JP6221984B2 - 車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法及び車両用内装パネル - Google Patents

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Description

本発明は、車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法及び車両用内装パネルに関する。
従来、自動車には助手席用のエアバッグ装置が搭載されている(例えば特許文献1参照)。このエアバッグ装置は、インストルメントパネルと、同インストルメントパネルの裏側に設けられ、インフレータからのガスの供給により膨張展開するエアバッグとを備えている。インストルメントパネルは、基材と、同基材の表面に貼着された表皮材とを有している。表皮材は、基布層、同基布層の表面に貼着された表皮層、及び同基布層の裏面に貼着されたクッション層を有している。また、基材の裏面には、エアバッグの膨張圧によって同基材が開裂される際の起点となる開裂溝が形成されている。なお、クッション層は例えばウレタンフォームによって形成されている。
こうしたインストルメントパネルによれば、エアバッグの膨張圧が基材の裏面に作用すると、同裏面の開裂溝を起点として基材が開裂されるとともに、同基材の表面に貼着された表皮材が前記開裂溝に沿って破断される。
また、インストルメントパネルの触感を本革の触感と同等にするために、例えばラッセル編物によりクッション層を形成したものがある。
特開2000―71926号公報
ところで、開裂溝に沿って表皮材を破断させるためには、エアバッグの膨張圧が作用した際にクッション層から基布層が剥がれにくくする必要がある。すなわち、クッション層から基布層が剥離される際に要する荷重である剥離強度が所定値以上になるように単位面積当たりの接着剤の塗布量(以下、単に接着剤の塗布量と称する。)を管理する必要がある。
そこで、従来、発明者は、クッション層としてウレタンフォームを用いる場合には、クッション層の表面に塗布された接着剤の厚さを計測し、同厚さに基づいて接着剤の塗布量を管理するようにしている。
ところが、クッション層として前記ラッセル編物により形成されたものを用いる場合には、クッション層の表面に塗布された接着剤の多くがクッション層を構成する糸と糸との間の空隙に染み込むこととなる。そのため、接着剤の厚さに基づいて接着剤の塗布量を正確に管理することが困難である。従って、この場合、接着剤の厚さを所望の剥離強度を得るための接着剤の塗布量の指標とすることができない。
本発明の目的は、所望の剥離強度を得ることができる接着剤の塗布量を容易に管理することができる車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、クッション層と基布層との接着部分において高く安定した剥離強度を得ることができる車両用内装パネルを提供することにある。
上記目的を達成するための車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法は、基布層、同基布層の表面に貼着される表皮層、及び編物又は織物により形成され、前記基布層の裏面に接着剤を介して貼着されるクッション層を有する表皮材と、前記表皮材の裏面に貼着された基材と、を有し、エアバッグの膨張圧によって前記基材が開裂される際の起点となる開裂溝が同基材の裏面に形成されている車両用の内装パネルに適用され、前記接着剤の単位面積当たりの塗布量を設定する方法であって、前記クッション層から前記基布層が剥離されたときの剥離面の全体に占める前記クッション層の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となるように前記接着剤の単位面積当たりの塗布量を設定する。
基布層とクッション層との間に塗布される単位面積当たりの接着剤の量(以下、単に接着剤の塗布量と称する。)が少ない場合には、クッション層から基布層が剥離される際に要する荷重である剥離強度は小さい。これは、接着剤の塗布量が少ない場合には、塗布された接着剤がクッション層を構成する糸と糸との間の空隙に染み込むこととなり、基布層とクッション層との間で実質的に接着に寄与する接着剤の量が少ないためである。またこの場合、クッション層から基布層が剥離されるときにクッション層はほとんど破壊されない。
一方、接着剤の塗布量を多くするほど剥離強度が大きくなる。これは、接着剤の塗布量が多くなるほど基布層とクッション層との間で実質的に接着に寄与する接着剤の量が増大することで、接着剤を破壊するのに要する力が大きくなるとともにクッション層から基布層が剥離されるときにクッション層の破壊部分が増大するためである。
他方、接着剤の塗布量を所定量よりも多くすると、接着剤の塗布量を多くするほど剥離強度が小さくなる。これは、接着剤の塗布量が多くなりすぎると、基布層とクッション層との間に介在する接着剤が更に増大する結果、接着剤が破壊されるよりも先に接着剤よりも相対的に脆弱なクッション層の破壊が進むためである。なお、接着剤の塗布量と剥離強度の絶対値との関係は接着剤の種類によって異なる。
従って、クッション層から基布層が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層の破壊部分の割合を上記の範囲内となるように接着剤の塗布量を設定すれば、所望の剥離強度を得ることができる接着剤の塗布量を容易に管理することができる。また、クッション層から基布層が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層の破壊部分の割合と、剥離強度の推移態様との関係は接着剤の種類によらず同じである。
この場合、前記クッション層はラッセル編物により形成されたものである、といった態様が内装パネルの触感を本革の触感に近づける上では好ましい。
また、上記目的を達成するための車両用内装パネルは、基布層、同基布層の表面に貼着される表皮層、及び編物又は織物により形成され、前記基布層の裏面に接着剤を介して貼着されるクッション層を有する表皮材と、前記表皮材の裏面に貼着された基材と、を有し、エアバッグの膨張圧によって前記基材が開裂される際の起点となる開裂溝が同基材の裏面に形成されている車両用の内装パネルであって、前記クッション層から前記基布層が剥離されたときの剥離面の全体に占める前記クッション層の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となるように前記接着剤の単位面積当たりの塗布量が設定されている。
従って、上記構成のように、クッション層から基布層が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層の破壊部分の割合が上記所定の範囲内となるように接着剤の塗布量が設定されることから、クッション層と基布層との接着部分において高く安定した剥離強度を得ることができる。
本発明によれば、所望の剥離強度を得ることができる接着剤の塗布量を容易に管理することができる。
また、本発明によれば、クッション層と基布層との接着部分において高く安定した剥離強度を得ることができる。
一実施形態に係るインストルメントパネルの平面図。 図1の2−2線に沿った断面図。 図2のX部を拡大して示す断面図。 同実施形態における単位面積当たりの接着剤の塗布量と剥離強度との関係を示すグラフ。 (a)は、接着剤の塗布量が第1範囲内にある場合におけるクッション層から基布層を剥離させたときの同基布層の剥離面の写真、(b)は、このときのクッション層の剥離面の写真。 (a)は、接着剤の塗布量が第2範囲内にある場合におけるクッション層から基布層を剥離させたときの同基布層の剥離面の写真、(b)は、このときのクッション層の剥離面の写真。 (a)は、接着剤の塗布量が第3範囲内にある場合におけるクッション層から基布層を剥離させたときの同基布層の剥離面の写真、(b)は、このときのクッション層の剥離面の写真。
以下、図1〜図7を参照して、車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法及び車両用内装パネルを具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、車両の助手席の前方にはインストルメントパネル10が設けられている。
図2に示すように、インストルメントパネル10の裏側には、例えばサーモプラスチックオレフィンからなり、射出成形法によって成形されたリテーナ40が設けられている。
リテーナ40は、互いに対向配置され、折り畳まれた状態のエアバッグ51及び同エアバッグ51を膨張させるためのガスを発生させるインフレータ52を挟む一対の保持壁46を備えている。なお、図示を省略するが、エアバッグ51及びインフレータ52を車幅方向において挟むようにして上記保持壁46と同様な保持壁が設けられている。各保持壁46の基端(図2の下端)は、図示しない車両の構造体に対して固設されている。これら保持壁46によってエアバッグ51及びインフレータ52が保持されている。
エアバッグ51及びインフレータ52によって、車両に対して前方から衝撃が加わった際に、助手席の前方でエアバッグ51を展開膨張させて乗員を衝撃から保護するためのエアバッグ装置50が構成されている。
互いに対向する一対の保持壁46の先端(図2の上端)には、互いに離間する方向に延びる延設部41が形成されている。また、これら保持壁46の先端には、それぞれヒンジ部42a,44aを介して互いに近接する方向に延びる正面視台形状の上側ドア部42及び下側ドア部44(図1参照)が連結されている。上側ドア部42と下側ドア部44との間には、車幅方向に沿って延びる第1間隙48aが形成されている。
また、前記図示しない一対の保持壁の先端には、図1に示すように、車幅方向であって互いに離間する方向に延びる延設部41と、ヒンジ部43a,45aを介して互いに近接する方向に延びる三角形状の左側ドア部43及び右側ドア部45が連結されている。上下のドア部42,44と左側ドア部43との間には、横V字状をなし、前記第1間隙48aに連なる第2間隙48bが形成されている。また、上下のドア部42,44と右側ドア部45との間には、横V字状をなし、前記第1間隙48aに連なる第2間隙48bが形成されている。
上記第1間隙48aと第2間隙48bとのなす角度Aはいずれも鈍角とされている。ちなみに、本実施形態では、上記角度Aはいずれも135度とされている。
各延設部41、各ドア部42,43,44,45の表面には、複数の突起が形成されており、これら突起がインストルメントパネル10の基材30の裏面に対して振動溶着法により固着されている。
次に、インストルメントパネル10の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、インストルメントパネル10は、芯材としての基材30と、基材30の表面に接着された表皮材20とを有している。図3において基材30と表皮材20との間に位置する太線は接着剤を示している。
基材30は、例えばサーモプラスチックオレフィンからなり、射出成形法によって成形されている。
図3に示すように、表皮材20は、例えばポリエステルなどの合成樹脂繊維の編物により形成された基布層22と、ポリウレタンからなり、同基布層22の表面に接着された表皮層21と、同基布層22の裏面に接着されたクッション層23とを有した三層構造を有している。具体的には、基布層22の表面に予め表皮層21が接着されたものを、クッション層23の表面に接着することによって表皮材20が形成されている。図3において基布層22とクッション層23との間に位置する太線は接着剤25を示している。なお、本実施形態では、前記接着剤25として、ウレタン系接着剤を用いている。この接着剤25の主成分は、ポリエステル系ポリオールである。
基布層22及び表皮層21の全体の厚さは0.3mm以上であり且つ1.0mm以下の範囲内とされている。上記厚さが0.3mmよりも小さいと、クッション層23の表面に対して基布層22及び表皮層21を貼着する際にこれら基布層22及び表皮層21が破れてしまうおそれがあるためである。また、上記厚さが1.0mmよりも大きいと、基布層22及び表皮層21の強度が大きくなりすぎてエアバッグ51の膨張圧によってこれら基布層22及び表皮層21を好適に破断させることができないおそれがあるためである。
クッション層23は、例えばポリエステルなどの合成樹脂繊維のラッセル編物により形成されている。クッション層23の厚さは、好ましくは2.5mm〜3.0mmである。また、0.01mm〜1.00mmの範囲内の太さの糸を編むことによってクッション層23を形成することが好ましい。また、糸の太さとしては、0.05mm〜0.50mmの範囲内がより好ましい。ちなみに、本実施形態では、0.50mmの太さの糸が用いられている。糸の太さが1.00mmよりも太いとクッション層23の目が粗くなり過ぎて、クッション層23を構成する糸と糸との間の空隙に接着剤が染み込みやすくなることで糸自体に接着剤が付着しにくくなるためである。また、糸の太さが0.01mmよりも細いと、クッション層23の目が細かくなることでクッション層23の強度が大きくなりすぎて、エアバッグ51の膨張圧によってクッション層23を好適に破断させることができないおそれがあるためである。
図3に示すように、基材30の裏面には、エアバッグ51の膨張圧によって同基材30が開裂される際の起点となる断面台形状の開裂溝31が形成されており、基材30における開裂溝31の形成部位は他の部位に比べて薄肉とされている。この開裂溝31は、リテーナ40の間隙48(図1参照)に沿って延びている。なお、本実施形態では、開裂溝31の先端の幅が約1.0mmとされている。
図3に示すように、表皮材20を構成する表皮層21、基布層22、及びクッション層23のうちクッション層23の裏面のみに、基材30の開裂溝31に対応して断面台形状の開裂溝24が形成されている。開裂溝24は、同クッション層23の裏面からその厚さ方向の一部に形成されており、同クッション層23を貫通していない。この開裂溝24は、リテーナ40の間隙48(図1参照)に沿って延びている。ただし、この開裂溝24はミシン目状、すなわちその延びる方向において非連続的に形成されている。なお、本実施形態では、開裂溝24の先端の幅が約1.0mmとされている。
さて、本実施形態では、前述したように、開裂溝31に沿って表皮材20を破断させるためには、エアバッグ51の膨張圧が作用した際にクッション層23から基布層22が剥がれにくくする必要がある。すなわち、クッション層23から基布層22が剥離される際に要する荷重である剥離強度が所定値A1以上になるように単位面積当たりの接着剤25の塗布量(以下、単に接着剤25の塗布量と称する。)を管理する必要がある。
そこで、本実施形態では、クッション層23から基布層22が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層23の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となるように接着剤25の塗布量を設定することにより、クッション層23と基布層22との接着部分において高く安定した剥離強度が得られるようにしている。
図4に、表皮材20を用いた剥離強度の試験結果を示す。
図4に示すように、接着剤25の塗布量が0g/m2よりも多く、約33g/m2以下の第1範囲内にある場合には、クッション層23から基布層22が剥離される際に要する荷重である剥離強度は前記所定値A1よりも小さい。これは、接着剤25の塗布量が少ない場合には、塗布された接着剤25がクッション層23の空隙に染み込むこととなり、基布層22とクッション層23との間で実質的に接着に寄与する接着剤25の量が少ないためである。
図5(a)に、接着剤25の塗布量が第1範囲内にある場合におけるクッション層23から基布層22を剥離させたときの同基布層22の剥離面の写真の一例を示す。また、図5(b)に、このときのクッション層23の剥離面の写真を示す。
図5(a)に示すように、クッション層23から基布層22が剥離されるときにクッション層23はほとんど破壊されない。
一方、接着剤25の塗布量が約110g/m2以下の範囲内にある場合には、接着剤25の塗布量を多くするほど剥離強度が大きくなり、接着剤25の塗布量が約33g/m2よりも多い第2範囲内にある場合には剥離強度が所定値A1以上となる。これは、接着剤25の塗布量が多くなるほど基布層22とクッション層23との間で実質的に接着に寄与する接着剤25の量が増大することで、接着剤25を破壊するのに要する力が大きくなるとともにクッション層23から基布層22が剥離されるときにクッション層23の破壊部分が増大するためである。
図6(a)に、接着剤25の塗布量が第2範囲内にある場合におけるクッション層23から基布層22を剥離させたときの同基布層22の写真の一例を示す。また、図6(b)に、このときのクッション層23の写真を示す。
図6(a)に白色にて示す部分が接着剤25が破壊された部分であり、黒色にて示す部分がクッション層23が破壊された部分である。
他方、接着剤25の塗布量が約110g/m2よりも多い第3範囲内にある場合には、接着剤25の塗布量が多くするほど剥離強度が小さくなる。これは、接着剤25の塗布量が多くなりすぎると、基布層22とクッション層23との間に介在する接着剤が更に増大する結果、接着剤25が破壊されるよりも先に接着剤25よりも相対的に脆弱なクッション層23の破壊が進むためである。なお、接着剤25の塗布量を約150g/m2よりも多くすると、液だれが生じることとなり、接着剤25の塗布量と剥離強度との正確な関係を把握することができなかった。
図7(a)に、接着剤25の塗布量が第3範囲内にある場合におけるクッション層23から基布層22を剥離させたときの同基布層22の剥離面の写真の一例を示す。また、図7(b)に、このときの同クッション層23の剥離面の写真を示す。
図7(a)に白色にて示す部分が接着剤25が破壊された部分であり、黒色にて示す部分がクッション層23が破壊された部分である。このように、接着剤25の塗布量が第3領域内にある場合には、第2領域内にある場合(図6(a)参照)に比べて、クッション層23から基布層22が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層23が破壊された部分の割合が多くなっている。
そして、接着剤25の塗布量が第2範囲内にある場合には、前記剥離面の全体に占めるクッション層23の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となる。また、前記剥離面の全体に占める接着剤25の破壊部分の割合が45%以上であって90%以下の範囲内となる。また、前記剥離面の全体に占めるクッション層23の破壊部分の割合と、剥離強度の絶対値との関係は接着剤の種類によって異なるが、前記剥離面の全体に占めるクッション層23の破壊部分の割合と、剥離強度の推移態様との関係は接着剤の種類によらず同じである。
従って、クッション層23から基布層22が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層23の破壊部分の割合を上記の範囲内となるように接着剤25の塗布量を設定すれば、所定値A1以上の剥離強度を得ることができる接着剤25の塗布量を容易に管理することができる。
以上説明した本実施形態に係る車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法及び車両用内装パネルによれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)クッション層23から基布層22が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層23の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となるように接着剤の単位面積当たりの塗布量を設定するようにした。
こうした方法によれば、所望の剥離強度を得ることができる接着剤25の塗布量を容易に管理することができる。
(2)クッション層23から基布層22が剥離されたときの剥離面の全体に占めるクッション層23の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となるように接着剤25の単位面積当たりの塗布量が設定されている。
こうした構成によれば、クッション層23と基布層22との接着部分において高く安定した剥離強度を得ることができる。
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・開裂溝31の形状をH字状とするなど適宜変更することもできる。
・例えばポリプロピレン等、サーモプラスチックオレフィン以外の樹脂材料によって基材30やリテーナ40を形成するようにしてもよい。
・例えばナイロン等、ポリエステル以外の合成樹脂繊維によって基布層22を形成するようにしてもよい。また、織物によって基布層22を形成することもできる。
・例えばナイロン等、ポリエステル以外の合成樹脂繊維によってクッション層23を形成するようにしてもよい。また、トリコット編物などの他の編物や、織物によってクッション層23を形成することもできる。
10…インストルメントパネル(内装パネル)、20…表皮材、21…表皮層、22…基布層、23…クッション層、24…開裂溝、25…接着剤、30…基材、31…開裂溝、40…リテーナ、41…延設部、42…上側ドア部、42a…ヒンジ部、43…左側ドア部、43a…ヒンジ部、44…下側ドア部、44a…ヒンジ部、45…右側ドア部、45a…ヒンジ部、46…保持壁、48…間隙、48a…第1間隙、48b…第2間隙、50…エアバッグ装置、51…エアバッグ、52…インフレータ。

Claims (3)

  1. 基布層、同基布層の表面に貼着される表皮層、及び編物又は織物により形成され、前記基布層の裏面に接着剤を介して貼着されるクッション層を有する表皮材と、前記表皮材の裏面に貼着された基材と、を有し、エアバッグの膨張圧によって前記基材が開裂される際の起点となる開裂溝が同基材の裏面に形成されている車両用の内装パネルに適用され、前記接着剤の単位面積当たりの塗布量を設定する方法であって、
    前記クッション層から前記基布層が剥離されたときの剥離面の全体に占める前記クッション層の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となるように前記接着剤の単位面積当たりの塗布量を設定する、
    車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法。
  2. 前記クッション層はラッセル編物により形成されている、
    請求項1に記載の車両用内装パネルにおける接着剤の塗布量設定方法。
  3. 基布層、同基布層の表面に貼着される表皮層、及び編物又は織物により形成され、前記基布層の裏面に接着剤を介して貼着されるクッション層を有する表皮材と、前記表皮材の裏面に貼着された基材と、を有し、エアバッグの膨張圧によって前記基材が開裂される際の起点となる開裂溝が同基材の裏面に形成されている車両用の内装パネルであって、
    前記クッション層から前記基布層が剥離されたときの剥離面の全体に占める前記クッション層の破壊部分の割合が10%以上であって55%以下の範囲内となるように前記接着剤の単位面積当たりの塗布量が設定されている、
    車両用内装パネル。
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