JP6215575B2 - 開口部の補強部材 - Google Patents

開口部の補強部材 Download PDF

Info

Publication number
JP6215575B2
JP6215575B2 JP2013112322A JP2013112322A JP6215575B2 JP 6215575 B2 JP6215575 B2 JP 6215575B2 JP 2013112322 A JP2013112322 A JP 2013112322A JP 2013112322 A JP2013112322 A JP 2013112322A JP 6215575 B2 JP6215575 B2 JP 6215575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
opening
strength
reinforcing member
back surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013112322A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014231683A (ja
Inventor
亮太 笠倉
亮太 笠倉
山本 博司
博司 山本
智 藤村
智 藤村
久輝 岡田
久輝 岡田
伊藤 正憲
正憲 伊藤
俊之 黒岩
俊之 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyu Construction Co Ltd
Original Assignee
Tokyu Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyu Construction Co Ltd filed Critical Tokyu Construction Co Ltd
Priority to JP2013112322A priority Critical patent/JP6215575B2/ja
Publication of JP2014231683A publication Critical patent/JP2014231683A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6215575B2 publication Critical patent/JP6215575B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)

Description

本発明はコンクリート構造物の開口部の隅角部に発生するひび割れの発生を抑制する補強部材に関するものである。
コンクリート構造物のスラブにおいて、長方形状の開口部を設ける場合がある。
その場合に、表面のコンクリートと躯体の内部のコンクリートの乾燥収縮の勾配による内部拘束、他部材の外部拘束、および隅角部の応力集中が原因となって、隅角部にひび割れが生じる場合がある。
そのために、開口部の隅角部にひび割れ防止を目的とした開口部補強筋を配置したり、特許文献1や図5に示すように開口部bの隅角部に高強度のコーナー部材を補強材aとして配置してコンクリートを打設するような方法が知られている。
特開2000−213092号公報
前記したような従来の開口部補強筋やコーナー部材を配置する方法にあっては、次のような問題点がある。
<1> 開口部の隅角部の付近の躯体内部に補強筋を配置する方法は、隅角部とは離れた位置に補強筋を配筋するものであるから、その配置する位置や鉄筋の直径次第で抑制効果が異なり、不確定なものである。
<2> また、この補強筋は隅角部にひび割れが生じて、初めて効果があらわるものであり、ひび割れの発生を抑制するものではない。
<3> 特許文献1、および図5に示す構造は、発明の名称は「開口部」となっているが、実際の発明の内容は建築物の壁に開口した窓や扉を対象としている。
上記のような課題を解決する本発明の開口部の補強部材は、コンクリート構造物のスラブに開口した開口部の隅角部を補強する材料であって、背面がコンクリートに接し、内面が開口部に向けて位置する、平面視が直線部と曲線部とよりなるL字型の部材であり、このL字型の部材を高強度かつ高靱性コンクリートで構成し、L字型の部材のコンクリートに接する背面には、一定の高さを備えた円柱突起を複数突設して、背面の直線部の長さを、L字型部材とコンクリートとの付着強度が得られるように構成したことを特徴とすることを特徴とするものである。
また本発明の開口部の補強部材の背面には、高さ約5mm、下部の直径15mm、上部の直径13mmの円錐台形を突起として30mm間隔で配置して構成し、背面の直線部の長さを、261mm以上に設定したことを特徴とするものである。
本発明の開口部の補強部材は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<1> 隅角部に平面視がL字型の部材であって、コンクリートに接する背面には、一定の高さを備えた円柱突起を複数突設して構成し、L字型の直線部の背面の長さを、コンクリートと補強部材との付着強度が得られる範囲に特定したので、隅角部に発生しやすいひび割れの発生を抑制することができる。
<2> 開口部に配置する従来の埋設型枠と同様に設置してその背面にコンクリートを打設することができ、使用方法が簡単である。
<3> 躯体コンクリートと接触する直線部の背面には円柱突起が突設してあるので、コンクリートとの付着強度を向上させることができ、補強部材の剥離、脱落の危険性がない。
<4> 躯体コンクリートと接触する直線部の長さを一定値以上に設定したので、スラブの開口部の隅角部の補強部材に大きな荷重が作用しても十分な剥離、脱落に対する抵抗性を有する。
<5> 躯体コンクリートを打設したのちには、本発明の補強部材はそのまま埋め込まれるから、外観を損ねることがない。
<6> 補強部材は、躯体コンクリートよりも高強度であり、かつ高靱性なコンクリートで構成してあるため、地震や交通荷重などの大きな荷重に対して十分な強度を有している。
<7> 外気に接する開口部のコンクリート表面積を小さくすることができ、開口部の乾燥収縮を抑制できる。
本発明の開口部の補強部材の実施例の説明図。 開口部の隅角部へ補強部材を配置した状態の説明図。 補強部材とコンクリートの付着状態の説明図。 本発明の補強部材を使用した構造物の説明図。 従来の補強材の使用状態の説明図。
以下図面を参照にしながら本発明の開口部の補強部材の好適な実施の形態を詳細に説明する。
<1>使用する場所
本発明の補強部材1は、図4に示すようなコンクリート構造物Aのスラブに開口した開口部Bの隅角部B1に使用して補強するための部材である。
<2>平面視
本発明の補強部材1は、平面視がL字型の部材である。
その補強部材1の背面11がスラブ側のコンクリートに接し、内面12が開口部Bに向けて位置するように配置して使用する。
<3>補強部材の材料
本発明の補強部材1は、コンクリート製の部材であるが、特に高強度コンクリートであってかつ高靱性コンクリートで製造する。
ここで、高強度コンクリートとは、圧縮強度が50N/mm2であり、高靱性コンクリートは、高靱性繊維補強セメント複合材料にて構成される材料である。
<4>突起
補強部材1において、コンクリートに接する背面11には、一定の高さを備えた円柱突起13を複数突設する。
この円柱突起13を複数突設した背面11が、打設したコンクリートと接する面となる。
<5>突起の形状
前記の背面11には、複数の円柱突起13が突設しているが、その円柱突起13は、特に高さ約5mm、下部の直径15mm、上部の直径13mmの円錐台形であり、これを上下左右30mm間隔で配置して構成する。この円柱突起13は、千鳥に配置すると良い。
<6>曲線部
補強部材1の背面11は、2辺の直線部11bと、それが交わる部分の曲線部11aとによって構成する。
すなわち、2辺直線部が直交してL字型を形成するが、その交差する部分の背面11、すなわちコンクリートの接する面は半径80mm程度の曲面よりなる曲線部11aとして構成する。
このように構成することによって補強部材1の曲線部11aに応力の集中が発生することを避けることができる。
<7>直線部の長さ
本発明の補強部材1は、背面11の直線部11bの長さを、付着強度が得られる範囲に特定したことを特徴としたものである。
L字型の部材にあっては直線部11bの厚さを30mm以上として、長さを261mm以上に設定した。
本発明の補強部材1は、前記したように高強度かつ高靱性コンクリートにより設計されているため、自重や外力により、変形、破壊することがなく部材厚は30mm以上とすればよい。
<8>開口部への設置(図2、4)
図4に示すようなコンクリート構造物Aにおいて開口部Bを開設する場合に、その隅角部B1の位置に本発明の補強部材1を設置する。
ひとつの補強部材1の直線部11bの端と、隣接する補強部材1の直線部11bの端とに間隔が生じる場合には、その間隔の開口部B側には桟木2を配置して打設するコンクリート3と開口部Bとの仕切りとする。
したがって補強部材1の内面12と、桟木2のコンクリート接触面とは同一平面を構成することになる。
そして突起13が突出した背面11がコンクリート3と接する状態でコンクリート3を打設する。
<9>付着強度の根拠
本発明の補強部材が、打設したコンクリートと付着する付着強度の計算の根拠は次のとおりである。
<9−1>補強材の表面に突起を設けた構造
高強度コンクリート枠にひび割れが生じるとき、曲線部11a以外の直線部11bが定着体となると仮定して定着長を検討する。
園木らの研究*1によれば図3(a)に示す形状の高強度コンクリート枠と普通コンクリートとのせん断強度fcvは、以下の式(1)で表すことができるとしている。
fcv=0.372f’ck0.610・・・(1)
=0.372×240.610=2.59
ここでf’ck:コンクリートの圧縮強度≦80N/mm2
高強度コンクリート枠のひび割れ発生時の単位幅あたりの引張力Tは、
T=ft×t
=22.5×30
=675N/mm
fcv=T/Lより、
L≧T/fcv
≧675/2.59
≧261mm
ここで ft:高強度コンクリート枠の許容曲げ強度22.5(N/mm2)(メーカー資料)
t:高強度コンクリート枠厚さ(mm)
L:単位幅あたりの定着長(mm)
以上より、表面に凸形状の突起13を突設した高強度コンクリート枠を使用した場合には、定着長となる直線部11bは261mm以上であればよい。
また本発明の部材は、取りつけるスラブ厚とほぼ同等であれば良い。
<9−2>補強材の表面に凹部を設けた構造
高強度コンクリート枠にひび割れが生じるとき、曲線部11a以外の直線部11bが定着体となると仮定して定着長を検討する。
園木らの研究*1によれば図3(b)(c)に示す形状の高強度コンクリート枠と普通コンクリートとのせん断強度fcvは、以下の式(1)で表すことができるとしている。
なお図3(b)(c)に示す形状の高強度コンクリート枠と普通コンクリートとのせん断強度fcvは、図3(a)に示す形状のせん断強度fcvとほぼ同等である。
fcv=0.248f’ck0.610・・・(2)
=0.248×240.610=1.72
ここでf’ck:コンクリートの圧縮強度≦80N/mm2
高強度コンクリート枠のひび割れ発生時の単位幅あたりの引張力Tは、
T=ft×t
=22.5×30
=675N/mm
fcv=T/Lより、
L≧T/fcv
≧675/1.72
≧392mm
ここで ft:高強度コンクリート枠の許容曲げ強度=22.5(N/mm2)(メーカー資料)
t:高強度コンクリート枠厚さ(mm)
L:単位幅あたりの定着長(mm)
以上より、表面に凹形状の凹部を形成した高強度コンクリート枠を使用した場合には、定着長となる直線部11bは392mm以上であればよい。
*1園木聡他:付着面を改善したUFC埋め込み型枠RC床版の耐荷力性能および押し抜きせん断耐力:土木学会第65回年次学術講演会pp.1069〜1070.2010.9)
<9−3>補強材の表面に凹部を設けた構造
高強度コンクリート枠にひび割れが生じるとき、曲線部11a以外の直線部11bが定着体となると仮定して定着長を検討する。
園木らの研究*1によれば図3(a)に示す形状の高強度コンクリート枠と普通コンクリートとのせん断強度fcvは、以下の式(1)で表すことができるとしている。
fcv=0.372f’ck0.610・・・(1)
=0.372×240.610=2.59
ここでf’ck:コンクリートの圧縮強度≦80N/mm2
高強度コンクリート枠のひび割れ発生時の単位幅あたりの引張力Tは、
T=ft×t
=22.5×30
=675N/mm
fcv=T/Lより、
L≧T/fcv
≧675/2.59
≧261mm
ここで ft:高強度コンクリート枠の許容曲げ強度22.5(N/mm2)(メーカー資料)
t:高強度コンクリート枠厚さ(mm)
L:単位幅あたりの定着長(mm)
以上より、表面に凸形状の突起13を突設した高強度コンクリート枠を使用した場合には、定着長となる直線部11bは261mm以上であればよい。
1:補強部材
11:背面
11a:曲線部
11b:直線部
13:突起
2:桟木
3:コンクリート

Claims (2)

  1. コンクリート構造物のスラブに開口した開口部の隅角部を補強する材料であって、
    背面がコンクリートに接し、内面が開口部に向けて位置する、平面視がL字型の部材であり、
    このL字型の部材を高強度かつ高靱性コンクリートで構成し、
    L字型の部材のコンクリートに接する背面には、一定の高さを備えた円柱突起を複数突設して、
    L字型の直線部の交差する部分の背面は曲線部として構成し、
    背面の直線部の長さを、L字型の部材とコンクリートとの付着強度が得られるように構成したことを特徴とする、開口部の補強部材。
  2. 前記の背面の直線部を、
    高さ約5mm、下部の直径15mm、上部の直径13mmの円錐台形を30mm間隔で配置して構成し、
    さらにその直線部の長さを、261mm以上に設定したことを特徴とする、請求項1記載の開口部の補強部材。
JP2013112322A 2013-05-28 2013-05-28 開口部の補強部材 Active JP6215575B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013112322A JP6215575B2 (ja) 2013-05-28 2013-05-28 開口部の補強部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013112322A JP6215575B2 (ja) 2013-05-28 2013-05-28 開口部の補強部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014231683A JP2014231683A (ja) 2014-12-11
JP6215575B2 true JP6215575B2 (ja) 2017-10-18

Family

ID=52125246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013112322A Active JP6215575B2 (ja) 2013-05-28 2013-05-28 開口部の補強部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6215575B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101893218B1 (ko) * 2018-05-29 2018-08-30 주식회사 엘에이치수지기공 균열방지를 위한 응력분산장치

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8316555D0 (en) * 1983-06-17 1983-07-20 Robertson Uk Ltd H H Flooring systems
JP3238679B2 (ja) * 1999-07-09 2001-12-17 前田建設工業株式会社 鉄筋コンクリート板の開口補強構造
JP2002081149A (ja) * 2000-09-08 2002-03-22 Kotogawa:Kk ブロックを用いた構造物の施工方法
JP2007239334A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Takamura Sogyo Kk 残存型枠
JP2011026849A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Taiheiyo Cement Corp 埋設型枠用ボード

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014231683A (ja) 2014-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150040505A1 (en) Precast reinforced concrete structure and method for forming the same
US20060272251A1 (en) Composite floor system with fully-embedded studs
KR20180055363A (ko) 내진보강용 frp보강판, 및 그 frp보강판과 섬유보강 콘크리트를 이용한 내진보강 방법
KR101531626B1 (ko) 피씨(Precast concrete) 합성슬래브용 전단 보강 부재
JP6703901B2 (ja) 鉄筋コンクリート造柱・梁架構における梁の配筋構造
JP6422795B2 (ja) 複合梁及びこれを構成するPCa複合梁部材並びに複合ラーメン構造
JP6215575B2 (ja) 開口部の補強部材
RU2014139332A (ru) Универсальная домостроительная система
JP2008111228A (ja) ひび割れ抑制構造及びひび割れ抑制方法並びにプレキャストコンクリート部材
JP2015175216A (ja) 壁柱構造
Muthukumar et al. Studies on two bay and three storey infilled frame with different interface materials: Experimental and finite element studies
JP6989301B2 (ja) パネル積載ユニット
CA2954273A1 (en) Compression transfer member
KR102148249B1 (ko) 수직형 압축 보강재 삽입형 하이브리드 단열판 및 이를 이용한 기초구조
Inamasu et al. Development and experimental validation of dissipative embedded column base connections for enhanced seismic performance of steel moment-resisting frames
JP5118893B2 (ja) 鉄筋コンクリート構造物の最上階における柱梁接合部構造
JP5384603B2 (ja) コンクリート構造体
JP2012057311A (ja) 鉄筋コンクリート梁の設計方法及び鉄筋コンクリート梁
KR20150138984A (ko) 건축물의 바닥구조체 및 이의 시공방법
JP6969903B2 (ja) 合成床版
JP2015227600A (ja) 合成梁
RU134551U1 (ru) Платформенный стык здания или сооружения
JP5203849B2 (ja) 床版、床版の製造方法及び建築物
JP5226964B2 (ja) コンクリート構造体
RU128637U1 (ru) Температурно-усадочный шов

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170921

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6215575

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250