JP6218478B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、垂直配向型の液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、例えば民生用や車載用の各種電子機器における情報表示部として広く利用されている。一般的な液晶表示装置は、数μm程度の間隙を設けて対向配置させた2枚の基板間に液晶材料からなる液晶層を配置して構成されている。このような液晶表示装置の1つとして垂直配向型の液晶表示装置が知られている。垂直配向型の液晶表示装置は、2枚の基板の外側にそれぞれ偏光板を配置し、これらの偏光板の吸収軸をクロスニコル配置とすることにより、バックライトの発光波長に依存せず良好なノーマリーブラック表示を実現できるという長所がある。
上記のような液晶表示装置は、各基板と各偏光板の間にそれぞれ負の一軸光学異方性または負の二軸光学異方性を有する視角補償板を配置することにより、暗表示時において基板法線から傾いた方向から観察した場合にも透過率の上昇が少なくコントラストが比較的低下しにくい良好な表示状態を実現することができる。また、上記の液晶表示装置において、明表示時にも良好な視角特性を実現する技術の1つとして、電極構造の工夫によって液晶層内に斜め電界を発生させ、この斜め電界によって液晶層の液晶分子の配向方向を1つの画素内で複数の方向へ分割するマルチドメイン配向技術が知られている。他方で、上記の液晶表示装置において表示面の左右方向の視角特性だけを特に重視すればよい場合には、上記のマルチドメイン配向技術を用いずに、液晶層をモノドメイン配向とすることもできる。
ところで、上記のような液晶表示装置において、電圧印加時の液晶層をモノドメイン配向とする場合には、表示面の法線からより大きい観察角度で観察した場合に表示に色づき(カラーシフト)が生じる傾向が見られ、表示品位が著しく低下する懸念がある。これについて、例えば特開2012−68353号公報(特許文献1)には、1つの表示部内において、例えば表示面の上下方向に伸びた1つまたは複数の開口部を片側の電極に設ける技術が提案されている。この先行例の液晶表示装置によれば、明表示時の左右方向におけるカラーシフトの抑制や反視認方向の急激な透過率低下(ブラックアウト)の抑制が実現される。しかしながら、先行例の液晶表示装置は、左右方向のそれぞれ大きな観察角度の方向から観察した場合において透過率が低下する現象が生じ、さらに反視認方向から時計回り並びに反時計回りに45°の方向においては比較的小さな観察角度から大きな観察角度にかけて透過率が低くなる現象が生じるという点で改良の余地がある。
特開2012−68353号公報
本発明に係る具体的態様は、垂直配向型の液晶表示装置において表示面の左右方向における広い観察角度の範囲で透過率の低下を抑えることが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の液晶表示装置は、(a)対向配置された第1基板及び第2基板と、(b)第1基板の一面に設けられた第1電極と、(c)第2基板の一面に設けられた第2電極と、(d)第1基板と第2基板の間に設けられており、プレティルト角が90°未満であるモノドメイン垂直配向の液晶層を含み、(e)第1電極と第2電極が平面視で重なる領域において表示部が構成され、(f)第1電極又は第2電極のいずれかは表示部内に配置される少なくとも1つの開口部を有し、(g)開口部は、平面視において、各々の長手方向が互いに異なる方向であり各々の一端が結合した第1枝部及び第2枝部を有し、かつ第1枝部と第2枝部の結合した一端側を液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向と略同じ方向へ向けて配置されており、(h)第1枝部と液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向のなす第1角度と第2枝部と当該液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向のなす第2角度が等しく、かつ、当該第1角度と当該第2角度の和が45°より大きく80°以下である、ことを特徴とする液晶表示装置である。
ここで、本明細書における「垂直配向」とは、90°未満ではあるが相当程度高い大きさ(例えば、87°以上90°未満)のプレティルト角を有する配向をいう。
上記構成によれば、垂直配向型の液晶表示装置において表示面の左右方向における広い観察角度の範囲で透過率の低下を抑えることが可能となる。
本発明に係る他の態様の液晶表示装置は、(a)対向配置された第1基板及び第2基板と、(b)第1基板の一面に設けられた第1電極と、(c)第2基板の一面に設けられた第2電極と、(d)第1基板と第2基板の間に設けられており、プレティルト角が90°未満であるモノドメイン垂直配向の液晶層を含み、(e)第1電極と第2電極が平面視で重なる領域において表示部が構成され、(f)第1電極又は第2電極のいずれかは表示部内に配置される少なくとも1つの開口部を有し、(g)開口部は、平面視において、各々の長手方向が互いに異なる方向であり各々の一端が結合した第1枝部及び第2枝部と、その長手方向が液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向と略同じ方向であり一端が第1枝部と第2枝部の各一端と結合した第3枝部とを有し、かつ、第1枝部と第2枝部の結合した一端側を液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向と略同じ方向へ向けて配置されており、(h)第1枝部と第3枝部の各他端を結んだ第1直線と、第2枝部と第3枝部の各他端を結んだ第2直線とのなす第3角度が鋭角である、ことを特徴とする液晶表示装置である。
上記構成によっても、垂直配向型の液晶表示装置において表示面の左右方向における広い観察角度の範囲で透過率の低下を抑えることが可能となる。
上記の液晶表示装置においては、第3角度は45°より大きく80°以下であることがより好ましい。また、第1枝部と液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向のなす第1角度と第2枝部と当該液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向のなす第2角度がそれぞれ略45°である、ことがより好ましい。
図1(A)は、一実施形態の液晶表示装置の構造を示す模式的な断面図である。図1(B)は、各第1電極13と各第2電極14を部分的に示した平面図である。 図2は、シミュレーション解析にて用いられる液晶表示装置の構造模式図である。 図3(A)は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。図3(B)は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。図3(C)は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。 図4は、条件1の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。 図5は、条件2の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。 図6は、条件3の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。 図7は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。 図8は、逆Y字状の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。 図9(A)は、比較例1のシミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部を示す平面図である。図9(B)は、比較例2のシミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部を示す平面図である。図9(C)は、比較例3のシミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部を示す平面図である。 図10は、比較例1のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。 図11は、比較例2のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。 図12は、比較例3のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。 図13(A)、図13(B)、図13(C)は、それぞれ複数の開口部を1つの画素内に配置する変形例を示す平面図である。 図14(A)、図14(B)、図14(C)、図14(C)は、それぞれ複数の開口部を1つの画素内に配置する変形例を示す平面図である。
図1(A)は、一実施形態の液晶表示装置の構造を示す模式的な断面図である。本実施形態の液晶表示装置は、対向配置された第1基板11と第2基板12と、両基板の間に配置された液晶層17と、を主に備える。第1基板11の外側には第1偏光板21が配置され、第2基板12の外側には第2偏光板22が配置されている。第1基板11と第1偏光板21の間には第1視角補償板23が配置され、第2基板12と第2偏光板22の間には第2視角補償板24が配置されている。液晶層17の周囲はシール材によって封止されている。以下、さらに詳細に液晶表示装置の構造を説明する。
第1基板11および第2基板12は、それぞれ、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板である。第1基板11と第2基板12との相互間には、スペーサーが分散して配置されている。これらのスペーサーにより、第1基板11と第2基板12との間隙が所定距離(例えば数μm)に保たれる。
複数の第1電極13は、第1基板11の一面上に設けられている。また、複数の第2電極14は、第2基板12の一面上に設けられている。第2電極14には、複数の開口部18が設けられている。各第1電極13および各第2電極14は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。
配向膜15は、第1基板11の一面側に各第1電極13を覆うようにして設けられている。同様に、配向膜16は、第2基板12の一面側に各第2電極14を覆うようにして設けられている。各配向膜15、16にはラビング処理等の配向処理が施されている。本実施形態の配向膜15、16は、初期状態(電圧無印加時)における液晶層17を垂直配向に規制するもの(垂直配向膜)が用いられている。より詳細には、各配向膜15、16としては、液晶層17の液晶分子に対して90°に極めて近いが90°より小さい角度のプレティルト角を付与し得るものが用いられる。なお、いずれか一方の配向膜のみに配向処理を行ってもよい。
液晶層17は、第1基板11の第1電極13と第2基板12の第2電極14との相互間に設けられている。本実施形態では誘電率異方性Δεが負(Δε<0)の液晶材料(ネマティック液晶材料)を用いて液晶層17が構成されている。この液晶層17は、液晶分子の配向状態がモノドメイン配向に規制されており、そのプレティルト角は概ね89.8°に設定されている。また、液晶層17の屈折率異方性Δnは、例えば0.18程度である。
第1偏光板21および第2偏光板22は、各々の吸収軸が互いに直交するように配置されている(クロスニコル配置)。また、第1偏光板21および第2偏光板22は、各々の吸収軸が第1基板11に施された配向処理の方向、第2基板12に施された配向処理の方向のいずれとも略45°の角度をなすように配置されている。これにより、第1偏光板21と第2偏光板22の各吸収軸は、各配向処理の方向によって定義される液晶層17の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向に対して略45°の角度をなすことになる。
図1(B)は、各第1電極13と各第2電極14を部分的に示した平面図である。複数の第1電極13は、それぞれが図中の左右方向(第1方向)に延在して配置されており、複数の第2電極14は、それぞれが図中の上下方向(第2方向)に延在して配置されている。図示のように、各第1電極13と各第2電極14とが平面視において重なる箇所のそれぞれが画素(表示部)30となる。各画素30は、それぞれ矩形状であり上下左右の各方向に規則的に配列されている。なお、図中の上下左右の各方向が液晶表示装置の表示面における上下左右の各方向に対応している。また、各画素30にはそれぞれ1つずつの開口部18が配置されている。ここで示す各開口部18は、それぞれが逆V字状であり、各画素30の略中央に配置されている。
また、図示のように、配向膜15に施された配向処理の方向31は図中の上方向(12時方向)であり、各第2電極14の延在方向とは略平行で各第1電極13の延在方向とは交差している。また、図示のように、配向膜16に施された配向処理の方向32は図中の下方向(6時方向)であり、各第2電極14の延在方向とは略平行で各第1電極13の延在方向とは交差している。配向処理の方向31、32がアンチパラレル配置であることにより、液晶層17は、その層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向33が図示のように上方向(12時方向)であるモノドメイン配向となる。なお、略平行とは、±5°程度の誤差を含むものとする。
本実施形態の液晶表示装置は以上のような構成を有しており、次に各開口部18の形状の違いによる光学的特性の差違をシミュレーション結果に基づいて説明する。
図2は、シミュレーション解析にて用いられる液晶表示装置の構造模式図である。図2で示す液晶表示装置は基本的に上記図1の液晶表示装置と同様の構造であり、ここでは特に各偏光板や光学補償板等の設定条件について図示する。シミュレーション解析においては、第1基板11、第2基板12の各々への配向処理の方向をアンチパラレル配置に設定した。液晶層17については、電圧無印加時のプレティルト角を89.8°としたモノドメイン配向に設定し、層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向を90°方向(12時方向)に設定し、液晶材料の誘電率異方性Δεを負の値に設定し、屈折率異方性Δnを約0.091に設定し、層厚(セル厚)を6.6μmに設定した。液晶層17のリタデーションΔn・dは600nmである。
第1偏光板21については、偏光層21aとこれより第1基板11に近い側のTAC(トリアセチルセルロース)層21bからなる偏光板を設定した。なお、第1基板11から遠い側のTAC層については省略した。偏光層21aの吸収軸は液晶層17の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向に対して45°方向に設定し、TAC層21bの面内遅相軸もこれと同じ方向に設定した。TAC層21bの面内位相差は3nm、厚さ方向位相差は50nmとした。第1視角補償板23については、面内位相差が55nm、厚さ方向位相差が220nmである負の二軸フィルムを設定し、かつその面内遅層軸を第1偏光板21の吸収軸に対して直交するように設定した。第2偏光板22については、偏光層22aとこれより第2基板12に近い側のTAC層22bからなる偏光板を設定した。なお、第2基板12から遠い側のTAC層については省略した。偏光層22aの吸収軸は液晶層17の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向に対して135°方向に設定し、TAC層22bの面内遅相軸もこれと同じ方向に設定した。TAC層22bの面内位相差は3nm、厚さ方向位相差は50nmとした。第2視角補償板24については、面内位相差が55nm、厚さ方向位相差が220nmである負の二軸フィルムを設定し、かつその面内遅層軸を第2偏光板22の吸収軸に対して直交するように設定した。
シミュレーションは(株)シンテック製液晶表示器シミュレータ LCD MASTER 8.3を用いて3次元解析(ポテンシャル計算、ダイレクタ計算)行った後、そのダイレクタの計算結果を用いて同シミュレータによる1次元解析を行うことにより、領域内平均透過率の視角特性を計算した。シミュレーション解析時の共通の条件は以下のとおりである。計算領域は100×100μmの矩形領域(1画素に相当)、面内分割数は50×50メッシュ、セル厚は上記のように6.6μmに設定し、その厚さ方向の分割数は30とした。矩形領域の第1電極13および第2電極14の構造は上下左右の各方向とも周期的な構造と定義した。そして、第1電極13に0V、第2電極14に2.6Vの電位を与えたときの定常状態における配向状態を解析した。なお、第1偏光板21の吸収軸は反時計回りに45°、第2偏光板22の吸収軸は時計回りに45°の配置とした(クロスニコル配置)。
図3(A)は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。ここに例示する条件(以下「条件1」という。)の開口部は、100×100μmの1画素の中央に配置されており、図中の右下方向へ伸びる第1枝部18aと左下方向へ伸びる第2枝部18bをそれぞれの一端で結合し、当該一端側が画素上部へ向かって結合した逆V字状の形状を有する。第1枝部18aおよび第2枝部18bは、それぞれの長さが約50μm、幅が約10μmである。第1枝部18aおよび第2枝部18bの延在方向は、液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向(図中の上方向;図1(B)参照)に対してそれぞれ反時計回り、時計回りに60°である。第1枝部18aと第2枝部18bの相互間の角度は120°の鈍角となる。
図4は、条件1の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。本等輝度曲線は中心が液晶表示装置の法線方向から観察したときの透過率を示し、各方位へ外側に向かうにしたがって極角観察角度が大きくなるように示している。破線の同心円は極角20°おきのガイドを示しており最外殻の実線円は極核80°を示している。また、各等輝度曲線上に示される数値は透過率(単位%)である。以下で示される等輝度曲線も同様である。図示のように、正面観察時において透過率が約10%であるのに対して、3時方向、6時方向のそれぞれにおいて8%以上の透過率が得られる極角範囲は約50°であり、6%以上の透過率が得られる極角範囲は約72°であった。すなわち、比較的浅い極角角度における透過率変化は大きい。また、12時方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転させた方向においては比較的に浅い観察角度で透過率が低下する傾向が観察された。
図3(B)は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。ここに例示する条件(以下「条件2」という。)の開口部は、100×100μmの1画素の中央に配置されており、図中の右下方向へ伸びる第1枝部18aと左下方向へ伸びる第2枝部18bをそれぞれの一端で結合し、当該一端側が画素上部へ向かって結合した逆V字状の形状を有する。第1枝部18aおよび第2枝部18bは、それぞれの長さが約50μm、幅が約10μmである。第1枝部18aおよび第2枝部18bの延在方向は、液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向(図中の上方向;図1(B)参照)に対してそれぞれ反時計回り、時計回りに45°である。第1枝部18aと第2枝部18bの相互間の角度は90°となる。
図5は、条件2の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。図示のように、正面観察時において透過率が約10%であるのに対して、3時方向、6時方向のそれぞれにおいて8%以上の透過率が得られる極角範囲は約55°であり、6%以上の透過率が得られる極角範囲は約72°であった。しかし、12時方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転させた方向においては比較的に浅い観察角度で透過率がわずかに低下する傾向が観察された。
図3(C)は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。ここに例示する条件(以下「条件3」という。)の開口部は、100×100μmの1画素の中央に配置されており、図中の右下方向へ伸びる第1枝部18aと左下方向へ伸びる第2枝部18bをそれぞれの一端で結合し、当該一端側が画素上部へ向かって結合した逆V字状の形状を有する。第1枝部18aおよび第2枝部18bは、それぞれの長さが約50μm、幅が約10μmである。第1枝部18aおよび第2枝部18bの延在方向は、液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向(図中の上方向;図1(B)参照)に対してそれぞれ反時計回り、時計回りに30°である。第1枝部18aと第2枝部18bの相互間の角度は60°の鋭角となる。
図6は、条件3の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。図示のように、正面観察時において透過率が約9.5%であるのに対して、3時方向、6時方向のそれぞれにおいて8%以上の透過率が得られる極角範囲は約65°であり、6%以上の透過率が得られる極角範囲は約75°であった。すなわち、より深い観察角度での透過率変化を小さくすることができている。また、12時方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転させた方向においては極角40°〜70°の範囲において透過率4%以上が得られており、この極角範囲での透過率を高くすることができている。
以上のシミュレーション解析により、左右方向の深い観察角度における透過率の変化を小さくし、かつ反視認方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転した方向において、広範囲な極角範囲で透過率を高く保持できるのは、逆V字状の開口部の各枝部の長手方向を液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向に対して時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°未満の角度をなす方向とした場合であることが分かった。また、詳細を割愛するが、更なるシミュレーション解析の結果、開口部の各枝部の長手方向と液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向とのなす角度の好適範囲は、45°より大きく80°以下の範囲であることが分かった。
次に、上記した逆V字状の開口部と同等またはそれ以上の効果が得られる開口部の構造として、逆Y字状の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果を説明する。
図7は、シミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部の一例を示す平面図である。ここに例示する条件の開口部は、100×100μmの1画素の中央に配置されており、図中の右下方向へ伸びる第1枝部28aと左下方向へ伸びる第2枝部28bと上方向へ伸びる第3枝部28cをそれぞれの一端で結合した逆Y字状の形状を有する。第1枝部28a、第2枝部28bおよび第3枝部28cは、それぞれの長さが約50μm、幅が約10μmである。第1枝部18aおよび第2枝部18bの延在方向は、液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向(図中の上方向;図1(B)参照)に対してそれぞれ反時計回り、時計回りに45°である。第1枝部18aと第2枝部18bの相互間の角度は90°となる。また、第3枝部28cの延在方向は、液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向(図中の上方向)に対して略平行である。また、第3枝部28cの他端部(他の枝部と結合しない端部)の幅方向の中央と、第1枝部28aの他端部(他の枝部と結合しない端部)の幅方向の中央を結ぶ直線の長さを約75μmとし、この直線と液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向とのなす角度を30°とした。
図8は、逆Y字状の開口部を有する液晶表示装置のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。図示のように、正面観察時において透過率が約8.5%であるのに対して、3時方向、6時方向のそれぞれにおいて8%以上の透過率が得られる極角範囲は約70°であり、6%以上の透過率が得られる極角範囲は約78°であった。すなわち、より深い観察角度での透過率変化を小さくすることができている。また、12時方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転させた方向において透過率が4%以下になるのは極角70°以上の領域のみとなり、視角特性が改善されることがわかった。
以上のシミュレーション解析により、左右方向の深い観察角度における透過率の変化を小さくし、かつ反視認方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転した方向において、広範囲な極角範囲で透過率を高く保持できるのは、逆Y字状の開口部の第1枝部と第2枝部の各長手方向を液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向に対して時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°の角度をなす方向とした場合であることが分かった。また、詳細を割愛するが、更なるシミュレーション解析の結果、第3枝部の他端部(他の枝部と結合しない端部)と第1枝部の他端部(他の枝部と結合しない端部)を結ぶ直線を第1直線とし、第3枝部の他端部(他の枝部と結合しない端部)と第2枝部の他端部(他の枝部と結合しない端部)を結ぶ直線を第2直線とすると、第1直線と第2直線のなす角度の好適範囲は45°よりも大きく80°以下の範囲であることが分かった。
次に、比較例の液晶表示装置のシミュレーション解析結果を説明する。
図9(A)は、比較例1のシミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部を示す平面図である。ここでは画素内にその上下方向に伸びる矩形状の開口部が配置されている。この開口部は、幅が約10μm、長さが約70μmである。その他のシミュレーション条件は上記と同様である。図10は、比較例1のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。3時方向および9時方向の視角特性はこのような開口部を配置しない場合に比べて比べ大幅に改善され、特に深い観察角度における透過率の低下が抑制される結果が得られた。しかし、正面観察時において透過率が約11%に対して、3時方向および6時方向において8%以上の透過率が得られる極角範囲は約55°であり、6%以上の透過率が得られる極角範囲は約72°であった。また、12時方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転させた方向においても浅い観察角度でも透過率が低くなる傾向がある。
図9(B)は、比較例2のシミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部を示す平面図である。ここでは画素内にその左右方向に伸びる矩形状の開口部が配置されている。この開口部は、幅が約10μm、長さが約70μmである。その他のシミュレーション条件は上記と同様である。図11は、比較例2のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。3時方向および9時方向の視角特性はこのような開口部を配置しない場合に比べて比べ大幅に改善され、特に深い観察角度における透過率の低下が抑制される結果が得られた。しかし、正面観察時において透過率が約12%に対して、3時方向および6時方向において8%以上の透過率が得られる極角範囲は約45°であり、6%以上の透過率が得られる極角範囲は約55°であった。したがって、上記した比較例1よりも透過率の変化が大きい。また、12時方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転させた方向においても、比較例1に比べてさらに浅い観察角度でも透過率が低くなる傾向がある。
図9(C)は、比較例3のシミュレーション解析にて使用した1画素内に配置した開口部を示す平面図である。ここでは画素内にその左右方向に伸びる矩形状の開口部が配置されている。この開口部は、2つの枝部を有し、これらの枝部の一端部が画素の下部に向かって結合したV字状の開口部であり、各枝部の幅が約10μm、長さが約50μmである。各枝部の延在方向は、液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向に対して時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°である。その他のシミュレーション条件は上記と同様である。図12は、比較例3のシミュレーション解析結果である明表示時における等輝度曲線を示した図である。正面観察時において透過率が約10%に対して、3時方向および6時方向において8%以上の透過率が得られる極角範囲は約45°であり、6%以上の透過率が得られる極角範囲は約65°であった。したがって、上記した比較例1よりも透過率の変化が大きい。しかし、12時方向から時計回りおよび反時計回りにそれぞれ45°回転させた方向においては比較例1に比べて浅い観察角度で透過率が上昇する傾向がある。
以上のような実施形態によれば、垂直配向型の液晶表示装置において表示面の左右方向における広い観察角度の範囲で透過率の低下を抑えることが可能となる。
なお、本発明は上述した内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態では1画素内に1つの開口部を配置していたが、1画素内に複数の開口部を配置してもよい。この実施形態は、例えば複数のストライプ状電極が交差した領域を画素とするドットマトリクス型において各画素が比較的に大きくなる場合や、任意の電極形状を有して画素(表示部)が文字や図柄など任意の形状を有するセグメント型を採用する場合において特に有効である。
具体的には、例えば図13(A)に示すように、逆V字状の複数の開口部18を1つの画素30において上下左右の各方向に対して周期的に同じ数ずつ均等に配置することができる。逆Y字状の複数の開口部18についても同様である(図14(A)参照)。また、例えば図13(B)、図14(B)に示すように複数の開口部18を1つの画素30内において市松状に配置することもできる。また、例えば図13(C)、図14(C)に示すように複数の開口部18を1つの画素30内において一部領域(図示の例では画素上側)へ偏って配置することもできる。また、1画素内に複数の開口部を配置する場合に、それら開口部の形状は1種類でなくてもよく、図14(D)に例示するように、逆V字状の開口部18と逆Y字状の開口部18を混在させてもよい。
また、上記した実施形態では、視角補償板として負の2軸光学異方性を有する視角補償板を用いる場合を例示していたが、負の一軸光学異方性を有する視角補償板を用いてもよい。また、2つの視角補償板を用いる場合を例示していたがいずれか1つの視角補償板のみ用いてもよい。さらに、2つの視角補償板を用いる場合であっても両者の面内および厚さ方向位相差は同じ値でなくてもよい。
11:第1基板
12:第2基板
13:第1電極
14:第2電極
15、16:配向膜
17:液晶層
18:開口部
18a、28a:第1枝部
18b、28b:第2枝部
28c:第3枝部
21:第1偏光板
21a、22a:偏光層
21b、22b:TAC層
22:第2偏光板
23:第1視角補償板
24:第2視角補償板
31、32:配向処理の方向
33:液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向

Claims (1)

  1. 対向配置された第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板の一面に設けられた第1電極と、
    前記第2基板の一面に設けられた第2電極と、
    前記第1基板と前記第2基板の間に設けられており、プレティルト角が90°未満であるモノドメイン垂直配向の液晶層、
    を含み、
    前記第1電極と前記第2電極が平面視で重なる領域において表示部が構成され、
    前記第1電極又は前記第2電極のいずれかは前記表示部内に配置される少なくとも1つの開口部を有し、
    前記開口部は、平面視において、各々の長手方向が互いに異なる方向であり各々の一端が結合した第1枝部及び第2枝部を有し、かつ前記第1枝部と前記第2枝部の結合した前記一端側を前記液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向と略同じ方向へ向けて配置されており、
    前記第1枝部と前記液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向のなす第1角度と前記第2枝部と当該液晶層の層厚方向の略中央における液晶分子の配向方向のなす第2角度が等しく、かつ、当該第1角度と当該第2角度の和が45°より大きく80°以下である、
    液晶表示装置。
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