JP6215856B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換器に関する。
従来、異なる流体間の熱交換を行う熱交換器がある。例えば、特許文献1には、積層され、層間に隙間を有する複数の伝熱プレートと、該隙間に介装され、該伝熱プレートの縁部に開口する流入口と流出口とを持ち該伝熱プレートの面方向に延びる層間流路を仕切り形成する仕切壁とを備え、温度の異なる流体が、該伝熱プレートを挟んで積層方向に隣り合う該隙間をそれぞれ交互に流れることにより、該伝熱プレートを介して熱交換が行われるプレート式熱交換器の技術が開示されている。
特許文献1のプレート式熱交換器において、層間流路のうち少なくとも一つは、流入口から流入し流出口から流出する流体の流れを制御する流れ制御手段を持つ流れ制御流路である。このプレート式熱交換器では、高温の改質ガスと、低温の改質ガスもしくは改質用燃料ガスという温度の異なる二つの流体が伝熱プレートを介して熱交換を行う。
特開2003−262489号公報
熱交換器において熱交換する流体が液体である場合、温度変化に応じて圧力損失が変動しやすい。液体の動粘度が小さくなる高温域において熱交換器における熱交換量を増加させる場合、液体の流路にフィンなどの部材を配置して流体との接触面積を大きくすることが有利である。しかしながら、こうした部材は、液体の動粘度が大きくなる低温域において圧力損失を増加させる。圧力損失の増加により液体の流速が低下すると、熱交換量の低下を招いてしまう。液体の熱交換を行う熱交換器において、熱交換量の増加と圧力損失の低減を両立できることが望まれている。
本発明の目的は、熱交換量の増加と圧力損失の低減を両立できる熱交換器を提供することである。
本発明の熱交換器は、第一の液体が流れる第一流路および第二の液体が流れる第二流路を有し、前記第一の液体と前記第二の液体との熱交換を行う熱交換器本体を備え、前記熱交換器本体は、熱変形することによって前記第一流路および前記第二流路の少なくとも何れか一方の流路断面積を変化させる断面積調節部を有し、前記断面積調節部は、低温域における前記流路断面積の値を高温域における前記流路断面積の値よりも大きし、前記第二の液体についての低温域の動粘度の値に対する高温域の動粘度の値の低下率である動粘度低下率は、前記第一の液体についての前記動粘度低下率よりも小さく、前記断面積調節部は、少なくとも前記第一流路の前記流路断面積を変化させ、前記断面積調節部は、前記第一流路についての低温域の前記流路断面積に対する高温域の前記流路断面積の低下率である断面積低下率の値を、前記第二流路についての前記断面積低下率の値よりも大きくすることを特徴とする。
上記熱交換器は、低温域における流路断面積を大きくすることで圧力損失を抑制し、高温域における流路断面積を小さくして流速を増加させることにより熱交換量を増加させることができる。また、上記熱交換器は、第一流路および第二流路を流れる液体の動粘度低下率に応じて断面積低下率に差を設けることで、熱交換量の増加と圧力損失の低減を両立させることができる。
本発明の熱交換器は、第一の液体が流れる第一流路および第二の液体が流れる第二流路を有し、前記第一の液体と前記第二の液体との熱交換を行う熱交換器本体を備え、前記熱交換器本体は、熱変形することによって前記第一流路および前記第二流路の少なくとも何れか一方の流路断面積を変化させる断面積調節部を有し、前記断面積調節部は、低温域における前記流路断面積の値を高温域における前記流路断面積の値よりも大きくし、前記断面積調節部は、前記第一流路に配置された第一フィンおよび前記第二流路に配置された第二フィンを有し、前記第一フィンおよび前記第二フィンの少なくとも何れか一方は、材料として水銀あるいはポリエチレンを含むことを特徴とする。
上記熱交換器は、低温域における流路断面積を大きくすることで圧力損失を抑制し、高温域における流路断面積を小さくして流速を増加させることにより熱交換量を増加させることができる。また、上記熱交換器は、熱膨張係数が大きなフィンによって、温度変化に応じて流路断面積を大きく変化させることができる。
上記熱交換器において、前記第二の液体についての低温域の動粘度の値に対する高温域の動粘度の値の低下率である動粘度低下率は、前記第一の液体についての前記動粘度低下率よりも小さく、前記断面積調節部は、少なくとも前記第一流路の前記流路断面積を変化させ、前記断面積調節部は、前記第一流路についての低温域の前記流路断面積に対する高温域の前記流路断面積の低下率である断面積低下率の値を、前記第二流路についての前記断面積低下率の値よりも大きくすることが好ましい。
上記熱交換器は、第一流路および第二流路を流れる液体の動粘度低下率に応じて断面積低下率に差を設けることで、熱交換量の増加と圧力損失の低減を両立させることができる。
上記熱交換器において、更に、前記第一流路をバイパスして前記第一の液体を流すバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられ、高温域における前記バイパス流路の流路断面積を低温域における前記バイパス流路の流路断面積よりも小さくする第二の断面積調節部と、を備えることが好ましい。
上記熱交換器は、第二の断面積調節部により、低温時には第一の液体がバイパス流路を流れやすくして第一流路の圧力損失を抑制し、高温時には第一流路の流量を増加させて熱交換量を増加させることができる。
本発明に係る熱交換器の断面積調節部は、低温域における流路断面積の値を高温域における流路断面積の値よりも大きくする。本発明に係る熱交換器は、熱交換量の増加と圧力損失の低減を両立できるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る車両の要部を示す図である。 図2は、実施形態に係る熱交換器に接続された流路を示す図である。 図3は、液体の流量と熱交換量との対応関係を示す図である。 図4は、実施形態に係る熱交換器の概略構成図である。 図5は、低温域の第一流路を示す断面図である。 図6は、高温域の第一流路を示す断面図である。 図7は、低温域の第一流路および第二流路の高さを示す断面図である。 図8は、高温域の第一流路および第二流路の高さを示す断面図である。 図9は、実施形態に係るバイパス流路の説明図である。 図10は、低温域のオリフィスを示す断面図である。 図11は、高温域のオリフィスを示す断面図である。 図12は、実施形態の第1変形例に係る構成の一例を示す図である。
以下に、本発明の実施形態に係る熱交換器につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図11を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、熱交換器に関する。図1は、実施形態に係る車両の要部を示す図、図2は、実施形態に係る熱交換器に接続された流路を示す図である。
図1に示すように、車両100は、熱交換器1、エンジン2、変速機3、およびラジエータ6を有する。エンジン2は、燃料の燃焼エネルギーを回転運動に変換する。エンジン2の回転は、変速機(T/M)3によって変速されて駆動輪に伝達される。本実施形態のエンジン2は、内燃機関である。エンジンオイル5は、エンジン2の各部を潤滑および冷却する。エンジンオイル5は、エンジンオイルポンプによって送り出されてエンジン2内を循環する。冷却水7は、エンジン2の各部、例えばシリンダを冷却する。冷却水7は、ウォーターポンプによって送り出されてエンジン2内を循環する。冷却水7の温度が所定温度以上となると、冷却水7はラジエータ6に送られる。ラジエータ6は、大気との熱交換によって冷却水7を冷却する。
本実施形態の変速機3は、自動変速機である。トランスミッションオイル4は、変速機3の各部を潤滑および冷却する。トランスミッションオイル4は、T/Mオイルポンプによって送り出されて変速機3内を循環する。
本実施形態の熱交換器1は、トランスミッションオイル4とエンジンオイル5との熱交換を行う車両用の熱交換器である。本実施形態では、トランスミッションオイル4が熱交換器1に流れる第一の液体であり、エンジンオイル5が熱交換器1に流れる第二の液体である。冷間始動時等の暖機時において、通常は、トランスミッションオイル4の温度(以下、単に「T/M油温」と称する。)に比べて、エンジンオイル5の温度(以下、単に「エンジン油温」と称する。)が高温である。熱交換器1によってエンジンオイル5からトランスミッションオイル4へ熱が受け渡されることで、熱交換器1による熱交換がなされない場合に比べて、T/M油温の上昇が促進される。T/M油温の上昇により、トランスミッションオイル4の動粘度ν[mm/sec]が早期に低下し、変速機3の各部における引き摺り損失が低減する。よって、本実施形態の車両100では、熱交換器1における熱交換がなされることにより、車両100の損失が低減される。
図2に示すように、熱交換器1には、第一入口流路21および第一出口流路23が接続されている。第一入口流路21および第一出口流路23は、トランスミッションオイル4の流路である。第一入口流路21は、チェックバルブ31を介して変速機3の油圧制御系30と接続されている。油圧制御系30は、例えば、変速機3の変速用のクラッチ、ブレーキ等の係合装置や、ロックアップクラッチに対して油圧を供給する。チェックバルブ31は、油圧制御系30側の圧力と第一入口流路21側の圧力との差圧が所定圧以上であると開弁する。
外部バイパス流路22は、熱交換器1を迂回してトランスミッションオイル4を流す油路である。外部バイパス流路22は、第一入口流路21と第一出口流路23とを連通している。外部バイパス流路22には、バイパスバルブ24が設けられている。バイパスバルブ24は、バイパス流路を開閉する切替弁である。バイパスバルブ24は、第一入口流路21側の圧力と第一出口流路23側の圧力との差圧が所定圧以上であると開弁する。第一出口流路23は、変速機3の被潤滑部32に接続されている。被潤滑部32は、例えば、変速機3のギヤの噛み合い部であり、典型的には、遊星歯車機構のギヤの噛み合い部や、デファレンシャルギヤの噛み合い部である。被潤滑部32は、クラッチ、ブレーキ等の係合装置を含む。熱交換器1から流出するトランスミッションオイル4は、第一出口流路23を介して被潤滑部32に送られる。
第二入口流路25および第二出口流路26は、エンジンオイル5の流路である。第二入口流路25は、エンジン2から熱交換器1にエンジンオイル5を導く。第二出口流路26は、熱交換後のエンジンオイル5を熱交換器1からエンジン2に導く。
図3に示すように、熱交換器1における熱交換量Q[W]は、トランスミッションオイル4の流量[L/min]、およびエンジンオイル5の流量[L/min]に応じて変化する。図3において、横軸は、第一流路11を流れるトランスミッションオイル4(第一の液体)の流量、縦軸は熱交換器1における熱交換量Qを示す。図3において、実線は、エンジンオイル5(第二の液体)の流量が少ない場合の熱交換量Q、破線は、エンジンオイル5の流量が中程度である場合の熱交換量Q、1点鎖線は、エンジンオイル5の流量が多い場合の熱交換量Qを示す。図3に示すように、熱交換量Qは、トランスミッションオイル4の流量が増加するに従って大きくなる。また、熱交換量Qは、エンジンオイル5の流量が増加するに従って大きくなる。
ここで、T/M油温やエンジン油温が低温である場合、高温である場合よりもオイル4,5の動粘度νが大きい。これにより、油温が低温である場合、油温が高温である場合と比較して、熱交換器1の内部の圧力損失が大きくなり、オイル4,5の流速が小さくなる。その結果、油温が低温である場合の熱交換量Qが少なくなり、T/M油温の上昇が遅くなるという問題がある。
本実施形態に係る熱交換器1は、以下に説明するように、温度感応式の構造を有しており、油温が低温である場合、高温である場合よりもオイル4,5が流れる流路の流路断面積が大きくなる。よって、本実施形態の熱交換器1は、低温時の圧力損失を低減してT/M油温の上昇を促進することができる。
図4に示すように、熱交換器1は、ケース10Aと、熱交換器本体10Bを有する。ケース10Aは、熱交換器1の外殻部材である。ケース10Aには、第二入口流路25および第二出口流路26が接続されている。また、図2に示すように、ケース10Aには、第一入口流路21および第一出口流路23が接続されている。図4に示すように、熱交換器本体10Bは、ケース10Aの内部に配置されている。熱交換器本体10Bは、第一流路11、第二流路12、セパレータ13、第一フィン14、および第二フィン15を含む。第一流路11は、トランスミッションオイル4が流れる流路である。第二流路12は、エンジンオイル5が流れる流路である。熱交換器本体10Bは、トランスミッションオイル4とエンジンオイル5との熱交換を行う。
図4において、第一流路11の流路方向は、紙面に直交する方向である。以下の説明では、第一流路11の流路方向を単に「第一の流路方向」と称する。第一の流路方向は、第一流路11における入口側(第一入口流路21との接続部側)と出口側(第一出口流路23との接続部側)とを結ぶ方向である。図4において、トランスミッションオイル4は、符号Y1で示すように第一流路11を紙面に直交する方向における奥側から手前側に向けて流れる。
図4において、第二流路12の流路方向は、左右方向である。以下の説明では、第二流路12の流路方向を単に「第二の流路方向」と称する。第二の流路方向は、第二流路12における入口側(第二入口流路25との接続部側)と出口側(第二出口流路26との接続部側)とを結ぶ方向である。図4において、エンジンオイル5は、符号Y2で示すように第二流路12を図4の左側から右側に向けて流れる。
以下の説明において、第一の流路方向および第二の流路方向のそれぞれと直交する方向を「積層方向」と称する。熱交換器本体10Bは、第一流路11と第二流路12が積層方向に沿って交互に配置された積層構造を有する。セパレータ13は、第一流路11と第二流路12とを仕切る仕切り部材である。セパレータ13は、適切な熱伝導性を有しており、トランスミッションオイル4とエンジンオイル5との熱交換を行う。セパレータ13は、積層方向と直交する板状の部材である。
図4に示すように、第二入口流路25からケース10Aに流入するエンジンオイル5は、各層の第二流路12を流れて、セパレータ13を介して第一流路11のトランスミッションオイル4と熱交換する。熱交換後のエンジンオイル5は、各層の第二流路12から第二出口流路26へ流出する。同様に、第一入口流路21からケース10Aに流入するトランスミッションオイル4は、各層の第一流路11を流れて、セパレータ13を介して第二流路12のエンジンオイル5と熱交換する。熱交換後のトランスミッションオイル4は、各層の第一流路11から第一出口流路23へ流出する。
第一フィン14は、第一流路11に配置されている。第一フィン14の形状は、板状である。第一フィン14の板厚方向は、第二の流路方向と一致している。言い換えると、第一フィン14の両面は、第二の流路方向と直交している。第一フィン14は、積層方向において対向している一方側のセパレータ13および他方側のセパレータ13にそれぞれ接続されている。第一フィン14は、トランスミッションオイル4とセパレータ13との間で熱伝達を行う。各第一流路11には、複数列の第一フィン14が設けられている。第一フィン14の複数の列は、第二の流路方向に沿って所定の間隔で配置されている。
第二フィン15は、第二流路12に配置されている。第二フィン15の形状は、矩形の板状である。第二フィン15の板厚方向は、第一の流路方向と一致している。言い換えると、第二フィン15の両面は、第一の流路方向と直交している。第二フィン15は、積層方向において対向している一方側のセパレータ13および他方側のセパレータ13にそれぞれ接続されている。第二フィン15は、エンジンオイル5とセパレータ13との間で熱伝達を行う。第二フィン15は、第二の流路方向に沿って所定の間隔で複数設けられている。また、第二フィン15は、第一の流路方向に沿って複数列設けられている。
図5には、図4のV−V断面図が示されている。図5に示す断面において、第一の流路方向と直交する方向を「幅方向」と称する。幅方向は、第一の流路方向および積層方向のそれぞれと直交する方向である。図5に示すように、第一列14Aの第一フィン14と、これに隣接する第二列14Bの第一フィン14は、第一の流路方向の異なる位置に配置されている。本実施形態の熱交換器1では、第一列14Aにおいて、第一の流路方向における第一フィン14の間隔L2は、第一フィン14の長さL1よりも大きい。また、第二列14Bにおいて、第一の流路方向における第一フィン14の間隔L3は、第一フィン14の長さL1よりも大きい。本実施形態では、2つの間隔L2,L3は等しい。第一列14Aの第一フィン14と、第二列14Bの第一フィン14とは、幅方向から見た場合に重ならないか、あるいは重なり量がわずかとなるように配置されている。言い換えると、第一の流路方向に沿って、第一列14Aの第一フィン14と第二列14Bの第一フィン14が交互に配置されている。
第一流路11には、複数の通路11aが存在する。通路11aは、第一列14Aと第二列14Bとの間の幅方向の隙間である。通路11aでは、第一の流路方向に沿って障害物が存在しないため、各通路11aにトランスミッションオイル4の第一の流路方向の流れC1が発生する。
本実施形態の第一フィン14は、熱変形することによって第一流路11の流路断面積を変化させる断面積調節部としての機能を有する。第一フィン14は、第一フィン14の温度が上昇するに従って膨張する。図5には、第一フィン14の温度が低温域にある場合の第一フィン14が示されている。ここで、低温域は、例えば、一般的な環境下で車両100を使用した場合において想定されるT/M油温の温度範囲における低温領域である。本実施形態では、低温域の代表温度を40[℃]とする。図6には、第一フィン14の温度が高温域にある場合の第一フィン14が示されている。高温域は、例えば、一般的な環境下で車両100を使用した場合において想定されるT/M油温の温度範囲における高温領域である。本実施形態では、高温域の代表温度を100[℃]とする。
図6に示すように、温度が高温域にある場合の第一フィン14は、図5に示す低温域にある場合の第一フィン14に対して膨張する。高温域の第一フィン14の厚さt2は、低温域の第一フィン14の厚さt1よりも大きい。これにより、高温域における通路11aの幅W2は、低温域における通路11aの幅W1よりも小さい。従って、高温域における第一流路11の流路断面積A2は、低温域における第一流路11の流路断面積A1よりも小さくなる。低温域における通路11aの幅W1が広いことで、トランスミッションオイル4に働くせん断応力が小さくなり、圧力損失が低減する。本実施形態のセパレータ13は、第一フィン14の幅方向の膨張を許容するように第一フィン14を支持している。例えば、第一フィン14における幅方向の両端のうち、一端がセパレータ13に固定され、他端はセパレータ13に対して固定されない。このようにすれば、他端は第一フィン14が膨張するときにセパレータ13に対して幅方向に相対変位することができる。従って、第一フィン14の幅方向の膨張がセパレータ13によって妨げられない。
本実施形態に係る熱交換器1によれば、以下に説明するように、熱交換量の増加を図ることができる。トランスミッションオイル4の温度が低温である場合、トランスミッションオイル4の動粘度νが大きな値となり、第一流路11における圧力損失が大きくなりやすい。本実施形態の第一フィン14およびセパレータ13は、第一流路11の低温域における流路断面積A1を高温域における流路断面積A2よりも大きくする。これにより、低温域における第一流路11の圧力損失が低減し第一流路11の流速および流量が大きくなる。また、本実施形態の熱交換器1では、一般的な環境下で車両100を使用した場合において想定されるT/M油温の下限の温度において、バイパスバルブ24が開弁しないように、第一フィン14の厚さtや線膨張係数などが定められている。よって、低温域における第一流路11の流量および熱交換量を最大化することができる。
また、本実施形態の熱交換器1では、第一フィン14は、温度の上昇に従って熱変形により膨張し、第一流路11の流路断面積を低下させる。従って、第一フィン14は、温度の上昇に従って第一流路11におけるトランスミッションオイル4の速度を増加させて熱交換器1の熱交換量Qを増加させる。トランスミッションオイル4の動粘度νは、温度の上昇に従って低下する。従って、第一フィン14が第一流路11の流路断面積を低下させたとしても、圧力損失は増加しにくい。本実施形態では、一般的な環境下で車両100を使用した場合において想定されるT/M油温の上限の温度において、バイパスバルブ24が開弁しないように、第一フィン14の線膨張係数などが定められている。
本実施形態の第一フィン14の好ましい特性について説明する。第一フィン14の線膨張係数は、例えば、熱交換器のフィンの材質として一般的に用いられるアルミニウムの線膨張係数よりも大きい。第一フィン14の材料としては、例えば、水銀、ポリエチレンなどが挙げられる。例えば、第一フィン14は、水銀を含む合金で構成されてもよく、ポリエチレンで構成されても、ポリエチレンを含む樹脂で構成されてもよい。なお、第二フィン15やセパレータ13の材料として、水銀やポリエチレンが用いられてもよい。第一フィン14、第二フィン15、およびセパレータ13の材質としては、熱伝導率が大きい材質が望ましい。
なお、本実施形態の熱交換器1では、第二流路12において、温度上昇に従って第二フィン15が膨張して第二流路12の流路断面積を低下させる。従って、高温域における第二流路12の流路断面積A4は、低温域における第二流路12の流路断面積A3よりも小さくなる。これにより、低温域における第二流路12の圧力損失が低減され、低温域におけるエンジンオイル5の流速が増加する。また、高温域におけるエンジンオイル5の流速が大きくなり、熱交換量Qが増加する。
また、本実施形態の熱交換器1では、フィン14,15に加えてセパレータ13が、熱変形することによって第一流路11の流路断面積を変化させる断面積調節部としての機能を有する。図7には、図4のVII−VII断面が示されている。図7には、低温域にあるセパレータ13が示されている。本実施形態では、第一流路11および第二流路12における積層方向の幅を「高さ」と称する。低温域において、第一流路11の高さはH1、第二流路12の高さはH3である。図8に示すように、温度が高温域にある場合のセパレータ13は、図7に示す低温域にある場合のセパレータ13に対して膨張する。高温域のセパレータ13の厚さt4は、低温域のセパレータ13の厚さt3よりも大きい。これにより、高温域における第一流路11の高さH2は、低温域における第一流路11の高さH1よりも小さくなる。従って、高温域における第一流路11の流路断面積A2は、低温域における第一流路11の流路断面積A1よりも小さくなる。
また、高温域における第二流路12の高さH4は、低温域における第二流路12の高さH3よりも小さい。従って、高温域における第二流路12の流路断面積A4は、低温域における第二流路12の流路断面積A3よりも小さくなる。低温域における流路11,12の高さH1,H3が大きいことで、オイル4,5に働くせん断応力が小さくなり、流路11,12の圧力損失が低減する。
また、本実施形態の熱交換器1は、図9を参照して説明するように、バイパス流路16およびオリフィス17を有する。バイパス流路16は、第一流路11をバイパスしてトランスミッションオイル4を流す流路である。バイパス流路16は、第一入口流路21と第一出口流路23とを連通している。バイパス流路16は、第一流路11に隣接して設けられており、仕切り部材18によって第一流路11と仕切られている。バイパス流路16には、オリフィス17が設けられている。バイパス流路16の流路断面積は、オリフィス17において最小値となる。オリフィス17は、高温域におけるバイパス流路16の流路断面積を低温域におけるバイパス流路の流路断面積よりも小さくする第二の断面積調節部としての機能を有する。図10および図11に示すように、本実施形態のオリフィス17の形状は、円環形状である。オリフィス17の孔部17aの面積(流路断面積)に応じて、バイパス流路16の圧力損失が変化する。
オリフィス17は、熱変形することによってバイパス流路16の流路断面積を変化させる。本実施形態のオリフィス17は、第一フィン14およびセパレータ13と同じ線膨張係数が大きい材質で形成されている。図10には、オリフィス17の温度が低温域にある場合のオリフィス17の形状が示されており、図11には、オリフィス17の温度が高温域にある場合のオリフィス17の形状が示されている。
温度が低温域にある場合の孔部17aの直径D1は、温度が高温域にある場合の孔部17aの直径D2よりも大きい。つまり、高温域のバイパス流路16の流路断面積A6は、低温域のバイパス流路16の流路断面積A5よりも小さい。トランスミッションオイル4の動粘度νが大きい低温域では、バイパス流路16の流路断面積A5が大きい。このため、トランスミッションオイル4が第一流路11をバイパスするバイパス量を十分に確保することができる。これにより、第一流路11の圧力損失が大きくなりすぎることが抑制される。一方、トランスミッションオイル4の動粘度νが小さい高温域では、バイパス流路16の流路断面積が小さい。トランスミッションオイル4がバイパス流路16を通過しにくくなることで、第一流路11に多くのトランスミッションオイル4を通過させ、熱交換器1における熱交換量Qを増加させることができる。
以上説明したように、本実施形態の熱交換器本体10Bは、熱変形することによって第一流路11および第二流路12の流路断面積を変化させる断面積調節部を有する。本実施形態では、第一フィン14、第二フィン15、およびセパレータ13が断面積調節部としての機能を有している。第一フィン14、第二フィン15、およびセパレータ13は、低温域における流路断面積の値A1,A3を高温域における流路断面積の値A2,A4よりも大きくする。本実施形態の熱交換器1は、低温域における流路11,12の流路断面積A1,A3を大きくして圧力損失を抑制することができる。また、熱交換器1は、高温域における流路11,12の流路断面積A2,A4を低温域における流路断面積A1,A3よりも小さくすることで、高温域におけるオイル4,5の流速を増加させる。オイル4,5の流速が増加することで、単位時間あたりにフィン14,15やセパレータ13に接触して熱交換を行うオイル4,5の量が多くなり、熱交換量Qが増加する。また、流路11,12の流路断面積が小さくなることで、流路11,12を流れるオイル4,5の内でフィン14,15やセパレータ13と接触するオイル4,5の割合が大きくなり、熱交換の効率が向上する。従って、本実施形態の熱交換器1は、圧力損失の低減と熱交換量の増加とを両立させることができる。
本実施形態の熱交換器1は、更に、第一流路11をバイパスしてトランスミッションオイル4を流すバイパス流路16と、バイパス流路16に設けられ、高温域におけるバイパス流路16の流路断面積を低温域におけるバイパス流路16の流路断面積よりも小さくするオリフィス17(第二の断面積調節部)を備える。オリフィス17は、低温時には第一流路11の圧力損失の増加を緩和し、高温時には第一流路11の流量増加を促進する。よって、本実施形態の熱交換器1は、熱交換量の増加と圧力損失の低減を両立することができる。なお、熱交換器1は、更に、第二流路12をバイパスしてエンジンオイル5を流すバイパス流路と、バイパス流路に設けられた第二の断面積調節部を有していてもよい。
本実施形態の熱交換器1において、断面積調節部は、第一フィン14および第二フィン15を有している。第一フィン14および第二フィン15の少なくとも何れか一方は、材料として水銀あるいはポリエチレンを含むことが好ましい。水銀およびポリエチレンは、フィンの材料として一般的なアルミニウムと比較して線膨張係数が大きいため、流体の温度変化に応じて流路断面積を大きく変化させることができる。
なお、本実施形態の断面積調節部(第一フィン14、第二フィン15、およびセパレータ13)は、第一流路11および第二流路12の両方の流路断面積を変化させたが、これには限定されない。例えば、断面積調節部は、第一流路11あるいは第二流路12の何れか一方の流路断面積を変化させ、他方の流路断面積を変化させないものであってもよい。なお、熱交換器本体10Bが有する断面積調節部は、フィン14,15およびセパレータ13には限定されない。熱交換器本体10Bは、フィン14,15およびセパレータ13とは異なる断面積調節部を有していてもよい。
[実施形態の第1変形例]
実施形態の第1変形例について説明する。第1変形例では、熱交換器1において、冷却水7とトランスミッションオイル4の熱交換が行われる。上記実施形態のエンジンオイル5に代えて、冷却水7が第二流路12を流れる。冷却水7は、トランスミッションオイル4等のオイルと比較して、温度の変化に対する動粘度νの変化率が小さい。トランスミッションオイル4の低温域(例えば、40℃)の動粘度の値ν1は、例えば、23.6[mm/sec]であり、高温域(例えば、100℃)の動粘度の値ν2は、例えば、5.4[mm/sec]である。冷却水7の低温域(例えば、40℃)の動粘度の値ν3は、例えば、0.7[mm/sec]であり、高温域(例えば、100℃)の動粘度の値ν4は、例えば、0.3[mm/sec]である。
冷却水7についての低温域の動粘度の値ν3に対する高温域の動粘度の値ν4の低下率である動粘度低下率Δνwは、以下の式(1)で算出される。また、トランスミッションオイル4についての低温域の動粘度の値ν1に対する高温域の動粘度の値ν2の動粘度低下率Δνoは、以下の式(2)で算出される。冷却水7についての動粘度低下率Δνwは、トランスミッションオイル4についての動粘度低下率Δνoよりも小さい。
Δνw = (ν3−ν4)/ν3…(1)
Δνo = (ν1−ν2)/ν1…(2)
第1変形例の熱交換器1は、動粘度低下率Δνに応じて流路断面積の変化率が異なるように構成されている。第1変形例では、上記実施形態と同様に、第二フィン15およびセパレータ13が第二流路12の流路断面積を変化させる。第二フィン15およびセパレータ13は、高温域における第二流路12の流路断面積A4を低温域における流路断面積A3よりも小さくする。第二流路12についての低温域の流路断面積A3に対する高温域の流路断面積A4の低下率である断面積低下率ΔAwは、下記式(3)で算出される。
ΔAw = (A3−A4)/A3…(3)
上記実施形態と同様に、第一フィン14およびセパレータ13が第一流路11の流路断面積を変化させる。第一フィン14およびセパレータ13は、高温域における第一流路11の流路断面積A2を低温域における第一流路11の流路断面積A1よりも小さくする。第一流路11についての低温域の流路断面積A1に対する高温域の流路断面積A2の低下率である断面積低下率ΔAoは、下記式(4)で算出される。
ΔAo = (A1−A2)/A1…(4)
第1変形例の熱交換器1では、第一流路11についての断面積低下率ΔAoが、第二流路12についての断面積低下率ΔAwよりも大きい。言い換えると、第一流路11では、第二流路12と比較して、同じ温度上昇量に対して、流路断面積の低下量が大きい。このように第一流路11の断面積低下率ΔAoを第二流路12の断面積低下率ΔAwよりも大きくする手段として、本変形例では、第一フィン14の線膨張係数が第二フィン15の線膨張係数よりも大きい。本変形例では、第一フィン14の材料が上記実施形態と同様に水銀あるいはポリエチレンを含んでおり、第二フィン15の材料がアルミニウムである。
第1変形例の熱交換器1では、温度変化に応じた動粘度νの変化割合が大きいトランスミッションオイル4については、第一流路11の流路断面積が大きく変化する。よって、第1変形例の熱交換器1は、第一流路11の低温域における圧力損失を適切に低減して、トランスミッションオイル4の流速を大きくすることができる。また、第1変形例の熱交換器1は、第一流路11の高温域における流路断面積A2を小さくして、トランスミッションオイル4の流速を大きくすることができる。
なお、第一流路11の断面積低下率ΔAoを第二流路12の断面積低下率ΔAwよりも大きくする手段として、以下の構成が用いられてもよい。図12は、実施形態の第1変形例に係る構成の一例を示す図である。図12に示すように、熱交換器本体10Bは、壁部10Cを有する。壁部10Cは、支持部19を有する。支持部19は、壁部10Cの内面から第二流路12へ向けて突出している。支持部19は、セパレータ13の第二流路12側の面に接続されており、第二流路12側からセパレータ13を支持している。これにより、セパレータ13が熱膨張する場合に、第一流路11の内部へ向けた膨張が許容され、第二流路12側への膨張が規制または抑制される。
第一流路11の断面積低下率ΔAoを第二流路12の断面積低下率ΔAwよりも大きくする手段として、第一フィン14のヤング率が第二フィン15のヤング率よりも小さくされてもよい。これにより、セパレータ13が膨張する際に、セパレータ13が第一流路11側に向けて膨張しやすくなる。
また、第一フィン14の剛性が第二フィン15の剛性よりも小さくされてもよい。例えば、第一フィン14の厚さを第二フィン15の厚さよりも大きくすることにより、第一流路11の断面積低下率ΔAoを第二流路12の断面積低下率ΔAwよりも大きくすることが可能である。
また、低温域における第一流路11の高さH1(図7参照)を低温域における第二流路12の高さH3よりも小さくすることにより、第一流路11の断面積低下率ΔAoを第二流路12の断面積低下率ΔAwよりも大きくすることが可能である。これにより、高温域においてセパレータ13が膨張したときに、第一流路11側への膨張量と第二流路12側への膨張量が同じであっても、第一流路11の断面積低下率ΔAoが第二流路12の断面積低下率ΔAwよりも大きくなる。
断面積調節部は、第一流路11および第二流路12の両方の流路断面積を変化させることに代えて、第一流路11の流路断面積を変化させることによって、第一流路11の断面積低下率ΔAoを第二流路12の断面積低下率ΔAwよりも大きくしてもよい。
以上説明したように、実施形態の第1変形例に係る断面積調節部は、第一流路11についての断面積低下率ΔAoの値を第二流路12についての断面積低下率ΔAwの値よりも大きくする。各流路11,12を流れる液体の動粘度低下率Δνに応じて断面積低下率ΔAに差を設けることで、それぞれの液体の特性に応じて熱交換器1における熱交換量の増加と圧力損失の低減を両立させることが可能となる。
[実施形態の第2変形例]
上記実施形態では、断面積調節部としての第一フィン14、第二フィン15、およびセパレータ13は、線膨張係数に応じて連続的に熱変形した。これに代えて、断面積調節部は、所定の境界温度において変形量が不連続に変化してもよい。このような断面積調節部の一例として、形状記憶合金によって構成されるものが挙げられる。例えば、第一フィン14、第二フィン15、およびセパレータ13は、温度が境界温度に達すると予め定められた形状に変形(復元)する形状記憶合金で形成される。変形後のフィン14,15、およびセパレータ13は、変形前のフィン14,15、およびセパレータ13よりも膨張する。形状記憶合金が変形する境界温度は、低温域と高温域との間の温度である。境界温度は、例えば、オイル4,5の温度と動粘度νとの対応関係に基づいて適宜定められる。
バイパス流路16に設けられるオリフィス17は、線膨張係数に応じて連続的に熱変形することに代えて、所定の境界温度において不連続に変形してもよい。オリフィス17は、例えば、形状記憶合金で形成されてもよい。境界温度において変形した後のオリフィス17の孔部17aの面積は、変形前の孔部17aの面積よりも小さい。
オリフィス17の開口面積を変化させる制御装置が設けられてもよい。制御装置は、例えば、オリフィス17の孔部17aの少なくとも一部を塞ぐことができる可動式の閉塞部材を有する。制御装置は、バイパス流路16のT/M油温の検出結果に基づいて、閉塞部材によってオリフィス17の開口面積を変化させる。
上記の実施形態および変形例に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1 熱交換器
2 エンジン
3 変速機
4 トランスミッションオイル(第一の液体)
5 エンジンオイル(第二の液体)
7 冷却水(第二の液体)
10A ケース
10B 熱交換器本体
11 第一流路
12 第二流路
13 セパレータ(断面積調節部)
14 第一フィン(断面積調節部)
15 第二フィン(断面積調節部)
16 バイパス流路
17 オリフィス(第二の断面積調節部)
100 車両

Claims (4)

  1. 第一の液体が流れる第一流路および第二の液体が流れる第二流路を有し、前記第一の液体と前記第二の液体との熱交換を行う熱交換器本体を備え、
    前記熱交換器本体は、熱変形することによって前記第一流路および前記第二流路の少なくとも何れか一方の流路断面積を変化させる断面積調節部を有し、
    前記断面積調節部は、低温域における前記流路断面積の値を高温域における前記流路断面積の値よりも大きくし、
    前記第二の液体についての低温域の動粘度の値に対する高温域の動粘度の値の低下率である動粘度低下率は、前記第一の液体についての前記動粘度低下率よりも小さく、
    前記断面積調節部は、少なくとも前記第一流路の前記流路断面積を変化させ、
    前記断面積調節部は、前記第一流路についての低温域の前記流路断面積に対する高温域の前記流路断面積の低下率である断面積低下率の値を、前記第二流路についての前記断面積低下率の値よりも大きくする
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 第一の液体が流れる第一流路および第二の液体が流れる第二流路を有し、前記第一の液体と前記第二の液体との熱交換を行う熱交換器本体を備え、
    前記熱交換器本体は、熱変形することによって前記第一流路および前記第二流路の少なくとも何れか一方の流路断面積を変化させる断面積調節部を有し、
    前記断面積調節部は、低温域における前記流路断面積の値を高温域における前記流路断面積の値よりも大きくし、
    前記断面積調節部は、前記第一流路に配置された第一フィンおよび前記第二流路に配置された第二フィンを有し、
    前記第一フィンおよび前記第二フィンの少なくとも何れか一方は、材料として水銀あるいはポリエチレンを含む
    ことを特徴とする熱交換器。
  3. 前記第二の液体についての低温域の動粘度の値に対する高温域の動粘度の値の低下率である動粘度低下率は、前記第一の液体についての前記動粘度低下率よりも小さく、
    前記断面積調節部は、少なくとも前記第一流路の前記流路断面積を変化させ、
    前記断面積調節部は、前記第一流路についての低温域の前記流路断面積に対する高温域の前記流路断面積の低下率である断面積低下率の値を、前記第二流路についての前記断面積低下率の値よりも大きくする
    ことを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  4. 更に、前記第一流路をバイパスして前記第一の液体を流すバイパス流路と、
    前記バイパス流路に設けられ、高温域における前記バイパス流路の流路断面積を低温域における前記バイパス流路の流路断面積よりも小さくする第二の断面積調節部と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱交換器。
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