JP6220295B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遊星歯車機構を用いた自動変速機の制御に関する。
自動車用の自動変速機においては、走行性能や運転性能を向上するために、変速段の多段化が進んでいる。自動変速機は、一般に遊星歯車機構、および、ブレーキ、クラッチなどの係合機構を備え、係合機構によって動力伝達経路を切り替えることで各変速段を実現する。また、このような自動変速機は、駆動源の回転動力を駆動輪に伝達するために、駆動源と駆動輪の間にトルクコンバータ(発進機構)が介在する。
近年の自動変速機には、車両の停止時に所謂「アイドルストップ制御」が行われることを考慮した自動変速機制御装置が組み込まれている。坂道において車両が停車した場合の車両の後退などを防ぐために、アイドルストップ制御の実施条件が成立した場合、自動変速機制御装置により自動変速機を例えば一速段に係合することが考えられる。
アイドルストップ制御の実施条件が成立し、自動変速機が一速段に係合された後、エンジンが停止されるとエンジン停止ショックが発生し易い。また。車両の停車前に、ブレーキペダルを放す、または、アクセルペダルを踏み込むなどドライバが加速の意思を示した場合、エンジン停止過程におけるドライバの発進要求(Change of Mind)に対応する制御(以下、COM制御)が行われる。自動変速機が一速段に係合している場合、COM制御によりエンジンが再始動されると、エンジン始動ショックおよびエンゲージショックが発生し易い。これらショックは、自動変速機の一速段のレシオが低い場合に顕著になる。
特開2012-046182号公報
本発明は、車両のアイドルストップ制御によるショックを軽減することを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
請求項1の発明によれば、車両の走行状態に応じて複数の変速段の中から所定の変速段を選択し、内燃機関(20)からの駆動力を変速して、前記駆動力を前記車両の駆動輪に伝達する自動変速機(10)であって、前記内燃機関との間に備わる発進機構(TC)と、サンギヤ、キャリア、リングギヤの回転要素を備えた複数の遊星歯車機構(P1-P4)と、前記遊星歯車機構の回転要素を連結または固定する複数の係合機構(C1、C2、C3、B1、B2、B3、F1)とを備える自動変速機の制御装置(30)において、前記複数の係合機構の係合組み合わせを制御して前記変速段を確立する制御手段と、前記車両の走行中から前記内燃機関を停止させる走行中アイドルストップ制御が可能か否かを判定する判定手段と、アイドルストップから復帰するか否かを判定する復帰判定手段と、前記車両が停止状態か否かを判定する停止判定手段と、備え、前記走行中アイドルストップ制御が可能と判定された場合、前記制御手段は、前記走行中アイドルストップ制御が許可される所定の変速段(一速)の第一の係合組み合わせと、前記所定の変速段より変速比が小さい変速段(二速、五速)に相当する第二の係合組み合わせの間で共通する油圧式係合機構(B1)の係合を解除し、前記第一の係合組み合わせと前記第二の係合組み合わせの間で共通しない、前記第二の係合組み合わせに含まれる油圧式係合機構(C2、C1)を係合し、前記復帰判定手段がアイドルストップから復帰すると判定し、かつ、前記停止判定手段が停止状態ではないと判定した場合、前記制御手段は、前記共通する油圧式係合機構(B1)を係合する
請求項2にかかる発明によれば、前記自動変速機は、前記複数の係合機構の一つとして、前記自動変速機の入力軸(11)の後進方向の回転を固定可能な第一の状態と、前記入力軸の前進方向と後進方向の何れの回転も固定可能な第二の状態とを切り替え可能な機械式係合機構(F1)を備え、前記走行中アイドルストップ制御の実行中、前記制御手段は、前記自動変速機の入力軸の回転を許容し、前記車両が後退する方向に移動することを規制する前記第一の状態の前記機械式係合機構を含む係合機構(F1、C2、B2)をアイドルストップ係合として係合し、前記共通しない油圧式係合機構(C2)は前記アイドルストップ係合に含まれる。
請求項3にかかる発明によれば、前記停止判定手段は、前記車両の車速を検出する車速検出手段(33)の検出結果に基づき、前記車両が停止状態か否かを判定、前記復帰判定手段がアイドルストップから復帰すると判定し、かつ、前記停止判定手段が停止状態ではないと判定した場合、前記制御手段は、前記共通する油圧式係合機構(B1)を係合し、前記車速検出手段によって所定の速度未満の車速が検出された場合、または、アクセル開度を検出する開度検出手段(37)によって所定の開度以上のアクセル開度が検出された場合、前記係合機構の係合の組み合わせを最低変速段に対応する係合の組み合わせに切り替える。
請求項4にかかる発明によれば、前記判定手段が前記走行中アイドルストップ制御が可能と判定する前記車両の車速は、作動油の油温を検出する油温検出手段(36)が検出した油温が高いほど低くなるように設定されている。
請求項5にかかる発明によれば、前記走行中アイドルストップ制御の実行中、前記制御手段は、前記共通しない油圧式係合機構(C2、C1)の係合を維持する。
請求項1の発明によれば、走行中アイドルストップ制御による内燃機関停止時のショックを軽減することができる。また、走行中アイドルストップ制御中かつ停車前にアイドルストップから復帰する際のショックの低減、および、インギヤ状態の移行を短時間に完了することができる
請求項2の発明よれば、アイドルストップ時の車両の後退を防ぐことができる。
請求項3の発明よれば、走行中アイドルストップ制御中かつ停車前にアイドルストップから復帰する際のショックの低減、および、加速応答性の向上を図ることができる。
請求項4の発明によれば、走行中アイドルストップ制御中かつ停車前にアイドルストップから復帰する際に係合する油圧式係合機構の残圧を確保することができる。
請求項5の発明によれば、油圧式係合機構の油圧が残り、アイドルストップから復帰する際に二速または五速相当のレシオの維持が可能になる。
実施例の自動変速機10のスケルトン図。 自動変速機10における係合機構の係合表およびギヤレシオを示す。。 自動変速機10の速度線図。 自動変速機のシステム構成例を示すブロック図。 実施例の走行中アイドルストップ制御の開始と終了を説明するフローチャート。 IS制御における自動変速機の変速段の切替制御1を説明するフローチャート。 切替制御1におけるエンジン回転数Ne、油圧、車速Vを示す図。 IS制御における自動変速機の変速段の切替制御2を説明するフローチャート。 切替制御2におけるエンジン回転数Ne、油圧、車速Vを示す図。
以下、本発明にかかる実施例の自動変速機の制御を図面を参照して詳細に説明する。
[自動変速機]
●スケルトン図
図1は実施例の自動変速機10のスケルトン図である。自動変速機10は、その変速機ケースを構成するケーシング部材12内に回転自在に軸支された入力軸11と、ケーシング部材12に支持された支持部材12aに、入力軸11と同軸回りに回転自在に支持された出力部材13を備える。
ロックアップクラッチLCおよびダンパDAを有するトルクコンバータTCにより、内燃機関や電動機などの駆動源ENGの駆動力が入力軸11に入力され、当該駆動力によって入力軸11が回転する。入力軸11と駆動源ENGの間に設けられたトルクコンバータTCは、流体継手タイプの発進機構であり、発進機構により変速ショックの緩和などを図ることができる。なお、トルクコンバータTCの代わりに、摩擦係合自在に構成される単板型または多板型の発進クラッチを設けてもよい。
出力部材13は、入力軸11と同心の出力ギヤを備え、入力軸11の回転は以下に述べる変速機構により変速されて出力部材13に伝達される。出力部材13の回転は、例えば、図示しない差動歯車装置を介して駆動輪に伝達される。
自動変速機10は、変速機構として第一から第四の遊星歯車機構P1〜P4、および、複数の係合機構を備える。複数の係合機構には、摩擦式係合機構としてクラッチC1〜C3およびブレーキB1〜B3が、機械式係合機構としてブレーキF1が含まれる。遊星歯車機構P1〜P4は、サンギヤS、リングギヤR、ピニオンギヤP、ピニオンギヤを支持するキャリアCを回転要素として備え、入力軸11と同軸上に配設されている。
係合機構は、遊星歯車機構P1〜P4の所定の回転要素の間、入力軸11と所定の回転要素の間、または、所定の回転要素とケーシング部材12の間の何れかを解除可能に連結する。各係合機構の状態を連結状態と連結解除状態の間で切り替えることで、入力軸11から出力部材13への動力伝達経路を切り替えることができ、複数の変速段が実現される。
本実施例において、遊星歯車機構P1〜P4は何れもシングルピニオン型の遊星歯車機構である。また、摩擦式の係合機構として、乾式または湿式の単板クラッチ、乾式または湿式の多板クラッチなどが挙げられる。
●係合機構
図2は自動変速機10における係合機構の係合表およびギヤレシオを示す。図2(A)において、ブレーキBnおよびクラッチCnの列に記号○を付す場合は当該係合機構の連結状態(または係合状態)を示し、記号を付さない場合は当該係合機構の連結解除状態(または解除状態)を示す。
ブレーキF1の列について、記号○は回転阻止状態を示し、記号△は一方向の回転を許容する状態を示し、記号を付さない場合は双方向の回転を許容する状態(フリー状態)を示す。以下では、回転阻止状態○をツーウェイの係合状態(ツーウェイ状態)、一方向の回転を許容する状態△をワンウェイの係合状態(ワンウェイ状態)と呼ぶ。つまり、ブレーキF1により、自動変速機10の入力軸11の前進方向の回転を許容するワンウェイ状態と、クラッチC1が係合されていることを前提として入力軸11の前進方向と後進方向の何れの回転も固定するツーウェイ状態とを切り替えることができる。
ブレーキF1は、所定の回転要素(ここではキャリアC1、C2)の一方向の回転のみ規制する一方向回転許容状態、その双方向の回転を規制する回転阻止状態、その双方向の回転を許容する双方向回転許容状態を切り替え可能な機械式係合機構である。ブレーキF1としては、例えば、公知のツーウェイクラッチ(TWC)を採用可能である。TWCは、その電磁アクチュエータの制御により、一方向回転許容状態、回転阻止状態、および、双方向回転許容状態を切り替えることが可能である。その一方向回転許容状態は、さらに、正方向の回転許容状態と逆方向の回転許容状態を切り替え可能であるが、本実施例は、一方向回転許容状態として、一回転方向の許容状態のみを利用する。
また、図2(A)のギヤレシオの列は入力軸11と出力部材13の間のギヤレシオを示し、図2(B)は自動変速機10が備える遊星歯車機構P1〜P4のギヤレシオを示す。
このように、実施例の自動変速機10は、各変速段において、七つの係合機構のうち三つを係合状態にすることで前進10段の変速段と後進段RVSを実現する。
●速度線図
図3は自動変速機10の速度線図であり、入力軸11の入力に対する各要素の、各変速段における回転速度比を示す。縦軸は速度比を示し、「1」が入力軸11と同回転数であることを示し、「0」が停止状態であることを示す。横軸は、遊星歯車機構P1〜P4の回転要素間のギヤレシオに基づく。λはキャリアCとサンギヤSのギヤレシオを示す。
[システム構成]
図4は自動変速機のシステム構成例を示すブロック図である。
電子制御ユニット(ECU)30は、開度検出センサ37が出力するアクセルペダル31の開度信号に応じてエンジン20(図1のENGに相当)の回転を制御する。また、ECU30は、シフトレバー32の操作に基づき自動変速機10のシフトレンジポジションを制御する。
ECU30は、シフトレンジポジションの切替制御を行うために次の情報などを入力する。つまり、エンジン回転数Ne、自動変速機10の入力軸11の回転数(メインシャフト回転数)Nm、出力軸(出力部材13)の回転数Nc、車速センサ33の車速検出信号、係合機構の油温を検出する油温センサ36の検出信号、エンジン20の冷却水の温度の検出信号、および、ストロークセンサ35が出力するブレーキペダル34の操作状態を示す信号などである。
また、ECU30は、車両の走行状態に応じてマップから得られる信号に基づき自動変速機10のシフトレンジポジションの検出(ポジション検出)、および、係合機構のシフタにより選択したシフトレンジポジションにシフトする動作を行う。
ECU30は、CPU、RAM、EEPROMなどの不揮発性メモリを備える。CPUは、RAMをワークメモリとして、不揮発性メモリに格納されたプログラムを実行することで、後述する処理を含む各種処理を実行する。
なお、図4には、アイドルストップ制御によりエンジン20が停止された場合に係合機構に油圧を供給する電動ポンプEOPを設ける例を示すが、本発明は、EOPを備えないEOPレスシステムにも対応可能である。
図5は実施例の走行中アイドルストップ制御の開始と終了を説明するフローチャートである。以下では、走行中アイドルストップ制御を「IS制御」と呼ぶ。
CPUは、車速検出信号を入力し(S11)、メモリに格納されたマップ41を参照して車速VがIS制御が許可される許可車速Vth以下か否かを判定する(S12)。V>Vthの場合はIS制御の許可条件が非成立と判定して処理をステップS11に戻す。また、V≦Vthの場合はIS制御の許可条件が成立と判定してIS制御を開始する(S13)。
IS制御の開始後、CPUは、IS制御を終了するための監視を行い、ドライバが踏んでいたブレーキペダル35を放す、アクセルペダル31を踏み込むなどの操作を検知するとIS制御から復帰(以下、IS復帰)すると判定する。つまり、CPUは、ステップS14でIS復帰と判定すると、エンジンを再始動して(S15)、処理をステップS11に戻す。
図5に示すマップ41はEOPレスシステム用である。車両が走行中にIS制御が開始されて車両が停車するまでの時間が短いため、アイドルストップ移行中(エンジン20の回転数低下中)やエンジン20の回転停止時も油圧が残り、その間、係合機構の制御が可能である。ただし、油温が高い場合は圧力洩れが大きく、残圧の切れが早くなる。そのため、図5に示すマップ41は、油温が高くなるに連れて許可車速Vthが低速に移行する、残圧の切れを考慮した特性になっている。また、EOPを有するシステムの場合は、油温に関係なく許可車速Vthを設定することが可能である。
[切替制御1]
以下では、COM制御時に自動変速機10を二速段に係合して、エンジン始動ショックおよびエンゲージショックを軽減する切替制御1を説明する。
図6はIS制御における自動変速機の変速段の切替制御1を説明するフローチャートである。なお、図6に示す処理は、IS制御が終了するまで、IS制御において繰り返し実行される。
CPUは、IS復帰か否かの判定(S21)に従い処理を分岐するが、まず、IS復帰しない場合、つまりIS制御の開始や途中について説明する。
IS制御の開始や途中の場合、CPUは、自動変速機(以下、AT)10以外のアイドルストップ条件(以下、IS条件)が成立しているか否かを判定する(S22)。例えば、冷却水の温度が所定温度に達していない場合などは、AT10以外のIS条件が成立していないとして処理を終了する。
一方、AT10以外のIS条件が成立したと判定すると、CPUは、AT10のIS条件が成立しているか否かを判定する(S23)。例えば、AT10の変速段がIS制御が許可される所定の変速段(例えば一速段)になっていない場合や、AT10の油温が所定温度に達していない場合などは、AT10のIS条件が成立していないとして、ATアイドルストップNG信号を出力する(S24)。
AT10以外およびAT10のIS条件が成立したと判定すると、CPUは、IS制御の開始か否かを判定する(S25)。IS制御の開始において、CPU10は、係合機構のクラッチC2およびブレーキB2を係合状態、ブレーキB1を解除状態にして(S26)、ATアイドルストップOK信号を出力する(S27)。
なお、フローチャートには係合状態を「ON」、解除状態を「OFF」と表現する。例えば、「C2/B2 ON」はクラッチC2とブレーキB2の係合状態を示し、「B1 OFF」はブレーキB1の解除状態を示す。
IS条件が成立している場合、AT10は一速段に係合している。従って、ステップS26の直前、ブレーキB1、B2は係合状態にあり、機械式係合機構のブレーキF1はワンウェイ状態にある。この状態から、ステップS26において、ブレーキB1が解除状態に、クラッチC2が係合状態に切り替えられ、レシオは二速相当になる。以下では、切替制御1においてF1がワンウェイ状態、C2 ON、B2 ONの係合状態を「アイドルストップ係合(IS係合)」と呼ぶ。IS係合において、AT10は、車両の後退を規制する前進方向ニュートラルレンジポジションにある。
他方、既にIS制御が開始されている場合、CPUは、車両が停車しているか否かを判定し(S28)、停車していない場合はIS係合を維持する(S29)。また、停車している場合はC2とB2を解除状態にして、IS係合を解除する(S30)。
次に、IS復帰する場合を説明する。IS復帰する場合、CPUは、車速センサ33の車速検出信号に基づき、車両が停車しているか否かを判定し(S31)、停車していない場合はブレーキB1を係合状態に切り替えて、AT10を二速段に係合する(S32)。なお、車両が停車していない場合はステップS29でIS係合が維持されるので、ブレーキB1を係合状態に切り替えるだけでAT10は二速段に係合する。なお、機械式係合機構のブレーキF1はフリー状態にする。
一方、車両が停車している場合、CPUは、AT10が二速段に係合しているか否かを判定し(S33)、未係合の場合はクラッチC2、ブレーキB1、B2を係合状態に切り替えて、AT10を二速段に係合する(S34)。なお、機械式係合機構のブレーキF1はフリー状態にする。
また、二速段に係合している場合、CPUは、車速とアクセル開度を判定する(S35)。ステップS35の判定は、例えば、上り坂における発進の場合に二速段では充分な加速が得られない場合や、ドライバの速やかな加速要求を考慮したものである。
車速が所定車速以上の場合やアクセル開度が所定開度未満の場合、CPUは、AT10のシフトレンジポジションを切り替えずに二速発進を行う。一方、車速が所定車速未満の場合やアクセル開度が所定開度以上の場合、CPUは、AT10を最低変速段に係合する(S36)。つまり、ブレーキB1、B2の係合状態を維持し、クラッチC2を解除状態、ブレーキF1をワンウェイ状態にして、AT10を一速段に係合する。
図7は切替制御1におけるエンジン回転数Ne、油圧、車速Vを示す。
IS条件が成立すると、AT10はDレンジからIS係合に切り替えられる。つまり、クラッチC2の油圧(C2圧)を入れながら、ブレーキB1の油圧(B1圧)を抜くことで、AT10のレシオが二速相当になり、C2圧を入れない場合(一速相当)よりもエンジン停止時のショックが軽減される(タイミングt1)。また、COM制御によるIS復帰時も、C2圧とB2圧の残圧により、B1圧を入れることでAT10のレシオは二速相当になり、エンジン始動ショックが軽減される(タイミングt2)。
このように、切替制御1によれば、COM制御によるエンジン20の再始動時、ブレーキB1を係合状態にするだけでAT10は二速段のインギヤ状態になり、エンジン始動ショックおよびインギヤショックの軽減が可能になる。さらに、COM制御によるIS復帰時は、AT10のインギヤ状態への移行が短時間に完了するため、IS復帰時の加速応答性が向上する。
また、IS制御におけるエンジン20の停止時、AT10のレシオが二速相当になり、アイドルストップ状態へ移行する際のエンジン停止ショックが軽減される。さらに、IS復帰後、車速が低い場合やアクセル開度が大きい場合はクラッチC2を解除状態にして、AT10を一速段に移行させて加速応答性を向上することができる。
[切替制御2]
次に、COM制御時に自動変速機10を五速段相当に係合して、エンジン始動ショックおよびエンゲージショックを軽減する切替制御2を説明する。
図8はIS制御における自動変速機の変速段の切替制御2を説明するフローチャートである。なお、図8に示す処理は、IS制御が終了するまで、IS制御において繰り返し実行される。また、図6と同様の処理には、同一符号を付して、その詳細説明を省略し、切替制御2において切替制御1と異なる部分を中心に説明を行う。
まず、IS制御の開始において、CPUは、クラッチC1を係合状態、ブレーキB1を解除状態ににする(S26')。
IS条件が成立している場合、AT10は一速段に係合している。従って、ステップS26'の直前、ブレーキB1、B2は係合状態にあり、機械式係合機構のブレーキF1はワンウェイ状態にある。この状態から、ステップS26'において、ブレーキB1が解除状態に、クラッチC1が係合状態に切り替えられ、レシオは五速相当になる。以下では、切替制御2においてF1がワンウェイ状態、C1 ONの係合状態を「IS係合」と呼ぶ。IS係合において、AT10は、車両の後退を規制する前進方向ニュートラルレンジポジションにある。
また、既にIS制御が開始されていて車両が停車していない場合、CPUは、IS係合(C1の係合状態)を維持する(S29')。また、停車している場合はC1を解除状態にして、IS係合を解除する(S30')。
次に、IS復帰する際に車両が停車していない場合はブレーキB1を係合状態に切り替えて、AT10を五速段相当に係合する(S32')。なお、車両が停車していない場合はステップS29'でIS係合が維持されるので、ブレーキB1を係合状態に切り替えるだけでAT10は五速段相当に係合する。
一方、IS復帰する際に車両が停車している場合、CPUは、AT10が五速段相当に係合しているか否かを判定し(S33')、未係合の場合はクラッチC1、ブレーキB1を係合状態に切り替えて、AT10を五速段相当に係合する(S34')。
また、五速段相当に係合している場合、CPUは、ブレーキB1の係合状態を維持し、クラッチC1を解除状態、ブレーキB2を係合状態にして、AT10を一速段に係合する(S36')。
図9は切替制御2におけるエンジン回転数Ne、油圧、車速Vを示す。
IS条件が成立すると、AT10はDレンジからIS係合に切り替えられる。つまり、クラッチC1の油圧(C1圧)を入れながら、ブレーキB1の油圧(B1圧)を抜くことで、AT10のレシオが五速相当になり、C1圧を入れない場合(一速相当)よりもエンジン停止時のショックが軽減される(タイミングt1')。また、COM制御によるIS復帰時も、C1圧の残圧により、B1圧を入れることでAT10のレシオは五速相当になり、エンジン始動ショックが軽減される(タイミングt2')。
このように、切替制御2によれば、COM制御によるエンジン20の再始動時、ブレーキB1を係合状態にするだけでAT10は五速段相当のインギヤ状態になり、エンジン始動ショックおよびインギヤショックの軽減が可能になる。さらに、COM制御によるIS復帰時は、AT10のインギヤ状態への移行が短時間に完了するため、IS復帰時の加速応答性が向上する。
また、IS制御におけるエンジン20の停止時、AT10のレシオが五速相当になり、アイドルストップ状態へ移行する際のエンジン停止ショックが軽減される。さらに、五速段相当にインギヤ後、ブレーキC1を解除状態、ブレーキB2を係合状態にすることでAT10を一速段に移行させるため、IS復帰後の加速応答性が向上する。

Claims (5)

  1. 車両の走行状態に応じて複数の変速段の中から所定の変速段を選択し、内燃機関(20)からの駆動力を変速して、前記駆動力を前記車両の駆動輪に伝達する自動変速機(10)であって、
    前記内燃機関との間に備わる発進機構(TC)と、
    サンギヤ、キャリア、リングギヤの回転要素を備えた複数の遊星歯車機構(P1-P4)と、
    前記遊星歯車機構の回転要素を連結または固定する複数の係合機構(C1、C2、C3、B1、B2、B3、F1)とを備える自動変速機の制御装置(30)において、
    前記複数の係合機構の係合組み合わせを制御して前記変速段を確立する制御手段と、
    前記車両の走行中から前記内燃機関を停止させる走行中アイドルストップ制御が可能か否かを判定する判定手段と
    アイドルストップから復帰するか否かを判定する復帰判定手段と、
    前記車両が停止状態か否かを判定する停止判定手段と、備え、
    前記走行中アイドルストップ制御が可能と判定された場合、前記制御手段は、
    前記走行中アイドルストップ制御が許可される所定の変速段(一速)の第一の係合組み合わせと、前記所定の変速段より変速比が小さい変速段(二速、五速)に相当する第二の係合組み合わせの間で共通する油圧式係合機構(B1)の係合を解除し、
    前記第一の係合組み合わせと前記第二の係合組み合わせの間で共通しない、前記第二の係合組み合わせに含まれる油圧式係合機構(C2、C1)を係合し、
    前記復帰判定手段がアイドルストップから復帰すると判定し、かつ、前記停止判定手段が停止状態ではないと判定した場合、前記制御手段は、
    前記共通する油圧式係合機構(B1)を係合する自動変速機の制御装置。
  2. 前記自動変速機は、前記複数の係合機構の一つとして、前記自動変速機の入力軸(11)の後進方向の回転を固定可能な第一の状態と、前記入力軸の前進方向と後進方向の何れの回転も固定可能な第二の状態とを切り替え可能な機械式係合機構(F1)を備え、
    前記走行中アイドルストップ制御の実行中、前記制御手段は、前記自動変速機の入力軸の回転を許容し、前記車両が後退する方向に移動することを規制する前記第一の状態の前記機械式係合機構を含む係合機構(F1、C2、B2)をアイドルストップ係合として係合し、
    前記共通しない油圧式係合機構(C2)は前記アイドルストップ係合に含まれる請求項1に記載された自動変速機の制御装置。
  3. 前記停止判定手段は、前記車両の車速を検出する車速検出手段(33)の検出結果に基づき、前記車両が停止状態か否かを判定
    前記復帰判定手段がアイドルストップから復帰すると判定し、かつ、前記停止判定手段が停止状態ではないと判定した場合、前記制御手段は、
    前記共通する油圧式係合機構(B1)を係合し、
    前記車速検出手段によって所定の速度未満の車速が検出された場合、または、アクセル開度を検出する開度検出手段(37)によって所定の開度以上のアクセル開度が検出された場合、前記係合機構の係合の組み合わせを最低変速段に対応する係合の組み合わせに切り替える請求項1または請求項2に記載された自動変速機の制御装置。
  4. 前記判定手段が前記走行中アイドルストップ制御が可能と判定する前記車両の車速は、作動油の油温を検出する油温検出手段(36)が検出した油温が高いほど低くなるように設定されている請求項1から請求項3の何れか一項に記載された自動変速機の制御装置。
  5. 前記走行中アイドルストップ制御の実行中、前記制御手段は、前記共通しない油圧式係合機構(C2、C1)の係合を維持する請求項1から請求項4の何れか一項に記載された自動変速機の制御装置。
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