JP6222930B2 - センサ - Google Patents

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本発明は、磁性フィラーを含有する樹脂フォームである磁性フォームに接触することにより生じる変形を検知する触覚センサ、曲げセンサなどのセンサに関する。
ある物体が別の物体に接触することにより生じる変形を検知するセンサには、触覚センサ、曲げセンサなどがあり、様々な分野で広く利用されている。触覚センサは、接触の強さ、位置、方向などを検出するものであり、曲げセンサは曲げ変形を検知するものである。これらのセンサは例えばロボットの手や皮膚などに応用されて、センサから得られる接触の強さ、位置、方向などの情報は、ロボットの動きの制御や外からの圧力に対しての対応をするときに、ロボットの次の行動を決定する情報として利用される。そのようなセンサおよびその製造方法について、数多くの提案がなされている(特許文献1〜3など)。
特許文献1には、磁石を含み加減圧により変形する緩衝部と、緩衝部の変形に伴う磁場の変化を磁気センサにより検出するセンサ部とを備える圧力検出装置が記載されている。この圧力検出装置の緩衝部に存在する磁石は、大きな一つの磁石であってもよく(特許文献1図1)、小さな磁石が均一に分散していてもよい(特許文献1図7他)。大きな一つの磁石の場合は、触覚による変形を検出しにくく、触れたときに異物感が生じてしまうという問題がある。また、小さな磁石が均一に分散している場合には、例え磁力の向きが同じであっても、磁石粒子間で磁力が打ち消し合う現象が生じ、かつ、接触面付近の磁石は動くが内部の磁石は動きにくく、外力が小さくて変形が非常に小さい時に検出感度が悪化してしまうという問題がある。
特許文献2には、磁石原料と粘弾性材料を混練成形した粘弾性磁石と、粘弾性磁石の変形による磁束密度ベクトルの変化を検出する磁束検出手段を備える検出装置が記載されている。この特許文献2の検出装置では、磁石原料が粘弾性材料中に混練されるので、磁石原料は均一に分散してしまうため、特許文献1で記載したように、磁石粒子間で磁力が打ち消し合う現象が生じ、かつ接触面付近の磁石の粒子は動くが内部の磁石粒子は動きにくく、外力が小さくて変形が非常に小さい時に検出感度が悪化してしまうという問題がある。
特許文献3には、(a)磁界生成のための少なくとも1つの装置、および(b)強磁性粒子を含む多孔性ポリマーからなる少なくとも1つの成形部材、を有する磁歪素子が開示されている。特許文献3には、上記強磁性粒子を含む多孔性ポリマーの振動センサとしての使用が記載されているものの、センサ感度などの性能データが示されておらず、また、上記多孔性ポリマーの具体的な製造方法や特性も記載されていない。従って、上記多孔性ポリマーの製造方法や、セル径、比重などの特性を最適化することによって、まだまだ改良の余地がある。
特開2009‐229453号公報 特開2008‐39659号公報 特開2008‐507142号公報
本発明は、上記のような従来のセンサおよびその製造方法の有する問題点を解決し、従来のセンサより更に軽量化、柔軟化され、かつ感度および精度が向上したセンサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記目的を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、磁性フィラーを含むポリウレタン樹脂フォームと、上記樹脂フォームの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサとから構成するセンサにおいて、上記樹脂フォームが整泡剤として含有するシリコーン系界面活性剤の燃焼残分を特定範囲内に限定することによって、従来のセンサより更に軽量化、柔軟化され、かつ感度および精度が向上したセンサおよびその製造方法を提供し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、磁性フィラーを含む樹脂フォームと、
該樹脂フォームの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサと
から構成され、
該樹脂フォームが、整泡剤として、燃焼残分5〜20質量%を有するシリコーン系界面活性剤を含有することを特徴とするセンサに関するものである。
本発明を好適に実施するために、
上記樹脂フォームが、硬度計の加圧面を接触させてから1秒後のJIS−C硬度(H)および60秒後のJIS−C硬度(H60)の硬度変化(H−H60)0〜10を有し;
上記樹脂フォームが、比重0.3〜1.0および平均セル径50〜500μmを有し;
上記整泡剤の配合量が、前記樹脂フォーム100質量部に対して、1〜10質量部である;
ことが望ましい。
本発明によれば、磁性フィラーを含むポリウレタン樹脂フォームと、上記樹脂フォームの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサとから構成するセンサにおいて、上記樹脂フォームが整泡剤として含有するシリコーン系界面活性剤の燃焼残分を特定範囲内に限定することによって、従来のセンサより更に軽量化、柔軟化され、かつ感度および精度が向上したセンサおよびその製造方法を提供することが可能となる。
本発明のセンサとしての触覚センサの断面を表す模式図であって、圧力がない場合と圧力が加わった場合の変化を模式的に表している。 本発明のセンサとしての曲げセンサの断面を表す模式図であって、曲げ変形がない場合と曲げ変形がある場合を模式的に表しており、かつ実施例で用いた曲げセンサ特性評価方法での樹脂フォームと3つの磁気センサの位置関係を示す模式図である。
本発明のセンサは、
磁性フィラーを含む樹脂フォームと、
上記樹脂フォームの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサと
から構成され、
上記樹脂フォームが、整泡剤として、燃焼残分5〜20質量%を有するシリコーン系界面活性剤を含有することを要件とする。
本発明に用いられる磁性フィラーは、磁化することにより磁力を有することが可能な金属粉、または金属酸化物粉であって、希土類系、鉄系、コバルト系、ニッケル系、酸化物系があるが、これらのいずれでもよい。好ましくは、高い磁力が得られる希土類系であるが、これに限られない。上記磁性フィラーの形状は、特に限定的ではなく、球状、扁平上、針状、柱状および不定形のいずれであってよい。上記磁性フィラーは、平均粒径0.02〜500μm、好ましくは0.1〜400μm、より好ましくは0.5〜300μmである。平均粒径が0.02μmより小さいと、磁性フィラーの磁気特性が悪化してしまい、500μmを超えると磁性樹脂フォームの機械的特性が悪化してしまう(脆性)。
上記磁性フィラーの配合量は、樹脂フォーム100質量部に対して、1〜400質量部、好ましくは2〜350質量部である。1質量部より少ないと、磁場の変化を検出することが難しくなる。また、400質量部を超えると、樹脂フォーム自体が脆くなるなど、所望の特性が得られなくなる。
本発明の磁性樹脂フォームに用いられる樹脂フォームは、一般の樹脂フォームを用いることができるが、圧縮永久歪等の特性を考慮すると熱硬化性樹脂フォームが好ましい。本発明に用いられる熱硬化性樹脂フォームとしては、ポリウレタン樹脂フォーム、シリコーン樹脂フォームなどが挙げられ、好ましくはポリウレタン樹脂フォームが好適である。
ここで、ポリウレタン樹脂フォームの場合、ポリイソシアネート成分、活性水素成分、触媒および整泡剤を含有するが、使用できるイソシアネート成分、活性水素含有化合物については下記のものが挙げられる。
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。また、前記イソシアネートは、ウレタン変性、アロファネート変性、ビウレット変性、およびイソシアヌレート変性等の変性化したものであってもよい。前記イソシアネートは、後述するポリオールとのプレポリマーでもよい。
活性水素含有化合物としては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いで得られた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
活性水素含有化合物として上述した高分子量ポリオール成分の他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、およびトリエタノールアミン等の低分子量ポリオール成分、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、ジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミン成分を用いてもよい。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、およびp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類を混合することもできる。
上記ポリウレタン樹脂フォームに用いられる触媒としては、公知の触媒を限定なく使用することができるが、トリエチレンジアミン(1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン)、N,N,N',N'‐テトラメチルヘキサンジアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル等の第3級アミン触媒の使用が好ましく、オクチル酸錫、オクチル酸鉛等の金属触媒を併用することも可能である。
上記触媒の市販品として、東ソー株式会社製の「TEDA−L33」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の「NIAX CATALYST A1」、花王株式会社製の「カオーライザー NO.1」、「カオーライザー NO.30P」、エアプロダクツ社製の「DABCO T−9」、東栄化工株式会社製の「BTT−24」などが挙げられる。
前述のように、本発明の上記樹脂フォームは、整泡剤として、燃焼残分5〜20質量%を有するシリコーン系界面活性剤を含有することを要件とする。上記シリコーン系界面活性剤の燃焼残分が、5質量%未満では発泡効率が著しく低下し柔軟性、軽量化が望めず、20質量%を超えると相溶性が悪化しブリードの原因となる。尚、上記シリコーン系界面活性剤の燃焼残分は、SiO、SiO、SiCなどである。
整泡剤として用いられる上記シリコーン系界面活性剤は、主骨格としてのジメチルポリシロキサンとポリエーテルとのコポリマー、即ち、ポリエーテル変性シリコーンであり、上記ポリエーテルがポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)などであるものがよく知られている。そのようなシリコーン系界面活性剤は、例えば、以下の式で表される構造を有する。
Figure 0006222930
従って、上記シリコーン系界面活性剤は、分子内に、ポリウレタン系に可溶な部分(ポリエーテル)と、不溶な部分(ジメチルポリシロキサン)とが存在し、上記不溶な部分がポリウレタン系材料を均一に分散し、ポリウレタン系の表面張力を下げることによって、気泡を発生させやすく、割れにくくするものである。もちろん、上記表面張力を下げ過ぎると気泡が発生しにくくなる。これらのことから、本発明の樹脂フォームにおいては、上記シリコーン系界面活性剤中の上記不溶な部分(ジメチルポリシロキサン)の割合を表す指標としての燃焼残分(SiO、SiO、SiC)を特定範囲内に規定することによって、気泡径を小さくすることができ、気泡数を多くすることが可能となったのである。
本発明の上記樹脂フォームに用いられるシリコーン系整泡剤の市販品としては、例えばゴールドシュミット(Goldschmidt)社製の「B−8465」、「B−8443」、東レ・ダウコーニング社製の「L5340」、「L5420」、「SZ−1645」、「SZ−1718」、「SF−2937F」、「SF−2938F」、「SZ−1671」、「TY−19」、「SRX−295」、「SH−192」などが挙げられる。
上記整泡剤の配合量は、上記樹脂フォーム100質量部に対して、1〜10質量部、好ましくは1.5〜9.5質量部であることが望ましい。上記整泡剤の配合量が、1質量部未満では発泡が十分ではなく、10質量部を超えるとブリードアウトする可能性がある。
本発明の上記ポリウレタン樹脂フォームは、硬度計の加圧面を接触させてから1秒後のJIS−C硬度(H)および60秒後のJIS−C硬度(H60)の硬度変化(H−H60)0〜10、好ましくは0〜9、より好ましくは0〜8を有することが望ましい。上記ポリウレタン樹脂フォームは、硬度計の加圧面を接触させてから1秒後のJIS−C硬度(H)10〜50、好ましくは15〜45、より好ましくは20〜40を有する。
ここで、JIS−C硬度は、JIS K−7312に準拠して測定したものであり、硬度計は、試験片の表面に、硬度計の加圧面を密着させたとき、加圧面の中心の孔からバネ圧力で突き出ている押針が、試験片によって押し戻される距離を硬さとして目盛に示す構造のスプリング硬さ試験機を用いる。従って、硬度計の加圧面を接触させてから1秒後のJIS−C硬度(H)および60秒後のJIS−C硬度(H60)の硬度変化(H−H60)が10より大きいと、試験片の復元性が乏しく、H測定後、H60測定までに硬度計の押針が押し戻されず、更に試験片に押し込まれていることを示す。上記硬度差が0の場合、HおよびH60が変化しないことを示すので、上記硬度変化(H−H60)の下限値は0となる。
本発明の上記ポリウレタン樹脂フォームは、比重0.3〜1.0、好ましくは0.35〜0.95、より好ましくは0.4〜0.9を有することが望ましい。上記比重が、0.3より低いと気泡体積が多く、相対的に磁性フィラー量が減少するためセンサー感度が悪化し、1.0より高いと重量が増加してしまう。ここで、比重とは、JIS Z−8807−1976に準拠して測定したものをいう。
本発明のポリウレタン樹脂フォームは、平均セル径50〜500μm、好ましくは55〜450μm、より好ましくは60〜400μmを有することが望ましい。上記平均セル径が、50μmより小さくする為に整泡剤を多量に使用するとブリードの原因となってしまい、500μmより大きいと気泡数が少なくなり比重が高く、復元性が悪化したものとなる。ここで、上記平均セル径の測定方法としては、上記ウレタン樹脂フォームを厚さ1mmに切り出したものを測定用サンプルとし、上記サンプルの断面を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察し(倍率×100)、得られた画像について画像解析ソフトを用いて、上記断面の任意範囲(2×2.4mm)の全気泡径(直径)を計測し、平均セル径を算出したものである。
本発明の上記センサに使用される磁性ウレタン樹脂フォームの形成方法は、フィラーとして磁性フィラーを含有すること以外は、通常のウレタン樹脂フォームの製造方法を用いることができる。従って、本発明の上記センサの製造方法には、以下の工程(i)〜(vi)のように、磁性ウレタン樹脂フォームを形成するまでの工程を含むことが好ましい。
即ち、本発明の磁性ウレタン樹脂フォームの製造方法は、
(i)ポリイソシアネート成分および活性水素成分からイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを形成する工程、
(ii)活性水素成分、触媒および磁性フィラーを予備撹拌して磁性フィラー分散液を形成する工程、
(iii)該イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに整泡剤を加えて、非反応性気体雰囲気下で、気泡を取り込むように激しく撹拌する一次撹拌工程、
(iv)更に該磁性フィラー分散液を加えて、二次撹拌して、磁性フィラーを含む気泡分散ウレタン組成物を調製する工程、
(v)該気泡分散ウレタン組成物を所望の形状に成形し、硬化して、磁性フィラーを含むウレタン樹脂フォームを作製する工程、および
(vi)該ウレタン樹脂フォームを着磁して磁性ウレタン樹脂フォームを形成する工程
を含むことが好ましい。
ウレタン樹脂フォームの製造方法として、従来、水などの反応型発泡剤を用いる化学的発泡法や、活性水素成分および触媒を含有する混合物と、ポリイソシアネート成分とを、非反応性気体雰囲気下で機械的撹拌する機械的発泡法がある。上記機械的発泡法を用いることが好ましい。上記機械的発泡法は、化学的発泡法に比べて、成形操作が簡便であり、発泡剤として水を用いないので、ウレア基が生成せず、物性低下がなく、強靱で反発弾性(復元性)などが優れた成形体が得られることが知られている。そこで、本発明の磁性ウレタン樹脂フォームを形成する方法では、水などの反応型発泡剤を用いる化学的発泡法ではなく、上記工程(iii)のように、機械的発泡法を用いることが好ましい。
まず、上記工程(i)のように、ポリイソシアネート成分および活性水素成分からイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを形成し、上記工程(ii)のように、活性水素成分、触媒および磁性フィラーを予備撹拌して磁性フィラー分散液を形成する。次に、上記一次撹拌工程(iii)のように、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに整泡剤を加えて、非反応性気体雰囲気下で、気泡を取り込むように激しく撹拌し、上記二次撹拌工程(iv)のように、更に該磁性フィラー分散液を加えて激しく撹拌して、磁性フィラーを含む気泡分散ウレタン組成物を調製する。上記工程(i)〜(iv)のように、ポリイソシアネート成分、活性水素成分および触媒を含有するポリウレタン樹脂フォームにおいて、予めイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを形成してからポリウレタン樹脂フォームを形成する方法は当業者に公知であり、製造条件は配合材料によって適宜選択することができるが、活性水素成分と過剰なポリイソシアネート成分を反応させて、分子末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを形成するように選択する。
上記工程(i)の形成条件としては、まず、ポリイソシアネート成分および活性水素成分の配合比率は、ポリイソシアネート成分中のイソシアネート基と活性水素成分中の活性水素基との比(イソシアネート基/活性水素基)が、1.5〜5、好ましくは1.7〜2.3となるように選択する。また、反応温度は60〜120℃が好ましく、反応時間は3〜8時間が好ましい。更に、従来公知のウレタン化触媒、有機触媒、例えば東栄化工株式会社から商品名「ヘキソエート鉛24%」で市販されているオクチル酸鉛、東ソー株式会社製の「TEDA−L33」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の「NIAX CATALYST A1」、花王株式会社製の「カオーライザー NO.1」、「エアプロダクツ社製の「DABCO T−9」、東栄化工株式会社製の「BTT−24」などを用いてもよい。上記工程(i)に用いられる装置としては、上記のような条件で上記材料を撹拌混合して反応させることができるものであれば使用でき、通常のポリウレタン製造に用いられるものを使用することができる。
上記工程(ii)の予備撹拌を行う方法としては、液状樹脂とフィラーを混合することができる一般的な混合機を用いる方法が挙げられ、例えばホモジナイザー、ディゾルバー、プラネタリーミキサなどが挙げられる。
上記工程(iii)において、整泡剤を上記工程(ii)で形成した磁性フィラー分散液側ではなく、それより高粘度であるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー側に加えて撹拌(一次撹拌)し、上記工程(iv)において、更に上記磁性フィラー分散液を加えて二次撹拌することによって、反応系内に取り込んだ気泡が抜けにくくなり、効率的な発泡を行うことができるため好ましい。
上記工程(iii)における非反応性気体としては可燃性でないものが好ましく、具体的には窒素、酸素、炭酸ガス、ヘリウム、アルゴンなどの希ガス、これらの混合気体が例示され、乾燥して水分を除去した空気の使用が最も好ましい。また、上記一次撹拌および二次撹拌、特に一次撹拌の条件についても、通常の機械的発泡法によるウレタンフォーム製造時の条件を用いることができ、特に限定されないが、撹拌翼または撹拌翼を備えた混合機を用いて、回転数1000〜10000rpmで1〜30分間激しく撹拌する。そのような装置として、例えばホモジナイザー、ディゾルバー、メカニカルフロス発泡機などが挙げられる。
上記工程(v)において、上記気泡分散ウレタン組成物をシート状など所望の形状に成形する方法も特に限定されず、例えば、上記混合液を離型処理したモールド内に注入し、硬化させるバッチ式成形方法、離型処理した面材上に上記気泡分散ウレタン組成物を連続的に供給し硬化させる連続成形方法を用いることができる。また、上記硬化条件も、特に限定されず、60〜200℃で10分間〜24時間が好ましく、硬化温度が高すぎると上記樹脂フォームが熱劣化してしまい機械的強度が悪化し、硬化温度が低すぎると上記樹脂フォームの硬化不良が生じてしまう。また、硬化時間が長すぎると上記樹脂フォームが熱劣化してしまい機械的強度が悪化し、硬化時間が短すぎると上記樹脂フォームの硬化不良が生じてしまう。
上記工程(vi)において、磁性フィラーの着磁方法は特に限定されず、通常用いられる着磁装置、例えば電子磁気工業株式会社製の「ES−10100−15SH」、株式会社玉川製作所製の「TM−YS4E」などを用いて行うことができる。通常、磁束密度1〜3Tを有する磁場を印加する。磁性フィラーは、着磁後に磁性フィラー分散液を形成する上記工程(ii)において添加してもよいが、途中の工程での磁性フィラーの取り扱い作業性などの観点から、上記工程(vi)において着磁することが好ましい。
上記工程(i)〜(vi)によって得られた磁性樹脂フォームと、磁気センサとから構成されるセンサとして、触覚センサおよび曲げセンサについて、それぞれ図1および2を参照して本発明を説明する。図1は、本発明の磁性樹脂フォームを用いたセンサとしての触覚センサの断面を表す模式図であって、圧力がない場合(図1左側)と圧力が加わった場合(図1右側)の変化を模式的に表している。図2は、本発明の磁性樹脂フォームを用いたセンサとしての曲げセンサの断面を表す模式図であって、曲げ変形がない場合(図2左側)と曲げ変形がある場合(図2右側)を模式的に表している。従って、これらの模式図は本発明を限定するものではない。
本発明の磁性樹脂フォームを用いたセンサとしての触覚センサは、基本的には、磁性樹脂フォーム1と磁気センサ2とから構成されている。磁性樹脂フォーム1には、気泡3および磁性フィラー(表示なし)が多く含まれている。図1には、磁性樹脂フォーム1と磁気センサ2との間に基板4が存在している。基板4は無くてもよいが、磁性樹脂フォーム1を支持するために通常は必要である。また、基板4が無いと、圧力5が磁性樹脂フォーム1に印加された時に、磁性樹脂フォーム1全体が撓むことになり、正確に圧力5を検出できなくなる恐れがある。
図1の左側では、圧力が印加されていない状態であるが、図1の右側では、圧力5が磁性樹脂フォーム1の上方から印加されると、気泡3が潰れるように変形し、磁性樹脂フォーム1が変形し、磁性フィラーの位置が圧力の印加された部分だけ下方に下がる。この磁性フィラーの下方への変化が磁性フィラーから出ている磁場が変化し、それが磁気センサ2で検出される。上記のように、気泡3が存在することによって、圧力5により気泡3が潰れるように変形するため、磁性樹脂フォーム1が変形しやすくなり、変形が大きくなって、センサ感度が向上する。更に、図1の左側のように、圧力5が印加されていない状態に戻した場合、気泡3が存在することによって、磁性樹脂フォーム1の変形が速やかに戻り、復元性が向上する。
本発明の曲げセンサは、基本的には、磁性樹脂フォーム13と磁気センサ10、11、12とから構成されている。磁性樹脂フォーム13には、気泡19および磁性フィラー(表示なし)が多く含まれていて、図2には、3個の磁気センサ10、11、12が記載されているが、複数個であるので2個以上であればよく、3個以上あると検出精度が向上する。
図2の左側では、磁性樹脂フォーム13が曲がっていない状態であるが、図2の右側では、磁性樹脂フォーム13の端部14を矢印15の方向に上げていき、磁性樹脂フォーム13が角度16まで曲げられている。磁性樹脂フォーム13が変形して、磁性フィラーの位置が大きく異なった配置になり、この磁性フィラーの変化が磁性フィラーから出ている磁場の変化をもたらし、それが磁気センサ10、11、12で検出される。上記のような曲げ変形によって、磁性樹脂フォーム13の内側は圧縮されることによって気泡17が収縮し、外側は引っ張られることによって気泡18が膨張する。気泡19が存在することによって、気泡の伸縮と共に磁性フィラーも変位しやすくなり、センサ感度が向上する。更に、更に、図1の左側のように、無変形状態に戻した場合、気泡19が存在することによって、磁性樹脂フォーム13の変形が速やかに戻り、復元性が向上する。
磁気センサ2は、通常磁場の変化を検出するために用いられるセンサであればよく、磁気抵抗素子(例えば、半導体化合物磁気抵抗素子、異方性磁気抵抗素子(AMR)、巨大磁気抵抗素子(GMR)またはトンネル磁気抵抗素子(TMR))、ホール素子、インダクタ、MI素子、フラックスゲートセンサなどを例示することができる。感度の点から、ホール素子が好ましく使用される。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
反応容器に、旭硝子株式会社から商品名「プレミノール7001」で市販されているポリプロピレングリコール(数平均分子量6000)40質量部、および旭硝子株式会社から商品名「エクセノール3020」で市販されているポリプロピレングリコール(数平均分子量3000)60質量部を入れ、撹拌しながら減圧脱水を1時間行った。その後、反応容器内を窒素置換した。そして、反応容器に、日本ポリウレタン工業株式会社から商品名「ミリオネートMT」で市販されているジフェニルメタンジイソシアネート10質量部を添加して、反応容器内の温度を80℃に保持しながら5時間反応させてイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーAを合成した。
次に、以下の表1に示すように、旭硝子株式会社から商品名「プレミノール7001」で市販されているポリプロピレングリコール(数平均分子量6000)46.2質量部、触媒として1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(花王株式会社)0.1質量部、磁性フィラー(住友金属鉱山株式会社から市販されているSm‐Fe‐N系合金微粉;平均粒径2.5μm)10質量部、整泡剤としてゴールドシュミット(Goldschmidt)社から商品名「B−8465」で市販されているシリコーン系界面活性剤を添加し、超音波ホモジナイザーにて磁性フィラーの分散および予備撹拌を1分間行うことによって、磁性フィラー分散液を得た。そして、撹拌翼を用いて回転数900rpmで、反応系内に気泡を取り込むように5分間激しく一次撹拌を行った。
その後、上記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーA43.7質量部を添加し、1分間二次撹拌して、磁性フィラーを含む気泡分散ウレタン組成物を調製した。上記気泡分散ウレタン組成物を、離型処理したモールド内に注型し、ニップロールにて厚さ1mmに調整した。次いで、80℃で1時間硬化することによって、磁性フィラーを含むウレタン樹脂フォームを得た。得られた上記ウレタン樹脂フォームを着磁装置(電子磁気工業株式会社製)にて1.3Tで着磁することにより磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例2)
以下の表1に示すように、上記整泡剤を、ゴールドシュミット(Goldschmidt)社から商品名「B8443」で市販されているシリコーン系界面活性剤とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例3)
以下の表1に示すように、上記整泡剤を、東レ・ダウコーニング社から商品名「L5340」で市販されているシリコーン系界面活性剤とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例4)
以下の表1に示すように、上記一次撹拌時間を20分間とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例5)
以下の表1に示すように、上記一次撹拌時間を1分間とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例6)
以下の表2に示すように、上記整泡剤の配合量を9質量部とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例7)
以下の表2に示すように、上記整泡剤の配合量を1質量部とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例8)
以下の表2に示すように、旭硝子株式会社から商品名「プレミノール7001」で市販されているポリプロピレングリコール(数平均分子量6000)20質量部、および旭硝子株式会社から商品名「エクセノール3020」で市販されているポリプロピレングリコール(数平均分子量3000)80質量部を用いてイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーBを合成し、
上記磁性フィラー分散液作製時の旭硝子株式会社から商品名「プレミノール7001」で市販されているポリプロピレングリコール(数平均分子量6000)を48.2質量部とし、
二次撹拌する際の上記イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーA43.7質量部を、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーB41.7質量部とした、以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(実施例9)
以下の表2に示すように、上記整泡剤の配合量を12質量部とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
(比較例1)
以下の表2に示すように、上記整泡剤を、東レ・ダウコーニング社から商品名「BY10−540」で市販されているシリコーン系界面活性剤とした以外は実施例1と同様にして、磁性ウレタン樹脂フォームを作製した。
実施例1〜9および比較例1に用いた整泡剤の燃焼残分を測定し、その結果を磁性ウレタン樹脂フォームと共に表1〜2に示す。
Figure 0006222930
Figure 0006222930
(注1)旭硝子株式会社から商品名「プレミノール7001」で市販されているポリプロピレングリコール(数平均分子量6000)
(注2)住友金属鉱山株式会社から市販されているSm‐Fe‐N系合金微粉(平均粒径2.5μm)
(注3)花王株式会社から市販されている1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)
(注4)ゴールドシュミット社から商品名「B−8465」で市販されているシリコーン系界面活性剤(燃焼残分17.01質量%)
(注5)ゴールドシュミット社から商品名「B−8443」で市販されているシリコーン系界面活性剤(燃焼残分11.34質量%)
(注6)東レ・ダウコーニング株式会社から商品名「L−5340」で市販されているシリコーン系界面活性剤(燃焼残分7質量%)
(注7)東レ・ダウコーニング株式会社から商品名「BY10−540」で市販されているシリコーン系界面活性剤(燃焼残分4.5質量%)
得られた磁性ウレタン樹脂フォームについて、JIS−C硬度変化、比重、平均セル径、センサ感度、ブリード性および復元性を測定または評価した。その結果を、表3〜4に示す。それぞれの試験方法は以下の通りとした。
(試験方法)
(1)燃焼残分
るつぼ(B型、型番CW−B4、外径72mm×高さ59mm、容量155mL)にシリコーン系界面活性剤を1g秤量し、その上に10mm角に切断した濾紙(FILTER PAPER ADVANTEC、定量濾紙No.7、125mm、東洋濾紙社製)を被せ、さらに蓋を閉めて、電気炉内に入れ、350℃で1時間焼成した後、蓋を開けて650℃で1時間焼成し、さらに700℃で30分間焼成した。その後、るつぼ内に残った燃焼残分の質量を秤量した。そして、初期質量(1g)に対する燃焼残分の割合(質量%)を算出した。
(2)JIS−C硬度変化
JIS K−7312に準拠して行った。作製した磁性ウレタン樹脂フォームを5cm×5cm(厚さ:任意)の大きさに切り出したものを測定用サンプルとし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、サンプルを重ね合わせ、厚み10mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーC型硬度計、加圧面高さ:3mm)を用い、加圧面を接触させてから1秒後および60秒後の硬度(HおよびH60)を測定し、JIS−C硬度変化(H−H60)を計算により求めた。
(3)比重
JIS Z−8807−1976に準拠して行った。作製した磁性ウレタン樹脂フォームを、4cm×8.5cm(厚さ:任意)の大きさに切り出したものを測定用サンプルとし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した後、ザルトリウス社製の比重計「LA230S」を用いて比重を測定した。
(4)平均セル径
作製した磁性ウレタン樹脂フォームをカミソリ刃で厚さ1mmに切り出したものを測定用サンプルとした。上記サンプルの断面を、日立サイエンスシステムズ株式会社製の走査型電子顕微鏡(SEM)「S−3500N」を用いて観察し(倍率×100)、得られた画像について三谷商事株式会社製の画像解析ソフト「WinROOF」を用いて、任意範囲(2×2.4mm)の断面の全気泡径(直径)を測定し、平均セル径を算出した。
(5)触覚センサ感度
基板に磁気センサとしてホール素子(旭化成エレクトロニクス株式会社から商品名「EQ−430L」で市販のホール素子を図1のように設置し、基板の磁気センサと反対の面に磁性ウレタン樹脂フォームを設置する。圧縮試験機(株式会社島津製作所製オートグラフ「AG−X」)を用いて荷重を印加していき、ホール素子の出力電圧をデータロガー「XL121−M」(横河メータ&インスツルメンツ株式会社)にて計測することによって、触覚センサの特性を得た。この時、データロガーの電圧値が変化した時の荷重を触覚センサ感度として評価した。従って、表3〜4の触覚センサ感度の値が小さいほど、触覚センサ感度が良好であることを示す。
(6)曲げセンサ特性
基板に磁気センサとしてホール素子(旭化成エレクトロニクス社製EQ−430L)3個を図2のように、磁性ウレタン樹脂フォーム上に設置する。図2において、10が磁気センサAで、11が磁気センサBで、12が磁気センサCであり、磁性ウレタン樹脂フォーム13の端部14を矢印15の方向に上げていき、矢印の各角度16で磁気センサの出力電圧を読み取ることで曲げセンサの特性を得た。また、表3〜4には、センサ感度の評価として、曲げ角度90°の時の各ホール素子の出力電圧変化率の値の和を出力和(ΔVout)として曲げセンサの特性を得た。この曲げ角度90°の時のセンサの出力和の値が高いほどセンサ感度が良好であることを示す。
(7)ブリード性
作製した磁性ウレタン樹脂フォームを、離型PETフィルム上に静置し、1週間経過後に離型PETフィルム上に付着物がなければ「○」、付着物は若干あるが問題なしであれば「△」、付着物が多い場合「×」と評価した。
(8)復元性
触覚センサ感度の評価において、圧力100kPaを負荷した後、無負荷状態に戻した際に、即座(1秒以内)に初期状態の出力電圧に戻れば「○」、5秒以内に初期状態の出力電圧に戻れば「△」、5秒以上経っても初期状態の出力電圧に戻らなければ「×」と評価した。
(試験結果)
Figure 0006222930
Figure 0006222930
表3〜4の結果から明らかなように、整泡剤の燃焼残分を特定範囲内に規定した実施例1〜9の本発明の磁性ウレタン樹脂フォームを用いて得られた触覚センサおよび曲げセンサは、比較例1の触覚センサおよび曲げセンサと比較すると、復元性が良好であり、センサ感度が非常に高いものであることがわかる。
また、本発明の範囲内あり、センサ感度が優れる実施例の中でも、実施例8の触覚センサおよび曲げセンサでは、磁性ウレタン樹脂フォームの硬度計の加圧面を接触させてから1秒後のJIS−C硬度(H)および60秒後のJIS−C硬度(H60)の硬度変化(H−H60)が若干大きいため、復元性が若干乏しく、
実施例9の触覚センサおよび曲げセンサでは、磁性ウレタン樹脂フォーム中の整泡剤の配合量が若干多いため、比重が低く、ブリード性が若干悪くなっている。
これに対して、整泡剤の燃焼残分が非常に小さい磁性ウレタン樹脂フォームを用いて得られた比較例1の触覚センサおよび曲げセンサにおいては、磁性ウレタン樹脂フォームの気泡径が大きく、気泡数が少ないため比重が非常に高く、復元性が悪いものとなり、センサ感度が非常に低いものとなった。
1、13 …樹脂フォーム
2、10、11、12 … 磁気センサ
3、19 … 気泡
4 … 基板
5 … 圧力
17… 収縮した気泡
18… 膨張した気泡

Claims (3)

  1. 磁性フィラーを含む樹脂フォームと、
    該樹脂フォームの変形に起因する磁気変化を検出する磁気センサと
    から構成され、
    該樹脂フォームが、ポリイソシアネート成分、活性水素成分、触媒および整泡剤を含有するポリウレタン樹脂フォームであり、
    該樹脂フォームが、整泡剤として、燃焼残分7.0〜17.0質量%を有するシリコーン系界面活性剤を含有し、
    該樹脂フォームが、硬度計の加圧面を接触させてから1秒後のJIS−C硬度(H )および60秒後のJIS−C硬度(H 60 )の硬度変化(H −H 60 )0〜10を有することを特徴とする、磁性フィラーを含有する樹脂フォームに接触することにより生じる変形を検知するセンサ。
  2. 前記樹脂フォームが、比重0.3〜1.0および平均セル径50〜500μmを有する請求項1記載のセンサ。
  3. 前記整泡剤の配合量が、前記樹脂フォーム100質量部に対して、1〜10質量部である請求項1記載のセンサ。
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