熱交換器46が生成する温水は、貯湯槽44に供給される。貯湯槽44は、温水を貯留するものであり、給湯負荷の変動を抑制する。貯湯槽44の温水は、給湯用温水ヘッダー47および給湯管を介して病院設備50の各給湯箇所に供給される。暖房用温水を生成する温水/温水熱交換器を設けて、エンジン11の冷却水から生成した温水を温水ヘッダー43に供給することで、エンジン11の冷却水の利用先を拡大することもできる。つまり、コジェネレーション装置10の回収温水は、給湯および暖房に利用される。給湯用温水ヘッダー47から供給される湯温は、例えば60℃である。暖房用温水の温度は、例えば、45℃である。
次に、図2を参照して、コジェネレーションシステム1−1の電力供給系統について説明する。商用電源からの受電は、本線61および予備線62の2回線受電である。本線61および予備線62には、遮断器65および断路器64が設けられている。また、コジェネレーション装置10の発電電力と系統電力(商用電源)とを交流的(電圧、周波数、位相など)に連係するため、系統連係保護継電器63を設置する。受電遮断器65は、2CB方式を採用し、供給信頼度を向上させている。本線61および予備線62は、取引用計器68を介して高圧母線67と接続されている。
複数台のコジェネレーション装置10は、遮断器65および断路器64を介して高圧母線67と接続されている。高圧母線67は、コジェネレーション装置10の系統と商用電力の系統の間に母線連絡遮断器を設置して、必要時に両系統の高圧母線67を切り離すことができるようにすることもできる。また、高圧母線67は、断路器64、遮断器65および積算電力計66を介して病院内サブ変電所に接続されている。
病院などの建物で必要な熱媒の製造において、コジェネレーション装置の排熱の使用割合の拡大やコジェネレーション装置の排熱の利用率を向上することについて、従来十分な検討がなされていない。例えば、コジェネレーション装置と、コジェネレーション装置とは別に設けられたボイラとを有するコジェネレーションシステムにおいて、従来より大容量のコジェネレーション装置を導入しても、排熱の利用率を維持または向上できることが好ましい。
図1に戻り、本実施形態に係るコジェネレーションシステム1−1は、第一ボイラ13の蒸気を第二ボイラ20の蒸気よりも優先して蒸気ヘッダー22に供給する。つまり、コジェネレーションシステム1−1は、コジェネレーション装置10の回収蒸気をコジェネレーション装置10以外のボイラである第二ボイラ20で発生する蒸気に対して優先利用する熱媒供給方法を備えている。これにより、コジェネレーション装置10の排熱の利用率を向上し、コジェネレーション装置10の稼働率を向上させることができる。コジェネレーションシステム1−1は、第一ボイラ13の蒸気を第二ボイラ20の蒸気よりも優先して蒸気ヘッダー22に供給することにより、例えば、コジェネレーション装置10をベース負荷に合わせた台数だけ運転することにより、定格出力で常時運転させることが可能である。なお、第一ボイラ13の蒸気を第二ボイラ20の蒸気よりも優先して蒸気ヘッダー22に供給することには、大容量コジェネレーション装置10の導入を可能とし、その結果、系統電力が停止したときの発電能力が強化され、停電時でも病院機能を維持できること、コジェネレーション装置10の運転により第二ボイラ20の運転台数あるいは都市ガス消費量を削減することも含まれる。
本実施形態では、第一ボイラ13が蒸気ヘッダー22に供給する蒸気の圧力が、第二ボイラ20が蒸気ヘッダー22に供給する蒸気の圧力よりも高い。本実施形態では、第一ボイラ13の発生蒸気圧は、第二ボイラ20の発生蒸気圧よりも0.3〜0.5[kg/cm]高い。このように、第一ボイラ13の発生蒸気圧を第二ボイラ20の発生蒸気圧よりも高圧とすることで、第一ボイラ13の蒸気が第二ボイラ20の蒸気よりも優先して蒸気ヘッダー22に供給される。本実施形態では、コジェネレーション装置10の発生蒸気圧は8.2[kg/cm]、第二ボイラ20の発生蒸気圧は7.8[kg/cm]に設定されている。
また、本実施形態では、以下に説明するように、蒸気ヘッダー22に対して蒸気を供給する場合、コジェネレーション装置10の運転を第二ボイラ20の運転よりも優先する。制御装置1は、コジェネレーション装置10および第二ボイラ20を制御する機能を有している。蒸気ヘッダー22には、蒸気ヘッダー22の圧力を検出する圧力検出装置2が設けられている。圧力検出装置2の検出結果を示す信号は、制御装置1に送られる。制御装置1は、圧力検出装置2の検出結果に基づいて、コジェネレーション装置10の運転および第二ボイラ20の運転を制御する。
制御装置1は、コジェネレーション装置10の発電量が病院設備50の電力負荷のベース負荷を担うようにコジェネレーション装置10を運転させる。コジェネレーション装置10の運転は、全負荷運転を原則とする。コジェネレーション装置10の運転台数は、例えば、曜日や時間帯ごとに定められており、パターン化されている。本実施形態の制御装置1は、運転スケジュールに基づいて、予め定められた台数のコジェネレーション装置10を運転させる。
病院設備50では、全エネルギー消費量に占める給湯負荷の割合は42%程度であり、冷暖房合わせた負荷は25%程度である。冷暖房負荷は夏期、冬期だけであるが、給湯負荷、蒸気負荷は年間安定的に発生するため、コジェネレーション装置10の排熱利用先として最適である。
本実施形態のコジェネレーションシステム1−1では、排熱を給湯、蒸気を中心に、冷房および暖房など全ての熱需要に利用できるように構築した熱源システムとして、大規模コジェネレーション装置10の導入を可能とし、コジェネレーション装置10の有する優れた能力を最大化することを狙いとしている。病院設備50の場合、ピーク電力の2/3程度のコジェネレーション装置10を導入しても、排熱供給量は需要に対して不足気味であり、第二ボイラ20による補充が不可欠となる。
従って、コジェネレーションシステム1−1を病院に導入した場合、ピーク電力の2/3程度の大規模コジェネレーション装置10を導入しても年間排熱利用率は100%近くになる。コジェネレーション装置10の平均運転時間も、運転パターンの検討で年間3,000時間程度以上を確保できるため、電力および熱媒(給湯用温水、冷房用冷水、暖房用温水、蒸気)の製造コストを従来より大幅に削減し、停電時でもピーク電力の2/3程度を供給できるという効果が得られる。
病院設備50のような熱負荷の大きな設備にコジェネレーション装置10を導入する導入方法により、コジェネレーション装置10の排熱利用率を低下させないで大容量コジェネレーション装置10を導入することができる。また、大容量のコジェネレーション装置10を導入して電力および熱媒の製造コストを削減することが可能である。
上記のように、本実施形態のコジェネレーションシステム1−1は、電力負荷のベース負荷に基づいて必要な台数のコジェネレーション装置10を全負荷運転させる。運転させるコジェネレーション装置10の台数は、例えば、コジェネレーション装置10の全発電量がベース負荷の電力以下となる台数である。制御装置1は、コジェネレーション装置10の排熱供給量が病院設備50の需要に対して不足する場合に第二ボイラ20を運転する。つまり、制御装置1は、コジェネレーション装置10の運転を第二ボイラ20の運転よりも優先するのである。
制御装置1は、蒸気ヘッダー22の圧力を定期的にモニタしている。制御装置1は、コジェネレーション装置10および第二ボイラ20が停止しているときに蒸気ヘッダー22の圧力が所定圧以下となると、蒸気ヘッダー22に対する蒸気の供給開始を決定する。制御装置1は、蒸気ヘッダー22に対して蒸気を供給する場合、第二ボイラ20に対して運転開始を指令する。
第二ボイラ20による蒸気の供給がなされて、蒸気ヘッダー22の圧力が上昇すると、第二ボイラ20が停止される。第二ボイラ20が停止されるときの蒸気ヘッダー22の圧力は、例えば、所定圧よりも高い圧力とされてもよい。
また、本実施形態に係るコジェネレーションシステム1−1は、コジェネレーション装置10の回収排熱利用率を最大化できるように構成されている。コジェネレーションシステム1−1は、コジェネレーション装置10の排熱の利用可能量を最大化する熱媒製造システムとして機能する。病院設備50では、給湯負荷は、年間を通してほぼ安定している。この給湯負荷に対してコジェネレーション装置10の発生温水を優先して利用するために、貯湯槽44内の湯温を一定に維持する熱量供給において、熱交換器46からの温水供給が、熱交換器34からの温水供給よりも優先される。本実施形態では、熱交換器34,46には、それぞれ2次側に温水循環ポンプ48,49が設けられている。温水循環ポンプ48,49は、貯湯槽44の温水の温度に基づいて制御される。温水循環ポンプ49が起動される温水の温度は、温水循環ポンプ48が起動される温水の温度よりも高温である。これにより、コジェネレーション装置10において発生する温水が、蒸気との熱交換によって生成される温水よりも優先して給湯用に利用される。
つまり、本実施形態のコジェネレーションシステム1−1は、コジェネレーション装置10の回収温水をコジェネレーション装置10以外のボイラである第二ボイラ20で発生する蒸気に対して優先利用する熱媒供給方法を備えている。また、コジェネレーションシステム1−1は、コジェネレーション装置10の回収温水を熱交換器34で生成する温水に対して優先利用する熱媒供給方法も備えている。温水循環ポンプ48,49の起動温度の温度差は、例えば、2℃程度とされてもよい。
このように、コジェネレーション装置10で発生する蒸気および温水が、優先的に利用されることにより、コジェネレーション装置10の回収排熱利用率を向上させることができる。よって、コジェネレーション装置10の容量を可能な限り大きくすることが可能であり、経済性、電力供給の安定性を向上させることができる。
本実施形態では、コジェネレーション装置10において発生する蒸気量が、低圧蒸気として利用される蒸気量を上回る場合には、余剰分の蒸気が冷房用や暖房用に利用される。従って、コジェネレーション装置10で発生する蒸気を全量有効利用することができる。本実施形態のコジェネレーションシステム1−1によれば、コジェネレーション装置10の回収排熱利用率を100%近くまで高めることが可能である。
また、病院設備50の負荷が大きく、コジェネレーション装置10で発生する蒸気では蒸気量が不足する場合、不足分の蒸気は第二ボイラ20の蒸気で補うことができる。よって、本実施形態に係るコジェネレーションシステム1−1は、病院設備50に対して安定的に蒸気、温水および冷水を供給することができる。
また、本実施形態に係るコジェネレーションシステム1−1は、熱源機器としての第二ボイラ20が複数台設置されている。最大容量の熱源機器が故障してもピーク負荷に対応でき、低負荷時に効率的に運用できるように、同容量機を4台以上の構成とすることが好ましい。また、機器のメーカが有する群管理システムを採用することが好ましい。
また、本実施形態に係るコジェネレーションシステム1−1は、停電時あるいはガスの供給が停止した場合にも病院機能を維持することができる。コジェネレーション装置10の定格出力の合計は、病院機能を維持するために必要な電力以上である。従って、停電時にもコジェネレーション装置10から供給する電力により病院機能を維持することができる。燃料のガスが供給されていれば、長期停電時であっても病院機能を維持することができる。病院設備50等の熱負荷の大きな(例えば、消費電力に対する熱負荷の割合が大きな)設備にコジェネレーション装置10を導入する導入方法によれば、コジェネレーション装置10の発電により、電力会社の長期停電時でも建物や設備の継続使用に最低限必要な電力を安価に確保することができる。また、長期停電時にもコジェネレーション装置10によって相当量の熱媒を供給することができると共に、コジェネレーション装置10の排熱を最大限利用することができるという利点がある。
また、電力会社の供給能力が不足した場合や、計画停電がなされたときにもその影響を大幅に軽減することができる。また、コジェネレーション装置10が日常的に運転されるシステムであるため、非常用電源としてのコジェネレーション装置10の信頼性が格段に向上する。また、コジェネレーションシステム1−1の導入により、受電電圧を特別高圧から高圧に下げることができれば、特高受変電設備および非常用発電機が不要となるので建設費を圧縮できる。
ガスの供給が停止した場合、コジェネレーション装置10の運転が停止する。これに対しては、コジェネレーション装置10の停止時にも、自家発補給電力の契約をしておくことで、電力会社から通常の契約電力に加えて自家発補給電力の供給が受けられるので、ガスの供給が停止した場合にも病院機能を維持することが可能である。
以上のように、本実施形態に係るコジェネレーション装置10の導入方法は、ガスを燃料とする大容量のコジェネレーション装置10と買電の適切な組合せによる電力供給システムを病院等の熱負荷の大きな設備に導入することにより、商用電力の供給が長時間停止しても、ピーク電力の2/3程度の電力を経済的に確保することを可能とする。
[実施形態の変形例]
実施形態の変形例について説明する。上記実施形態では、蒸気ヘッダー22の圧力が所定圧以下となると、第二ボイラ20の運転が開始された。これに代えて、コジェネレーション装置10による蒸気の供給が開始されても蒸気ヘッダー22の圧力が上昇しない場合に第二ボイラ20の運転が開始されるようにしてもよい。
上記の実施形態および実施形態の変形例によれば、コジェネレーション装置の排熱の利用量の増大と利用率を向上することができるという効果を有する。その結果、コジェネレーション装置の大容量化と稼働率の向上が可能となる。上記の実施形態および実施形態の変形例は、年間の排熱利用可能量が多い大規模な病院、ホテル、データセンター、商業施設等に有効である。上記の実施形態および実施形態の変形例によれば、例えば、病院の場合、排熱利用率≒100%でピーク電力の2/3程度の大規模コジェネレーション装置の導入を可能とし、その結果、(1)停電時でも病院の機能を維持できる、(2)電力および熱媒の製造コストを大幅に削減できる、(3)建設費も削減できる、という効果が得られる。これらの効果は、ホテルなどでも同様である。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1−1 コジェネレーションシステム
1 制御装置
10 コジェネレーション装置
11 エンジン
12 発電機
13 第一ボイラ
20 第二ボイラ
22 蒸気ヘッダー
30 蒸気利用設備
50 病院設備
61 本線
62 予備線
63 系統連係保護継電器
67 高圧母線

Claims (4)

  1. 全負荷運転を行うコジェネレーション装置の回収蒸気、および前記コジェネレーション装置以外のボイラで発生する蒸気を、蒸気ヘッダーを通じて給湯、冷暖房、および蒸気供給に利用する熱媒供給方法であって、
    前記回収蒸気の発生蒸気圧を、前記ボイラで発生する蒸気の発生蒸気圧より高くし、
    前記コジェネレーション装置の回収温水を、温水ヘッダーを通じて給湯および暖房の少なくとも一方に供給するとともに、前記ボイラで発生する蒸気によって生成された温水を、前記温水ヘッダーを通じて給湯および暖房の少なくとも一方に供給し、前記回収温水を前記ボイラで発生する蒸気によって生成された温水に対して優先して利用し、
    前記コジェネレーション装置の回収温水を前記温水ヘッダーに供給する第1温水循環ポンプが起動される温度を、前記ボイラで発生する蒸気と前記コジェネレーション装置の回収蒸気との少なくとも一方の蒸気によって生成された温水を前記温水ヘッダーに供給する第2温水循環ポンプが起動される温度より高くする
    ことを特徴とする熱媒供給方法。
  2. 前記回収蒸気の発生蒸気圧を前記ボイラで発生する蒸気の発生蒸気圧に対して、0.3kg/cm2以上0.5kg/cm2以下の範囲で高くすることを特徴とする請求項1に記載の熱媒供給方法。
  3. 前記コジェネレーション装置の回収蒸気によって生成された温水を、前記温水ヘッダーを通じて給湯および暖房の少なくとも一方に供給し、前記回収温水を前記回収蒸気によって生成された温水に対して優先して利用することを特徴とする請求項1または2に記載の熱媒供給方法。
  4. コジェネレーション装置と、
    前記コジェネレーション装置以外のボイラと、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の熱媒供給方法を実行する制御装置と、
    を備えることを特徴とするコジェネレーションシステム。
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