JP6220809B2 - 旋廻流式の電解処理による汚泥減容化方法と装置 - Google Patents
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また、特許3828429号公報には、余剰汚泥に過酸化水素と酢酸又は過酢酸等を加えて、酸性条件下で分解をした後、中性にして残存過酸化水素を分解、除去する余剰汚泥の減容方法に関する技術が開示されている。
また、特許3389902号公報には、余剰汚泥に交流の電気分解と過酸化水素を作用させて汚泥減容化する方法が開示されている。
特許3776091号公報には、有機性汚泥の分解・減容化を目的に電解とオゾンガスを併用する方法が開示されており、「電解−汚泥減容」に関わる技術である。
また、特許第4599955号公報(特許文献3)には、返送汚泥を塩素酸ソーダに硫酸と過酸化水素を反応させて生成する二酸化水素ガスを用いて酸化、分解する方法が開示されているが、汚泥減容化については触れられていない。
但し、この発明の「交流の電気分解」については不明であり、その実用化が可能であるのかどうかわからない。具体的には、下水汚泥50mlの処理に3%過酸化水素水10mlを添加することは、非常にコストが高く、又、発泡問題は示されていない。また、処理後の有機炭素量の増加が示されているが、生物処理への負荷増大を伴い、逆に生物処理への不安定化、生物増殖率の増加、生物処理必要空気量の増加を伴う点で当技術の実用性が疑わしい。
請求項1記載の発明は、下水を生物処理して得られる汚泥を塩化ナトリウム又は塩化カリウム及び塩化ナトリウム又は塩化カリウムの溶解液と共に円筒状のタンクに溜めた状態で、前記タンクの円筒の中央に攪拌機を配置し且つ攪拌機よりも円筒の径方向の外側に電極を配置して、前記攪拌機で水平方向に攪拌して一対以上の電極の間に旋廻流として流しながら、前記電極間を通過する液に対して電気分解が可能且つ電気分解時の発熱で液を加温可能な予め設定された電力を電極に供給して、電気分解することを特徴とする旋廻流式の電解処理による汚泥減容化方法である。
請求項3記載の発明は、一対以上の電極の電流密度が0.1〜0.3A/cm2であることを特徴とする請求項1又は2記載の旋廻流式の電解処理による汚泥減容化方法である。
(1)電解電流低下が防止(電極間ガス気泡溜まりの防止)できる。
(2)喫水面からのガス放出を抑制する。
(3)汚泥電解装置内の液の水平流速を作ることでガス気泡の上昇速度を抑制することができ、酸化性ガスが液中へ溶解するための時間を長く確保することができる。
円筒状の汚泥電解装置3に汚泥貯槽2から余剰汚泥をポンプ3で供給する。余剰汚泥が供給された汚泥電解装置3の一つの内璧側に電極4を片寄って配置する。該電極4は一対の陽極と陰極の組を複数個並列に配置する。陽極材料にはチタン+白金(メッキを表面に施す)を使用し、陰極材料にはチタンを使用した。
(1)電解電流低下が防止(電極間ガス気泡溜まりの防止)できる。
(2)喫水面からのガス放出を抑制する。
(3)汚泥電解装置内の液の水平流速を作ることでガス気泡の上昇速度を抑制することができ、酸化性ガスが液中へ溶解するための時間を長く確保することができる。
DC10V 定電圧処理;
塩化ナトリウム 20,000ppm添加;
初期電解電流4.7A〜1h処理; 最終電解電流8.1A;
初期電解電流4.7Aで電解処理を開始し、汚泥分解に伴い、液中に溶出する成分の
増加と共に導電率も上昇する。1h処理後の最終電解電流値は8.1Aまで上昇して
いた。
初期pH6.5〜最終pH7.2(アルカリ上昇)
図3には汚泥原液と種々の電解条件を変化させた後の電解処理汚泥の様子とそれぞれの汚泥減容率を示す。
図4の横軸は電解入力(A・h/gDS)であり、乾燥汚泥(DS)1.0gに対する電解電流値(A)を1時間作用させた。また、縦軸は電解で分解・除去した乾燥固形物(gDS)量である。
但し、初期MLSS(生物槽混合液中に浮遊する固形物=生物量)が12,000ppmを大きく超えている場合は除去SS量は上記計画値より低くなる。これは、分解した微生物細胞膜の可溶化から溶解する有機物の分解に消費される分は過剰の電解電流値又は分解時間を必要とすることを意味する。逆に、初期MLSS値が低い程、電解入力は少ない条件で良い。これは可溶化した有機物の分解まで連続して同時に分解が可能なことから臭気成分も分解されている物と考えられる。
(1)電解電流低下が防止(電極間ガス気泡溜まりの防止)できる。
(2)喫水面からのガス放出を抑制する。
(3)汚泥電解装置内の液の水平流速を作ることでガス気泡の上昇速度を抑制することができ、酸化性ガスが液中へ溶解するための時間を長く確保することができる。
円筒形の汚泥電解装置寸法に対して攪拌機の攪拌速度は高いほど周速も高く(電極間流速1.0m/s以上)、汚泥減容率も高くなり、同時に、発泡も少ない。電極4より発生する気泡が、上昇するよりも液の流速に同伴されて真横に移動する程度に液を攪拌して液の流速を維持することが必要である。
A.電解処理無し
発生する汚泥量: 脱水汚泥(含水率85%) 3.3t/日
汚泥処分費: 脱水処理費 51,000円/日
脱水汚泥処分費 50,000円/日
合計 101,000円/日
B.電解処理有り
発生する汚泥量 : 脱水汚泥(含水率85%)0.3t/日
汚泥処分費 : 電解処理費 14,750円/日
汚泥処分費 : 脱水処理費 5,000円/日
脱水汚泥処分費 5,000円/日
合計 24,750円/日
コストメリット(A−B)は76,250円/日(2,783万円/年)である。
また、水素ガス発生量を計算すると次の通りである。
排水量 1,000m3/日
余剰汚泥(SS1%濃度) 50m3/日
電解電圧 DC10V/電解電流値 4,600A
電解時間 18h/日
2H2O→O2 + 2H2 なる反応で水素が発生するが、上記の反応式から水素発生量は
4,600×60/96500×2=1.43モル/分=1.43×22.4NL
=32NL/分
となり、一日当たりの水素発生量は
32NL/分×60分×18h/日=34,560NL
となり、水素価格が80円/Nm3として年間約100万円となる。
(1)気泡層管理を行わない場合には泡と共に有機性固形物が浮いてしまう。
(2)気泡層を消泡剤で無くした場合には、発生したガスは液中から放出し易くなる。
(3)気泡層制御を行った場合には、気泡層を数mm厚ほど残してガスの放出を抑制させ、最終分解時間10分間は気泡層を無くして電解を行う。
DC10V 定電圧処理;
塩化ナトリウム 20,000ppm添加;
電解時間 1時間
初期電解電流4.5〜4.6A; 最終電解電流5.2〜8.4A;
初期電解電流4.5〜4.6Aで電解処理を開始し、汚泥分解に伴い、液中に溶出する成分の増加と共に導電率も上昇する。1h処理後の最終電解電流値は5.2〜8.4Aまで上昇していた。
初期pH6.7〜最終pH7.7(アルカリ上昇)
試験結果を表2に示す。
2 沈殿槽
3 旋廻流式電解装置
4 電極
5 攪拌機
Claims (5)
- 下水を生物処理して得られる汚泥を塩化ナトリウム又は塩化カリウム及び塩化ナトリウム又は塩化カリウムの溶解液と共に円筒状のタンクに溜めた状態で、前記タンクの円筒の中央に攪拌機を配置し且つ攪拌機よりも円筒の径方向の外側に電極を配置して、前記攪拌機で水平方向に攪拌して一対以上の電極の間に旋廻流として流しながら、前記電極間を通過する液に対して電気分解が可能且つ電気分解時の発熱で液を加温可能な予め設定された電力を電極に供給して、電気分解することを特徴とする旋廻流式の電解処理による汚泥減容化方法。
- 一対以上の電極の間の旋廻流を、流速1〜3m/sとすることを特徴とする請求項1記載の旋廻流式の電解処理による汚泥減容化方法。
- 一対以上の電極の電流密度が0.1〜0.3A/cm2であることを特徴とする請求項1又は2記載の旋廻流式の電解処理による汚泥減容化方法。
- 下水を生物処理して得られる汚泥を塩化ナトリウム又は塩化カリウム及び塩化ナトリウム又は塩化カリウムの溶解液と共に溜めた円筒状のタンクを有する汚泥電解装置と、該汚泥電解装置内の円筒の径方向の外側に配置され且つ前記電極間を通過する液に対して電気分解が可能且つ電気分解時の発熱で液を加温可能な予め設定された電力が供給される一対以上の電極と、前記汚泥電解装置内のタンクの中央に配置されて前記汚泥電解装置内の液を水平方向に攪拌して前記一対以上の電極の間に旋廻流として流すための攪拌機を備えたことを特徴とする旋廻流式の電解処理による汚泥減容化装置。
- 電流密度が0.1〜0.3A/cm2である一対以上の電極を配置したことを特徴とする請求項4記載の旋廻流式の電解処理による汚泥減容化装置。
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