JP6217363B2 - 荷室全高目印器、貨物車両、及び貨物車両の荷室全高確認方法 - Google Patents

荷室全高目印器、貨物車両、及び貨物車両の荷室全高確認方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷室全高目印器、貨物車両、及び貨物車両の荷室全高確認方法に関し、より詳細には、前方に運転室と、後方に運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の荷室の全高を確認することができる荷室全高目印器、それを設けた貨物車両、及び貨物車両の荷室全高確認方法に関する。
貨物を運搬する貨物車両は、キャブ(運転室)の全高以上の全高を有するボディ(荷室)を備えており、そのボディの後上端角部の接触事故が多いことが問題となっている。このボディの後上端角部が、高所にある構造物や障害物と接触する原因は、運転手がサイドミラー(車体外後写鏡)に映っているはずのボディの後上端角部を一目見ただけで把握できないため、荷室の全高が分かり難くなっていることにある。
その理由は、第一に、貨物車両のキャブに設けられているサイドミラーが、広範囲を映す必要性から鏡面の曲率を普通乗用車よりも大きくしているため、サイドミラーに映る鏡像上でボディの後上端角部の形状が角に見えないことにある。第二に、サイドミラーが運転手から物理的に遠くにあるため、サイドミラーに映る鏡像が小さくなることにある。第三に、貨物車両のボディの上端角部を、接触防止の予防策として丸めて形成しているために後上端角部を認識し難くなっていることにある。そして、第四に、貨物車両においては、キャブ幅よりもボディ幅の方が広い場合が多く、このこともサイドミラーの鏡像上でボディの後上端角部の把握を複雑困難にしている。
これに関して、普通車両の後端の位置、詳しくは後部バンパーの位置を確認するための車両用コーナーポール(例えば、特許文献1参照)や、後端位置確認装置(例えば、特許文献2参照)が提案されている。これらの装置によって、運転席から車両の後端の位置を容易に確認し、後退操作を容易にするものであるが、それらの装置は、車両の全高の目印とはなり得ない。
また、貨物車両の後退時の接触事故の防止策として、バックアイモニタやアラウンドビューモニタなどの間接視界を表示する装置、あるいは貨物車両と構造物や障害物との距離に応じた報知音を発する装置などが提案されている。どの装置も、運転手自身の確認行動を助けるものであるが、実際にどこを確認すべきかがわかり難い。また、貨物車両の運転の自動化が進めば、貨物車両側で周囲の構造物や障害物を察知して、操舵や速度の制御もできるようになるが、それにはコストが掛かってしまう。
特開平5−42851号公報 特開平10−315852号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その課題は、安価に製造することができ、且つ運転手が車体外後写鏡を一目見ただけで、荷室の全高を把握することができる荷室全高目印器、貨物車両、及び貨物車両の荷室全高確認方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の荷室全高目印器は、前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の車外表面で、且つ前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に映る範囲に設けられた荷室全高目印を備え、前記運転室内から前記車体外後写鏡を見たときに、前記車体外後写鏡に映った前記荷室全高目印が、鏡像上の前記荷室全高目印と鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線を示し、鏡像上の前記後上端角部の目印として構成される。
なお、ここでいう貨物車両の車外表面とは、貨物車両の運転室を前方、及び荷室を後方とすると共に、地面側を下方、及びその反対側を上方とした場合に、荷室の外側面、荷室の外前面、運転室の外後面、運転室の扉の側面窓を含む外側面部分のことをいう。また、荷室の後上端角部とは、荷室の上面と側面と背面の角部のことをいう。
加えて、この荷室全高目印としては、貨物車両の荷室や運転室の色と異なる色を塗布して形成したもの、貨物車両の荷室や運転室の色と異なる色を塗布した部材を設けたもの、鏡などの反射体を設けたもの、又はランプなどの発光体を設けたものを用いる。
更に、ここでいう仮想目印線とは、車体外後写鏡の鏡像上の仮想の線であり、実際には見えない線のことである。この仮想目印線を荷室全高目印から辿った先が荷室の後上端角部となる。
この構成によれば、車体外後写鏡に映る範囲の車外表面に設けた荷室全高目印が車体外後写鏡に映って鏡像上の仮想目印線を示すので、車体外後写鏡の鏡像上の荷室全高目印から仮想目印線を辿った先が、荷室の後上端角部となる。これにより、運転手が車体外後写鏡を一目見るだけで、荷室の後上端角部を確認して、荷室の全高位置を把握することができるので、ひさしや看板などの高所にある構造物や障害物と貨物車両の荷室との接触事故を防ぐことができる。
また、貨物車両の後退時に、バックアイモニタやアラウンドビューモニタなどの間接視界表示、あるいは構造物や障害物との距離に応じた報知音の発生などの従来技術と比べて、車体外後写鏡に映る範囲の車外表面に色や光などで荷室の後上端角部の目印となる仮想目印線を示す荷室全高目印を設けるだけの構成のため、安価に製造することができる。
加えて、車体外後写鏡に貨物車両が映り込む領域は、通常車体外後写鏡の幅の1/4〜1/3程度であり、貨物車両のボディであることを示す以外に使用されていない領域であるため、荷室全高目印器をその領域に映り込ませても、運転の邪魔にはならない。
一方、上記の課題を解決するための本発明の荷室全高目印器は、前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に設けられた荷室全高目印を備え、前記運転室内の運転席から前記車体外後写鏡を見たときに、前記荷室全高目印が、前記荷室全高目印と前記車体外後写鏡の鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線を示し、鏡像上の前記後上端角部の目印として構成される。
この構成によれば、車体外後写鏡に設けた荷室全高目印が、車体外後写鏡の鏡像上の仮想目印線を示すので、車体外後写鏡の鏡像上の荷室全高目印から仮想目印線を辿った先が、荷室の後上端角部となる。よって、前述と同様に、運転手が車体外後写鏡を一目見るだけで荷室の全高位置を把握することができる。
また、上記の荷室全高目印器において、前記荷室全高目印が、前記車体外後写鏡の鏡像上の前記後上端角部の位置に合わせて移動可能に構成されると、運転手の体格や運転姿勢
などの個人差に合わせて、荷室全高目印の位置を調節することができ、車体外後写鏡を運転手に合わせて位置を調整しても、荷室全高目印が車体外後写鏡の鏡像上の荷室の後上端角部を示すようにすることができる。
例えば、荷室全高目印を移動可能にする機構として、荷室全高目印がスライドするスライド機構や、荷室全高目印の示す仮想目印線の角度を可変する回動機構を用いることができる。
加えて、上記の荷室全高目印器において、前記車体外後写鏡の鏡像上の水平線を示して該水平線の目印となる水平線目印を備えるように構成されると、車体外後写鏡が動いた場合でも、水平線目印を車体外後写鏡の鏡像上の水平線に合わせれば、荷室全高目印が車体外後写鏡の鏡像上の荷室の後上端角部を示すようになるので、容易に車体外後写鏡と荷室全高目印器との位置合わせを行うことができる。
そして、上記の課題を解決するための貨物車両は、上記に記載の荷室全高目印器を設けて構成される。この構成によれば、荷室全高目印器により、運転手が車体外後写鏡を一目見ただけで荷室の全高を把握し、構造物や障害物との接触事故を回避することができる。
また、荷室の後上端角部に荷室全高目印器を設けるだけでよく、安価に製造することができると共に、従来技術の貨物車両にも後付することができる。
そして、上記の課題を解決するための貨物車両の荷室全高確認方法は、前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の車外表面で、且つ前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に映る範囲に設けられた荷室全高目印を、前記運転室内の運転席から視認可能に前記車体外後写鏡に映し、前記車体外後写鏡の鏡像上の前記荷室全高目印が示す鏡像上の前記荷室全高目印と鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線により鏡像上の前記後上端角部を確認させて、前記荷室の全高位置を把握させることを特徴とするものである。
一方、上記の課題を解決するための貨物車両の荷室全高確認方法は、前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に設けられた荷室全高目印を、前記運転室内の運転席から視認させ、前記荷室全高目印が示す前記荷室全高目印と前記車体外後写鏡の鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線により鏡像上の前記後上端角部を確認させて、前記荷室の全高位置を把握させることを特徴とするものである。
これらの方法によれば、運転手が車体外後写鏡を一目見ただけで、荷室全高目印により、車体外後写鏡の鏡像上の荷室の後上端角部を認識して、荷室の全高を把握することができるので、荷室の後上端角部を構造物や障害物に接触することを回避することができる。
本発明の荷室全高目印器、貨物車両、及び貨物車両の荷室全高確認方法によれば、荷室全高目印器の荷室全高目印が、車体外後写鏡の鏡像上の仮想目印線を示し、その仮想目印線を辿ることで、荷室の後上端角部を認識することができる。これにより、運転手が車体外後写鏡を一目見るだけで、荷室の後上端角部を確認して、荷室の全高位置を把握することができるので、ひさしや看板などの高所にある構造物や障害物と貨物車両の荷室との接触事故を防ぐことができる。
また、貨物車両の車外表面や車体外後写鏡に色や光などで荷室の後上端角部の目印となる仮想目印線を示す荷室全高目印を設けるだけの構成のため、安価に製造することができ
ると共に、従来技術の貨物車両に容易に取り付けることができる。
本発明に係る第一の実施の形態の荷室全高目印器を設けた貨物車両を示した図である。 図1に示す荷室全高目印器が車体外後写鏡に映る様子を示した図である。 本発明に係る第二の実施の形態の荷室全高目印器を設けた貨物車両を示した図である。 図3に示す荷室全高目印器が車体外後写鏡に映る様子を示した図である。 本発明に係る第三の実施の形態の荷室全高目印器を設けた貨物車両を示した図である。 図5に示す荷室全高目印器が車体外後写鏡に映る様子を示した図である。 本発明に係る第四の実施の形態の荷室全高目印器を設けた貨物車両を示した図である。 図7に示す荷室全高目印器が車体外後写鏡に映る様子を示した図である。 本発明に係る第五の実施の形態の荷室全高目印器を設けた貨物車両を示した図である。 図9に示す荷室全高目印器が車体外後写鏡に映る様子を示した図である。 本発明に係る第六の実施の形態の荷室全高目印器を設けた貨物車両を示した図である。 図11に示す貨物車両の運転室のドア部の断面を示した断面図である。 図11に示す荷室全高目印器が車体外後写鏡に映る様子を示した図である。 本発明に係る第七の実施の形態の荷室全高目印器を示した図である。 図15に示す荷室全高目印器と車体外後写鏡の断面を示した断面図である。 貨物車両の荷室の全高把握状況の評価実験結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態の荷室全高目印器、貨物車両、及び貨物車両の荷室全高確認方法について、図面を参照しながら説明する。なお、図1における左右方向で貨物車両の後方から前方へ向かう方向をx1とし、右左方向で貨物車両の前方から後方へ向かう方向をx2とし、上下方向で鉛直下向きの方向をy1とし、下上方向で鉛直上向きの方向をy2とする。また、図2、図4、図6、図8、図10、図13、及び図14のサイドミラー(車体外後写鏡)に映る鏡像上の部材については、符号に「’」を付けて区別した。加えて、左のサイドミラーは貨物車両の左側を映し、右のサイドミラーは貨物車両の右側を映しており、左右で同符号の部材は、貨物車両の左側と右側の両方に設けられていることを示す。
まず、本発明に係る第一〜第八の実施の形態の荷室全高目印器を備える貨物車両の構成について、図1を参照しながら説明する。図1に示すように、貨物車両1は、前方x1側にキャブ(運転室)2と、図示しないエンジンなどを支持するシャーシ(基台)3と、後方x2側にボディ(荷室)4とを備える。
キャブ2には、図示しない運転席が設けられ、運転手が搭乗して貨物車両の運転を操作するところである。このキャブ2には、左右にサイドミラー(車体外後写鏡)5A及び5Bが設けられており、運転手は運転席に座ったままこのサイドミラー5A及び5Bに映る鏡像を見て、貨物車両1の後方や側方を確認している。
ボディ4は、貨物を収容するところである。このボディ4の全高h1は、キャブ2の全高h2よりも高くなっている。このボディ4の全高h1が貨物車両1の全高であり、ボデ
ィ4の全幅b1が貨物車両1の全幅となる。なお、ここでいう全幅とは、サイドミラー5A及び5Bを除いた部分となっている。
このボディ4は、前方x1側の前面4a、両側の側面4b(図示していない反対側の面も含む)、上方y2側の上面4c、下方y1側の底面4d、及び後方x2側の背面4eにより、箱状に形成されている。
このボディ4の側面4bと上面4cとの角の上端角部4fには、衝突防止策として、丸みが設けられており、側面4bと上面4cと背面4eの角の後上端角部4gにも、その丸みが設けられている。
サイドミラー5A及び5Bは、貨物車両1の後方x2側を映す鏡であり、ボディ4の後方x2側を含む広範囲を映す必要性から曲率が大きく設定されている。曲率とは曲率半径の逆数のことである。つまり、このサイドミラー5A及び5Bは、曲率半径の小さい凸曲面に形成されている。
乗用車のサイドミラーの曲率半径は1000R〜1200Rに設定されるが、貨物車両1のサイドミラー5A及び5Bの曲率半径は1000R〜400Rに設定され、貨物車両1のボディ4の大きさによっては800R〜600Rに設定される。また、このサイドミラー5A及び5Bは、曲率半径の異なる複数の鏡面を組み合わせたもの、例えば、曲率半径600Rと曲率半径400Rを組み合わせたものもある。
以上の構成は第一〜第八の実施の形態について共通の構成である。
図2に示すように、この貨物車両1は、運転手がサイドミラー5A及び5Bに映る鏡像からボディ4の後上端角部4gが分かり難いという問題がある。その理由は、第一に、サイドミラー5A及び5Bが、広範囲を映す必要性から鏡面の曲率を普通乗用車よりも大きくしているため、サイドミラー5A及び5Bに映る鏡像上でボディ4’の後上端角部4g’の形状が角に見えないことにある。第二に、サイドミラー5A及び5Bが運転手から物理的に遠くにあるため、特にサイドミラー5Aに映る鏡像が小さくなることにある。第三に、貨物車両1のボディ4の上端角部4fを、接触防止の予防策として丸めて形成していることにある。そして、第四に、貨物車両においては、キャブ幅よりもボディ幅の方が広い場合が多く、このこともサイドミラーの鏡像上でボディの後上端角部の把握を複雑困難にしている。以上の理由から、サイドミラー5A及び5Bに映る鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’の形状が角に見えず、運転手がサイドミラー5A及び5Bの鏡像上で後上端角部4g’を認識し難くなっている。
そこで、本発明に係る第一の実施の形態のボディ前面マーカ(荷室全高目印器)10は、図1に示すように、ボディ4の前面4aで、且つサイドミラー5A及び5Bに映る範囲に設けられる荷室全高目印11を備え、図2に示すように、キャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、サイドミラー5A及び5Bに映った荷室全高目印11’が、鏡像上の荷室全高目印11’と鏡像上の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上の仮想目印線ML’を示し、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’の目印として構成される。
また、このボディ前面マーカ10は、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’を示して、その水平線HL’の目印となる水平線目印12を備えて構成される。
なお、図1では、サイドミラー5Bの映る範囲に設けられているボディ前面マーカ10は図示しないが、設けられているものとする。
図1に示すように、この荷室全高目印11と水平線目印12は、ボディ4の前面4aに、ボディ4の色とは異なる色を塗布して形成される。
図2に示すように、荷室全高目印11は、サイドミラー5A及び5Bに映るように配置されると共に、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の荷室全高目印11’と鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上で水平方向の仮想目印線ML’を示すように、仮想目印線ML’に沿って線状に形成される。なお、この実施の形態では、鏡像上の仮想目印線ML’が水平方向となるように鏡像上の荷室全高目印11’が水平方向を示す線状となるように形成される。
このように、仮想目印線ML’に沿うように形成することで、鏡像上の荷室全高目印11’が仮想目印線ML’を示すことができ、その仮想目印線ML’を視線で辿り易くなっている。
水平線目印12も荷室全高目印11と同様に、サイドミラー5A及び5Bに映るように配置されると共に、鏡像上の水平線HL’を示すように水平線HL’に沿って線状に形成される。
貨物車両1の走行中などにサイドミラー5A及び5Bの位置がずれた場合に、水平線目印12をサイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’の水平方向になるように、サイドミラー5A及び5Bの位置を合わせると、鏡像上の荷室全高目印11’により、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’を示すことができる。
本発明に係る第二の実施の形態のボディ前面マーカ20は、図3に示すように、第一の実施の形態の荷室全高目印11と水平線目印12とを一つの目印としてボディ4の前面4aにボディ4の色とは異なる色を塗布して形成される。このボディ前面マーカ20の上方y2側の端部が荷室全高目印21となり、一方、下方y1側の端部が水平線目印22となる。
この荷室全高目印21は、サイドミラー5A及び5Bに映ったときに、ボディ前面マーカ20の上方y2側の端部を鏡像上の仮想目印線ML’に沿うように形成して構成される。また、この水平線目印22は、サイドミラー5A及び5Bに映ったときに、ボディ前面マーカ20の下方y1側の端部を鏡像上の水平線HL’に沿うように形成して構成される。
このボディ前面マーカ20は、荷室全高目印21と水平線目印22とが一体的に構成されているので、運転手がサイドミラー5A及び5Bを見たときに大きく映り、目立つので、仮想目印線ML’が分り易くなっている。そのため、容易に鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’を認識することができる。
本発明に係る第三の実施の形態のボディ前面マーカ30は、図5に示すように、ボディ4の前面4aで、且つサイドミラー5A及び5Bに映る範囲に設けられる荷室全高目印31を備え、図6に示すように、キャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、サイドミラー5A及び5Bに映った荷室全高目印31’が、鏡像上の荷室全高目印31’と鏡像上の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上の仮想目印線ML’を示し、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’の目印として構成される。
また、このボディ前面マーカ30は、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’を示して、その水平線HL’の目印となる水平線目印32を備えて構成される。
また、このボディ前面マーカ30は、上方y2側の端部にボディ4の色とは異なる色を塗布して形成された荷室全高目印31を設けたスライド部材33と、下方y1側の端部にボディ4の色とは異なる色を塗布して形成された水平線目印32を設け、スライド部材33をボディ4の前面4aを下方y1方向、及び上方y2方向にスライド可能に支持する支持部材34を備え、荷室全高目印31が、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の後上端角部4g’の位置に合わせて移動可能に構成される。
加えて、このボディ前面マーカ30は、図示しないスライド部材33の位置を固定するロック機構を備え、貨物車両1の走行中にスライド部材33が支持部材34に対してスライドしないように構成される。
図6に示すように、荷室全高目印31は、サイドミラー5A及び5Bに映るように配置されると共に、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の荷室全高目印31’と鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上で水平方向の仮想目印線ML’を示すように、仮想目印線ML’に沿って線状に形成される。
水平線目印32も荷室全高目印11と同様に、サイドミラー5A及び5Bに映るように配置されると共に、鏡像上の水平線HL’を示すように水平線HL’に沿って線状に形成される。
図6に示すように、上記の構成の荷室全高目印31が、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上で、仮想目印線ML’に沿った線状に形成されていることから、仮想目印線ML’を示すことができ、その仮想目印線ML’を視線で辿り易くなっている。そして、その仮想目印線ML’を辿った先が鏡像上の後上端角部4g’となるように構成される。
また、運転手の体格や運転姿勢などが変わったときに、鏡像上の荷室全高目印31’の示す仮想目印線ML’の延長線上に後上端角部4g’が位置するように、スライド部材33を支持部材34に対して下方y1方向、あるいは上方y2方向にスライドすることができるので、運転手の体格や運転姿勢などの個人差に合わせることができる。
加えて、貨物車両1の走行中などにサイドミラー5A及び5Bの位置がずれた場合に、水平線目印32をサイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’の水平方向になるように、サイドミラー5A及び5Bの位置を合わせると、鏡像上の荷室全高目印31’により、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’を示すことができる。
本発明に係る第四の実施の形態のボディ前面マーカ40は、図7に示すように、ボディ4の前面4aで、且つサイドミラー5A及び5Bに映る範囲に設けられた荷室全高目印41を備え、図6に示すように、キャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、サイドミラー5A及び5Bに映った荷室全高目印41’が、鏡像上の荷室全高目印41’と鏡像上の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上の仮想目印線ML’を示し、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’の目印として構成される。
また、このボディ前面マーカ40は、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’を示して、その水平線HL’の目印となる水平線目印42を備えて構成される。
図7に示すように、この荷室全高目印41と水平線目印42は、ボディ4の前面4aに、ボディ4の色とは異なる色を塗布して形成される。
また、図8に示すように、鏡像上の荷室全高目印41’は、鏡像上で、ボディ前面マーカ40’と後上端角部4g’とを結ぶ目印線ML’を示すように、目印線ML’方向に沿
って斜めに形成される。この鏡像上の荷室全高目印41’の示す鏡像上の目印線ML’を鏡像上で辿って行くと、目印線ML’の延長線上が鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’となる。
この実施の形態の鏡像上の仮想目印線ML’は、第一〜第三の実施の形態の仮想目印線ML’が水平方向を示していたことに対して、サイドミラー5Aでは、図中の左上がりの方向を、サイドミラー5Bでは、図中の右上がりの方向となっている。
本発明に係る第五の実施の形態のボディ前面マーカ50は、図9に示すように、ボディ4の前面4aで、且つサイドミラー5A及び5Bに映る範囲に設けられた荷室全高目印51を備え、図10に示すように、キャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、サイドミラー5A及び5Bに映った荷室全高目印51’が、鏡像上の荷室全高目印51’と鏡像上の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上の仮想目印線ML’を示し、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’の目印として構成される。
また、このボディ前面マーカ50は、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’を示して、その水平線HL’の目印となる水平線目印52を備えて構成される。
このボディ前面マーカ50は、上方y2側の端部にボディ4の色とは異なる色を塗布して形成された荷室全高目印51を設けた回動部材53と、下方y1側の端部にボディ4の色とは異なる色を塗布して形成された水平線目印52を設け、回動部材53を回動軸54を中心にして回動可能に支持する支持部材55を備え、荷室全高目印31が、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の後上端角部4g’の位置に合わせて移動可能に構成される。
加えて、このボディ前面マーカ50は、回動部材53の位置を固定する図示しないロック機構を備え、貨物車両1の走行中に回動部材53が支持部材55に対して回動しないように構成される。
図10に示すように、上記の構成の荷室全高目印51が、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上で、仮想目印線ML’に沿った線状に形成されていることから、仮想目印線ML’を示すことができ、その仮想目印線ML’を視線で辿り易くなっている。そして、その仮想目印線ML’を辿った先が鏡像上の後上端角部4g’となるように構成される。
また、運転手の体格や運転姿勢などが変わったときに、鏡像上の荷室全高目印51’の示す仮想目印線ML’の延長線上に後上端角部4g’が位置するように、回動部材53を支持部材55に対して回動することができるので、荷室全高目印51’の示す仮想目印線ML’の角度を可変して、運転手の体格や運転姿勢などの個人差に合わせることができる。
加えて、貨物車両1の走行中などにサイドミラー5A及び5Bの位置がずれた場合に、水平線目印52をサイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’の水平方向になるように、サイドミラー5A及び5Bの位置を合わせると、鏡像上の荷室全高目印51’により、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’を示すことができる。
本発明に係る第六の実施の形態のドア側面マーカ(荷室全高目印器)60は、図11に示すように、キャブ2の側面に備えられたドア6で、且つサイドミラー5A及び5Bに映る範囲に設けられた荷室全高目印61を備え、図13に示すように、キャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、サイドミラー5A及び5Bに映った荷室全高目印61’が、鏡像上の荷室全高目印61’と鏡像上の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上の仮想目印線ML’を示し、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’の目印として構成
される。
また、このドア側面マーカ60は、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’を示して、その水平線HL’の目印となる水平線目印62を備えて構成される。
キャブ2のドア(扉)6は、図12の断面図に示すように、ドア本体6aとサイドウィンドウ(側面硝子)6bを備えている。サイドウィンドウ6bは、ドア本体6aにラン(窓枠)6cを介して嵌め込まれ、ドア本体6aの内側からシール6dによりシールされている。
そこで、このドア側面マーカ60の荷室全高目印61は、ドア6の色とは異なる色の目印クリップ(目印取付具)61aと、ドア6の色と同じ色の伸縮性の素材で形成された伸縮部材61bとを備え、一方の目印クリップ61aをドア本体6a又はラン6cのどちらか一方に引っ掛け、伸縮部材61bを伸ばして、他方の目印クリップ61aをドア本体6a又はラン6cの他方に引っ掛けることで、ドア6に固定されている。なお、水平線目印62は、荷室全高目印61の構成と同様であるため、その説明は省略する。
図13に示すように、上記の構成の荷室全高目印61の目印クリップ61aが、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上で、仮想目印線ML’に沿ってドア6に取り付けられていることから、仮想目印線ML’を示すことができ、その仮想目印線ML’を視線で辿り易くなっている。そして、その仮想目印線ML’を辿った先が鏡像上の後上端角部4g’となるように構成される。
また、運転手の体格や運転姿勢などが変わったときに、鏡像上の荷室全高目印61’の示す仮想目印線ML’の延長線上に後上端角部4g’が位置するように、再度目印クリップ61aを取り付けることで、荷室全高目印61’の示す仮想目印線ML’の位置を移動して、運転手の体格や運転姿勢などの個人差に合わせることができる。また、目印クリップ61aで取り付けているため、位置を調節するときに簡単に取り外すことができる。
加えて、貨物車両1の走行中などにサイドミラー5A及び5Bの位置がずれた場合に、水平線目印62をサイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’の水平方向になるように、サイドミラー5A及び5Bの位置を合わせると、鏡像上の荷室全高目印61’により、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’を示すことができる。
本発明に係る第七の実施の形態のミラー筐体マーカ(荷室全高目印器)70は、図14に示すように、キャブ2の外に備えられたサイドミラー5A及び5Bに設けられた荷室全高目印71を備え、キャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、荷室全高目印71が、荷室全高目印71とサイドミラー5A及び5Bの鏡像上の後上端角部4g’とを結ぶ鏡像上の仮想目印線ML’を示し、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’の目印として構成される。
また、このドア側面マーカ70は、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の水平線HL’を示して、その水平線HL’の目印となる水平線目印72を備えて構成される。
このミラー筐体マーカ70の荷室全高目印71と水平線目印72は、上記の第一〜第六の実施の形態とは異なり、サイドミラー5A及び5Bには映らずに、仮想目印線ML’と水平線HL’を示すように構成されている。
図15に示すように、サイドミラー5Aは、ミラー筐体5aと鏡面ガラス5bと鏡面ガラス5bに蒸着された金属5cから構成され、ミラー筐体5aに鏡面ガラス5bを嵌め込
んで形成される。
そこで、このミラー筐体マーカ70は、ミラー筐体5aの色とは異なる色の目印クリップ(目印取付具)71aと、ミラー筐体5aの色と同じ色の伸縮性の素材で形成された伸縮部材71bとを備え、一方の目印クリップ71aをミラー筐体5aのどちらか一方に引っ掛け、伸縮部材71bを伸ばして、他方の目印クリップ71aをミラー筐体5aの他方に引っ掛けることで、サイドミラー5Aに固定されている。なお、水平線目印72は、荷室全高目印71の構成と同様であるため、その説明は省略する。
図14に示すように、上記の構成の荷室全高目印71の二つの目印クリップ71aが、サイドミラー5A及び5Bの両側に取り付けられ、その目印クリップ71aを結ぶ線が、鏡像上の仮想目印線ML’となることから、仮想目印線ML’を示すことができ、その仮想目印線ML’を視線で辿り易くなっている。そして、その仮想目印線ML’を辿った先が鏡像上の後上端角部4g’となるように構成される。
このミラー筐体マーカ70も第六の実施の形態と同様に、目印クリップ71aを簡単に外すことができ、運転手の体格や運転姿勢が変わったときには、荷室全高目印71と水平線目印72の位置を容易に調節することができる。
上記の第一〜第五の実施の形態のボディ前面マーカ10、20、30、40、及び50と第六の実施の形態のドア側面マーカ60を設けた貨物車両1の荷室全高確認方法について説明する。図2、図4、図6、図8、図10、及び図13に示すように、運転手がキャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、各マーカ10〜60の荷室全高目印11、21、31、41、51、及び61が、サイドミラー5A及び5Bに映る。運転手が貨物車両1を後退させる場合に、サイドミラー5A及び5Bの鏡像上の荷室全高目印11’、21’、31’、41’、51’、及び61’を視認し、それらの示す仮想目印線ML’方向に視線を辿った先にボディ4’の後上端角部4g’を確認する。運転手は、後上端角部4g’を確認することで、ボディ4の全高位置を把握する。そして、高所にある構造物や障害物とその鏡像上の後上端角部4g’とを見比べて、鏡像上の後上端角部4g’が構造物や障害物に接触しないように貨物車両1を後退させる。
上記の第七の実施の形態のミラー筐体マーカ70を設けた貨物車両1の荷室全高確認方法について説明する。図14に示すように、運転手がキャブ2内の運転席からサイドミラー5A及び5Bを見たときに、ミラー筐体マーカ70の荷室全高目印71を視認する。運転手が貨物車両1を後退させる場合に、その荷室全高目印71の示す仮想目印線ML’方向に視線を辿った先にボディ4’の後上端角部4g’を確認する。運転手は、後上端角部4g’を確認することで、ボディ4の全高位置を把握する。そして、高所にある構造物や障害物とその鏡像上の後上端角部4g’とを見比べて、鏡像上の後上端角部4g’が構造物や障害物に接触しないように貨物車両1を後退させる。
上記の第一〜第五の実施の形態のボディ前面マーカ10〜50、第六の実施の形態のドア側面マーカ60、及び第七の実施の形態のミラー筐体マーカ70(以下、各マーカ10〜70とする)と、それを設けた貨物車両1と、貨物車両1の荷室全高確認方法によれば、図2、図4、図6、図8、図10、図13、及び図14に示すように、各マーカ10〜70の荷室全高目印11、21、31、41、51、61、及び71(以下、各荷室全高目印11〜71とする)が、鏡像上の仮想目印線ML’を示すので、その仮想目印線ML’を辿った先にボディ4’の後上端角部4g’を確認することができる。これにより、運転手がサイドミラー5A及び5Bを一目見るだけで、ボディ4の全高位置を把握できるので、ひさしや看板などの高所にある構造物や障害物と貨物車両1のボディ4との接触事故を防ぐことができる。
また、貨物車両1の後退時に、バックアイモニタやアラウンドビューモニタなどの間接視界表示、あるいは構造物や障害物との距離に応じた報知音の発生などの従来技術と比べて、上記に説明した通り、ボディ4の前面4aとキャブ2の側面のドア6とサイドミラー5A及び5Bに、各荷室全高目印11〜71を設けるだけの構成のため、安価に製造することができると共に、従来技術の貨物車両にも容易に取り付けることができる。
加えて、ボディ4の全高位置を容易に把握することができるので、ボディ4の上端角部4fの丸みを無くしたり、サイドミラー5A及び5Bの曲率を小さくしたりといった変更が不要になるため、従来技術の貨物車両1に適用することができるので、仕様を変えることがない。そのため、操作性が変わらない。
更に、第一〜第六の実施の形態では、サイドミラー5A及び5Bに貨物車両1が映り込む領域は、通常サイドミラー5A及び5Bの幅の1/4〜1/3程度であり、貨物車両1のボディ4であることを示す以外に使用されていない領域であるため、その領域に各荷室全高目印11〜61を映り込ませても運転の邪魔にはならない。また、第七の実施の形態によれば、そもそも荷室全高目印71がサイドミラー5A及び5Bには映らないため、運転の邪魔にはならない。
また、各マーカ10〜70は、ボディ4の前面4a、ドア6、及びサイドミラー5A及び5Bなどに設けることで、貨物車両1の全高h1及び全幅b1を超えることがなく、且つ貨物車両1の側面から直接見え辛く、意匠性が損なわれない。
次に、上記の第一〜第七の実施の形態の各マーカ10〜70に相当する効果を生じる目印を用いて、ボディの全高位置を示す目印が無い場合とボディの全高位置を示す目印がある場合で、実際のボディの全高位置と運転手の認識するボディの全高位置とにズレがあるかを測定した実験結果について図16を参照しながら説明する。
この実験は、ボディの全高よりも高い場所からその中程まで除々に降下する測定器をキャブとボディとの間に設けて行った。具体的には、運転手にサイドミラーを見てもらい、サイドミラーに映る測定器の位置がボディの後上端角部、つまり全高位置と判断した位置になったときに測定器の降下を止める。そして、そのときの測定器の測定位置と正しい全高位置を示す正解位置との誤差を測定したものである。また、ボディの全高位置を示す目印としては、ボディの後上端角部から10cm程度突出させたものを用いて行った。
図16の条件Aは、ボディの全高位置を示す目印が無い場合で測定した結果である。条件Bは、ボディの全高位置を示す目印がある場合で測定した結果である。条件Cは、条件Bを行った後に、再度、ボディの全高位置を示す目印が無い場合で測定した結果である。
なお、この実験結果の測定器の測定位置と正解位置との誤差は、測定器を設けた位置での誤差である。よって、この誤差を実際の後退作業に当てはめると、ボディの全高位置と構造物や障害物との間の長さはその誤差の約三倍の値となる。例えば、実験における誤差が+100mmの場合は、実際のボディの全高位置と構造物や障害物との間の長さが300mm程度になり、実験における誤差が−100mmの場合は、実際のボディの全高位置が構造物や障害物よりも300mm程度高い位置になり、ボディと構造物や障害物とが接触することになる。
条件Aの場合は、貨物車両のボディの全高の目印がなく、ボディの後上端角部が分かり難いことから、測定器の測定位置と正解位置との誤差がマイナスの値になる頻度が高い。一方、条件Bでは、測定器の測定位置と正解位置との誤差がマイナスの値になることが無
かった。
また、条件Cの場合は、条件Aと比較すると測定器の測定位置と正解位置との誤差がマイナスの値になる頻度が少なくなるが、条件Bのばらつきと比べて、ばらつきが大きい。先に条件Bを行って、ある程度の目安がついた状態でも測定器の測定位置と正解位置との誤差がマイナスの値になることは、後退作業の都度、認識のズレを補正する情報提供が必要と考える根拠となる。
図16に示す実験結果より、ボディの全高位置の目印となるものがあれば、運転手はサイドミラーを一目見て、ボディの全高位置を把握することが可能となることが分かる。よって、上記の第一〜第七の実施の形態の各マーカ10〜70を設けた貨物車両1では、各マーカ10〜70の水平方向、あるいは目印線方向の延長線上にボディ4の後上端角部4gを示すことができるので、ボディ4の全高位置の目印となる。これにより、後退作業の都度、運転手の認識のズレを補正することができるので、ボディ4の後上端角部4gが構造物や障害物と接触することを回避できることが分かる。
なお、上記の第一〜第七の実施の形態では、左右のサイドミラー5A及び5Bの両方に映るように、各マーカ10〜70を設けた例を説明したが、本発明はこれに限定されずに、例えば、左右のどちらか一方のサイドミラーに映るように各マーカ10〜70を設けてもよい。
また、上記の第一〜第七の実施の形態において、各荷室全高目印11〜71、各水平線目印12〜72を、夜間に発光する夜光塗料を塗布して形成すると、夜間でも使用することができる。また、本発明は塗料を塗布することに限定されない。例えば、塗料を塗布する代わりに、反射鏡やランプなどの発光体を貼り付けてもよい。ランプなどの発光体を用いる場合には、複数の発光体を仮想目印線ML’に沿って並べる、あるいは矢印形状に発光させるように構成するとよい。
また、第一、第二、及び第四の実施の形態と同様の構成を、ボディ4の側面4bに設けてもよいが、その場合は、ボディ4の側面4bの意匠性が損なわれるので、好ましくは、上記の実施の形態のように、ボディ4の前面4aがよい。
また、第三及び第五の実施の形態と同様の構成を、ボディ4の前面4aではなく、キャブ2の後ろに取り付けることもできる。
また、第四及び第五の実施の形態では、荷室全高目印41及び54を、図8及び図10のサイドミラー5Aでは図中の左上がりになる仮想目印線ML’を、サイドミラー5Bでは図中の右上がりになる仮想目印線ML’を示すようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、サイドミラーの鏡像上の荷室全高目印が分かり易くなる、具体的には、鏡像上の荷室全高目印が大きく見えたり、仮想目印線の傾きがはっきり見えたりすれば、左のサイドミラーでは図中の左下がり、右のサイドミラーでは図中の右下がりになるようにしてもよいまた、左右のサイドミラーにおける仮想目印線の傾きを統一の方向にしてもよい。
また、第六の実施の形態では、目印クリップ61aと伸縮部材61bで荷室全高目印61を形成したが、図12の断面図に示すように、サイドウィンドウ6bとドア本体6aとの段差の部分に、第三の実施の形態のようなスライド機構で構成した荷室全高目印と水平線目印を設けてもよい。同様に、第七の実施の形態でも、サイドミラー5A及び5Bにスライド機構で構成した荷室全高目印と水平線目印を設けてもよい。
また、第六の実施の形態では、意匠性を損なわないために、伸縮部材61bをドア6の色と同じ色で形成したが、目立つようにドア6の色と異なる色にしてもよい。
また、上記の実施の形態の各マーカ10〜70を複数組み合わせて、より確実に仮想目印線ML’を示して、鏡像上のボディ4’の後上端角部4g’を確認させることもできる。例えば、第三の実施の形態のボディ前面マーカ30と第七の実施の形態のミラー筐体マーカ70とを組み合わせることができる。
本発明の荷室全高目印器は、安価に製造することができ、且つ運転手が車体外後写鏡を一目見ただけで、荷室の全高を把握することができるので、特に前方に運転室と、後方に運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えたトラックなどの貨物車両に利用することができる。
1 貨物車両
2 キャブ(運転室)
4 ボディ(荷室)
4a 前面
4b 側面
4c 上面
4d 底面
4e 背面
4f 上端角部
4g 後上端角部
5a、5b サイドミラー(車体外後写鏡)
10、20、30、40、50 ボディ前面マーカ(荷室全高目印器)
60 ドア側面マーカ(荷室全高目印器)
70 ミラー筐体マーカ(荷室全高目印器)
11、21、31、41、51、61、71 荷室全高目印
12、22、32、42、52、62、72 水平線目印

Claims (7)

  1. 前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の車外表面で、且つ前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に映る範囲に設けられた荷室全高目印を備え、
    前記運転室内から前記車体外後写鏡を見たときに、前記車体外後写鏡に映った前記荷室全高目印が、鏡像上の前記荷室全高目印と鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線を示し、鏡像上の前記後上端角部の目印となることを特徴とする荷室全高目印器。
  2. 前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に設けられた荷室全高目印を備え、
    前記運転室内の運転席から前記車体外後写鏡を見たときに、前記荷室全高目印が、前記荷室全高目印と前記車体外後写鏡の鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線を示し、鏡像上の前記後上端角部の目印となることを特徴とする荷室全高目印器。
  3. 前記荷室全高目印が、前記車体外後写鏡の鏡像上の前記後上端角部の位置に合わせて移動可能に構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の荷室全高目印器。
  4. 前記車体外後写鏡の鏡像上の水平線を示して該水平線の目印となる水平線目印を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の荷室全高目印器。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の荷室全高目印器を設けることを特徴とする貨物車両。
  6. 前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の車外表面で、且つ前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に映る範囲に設けられた荷室全高目印を、前記運転室内の運転席から視認可能に前記車体外後写鏡に映し、前記車体外後写鏡の鏡像上の前記荷室全高目印が示す鏡像上の前記荷室全高目印と鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線により鏡像上の前記後上端角部を確認させて、前記荷室の全高位置を把握させることを特徴とする貨物車両の荷室全高確認方法。
  7. 前方に運転室と、後方に該運転室の全高以上の全高を有する荷室とを備えた貨物車両の前記運転室の外に備えられた車体外後写鏡に設けられた荷室全高目印を、前記運転室内の運転席から視認させ、前記荷室全高目印が示す前記荷室全高目印と前記車体外後写鏡の鏡像上の前記荷室の後上端角部とを結ぶ鏡像上の仮想目印線により鏡像上の前記後上端角部を確認させて、前記荷室の全高位置を把握させることを特徴とする貨物車両の荷室全高確認方法。
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