JP6216597B2 - 電線用絶縁カバー - Google Patents
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Description
これらの電線の張替えなどの工事を行う場合には、張替えなどを実施する電線は当然に送電が停止されるが、通常、張替えを実施する電線の下方に位置する電線も送電を停止する。これは、万が一上方の電線が垂れ下がって下方の電線に接触すると短絡が生じて危険だからである。
第2発明の電線用絶縁カバーは、第1発明において、前記本体部は、円形断面に換算すると、直径100mm以上の円形断面に相当する断面積の内部空間を有していることを特徴とする。
第3発明の電線用絶縁カバーは、第1または第2発明において、前記本体部の内面に、絶縁性素材によって形成された内部離間部材が設けられており、該内部離間部材は、前記本体部の内面における凸部を連結しかつ該本体部の内面における凹みから離間した状態となるように設けられていることを特徴とする。
第4発明の電線用絶縁カバーは、第1、第2または第3発明において、前記本体部の外面を覆うように設けられた外面カバーを備えており、該外面カバーは、絶縁性素材によって形成されており、前記本体部の外面における凸部を連結しかつ該本体部の外面における凹みから離間した状態となるように設けられていることを特徴とする。
第5発明の電線用絶縁カバーは、第4発明において、前記外面カバーは、電線に取り付けられた状態において、前記本体部の外面上部を覆い、かつ、その下端部が前記本体部の開口よりも上方に位置するように設けられていることを特徴とする。
a)開口に電線を通して本体部を電線に被せれば、本体部によって電線が覆われた状態となるように、本体部を電線に取り付けることができるので、本体部によって電線を外部から絶縁できる。しかも、本体部が略蛇腹状に形成されているので、電線の撓みに沿うように本体部を撓ませることができる。したがって、本体部の長さを長くしても、電線の撓みなどに合わせて本体部を変形させることができるから、電線が長くなっても、電線と外部との間を適切に絶縁することができる。
b)開口と反対側に位置する角の位置に電線を配置すれば、安定した状態で電線用絶縁カバーを電線に取り付けることができる。
第2発明によれば、電線が本体部に断熱される空間が大きいので、本体部を電線に被せても、電線の温度上昇を抑制することができる。
第3発明によれば、内部離間部材が設けられているので、電線の発熱が本体部に直接伝わることを防ぐことができる。すると、電線からの熱による本体部の劣化を防ぐことができる。
第4発明によれば、本体部の外面における凸部を連結しかつ本体部の外面における凹みから離間した状態となるように外面カバーを設けているので、本体部が略蛇腹状になっていても、絶縁性を高く維持することができる。
第5発明によれば、凹部への水の集中を防ぐことができるので、本体部の絶縁性を高く維持することができる。しかも、雨が降ったりした場合において、外面カバーの表面を流れる水が開口近傍まで流れることを防ぐことができるので、雨などの場合でも電線と外部との絶縁性を高く維持することができる。
つぎに、本実施形態の電線用絶縁カバー1を図面に基づき説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態の電線用絶縁カバー1は、軸方向(図2では左右方向)に沿って延びた長尺な部材であり、電線Wを覆うように取り付けて使用するものである。
図1〜図3に示すように、本実施形態の電線用絶縁カバー1は、筒状の本体部2と、本体部2の内部に設けられた内部離間部材5と、本体部2の外面に設けられた外面カバー10と、を備えている。
そして、開口2cと対向する角の内面に電線Wを配置すれば、電線用絶縁カバー1の断面を、電線Wと本体部2の中心軸CLを含む面VS(対称面VS)に対して面対称とすることができる(図3参照)。すると、電線Wに電線用絶縁カバー1を被せた状態において、対称面VSを重力の方向とほぼ一致させることができるので、電線用絶縁カバー1を電線Wに安定した状態で取り付けることができる。
しかし、空間2hの断面積を大きくすると、絶縁性や温度上昇抑制効果を高くできるものの、取り扱い性が低下する。一方、空間2hの断面積を小さくすると、十分な絶縁性が得られず、十分な温度上昇抑制効果も得ることができない。したがって、本体部2は、その空間2hの断面積が、使用する電線の太さや送電する電圧に応じて適切な大きさとなるように形成すればよい。
しかし、本実施形態の電線用絶縁カバー1では、その本体部2の凹部2bを覆うように外面カバー10が設けられている。すると、本体部2自体の厚さt(図2参照)を薄くしても、本体部2の厚さはほぼ凹凸の高さH(図2参照)と同等とみなすことができるので、凹部2bの位置でも、電線Wから外面までの距離を長くできる。つまり、本体部2自体の厚さt(図2参照)を薄くしても、本体部2(つまり電線用絶縁カバー1)の絶縁性を高くすることができる。
さらに、本体部2自体の厚さtもとくに限定されないが、絶縁性や取り扱い性等などを考慮すれば、1〜2mm程度が好ましい。
さらに、外面カバー10の厚さもとくに限定されないが、断熱性や柔軟性などを考慮すれば、3〜5mm程度がより好ましい。
なお、外面カバー10は、本体部2の外面全面を覆うように設けてもよいし(図4〜図6参照)、本体部2の外面上部だけを覆うように外面カバー10を設けてもよい(図1〜図3参照)。いずれの場合でも、凹部2bへの水の集中を防ぐことができるので、本実施形態の電線用絶縁カバー1の絶縁性を向上することができる。
また、本体部2の空間2h内に電線Wが収容された状態において、電線Wが直接本体部2と接触するようになっていてもよい。しかし、電線Wの発熱に起因して本体部2が加熱されることを防いだり、電線Wと外部との絶縁性を高めたりする上では、内部離間部材5を介して電線Wと本体部2とが接するようにしてもよい。
本実施形態の電線用絶縁カバー1を電線Wに固定する方法はとくに限定されない。例えば、電線用絶縁カバー1を電線Wに被せて、結束バンドなどのような締結部材20によって本実施形態の電線用絶縁カバー1の両端を電線Wに固定することができる(図3および図6参照)。かかる方法で固定すれば、本実施形態の電線用絶縁カバー1を安定した状態で電線Wに取り付けておくことができるし、取り付けが簡単であるので、好ましい。
上記例では、本体部2の断面形状が略正方形の場合を説明したが、本体部2の断面形状はとくに限定されない。しかし、本体部2の断面形状は、その中心軸CLを含み、開口2cの中間を通過する対称面VSに対して左右対称な断面形状を有するものが好ましい。かかる断面形状とすれば、対称面VSと本体部2の内面の交わる部分に電線Wが位置するように、電線Wに本体部2を固定すれば、安定した状態で電線Wに本実施形態の電線用絶縁カバー1を取り付けておくことができる。
例えば、三角形や楕円形などの断面を有する筒状部材を本体部に使用してもよいし、図4〜図6に示すような本体部2B、つまり、円形断面を有する筒状の部材を採用することもできる。
2 本体部
2a 凸部
2b 凹部
2c 開口
2h 空間
5 内部離間部材
10 外面カバー
CL 中心線
VS 対称面
W 電線
Claims (5)
- 電線に取り付けられるカバーであって、
筒状であって、その軸方向に沿って連続する開口を有する本体部を備えており、
該本体部は、
略蛇腹状の構造を有しており、
かつ、断面略四角形状に形成されており、
該断面の一の角を除去して前記開口が形成されており、
該開口と対向する角の内面に内部離間部材が設けられている
ことを特徴とする電線用絶縁カバー。 - 前記本体部は、
円形断面に換算すると、直径100mm以上の円形断面に相当する断面積の内部空間を有している
ことを特徴とする請求項1記載の電線用絶縁カバー。 - 前記本体部の内面に、絶縁性素材によって形成された内部離間部材が設けられており、
該内部離間部材は、
前記本体部の内面における凸部を連結しかつ該本体部の内面における凹みから離間した状態となるように設けられている
ことを特徴とする請求項1または2記載の電線用絶縁カバー。 - 前記本体部の外面を覆うように設けられた外面カバーを備えており、
該外面カバーは、
絶縁性素材によって形成されており、
前記本体部の外面における凸部を連結しかつ該本体部の外面における凹みから離間した状態となるように設けられている
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の電線用絶縁カバー。 - 前記外面カバーは、
電線に取り付けられた状態において、前記本体部の外面上部を覆い、かつ、その下端部が前記本体部の開口よりも上方に位置するように設けられている
ことを特徴とする請求項4記載の電線用絶縁カバー。
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Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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- 2013-10-04 JP JP2013209397A patent/JP6216597B2/ja active Active
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