JP6219705B2 - 熱伝導部材の製造方法 - Google Patents
熱伝導部材の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6219705B2 JP6219705B2 JP2013261860A JP2013261860A JP6219705B2 JP 6219705 B2 JP6219705 B2 JP 6219705B2 JP 2013261860 A JP2013261860 A JP 2013261860A JP 2013261860 A JP2013261860 A JP 2013261860A JP 6219705 B2 JP6219705 B2 JP 6219705B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal tube
- ceramic body
- heating
- columnar ceramic
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- General Induction Heating (AREA)
Description
図1A〜図1Dは、金属管12と柱状セラミックス体11であるハニカム構造体1とを一体化する工程を示す模式図である。また、図2は、一体化する工程の拡大模式図である。本発明の熱伝導部材10の製造方法は、一方の第一の端面2から他方の第二の端面2まで貫通し、第一の流体が流通する流路を有する柱状セラミックス体11を、金属管12に間隙を有した状態で挿入し、金属管12を加熱しつつ軸方向外側に金属管12を引っ張る。金属管12を引っ張る際に、金属管12の軸方向における温度差を100℃以上に保つことが好ましい。具体的には、金属管12の縮径が進んだ部分とそれ以外の加熱部12dとの温度差を100℃以上に保つことが好ましい。さらに具体的には、金属管12の柱状セラミックス体11と接触した接触部12bと、金属管12の接触部12b以外の、その他の加熱部12dとの温度差を100℃以上に保ちつつ、一体化することが好ましい。これにより、柱状セラミックス体11の外径よりも径が大きい金属管12を縮径させて金属管12と柱状セラミックス体11とを接触させ、これらを一体化させて柱状セラミックス体11の外周面に金属管12が嵌合した熱伝導部材10とする。
図3に、本発明の熱伝導部材10を軸方向の一方の端面2から見た図、図4に、熱伝導部材10の斜視図を示す。本発明の熱伝導部材10は、柱状セラミックス体11と、柱状セラミックス体11の外周側に金属管12と、を備える。柱状セラミックス体11は、一方の端面2から他方の端面2まで貫通し、第一の流体が流通する流路を有する。
本発明の熱伝導部材の製造方法は、柱状セラミックス体11を、金属管12に間隙を有した状態で挿入し、金属管12を加熱しつつ軸方向外側に金属管12を引っ張ることにより、金属管12を縮径させて金属管12と柱状セラミックス体11と接触させる。そして、金属管12を引っ張る際に、金属管12の軸方向における温度差を100℃以上に保つことが好ましく、金属管12の縮径が進んだ部分とそれ以外の加熱部12dとの温度差を100℃以上に保つことがより好ましい。さらに好ましくは、金属管12の柱状セラミックス体11と接触した接触部12bと、金属管12の接触部12b以外の、その他の加熱部12dとの温度差を100℃以上に保つ。
まず、柱状セラミックス体11の一例としてハニカム構造体1の製造方法を説明し、次に、金属管12とハニカム構造体1との嵌合について説明する。なお、ハニカム構造体1の製造方法は、下記に限定されるものではない。
続いて、ハニカム構造体1を金属管12に挿入して一体化する一体化工程を行う。一体化工程について、図1A〜図1D、図2を用いて、さらに詳しく説明する。なお、図1A〜図1D、図2には、中間材13は、描かれていない。
図7に本発明の熱伝導部材10を含む熱交換器30の斜視図を示す。図7に示すように、熱交換器30は、熱伝導部材10(ハニカム構造体1(+中間材13)+金属管12)と、熱伝導部材10を内部に含むケーシング21とによって形成されている。柱状セラミックス体11のハニカム構造体1のセル3が第一の流体が流通する第一流体流通部5となる。また、ケーシング21に第二の流体の入口22及び出口23が形成されており、第二の流体は、熱伝導部材10の金属管12の外周面12h上を流通する。
(ハニカム構造体の製造)
SiCや有機バインダ(メチルセルロース)や水など適量混ぜ合わせ、次いで混練して、坏土を作製した。この坏土を押出成形によって円柱状の外観を備えたハニカム形状に成形し、乾燥して成形体を得た。続いて、成形体を必要に応じて所望の寸法(外径、L寸(軸方向の長さ))に加工をした後に、Si含浸焼成することにより、主成分が炭化珪素のハニカム構造体1を製造した。
表1の縮径量は、縮径量=金属管の平均内径−(ハニカム構造体の平均外径+中間材の厚み×2)で求めた計算値であり、この数値が大きいほど、大きな縮径を均一に得なくてはならない。なお、平均内径とは、1周を等分する間隔で4箇所以上で測定した内径の相加平均である。平均外径も同様である。表1に記載の縮径量は、金属管12をどの程度縮径させたら柱状セラミックス体11(またはその周りに巻いているグラファイトシート)と接触するかを示す。この数値が大きいほど、大きな縮径を均一に得なくてはならないので、処理の難易度が高くなる。柱状セラミックス体や金属管の円筒度が良くないものを使用する場合、大きな縮径が必要になり処理が困難となる。
金属管12の温度は、熱電対で測定した。金属管12を誘導加熱機で室温から1000℃まで昇温したとき(一体化前)、昇温時間が10秒の場合、昇温速度は約100℃/s、40秒の場合、約25℃/s、180秒の場合、約5.5℃/sであった。金属管12を900℃まで昇温したとき、昇温時間が160秒の場合、昇温速度は約5.5℃/sであった。なお、昇温速度は、金属管12の長手方向の中央における値である。
材料試験機(島津製作所製オートグラフ)によって金属管12を引っ張り、ひずみ速度を求めた。例えば、実施例1では、加熱部12cの長さを150mmとした。これを引張速度10mm/min(=10/60mm/s)で引っ張ったため、ひずみ速度は、(10mm/150mm)/min=1.1×10−3/sであった。
金属管12の接触部12bと、接触部12b以外の、その他の加熱部12dの温度測定は、熱電対および放射温度計を用いたが、200℃以上の温度差については、明らかな色の変化として表れたため、以後は目視による色目で判断した。
被覆の結果は、金属管12にクラックが入っているかいないか、ハニカム構造体1が金属管12にゆるみなく締め付けられているかで判断した。金属管12にクラックが入る箇所は、ハニカム構造体1が入っている胴体の溶接ビード部か、ハニカム構造体1の端面2からすぐのくびれ部だった。
実施例1〜8、比較例1〜5の試料について、300℃に加熱した第一の流体を熱伝導部材10のハニカム構造体1のセル3中を通過させたときの第二の流体への伝熱効率を測定した。具体的には、以下のように行った。ハニカム構造体1の第一流体流通部5に窒素ガスを流し、ケーシング21内の第二流体流通部6に(冷却)水を流した(図7参照)。第一の流体、第二の流体のハニカム構造体1への入口温度、流量は全て同一条件とした。第一の流体の、300℃の窒素ガス(N2)を、ハニカム構造体1に対する流量を7.6L/sとして流した。また、第二の流体の(冷却)水を、ハニカム構造体1に対する流量を10L/minとして流した。
(式1) 伝熱効率(%)=(第一の流体(ガス)の入口温度−第一の流体(ガス)出口温度)/(第一の流体(ガス)の入口温度−第二の流体(冷却水)の入口温度)
金属管12とハニカム構造体1とを嵌合させた後に、抜け荷重を測定した。試料は、図4のようにハニカム構造体1よりも金属管12が長いものであるが、これを立てた状態で、ハニカム構造体1を上から押して動いた際の動摩擦荷重を計測することにより、抜け荷重を求めた。
実施例1〜3は、温度差が100℃以上であり、金属管12の材質に関わらずハニカム構造体1(柱状セラミックス体11)との嵌合を、良好に行うことができた。
Claims (10)
- 一方の第一の端面から他方の第二の端面まで貫通し、第一の流体が流通する流路を有する柱状セラミックス体を、金属管に間隙を有した状態で挿入し、
前記柱状セラミックス体が、前記金属管に挿入された状態で、前記金属管を加熱して軸方向外側に前記金属管を1.1×10 −3 /s以上のひずみ速度で引っ張ることにより、前記金属管を縮径させて前記金属管と前記柱状セラミックス体と接触させ、
前記金属管の軸方向における、前記金属管の前記柱状セラミックス体と接触した接触部と、前記金属管の前記接触部以外の、その他の前記加熱部との温度差を100℃以上に保ちつつ、さらに前記金属管を引っ張って、前記柱状セラミックス体の外周面に前記金属管が嵌合した熱伝導部材を形成する熱伝導部材の製造方法。 - 前記金属管を加熱するための加熱手段を移動させつつ、前記金属管の前記接触部と前記金属管のその他の前記加熱部との温度差を100℃以上に保つ請求項1に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記柱状セラミックス体を冷却しつつ、前記金属管の前記接触部と前記金属管のその他の前記加熱部との温度差を100℃以上に保つ請求項1または2に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記金属管を加熱する際の昇温速度を25℃/s以上とすることにより、前記金属管の前記接触部と前記金属管のその他の前記加熱部との温度差を100℃以上に保つ請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記金属管を加熱する加熱手段は、誘導加熱である請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記誘導加熱は、300Hz以上の高周波数を用いる請求項5に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記金属管を加熱する加熱温度Tは、T≧締めしろΔ/(柱状セラミックス体外径D×金属の熱膨張係数αm)+RT(室温)である請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記柱状セラミックス体は、熱伝導率が100W/(m・K)以上である請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記柱状セラミックス体は、隔壁を有し、前記隔壁によって、流体の流路となる多数のセルが区画形成されたハニカム構造体である請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱伝導部材の製造方法。
- 前記ハニカム構造体は、主成分が炭化珪素である請求項9に記載の熱伝導部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013261860A JP6219705B2 (ja) | 2013-12-18 | 2013-12-18 | 熱伝導部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013261860A JP6219705B2 (ja) | 2013-12-18 | 2013-12-18 | 熱伝導部材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015116595A JP2015116595A (ja) | 2015-06-25 |
JP6219705B2 true JP6219705B2 (ja) | 2017-10-25 |
Family
ID=53529828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013261860A Active JP6219705B2 (ja) | 2013-12-18 | 2013-12-18 | 熱伝導部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6219705B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US12005535B2 (en) * | 2022-03-25 | 2024-06-11 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for producing shrink-fitted member |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0162410B1 (en) * | 1982-03-17 | 1989-03-15 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Method of producing multiple-wall, composite tubular structures |
JPS59218214A (ja) * | 1984-03-07 | 1984-12-08 | Daido Steel Co Ltd | テーパーコイルばね用テーパーロッドの製造方法 |
JPS616211A (ja) * | 1984-06-21 | 1986-01-11 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 2相ステンレス鋼の熱間加工方法 |
JPS63299815A (ja) * | 1987-05-29 | 1988-12-07 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 二重管の製造方法 |
JPH0745061B2 (ja) * | 1987-10-30 | 1995-05-17 | 川崎重工業株式会社 | 二重管の製造方法及び装置 |
JPH01119572A (ja) * | 1987-10-30 | 1989-05-11 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | セラミックス内管を有する二重管の製造方法 |
JP2002283063A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-02 | Kobe Steel Ltd | シームガイドスタンド及び高周波誘導溶接装置 |
JP2004167523A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延方法および熱間圧延ライン |
WO2012067156A1 (ja) * | 2010-11-18 | 2012-05-24 | 日本碍子株式会社 | 熱伝導部材 |
JP2013234360A (ja) * | 2012-05-09 | 2013-11-21 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corp | 亜鉛系めっき熱処理鋼管の製造方法 |
-
2013
- 2013-12-18 JP JP2013261860A patent/JP6219705B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US12005535B2 (en) * | 2022-03-25 | 2024-06-11 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for producing shrink-fitted member |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015116595A (ja) | 2015-06-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5955775B2 (ja) | 熱伝導部材 | |
JP5758811B2 (ja) | 熱交換器 | |
JP6404691B2 (ja) | 熱交換部品 | |
JP5797740B2 (ja) | 熱交換部材、および熱交換器 | |
JPWO2012169622A1 (ja) | 熱交換部材、その製造方法、及び熱交換器 | |
JP6324150B2 (ja) | 熱交換部材、およびセラミックス構造体 | |
JP6144937B2 (ja) | 熱交換部材 | |
JP2019120488A (ja) | 熱交換部材及び熱交換器 | |
JP6043183B2 (ja) | 熱交換部材 | |
JP6219705B2 (ja) | 熱伝導部材の製造方法 | |
JP6523415B2 (ja) | 熱伝導部材の製造方法、熱伝導部材製造装置、及び熱伝導部材製造用冶具 | |
JP6158687B2 (ja) | 熱交換部材 | |
JP2021042923A (ja) | 熱交換器 | |
TWI641284B (zh) | 金屬發熱體及發熱構造體 | |
JP6510283B2 (ja) | 熱交換部材製造装置、および製造方法 | |
JP5775477B2 (ja) | セラミックス金属接合体の製造方法 | |
JP2012207845A (ja) | 熱伝導部材 | |
JP6145001B2 (ja) | 熱伝導部材の製造方法 | |
JP2014070826A (ja) | 熱交換部材、および熱交換器 | |
JP2012202657A (ja) | 熱伝導部材 | |
CN201780040U (zh) | 碳化硅蜂窝陶瓷热交换器 | |
JP5667491B2 (ja) | 熱伝導部材 | |
JP6405279B2 (ja) | 接合体の製造方法 | |
JP5643697B2 (ja) | 熱伝導部材 | |
JP6023257B2 (ja) | 熱伝導部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160719 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170517 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170530 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170712 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170919 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170928 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6219705 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |