JP6223699B2 - 木質ボードおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
スギチップから解繊した木質繊維に、尿素メラミンホルムアルデヒド接着剤を10質量%添加して、プレス温度180℃、プレス時間10分、350mm×350mm×厚さ12mmの木質繊維板(ボード状の木質成形体)を密度0.20g/cm3となるように加圧加熱成形した。得られた木質繊維板を200mm×200mmにカットして、パラフィンワックス(日本精蝋(株)製PW−115:融点48℃、融解蓄熱量200kJ/kg)からなる潜熱蓄熱材(以下パラフィンと呼ぶ)を80℃まで加熱してバット内で溶融させ、融解した潜熱蓄熱材にカットした木質繊維板を5分間浸漬し、木質繊維板内に潜熱蓄熱材を含浸させ、潜熱蓄熱材を液きり後放冷し、木質ボードを作製した。
実施例1と同じように、木質ボードを作製した。実施例2〜4に係る木質ボードが、実施例1と相違する点は、順次、密度0.30g/cm3、0.40g/cm3、0.50g/cm3となるように、350mm×350mm×厚さ12mmの木質繊維板(ボード状の木質成形体)を加圧加熱成形した点である。
実施例1と同じように、木質ボードを作製した。実施例1と相違するように、密度0.15g/cm3となるように、350mm×350mm×厚さ12mmの木質繊維板(ボード状の木質成形体)を加圧加熱成形しようとしたが、木質繊維板の強度が弱く、パラフィンを含浸できるような状態ではなかった。
実施例1と同じように、木質ボードを作製した。実施例1と相違するように、密度0.6g/cm3となるように、350mm×350mm×厚さ12mmの木質繊維板(ボード状の木質成形体)を加圧加熱成形した点である。
実施例1と同じように、木質ボードを作製した。実施例1と相違する点は、スギチップからなる木質片に、尿素メラミンホルムアルデヒド接着剤を10質量%添加して、プレス温度180℃、プレス時間6分、350mm×350mm×厚さ12mmのパーティクルボード(ボード状の木質成形体)を比較例3〜7の順に、密度0.25g/cm3、0.31g/cm3、0.40g/cm3、0.49g/cm3、0.60g/cm3となるように加圧加熱成形した。比較例3の場合、密度0.25g/cm3となるように、350mm×350mm×厚さ12mmのパーティクルボードを加圧加熱成形しようとしたが、成形時(解圧時)にパーティクルボードがパンクし成形不能となった。
実施例1〜4および比較例2、4〜7の木質ボードに係る木質ボードの密度、および、木質ボードに含浸された潜熱蓄熱材の含有量を測定した。具体的には、木質ボードの寸法から木質ボードの体積を算出し、この体積と木質ボードの重量とから木質ボードの密度を算出した。含浸前の木質ボード(木質成形体)の重量と、含浸後の木質ボードの重量から、潜熱蓄熱材の含有量を算出した。この結果を表1および2に示す。
実施例1〜4および比較例2、4〜7の木質ボードの蓄熱量を測定した。具体的には、図3に示すように、各木質ボード1を加熱板11に載置し、木質ボードの側面を断熱材で囲い、側面からボード表面およびボード裏面に、熱流計14、16、熱電対15、17を配置した。加熱板をそれぞれの木質ボードに対して55℃となるように加熱し、加熱板から木質ボードに流入した熱量Q1から流出した熱量Q2を差し引いた熱量から算出した。具体的には、加熱板により上述した温度に5時間加熱を行い、流量計により木質ボードの蓄熱量を測定した。この結果を表1に示す。
JIS A 5908に準拠して、実施例1〜4および比較例2、4〜7の木質ボードのホルムアルデヒドの放散量を測定した。この結果を表1および2に示す。
実施例1〜4および比較例2、4〜7の木質ボードを100℃のドライヤーで3時間加熱し、20℃65%R.H.の試験環境下に移し、試験体から潜熱蓄熱材の溶出状況を確認した。この結果を表1に示す。評価は、下記に示すとおりである。
○:少しべたつきを感じる
×:相当べたつきを感じる
表1に示すように、実施例1〜4および比較例2の如く、木質成形体(木質繊維板)の密度(ボード密度)が、0.2g/cm3以上の場合には、木質繊維板に潜熱蓄熱材を含浸することができる。
図5に示すように、実施例1〜4および比較例4〜6に係る木質ボードのボード曲げ強さは、潜熱蓄熱材を含浸させることにより向上したが、比較例2、比較例7の場合には、潜熱蓄熱材を含浸しても、木質ボードの曲げ強さはほとんど向上しなかった。これは、比較例2、比較例7の場合には、潜熱蓄熱材が、木質ボード(木質繊維板)内に十分含浸されていないからであると考えられる。
木質ボードにパラフィンを含浸させた場合、木質系材料の寸法・形状がパラフィンの含浸性に影響を及ぼすことが考えられる。そこで、木質系材料を用いて木材の繊維方向及び繊維直交方向に対するパラフィンの含浸性を調べた。
(1)パラフィン含浸後の木質ボードを木口から繊維方向に約30mmの長さで切断した。(2)0.5%濃度染色液(染料:メチレンブルー)に木質ボードを浸漬して染色液の減圧含浸処理を数分実施した。(3)染色された木質ボードを切削し、内部の染色状況を目視で観察した。
(1)パラフィン含浸後の木質ボードの繊維方向の中央部で繊維方向長さ約1cmの切削片を採取(2)0.5%濃度染色液(染料:メチレンブルー)に木質ボードを浸漬して染色液の減圧含浸処理を数分実施した。(3)染色された木質ボードして、内部の染色状況を光学顕微鏡で観察した。
繊維方向に対する含浸性の評価では、木口から繊維方向に5mm程度の範囲が染色されなかった。つまり、繊維方向は木口から繊維方向に5mm程度までパラフィンが含浸されたことになる。一方、図7(a)、(b)に示すように、繊維直交方向に対する含浸性の評価では、木材表面から内部に200〜300μmの範囲で染色されなかった。つまり、繊維直交方向では、木材表面から内部に200〜300μm程度までパラフィンが含浸された。
Claims (2)
- 木質繊維を集積して加圧成形したボード状の木質成形体に、潜熱蓄熱材を含浸する工程を含み、
前記潜熱蓄熱材を含浸する工程において、前記木質成形体として、密度が0.2〜0.5g/cm3の範囲にある木質成形体を用い、
前記潜熱蓄熱材を含浸する工程において、前記木質ボードに潜熱蓄熱材が0.29〜0.48g/cm 3 含有するように、該木質成形体を構成する木質繊維の内部および木質繊維同士の間に前記潜熱蓄熱材を含浸させることを特徴とする木質ボードの製造方法。 - 木質繊維を集積してボード状に加圧成形した木質成形体と、潜熱蓄熱材とを少なくとも備えた木質ボードであって、
前記木質成形体の密度は、0.2〜0.5g/cm3の範囲にあり、
該木質成形体を構成する木質繊維の内部および木質繊維同士の間に、前記潜熱蓄熱材が0.29〜0.48g/cm3含有していることを特徴とする木質ボード。
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