JP6215596B2 - 樹脂製インテークマニホールド - Google Patents

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Description

本発明は、多気筒エンジンの吸気ポートに吸気を供給するための樹脂製インテークマニホールドに関する。
従来より、例えば特許文献1,2に開示されているように、直列多気筒エンジンの各吸気ポートにそれぞれ接続される複数の吸気管を備えた樹脂製インテークマニホールドが知られている。このインテークマニホールドは、吸気供給源に連通するサージタンクと、上流端がサージタンクに接続され、下流端がエンジンの吸気ポートに接続される複数の吸気管とを備えている。
ところで、エンジンルームの省スペース化に伴って、吸気管の長さを所要分確保しつつ、インテークマニホールド全体をコンパクトにすることが求められている。この要求を満たすインテークマニホールドの一例として、吸気管を湾曲させたものがある。ところが、このようなインテークマニホールドは、形状が複雑なため、一体成形が困難である。そこで、当該インテークマニホールドを複数の分割体で構成し、これら分割体を例えば振動溶着等で加圧溶着することによって当該インテークマニホールドが製造される。
特許文献1には、2つの分割体で構成された樹脂製インテークマニホールドが開示されている。図18及び図19には、このインテークマニホールド10の平面図及び側面図が示されている。該インテークマニホールド10は、サージタンク30と、3本の吸気管50,50,50とを備え、これら吸気管50,50,50は、図19に示すように、S字状に湾曲している。
そして、上記インテークマニホールド10は、エンジンE側に配置されるエンジン側分割体130と、エンジン側分割体130の反エンジンE側に配置される反エンジン側分割体150とに分割されている。当該2つの分割体130,150は、サージタンク30に形成された吸気導入口70aと吸気管50の吸気排出口50aとの位置関係を維持すべく、これら吸気導入口70a及び吸気排出口50aが1つの分割体、即ちエンジン側分割体130に設けられるように分割されている。
したがって、両分割体130,150の分割面170は、図19に示すように、吸気管50,50,50の並列方向から見て、上記吸気排出口50aから右側に向かって、その上側において吸気管50の径方向外側から管軸に向かって直交する方向に切り込み、該吸気管50の形状に沿って逆U字状に緩やかに湾曲している。そして、吸気管50の上流側端部からサージタンク30の下流側端部に亘ってU字状に緩やかに湾曲し、サージタンク30の上端部を通って吸気導入口70aの上側を通過している。この分割面170は、インテークマニホールド10の外周縁部だけでなく、隣り合う吸気管50,50の通路壁も分割している。
特許第4424661号公報(段落0017欄〜0020欄、図1,2)
ところで、特許文献1のインテークマニホールド10を製造する際は、エンジン側分割体130及び反エンジン側分割体150を上下一対の振動治具によって挟み付け、加圧力を上下方向に作用させた状態でいずれか一方の振動治具を吸気管並列方向(図18の矢印L方向)に振動させ、一方の分割体の分割面に形成された溶着リブを摩擦熱によって溶融させて溶着する。
しかしながら、分割面170における吸気管50の上流端に対応する箇所は、上下方向、即ち溶着加圧方向A(図19参照)に対して傾斜しているため、反エンジン側分割体150からエンジン側分割体130に垂直に作用する垂直加圧力Fsは、上記溶着加圧力Fの分力であり、該溶着加圧力Fよりも小さい。そのため、隣り合う吸気管50,50の通路壁の分割面に形成された溶着リブに溶着加圧力そのものがダイレクトに作用せず、結果、溶着強度が若干低下気味になる。
さらに、両分割体の分割面170のうちサージタンク30及び吸気管50の外周縁部(図18のY1,Y2,Y3)に対応する外側分割面は、サージタンク30の分割面に連続して繋がっているので、一部の溶着強度が若干低下していても、サージタンク30の溶着部分等の他の溶着強度が確保された部分で上記の溶着強度の低下を補うことができる。これに対し、隣り合う吸気管50,50の通路壁に対応する内側分割面(図18のY4,Y5に対応する部分の分割面)は、吸気管並列方向から見て、サージタンク30の内部空間に臨んでいて、サージタンク30の分割面に連続してないので、この内側分割面における溶着強度の低下を他の溶着強度が確保された部分で補うことができない。
その結果、バックファイアによってサージタンク30が膨張すると、エンジン側分割体130及び反エンジン側分割体150がそれぞれエンジンE側及び反エンジンE側に押され、比較的溶着強度の低い通路壁がダメージを受けるため、対策を講じる必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、隣り合う吸気管の通路壁における溶着強度を高めることにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、隣り合う吸気管の通路壁に対応する分割面又は溶着リブの形状を工夫することにより、加圧溶着時に溶着加圧力を分割面又は溶着リブに十分に作用させたものである。
具体的には、本発明は、吸気が供給されるサージタンクと、上流端が該サージタンクに接続されるとともに下流端がエンジンの吸気ポートに接続されて並列配置された複数の吸気管とを備え、これら吸気管は、並列方向から見て上流端から下流端に亘って湾曲して延びる樹脂製インテークマニホールドを対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、上記サージタンク及び上記各吸気管の少なくとも上流端側は、吸気管の径方向に分割された第1分割体と第2分割体との加圧溶着により構成され、複数の上記吸気管の分割面は、上記上流端側に対応する箇所が湾曲して延び、そのうち並列方向外側の吸気管の外側分割面は、上流端部が上記サージタンクの分割面に溶着加圧方向に対して傾斜して連続する一方、隣り合う吸気管の通路壁に対応する内側分割面の上流端部は、上記サージタンクの内部空間に臨み、かつ上記外側分割面から溶着加圧方向と略直交する方向に近づくように向きを変え、上記第1分割体自体又は上記第2分割体自体には、上記サージタンクの吸気導入口が形成されていることを特徴とする。
第2の発明は、上記サージタンク及び上記各吸気管の少なくとも上流端側は、吸気管の径方向に分割された第1分割体と第2分割体との加圧溶着により構成され、複数の上記吸気管の分割面は、上記上流端側に対応する箇所が湾曲して延び、上流端部が上記サージタンクの分割面に溶着加圧方向に対して傾斜して連続し、隣り合う吸気管の通路壁に対応する分割面の上流端部は、上記サージタンクの内部空間に臨み、上記第1及び第2分割体の双方の上記分割面対応箇所には、溶着リブが形成され、上記隣り合う吸気管の通路壁の上流端部対応箇所における上記溶着リブの溶着面は、溶着加圧方向と略直交する方向に近づくように向きを変え、上記隣り合う吸気管における上記第1及び第2分割体の一方の溶着リブは、上流端部対応箇所が他の箇所よりも高く突設され、当該高く突設された上流端部対応箇所の少なくとも一方の側面には、補強リブが設けられ、他方の上記溶着リブの上記上流端部対応箇所に対応する箇所は、他の箇所よりも低く設定され、上記第1及び第2分割体を重ね合わせた状態で、両分割体が加圧溶着されて形成されたことを特徴とする。
第3の発明は、上記サージタンク及び上記各吸気管の少なくとも上流端側は、吸気管の径方向に分割された第1分割体と第2分割体との加圧溶着により構成され、複数の上記吸気管の分割面は、上記上流端側に対応する箇所が湾曲して延び、上流端部が上記サージタンクの分割面に溶着加圧方向に対して傾斜して連続し、隣り合う吸気管の通路壁に対応する分割面の上流端部は、上記サージタンクの内部空間に臨み、上記第1及び第2分割体の双方の上記分割面対応箇所には、溶着リブが形成され、上記隣り合う吸気管の通路壁の上流端部対応箇所における上記溶着リブの溶着面は、溶着加圧方向と略直交する方向に近づくように向きを変え、上記隣り合う吸気管における上記第1及び第2分割体の一方の溶着リブの周りを取り囲むように縦壁部が形成され、該溶着リブと該縦壁部との間には、収容部が設けられていることを特徴とする。
第1の発明によれば、吸気管並列方向外側の吸気管の外側分割面における上流端部は、溶着加圧方向に対して傾斜しているため、溶着加圧時に溶着加圧力が十分に作用せず、溶着強度が若干低下気味になるが、サージタンクの分割面に連続しているので、溶着強度の低下を補うことができる。その結果、十分な溶着強度が得られる。
これに対し、隣り合う吸気管の通路壁に対応する内側分割面は、その上流端部がサージタンクの内部空間に臨んでいて、サージタンクの分割面と連続していないので、上記上流端部における溶着強度の低下を補うことができない。そこで、この内側分割面の上流端部が外側分割面から溶着加圧方向と略直交する方向に近づくように向きを変えることにより、溶着加圧時に、溶着加圧力がこの内側分割面の上流端部に略垂直に作用する。そのため、当該上流端部に溶着加圧力そのものがダイレクトに作用し、十分な溶着強度を得ることができる。
第2及び第3の発明によれば、吸気管の分割面の上流端部は、溶着加圧方向に対して傾斜しているため、溶着加圧力が十分に作用せず、溶着強度が若干低下気味になるが、当該分割面の上流端部は、サージタンクの分割面に連続しているので、上記溶着強度の低下を補うことができる。その結果、十分な溶着強度が得られる。
これに対し、隣り合う吸気管の通路壁に対応する分割面の上流端部は、サージタンクの内部空間に臨み、サージタンクの分割面と連続していないので、溶着強度の低下を補うことができない。そこで、第1及び第2分割体の双方の上記分割面対応箇所に形成された溶着リブの溶着面における、隣り合う吸気管の通路壁の上流端部対応箇所を、溶着加圧方向と略直交する方向に近づくように向きを変えることにより、溶着加圧時に溶着リブの溶着面の上流端部対応箇所に溶着加圧力が略垂直に作用し、溶着加圧力そのものがダイレクトに作用する。その結果、溶着リブの溶融が促進され、十分な溶着強度を得ることができる。
の発明によれば、振動溶着時に、両分割体の一方が吸気管並列方向に振動する際、補強リブが高い方の溶着リブを補強するので、該溶着リブが振動方向に倒れるのを防止することができる。その結果、双方の溶着リブを確実に溶融させることができるので、両分割体を確実に溶着することができる。
実施形態1に係る樹脂製インテークマニホールドの全体斜視図である。 図1のII-II線断面図である。 図1のIII-III線断面図である。 エンジン側分割体の全体斜視図である。 図4のV部拡大図である。 実施形態1の変形例に係る樹脂製インテークマニホールドの図2相当図である。 実施形態2に係る樹脂製インテークマニホールドの全体斜視図である。 エンジン側分割体の全体斜視図である。 中間分割体の全体斜視図である。 反エンジン側分割体の全体斜視図である。 図7のXI-XI線断面図である。 (a)は、エンジン側分割体の内側溶着面を示す断面斜視図であり、(b)は、中間分割体の内側溶着面を示す断面斜視図である。 実施形態2の変形例1に係る樹脂製インテークマニホールドの図11相当図である。 実施形態2の変形例1に係る樹脂製インテークマニホールドを通路壁を通る断面で切った図である。 (a)は、実施形態2の変形例1に係る樹脂製インテークマニホールドの図12(a)相当図であり、(b)は、図12(b)相当図である。 実施形態2の変形例2に係る樹脂製インテークマニホールドの図11相当図である。 実施形態2の変形例2に係る樹脂製インテークマニホールドの図13相当図である。 従来の樹脂製インテークマニホールドの平面図である。 従来の樹脂製インテークマニホールドの側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
《本発明の実施形態1》
図1〜図3は、実施形態1に係る多気筒エンジンの樹脂製インテークマニホールド1を示す図であって、図1はその全体斜視図、図2は図1のII-II線断面図、図3は図1のIII-III線断面図である。このインテークマニホールド1は、3本の気筒が一直線状に配置された直列3気筒エンジンEに装着される。上記インテークマニホールド1は、スロットル弁を有するスロットルボディ(図示せず)と内部が連通して吸気が供給されるサージタンク3と、各々該サージタンク3から上記エンジンEに向かって延びる3本の吸気管5,5,5とを備えている。なお、説明の便宜上、図2における上側、下側、左側及び右側を「上側」、「下側」、「左側」及び「右側」として説明する。
上記サージタンク3は、略直方体状をなし、右側壁7には、上記スロットルボディからの吸気が導入される吸気導入口7aが形成されている一方、左側壁9には、上記吸気管5の上流端5aが接続されている。上記吸気管5の上流端5aは、上記サージタンク3の左側壁9の面から鋭角に下流側に延びている。より具体的には、上記吸気管5,5,…の上流端5a,5a,…は、上記吸気導入口7aから上記サージタンク3の内部空間4に流入した吸気が、上記上流端5a,5a,…において、吸気導入口7aにおける流入方向に対して下方に約45°曲がって吸気管5,5,…内に流入するように、上記左側壁9に接続している。該吸気管5の下流端5bは、上記エンジンEの吸気ポートに接続され、これら吸気管5,5,5は、該吸気ポートの並び方向、すなわち図2の奥行き方向に沿って並列配置されている。これら吸気管5,5,5は、並列方向から見て、上流端5aから下流端5bに亘ってS字状に湾曲して延びている。上記吸気管5,5,5の上流側は互いに隣接する一方、下流側はエンジンEの気筒の間隔に対応して互いに離間して配置されている。
上記吸気管5,5,5の下流端5b,5b,5bには上記エンジンEの側面に締結されるフランジ11が設けられ、このフランジ11には、上記エンジンEに上記インテークマニホールド1を取り付けるための締結部材が挿通する複数の挿通孔11a(図1参照)が貫通形成されている。そして、上記エンジンEに取り付けられた上記インテークマニホールド1には、上記スロットルボディからの吸気が上記サージタンク3の内部空間4に流入し、この内部空間4に流入した吸気は各吸気管5に分流して上記エンジンEの各吸気ポートに供給される。
上記サージタンク3及び各吸気管5は、該吸気管5の径方向に分割され、エンジンE側に配置されたエンジン側分割体(第1分割体)13と、その上側に配置された反エンジン側分割体(第2分割体)15とで構成されている。これらエンジン側分割体13及び反エンジン側分割体15は、樹脂の射出成形品であり、上記サージタンク3及び吸気管5,5,5は、これらエンジン側分割体13と反エンジン側分割体15との加圧溶着(振動溶着)により構成されている。振動溶着時には、図2の矢印Aで示す方向に、すなわち下方に向けて溶着加圧力が作用する。以下、矢印A方向を「溶着加圧方向A」とする。
上記両分割体13,15の分割面17は、上記サージタンク3の分割面18と、上記吸気管5,5,5の分割面20とによって構成されている。
上記サージタンク3の分割面18は、図2に示すように、吸気管並列方向から見て、上記サージタンク3の左側壁9の略中央部から右側上方に斜めに上昇して、該サージタンク3の上端部を通って上記吸気導入口7aの上側を通過している。
一方、上記吸気管5,5,5の分割面20は、上記吸気管5,5,5の上流端5aから下流端5bに亘って略S字状に湾曲して延びている。この分割面20は、並列方向外側の一対の上記吸気管5,5の外側分割面19と、隣り合う吸気管5,5の通路壁21に対応する内側分割面23とで構成されている。
上記外側分割面19は、図2に示すように、上記下流端5bから上流端5aに向かって、上記吸気管5の吸気排出口5cの上側において径方向外側から管軸に向かって直交する方向に切り込み、該吸気管5の中間部に亘って逆U字状に緩やかに湾曲している。さらに、上記外側分割面19は、中間部から上流端5aに亘ってU字状に緩やかに湾曲し、その上流端部19aは、溶着加圧方向Aに対して傾斜して上記サージタンク3の分割面18に連続している(図3参照)。
一方、上記内側分割面23は、上記下流端5bから上流端5aに向かって、上記外側分割面19と同様に、上記吸気管5の吸気排出口5cの上側において径方向外側から管軸に向かって直交する方向に切り込み、該吸気管5の中間部に亘って逆U字状に緩やかに湾曲している。さらに、上記内側分割面23は、中間部から上流端5aの手前に亘ってU字状に緩やかに湾曲し、上流端部23aは、上記サージタンク3の内部空間4に臨んでいて、上記サージタンク3の分割面18に連続していない(図3参照)。そして、上記内側分割面23は、上記外側分割面19から溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくようにエンジンE側に向きを変えている。
図4は、上記エンジン側分割体13の全体斜視図である。該エンジン側分割体13は、上記サージタンク3の上端部を除く本体部分を構成するボックス状の第1サージタンク部25を有し、その右側壁に上記吸気導入口7aが形成され、さらに、左側壁9から上記吸気管5,5,5のエンジンE側部分を構成する3本のエンジン側吸気管部27,27,27が左方に延びている。該各エンジン側吸気管部27は、吸気管並列方向から見て、略S字状をなしている。
図5は、図4のV部拡大図である。上記第1サージタンク部25の外周縁及び上記各エンジン側吸気管部27の外周縁には、溶着リブ29が突設され、その外側には、該溶着リブ29を取り囲むように間隔をあけて縦壁部31が形成されている。この縦壁部31は、振動溶着時に溶融樹脂を堰き止めて、溶融樹脂が上記サージタンク3の内部空間4や吸気管5内に漏出するのを防止する。上記溶着リブ29は、上記第1サージタンク部25の外周縁及び上記各エンジン側吸気管部27の外周縁全体に亘って均一な高さで形成されている。そして、該溶着リブ29の上流端部29aの溶着面29bは、図2に示すように、上記内側分割面23の上流側端部23aと同様に、上記外側分割面19から溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくようにエンジンE側に向きを変えている。
一方、上記反エンジン側分割体15は、図2及び図3に示すように、上記第1サージタンク部25の上側に配置され、上記サージタンク3の上端部を構成する第2サージタンク部33を有し、その左側壁35から上記吸気管5の上端部を構成する3本の第2吸気管部37,37,37が左方に延びている。該各第2吸気管部37は、吸気管並列方向から見て、略S字状をなしている。上記第2サージタンク部33の外周縁及び上記各第2吸気管部37の外周縁には、上記溶着リブ29と溶着する溶着面が形成されている。
次に、上記のように構成されたインテークマニホールド1の製造要領について説明する。まず、振動溶着機(図示せず)を用いて、エンジン側分割体13の周縁部と、反エンジン側分割体15の周縁部を圧接させて、一方の分割体を他方の分割体に対し吸気管並列方向に振動させる。
このとき、内側分割面23は、その上流端部23aがサージタンク3の内部空間4に臨んでおり、サージタンク3の分割面18と連続していないので、溶着強度の低下を補うことができない。そこで、この内側分割面23の上流端部23aが、外側分割面19から溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくようにエンジンE側に向きを変えることにより、溶着加圧時に、溶着加圧力がこの内側分割面23の上流端部23aに略垂直に作用する。そのため、当該上流端部23aに溶着加圧力そのものがダイレクトに作用し、十分な溶着強度を得ることができる。
また、吸気管並列方向外側の吸気管5,5の外側分割面19における上流端部19aは、溶着加圧方向Aに対して傾斜しているため、溶着加圧時に溶着加圧力が十分に作用せず、溶着強度が若干低下気味になるが、当該外側分割面19の上流端部19aは、サージタンク3の分割面18に連続しているので、上記上流側端部19aの溶着強度の低下を補うことができる。その結果、十分な溶着強度が得られる。
そして、エンジン側分割体13のフランジ11をエンジンEに取り付けることで、インテークマニホールド1がエンジンEに取り付けられた状態となる。
(本発明の実施形態1の変形例)
図6は実施形態1の変形例に係る樹脂製インテークマニホールド1の図2相当図である。本変形例のインテークマニホールド1は、吸気管5,5,5が上流端5aから下流端5bに亘って逆U字状に湾曲している点で実施形態1に係るインテークマニホールド1と異なる。その他の構成は、実施形態1と略同一であるため、詳細な説明を省略する。
上記サージタンク3の分割面18は、図6に示すように、吸気管並列方向から見て、上記サージタンク3の左側壁9の略中央部から右側下方に斜めに降下して、該サージタンク3の下端部を通って上記吸気導入口7aの下側を通過している。
吸気管並列方向外側の吸気管5,5の外側分割面19は、上記吸気管5の上流端5aから下流端5bに亘って逆U字状に緩やかに湾曲し、その上流端部19aは、溶着加圧方向Aに対して傾斜し、上記サージタンク3の分割面18と連続している。
一方、隣り合う上記吸気管5,5の通路壁21に対応する内側分割面23の上流側端部23aは、上記サージタンク3の内部空間4に臨んでいて、上記サージタンク3の分割面18と連続していない。そして、上記上流端部23aは、上記外側分割面19から溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくように反エンジンE側に向きを変えている。したがって、振動溶着時には、上記内側分割面23の上流側端部23aに溶着加圧力が垂直に作用する。そのため、当該上流側端部23aに溶着加圧力そのものがダイレクトに作用し、十分な溶着強度が得られる。
《本発明の実施形態2》
図7は、実施形態2に係る多気筒エンジンの樹脂製インテークマニホールド2を示す全体斜視図である。このインテークマニホールド2は、3つの分割体で構成されている点で実施形態1と異なる。
上記インテークマニホールド2は、4本の気筒が一直線状に配置された直列4気筒エンジンEに装着される。上記インテークマニホールド2は、スロットル弁を有するスロットルボディ(図示せず)が取り付けられる円筒状のスロットルボディ取付部39と、このスロットルボディ取付部39が取り付けられたサージタンク3と、該サージタンク3から一体に延びる4本の独立した吸気管5,5,5,5とによって構成されている。該吸気管5,5,…の下流端5b,5b,…は、上記エンジンEの各気筒の吸気ポート(図示せず)に接続される。
上記インテークマニホールド2は、3つに分割され、エンジンE側に位置するエンジン側分割体(第1分割体)13と、このエンジン側分割体13の反エンジンE側に位置する反エンジン側分割体15と、これらエンジン側分割体13と反エンジン側分割体15との間に位置する中間分割体(第2分割体)14とに分割されている。
図8〜図10は上記分割体13,14,15を反エンジンE側から見た斜視図であり、図8はエンジン側分割体13を示し、図9は中間分割体14を示し、図10は反エンジン側分割体15を示している。また、図11は、図7のXI-XI線断面図である。
上記サージタンク3は、上記インテークマニホールド2の上下方向中央部上側に配置され、このサージタンク3の反エンジンE側に上記スロットルボディ取付部39が配置されている。また、4本の吸気管5,5,…は、エンジンEの気筒列方向に並んで配置されている。
上記各吸気管5の上流端5aは、図11に示すように、上記サージタンク3に対して約90°下方に湾曲するように接続し、各吸気管5の上流側は該サージタンク3の下方を通り反エンジンE側へ向かって下方へ湾曲して延びている。さらに、各吸気管5の下流側は上記サージタンク3の反エンジンE側を上方へ湾曲状に延びた後、エンジンE側に向かって下流端5bまで湾曲状に延びている。上記吸気管5,5,…の上流端部側は互いに隣接し、吸気管並列方向から見て、エンジンE側に膨出する一方、下流端部側はエンジンEの気筒の間隔に対応して互いに離間して配置されている。
上記吸気管5の下流端5bにはエンジンEの側面に締結されるフランジ11が設けられ、このフランジ11により上記インテークマニホールド2が上記エンジンEに取り付けられるようになっている。そして、上記エンジンEに取り付けられた上記インテークマニホールド2には、スロットルボディからの吸気がスロットルボディ取付部39内を介してサージタンク3の内部空間4に流入し、この内部空間4に流入した吸気は各吸気管5に分流してエンジンEの各吸気ポートに供給される。
上記分割体13,14,15は、樹脂の射出成形品であり、上記サージタンク3及び上記各吸気管5の上流端5a側は、上記吸気管5の径方向に分割された上記エンジン側分割体13と上記中間分割体14との振動溶着により構成されている。振動溶着時には、上記エンジン側分割体13に図11の溶着加圧方向A、すなわち中間分割体14側に向かう溶着加圧力が作用する。
上記エンジン側分割体13と上記中間分割体14とは、分割面17で分割されている。この分割面17は、上から順に、上記吸気管5の下流端5b側の分割面22と、上記サージタンク3の分割面18と、上記吸気管5の上流端5a側の分割面20とによって構成されている。
上記吸気管5の下流端5b側の分割面22は、上側から下側に向かって、下流端5bよりも上流側において該吸気管5を管軸に向かって直交する方向に切り込み、上記サージタンク3の上壁部3aを分割している。
上記サージタンク3の分割面18は、上側から下側に向かって、上記サージタンク3の上壁部3aから下方に一旦延びて、上記内部空間4の略中央部からエンジンE側に傾斜して、上記吸気管5の上流端5aまで延びている。
上記上流端5a側の分割面20は、並列方向外側の一対の上記吸気管5,5の外側分割面19と、隣り合う吸気管5,5の通路壁21に対応する内側分割面23とによって構成されている。これら外側分割面19及び内側分割面23は、吸気管並列方向から見て、ほぼ重なり合っている。
そこで、ここでは、上記外側分割面19及び内側分割面23の形状について、先ず、両者に共通する点を説明し、そのあとに、両者の相違点を説明する。
上記外側分割面19及び内側分割面23は、上側から下側に向かって、上記上流端5aからエンジンE側に一旦傾斜して溶着加圧方向Aに対して傾斜し、該上流端5aの下寄りにおいて反エンジンE側に折り返して反エンジンE側に向かって緩やかに傾斜し、さらに、上記吸気管5の中間部において管軸と略直交する方向に向きを変えて下方に延びている。
そして、上記外側分割面19は、上記吸気管5の上流端5aに対応する箇所において上記サージタンク3の分割面18と連続しているのに対し、上記内側分割面23の上流端部23aは、上記サージタンク3の内部空間4に臨んでいて、上記サージタンク3の分割面18と連続していない点で相違している。
上記エンジン側分割体13は、図8に示すように、上記フランジ11と、上記吸気管5,5,…の下流端近傍を構成する4つの下流端構成部41と、上記サージタンク3のエンジンE側を構成する第1タンク構成部43と、上記吸気管5,5,…の上流側下部を構成する4つの第1通路構成部45とで一体成形されている。上記フランジ11は、上記エンジンEの側面に沿って上下方向に延びる厚肉板状に形成され、周縁に締結部材(図示せず)が挿通する挿通孔11aが複数形成されている。
上記下流端構成部41は、上記フランジ11から反エンジンE側へ突出し、吸気管並列方向に互いに間隔をあけて配置され、その内部は、エンジンEの吸気ポート(図示せず)に連通している。上記下流端構成部41の反エンジンE側の端部には、上記中間分割体14と振動溶着される溶着面41aが形成されている。
上記第1タンク構成部43は、上記フランジ11よりもエンジンE側へ膨出するように形成されている。この第1タンク構成部43の周縁には、上記溶着面41aと連続し上記中間分割体14が振動溶着される溶着面43aが形成されている。
上記各第1通路構成部45は、上記第1タンク構成部43の下部に連続していて、互いに吸気管並列方向に隣接し、上記エンジン側分割体13の下部は全体として波状をなしている。上記第1通路構成部45の上縁及び反エンジンE側の縁部には、図8に示すように、上記中間分割体14と振動溶着される溶着面45aが形成され、上記第1通路構成部45の上縁の溶着面45aは上記溶着面43aと連続している。
上記溶着面45aは、上記外側分割面19に対応する外側溶着面45bと、上記内側分割面23に対応する内側溶着面45cとからなり、両溶着面45b,45cには、溶着リブ49(図12(a)参照)が突設されている。
図12(a)は、上記内側溶着面45cを示す断面斜視図である。なお、図12(a)に示す上記内側溶着面45cは、図8とは上下逆転して示されている。上記溶着リブ49は、上記内側溶着面45cに沿って長尺状に突設され、その上流端部49aは、該溶着リブ49の他の箇所よりも低く形成されている。そして、この上流端部49aの溶着面49bは、上記溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくようにエンジンE側に向きを変えている。
上記中間分割体14は、図9及び図11に示すように、上記サージタンク3の反エンジンE側を構成する第2タンク構成部53と、図9に示すように、上記各吸気管5の延びる方向に湾曲して形成された4つの湾曲部55とを備えている。上記第2タンク構成部53の周縁には、上記第1タンク構成部43周縁の溶着面43aに振動溶着される溶着面53a(図9参照)が形成されている。
上記溶着面53aは、上記エンジン側分割体13の内側溶着面45cに対応する内側溶着面53cを有している。この内側溶着面53cには、溶着リブ57(図12(b)参照)が突設されている。
図12(b)は、上記内側溶着面53cを示す断面斜視図である。上記溶着リブ57は、上記内側溶着面53cに沿って長尺状に突設され、その周りを取り囲むように該溶着リブ57との間に溶融樹脂収容部59を設けて縦壁部61が形成されている。当該溶融樹脂収容部59は、振動溶着時に発生する溶融樹脂を溜め込み、そして、上記縦壁部61は、該溶融樹脂が上記サージタンク3の内部空間4及び吸気管5,5,…の内部に漏れ出すのを防止する。この縦壁部61の端面61aは、上記分割面20に沿って形成されている。
上記溶着リブ57の上流端部57aは、該溶着リブ57の他の箇所よりも高く形成され、該上流端部57aの溶着面57bは、上記エンジン側分割体13に形成された溶着リブ49の溶着面49bと同様に、上記溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくようにエンジンE側に向きを変えている。そして、上記上流端部57aの吸気管並列方向両側の側面には、断面三角形状の補強リブ51,51が形成されている。なお、図12(b)では、一方の補強リブ51が溶着リブ57に隠れているため、他方の補強リブ51だけを示している。
一方、図9に示すように、上記湾曲部55と上記第2タンク構成部53の下壁との間には、空間Rが形成されている。この各湾曲部55の上記吸気管5上流側には、該吸気管5,5,…の一部を構成する下側環状部65が下方へ突出形成されている。そして、上記各湾曲部55の上記下側環状部65よりも上流側には、上記吸気管5,5,…の上流端部の反エンジンE側部分を構成する第2通路構成部67が形成されている一方、下流側には、該吸気管5下流側のエンジンE側を構成する第3通路構成部69が形成されている。上記第2通路構成部67の周縁には、上記第1通路構成部45の溶着面45aに溶着される溶着面67aが形成されている一方、上記第3通路構成部69の周縁には、上記反エンジン側分割体13に振動溶着される溶着面69aが形成されている。
上記各湾曲部15bの下流側端部には、上記吸気管5,5,…の一部を構成する上側環状部71が上方に突出形成され、そのエンジンE側には、上記下流端構成部41の溶着面41aに振動溶着される溶着面71aが形成され、反エンジンE側には上記反エンジン側分割体13に振動溶着される溶着面71bが形成されている。
上記反エンジン側分割体15は、図10に示すように、上記第3通路構成部69の反エンジンE側に重合されて該第3通路構成部69と共に上記吸気管5,5,…の下流側端部を構成する4つの第4通路構成部75を備えている。この第4通路構成部75の周縁には、上記第3通路構成部69の溶着面69a及び上記上側環状部71の溶着面71bに振動溶着される溶着面75aが形成されている。
次に、上記のように構成されたインテークマニホールド2の製造要領について説明する。まず、振動溶着機(図示せず)を用いて、エンジン側分割体13の溶着面41a、43a、45aと、中間分割体14の溶着面71a、53a、67aとをそれぞれ圧接させて、一方の分割体を他方の分割体に対し吸気管並列方向に振動させる。
このとき、内側溶着面45c,53cに形成された溶着リブ49,57の溶着面49b,57bが溶着加圧方向Aと略直交しているため、両溶着面49b,57bに溶着加圧力が略垂直に作用する。したがって、両溶着リブ49,57には、溶着加圧力そのものがダイレクトに作用するため、振動による摩擦熱が効率良く発生し、溶着リブ49,57の溶融が促進される。その結果、通路壁21の上流側端部に対応する箇所において、十分な溶着強度を得ることができる。
また、このとき、吸気管並列方向、即ち両溶着リブ49,57の幅方向に振動が加わり、高い方の溶着リブ57がその幅方向に倒れ易くなるが、両側面に形成された補強リブ51,51が該溶着リブ57を支持するため、溶着リブ57の幅方向への倒れを防止することができる。
なお、外側分割面19の上流端部は、溶着加圧方向Aに対して傾斜しているため、溶着加圧力が十分に作用せず、溶着強度が若干低下気味になるが、外側分割面19は、サージタンク3の分割面18に連続しているので、上記の溶着強度の低下を補うことができる。その結果、十分な溶着強度が得られる。
そうして、第1タンク構成部43と第2タンク構成部53とが振動溶着されてサージタンク3が構成され、また、第1通路構成部45に第2通路構成部67が重合された状態で振動溶着されて吸気管5,5,…の上流側が構成される。
さらに、振動溶着機を用いて、中間分割体14の溶着面69a、71bと、反エンジン側分割体13の溶着面75aとを圧接させて、一方の分割体を他方の分割体に対し振動させる。こうすると、第3通路構成部69に第4通路構成部75が重合された状態で振動溶着されて吸気管5の下流側が構成される。これにより、エンジン側分割体13と中間分割体14と反エンジン側分割体13とが一体化してインテークマニホールド2となる。そして、エンジン側分割体13のフランジ11をエンジンEに取り付けることで、インテークマニホールド2がエンジンEに取り付けられた状態となる。
(本発明の実施形態2の変形例1)
図13は実施形態2の変形例1に係る樹脂製インテークマニホールド2の図11相当図である。本変形例のインテークマニホールド2は、サージタンク3の形状が実施形態2と異なっており、それに伴って、上記分割面17の最もエンジンE側の位置が上記吸気管5,5,…の上流端5a,5a,…に対応している。
図14は、本変形例に係る樹脂製インテークマニホールド2を通路壁21を通る断面で切った図である。また、図15(a)は、本変形例に係る樹脂製インテークマニホールドの図12(a)相当図、図15(b)は、図12(b)相当図である。
上記外側分割面19及び内側分割面23は、上記実施形態2と同様に、吸気管並列方向から見て、ほぼ重なり合っており、両者は、上側から下側に向かって、上記上流端5aから反エンジンE側に緩やかに傾斜して溶着加圧方向Aに対して僅かに傾斜し、上記吸気管5の中間部において管軸と略直交する方向に向きを変えて下方に延びている。そして、上記外側分割面19は、上記サージタンク3の分割面18と連続しているのに対し、上記内側分割面23は、上記サージタンク3の内部空間4に臨んでいて、上記サージタンク3の分割面18と連続していない点で相違している。
そして、上記エンジン側分割体13の内側溶着面45cには、上記溶着リブ49が形成され、該溶着リブ49は、上記内側溶着面45cに沿って長尺状に突設され、その上流端部49aは、該溶着リブ49のそれ以外の箇所よりも高く形成され、該上流端部49aの溶着面49bは、上記溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくように反エンジンE側に向きを変えている。そして、上記上流端部49aの吸気管並列方向両側の側面には、上記補強リブ51,51が形成されている。なお、図15(a)では、一方の補強リブ51が溶着リブ49に隠れているため、他方の補強リブ51だけを示している。
一方、上記内側溶着面45cと溶着する上記中間分割体14に形成された上記内側溶着面53cには、上記溶着リブ57が形成され、該溶着リブ57は、上記内側溶着面53cに沿って長尺状に突設され、その周りを取り囲むように該溶着リブ57との間に溶融樹脂収容部59を設けて縦壁部61が形成されている。この縦壁部61の端面61aは、上記分割面17に沿って形成されている。上記溶着リブ57の上流端部57aは、該溶着リブ57の他の箇所よりも低く形成され、該上流端部57aの溶着面57bは、上記エンジン側分割体13に形成された溶着リブ49の溶着面49bと同様に、上記溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくように反エンジンE側に向きを変えている。
上記エンジン側分割体13及び中間分割体14を振動溶着する際には、まず、振動溶着機(図示せず)を用いて、エンジン側分割体13の溶着面41a、43a、45aと、中間分割体14の溶着面71a、53a、67aとをそれぞれ圧接させて、一方の分割体を他方の分割体に対し吸気管並列方向に振動させる。
このとき、溶着リブ49が溶融樹脂収容部59に収容された状態で、溶着リブ49,57の上流端部49a,57aの溶着面49b,57bが溶着加圧方向Aと略直交しているため、両溶着面49b,57bに溶着加圧力が略垂直に作用する。したがって、両溶着リブ49,57には、溶着加圧力そのものがダイレクトに作用するため、振動による摩擦熱が効率良く発生し、溶着リブ49,57の溶融が促進される。その結果、通路壁21の上流側端部に対応する箇所において、十分な溶着強度を得ることができる。
また、このとき、吸気管並列方向、即ち両溶着リブ49,57の幅方向に振動が加わり、高い方の溶着リブ49がその幅方向に倒れ易くなるが、その幅方向両側に形成された補強リブ51,51が該溶着リブ49を支持するため、溶着リブ49の幅方向への倒れを防止することができる。
(本発明の実施形態2の変形例2)
本実施形態では、隣り合う吸気管5,5の通路壁21を形成するための溶着リブ49,57の上流端部49a,57aを、溶着加圧方向Aと略直交する方向に向きを変えているが、上記実施形態1と同様に、上記通路壁21を分割する内側分割面23を外側分割面19から溶着加圧方向Aと略直交する方向に向きを変えてもよい。
図16は、本変形例に係る樹脂製インテークマニホールド2の図11相当図である。この樹脂製インテークマニホールド2の内側分割面23は、上記サージタンク3の内部空間4に臨んでいて、上記サージタンク3の分割面18に連続していない。そして、該内側分割面23の上流端部23aは、外側分割面19から溶着加圧方向Aと略直交する方向にエンジンE側に向きを変えている。
また、図17は、本変形例に係る樹脂製インテークマニホールド2の図13相当図である。この樹脂製インテークマニホールド2の内側分割面23は、上記サージタンク3の内部空間4に臨んでいて、上記サージタンク3の分割面18に連続していない。そして、該内側分割面23の上流端部23aは、外側分割面19から溶着加圧方向Aと略直交する方向に反エンジンE側に向きを変えている。
そして、図16及び図17に示された2つの変形例のいずれにおいても、溶着加圧時に、溶着加圧力が上記上流端部23aに略垂直に作用する。そのため、当該上流端部23aに溶着加圧力そのものがダイレクトに作用し、十分な溶着強度を得ることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、内側分割面23の上流端部23aの向きを変えているが、これに限定されず、上記実施形態2と同様に、内側分割面23の上流端部23aが溶着加圧方向Aに対して傾斜し、当該内側分割面23に形成された溶着リブ29の上流端部29aにおける溶着面29bが溶着加圧方向Aと略直交する方向に近づくように向きを変えてもよい。
また、上記実施形態では、振動溶着によって加圧溶着を用いた例を示しているが、これに限定されず、例えば、溶着リブ57を予め熱盤によって加熱溶融し、その後、分割体を重ね合わせて加圧し、溶着させる熱盤溶着を用いてもよい。
さらに、上記実施形態では、樹脂製インテークマニホールド1,2が2分割体又は3分割体で構成されているが、これに限定されず、4分割体以上で構成されていてもよい。
以上説明したように、本発明に係る樹脂製インテークマニホールドは、隣り合う吸気管の通路壁における溶着強度を高める用途に適用することができる。
1,2 樹脂製インテークマニホールド
3 サージタンク
4 内部空間
5 吸気管
5a 吸気管の上流端
5b 吸気管の下流端
13 エンジン側分割体(第1分割体)
14 中間分割体(第2分割体)
15 反エンジン側分割体(第2分割体)
17 分割面
19 外側分割面
19a 外側分割面の上流端部
20 吸気管の分割面
21 通路壁
23 内側分割面
23a 内側分割面の上流端部
49,57 溶着リブ
49a,57a 溶着リブの上流端部
49b,57b 溶着リブの上流端部の溶着面
51 補強リブ
A 溶着加圧方向
E エンジン

Claims (3)

  1. 吸気が供給されるサージタンク(3)と、上流端(5a)が該サージタンク(3)に接続されるとともに下流端(5b)がエンジン(E)の吸気ポートに接続されて並列配置された複数の吸気管(5)とを備え、これら吸気管(5)は、並列方向から見て上流端(5a)から下流端(5b)に亘って湾曲して延びる樹脂製インテークマニホールドであって、
    上記サージタンク(3)及び上記各吸気管(5)の少なくとも上流端(5a)側は、吸気管(5)の径方向に分割された第1分割体(13)と第2分割体(15)との加圧溶着により構成され、
    複数の上記吸気管(5)の分割面(20)は、上記上流端(5a)側に対応する箇所が湾曲して延び、
    そのうち並列方向外側の吸気管(5)の外側分割面(19)は、上流端部(19a)が上記サージタンク(3)の分割面(18)に溶着加圧方向(A)に対して傾斜して連続する一方、隣り合う吸気管(5)の通路壁(21)に対応する内側分割面(23)の上流端部(23a)は、上記サージタンク(3)の内部空間(4)に臨み、かつ上記外側分割面(19)から溶着加圧方向(A)と略直交する方向に近づくように向きを変え
    上記第1分割体(13)自体又は上記第2分割体(15)自体には、上記サージタンク(3)の吸気導入口(7a)が形成されていることを特徴とする樹脂製インテークマニホールド。
  2. 吸気が供給されるサージタンク(3)と、上流端(5a)が該サージタンク(3)に接続されるとともに下流端(5b)がエンジン(E)の吸気ポートに接続されて並列配置された複数の吸気管(5)とを備え、これら吸気管(5)は、並列方向から見て上流端(5a)から下流端(5b)に亘って湾曲して延びる樹脂製インテークマニホールドであって、
    上記サージタンク(3)及び上記各吸気管(5)の少なくとも上流端(5a)側は、吸気管(5)の径方向に分割された第1分割体(13)と第2分割体(14)との加圧溶着により構成され、
    複数の上記吸気管(5)の分割面(20)は、上記上流端(5a)側に対応する箇所が湾曲して延び、上流端部が上記サージタンク(3)の分割面(18)に溶着加圧方向(A)に対して傾斜して連続し、
    隣り合う吸気管(5)の通路壁(21)に対応する分割面(23)の上流端部(23a)は、上記サージタンク(3)の内部空間(4)に臨み、
    上記第1及び第2分割体(13,14)の双方の上記分割面(23)対応箇所には、溶着リブ(49,57)が形成され、
    上記隣り合う吸気管(5)の通路壁(21)の上流端部対応箇所における上記溶着リブ(49a,57a)の溶着面(49b,57b)は、溶着加圧方向(A)と略直交する方向に近づくように向きを変え
    上記隣り合う吸気管(5)における上記第1及び第2分割体の一方(14)の溶着リブ(57)は、上流端部対応箇所(57a)が他の箇所よりも高く突設され、当該高く突設された上流端部対応箇所(57a)の少なくとも一方の側面には、補強リブ(51)が設けられ、
    他方の上記溶着リブ(49)の上記上流端部対応箇所(57a)に対応する箇所(49a)は、他の箇所よりも低く設定され、
    上記第1及び第2分割体(13,14)を重ね合わせた状態で、両分割体(13,14)が加圧溶着されて形成されたことを特徴とする樹脂製インテークマニホールド。
  3. 吸気が供給されるサージタンク(3)と、上流端(5a)が該サージタンク(3)に接続されるとともに下流端(5b)がエンジン(E)の吸気ポートに接続されて並列配置された複数の吸気管(5)とを備え、これら吸気管(5)は、並列方向から見て上流端(5a)から下流端(5b)に亘って湾曲して延びる樹脂製インテークマニホールドであって、
    上記サージタンク(3)及び上記各吸気管(5)の少なくとも上流端(5a)側は、吸気管(5)の径方向に分割された第1分割体(13)と第2分割体(14)との加圧溶着により構成され、
    複数の上記吸気管(5)の分割面(20)は、上記上流端(5a)側に対応する箇所が湾曲して延び、上流端部が上記サージタンク(3)の分割面(18)に溶着加圧方向(A)に対して傾斜して連続し、
    隣り合う吸気管(5)の通路壁(21)に対応する分割面(23)の上流端部(23a)は、上記サージタンク(3)の内部空間(4)に臨み、
    上記第1及び第2分割体(13,14)の双方の上記分割面(23)対応箇所には、溶着リブ(49,57)が形成され、
    上記隣り合う吸気管(5)の通路壁(21)の上流端部対応箇所における上記溶着リブ(49a,57a)の溶着面(49b,57b)は、溶着加圧方向(A)と略直交する方向に近づくように向きを変え、 上記隣り合う吸気管(5)における上記第1及び第2分割体の一方(14)の溶着リブ(57)の周りを取り囲むように縦壁部(61)が形成され、該溶着リブ(57)と該縦壁部(61)との間には、収容部(59)が設けられていることを特徴とする樹脂製インテークマニホールド。
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