JP6213595B2 - 切屑が載った金属体の表面位置検出方法および装置 - Google Patents

切屑が載った金属体の表面位置検出方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属体表面の切削による表層除去作業に関し、特に、切削後の切屑が載った金属体の表面位置を検出する、切屑が載った金属体の表面位置検出方法および装置に関するものである。
連続鋳造設備においては、連続して鋳造された鋳片を切断機によって所定の長さに切断して板状の連続鋳造スラブ(以下、単に「スラブ」と称する)とし、種々の処理を施した後、次工程の熱間圧延ラインに送り出す。
こうした処理の一つとして、切削によりスラブの表層を1〜2mm程度除去(手入れとも呼ばれる)する処理がある。
通常の切削加工では、加工前に鋼材の表面形状の測定を行い、その測定結果に基づいて工具軌跡を決定し、そのまま切削を継続すればよい。しかしながら、加工中にスラブ位置のずれ等が起こる場合もあり、加工前の状態と異なるケースもある。そのため、次工程の前にスラブ形状の再確認が必要となっている。
これまでの切削方法としては、グラインダによる手入れが行われていた。しかしながら、グラインダによる手入れには、1)一度に除去可能な体積が小さく、手入れに時間と労力を要する、2)産業廃棄物である砥粒混じりのグラインダ切り粉が発生する、という問題があった。
上記問題を解消する方法として、フライス切削による表層除去加工法が適用されている。
なお、フライス切削では、スラブのずれ等による位置変化により、隣接するフライスの軌跡に段差が生じてしまうこともある。
このことから、フライスによる切削時は、切削パス切替時などに随時スラブの位置変化を精緻に測定し、フライス工具による切削条件を決定させる必要がある。
特許文献1には、スラブの表面に高熱の火炎を吹きつけ溶削するスカーフ処理することで発生した溶削物を有するスラブの表面にレーザー光を照射し、その反射光を受光して計測した照射光の投光位置から前記反射光の反射位置までの距離と反射光の強度とから、スラブ表面において地金の位置を検出する技術が開示されている。
特開2014−92372号公報
特許文献1に開示の技術では、スラブ上面に火炎を吹きつけ溶削しスラブ端面に形成された溶削物はフィンと呼ばれ一般に白色或いは白銀色を有しており、暗黒色又はこれに近い色をしたスラブの地金の反射強度率とは異なることを利用しており、この技術のフライス切削への適用には次のような問題がある。
図1は、フライス切削において発生する切屑を示す図である。図1(a)は、大きさを示すための定規の上に、典型的な切屑を示し、(b)は切屑の飛散例を示している。
フライス切削における切屑は図1に示すような螺旋形状であり、比較的に重量がある。このような切屑がフライス切削面上に、それぞれ独立に飛散する。さらに、切削条件によっては、切屑の形状および飛散状態も変化する。そして、中央部が空洞という螺旋形状であるため、レーザー光が乱反射しやすく、飛散状態によっては乱反射の状態も複雑に変化するために、切削後のスラブの表面と切屑を上手く区別して計測することが難しい。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、切削後の切屑が載った状態で金属体の表面位置を検出することができる、切屑が載った金属体の表面位置検出方法および装置を提供することを課題とする。
[1] 切削後の切屑が載った状態での金属体の表面位置を検出する、切屑が載った金属体の表面位置検出方法であって、
レーザー距離計にて、所定の高さ方向位置から前記切屑が載った金属体の表面までの距離を、金属体幅方向および長さ方向に走査して測定する、切屑が載った金属体の表面位置測定ステップと、
金属体表面幅方向を複数エリアに分割し、分割した複数エリアごとの前記距離の測定値の中で最遠値を求める、幅方向エリアごとの最遠値演算ステップと、
求めた最遠値の中の、中央値を1つ、その長さ方向位置における仮の距離値とし、該仮の距離値とする処理を長さ方向すべてに行い、長さ方向ごとの仮の距離値とする、長さ方向ごとの仮の距離値演算ステップと、
ある長さ方向位置の仮の距離値と前後複数位置の仮の距離値の中から中央値を算出し、該中央値をその長さ方向位置における切屑を除いた金属体の表面位置までの距離とする、切屑を除いた金属体の表面位置までの距離算出ステップとを有することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出方法。
[2] 上記[1]に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出方法において、
金属体幅方向を複数エリアに分割するにあたっては、
エリア幅を可変とし、エリア毎を重ねあわせて設定することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出方法。
[3] 切削後の切屑が載った状態での金属体の表面位置を検出する、切屑が載った金属体の表面位置検出装置であって、
所定の高さ方向位置から前記切屑が載った金属体の表面までの距離を、金属体幅方向に測定する2次元レーザーヘッドと、
該2次元レーザーヘッドを所定の高さに保持して、金属体長さ方向に移動する機構を設けたレーザーヘッド走査装置と、
該レーザーヘッド走査装置の走査中の移動とアーム位置を制御するとともに、前記2次元レーザーヘッドからの投光を制御し、受光信号を送信する制御器と、
該制御器からの受光信号を受けて、金属体の表面位置までの距離を演算する演算器とを具備し、
該演算器は、
金属体幅方向を複数エリアに分割し、分割した複数エリアごとの前記距離の測定値の中で最遠値を求め、
求めた最遠値の中の、中央値を1つ、その長さ方向位置における仮の距離値とし、該仮の距離値とする処理を長さ方向すべてに行い、長さ方向ごとの仮の距離値とし、
ある長さ方向位置の仮の距離値と前後複数位置の仮の距離値の中から中央値を算出し、該中央値をその長さ方向位置における切屑を除いた金属体の表面位置までの距離とすることを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
[4] 上記[3]に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
前記演算器は、
金属体幅方向を複数エリアに分割するにあたっては、エリア幅を可変とし、エリア毎を重ねあわせて設定することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
[5] 上記[3]または[4]に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
前記2次元レーザーヘッドの代わりに、前記切屑が載った金属体の表面の一点までの距離を測る1次元レーザーヘッドを具備し、
前記レーザーヘッド走査装置として、金属体幅方向に移動する機構も持たせるか、または、前記切屑が載った金属体を載せた台に金属体幅方向に移動する機構を持たせることを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
[6] 上記[3]または[4]に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
前記2次元レーザーヘッドの代わりに、面としての距離測定が可能な3次元レーザーヘッドを具備することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
[7] 上記[3]、[4]、[6]のいずれかに記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
前記2次元レーザーヘッドまたは前記3次元レーザーヘッドの測定範囲が、金属体の測定対象域の全体をカバーしきれない場合は、前記2次元レーザーヘッドまたは前記3次元レーザーヘッドを移動可能とするかまたは複数設置することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
本発明は、レーザー距離計にて、所定の高さ方向位置から切屑が載った金属体の表面までの距離の測定値に基づいて、金属体幅方向および長さ方向の測定値の中央値演算処理を行うようにしたので、切削後の切屑が載った状態で金属体の表面位置を正確に検出することができる。
フライス切削において発生する切屑を示す図である。 本発明における装置構成例(その1)を示す図である。 本発明における装置構成例(その2)を示す図である。 本発明における装置構成例(その3)を示す図である。 本発明における装置構成例(その4)を示す図である。 本発明における装置構成例(その5)を示す図である。 本発明における主な処理手順を示す図である。 本発明における表面位置検出方法の実施例1を説明する図である。 本発明における表面位置検出方法の実施例2を説明する図である。 実施例1における比較例の一例を示す図である。 実施例1における本発明例の一例を示す図である。 実施例2における比較例の一例を示す図である。 実施例2における本発明例の一例を示す図である。
本発明は、スラブの表面のフライス切削工程の途中で、次の切削パスへの切替時に切削後のスラブ表面位置を再測定して、測定結果に基づき次の切削パスの切削高さを補正して次の切削パスでの工具軌跡を決定するという一連の処理方法を開発する過程で想到したものである。
ただ、スラブ表面位置の再測定にあたっては、フライス切削時に発生した切屑をスラブ表面から除去すればいいわけであるが、切屑の除去には、次のような困難がある。
すなわち、切屑が空洞を有する螺旋形状で重量があるため、強力な風を送ってもさほど外力を受けず、遠くへ飛散させることが難しい。また、辛うじて切屑を転がすことが出来たとしても、他の切屑に衝突してしまってより大きな切屑のかたまりを作ってしまうだけで、完全に切屑を除去させることは困難である。
以上のことから、切屑の除去をすることなく、切削後の切屑が載った状態で金属体(スラブ)の表面位置を検出する本発明に想到した。なお、適用対象としては、これに限られるものでなく、例えば、金属体の表面に小片が分散して載っており、かつ小片が金属体表面を完全には覆い尽くしていない場合などがある。特に、分散している小片が光沢のある場合に有効である。
図2は、本発明における装置構成例(その1)を示す図である。実際のスラブでの測定装置ではなく、本発明の効果を確かめるべく、実験室にて構成した装置構成例である。図2(a)は、装置全体を側面から見た図を、図2(b)は、図2(a)のレーザー光を投受光している部分を、A方向から見た図をそれぞれ示している。図中の符号1は金属体、2は切屑、3−aは2次元レーザーヘッド、31−aは投光部、32−aは受光部、4は制御器、5は演算器、および6はレーザーヘッド走査装置をそれぞれ表す。
一定の幅(Y方向)範囲内を一定の間隔で、多数点をほぼ同時に測定する2次元レーザー距離計の2次元レーザーヘッド3−aは、レーザー光を切屑2が載った金属体1に照射する投光部31−a、そして反射してきたレーザー光を受光する受光部32−aから構成される。
そして、2次元レーザーヘッド3−aは、X方向に移動する機構を設けたレーザーヘッド走査装置6に所定の高さ(Z方向)で保持され、金属体1の表面上に切屑2が載った状態を上方から、レーザー光の投・受光を行い、X方向に走査する。なお、ここでは、X方向の走査に、レーザーヘッド走査装置6にX方向に移動する機構を設けた(レーザーヘッドが動く)例で示しているが、金属体1を載せた台としてX方向に移動する機構をもたせて金属体を動かす、いわゆるXYテーブルを用いるようにしても良い。
ここで、幅方向と長さ方向については、辺長さの大小により決定するものではなく、2次元レーザーヘッドの有する機能を以って走査する方向を幅方向(Y方向)と、2次元レーザーヘッドを移動させて走査するか、または金属体を移動させて走査する方向(X方向)を長さ方向と呼称するものとする。
レーザーヘッド走査装置6のX、Y、Z方向の移動には、図示しない駆動装置を有している。
制御器4は、レーザー光の投光を制御するとともに、受光部32からの反射信号を演算器5に送る。また、制御器4は、レーザーヘッド走査装置6の走査中の移動を制御するとともに、2次元レーザーヘッド3−aを取り付けたアームの上下位置を制御して、2次元レーザーヘッド3−aと金属体1とをレーザー投・受光に適正な距離(Z方向)とする。
そして、演算器5では、受光部32からの反射信号を受けて、後述する演算により金属体の表面位置検出を行う。
なお、表面までの距離分布計測にあたっては、用いるレーザー変位計の違いにより、以下に示す装置構成例とする。
先ず、図3は、本発明における装置構成例(その2)を示す図である。図2の2次元レーザーヘッド3−aの代わりに、1次元レーザーヘッド3−bを用いるものである。図3に示すように、1次元レーザーヘッド3−bは、金属体1の表面の一点までの距離を測るため、レーザーヘッド走査装置6には、1次元レーザーヘッド3−bをY方向に移動する機構を設けて、1次元レーザーヘッド3−bによる金属体1の幅方向(Y方向)のレーザー走査を行う。
なお、金属体1の幅方向(Y方向)のレーザー走査には、このほかに前述のXYテーブルを金属体1を載せる台として用い、金属体を動かすこともできる。その他は、図2の場合と同じである。
また、図4は、本発明における装置構成例(その3)を示す図である。2次元レーザーヘッド3−aの走査(スキャン)幅が測定対象の金属体の幅に満たない場合に、先ず1回目の測定を行った後に、2次元レーザーヘッド3−aをレーザーヘッド走査装置6により幅方向に移動させて2回目の測定を行う例を示している。測定対象の金属体の幅と2次元レーザーヘッドの測定範囲により、2次元レーザーヘッドの移動回数は決まってくる。
そして、図5は、本発明における装置構成例(その4)を示す図である。図4と同じく2次元レーザーヘッド3−aの走査幅が測定対象物の金属体の幅に満たない場合であって、2次元レーザーヘッド3−aを幅方向に複数並べて設置し、それぞれで個別に測定し測定対象物の金属体の全幅をカバーするものである。
さらに、図6は、本発明における装置構成例(その5)を示す図である。レーザートラッカーなど面としての距離測定が可能な3次元レーザーヘッド3−cを用いた測定の例を示したものである。なお、図4および5で示したように、3次元レーザーヘッドの測定範囲が測定対象物の金属体の全面をカバーしきれない場合には、幅方向(Y方向)ならびに長さ方向(X方向)での3次元レーザーヘッドの移動または複数設置を行うようにすればよい。
図7は、本発明における主な処理手順を示す図である。先ず、Step01の切屑が載った金属体の表面位置測定ステップにおいて、所定の高さ方向位置から前記切屑が載った金属体の表面までの距離を、金属体幅方向および長さ方向に走査して測定する。
次に、Step02の幅方向エリアごとの最遠値演算ステップにおいて、金属体幅方向を複数エリアに分割し、分割した複数エリアごとの所定の高さ方向位置から前記金属体の表面までの距離の測定値の中で最遠値を求める。
そして、Step03のある長さ方向位置ごとの仮の距離値演算ステップにおいて、求めた最遠値の中の、中央値を1つ、その長さ方向位置における仮の距離値とし、該仮の距離値とする処理を長さ方向すべてに行い、長さ方向ごとの仮の距離値とする。
さらに、Step04の金属体の表面位置までの距離算出ステップにおいて、ある長さ方向位置の仮の距離値と前後複数位置の仮の距離値の中から中央値を算出し、該中央値をその長さ方向位置における金属体の表面位置までの距離とする。
以上のような演算処理を行うことにより、切削後の切屑が載った状態で金属体の表面位置を正確に検出することができる。
図8は、本発明における表面位置検出方法の実施例1を説明する図である。また、図9は、本発明における表面位置検出方法の実施例2を説明する図である。いずれも、用いた金属体は、幅200mm、長さ400mmほどの鋼材であり、図2に示した装置を用いた。
そして、切屑飛散エリアと示したエリアの板の上に図1で示した切屑が飛散しており、これを真上から2次元レーザーを投受光して距離を測定したものである。2次元レーザーヘッド3−aによって板幅方向(Y方向)に表面までの距離を求めて、それを板長さ方向(X方向)にスキャン(走査)をする距離測定に関しては、実施例1と実施例2とは同じである。
図8(実施例1)と図9(実施例2)とは、切屑飛散エリアの板幅方向(Y方向)におけるデータ処理に違いがあり、後述する。
[実施例1]
以下に示す一連の処理を行う。
(1)切屑飛散エリアを幅方向(Y方向)に8つに分ける(25mm幅×8)
(2)8つのエリア毎に、測定した距離の内で一番遠い、最遠値を求める。
(3)8つの最遠値の中の、中央値を1つ、そのX方向位置における仮の距離値とする。
(4)X方向にスキャン(走査)し、Xの位置に応じた「仮の距離値」の数列ができる。
(5)あるX方向位置の仮の距離値とその前後20点の「仮の距離値」の中から中央値を算出し、その算出した中央値をそのX方向位置での金属体の表面位置までの距離とする。
図10は、実施例1における比較例の一例を示す図である。これは、上記一連の処理の内、(2)までを行い8つの最遠値の内から一番大きな最遠値をその長さ方向位置での最遠値とし、さらに(4)により板長さ方向すなわちX方向に走査した結果を、図中に(A)とし、切屑が載っていない地金の表面までの距離を表す(T)表面真値とあわせて表示したものである。なお、板は板長さ方向に勾配(Z方向に)を付けて設置したものであり、以下に示す結果も同様である。
レーザー光の乱反射の影響を受けて、(A)で示される距離は表面真値を大きく外れたものである。
そこで、(A)で示した乱反射の影響を除くため、上記一連の処理の(3)および(5)の中央値処理を追加した。図11は、実施例1における本発明例の一例を示す図である。図中に、上記(3)および(5)の中央値処理を追加した結果を(B)とし、地金の表面までを(T)表面真値とあわせて表示したものである。
図10の(A)で現れていた乱反射による異常値は除かれて、(B)は(T)表面真値に近づいており、これにより、次パスの切削軌跡の設定が可能である。ただ、図中の矢印で示したように(T)表面真値より遠くを表面位置としまう箇所が生ずる可能性もみられる。そこで、更なる改良を以下に示す実施例2で行なった。
[実施例2]
実施例1では、切屑飛散エリアの板幅方向(Y方向)を等間隔に8エリアに区分していたのを、実施例2では、図9で示すように、エリア幅を可変とし、エリア毎を重ねあわせて設定するようにし、複数エリア(15区分)をとっている。これにより、図10(A)で見た乱反射による異常値の除去を試みたものである。
一連の処理を以下に示す。
(1)切屑飛散エリアを幅方向(Y方向)に15区分に分ける。
(2)15個のエリア毎に、測定した距離の内で一番遠い、距離最遠値を求める。
(3)15個の距離最遠値の中の、中央値を1つ、そのX方向位置における仮の距離値とする。
(4)X方向にスキャン(走査)し、Xの位置に応じた「仮の距離値」の数列ができる。
(5)あるX方向位置の仮の距離値とその前後20点の「仮の距離値」の中から中央値を算出し、その算出した中央値をそのX方向位置での金属体の表面位置までの距離とする。
エリアの取り方、個数が違うが、上記(3)〜(5)は、前記[実施例1]の(3)〜(5)と同じ処理を行う。
図12は、実施例2における結果の一例を示す図である。これは、実施例1の図10の(A)と比べるべく、上記一連の処理の内、(2)までを行い15個の最遠値の内から一番大きな最遠値をその長さ方向位置での最遠値とし、さらに(4)により板長さ方向すなわちX方向に走査した結果を、図中に(C)とし、地金の表面までを(T)表面真値とあわせて表示したものである。
図12の(C)は、図10の(A)と比べると、乱反射による異常値が大幅に除かれているとともに、異常値の大きさも小さくなっている。
そこで、実施例1と同様に、上記一連の処理の(3)および(5)の中央値処理を追加した。図13は、実施例2における結果の他の例を示す図である。図中に、上記(3)および(5)の中央値処理を追加した結果を(D)とし、地金の表面までを(T)表面真値とあわせて表示したものである。
この結果である(D)は、(T)表面真値とは1〜1.5mm程度ずれてはいるものの、切屑の乱反射の影響は除かれ良好な結果(図10の(A)と比べると細かな変動がない)となっている。検出結果は表面真値から近い距離を示す傾向はあるものの、この傾向を把握し空振り(次パスの切削軌跡が表面に届かず、切削できない状態)に対処すれば、十分に実用に供することができる。
なお、上記実施例1または2で示した分割エリア数、エリア幅の可変具合などは、一例に過ぎず上記に限らない。
上記図10〜図13までの実施例において、鋼板はその長手方向に傾斜させて設置した後、測定・演算を行っている。この傾斜設置は、スラブが鋳造後に長手方向または幅方向に反る現象が発生しても、スラブ表面を問題なく切削するために行う。
鋳造後のスラブの長手方向反りには、凹状の形態と凸状の形態がある。表面切削において、工具または材料テーブルの進行方向送りとともに上方へ工具を引き上げていく加工は、NC装置を用いれば容易に行える。対して、進行方向送りとともに下方へ工具を下ろしていく加工は、進行方向後ろ側の刃で切削することになり、刃のない工具中央部が材料の未切削部に接触する恐れがあるため実施しづらい。
そこで、スラブの長手方向での凹状反りまたは凸状反りの最大の角度を把握し、その角度を若干上回る長手方向傾斜をスラブ全体に与えて設置した場合、いずれか片方の工具進行方向(または材料進行方向)においては、常に工具を引き上げる形態で加工を実施することができる。従って、図10〜図13までの実施例においても、スラブ表面切削を想定して、同様に材料に約5%の傾斜を与えて測定試験を行っている。
また、鋼板表面までの距離算出時に、長手方向前後位置での測定値を含めた数値群の中央値を使用しているが、長手方向前後位置での測定値は上記傾きの影響により、傾きが無い場合に比べ若干の高低差が発生する。測定ヘッドを走行させながら100Hzで測定し、測定箇所の前後各10点からの中央値を使用する際、前後各0.1秒分の範囲で、測定箇所から離れた位置を測定している。
スラブ程度の大きさのものを、測定および切削可能な機械に測定ヘッドを取り付けて走査する場合、6m/min程度の速度で長手方向走査する測定が見込まれる。0.1秒間では長手方向10mm走行し、材料を長手方向に5%傾斜させている場合には長手方向10mm走行する間に0.5mm程度、高さに差が生じる。このまま距離値を使用することも可能な程度である。
さらに、より厳密を期するならば、中央値を計算する前に個々の距離測定値に対して、長手方向位置ずれに傾斜率を乗じた距離値の補正を行った上で中央値算出に使用することも考えられる。
1 金属体
2 切屑
3−a 2次元レーザーヘッド
31−a 投光部
32−a 受光部
3−b 1次元レーザーヘッド
31−b 投光部
32−b 受光部
3−c 3次元レーザーヘッド
31−c 投光部
32−c 受光部
4 制御器
5 演算器
6 レーザーヘッド走査装置

Claims (7)

  1. 切削後の切屑が載った状態での金属体の表面位置を検出する、切屑が載った金属体の表面位置検出方法であって、
    レーザー距離計にて、所定の高さ方向位置から前記切屑が載った金属体の表面までの距離を、金属体幅方向および長さ方向に走査して測定する、切屑が載った金属体の表面位置測定ステップと、
    金属体表面幅方向を複数エリアに分割し、分割した複数エリアごとの前記距離の測定値の中で最遠値を求める、幅方向エリアごとの最遠値演算ステップと、
    求めた最遠値の中の、中央値を1つ、その長さ方向位置における仮の距離値とし、該仮の距離値とする処理を長さ方向すべてに行い、長さ方向ごとの仮の距離値とする、長さ方向ごとの仮の距離値演算ステップと、
    ある長さ方向位置の仮の距離値と前後複数位置の仮の距離値の中から中央値を算出し、該中央値をその長さ方向位置における切屑を除いた金属体の表面位置までの距離とする、切屑を除いた金属体の表面位置までの距離算出ステップとを有することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出方法。
  2. 請求項1に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出方法において、
    金属体幅方向を複数エリアに分割するにあたっては、
    エリア幅を可変とし、エリア毎を重ねあわせて設定することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出方法。
  3. 切削後の切屑が載った状態での金属体の表面位置を検出する、切屑が載った金属体の表面位置検出装置であって、
    所定の高さ方向位置から前記切屑が載った金属体の表面までの距離を、金属体幅方向に測定する2次元レーザーヘッドと、
    該2次元レーザーヘッドを所定の高さに保持して、金属体長さ方向に移動する機構を設けたレーザーヘッド走査装置と、
    該レーザーヘッド走査装置の走査中の移動とアーム位置を制御するとともに、前記2次元レーザーヘッドからの投光を制御し、受光信号を送信する制御器と、
    該制御器からの受光信号を受けて、金属体の表面位置までの距離を演算する演算器とを具備し、
    該演算器は、
    金属体幅方向を複数エリアに分割し、分割した複数エリアごとの前記距離の測定値の中で最遠値を求め、
    求めた最遠値の中の、中央値を1つ、その長さ方向位置における仮の距離値とし、該仮の距離値とする処理を長さ方向すべてに行い、長さ方向ごとの仮の距離値とし、
    ある長さ方向位置の仮の距離値と前後複数位置の仮の距離値の中から中央値を算出し、該中央値をその長さ方向位置における切屑を除いた金属体の表面位置までの距離とすることを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
  4. 請求項3に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
    前記演算器は、
    金属体幅方向を複数エリアに分割するにあたっては、エリア幅を可変とし、エリア毎を重ねあわせて設定することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
  5. 請求項3または4に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
    前記2次元レーザーヘッドの代わりに、前記切屑が載った金属体の表面の一点までの距離を測る1次元レーザーヘッドを具備し、
    前記レーザーヘッド走査装置として、金属体幅方向に移動する機構も持たせるか、または、前記切屑が載った金属体を載せた台に金属体幅方向に移動する機構を持たせることを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
  6. 請求項3または4に記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
    前記2次元レーザーヘッドの代わりに、面としての距離測定が可能な3次元レーザーヘッドを具備することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
  7. 請求項3、4、6のいずれかに記載の切屑が載った金属体の表面位置検出装置において、
    前記2次元レーザーヘッドまたは前記3次元レーザーヘッドの測定範囲が、金属体の測定対象域の全体をカバーしきれない場合は、前記2次元レーザーヘッドまたは前記3次元レーザーヘッドを移動可能とするかまたは複数設置することを特徴とする切屑が載った金属体の表面位置検出装置。
JP2016049157A 2015-03-30 2016-03-14 切屑が載った金属体の表面位置検出方法および装置 Expired - Fee Related JP6213595B2 (ja)

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