JP6213220B2 - ポンプ制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関に燃料を供給する燃料供給ポンプの燃料の吸入量を調整する電磁駆動式の調量弁を制御し、燃料供給ポンプの燃料の吐出量を調量するポンプ制御装置に関する。
従来、燃料供給ポンプの吸入量を調整して燃料供給ポンプの吐出量を調量する電磁駆動式の調量弁に対し、調量弁の作動不良を検出する技術が知られている。
例えば、燃料供給ポンプが供給する燃料をコモンレールで蓄圧して内燃機関に供給する燃料供給システムでは、調量弁を駆動する電流値に応じたコモンレールの目標レール圧に対し、圧力センサ等で検出する実レール圧の追随性が低い場合に、調量弁が異常であると判定することが考えられる。
しかし、目標レール圧に対して実レール圧の追随性が低くなる原因としては、調量弁自体の作動不良だけでなく、燃料供給ポンプからコモンレールに燃料を供給する燃料配管の漏れ、燃料配管内へのエアの混入などの他の原因も考えられる。したがって、目標レール圧に対する実レール圧の追随性が低いので調量弁は異常であると判定すると、誤判定の可能性がある。
特許文献1には、内燃機関の回転に同期して作動する燃料弁や給排気弁等の機関運転弁の作動状態を、機関運転弁のソレノイドを流れる電流値を解析して検出する技術が開示されている。特許文献1では、例えば、マイクロコンピュータから機関運転弁の作動を指令するパルス信号が出力されてから、機関運転弁のソレノイドを流れる電流値が急激に変化する変化点までの時間を解析して、機関運転弁自体の作動遅れを検出しようとしている。
特開昭60−36739号公報
燃料弁や給排気弁のように作動を指令するパルス信号のパルス幅の長さにより開弁期間を調整して流量を調整する弁、あるいは弁の開閉タイミングにより流量を調整する弁の場合、弁を開閉する弁部材は、通常制御において移動可能な限界移動領域の両端部に向けて移動し、その度に両端部に当たって停止することを繰り返している。特許文献1の技術は、そのときに流れる電流値を解析することにより、弁の作動遅れ時間を検出しようとしている。作動遅れ時間に基づいて、弁自体の異常を検出することもできる。
しかしながら、燃料供給ポンプの吸入量を調整する電磁駆動式の調量弁の場合、吸入量を弁部材の移動位置に応じた流路面積により調整する。つまり、弁部材は通常制御において限界移動領域の両端部に当たって停止しているわけではなく、限界移動領域よりも狭い範囲内で移動している。
したがって、燃料供給ポンプの吸入量を調整する電磁駆動式の調量弁の場合、調量弁に流れる電流値を解析しても、調量弁自体の異常を検出することは困難である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、燃料供給ポンプの吸入量を調整する電磁駆動式の調量弁の異常を検出するポンプ制御装置を提供することを目的とする。
本発明のポンプ制御装置は、内燃機関に燃料を供給する燃料供給ポンプが吸入する燃料の吸入量を調整する電磁駆動式の調量弁を制御し、燃料供給ポンプが吐出する燃料の吐出量を調量するポンプ制御装置であり、駆動制御手段と、電流値取得手段と、計測手段と、異常検出手段とを備える。
駆動制御手段は、調量弁の電磁駆動部に供給する駆動電流を制御し、内燃機関が所定の運転状態のときに所定の運転状態に応じて、調量弁の弁部材が吸入量を調整するときの通常の移動領域よりも広い限界移動領域を規定する両端部のうち少なくとも一方の端部まで弁部材を移動させる限界移動電流を電磁駆動部に供給する。
電流値取得手段は、駆動制御手段が限界移動電流を電磁駆動部に供給するときに電磁駆動部を流れる電流値を取得し、計測手段は限界移動電流を電磁駆動部に供給する制御を開始してから電磁駆動部を流れる電流値の増減方向が逆転して電流値がピークを形成するまでの時間を計測する。そして、異常検出手段は、計測手段が計測する計測時間に基づいて、調量弁の異常を検出する。
この構成によれば、内燃機関が所定の運転状態のときに調量弁の電磁駆動部に限界移動電流を供給することにより、燃料供給ポンプに対する通常の調量制御時において弁部材が移動する通常の移動領域よりも広い限界移動領域の少なくとも一方の端部まで電磁駆動部による電磁駆動力により弁部材は移動し、端部に当たって停止する。
弁部材が限界移動領域の端部に向かって移動すると磁束が変化するので、電磁駆動部には逆起電力が発生する。弁部材が端部に当たって停止すると、磁束の変化も停止するので逆起電力は発生しない。このように、弁部材が端部に当たって停止すると、磁束の変化が急激に停止し逆起電力の発生が停止することにより、電磁駆動部を流れる電流値の増減方向が逆転し、電流値はピークを形成する。
限界移動電流を電磁駆動部に供給する制御を開始してから電磁駆動部を流れる電流値の増減方向が逆転して電流値がピークを形成するまでの時間を計測することにより、計測時間に基づいて調量弁の異常を検出することができる。例えば、計測時間が所定の閾値を超えている場合には、弁部材が摺動不良を起こしていることによる調量弁の異常であると判定できる。
内燃機関が所定の運転状態のときに調量弁の電磁駆動部に限界移動電流を供給して弁部材を移動させることにより調量弁の異常を検出する場合、異常検出のために燃料供給ポンプの吐出量が変化して内燃機関の運転状態が変化することは極力避けたいところである。
そこで、所定の運転状態として、燃料供給ポンプに対する吐出量の増加要求および減少要求が生じたときに、増加要求および減少要求のうち少なくともいずれか一方の要求に応じた弁部材の移動方向側の端部に弁部材を移動させる限界移動電流を電磁駆動部に供給することが望ましい。
つまり、増加要求であれば弁部材が移動することにより吐出量が増加する方向側の端部、減少要求であれば弁部材が移動することにより吐出量が減少する方向側の端部に弁部材を移動させる限界移動電流を電磁駆動部に供給する。
これにより、燃料供給ポンプの吐出量が、増加要求時の目標吐出量より増加するか、減少要求時の目標吐出量より減少しても、内燃機関の運転状態に与える影響を極力低減できる。
さらに、所定の運転状態として、燃料供給ポンプに対する吐出量の要求が増加要求であれば調量弁を全開する状態であり、減少要求であれば調量弁を全閉する状態のときに、電磁駆動部に限界移動電流を供給することがより望ましい。これにより、調量弁の異常検出のために限界移動電流を電磁駆動部に供給しても、燃料供給ポンプの吐出量を目標吐出量に一致させることができる。
本実施形態による燃料供給システムを示すブロック図。 調量弁への通電を制御する回路ブロック図。 デューティ比の異なる調量指令信号と電流値との関係を示す説明図。 全開時、全閉時における弁部材の通常位置と限界位置とを示す模式図。 デューティ比と電流値との関係、電流値と吐出量との関係を示す特性図。 レール圧とデューティ比との関係を示すタイムチャート。 全閉要求時の電流値の変化を示すタイムチャート。 全開要求時の電流値の変化を示すタイムチャート。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1に示す本実施形態の燃料供給システム10は、例えば、自動車用の4気筒のディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」ともいう。)2に燃料を供給するためのものである。燃料供給システム10は、燃料供給ポンプ20と、コモンレール50と、燃料噴射弁60と、電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)70とを備えている。
燃料供給ポンプ20は、燃料タンク12から燃料を汲み上げるフィードポンプを内蔵している。燃料供給ポンプ20は、カムシャフトのカムの回転に伴いプランジャが往復移動することにより、フィードポンプから加圧室に吸入した燃料を加圧する公知のポンプである。
調量アクチュエータとしての調量弁30は、電磁駆動部に供給される駆動電流を制御されることにより燃料供給ポンプ20の各プランジャが吸入行程で吸入する燃料の吸入量を調整する。調量弁30が吸入量を調整することにより、燃料供給ポンプ20の各プランジャからの吐出量が調量される。調量弁30の詳細については後述する。
コモンレール50は、燃料供給ポンプ20から吐出される燃料を蓄圧する中空の部材である。コモンレール50には、内部の燃料圧力(レール圧)を検出する圧力センサ52、および、レール圧が所定圧を超えると開弁してコモンレール50内の燃料を排出するプレッシャリミッタ54が設けられている。
エンジン2には、運転状態を検出するセンサとして、エンジン回転数(NE)を検出する回転数センサ62が設置されている。さらに、運転状態を検出する他のセンサとして、運転者によるアクセルペダルの操作量であるアクセル開度(ACCP)を検出するアクセルセンサ、冷却水の温度(水温)、吸入空気の温度(吸気温)をそれぞれ検出する温度センサ等が燃料供給システム10に設けられている。
燃料噴射弁60は、エンジン2の各気筒に設置されており、コモンレール50で蓄圧された燃料を気筒内に噴射する。燃料噴射弁60は、例えば、噴孔を開閉するノズルニードルのリフトを制御室の圧力で制御する公知の弁である。燃料噴射弁60の噴射量は、ECU70から指令される噴射指令信号のパルス幅によって制御される。噴射指令信号のパルス幅が長くなると噴射量が増加する。
ECU70は、図2に示すように、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を中心とするマイクロコンピュータ(マイコンとも言う。)72を搭載している。ECU70は、マイコン72内のROMまたはフラッシュメモリに記憶されている制御プログラムをマイコン72内のCPUが実行することにより、圧力センサ52、回転数センサ62を含む各種センサから取り込んだ出力信号に基づき、燃料供給システム10の各種制御を実行する。
例えば、ECU70は、圧力センサ52が検出するレール圧が目標レール圧になるように調量弁30に供給する駆動電流を制御し、燃料供給ポンプ20の吐出量を調量する。本実施形態では、ECU70は、調量弁30に供給する駆動電流をデューティ制御する。ECU70は、調量弁30を制御するデューティ比と吐出量との相関を表す特性マップに基づいて、調量弁30をデューティ制御する。
図2に示すように、マイコン72は、デューティ制御された調量指令信号をMOSFET等のスイッチング素子74に印加することにより、調量弁30の電磁駆動部であるソレノイド32に供給する駆動電流の電流値を制御する。図3に示すように、マイコン72がスイッチング素子74に印加する調量指令信号のデューティ比が大きくなると、ソレノイド32を流れる駆動電流は大きくなる。
ECU70に搭載されている計測回路80は、抵抗82の両端に生じる電圧に基づいて調量弁30のソレノイド32に流れる電流値を検出する。
また、ECU70は、燃料噴射弁60の燃料噴射量、燃料噴射時期、ならびに、メイン噴射の前にパイロット噴射、プレ噴射、メイン噴射の後にアフター噴射、ポスト噴射等を実施する多段噴射のパターンを制御する。
(調量弁30)
図4に示すように、調量弁30は、固定コア34に巻回されたソレノイド32を電磁駆動部として有している。弁部材36はソレノイド32と対向する側に可動コア38を有しており、弁ボディ40に往復移動自在に指示されている。弁部材36は、図示しないスプリングによりソレノイド32から離れる方向に付勢力を受けている。本実施形態では、スプリングは調量弁30が全開する方向に弁部材36に付勢力を加えている。
ソレノイド32に駆動電流が供給されると、固定コア34と可動コア38との間に磁気吸引力が発生する。弁部材36は、可動コア38とともに磁気吸引力とスプリングの付勢力とがつり合った位置に移動して停止する。
弁部材36には燃料供給ポンプ20が燃料を吸入する燃料通孔36aが形成されている。燃料を吸入する流路は弁部材36に形成された燃料通孔36aに限るものではなく、弁ボディ40側に形成されてもよい。
(調量制御)
図4の(A)の左側は、通常の調量制御時において燃料通孔36aを全開させるときの弁部材36の位置を示し、図4の(A)の右側は、通常の調量制御時において燃料通孔36aを全閉させるときの弁部材36の位置を示している。ECU70は、通常の調量制御時において、図4の(A)に示す通常全開位置と通常全閉位置との間の移動領域の範囲で弁部材36が移動するように、ソレノイド32に供給する駆動電流をデューティ制御する。
デューティ制御された駆動電流の電流値に応じた位置に弁部材36が移動して燃料通孔36aの流路面積を変化させることにより、燃料供給ポンプ20の吸入量を調整し、燃料供給ポンプ20の吐出量を調量できる。
図4の(B)に示すように、弁部材36が全開方向側と全閉方向側とに移動できる限界移動領域は、図4の(A)に示す通常の調量制御時に弁部材36が移動する全開位置と全閉位置との間の通常移動領域よりも広い。
図5に示すように、スイッチング素子74に印加する調量指令信号のデューティ比が大きくなると調量弁30のソレノイド32に流れる電流値は大きくなり、電流値が大きくなると燃料供給ポンプ20の吐出量は減少する。通常の調量制御時に弁部材36が移動する通常移動領域の範囲においては、図4の(A)に示す通常全開位置に弁部材36の位置を制御するときのデューティ比は0%よりも大きく、図4の(A)に示す通常全閉位置に弁部材36の位置を制御するときのデューティ比は100%よりも小さい。
調量指令信号のデューティ比を0%にすると、弁部材36は、スプリングの付勢力により前述した限界移動領域の全開側の端部に当たって停止し、図4の(B)に示す限界全開位置に達する。一方、調量指令信号のデューティ比を100%にすると、弁部材36は、スプリングの付勢力に抗して限界移動領域の全閉側の端部に当たって停止し、図4の(B)に示す限界全閉位置に達する。
調量指令信号のデューティ比を0%または100%に設定し、限界移動領域の全開側または全閉側の端部に弁部材36が当たって停止するようにソレノイド32に供給するときの駆動電流が、特許請求の範囲に記載した限界移動電流に相当する。デューティ比を0%に設定すると駆動電流の電流値は0になるが、この場合も移動限界電流をソレノイド32に供給すると表現するものとする。
吐出量を調量する場合、図4の(A)に示す通常全開位置よりもデューティ比を小さくし電流値を小さくすることにより弁部材36が限界全開位置に達しても、図5に示すように燃料供給ポンプ20の吐出量は最大のまま変化しない。また、図4の(A)に示す通常全閉位置よりもデューティ比を大きくすることにより弁部材36が限界全閉位置に達しても、図5に示すように燃料供給ポンプ20の吐出量は最小の0のまま変化しない。
(異常検出処理)
調量弁30に対してECU70が実行する異常検出処理について説明する。
エンジン運転状態が加速状態になり、図6に示すように、実レール圧200を目標レール圧202に上昇させるために燃料供給ポンプ20に対して調量弁30を全開する吐出量の増加要求が生じると、通常調量制御時においてマイコン72は、弁部材36が図4の(A)に示す通常全開位置になるように、調量指令信号のデューティ比を図6の実線210に示すように低下させる。
前述したように、図4の(A)の通常全開位置と図4の(B)の限界全開位置とで燃料供給ポンプ20の吐出量は同じであるから、調量弁30に対する全開要求が生じたときに調量指令信号のデューティ比を、図6の一点鎖線220に示すように0%に低下させて図4の(B)の限界全開位置に弁部材36を移動させても、実レール圧200は通常調量制御時と同様に変化する。
また、エンジン運転状態が減速状態になり、図6に示すように、実レール圧200を目標レール圧202に低下させるために燃料供給ポンプ20に対して調量弁30を全閉する吐出量の減少要求が生じると、通常調量制御時においてマイコン72は、弁部材36が図4の(A)に示す通常全閉位置になるように、調量指令信号のデューティ比を上昇させる。
前述したように、図4の(A)の通常全閉位置と図4の(B)の限界全閉位置とで燃料供給ポンプ20の吐出量は同じ0であるから、調量弁30に対する全閉要求が生じたときに調量指令信号のデューティ比を、図6の一点鎖線222に示すように100%に上昇させて図4の(B)の限界全閉位置に弁部材36を移動させても、実レール圧200は通常調量制御時と同様に変化する。
そこで、ECU70は、例えば所定の時間間隔または所定の走行距離が経過すると、調量弁30の異常を検出するために、調量弁30に対する全開要求時には調量指令信号のデューティ比を0%に設定し、全閉要求時には調量指令信号のデューティ比を100%に設定する。
図7に示すように、マイコン72が調量指令信号のデューティ比を100%に設定しオン状態にすると、調量弁30の弁部材36は全閉方向に移動し、全閉方向側の限界移動領域の端部に当たって停止する。図7では、調量指令信号のデューティ比を0%から100%に上昇させる例を示している。
一方、図8に示すように、マイコン72が調量指令信号のデューティ比を0%に設定しオフ状態にすると、調量弁30の弁部材36は全開方向に移動し、全開方向側の限界移動領域の端部に当たって停止する。図8では、調量指令信号のデューティ比を100%から0%に低下させる例を示している。
弁部材36が全閉方向側または全開方向側の限界移動領域の端部に向かって移動すると磁束が変化するので、ソレノイド32に逆起電力が発生する。弁部材36が端部に当たって停止すると、磁束の変化も停止するので逆起電力は発生しない。このように、弁部材36が端部に当たって停止すると、磁束の変化が急激に停止し逆起電力の発生が停止することにより、ソレノイド32を流れる電流値の増減方向が逆転し、図7の符号230、図8の符号232が示す箇所のように電流値はピークを形成する。
計測回路80は、ソレノイド32を流れる電流値の増減方向が逆転して電流値がピークを形成することを、例えば微分回路によって検出する。そして、計測回路80は、マイコン72がエンジン運転状態に応じて調量指令信号のデューティ比を100%または0%に設定してから、ソレノイド32を流れる電流値の増減方向が逆転して電流値がピークを形成するまでの時間を計測してマイコン72に通知する。
マイコン72は、計測回路80から送出された計測時間を所定時間と比較し、計測時間が所定時間を超えている場合、調量弁30の弁部材36が弁ボディ40との間で摺動不良を起こしているので、調量弁30は異常であると判定する。
計測時間と比較する閾値である所定時間は固定値でもよいし、調量指令信号のデューティ比を100%または0%に設定して弁部材36の摺動不良を検出する前の弁部材36の位置に応じて、マイコン72が可変に設定してもよい。弁部材36の位置は調量指令信号のデューティ比に基づいて決定できる。
弁部材36の摺動不良による調量弁30の異常を検出すると、マイコン72は、調量弁30に供給する駆動電流を制御して燃料供給ポンプ20の吐出量を所定量以下に設定することにより、車両を退避走行させる等の適切な処置を実行する。
以上説明した上記実施形態では、通常の調量制御では弁部材36が限界移動領域の端部まで移動せずに吸入量を調整する調量弁30に対し、所定のエンジン運転状態として、燃料供給ポンプ20の吐出量を増加させるときの調量弁30に対する全開要求時と吐出量を減少させるときの全閉要求時とにおいて、調量弁30の弁部材36が限界移動領域の端部に当たって停止するように、調量弁30に供給する駆動電流をデューティ制御して異常検出処理を実行した。
全開要求時および全閉要求時における異常検出処理時と通常調量制御時とで吐出量が変化しないので、異常検出処理時と通常調量制御時とにおいて同じレール圧に制御できる。その結果、エンジン運転状態を変化させることなく、弁部材36の摺動不良による調量弁30の異常を検出できる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、所定のエンジン運転状態として、調量弁30に対する全開要求時と全閉要求時との両方において、調量弁30に対する異常検出処理を実行した。これに対し、調量弁30に対する全開要求時または全閉要求時の一方だけにおいて、調量弁30に対する異常検出処理を実行してもよい。
また、調量弁30に対する全開要求時、全閉要求時に限らず、燃料供給ポンプ20の吐出量に対する増加要求時および減少要求時の少なくとも一方の要求時に、調量弁30に対する異常検出処理を実行してもよい。これにより、燃料供給ポンプ20の吐出量が、増加要求時の目標吐出量より増加するか、減少要求時の目標吐出量より減少しても、エンジン2の運転状態に与える影響を極力低減できる。
上記実施形態では、弁部材36を限界移動領域の両端部のいずれかに当たって停止させる移動限界電流を、調量指令信号のデューティ比を0%または100%に設定してソレノイド32に供給した。これに対し、弁部材36を限界移動領域の両端部のいずれかに当たって停止させる限界移動電流をソレノイド32に供給できるのであれば、調量指令信号のデューティ比を0%よりも大きく。あるいは100%よりも小さくしてもよい。
上記実施形態では、所定の時間間隔または所定の走行距離毎に調量弁30に対する異常検出処理を実行した。これ以外にも、調量弁30に対する全開要求、全閉要求が発生する毎、あるいは目標レール圧に対する実レール圧の追随性が低下したときに、調量弁30に対する異常検出処理を実行してもよい。
本発明では、計測回路80が計測時間を計測するのではなく、ソレノイド32を流れる電流値をA/D変換するA/D変換回路からマイコン72がデジタル信号を入力し、マイコン72が調量指令信号のデューティ比を100%または0%に設定してから、ソレノイド32を流れる電流値の増減方向が逆転して電流値がピークを形成するまでの時間をマイコン72自体が計測してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
2:ディーゼルエンジン(内燃機関)、20:燃料供給ポンプ、30:調量弁、32:ソレノイド(電磁駆動部)、34:固定コア(電磁駆動部)、36:弁部材、70:ECU(ポンプ制御装置)、72:マイコン(駆動制御手段、異常検出手段、閾値設定手段)、80:計測回路(電流値取得手段、計測手段)

Claims (3)

  1. 内燃機関(2)に燃料を供給する燃料供給ポンプ(20)の燃料の吸入量を調整する電磁駆動式の調量弁(30)を制御し、前記燃料供給ポンプの燃料の吐出量を調量するポンプ制御装置(70)であって、
    前記調量弁の電磁駆動部(32)に供給する駆動電流を制御し、前記内燃機関が所定の運転状態のときに前記所定の運転状態に応じて、前記調量弁の弁部材(36)が前記吸入量を調整するときの通常の移動領域よりも広い限界の移動領域を規定する両端部のうち少なくとも一方の端部まで前記弁部材を移動させる限界移動電流を前記電磁駆動部に供給する駆動制御手段(72)と、
    前記駆動制御手段が前記限界移動電流を前記電磁駆動部に供給するときに前記電磁駆動部を流れる電流値を取得する電流値取得手段(80)と、
    前記限界移動電流を前記電磁駆動部に供給する制御を開始してから前記電流値取得手段が取得する前記電流値の増減方向が逆転して前記電流値がピークを形成するまでの時間を計測する計測手段(80)と、
    前記計測手段が計測する計測時間に基づいて前記調量弁の異常を検出する異常検出手段(72)と、
    前記限界移動電流を前記電磁駆動部に供給する制御が開始される前の前記弁部材の位置に基づいて、前記異常検出手段が前記調量弁の異常を検出するときに前記計測時間と比較する閾値を設定する閾値設定手段(72)と、
    を備えることを特徴とするポンプ制御装置。
  2. 前記駆動制御手段は、前記所定の運転状態として、前記燃料供給ポンプに対する前記吐出量の増加要求および減少要求が生じたとき、前記増加要求および前記減少要求のうち少なくともいずれか一方の要求に応じた前記弁部材の移動方向側の前記端部に前記弁部材を移動させる前記限界移動電流を前記電磁駆動部に供給することを特徴とする請求項1に記載のポンプ制御装置。
  3. 前記駆動制御手段は、前記増加要求として前記調量弁を全開する全開要求、ならびに前記減少要求として前記調量弁を全閉する全閉要求が生じたとき、前記全開要求および前記全閉要求のうち少なくともいずれか一方の要求に応じた前記弁部材の移動方向側の前記端部に前記弁部材を移動させる前記限界移動電流を前記電磁駆動部に供給することを特徴とする請求項2に記載のポンプ制御装置。
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