JP6217214B2 - 打撃用パッド - Google Patents

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Description

本発明は、電子打楽器や打撃練習用に利用される打撃用パッドに関する。
従来、アコースティックのドラムセットにおいては一般に、例えばシンバルに関しては、演奏の幅を広げるために、ハイハット、ライド、クラッシュ等のように、用途の異なる複数種類のシンバルが設置される。
一方、下記特許文献1に示されるような電子ドラムにおいては、発音する音をパッド毎に個別に設定できるため、複数種類のシンバル用に同じタイプのパッド自体を共用することができる。そうすることで製品数の削減ひいてはコスト削減が可能である。
特開2009−128802号公報
しかしながら、発音する音色をパッド毎に異ならせることはできても、演奏時の打撃による打感を異ならせることができないため、演奏者にとっては違和感がある。すなわち、サイズや厚みが同一のパッドを、軽い打感が求められるクラッシュシンバルに使用しても、重厚な打感が求められるライドシンバルに使用しても、得られる打撃の感触は全く同じとなる。直径の小さいパッドをライドシンバル用に用いると打撃時の手応えがなく、アコースティックのライドシンバルのような打感を実現できない。
また、アコースティックドラムの場合は、演奏者の打感に対する好みが多岐にわたるため、用途が同じシンバルでもその種類は数多く存在する。例えば、クラッシュシンバルであっても、直径や厚みが様々に異なる製品が存在し、演奏者は自分の好みの打感が得られるものを選ぶことができる。
しかし、電子ドラムにおいては、揺れ方や打感を所望のものにするために、多数の種類の打撃用パッド(シンバルパッド)を用意することは通常行われていない。さらに、シンバルパッドにおいては、発音をさせないで主に打撃の練習用として用いられる用途もあるが、打撃練習に用いる場合は打感が一層重要となる。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、慣性モーメントを可変とすることができる打撃用パッドを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の打撃用パッドは、支持部(10a)に支持穴(17)にて支持されると前記支持部に対して少なくとも一方向に揺動自在になる打撃用パッド(PD)であって、錘(m、M)を取り付けるための複数の錘取り付け部(A)を有し、複数の前記錘のうち選択した少なくとも1つの錘を任意の前記錘取り付け部に取り付け可能であることを特徴とする。
ましくは、前記複数の錘には、前記支持穴を囲む形状となり且つ、当該錘の取り付け時と非取り付け時とで前記打撃用パッド全体の重心位置が変わらないように前記錘取り付け部に取り付けできるものが存在する。好ましくは、前記支持穴の軸心に対して互いに直交する2つの軸を第1の軸及び第2の軸としたとき、前記複数の錘には、前記錘取り付け部に取り付けられた場合に、当該錘自体の前記第1の軸周りの慣性モーメントと前記第2の軸周りの慣性モーメントとが異なるものが存在する。
上記目的を達成するために本発明の請求項の打撃用パッドは、支持部に支持穴にて支持されると前記支持部に対して少なくとも一方向に揺動自在になる打撃用パッドであって、配設位置を移動可能に設けられた錘を有することを特徴とする。
好ましくは、前記錘は複数設けられ、各々の錘が独立して移動できるように構成される。好ましくは、前記錘は複数設けられ、複数の前記錘を一括して移動させるための操作部が設けられる。好ましくは、前記操作部により移動する複数の前記錘の全体の重心位置は、移動前と移動後とで変わらない。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明の請求項1によれば、慣性モーメントを可変とすることができる。また、慣性モーメント及び重心位置の可変の自由度を高めることができる。
請求項によれば、重心位置を変えないで慣性モーメントを可変とすることができる。
請求項によれば、前記支持穴の軸心に対して直交する2軸に関する慣性モーメントを互いに異ならせることができる。
本発明の請求項によれば、慣性モーメントを可変とすることができる。
請求項によれば、慣性モーメント及び重心位置の可変の自由度を高めることができる。
請求項によれば、慣性モーメントの可変操作が簡単である。
請求項によれば、簡単な操作で、重心位置を変えないで慣性モーメントを可変とすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る打撃用パッドとしてのシンバルパッドが適用される電子ドラムセットの外観図(図(a))、シンバルパッドの裏面図(図(b))、複数の錘を示す図(図(c))である。 錘の装着例を示すシンバルパッドの裏面図である。 第2の実施の形態に係るシンバルパッドの錘の装着例を示す裏面図である。 環状錘の装着例を示すシンバルパッドの裏面図である。 第3の実施の形態に係るシンバルパッドの裏面図(図(a)、(b))、及び変形例のシンバルパッドの裏面図(図(c)、(d))である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る打撃用パッドとしてのシンバルパッドが適用される電子ドラムセットの外観図である。この電子ドラムセットは、スタンド10と、スタンド10に支持されるシンバルパッドPDと、シンバルパッドPDに電気的に接続される楽音発生装置12とから構成される。
このシンバルパッドPDは、一例としてライドシンバルとして利用されるが、これに限られず、ハイハット、クラッシュ等のシンバルに適用してもよい。あるいは、シンバルパッドPDは練習用として用いることもでき、その場合は、スタンド10を用いずにシンバルパッドPDを机等に載置して打撃することもでき、電子的に発音させるための機構も必要とされない。
図1(b)は、シンバルパッドPDの裏面図である。シンバルパッドPDは、平面視で円盤状に形成され、半径方向における中心に支持穴17が形成される。支持穴17をスタンド10の上側支柱10aが貫通した状態で、不図示の弾性材が上下からシンバルパッドPDを挟むように配設されることで、シンバルパッドPDが上側支柱10aに対して前後左右に揺動自在に支持される。
なお、シンバルパッドPDから見て奏者13がいる側を前側とし、左右方向をX軸(第1の軸)、前後方向をY軸(第2の軸)とする。X軸、Y軸は、支持穴17の軸線に対していずれも直交する2軸であり、互いに直交している。図1(a)の例では、上側支柱10aが斜めとなっていて、それに応じてシンバルパッドPDも斜めの姿勢で安定しているが、このような支持態様に限定されず、水平状態で支持されてもよい。
図1(b)に示すように、シンバルパッドPDにはピエゾ素子等の打撃センサ18が設けられている。奏者13がスティック14でシンバルパッドPDを打撃すると、その打撃を打撃センサ18が検出し、その検出信号に応じた楽音が楽音発生装置12から発生する。
図1(c)は、複数の錘を示す図である。錘群15は複数の錘mからなり、錘群16は錘mより質量が大きい複数の錘Mからなる。これらの錘群15、16は、製品としてのシンバルパッドPDに付属している。錘m、錘Mの2種類を例示するが、3種類以上付属させてもよい。
図1(b)に示すように、シンバルパッドPDの裏面PDaには、錘mまたは錘Mを取り付けるための複数の錘取り付け部Aが設けられている。錘取り付け部Aの構成は問わないが、錘m、Mは嵌め込みや螺合等によって錘取り付け部Aに対して取り付けられる。錘mと錘Mとは、取り付けに関して同じ構成を有しており、いずれの錘取り付け部Aに対しても、錘mまたは錘Mを固定することができる。なお、錘m、Mは錘取り付け部Aに対して着脱自在であることが好ましいが、ユーザが製品購入後に装着できればよく、取り外しの可否は問わない。
裏面PDaには、支持穴17の軸線を中心とする半径の異なる複数の同心円の各々に、複数の錘取り付け部Aが配置されている。すなわち、錘取り付け部Aは、支持穴17を中心として半径方向外側に複数(3個)が一列に配置され、図1(b)の例では、半径方向に3個配置されたものが、円周方向に等間隔に3組設けられる。内周側の3つが錘取り付け部A11〜A13、半径方向の真ん中の3つが錘取り付け部A21〜A23、外周側の3つが錘取り付け部A31〜A33である。錘取り付け部A11、A21、A31の組はY軸上に並んでいる。錘m、Mは、少なくとも、それぞれ錘取り付け部Aの数以上用意されている。
ところで、錘取り付け部Aに錘m、Mを全く装着していない状態におけるシンバルパッドPD自体の重心位置(以下、パッド単体重心位置G0)は、支持穴17の中心であり、支持穴17の軸線がパッド単体重心位置G0を通る。ただし、パッド単体重心位置G0が支持穴17の中心からずれている構成も除外されるものではない。
次に、錘m、Mの装着例を図2で説明する。ユーザは、錘群15、16から任意の錘を少なくとも1つ選択し、選択した錘を任意の錘取り付け部Aに取り付ける。
図2(a)〜(d)は、錘m、Mの装着例を示すシンバルパッドPDの裏面図である。例えば、図2(a)に示すように、同心円上に並ぶ錘取り付け部A21、A22、A23だけに錘mを取り付ける。この場合、錘mの配置位置が半径方向に同じで円周方向に等間隔である。従って、錘mの取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から変化することがない。
一方、シンバルパッドPD全体の質量は錘m3個分だけ増加しており、重心位置G1から半径方向に離れた位置に錘mが位置していることから、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントはシンバルパッドPD単体のものから変化している。すなわち、支持穴17の軸線に直交する軸(X軸やY軸も含まれる)の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。
慣性モーメントが大きくなると、まず、同じ位置を打撃したときの感触が重く感じられるようになる。また、シンバルパッドPDは揺動しにくくなり、揺れの周期も少し長くなる。
図2(b)に示すように、図2(a)の例と同じ位置に、錘mに代えて錘Mを取り付けると、重心位置G1は同じでありながら慣性モーメントの変化は一層大きくなる。このように、図2(a)(b)の例では、パッド単体重心位置G0からの重心位置の変化を生じさせることなく、シンバルパッドPD全体の重量及び慣性モーメントを変化させ、それにより打感を変化させることができる。
実験した具体例として、500gの錘の配設位置を、支持穴17の軸線から半径100mmの位置から半径方向に±50mm変化させると、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントが1.05〜1.5倍程度変化する。これらの変化は、シンバルパッドPD単体の質量が小さいほど大きなものとなる。
図2(c)に示すように、あえて半径方向における異なる位置に錘mを配置することで、重心位置G1をパッド単体重心位置G0から変化させることも可能である。また、図2(d)に示すように、錘mと錘Mとを混合させて取り付けることで、重心位置G1をパッド単体重心位置G0から変化させることも可能である。例えば、重心位置G1を奏者側にずらすという態様が考えられる。重心位置G1を奏者側に偏倚させれば、例えば、上側支柱10aを斜めにしてシンバルパッドPDを斜めに保持させたとき、シンバルパッドPDに回転抑制の作用が働くので、回転止めの機構を簡素化または不要にすることができる。
本実施の形態によれば、錘取り付け部Aに錘m、Mを取り付けることで、シンバルパッドPDの慣性モーメントを可変とすることができる。それにより、打撃時に感じる重さや揺れ特性が変わり、打感を変化させることができる。しかも、複数の錘取り付け部Aに、ユーザが、選択した錘を任意の錘取り付け部Aに取り付けるので、慣性モーメント及び重心位置の可変の自由度を高めることができる。また、錘m、Mを取り付ける位置の選択によって、重心位置G1をパッド単体重心位置G0から変化させることも変化させないこともでき、打感を所望に調節することが容易である。
(第2の実施の形態)
図3(a)〜(c)は、本発明の第2の実施の形態に係るシンバルパッドの、錘の装着例を示す裏面図である。
第1の実施の形態では、錘取り付け部Aが半径方向に3個配置されたものが、円周方向に等間隔に3組設けられた。これに対し、第2の実施の形態では、錘取り付け部Aが半径方向に3個配置されたものが、円周方向に等間隔に4組設けられる。特に、錘取り付け部A31、A21、A11、A13、A23、A33がY軸に沿って一列に並び、錘取り付け部A32、A22、A12、A14、A24、A34がX軸に沿って一列に並んでいる。その他の構成は、第1の実施の形態のものと同様である。
図3(a)に示す例では、錘mが、錘取り付け部A21、A22、A23、A24だけに取り付けられている。この場合、錘mの配置位置が半径方向に同じで円周方向に等間隔である。従って、錘mの取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から変化することがない。一方、支持穴17の軸線に直交する軸(X軸やY軸も含まれる)の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。
図3(b)に示す例では、錘Mが、錘取り付け部A21、A23だけに取り付けられている。錘Mの取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から変化することがない。一方、X軸の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。Y軸周りの慣性モーメントはあまり変化しない。
図3(c)に示す例では、錘mが、錘取り付け部A12、A14に取り付けられると共に、錘Mが、錘取り付け部A31、A33に取り付けられている。錘m、Mの取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から変化することがない。一方、X軸の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。X軸周りほどではないが、Y軸周りの慣性モーメントについても、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。
本実施の形態では、錘として、錘m、M以外に、環状の錘も予め用意されている。これを図4で説明する。
図4(a)〜(d)は、環状錘の装着例を示すシンバルパッドPDの裏面図である。錘m、Mに加えて、環状錘R(R1〜R4)が、製品としてのシンバルパッドPDに付属している。いずれの環状錘Rも、錘取り付け部Aに対して取り付けることができるようになっている。環状錘Rは、複数箇所の錘取り付け部Aに取り付けられ、取り付け状態ではちょうど支持穴17を囲む形状となる。
図4(a)に示すように、同心円上に並ぶ錘取り付け部A11、A12、A13、A14に、円形ドーナツ状の環状錘R1を取り付ける。環状錘R1には、A11、A12、A13、A14に対応する被取り付け部が設けられており、環状錘R1の回転方向における4つの位置のいずれかで、錘取り付け部A11、A12、A13、A14に対して取り付けが可能である。ただし、この例では、環状錘R1は円形ドーナツ状であるので、回転位置のいずれを採択しても作用に違いはない。
取り付け状態の環状錘R1の単体の重心位置は、パッド単体重心位置G0と一致する。従って、環状錘R1の取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から変化することがない。
一方、支持穴17の軸線に直交する軸(X軸やY軸も含まれる)の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。
図4(b)に示す例では、環状錘R1よりも外形が大きく環状錘R1と相似形状の環状錘R2が、同心円上に並ぶ錘取り付け部A21、A22、A23、A24に取り付けられている。図4(a)の例と同様に、環状錘R2の取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から変化することがない。一方、支持穴17の軸線に直交する軸(X軸やY軸も含まれる)の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなり、図4(a)の例に比べてもさらに大きくなる。
図4(c)に示す例では、環状錘R3が、錘取り付け部A11、A12、A13、A14に取り付けられている。取り付け状態の環状錘R3の単体としての重心位置はパッド単体重心位置G0に一致している。従って、環状錘R2の取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から変化することがない。
一方、X軸の周り、Y軸の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。ここで、環状錘R3は、取り付け状態において外形がY軸方向に長い楕円であり、Y軸方向に肉部領域が多い。そのため、環状錘R3の単体としての慣性モーメントが、Y軸周りよりもX軸周りの方が大きくなっている。従って、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、Y軸周りよりもX軸周りの方が大きくなる。
図4(d)に示す例では、環状錘R4が、錘取り付け部A11、A12、A13、A14に取り付けられている。環状錘R4は、取り付け状態において外形が一方向にだけ長い楕円であり、一方向において肉部領域が多い。そのため、取り付け状態の環状錘R4の単体としての重心位置はパッド単体重心位置G0よりも一方向にずれる。図4(d)に示した具体例のように、肉部領域が多い部分を奏者側に配置するよう環状錘R4を取り付けたとすると、環状錘R4の取り付け後のシンバルパッドPD全体の重心位置G1は、パッド単体重心位置G0から奏者側へずれることになる。
一方、X軸の周り、Y軸の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、シンバルパッドPD単体の慣性モーメントよりも大きくなる。ここで、取り付け状態の環状錘R4の単体としての慣性モーメントは、Y軸周りよりもX軸周りの方が大きくなっている。従って、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは、Y軸周りよりもX軸周りの方が大きくなる。
なお、図4(c)、(d)に示した例では、環状錘R3、R4の肉部領域が多い部分をY軸方向、例えば奏者側に配置したが、X軸方向に配置する取り付け態様も可能である。図4(d)の例にあっては、肉部領域が多い部分を奏者側とは反対側に配置する取り付け態様も可能である。従って、環状錘R3、R4の向きによっても、重心位置や慣性モーメントを異ならせることができる。
本実施の形態によれば、シンバルパッドPDの慣性モーメントを可変とし、打感を変化させることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
特に、環状錘R1、R2、R3は、支持穴17を囲む形状となり且つ、当該環状錘Rの取り付け時と非取り付け時とでシンバルパッドPD全体の重心位置が変わらないように取り付けできる。よって、重心位置を変えないで慣性モーメントを可変とすることができる。
また、環状錘R3、R4は、取り付け状態における当該環状錘R3、R4自体のX軸周りの慣性モーメントとY軸周りの慣性モーメントとが異なるので、支持穴17の軸心に対して直交する2軸に関する慣性モーメントを互いに異ならせることができる。
なお、本実施の形態では、環状錘Rは完全な環状としたが、取り付け時に支持穴17を囲む形状であればよく、一部が欠損した欠円形状であってもよい。
なお、本実施の形態においても、2つ以上の環状錘R(例えば、環状錘R1と環状錘R2)を共にシンバルパッドPDに取り付けてもよい。さらには、環状錘Rに錘m、Mも併せて取り付けてもよい。
なお、環状錘Rについては、形状や重心の偏心度合いを異ならせたさらに他種類の環状錘Rを設けてもよい。重心の偏心は、肉部の厚みを異ならせることで実現してもよい。
(第3の実施の形態)
第1、第2の実施の形態では、固定的な錘取り付け部Aに錘を選択的に取り付ける構成であったが、本発明の第3の実施の形態では、シンバルパッドPDに錘を可動式に設ける。
図5(a)、(b)は、第3の実施の形態に係るシンバルパッドの裏面図である。まず、図5(a)に示すように、シンバルパッドPDの裏面PDaには、半径方向に延設された溝部21、22、23が設けられる。溝部21、22、23は、シンバルパッドPDの円周方向に等間隔に形成される。各溝部21、22、23に沿って錘m2が移動可能に取り付けられている。
支持穴17の周りには、回転式の操作部30が設けられ、ユーザによって回転操作される。操作部30には、各錘m2に対応する連結部37が設けられている。各錘m2は、リンク部31によって操作部30に連結されている。すなわち、各錘m2と対応するアーム34の一端とが連結部27で回動自在に連結されると共に、アーム34の他端が操作部30の対応する連結部37と回動自在に連結されている。
操作部30を図5(a)の時計方向に回転させると、リンク部31によって各錘m2が対応する溝部21、22、23に沿ってシンバルパッドPDの半径方向外側に連続的にスライド移動する(図5(b))。なお、操作部30の任意の回転位置において、操作部30の回転変位を固定的に規制する摩擦発生部材等の安定保持機構が設けられており、従って、各錘m2は溝部21、22、23における任意の位置で固定状態になることができる。
ユーザは、3つの錘m2の移動操作を一括して行える。操作部30の回転位置と各錘m2の位置とは対応しており、操作部30の回転位置にかかわらず、支持穴17からの各錘m2の距離は共通である。
従って、各錘m2の位置を変えても、シンバルパッドPD全体の重心位置G1は変化することがない。一方、各錘m2の位置がシンバルパッドPDの半径方向外側となるほど、支持穴17の軸線に直交する軸(X軸やY軸も含まれる)の周りに関し、シンバルパッドPD全体の慣性モーメントは大きくなる。ユーザは、重心位置G1を変化させることなく、操作部30の回転位置の調節によって、所望の慣性モーメントを得ることができる。
本実施の形態によれば、シンバルパッドPDの慣性モーメントを可変とし、打感を変化させることに関し、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
特に、操作部30の回転操作という簡単な操作によって、複数の錘m2の位置を一括して変化させることができ、シンバルパッドPDの慣性モーメントの可変操作が簡単である。しかも、移動する錘m2の全体の重心位置は、移動前と移動後とで変わらないため、重心位置G1を変えないでシンバルパッドPDの慣性モーメントを可変とすることができる。
なお、図5(c)に変形例を示すように、溝部の数を4つとし、円周方向に等間隔に溝部21、22、23、24を設け、それぞれに錘m2を移動自在に設けてもよい。リンク部31に関しては図示しないが、図5(a)の例と同様に構成できる。
なお、図5(c)の例において、溝21、23に取り付けられた錘m2が第1の操作部の操作で一括して移動するようにし、且つ、溝22、24に取り付けられた錘m2が第2の操作部の操作で一括して移動するように構成してもよい。それにより、X軸周り、Y軸周りで別々に慣性モーメントを簡単な操作で変化させることが可能となる。その際、支持穴17からの距離については、溝21、23に取り付けられた錘m2同士が共通、溝22、24に取り付けられた錘m2同士が共通とすれば、重心位置G1を変化させずに慣性モーメントを変化させることが可能となる。
なお、図5(a)、図5(c)の例において、リンク部31を廃止して、各錘m2の各々が独立して移動できるように構成してもよい。そうすれば、シンバルパッドPDの慣性モーメント及び重心位置G1の可変の自由度を高めることができる。
なお、図5(d)に変形例を示すように、錘m2の可動方式は溝部のスライドに限定されない。例えば、回動軸41に回動自在に連結した連結棒42の先端に錘m2を固定してもよい。回動軸41を中心に錘m2が回動変位し、支持穴17からの距離を可変にすることができる。なお、この構成においても、リンク部等を用いて、移動操作を一括して行えるようにしてもよいし、その際、各錘m2の支持穴17からの距離が共通となるようにしてもよい。
なお、第3の実施の形態では、錘m2が予め取り付けられた構成を例示したが、第1、第2の実施の形態と組み合わせ、取り付け部Aを可動式に構成し、取り付け部Aに錘m、Mを取り付け、取り付け部Aを移動させることで、慣性モーメントや重心位置G1を可変にしてもよい。
なお、錘取り付け部Aないし錘m、m2、Mの配設位置は、シンバルパッドPDの裏面PDaに限定されるものではない。
なお、上記各実施の形態では、シンバルパッドPDが上側支柱10aに対して前後左右に揺動自在に支持されるとしたが、シンバルパッドPDの揺動可能な主方向は一方向に限られる構成であってもよい。例えば、シンバルパッドPDが前後方向にのみ揺動自在な構成でもよいし、あるいは、支持構造によってシンバルパッドPDが左右方向には揺動しにくいが前後方向には揺れやすくなる構成であってもよい。シンバルパッドPDの揺動可能な方向に応じて、錘取り付け部Aないし錘m、m2、Mの配設位置を検討すればよい。
なお、シンバルパッドPDは、いわゆる「シンバルパッド」と呼ばれるものに適用が限定されるものではなく、打楽器用ないし打撃用のパッドとして用いられるものであればよく、名称としての範疇は限定されない。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
10 スタンド、 10a 上側支柱(支持部)、 17 支持穴、 PD シンバルパッド、 PDa 裏面、 A 錘取り付け部、 m、m2、M 錘、 G1 重心位置、 G0 パッド単体重心位置

Claims (7)

  1. 支持部に支持穴にて支持されると前記支持部に対して揺動自在になる打撃用パッドであって、
    錘を取り付けるための複数の錘取り付け部を有し、
    複数の前記錘のうち選択した少なくとも1つの錘を任意の前記錘取り付け部に取り付け可能であることを特徴とする打撃用パッド。
  2. 前記複数の錘には、前記支持穴を囲む形状となり且つ、当該錘の取り付け時と非取り付け時とで前記打撃用パッド全体の重心位置が変わらないように前記錘取り付け部に取り付けできるものが存在することを特徴とする請求項記載の打撃用パッド。
  3. 前記支持穴の軸心に対して互いに直交する2つの軸を第1の軸及び第2の軸としたとき、前記複数の錘には、前記錘取り付け部に取り付けられた場合に、当該錘自体の前記第1の軸周りの慣性モーメントと前記第2の軸周りの慣性モーメントとが異なるものが存在することを特徴とする請求項記載の打撃用パッド。
  4. 支持部に支持穴にて支持されると前記支持部に対して揺動自在になる打撃用パッドであって、
    配設位置を移動可能に設けられた錘を有することを特徴とする打撃用パッド。
  5. 前記錘は複数設けられ、各々の錘が独立して移動できるように構成されたことを特徴とする請求項記載の打撃用パッド。
  6. 前記錘は複数設けられ、複数の前記錘を一括して移動させるための操作部が設けられたことを特徴とする請求項記載の打撃用パッド。
  7. 前記操作部により移動する複数の前記錘の全体の重心位置は、移動前と移動後とで変わらないことを特徴とする請求項記載の打撃用パッド。
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