JP6221579B2 - 希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法 - Google Patents

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本発明は、希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法に関する。より詳細には、使用済み研削液から再生した研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法に関する。
R−T−B系焼結磁石(Rは希土類元素、TはFeまたはFeとCo)に代表される希土類系焼結磁石は、高い磁気特性を有していることから、今日様々な分野で使用されていることは周知の通りである。希土類系焼結磁石は、通常、所望する組成の原料合金粉末を磁界中で加圧成形し、得られた成形体を焼結し、得られた焼結体に対して磁石に所望する磁気特性を保有させるための熱処理を行った後、所定の寸法に切削や研削してから、面取り加工などのためにバレル研磨する工程を経て製造される。希土類系焼結磁石のバレル研磨は、防錆剤を含む研削液と研削用メディアを用いて行われる(さらに研削用砥粒を研削助剤として研削液に混合して用いることもある)。磁石をバレル研磨した後、使用された研削液は磁石と研削用メディアから分離される。この使用済み研削液には、研削液の成分である防錆剤に加え、研削用メディアの屑、磁石の研削屑、さらに研削用砥粒を用いた場合にはそれ自体やその屑などが含まれる。こうした防錆剤や様々な粒子を含む使用済み研削液は、環境への影響に鑑みて、そのまま廃液として廃棄することができない。また、仮に廃棄することができたとしても、使用の都度廃棄していたのでは製造コストの増大を招く。従って、使用済み研削液はそこに含まれる粒子を除去して再利用される。使用済み研削液に含まれる粒子を除去する方法として一般的な方法は、沈殿濾過による方法である。この方法は、使用済み研削液を長時間、例えば12時間以上放置することでそこに含まれる粒子を自然沈降させた後、上澄み液を研削液として再利用し、粒子を含む沈殿物を廃棄するものであるが、上澄み液を得る過程で空気中のカビや生菌が混入すると取り除く手段がないため、これらが上澄み液のpHの低下の原因となって次第に研削液として再利用できなくなるといった問題や、使用済み研削液を長時間放置するための処理槽がいくつも必要となるため場所をとるといった問題がある。また、この方法には、十分な時間だけ使用済み研削液を放置しても、大きさが10μmを下回る微細粒子は自然沈降しなかったりすることで除去しきれないといった問題もある。上澄み液に磁石の微細粒子が含まれる場合、磁石の微細粒子に含まれる鉄が溶出して上澄み液が鉄イオンを多く含むことになる。こうした上澄み液を研削液として再利用して磁石をバレル研磨すると、研削液が鉄イオンを多く含むことでその防錆力が低下してしまい、磁石をバレル研磨する工程で磁石が発錆してしまうといったことが起こる。また、この方法には、粒子を含む沈殿物は水分を多く含んだ汚泥の形態なので、産業廃棄物として処理するためのコストがかかるといった問題もある。使用済み研削液を再生する方法に関しては、半導体基板などの表面加工に用いた研削液について種々の方法が提案されているが(例えば特許文献1)、希土類系焼結磁石のバレル研磨に用いた研削液については、沈殿濾過による方法に取って代わる有効な方法の提案は存在しないのが実情である。
特開2009−135174号公報
そこで本発明は、使用済み研削液から研削液を効率的に再生し、再生した研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記の点に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、使用済み研削液に濾過助剤としてセルロース粉末を混合してからフィルタープレスで濾過することで、研削液を効率的に再生できることを見出した。
上記の知見に基づいてなされた本発明は、請求項1記載の通り、研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法であって、磁石のバレル研磨に用いた研削液を磁石と研削用メディアから分離した後、使用済み研削液に、平均長さが100〜500μmで平均厚みが25〜45μmのセルロース粉末を混合し、セルロース粉末を混合した使用済み研削液を、通気度が300〜6000cc/cm /minの濾布を鉛直方向に配置したフィルタープレスで濾過し(但し、使用済み研削液に混合するセルロース粉末の量は、濾過面積1m あたり100g以上とし、フィルタープレスによる1回の濾過工程の間に行うセルロース粉末を混合した使用済み研削液の送り込みは、間欠的に行わずに連続的に行う)、得られた濾液を研削液として用いて磁石をバレル研磨することを特徴とする(但し、セルロース粉末を混合した使用済み研削液のフィルタープレスによる濾過を開始してから少なくとも5分間の間に得られる濾液は研削液として再利用しない)。
た、請求項記載の方法は、請求項記載の方法において、磁石と研削用メディアから分離した使用済み研削液を貯留するための使用済み研削液貯留槽を設け、ここにセルロース粉末を投入することで使用済み研削液にセルロース粉末を混合してからフィルタープレスで濾過することを特徴とする
本発明によれば、使用済み研削液から研削液を効率的に再生し、再生した研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法を提供することができる。
本発明の研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法を実施するための研削液再生システムの一例のフロー概略図である。
本発明の研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法は、磁石のバレル研磨に用いた研削液を磁石と研削用メディアから分離した後、研削液にセルロース粉末を混合してからフィルタープレスで濾過し、得られた濾液を研削液として用いて磁石をバレル研磨することを特徴とするものである。
希土類系焼結磁石のバレル研磨は、磁石の製造工程の最終段階での面取り加工などのために行われるものであり、回転バレル、遠心バレル、振動バレル、渦流バレルなどの各種のバレル研磨機の処理室内で、研削液と研削用メディアを用いて行われる。研削液は、エタノールアミンなどのアルカノールアミンや有機酸塩などを主成分とする防錆剤を水に溶解したものである。防錆剤としては、扶桑化学工業社製のBG−11やBG−15、共栄社化学社製のTKXコンパウンド#803などの市販のものが用いられる。研削用メディアとしては、φ6〜18のアルミナ製ボールやGC(グリーンカーバイド)製ボールなどが用いられる。また、研削用砥粒が研削助剤としてさらに用いられることもある。研削用砥粒の具体例としては、JIS粒度♯100〜300相当のGC砥粒やSiC砥粒などが挙げられ、これらは研削液に混合して用いられる。希土類系焼結磁石のバレル研磨の条件は、磁石の処理量などにも依存するが、例えば容量が160Lの回転バレルによる場合、回転数が5〜25rpm(可変速)で処理時間が1〜3時間であってよい。
希土類系焼結磁石をバレル研磨した後、使用された研削液は磁石と研削用メディアから分離される。この使用済み研削液には、研削液の成分である防錆剤に加え、研削用メディアの屑、磁石の研削屑、さらに研削用砥粒を用いた場合にはそれ自体やその屑などが含まれる。これまで、使用済み研削液に含まれるこうした様々な粒子を除去して研削液を再生するための方法として沈殿濾過による方法が採用されてきたが、本発明においては、使用済み研削液にセルロース粉末を混合してからフィルタープレスで濾過することで、使用済み研削液に含まれる粒子を除去して研削液を再生する。本発明において用いるフィルタープレスは、加圧濾過を行うための自体公知の市販の装置(例えばマキノ社製のMDF710型全自動圧搾フィルタープレスなど)であってよい。
使用済み研削液に混合するセルロース粉末の大きさや形状は特に限定されるものではないが、平均長さが100〜500μm(望ましくは200〜400μm)、平均厚みが25〜45μm、形状がリボン状(繊維状)や粒状のものなどを好適に用いることができる。こうしたセルロース粉末としては、市販のもの、例えば、レッテンマイヤー社製のビタセルやアルボセル、ジョンズ・マンビル社製のファイブラセル、日本製紙社製のKCフロック、シンワフーズケミカル社製のセルクリアなどが挙げられる。使用済み研削液に混合するセルロース粉末の量は、濾過面積1mあたり100g以上が望ましい。フィルタープレスによる濾過は、上記のような大きさや形状のセルロース粉末を用いる場合、通気度(JIS L1096の通気度測定方法を用いて算出された値)が300〜6000cc/cm/minの濾布(ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル、芳香族ポリアミド、ポリビニールアルコール、綿などからなる市販のものが挙げられる)を用いて行うことが望ましい。通気度が300〜6000cc/cm/minの濾布を用いて濾過面積1mあたり100g以上のセルロース粉末を混合した使用済み研削液をフィルタープレスで濾過することで、濾布に対する加圧によってセルロース粉末からなる濾過層が濾布上に形成され、使用済み研削液に含まれる大きな粒子はもちろんのこと、大きさが10μmを下回る微細粒子もこの濾過層で捕捉して除去することができる。また、使用済み研削液に空気中のカビや生菌が混入しても、この濾過層で捕捉して除去することができる。従って、こうして得られる濾液は、研削用メディアの屑、磁石の研削屑、さらに研削用砥粒を用いた場合にはそれ自体やその屑などを含まず、カビや生菌の混入もないので、そのまま研削液として再利用することができる。なお、使用済み研削液に混合するセルロース粉末の量の上限は特に限定されるものではないが、濾過面積1mあたり300gが望ましい。これより多くの量を混合しても、混合することによる効果の向上は期待できず、製造コストの増大を招くだけである。また、上記のような大きさや形状のセルロース粉末を用いる場合、濾布の通気度が300cc/cm/minを下回ると、セルロース粉末からなる濾過層によって捕捉することができないような大きさの微細粒子が存在する場合にこうした粒子が濾布の目詰まりを起こし、濾布を洗浄しても除去が困難なために濾布の耐久性が低下してしまったりする恐れがある。一方、濾布の通気度が6000cc/cm/minを上回ると、セルロース粉末が濾布を通過しやすくなることで濾布上にセルロース粉末からなる濾過層が形成されにくくなったり、形成されるまでに長時間を要したりして処理効率に悪影響を及ぼす恐れがある。濾布の耐久性と処理効率などに鑑みれば、濾布の通気度は1500〜4000cc/cm/minがより望ましい。フィルタープレスによる1回の濾過工程の時間は、使用済み研削液の処理量などにも依存するが、例えば3〜15時間程度であってよい。
セルロース粉末を混合した使用済み研削液のフィルタープレスによる濾過を開始してから少なくとも5分間、適切には10分間、より適切には30分間の間に得られる濾液は研削液として再利用しないことが望ましい。濾過を開始してから初期の段階においては、濾布上にセルロース粉末からなる濾過層が濾布全体にわたって十分に形成されていないことで、使用済み研削液に含まれる濾布を通過する大きさの粒子が濾布を通過して濾液に含まれてしまう恐れがある。
また、フィルタープレスによる1回の濾過工程の間に行うセルロース粉末を混合した使用済み研削液の送り込みは、間欠的に行わずに連続的に行うことが望ましい。送り込みが間欠的になると、送り込みを停止している間に濾布上に形成されたセルロース粉末からなる濾過層が崩れ落ちてしまい(濾布はフィルタープレスにおいて鉛直方向に配置されている)、送り込みを再開すると濾過層が崩れ落ちた部分において使用済み研削液に含まれる濾布を通過する大きさの粒子が濾布を通過して濾液に含まれてしまう恐れがある。
なお、こうして使用済み研削液から再生された研削液を用いた磁石のバレル研磨は、再生された研削液だけを用いて行ってもよいし、再生された研削液に新たに調製した研削液を混合して行ってもよい。また、再生された研削液を磁石のバレル研磨に用いる前に、その成分組成を調節してもよい。
図1は、本発明の研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法を実施するための研削液再生システムの一例のフロー概略図である。図1に示す研削液再生システムの基本フローは以下の通りである。まず、磁石をバレル研磨した後に磁石と研削用メディアから分離された研削液が使用済み研削液貯留槽に送り込まれる。セルロース粉末は使用済み研削液貯留槽に投入され、貯留されている使用済み研削液と混合される。セルロース粉末を混合した使用済み研削液は、使用済み研削液送り込みポンプによってフィルタープレスに送り込まれて濾過される。得られた濾液は濾液貯留槽に送り込まれ、研削液送り込みポンプによって研削液としてバレル研磨ユニットに送り込まれて再利用される。フィルタープレスによる1回の濾過工程が終了すると、大小様々な粒子やカビや生菌を捕捉した濾布上のセルロース粉末からなる濾過層が圧搾された後、エアパージによって乾燥されてから、スクレーパによって濾布上から掻き落とされてケーキとして捕集される(ケーキの形態であるため廃棄が容易である)。濾布は濾布洗浄ポンプによって濾液貯留槽から送り込まれた濾液によって洗浄され、次回の濾過工程に供される。なお、濾布の洗浄によって発生する洗浄液は図略のトラフ(溝)を介して使用済み研削液貯留槽に戻される。
なお、上述の通り、濾過を開始してから初期の段階においては、濾布上にセルロース粉末からなる濾過層が濾布全体にわたって十分に形成されていないことで、使用済み研削液に含まれる濾布を通過する大きさの粒子が濾布を通過して濾液に含まれてしまう恐れがある。そこで図1に示す研削液再生システムには、濾過を開始してから初期の段階(例えば少なくとも5分間の間)に得られる濾液は濾液貯留槽に送り込まず、使用済み研削液貯留槽に戻して研削液として再利用しないようにするための3方弁が設けられている。
また、上述の通り、フィルタープレスによる1回の濾過工程の間に行うセルロース粉末を混合した使用済み研削液の送り込みが間欠的になると、送り込みを停止している間に濾布上に形成されたセルロース粉末からなる濾過層が崩れ落ちてしまい、送り込みを再開すると濾過層が崩れ落ちた部分において使用済み研削液に含まれる濾布を通過する大きさの粒子が濾布を通過して濾液に含まれてしまう恐れがある。そこで図1に示す研削液再生システムには、使用済み研削液貯留槽に貯留された使用済み研削液が不足することによってフィルタープレスによる1回の濾過工程の間に行うセルロース粉末を混合した使用済み研削液の送り込みが間欠的になることを防ぐため、その危険がある場合には濾液貯留槽に貯留されている濾液を使用済み研削液貯留槽に送り込むための使用済み研削液貯留槽の水位調節ポンプが設けられている。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。
実施例:
(実験方法)
研削液(扶桑化学工業社製のBG−11を防錆剤として水に溶解したもの)と研削用メディア(φ16のアルミナ製ボール)と研削助剤(JIS粒度#150のGC砥粒:研削液に混合)を用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨した後、磁石と研削用メディアから分離した研削液を、図1に示す研削液再生システムを用いて再生した。フィルタープレスは、マキノ社製のMDF710型全自動圧搾フィルタープレス(濾布:材質がポリアミド(ナイロン)で通気度が3000cc/cm/minのもの)を用いた。セルロース粉末は、レッテンマイヤー社製のアルボセルFIC200(平均長さが250〜350μm、平均厚みが35μm、形状がリボン状のもの)を、使用済み研削液と混合することで、濾布の濾過面積1mあたり200gがフィルタープレスに送り込まれるように、使用済み研削液貯留槽に投入した。フィルタープレスによる1回の濾過工程の時間は10時間とし、その間はセルロース粉末を混合した使用済み研削液が連続的に送り込まれるように使用済み研削液貯留槽の水位を調節した。
(実験結果)
セルロース粉末を混合した使用済み研削液のフィルタープレスによる濾過を開始した当初に得られた濾液は、使用済み研削液に含まれる粒子が濾布を通過して濾液に含まれることで濁っていたが、次第に透明になり、濾過を開始してから30分後には完全に透明な濾液が得られた。このため、濾過を開始してから30分間の間に得られた濾液は濾液貯留槽に送り込まず、3方弁を介して使用済み研削液貯留槽に戻した。濾過を開始してから30分後以降に得られた濾液は濾液貯留槽に送り込み、バレル研磨ユニットに送り込んで研削液として再利用した。濾過を開始してから30分後以降に得られた濾液のSS量(浮遊物質量、SS:Suspended Solid)は100ppm未満で非常に少なかった。また、この濾液の鉄イオン濃度は100ppm未満で非常に少なく、空気中のカビや生菌の混入による液のpHの実用上無視できない低下は認められなかった。この濾液を研削液として再利用して磁石をバレル研磨しても、磁石をバレル研磨する工程で磁石が発錆してしまうことはなかった。以上の結果から、使用済み研削液に濾過助剤としてセルロース粉末を混合してからフィルタープレスで濾過することで、研削液を効率的に再生できることがわかった。なお、セルロース粉末を混合した使用済み研削液のフィルタープレスによる濾過を開始してから完全に透明な濾液が得られるまでの所要時間は処理条件によって異なり、最速は濾過を開始してから5分後であった。
比較例:
使用済み研削液にセルロース粉末を混合しないことと、通気度が300cc/cm/minの濾布を用いること以外は実施例と同様にしてフィルタープレスによる濾過を行ったところ、開始から早期に使用済み研削液に含まれる粒子が濾布の目詰まりを起こし、処理を中断せざるをえなくなった。また、使用済み研削液にセルロース粉末を混合しないことと、通気度が1500cc/cm/min以上の濾布を用いること以外は実施例と同様にしてフィルタープレスによる濾過を行ったところ、使用済み研削液に含まれる粒子による濾布の目詰まりは起こりにくくなったものの、粒子が濾布を通過しやすくなったことで濾液に粒子が含まれやすくなり、この傾向は濾布の通気度が大きくなるほど高くなった。これらの結果は、使用済み研削液にセルロース粉末を混合し、通気度が3000cc/cm/minの濾布を用いてフィルタープレスによる濾過を行うことで、使用済み研削液に含まれる粒子を効果的に除去することができた実施例と対照的であった。
本発明は、使用済み研削液から研削液を効率的に再生し、再生した研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (2)

  1. 研削液と研削用メディアを用いて希土類系焼結磁石をバレル研磨する方法であって、磁石のバレル研磨に用いた研削液を磁石と研削用メディアから分離した後、使用済み研削液に、平均長さが100〜500μmで平均厚みが25〜45μmのセルロース粉末を混合し、セルロース粉末を混合した使用済み研削液を、通気度が300〜6000cc/cm /minの濾布を鉛直方向に配置したフィルタープレスで濾過し(但し、使用済み研削液に混合するセルロース粉末の量は、濾過面積1m あたり100g以上とし、フィルタープレスによる1回の濾過工程の間に行うセルロース粉末を混合した使用済み研削液の送り込みは、間欠的に行わずに連続的に行う)、得られた濾液を研削液として用いて磁石をバレル研磨することを特徴とする方法(但し、セルロース粉末を混合した使用済み研削液のフィルタープレスによる濾過を開始してから少なくとも5分間の間に得られる濾液は研削液として再利用しない)。
  2. 磁石と研削用メディアから分離した使用済み研削液を貯留するための使用済み研削液貯留槽を設け、ここにセルロース粉末を投入することで使用済み研削液にセルロース粉末を混合してからフィルタープレスで濾過することを特徴とする請求項記載の方法
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