JP6214675B2 - 開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は開閉装置に関し、特に電磁操作装置を用いた開閉装置に関する。
従来より、電力系統には、負荷側で短絡事故が発生した場合に短絡電流を遮断して電力系統に付随する機器などを保護するための開閉装置が設けられている。開閉装置には、開閉動作を電磁力によって行う電磁操作装置を備えたものがあり、たとえば電磁操作式真空遮断器が知られている。
電磁操作式真空遮断器は、たとえば主回路電流を開閉する真空バルブと、それを駆動させる電磁操作装置と、開極速度を増加させる開放ばねと、開極速度を増加させ、かつ短絡事故時に発生する接点間の電磁反発力を抑えるための接圧ばねと、電磁操作装置と真空バルブを連結する絶縁ロッドおよび連結棒とから構成されている。電磁操作装置を用いた開閉装置は、短絡事故などにより過電流が流れた場合、電磁操作装置により真空バルブの接点を開極し、過電流を遮断する性能が求められている。電磁操作装置は、過電流を検知したら直ちに開極動作を実施する必要がある。
電磁操作式真空遮断器の開極動作は上述のように電磁力とばね力を用いるが、真空バルブを閉じている状態(接点が接触している状態、いわゆる投入状態)が保持される機構に応じて以下の方法が知られている。
たとえば、投入状態が電磁操作装置における永久磁石の磁力のみにより保持される機構を備える開閉装置の場合には、開極コイル(駆動用コイル)に通電して永久磁石の磁束に起因した力を打ち消すことにより、開極動作する。
また、特開2002−343200号公報に記載の遮断器は、投入状態が接圧投入ばねの復元力で保持されている機構を備えており、電磁反発力と永久磁石により開極動作を行ことが記載されている。電磁反発力は、電磁反発コイルに通電することで発生される。
特開2002−343200号公報
しかしながら、投入状態が永久磁石の磁力のみにより保持されている機構を備える開閉装置の場合には、事故検知から開極動作が完了するまでの時間は開閉装置ごとにばらつきが生じるという問題がある。具体的には、たとえば永久磁石の性能は一般に個体差を有しており、また、各部材は寸法公差を有しているため、永久磁石のみで保持力を発生させる場合には該保持力(磁力)を開極コイルで打ち消すために必要な通電量が異なることになる。また、永久磁石の性能は温度特性を有しており、開極コイルの抵抗値も温度によって変動するため、永久磁石のみによる保持力を打ち消すために必要な開極コイルの通電量も環境温度に応じて変化することになる。この結果、該保持力を打ち消すまでの時間は、開閉装置間でばらつき(個体差)が生じたり、あるいは同一開閉装置においても環境温度の変動によりばらつきが生じることがある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、事故検知から開極動作が完了するまでの時間に装置間でのばらつきが生じることを抑制することかつ開極時間を高速化できる開閉装置を提供することにある。
本発明に係る開閉装置は、固定電極と、固定電極に対して対向するように設けられている可動電極とが接触および乖離することにより、投入状態および開極状態とを切り替える開閉装置であって、固定子と、可動電極と連結されており、かつ、固定電極と可動電極とが対向する方向に沿って移動可能に設けられている可動子と、当該対向する方向において固定子と可動子との対向面に設けられている永久磁石と、通電されることにより、可動子に対し駆動方向に沿った電磁力を与えることができる駆動用コイルと、通電されることによって固定子および可動子に磁束を生じさせて、永久磁石起因の磁束で可動子の保持力に付与しない経路を通る磁束を、可動子に保持力を付与する経路に変更することができるように設けられている保持アシスト用コイルとを備え、投入状態において、永久磁石が発生される磁束と、通電されている保持アシスト用コイルとが発生させる磁束により可動子が保持されている。
本発明によれば、事故検知から開極動作が完了するまでの時間に装置間でのばらつきが生じることを抑制することかつ開極時間を高速化できる開閉装置を提供することができる。
実施の形態1に係る開閉装置の投入状態を示す断面図である。 実施の形態1に係る開閉装置の開極状態を示す断面図である。 実施の形態1に係る開閉装置の接点タッチ時を示す断面図である。 実施の形態1に係る開閉装置の電磁操作装置を説明するための図である。 実施の形態1に係る開閉装置の電磁操作装置を説明するための図である。 実施の形態1に係る開閉装置の電磁操作装置において、投入状態における磁束の経路を説明するための断面図である。 実施の形態1に係る開閉装置の電磁操作装置において、永久磁石に起因する磁束の経路を説明するための断面図である。 実施の形態1に係る開閉装置の開極動作を説明するためのグラフである。 実施の形態1に係る開閉装置の開極動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1に係る開閉装置の保持力変動を説明するためのグラフである。 実施の形態2に係る開閉装置の電磁操作装置を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る開閉装置の電磁操作装置において、投入状態における磁束の経路を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る開閉装置の電磁操作装置において、開極位置において投入動作時の磁束の経路を説明するための断面図である。 実施の形態3に係る開閉装置の電磁操作装置を説明するための断面図である。 実施の形態3に係る開閉装置の電磁操作装置を説明するための図である。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作を説明するためのグラフである。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作を説明するためのグラフである。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作を説明するためのグラフである。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作の変形例を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作を説明するためのグラフである。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作を説明するためのグラフである。 実施の形態3に係る開閉装置の開極動作の他の変形例を説明するためのフローチャートである。 実施の形態4に係る開閉装置の電磁操作装置を説明するための斜視図である。 実施の形態4に係る開閉装置の電磁操作装置を説明するための側面図である。 実施の形態4に係る開閉装置の電磁操作装置において、永久磁石に起因する磁束の経路を説明するための側面図である。 実施の形態4に係る開閉装置の電磁操作装置において、投入状態における磁束の経路を説明するための断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
まず、図1〜図3を参照して、本実施の形態に係る開閉装置100の構成について説明する。本実施の形態に係る開閉装置100は、電磁操作装置200により真空容器1内に設けられた接点の開閉動作(固定電極2と可動電極3の間の接離動作)を行う、いわゆる電磁操作式真空遮断器である。具体的には、開閉装置100は、内部が真空となっている真空容器1を備え、真空容器1中には、固定電極2と、この固定電極2に対して接触および乖離可能に設けられている可動電極3とが収容されている(以下、固定電極2と可動電極3とが接触している状態を投入状態という。また、固定電極2と可動電極3とが対向する方向を開閉装置100の軸方向という)。可動電極3は、固定電極2に対し、投入状態において接触することができ、また、開極状態において所定の間隔L(図2参照)を空けることができるように設けられている(以下、固定電極2と可動電極3とが間隔Lだけ乖離している状態を開極状態という)。真空容器1は、圧力容器4内に収納されている。固定電極2は、真空容器1内において可動電極3と接触する接触部を一方端とし、他方端が真空容器1および圧力容器4に対して固定されている。
可動電極3は絶縁ロッド5、接圧ばね受け6、接圧ばね7を介して電磁操作装置200の連結棒8に連結されている。接圧ばね受け6は、絶縁ロッド5を介して可動電極3と接続されている。接圧ばね7は、その一方端が接圧ばね受け6に固定され、他方端が連結棒8に固定されている。接圧ばね7は、たとえばコイルばねとして構成されている。
さらに連結棒8の先には(可動電極3側とは反対側に位置する端部には)開放ばね受け9と、開放ばね10と、可動子11とが設けられている。開放ばね10の一方端は開放ばね受け9に接続されている。開放ばね10の他方端は、固定板25と連結されている。固定板25は、固定子12と任意の手段で接続されて固定されており、開閉装置100の開閉動作において固定板25は動作せずに開放ばね受け9が動作し、開放ばね受けの動作に応じて開放ばね10が伸縮する。開放ばね10は、たとえばコイルばねとして構成されている。
可動子11は、連結棒8に固定されている。可動子11を構成する材料は、たとえば金属磁性体である。可動子11は、可動子中央部11aと、開閉装置100の軸方向において固定電極2に対して離れる方向(以下、開極方向という)において可動子中央部11aから当該軸方向に対して垂直な方向に伸びるように形成されている可動子側方部11bとを有している。上記軸方向において、接圧ばね7と可動子11と間には固定子12が設けられている。固定子12は、圧力容器4と接続され固定されている。また、上述のように、開放ばね受け9と可動子11の間には固定板25が設けられており、固定板25は固定子12と接続され固定されている。
つまり、可動電極3、絶縁ロッド5、接圧ばね受け6、接圧ばね7、連結棒8、開放ばね受け9、開放ばね10、および可動子11(以下、これらを総称して可動ユニットともいう)は、開閉装置100の軸方向において、圧力容器4、固定子12および固定板25に対して相対的に、かつ一体として可動する構造となっている。
固定子12は開閉装置100の軸方向に垂直に形成されている領域(内壁12a)を有し、当該内壁12aには連結棒8を通す穴が形成されている。内壁12aは、投入状態において連結棒8と接続されている可動子11の可動子中央部11aと接触するように設けられている。さらに固定子12は、当該内壁12aから開極方向に突出しているとともに、内壁12aおよび可動子11の可動子側方部11bと対向するように設けられている突出部12bを有している。内壁12aと突出部12bとで規定される固定子12の内部は、可動子11を収納可能に設けられている。また、固定子12の当該内部には、保持アシスト用コイル13および駆動用コイル15が配置されている。
固定子12を構成する材料は、たとえば金属磁性体である。固定子12の内壁12aは、投入状態において可動子中央部11aの真空容器1側に位置する端部と接触するように設けられている。一方、固定子12の突出部12bは、可動子11の可動子側方部11bと接触しないように設けられている。
固定子12において可動子11の可動子側方部11bと対向する面には、永久磁石14が配置されている。当該対向する面において、永久磁石14は、固定子12に設けられている突出部12bと同一平面を形成するように設けられているが、これは同一平面でなくともよい。
永久磁石14が形成する磁束には、可動子11に対し投入方向の力を付与しない経路を通る磁束(図7のR4参照)が含まれている。保持アシスト用コイル13は、このような可動子11に当該力を付与しない経路の磁束(図7のR4参照)を、当該力を可動子11に付与する経路(図6のR2参照)に変更可能に設けられている。なお、詳細は後述する。
保持アシスト用コイル13および駆動用コイル15は、開閉装置100の軸方向に沿った方向において、それぞれ可動子11に対して電磁力を付与することができるように設けられている。保持アシスト用コイル13は駆動用コイル15よりも真空容器1側に設けられている。なお、保持アシスト用コイル13と駆動用コイル15との位置関係は、これに限られず、たとえば駆動用コイル15が保持アシスト用コイル13よりも真空容器1側に設けられていてもよい。なお、保持アシスト用コイル13の電源はDC電源であって出力電圧が100V以上200V以下程度であってもよい。ただし、保持アシスト用コイル13のDC電源の出力電圧が200V以上であっても、本実施の形態に係る開閉装置100と同様の作用効果を奏することができる。
永久磁石14により可動子11に付与される保持力は、後述する投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値よりも小さい。つまり、永久磁石14単体では投入状態を保持できない。一方で、保持アシスト用コイル13および永久磁石14は、保持アシスト用コイル13を通電させたときに、投入状態における接圧ばね7および開放ばね10の各ばね荷重の合計値以上の力を可動子11に付与可能に設けられている。保持アシスト用コイル13および駆動用コイル15は、投入状態において可動子11の可動子中央部11aの周囲を囲うように設けられている。
図1〜図3は開閉装置100が単相の場合を示しているが、3相の場合は3つの真空容器1が所定の間隔を設けて並列に配列する。
図4を参照して、駆動用コイル15は、駆動用操作基板16と接続されている。駆動用操作基板16には投入用コンデンサ17が接続されている。図5を参照して、保持アシスト用コイル13は、通電されたときに可動子中央部11aおよび固定子12において永久磁石14よりも下部に位置する領域内に磁束が生じるように設けられている。保持アシスト用コイル13は、電源18と、スイッチ19と、可変抵抗20とが直列に配置された保持用操作基板と接続されている。
次に、図1〜図8を参照して、本実施の形態に係る開閉装置100の動作について説明する。
まず、図1には、投入状態にある開閉装置100を示す。投入状態においては、真空容器1内において固定電極2と可動電極3とが接触しており、かつ、可動子11の可動子中央部11aの端部が、それぞれ固定子12の内壁12aに接触している。このとき、接圧ばね7は圧縮して固定電極2に可動電極3を押し付ける荷重を発生させている。また、開放ばね10は開放ばね受け9によって押し付けられて圧縮している。つまり、投入状態において、可動子11には、接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重とが加えられている。このとき、これらの荷重は、開極方向に可動子11を動かすように作用している。言い換えると、投入状態における可動子11には、開極方向に上記荷重相当の力が常に印加されている。
一方で、可動子11には投入状態を保持するための力が付与されている。保持力は、保持アシスト用コイル13と永久磁石14とが可動子11および固定子12において生じさせる磁束により、可動子11に対して投入方向に付与されているものである。具体的には、図5を参照して、投入状態では保持用操作基板におけるスイッチ19は閉じており、保持アシスト用コイル13が通電されている。このとき、図6を参照して、保持アシスト用コイル13は、可動子11に対して保持力を付与するように通電されている。つまり、可動子11および固定子12には保持アシスト用コイル13に起因した磁束と永久磁石14に起因した磁束が生じており、これらの磁束により可動子11は上記保持力を受けて固定子12と当接した状態を維持している。言い換えると、保持アシスト用コイル13と永久磁石14とは、投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値以上の力を可動子11に付与している。
図6を参照して、投入状態において可動子11および固定子12内に形成される磁束は、主に3つの経路を有しており、1つ目の経路(R1)は永久磁石14から可動子11の可動子側方部11bおよび固定子12の突出部12bを経て永久磁石14に戻るループである。2つ目の経路(R2)は永久磁石14から可動子11の可動子中央部11aを通り、固定子12において保持アシスト用コイル13および駆動用コイル15の囲う領域を通って永久磁石14に戻るループである。3つ目の経路(R3)は、可動子11の可動子中央部11aを通って固定子12において保持アシスト用コイル13および駆動用コイル15を囲う領域を通るループであり、可動子11の可動子側方部11bを通らず、永久磁石14と駆動用コイル15との間に位置する固定子12を通るループである。
ここで、保持アシスト用コイル13に起因した磁束と永久磁石14に起因した磁束について説明する。図7を参照して、保持アシスト用コイル13が通電されていない状態において、永久磁石14に起因する磁束には、上述した経路R1および経路R2の他に経路R1に対して対称的に形成される経路R4が含まれている。経路R4は、永久磁石14から可動子11の可動子側方部11bと可動子中央部11aを通り、固定子12を経て永久磁石14に戻るループである。この場合、経路R1および経路R2の磁束は可動子11に対して保持力を与えることができるが、経路R4の磁束は、開閉装置100の軸方向に対して垂直方向に通過するため、可動子11に対して保持力を付与しない。そのため、永久磁石14が形成する磁束において、経路R4の磁束は有効に利用することができない。
これに対し、図6を参照して、保持アシスト用コイル13は、通電されることにより、永久磁石14が形成する経路R4の磁束と反対方向に伸びる経路R3の磁束を形成することができるように設けられている。具体的には、保持アシスト用コイル13は、保持アシスト用コイル13と永久磁石14との間に形成されている固定子12において、永久磁石14が形成する経路R4の磁束の方向と反対の方向に伸びる経路R3を形成することができるように設けられている。つまり、投入状態において、可動子11、固定子12、および保持アシスト用コイル13は、保持アシスト用コイル13に通電しているときに生じる磁束経路を可動子11および固定子12内に形成可能に設けられている。この結果、可動子11に対して保持力に寄与しない経路R4に永久磁石14起因の磁束は流れなくなり、永久磁石14に起因した磁束は全て可動子11に対する保持力に寄与することができる経路R1または経路R2を通るように変更することができる。これにより、可動子11に対してより強い保持力を付与することができる。または、永久磁石14を小型化することもできる。
図2に開極状態にある開閉装置100を示している。本実施の形態において、開極状態は、投入状態にある開閉装置100の保持アシスト用コイル13の通電を停止することにより実現される。具体的には、保持アシスト用コイル13の通電を停止することにより、可動子11および固定子12内に形成されている磁束は図7に示す状態となる。この結果、可動子11に付与される保持力は投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値よりも小さくなり、投入状態を保持できない。これにより、可動子11は開極方向に移動する。具体的には、接圧ばね7は、圧縮されていたときに貯えていた力を開放するように可動子11を開極方向に押しながら伸長して、接圧ばね7がその構造上規定された最大長まで伸長する。また、開放ばね10は、荷重を開放するように開極方向に開放ばね受け9を押しながら伸長する。接圧ばね7が最大長まで伸長した後には、可動ユニット全体が開極方向に移動する。可動ユニットは、可動子11が固定板25と当接するまで移動し、これらが当接したときに、固定電極2と可動電極3とが間隔Lだけ離れた開極状態に至る。開極状態において可動子中央部11aと固定子内壁12aとは、間隔Lと距離lとの和である間隔L+lだけ乖離している。距離lが接圧ばね7の圧縮量に相当する。
図8は、開極動作時における可動子11に対する保持力と、可動子11の移動距離(ストローク)の時間変化を示したグラフである。図8の第1の縦軸は可動子11に付与される保持力を示し、第2の縦軸は可動子11のストロークについて投入状態を基準(原点)として示している。横軸は短絡事故等を検知してからの時間の経過を示す。図8では、グラフG1が保持力を示し、グラフG2がストロークを示す。短絡事故等を検知すると開極動作を指示する信号が図5に示すスイッチ19に送られ、スイッチ19が開く。スイッチ19が開くまでは、グラフG1が示すように、可動子11には投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値B以上である保持力Aが付与されている。スイッチ19が開くと、保持アシスト用コイル13の通電が停止されるため、可動子11に付与される保持力は瞬時に保持力Aから保持力Cに低減する。これにより、可動子11は、グラフG2が示すように、スイッチ19が開くと瞬時に接圧ばね7および開放ばね10の荷重が開放されることにより開極方向に動き出す。
また、可動子11が永久磁石14から与えられる保持力は、可動子11と固定子12との間隔が拡がるにつれて(ストロークが長くなるにつれて)低下する。そのため、保持アシスト用コイル13の通電が停止されてから短時間で固定電極2と可動電極3とが所定の間隔Lだけ離れるまで移動することができ、図2に示す開極状態に至ることができる。
図9に、開閉装置100が開極状態に至るまでのフローチャートを示す。図9に示すように、短絡事故が発生しこれを検知した後に保持アシスト用コイル13への通電を停止することにより、可動子11に付与される保持力が接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値B未満となるため、可動子11が動作を開始して開極完了に至る。
開極状態から再び投入状態とするには、駆動用コイル15を用いて投入動作を実施する。具体的には、可動子11の可動子中央部11aおよび連結棒8に対して投入方向に電磁力を付与することができるように駆動用コイル15に所定の電流量を通電させる。これにより可動子11および連結棒8を投入方向に移動させることができる。可動子11および連結棒8が投入方向に移動すると、接圧ばね7および開放ばね10は蓄勢される。
図3を参照して、固定電極2と可動電極3とが接触したときには、可動子11と固定子12とは距離lだけ離れている。そこから可動子11は、可動子中央部11aが固定子12の内壁12aと当接するまで投入方向に距離lだけ移動することにより、接圧ばね7は蓄勢される。図3に示すように、可動子中央部11aと固定子12の内壁12aとが当接した後には、保持アシスト用コイル13を通電させるとともに、駆動用コイル15の通電を停止すればよい。これにより、投入状態において可動電極3には投入方向への荷重が常に付与されていることになる。なお、保持アシスト用コイル13を通電させるタイミングは、駆動用コイル15により投入状態が形成された後に限られるものではなく、投入状態の直前であってもよい。
以上のように、本実施の形態に係る開閉装置100において、保持アシスト用コイル13は、可動子11および固定子12内に生じる磁束の経路を変更することができるように設けられている。具体的には、永久磁石14に起因する磁束のうち、投入状態を保持する力を可動子11に付与しない経路R4を通る磁束を、保持力を可動子11に付与する経路1および経路R2に変更することができるように設けられている。そのため、永久磁石14に起因する磁束を高効率で利用でき、永久磁石14の小型化を実現することができる。
さらに、本実施の形態に係る開閉装置100は、保持アシスト用コイル13に起因した磁束と永久磁石14に起因した磁束とにより、可動子11に対して投入状態を保持可能とする十分な保持力を付与することできるように設けられている。言い換えれば、開閉装置100は、永久磁石14に起因した磁束のみ(磁力のみ)では、可動子11に対して投入状態を保持可能とする十分な保持力を付与することができないように設けられている。そのため、開極動作を保持アシスト用コイル13の通電を停止することにより瞬時に開始することができ、さらに可動ユニットの開極動作を妨げる部材(たとえば開極動作によって蓄勢されるようなばね部材)等を備えていないため、短時間で開極状態に到達することができる。これに対し、投入状態が永久磁石の磁力のみにより保持されている機構を備える従来の開閉装置では、永久磁石の磁束に起因した力(磁力)を駆動用コイルにより励磁された磁束により打ち消すまで開極動作が開始されない。そのため、永久磁石の磁束に起因した力(磁力)を打ち消すために要する時間の分だけ開極動作が遅くなるという問題があった。本実施の形態に係る開閉装置100は、上述のように開極動作を保持アシスト用コイル13の通電を停止することにより瞬時に開始することができ、さらに可動ユニットの開極動作を妨げる部材(たとえば開極動作によって蓄勢されるようなばね部材)等を備えていないため、所定の接点間隔に達するまでの開極動作を高速に実施することができる。
さらに、本実施の形態に係る開閉装置100において、事故検知から可動子11が動き出すまでの時間は事故検知から保持アシスト用コイル13の通電を停止するまでの時間とすることができるため、当該時間のばらつきを抑制することができる。具体的には、たとえば永久磁石14の性能は一般に個体差を有しており、また、各部材は寸法公差を有しているため、永久磁石14のみで保持力を発生させる場合にはこれらの要因によって可動子11に対する保持力も変動する。さらにこの場合、永久磁石14は温度特性を有するため、環境温度の変化によっても該保持力(磁力)は変動する。そのため、磁力を打ち消して可動子11が動き出すまでの時間は、開閉装置間でばらつきが生じたり、あるいは同一開閉装置においても環境温度の変動によりばらつきが生じることがある。
図10を参照して、これに対して本実施の形態に係る開閉装置100は、永久磁石14による保持力CがたとえばC1以上C2以下の範囲で変動しても、これらが接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値B未満である限りにおいて、保持アシスト用コイル13を通電することにより保持アシスト用コイル13と永久磁石14とにより可動子11に付与される保持力Aを上記合計値B以上とすることができる。この場合、たとえば保持アシスト用コイル13の通電量を一定とすれば保持力AはA1以上A2以下の範囲で変動するが、保持アシスト用コイル13の通電を停止することにより、可動子11に付与される保持力を上記合計値B未満のC1以上C2以下に瞬時に低減させることができる。このため、永久磁石14の保持力Cにばらつきが生じている場合であっても、可動子11の動き出すまでの時間が変動することを抑制することができる。また、可変抵抗20の抵抗値を制御して保持アシスト用コイル13の通電電流値を制御することにより、保持力Cの変動分を吸収して可動子11に対して一定の保持力Aを付与することもできる。なお、図10の縦軸は可動子11に付与される保持力を示し、横軸は短絡事故等を検知してからの時間の経過を示している。
(実施の形態2)
次に、図11〜図13を参照して、実施の形態2に係る開閉装置100について説明する。実施の形態2に係る開閉装置100は、基本的には実施の形態1に係る開閉装置と同様の構成を備えるが、開閉装置100の軸方向において、保持アシスト用コイル13と駆動用コイル15との間を隔てる固定子隔壁部12cが形成されている点で異なる。言い換えれば、実施の形態2における保持アシスト用コイル13は開閉装置100の軸方向において固定子12と固定子隔壁部12cとで挟まれるように配置されており、また、駆動用コイル15は固定子隔壁部12cと固定子12とで挟まれるように配置されている。
実施の形態2に係る開閉装置100には、投入状態において図12に示すような磁束が形成される。具体的には、実施の形態1に係る開閉装置100と同様に、経路R1、経路R2および経路R3を通る磁束が形成されているが、さらに経路R5を通る磁束が形成されている。経路R5は、可動子11の可動子中央部11aと、開閉装置100の軸方向において保持アシスト用コイル13を挟むように配置されている固定子12および固定子隔壁部12cと、該軸方向に垂直な方向において保持アシスト用コイル13を挟んで可動子中央部11aと対向する領域に位置する固定子12とを通るように形成されている。この場合においても、経路R3の磁束は、永久磁石14に起因した磁束であって、上記軸方向に垂直な方向において経路R1と線対称に生じる経路R4(図7参照)の磁束に起因した力を打ち消すことができ、かつ、可動子11に対して保持力を付与することができる。よって、実施の形態2に係る開閉装置100は、実施の形態1に係る開閉装置100と同様の効果を奏することができる。
また、図13を参照して、投入動作の際には、駆動用コイル15が通電されることにより、駆動用コイル15の周囲には経路R6の磁束が形成される。このとき、経路R6の磁束は磁気抵抗の小さい固定子12および固定子隔壁部12cを通ることができる。そのため、実施の形態1に係る開閉装置100と比較して、駆動用コイル15に通電させる電流値を低くしても、あるいは駆動用コイル15の巻き数を少なくしても、投入動作を行うことができる。
(実施の形態3)
次に、図14〜図18を参照して、実施の形態3に係る開閉装置100について説明する。実施の形態3に係る開閉装置100は、基本的には実施の形態1に係る開閉装置と同様の構成を備えるが、図14を参照して固定子12の中空構造内に保持アシスト用コイル13および駆動用コイル15に加えてさらに開極用コイル21を備えている点で異なる。図15を参照して、開極用コイル21は、開極用コンデンサ22が接続されている駆動用操作基板16に接続されている。
このようにすれば、図16を参照して、たとえば永久磁石14が、投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値B以上の荷重(保持力C)を有するように設けることができる。図16の縦軸は可動子11に付与される保持力を示し、横軸は短絡事故等を検知してからの時間の経過を示す。この場合にも、実施の形態1に係る開閉装置100と同様に、保持アシスト用コイル13に起因した経路R3の磁束により永久磁石14に起因した経路R4(図7参照)の磁束に起因した力を打ち消すことができる。その結果、永久磁石14に起因する磁束を高効率で利用でき、永久磁石14の小型化をすることができる。さらに、この場合、開極動作はたとえば以下に示す2段階を経て行うことができる。ここで、図17は、事故検知してから一定時間経過後に開極用コイル21が通電される場合の可動子11に付与される保持力と、可動子11のストローク、図18は開極用コイル21に通電される電流値の経時変化を示すグラフである。図17の縦軸および横軸は図8と同様であり、図18の縦軸は開極用コイル21に通電されるコイル電流を示し、横軸は事故検知からの時間の経過を示す。図17では、グラフG1が保持力を示し、グラフG2がストロークを示す。
図17および図18を参照して、グラフG1で示すように、まず事故検知後に保持アシスト用コイル13の通電が停止されることにより、保持アシスト用コイル13に起因した保持力が可動子11に対して付与されなくなる。このとき、永久磁石14は、単体で投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値B以上の荷重(保持力C)を有しているため、保持アシスト用コイル13の通電が停止した後も投入状態は維持される。
その後、駆動用操作基板16が開極動作の指示を受けると、開極用コイル21の通電が開始される。開極用コイル21への通電電流値が増加して、開極用コイル21に起因した磁束により永久磁石14に起因した磁束が打ち消され、可動子11に付与される保持力が投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値B未満となると、図17中のグラフG2で示すように、可動子11は開極方向に移動を始める。
開極用コイル21への通電は開極動作が完了するまで行われる。このときの開極用コイル21に流れるコイル電流は図18に示すように変化する。そして、固定電極2と可動電極3とが所定の間隔Lだけ離れて可動子11が固定板25と接触し、開閉装置100は開極状態に至る。図19に、実施の形態3に係る開閉装置100が開局状態に至るまでのフローチャートを示す。図19に示すように、短絡事故が発生しこれを検知した後に、まず保持アシスト用コイル13への通電を停止する。その後、開極用コイル21に通電することにより、可動子11に付与される保持力が投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値B未満となるため、可動子11が動作を開始して開極完了に至る。
また、保持アシスト用コイル13の通電を停止する前、または同時に開極用コイル21を通電してもよい。図20に、実施の形態3に係る開閉装置100の開極動作において、保持アシスト用コイル13の通電停止する前に開極用コイル21の通電を開始する場合のフローチャートを示す。図20に示すように、短絡事故が発生しこれを検知した後に、開極用コイル21の通電を開始した後保持アシスト用コイル13の通電停止してもよい。図21は、事故検知すると同時に開極用コイル21が通電される場合の可動子11に付与される保持力と、可動子11のストローク、図22は開極用コイル21に通電される電流値の経時変化を示すグラフである。つまり、図21の縦軸および横軸は図8と同様であり、図22の縦軸および横軸は図18と同様である。図21では、グラフG1が保持力を示し、グラフG2がストロークを示す。この場合、グラフG1で示すように、保持アシスト用コイル13の通電が停止される前に、開極用コイル21の通電が開始される。開極用コイル21への通電電流値が増加して、開極用コイル21に起因した磁束により永久磁石14に起因した磁束が打ち消され、可動子11に付与される保持力が上記合計値B未満となると、グラフG2で示すように、可動子11は開極方向に移動を始める。このときの開極用コイル21に流れるコイル電流は図22に示すように変化する。その後、固定電極2と可動電極3とが所定の間隔Lだけ離れて可動子11が固定板25と接触し、開閉装置100は開極状態に至る。また、図23に保持アシスト用コイル13の通電を停止すると同時に開極用コイル21の通電を開始する場合のフローチャートを示す。図23に示すように、短絡事故が発生しこれを検知した後に、保持アシスト用コイル13の通電を停止すると同時に開極用コイル21の通電を開始してもよい。上記事故検知時に開極用コイル21の通電を開始すると同時に保持アシスト用コイルをOFFすれば図21に示す開極動作と比べて更に高速に開極動作が可能となる。
また、実施の形態3において、可動子11に付与されている保持力Cは、投入状態の当初の保持力Aよりも小さく、投入状態における接圧ばね7のばね荷重と開放ばね10のばね荷重との合計値Bよりも大きい程度とすることができる。これは保持アシスト用コイル13につながる可変抵抗20の値を調整することで可能である。そのため、開極用コイル21には、保持力Cと合計値Bとの差分の力を打ち消すのに必要な磁束を励磁させるのに必要分だけ通電させればよいため、従来の開閉装置において開極用コイルのみを用いて開極動作を行う場合と比べて高速開極や低電流動作が可能となる。
つまり、実施の形態3に係る開閉装置100は、実施の形態1と2と同様に保持アシスト用コイル13を用いることにより永久磁石14に起因する磁束を高効率で利用でき、永久磁石14の小型化をすることができる。さらに、実施の形態1と2に係る開閉装置100と同様に、上述した寸法公差等によるばらつきを十分に吸収することができる。さらに、開極動作を2段階で行うことにより、低電流動作を可能とすることができる。また、たとえば、事故検知すると同時に保持アシスト用コイルの通電を停止するとともに開極用コイル21を通電する場合には、従来の開閉装置において開極用コイルのみを用いて開極動作を行う場合と比べて短時間に開極動作を行うことができる。また、保持アシスト用コイル13と永久磁石14との間で可動子11に対する保持力への寄与率を適宜調整することで(たとえば保持アシスト用コイル13の電流値を可変抵抗20で調整することで)、実施の形態1および実施の形態2に係る開閉装置100と同様の使い方もすることができる。つまり、実施の形態3に係る電磁操作装置200を備える開閉装置100は、電磁操作装置の構造を変更することなく、停電時など電磁操作装置200へ電圧・電流が供給されない場合に開極動作を行うように構成されることもでき、逆に電磁操作装置200へ電圧・電流が供給されない場合にも投入状態を保持するように構成されることもできる。
なお、実施の形態3に係る開閉装置100では、保持アシスト用コイル13および駆動用コイル15に加えて新たに開極用コイル21を設けているが、たとえば駆動用コイル15に投入動作時とは反対側の向きに電流を流すことで、駆動用コイル15を開極用コイル21として流用してもよい。
また、実施の形態3に係る開閉装置100は、上述した以外にも任意方法で開極動作を行うことができる。たとえば開閉装置100の点検時や開閉装置100が配置されている回路系統の回路構成変更時など、当該回路に流されている電流が低電流である場合(たとえば短絡事故の規模が小さい場合)であって高速の開極動作は必要としない場合には、駆動用コイル15や開極用コイル21のみを用いて開極動作を行ってもよい。
(実施の形態4)
次に、図24〜図27を参照して、実施の形態4に係る開閉装置100について説明する。図24および図25を参照して、実施の形態4に係る開閉装置100は、基本的には実施の形態1に係る開閉装置と同様の構成を備えるが、追加固定子23と永久磁石24とをさらに備える点で異なる。
追加固定子23は、開閉装置100の軸方向において駆動用コイル15よりも開極方向側に位置するとともに、固定子12における一方の突出部12bが設けられている領域から他方の12bが設けられている領域まで延びるように形成されている。永久磁石24は、可動子11の可動子中央部11aと追加固定子23とに挟まれるように設けられている。つまり、永久磁石24は、可動子中央部11aと対向するように配置されている。
図26を参照して、投入状態において電磁操作装置200に形成される磁束は、基本的には実施の形態1と同様の経路を通るが、永久磁石24に起因した磁束の経路R7がさらに形成されている。
経路R7は、図26に示す側面に対して垂直な方向に(紙面に対して垂直な方向に)永久磁石24から可動子11の可動子中央部11aを通り、固定子12、さらに追加固定子23を通って永久磁石24に至るループである。経路R7を通る磁束は、可動子11に対して保持力を付与することができる。
このとき、保持アシスト用コイル13は、永久磁石14に起因した経路R4(図7参照)を通る磁束に加え、永久磁石24に起因した経路R8(一部を図27の点線として示す)を通る磁束に起因した力を打ち消すように通電されている。つまり、永久磁石24は、経路R7および経路R8を通る磁束を発生させている。経路R8は、図27に示す断面に対して垂直な方向に(紙面に対して垂直な方向に)永久磁石24から可動子11の可動子中央部11aを通り、当該断面上において永久磁石14と駆動用コイル15との間に位置する固定子12を通り、当該断面から図26に示す側面に至るまで固定子12を通り、当該側面上において追加固定子23を通って永久磁石24に至るループである。経路R8を通る磁束は、経路R4を通る磁束と同様に可動子11に対して保持力を付与しない。また、上記断面上において経路R4を通る磁束と同方向に走っているため、実施の形態1に係る開閉装置100における保持アシスト用コイル13と同様に構成された保持アシスト用コイル13を通電させることにより、経路R4および経路R8を通る磁束に起因した力を打ち消すことができる。このようにすることにより、実施の形態1と同様の効果を奏することができるとともに、さらに永久磁石24による保持力を可動子11に対し付加することができる。
実施の形態1〜実施の形態4に係る開閉装置100において、第1の弾性部材および第2の弾性部材はそれぞればね部材として構成されているが、これに限られるものではない。第1の弾性部材および第2の弾性部材は、それぞれ任意の弾性体で構成されていればよい。
実施の形態1〜実施の形態4に係る開閉装置100は、第1の弾性部材としての接圧ばね7と、第2の弾性部材としての開放ばね10とを備えているが、第2の弾性部材は必ずしも必須の構成部材ではない。たとえば、開極速度を速める必要がない場合には、開閉装置100は第2の弾性部材としての開放ばね10を備えていなくてもよい。このようにしても、事故検知から開極動作が完了するまでの時間に装置間でのばらつきが生じることを抑制することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
本発明は、高速動作が必要とされる開閉装置に特に有利に適用される。
1 真空容器、2 固定電極、3 可動電極、4 圧力容器、5 絶縁ロッド、7 接圧ばね、8 連結棒、9 開放ばね受け、10 開放ばね、11 可動子、11a 可動子中央部、11b 可動子側方部、12 固定子、12a 内壁、12b 突出部、12c 固定子隔壁部、13 保持アシスト用コイル、14,24 永久磁石、15 駆動用コイル、16 駆動用操作基板、17 投入用コンデンサ、18 電源、19 スイッチ、20 可変抵抗、21 開極用コイル、23 追加固定子、25 固定板、100 開閉装置、200 電磁操作装置。

Claims (12)

  1. 固定電極と、前記固定電極に対して対向するように設けられている可動電極とが接触および乖離することにより、投入状態および開極状態とを切り替える開閉装置であって、
    固定子と、
    前記可動電極と連結されており、かつ、前記固定電極と前記可動電極とが対向する方向に沿って前記固定子に対し相対的に移動可能に設けられている可動子と、
    前記方向における前記固定子と前記可動子との対向面に設けられている永久磁石と、
    通電されることにより、前記可動子に対し前記方向に沿った電磁力を与えることができる駆動用コイルと、
    通電されることによって前記固定子および前記可動子の内部に磁束を生じさせる保持アシスト用コイルとを備え、
    前記投入状態において、前記永久磁石が発生される磁束と、通電されている前記保持アシスト用コイルとが発生させる磁束とにより前記可動子に作用する力によって、前記可動子と前記固定子との相対的な位置関係が保持されている、開閉装置。
  2. 前記保持アシスト用コイルは、前記固定子に囲われているとともに、前記方向において前記永久磁石から離れた位置に設けられており、
    前記保持アシスト用コイルは、前記永久磁石に起因する磁束のうち、前記可動子と前記固定子との相対的な位置関係を保持する力を前記可動子に付与しない経路を通る磁束を、前記保持する力を前記可動子に付与する経路に変更することができるように設けられている、請求項1に記載の開閉装置。
  3. 前記可動子と前記可動電極とは第1の弾性部材を介して連結されており、
    投入状態において、前記第1の弾性部材は前記方向において圧縮されている、請求項1または請求項2に記載の開閉装置。
  4. 前記可動子に対して前記第1の弾性部材と反対側に位置する第2の弾性部材および固定部材をさらに備え、
    前記第2の弾性部材の前記方向における一方端は前記可動子および前記第1の弾性部材と連結されており、
    前記第2の弾性部材の前記方向における他方端は前記固定部材と連結されており、
    前記固定部材は前記固定子に固定されており、
    前記投入状態において、前記第1の弾性部材および前記第2の弾性部材は前記方向において圧縮されている、請求項3に記載の開閉装置。
  5. 前記保持アシスト用コイルと可変抵抗とが接続されており、前記保持アシスト用コイルの通電量は前記可変抵抗の抵抗値が調整されることにより制御される、請求項1または請求項2に記載の開閉装置。
  6. 前記永久磁石の磁力は、それだけでは前記可動子と前記固定子との相対的な位置関係を保持することができないように設けられている、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の開閉装置。
  7. 前記永久磁石の磁力は、それだけで前記可動子と前記固定子との相対的な位置関係を保持することができるように設けられている、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の開閉装置。
  8. 通電されることにより、前記可動子に対し前記方向に沿った電磁力を与えることができる開極用コイルをさらに備え、
    前記開極状態は、前記保持アシスト用コイルの通電が遮断され、かつ、前記開極用コイルが通電されることにより実現される、請求項7に記載の開閉装置。
  9. 前記保持アシスト用コイルの通電を遮断した後に前記開極用コイルに通電することが可能な、請求項8に記載の開閉装置。
  10. 前記開極用コイルを通電した後に前記保持アシスト用コイルの通電を遮断することが可能な、請求項8に記載の開閉装置。
  11. 前記保持アシスト用コイルの通電を遮断すると同時に前記開極用コイルに通電することが可能な、請求項8に記載の開閉装置。
  12. 通電されることにより、前記可動子に対し前記方向に沿った電磁力を与えることができる開極用コイルと、
    事故検知信号を受信する受信部とをさらに備え、
    前記開極状態は、前記受信部に事故発生信号が受信された場合には前記保持アシスト用コイルの通電が遮断されるように構成されることにより実現され、
    前記事故検知信号以外の開極信号を受けた場合には前記開極用コイルが通電されることにより実現される、請求項6に記載の開閉装置。
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