JP6211896B2 - 鍵盤楽器のハンマー装置 - Google Patents

鍵盤楽器のハンマー装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6211896B2
JP6211896B2 JP2013226780A JP2013226780A JP6211896B2 JP 6211896 B2 JP6211896 B2 JP 6211896B2 JP 2013226780 A JP2013226780 A JP 2013226780A JP 2013226780 A JP2013226780 A JP 2013226780A JP 6211896 B2 JP6211896 B2 JP 6211896B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
hammer
key
attached
keyboard
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013226780A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015087591A (ja
Inventor
鈴木 昭裕
昭裕 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2013226780A priority Critical patent/JP6211896B2/ja
Priority to US14/518,551 priority patent/US9177535B2/en
Priority to DE201410221992 priority patent/DE102014221992A1/de
Priority to CN201410599704.5A priority patent/CN104599659B/zh
Publication of JP2015087591A publication Critical patent/JP2015087591A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6211896B2 publication Critical patent/JP6211896B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

本発明は、電子ピアノなどの鍵盤楽器に適用され、押鍵された鍵と連動してハンマーが回動することによりタッチ重さを付与する鍵盤楽器のハンマー装置に関する。
従来、電子ピアノなどの鍵盤楽器のハンマー装置として、例えば特許文献1及び2に記載のものが知られている。これらのハンマー装置が適用された鍵盤楽器の鍵盤装置は、前後方向に延びる複数の鍵と、鍵ごとに設けられた複数のハンマーと、これらの鍵及びハンマーを、それぞれ回動自在にかつ左右方向に並んだ状態に支持する鍵盤シャーシとを備えている。
特許文献1のハンマーは、樹脂成形品のハンマー本体と、このハンマー本体に着脱自在に取り付けられた金属製の錘とを備えている。ハンマー本体は、前後方向に延びる所定形状に形成されており、前半部において鍵盤シャーシに回動自在に支持されるとともに、後半部に所定形状の錘取付部が設けられている。一方、錘は、前後方向に延びる金属板で構成されており、前半部にハンマー本体の錘取付部と相補形状を有する被取付部を有するとともに、その被取付部から鍵盤シャーシの後端付近まで延びるように形成されている。そして、この錘は、その被取付部をハンマー本体の錘取付部に嵌め込んだ状態で、前方にスライドさせることによって、ハンマー本体に固定され、逆に、その固定された状態から後方にスライドさせることによって、ハンマー本体から取り外せるようになっている。
一方、特許文献2のハンマーは、樹脂ホルダ及び金属基板で構成されたハンマー本体と、このハンマー本体の左右の側面に取り付けられた2つの質量板とを備えている。ハンマー本体は、樹脂ホルダに金属基板をインサート成形することによって、側面形状がほぼS字状に形成されている。金属基板の先端部には、所定位置にそれぞれ、左右方向に貫通するリベット孔及び2つの位置決め孔が形成されている。一方、2つの質量板は、外形が同一の金属板で構成されており、また、ハンマー本体側の面の所定位置に位置決め用の2つの突起が形成されるとともに、リベット孔が形成されている。そして、両質量板は、各突起を金属基板の対応する位置決め孔に嵌めた状態で、金属基板を左右両側から挟み、両質量板及び金属基板のリベット孔にリベットを挿入してかしめることにより、ハンマー本体に固定されている。
上述した特許文献1又は2のようなハンマーを有する電子ピアノでは、演奏時に、アコースティックピアノに近似した鍵盤のタッチ重さを得られるようにするために、低音側の鍵に対応するハンマーを重くし、高音側の鍵に対応するハンマーを軽くするようにしている。このため、ハンマー装置では一般に、全てのハンマー本体において共通のものが使用される一方、錘や質量板については、音域ごとに重さが異なるよう、互いに形状が異なる複数種類のものが使用されている。
特開2011−22472号公報 特開2004−341321号公報
しかし、特許文献1のハンマーでは、錘の被取付部の形状がハンマー間で共通であるものの、錘をハンマー本体に対して着脱可能にするために、被取付部の周縁部の所定位置に複数の凸部を形成しなければならず、被取付部の形状が複雑になっている。また、錘の被取付部に連なり後方に延びる部分を、音域ごとに形状が大きく異なるように形成する必要がある。一方、特許文献2のハンマーでは、ハンマーごとの2つの質量板の外形が共通であるものの、両質量板間で位置決め用の2つの突起の突出方向を異なるように形成しなければならず、加えて、音域ごとに外形の形状が大きく異なるように形成する必要がある。
以上のように、特許文献1又は2のハンマーの錘や質量板(以下、これらを「重り」という)は、形状が複雑で、かつ鍵盤楽器全体として多種類のものが必要になっている。このため、それらの重りを製造するために、金属板から複雑な形状を切り抜き可能な多種類の金型が必要になるために、製造コストが高くなってしまう。加えて、重りの形状が複雑である分、製造時の効率や歩留まりが低くなるおそれもある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ハンマー本体に取り付けられる重りを、製造コストの上昇を抑制しながら、製造時の効率及び歩留まりを高めることができる鍵盤楽器のハンマー装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、複数の鍵にそれぞれ対応して設けられた複数のハンマーを備え、押鍵された鍵と連動してハンマーが回動することによりタッチ重さを付与する鍵盤楽器のハンマー装置であって、複数のハンマーの各々は、前後方向に延び、前半部において回動自在に支持されるとともに、後半部に重り取付部を有するハンマー本体と、前後方向に延び、全てのハンマーにおいて形状及びサイズが同一に構成され、重り取付部の左右の一方の側面に取り付けられた第1重りと、前後方向に延び、第1重りの前後方向の長さ寸法以下であって、対応する鍵に要求されるタッチ重さに応じて設定された前後方向の長さ寸法を有し、重り取付部の左右の他方の側面に取り付けられた第2重りと、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、複数のハンマーの各々が、いずれも前後方向に延びるハンマー本体、並びに第1及び第2重りを有しており、これらの第1及び第2重りが、前半部において回動自在に支持されたハンマー本体に対し、その後半部の重り取付部の左右の側面にそれぞれ取り付けられている。また、各ハンマーの第1重りは、全てのハンマーにおいて形状及びサイズが同一に形成されているので、単一の金型などによって、第1重りを容易に製造することができる。一方、各ハンマーの第2重りは、その前後方向の長さ寸法が、第1重りのそれ以下であって、対応する鍵に要求されるタッチ重さに応じて設定されている。
このように、第1及び第2重りをハンマー本体に取り付けることにより、第1重りでハンマーに要求される重さの半分以上を確保し、第2重りでハンマーに要求される重さを調整する。この第2重りは、前後方向の長さ寸法を適宜、設定することによって、重さが調整されるので、複雑な外形を有する重りを使用する従来に比べて、ハンマー本体に取り付けられる重りを、製造コストの上昇を抑制しながら、製造時の効率及び歩留まりを高めることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の鍵盤楽器のハンマー装置において、第1重り及び第2重りは、互いに同一に構成されかつハンマー本体の重り取付部に取り付けられる被取付部を有していることを特徴とする。
この構成によれば、第1及び第2重りにおいて、ハンマー本体の重り取付部に取り付けられる被取付部が、互いに同一に構成されるので、全てのハンマーにおける第1及び第2重りの被取付部を、単一の金型などによって、効率よく形成することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の鍵盤楽器のハンマー装置において、第1重り及び第2重りは、互いに厚さ及び幅が同一の金属板で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1及び第2重りが、互いに厚さ及び幅が同一の金属板で構成されるので、両重りの製造効率及び歩留まりを、より一層高めることができる。例えば、両重りと同一の厚さ及び幅を有する長尺の金属板をあらかじめ用意し、プレス加工などにより、その金属板に前記被取付部を形成するとともに、その金属板を所望の長さに切断することによって、第1及び第2重りを、比較的容易に製造することができる。
本発明の一実施形態によるハンマー装置を適用した電子ピアノの鍵盤装置(1オクターブ分)を示す斜視図である。 (a)は図1の鍵盤装置の平面図、(b)は(a)のb−b線で切断したときの図である。 (a)は図1の鍵盤装置の鍵盤シャーシ及び鍵を分解して示す斜視図であり、(b)は鍵盤シャーシの後部の一部を拡大して示す斜視図である。 白鍵及び黒鍵を示す斜視図である。 鍵の後部を拡大して示す図であり、(a)は平面図、(b)は右側面図である。 ハンマーを示す図であり、(a)はハンマーの外観を示す斜視図、(b)はハンマー本体と重りを分解した状態を示す斜視図である。 ハンマーと鍵盤シャーシとの関係を説明するための説明図である。 (a)は、ハンマーと鍵盤シャーシの仕切部を拡大して示す図、(b)は(a)のb−b線で切断したときの図である。 ハンマーの重りを説明するための図であり、(a)はハンマー本体に取り付けられた状態の共通重り、(b)〜(f)はハンマー本体に取り付けられる前の状態の調整重りを示す。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態によるハンマー装置を適用した電子ピアノの鍵盤装置を、離鍵状態において示している。なお、両図では、1オクターブ分のみを示している。
図1及び図2に示すように、この鍵盤装置1は、鍵盤シャーシ2と、この鍵盤シャーシ2に回動自在に取り付けられた白鍵3a及び黒鍵3bから成り、左右方向に並んだ状態に配置された複数の鍵3と、鍵3ごとに鍵盤シャーシ2に回動自在に取り付けられた複数のハンマー4と、各鍵3の押鍵情報を検出するための鍵スイッチ5などを備えている。
鍵盤シャーシ2は、所定の樹脂材料(例えばABS樹脂)を射出成形することなどにより、所定形状の樹脂成形品で構成されている。図3(a)に示すように、この鍵盤シャーシ2では、その前部11、中央部12及び後部13がいずれも全体として左右方向に延びるように形成され、これらが左右方向に適宜、間隔を隔てた複数のリブ14によって連結されている。なお、以下の説明では、鍵盤シャーシ2の前部11、中央部12及び後部13をそれぞれ、「シャーシ前部11」、「シャーシ中央部12」及び「シャーシ後部13」というものとする。
シャーシ前部11は、白鍵3aをガイドするものである。このシャーシ前部11には、白鍵3aごとに、下方から挿入され、その白鍵3aの横振れを防止するための複数(図3(a)では7つ)の白鍵ガイド部11aが立設されている。また、シャーシ前部11には、各白鍵ガイド部11aの左右両側に、上下方向に貫通する係合孔11b、11bが設けられており、両係合孔11b、11bに、白鍵3aの後述する左右2つの上限位置規制部21a、21aがそれぞれ貫通した状態で係合する。
シャーシ中央部12は、黒鍵3bをガイドするものである。このシャーシ中央部12には、前記シャーシ前部11と同様、黒鍵3bごとに、下方から挿入され、その黒鍵3bの横振れを防止するための複数(図3(a)では5つ)の黒鍵ガイド部12aが立設されている。また、シャーシ中央部12の前方には、ハンマー4を支持するハンマー支持部15が設けられている。このハンマー支持部15は、左右方向に延びる一直線上に沿って延びる複数の支軸15aを有しており、これらの支軸15aに、ハンマー4が回動自在に支持されている。
また、上記のハンマー支持部15とシャーシ前部11の間には、前記鍵スイッチ5が取り付けられている。この鍵スイッチ5は、左右方向に延びる横長のプリント基板5aと、このプリント基板5a上に鍵3ごとに取り付けられたゴムスイッチから成る複数のスイッチ本体5bとで構成されている。
シャーシ後部13は、鍵3を、その後端部において上下方向に回動自在に支持するものである。図3(b)に示すように、シャーシ後部13は、隣接する鍵3、3同士を仕切るよう、互いに左右方向に所定間隔を隔てて、複数の仕切壁16が設けられている。そして、互いに隣り合う仕切壁16、16間には、左右対称に形成され、鍵3を回動自在に支持する所定の鍵支持部17が設けられている。具体的には、鍵支持部17は、鍵3の後述する左右の支点軸24、24を下方からそれぞれ支持する左右の下側支持部18、18(図3(b)では左側のもののみ図示)と、鍵3の後端部において、その上面から背面に亘る部位を上方から支持する左右一対の上側支持部19、19とを備えている。
鍵3は、所定の樹脂材料(例えばAS樹脂)を射出成形することなどにより、前後方向に所定長さ延びるとともに、下方に開放する中空状に形成されている。図3(a)及び図4に示すように、白鍵3aの前端部には、左右の側壁から下方に延びかつその下端部が前方に屈曲するように形成された左右一対の上限位置規制部21(21a)が設けられており、前記シャーシ前部11の左右の係合孔11b、11bにそれぞれ貫通した状態で係合している。また、白鍵3aは、上限位置規制部21aよりも後方の所定位置に、下方に突出するアクチュエータ部22(22a)が、ハンマー4の後述する係合凹部34に収容された状態で、これに係合している。一方、黒鍵3bは、その前端部に、白鍵3aの上限位置規制部21a及びアクチュエータ部22aと同様の機能を有する上限位置規制部21(21b)及びアクチュエータ部22(22b)を有している。
また、図4及び図5に示すように、鍵3の後部は、それよりも前側部分に対して横幅が狭く形成され、前後方向に延びる後部本体23を有している。この後部本体23の左右の側面にはそれぞれ、後端寄りの所定位置に、外方(左方及び右方)に突出する支点軸24、24が設けられている。各支点軸24は、下半部に円弧面を有しかつ側面形状が半円状に形成された半円部24aと、この半円部24aの前後方向の中央から上方に突出するように形成された凸部24bとを有している。なお、各支点軸24の半円部24aには、その周面に溝24cが形成されており、半円部24aの周面にグリスなどの潤滑剤が塗布されたときに、そのグリスを長期にわたって保持できるようになっている。
また、後部本体23の後端部には、その上面から背面に亘り、所定の曲率を有する曲面25が形成されている。この曲面25は、その側面形状が、鍵3の支点軸24を中心とする同心円に沿って凸状に湾曲するように形成されている。さらに、後部本体23の後端部には、上記曲面25に連なり、下方に向かって左右方向の横幅が次第に小さくなるテーパ部26が設けられている。なお、上記の曲面25には、支点軸24の溝24cと同様の機能を有する溝25aが形成されている。
図6に示すように、ハンマー4は、ハンマー本体31と、このハンマー本体31に取り付けられた2つの重り32、32とで構成されている。ハンマー本体31は、所定の樹脂材料(例えばPOM(ポリアセタール))を射出成形することなどにより、所定形状の樹脂成形品で構成されている。このハンマー本体31は、前後方向に所定長さ延びていて、前後方向の中央よりも前寄りの所定位置に、側面形状が下方に開放するU字状の軸受部33を有しており、この軸受部33が、鍵盤シャーシ2におけるハンマー支持部15の支軸15aに回動自在に係合している。また、ハンマー本体31の前半部には、軸受部33の前方に、鍵3のアクチュエータ部22に係合する係合凹部34が設けられている。この係合凹部34は、上方及び前方に開放しており、鍵3のアクチュエータ部22の下端が係合凹部34内の底面に当接した状態で、アクチュエータ部22の下部を収容している。さらに、ハンマー本体31の前半部には、係合凹部34の下方に、鍵スイッチ5のスイッチ本体5bを押圧するための複数のスイッチ押圧部35が設けられている。
ハンマー本体31の後半部である重り取付部36には、左右両側面の所定位置に、外方に突出する前後2つの係合凸部37、37が設けられるとともに、後ろ側の係合凸部37の付近に、左右方向に貫通する取付孔38が形成されている。なお、重り取付部36の中央に設けられた切欠き36aは、離鍵状態の鍵盤装置1において、これを電子ピアノの棚板10(図2参照)上に固定するためのねじなどが、ハンマー4に当たるのを回避するためのものである。
重り32は、ハンマー本体31よりも比重の大きな材料(例えば鉄などの金属)から成り、細長い板状の2枚の重りで構成されている。各重り32は、所定の厚さ及び横幅を有する長尺の金属板をプレス加工することなどによって、所定形状に形成されている。具体的には、各重り32には、ハンマー本体31の2つの係合凸部37、37、取付孔38及び切欠き36aにそれぞれ対応する前後2つの係合孔41、41、取付孔42及び凹部43が形成されている。また、両重り32、32は、ハンマー本体31の重り取付部36を両側から挟んだ状態で、それらの取付孔42、42及び38に挿入されたリベット44をかしめることによって、ハンマー本体31に固定されている。
また、各ハンマー4の2つの重りの一方(以下「共通重り32A」という)は、所定長さを有し、全てのハンマー4において共通のものである。また、他方の重り(以下「調整重り32B」という)は、共通重り32Aと同じ長さ、あるいはそれよりも短く形成されている。したがって、調整重り32Bの長さを調整することにより、両重り32A、32Bによるハンマー4の重さを変えることができるようになっている。
以上のように構成された鍵盤装置1では、図1及び図2に示す離鍵状態において、鍵3を押鍵すると、その鍵3が、後端部の左右の支点軸24、24を中心として下方に回動する。これに伴い、鍵3のアクチュエータ部22が、ハンマー4の係合凹部34を下方に押圧する。それにより、ハンマー4は、ハンマー支持部15の支軸15aを中心として、図2(b)の反時計方向に回動しながら、スイッチ押圧部35で鍵スイッチ5の対応するスイッチ本体5bを上方から押圧する。なおこの場合、ハンマー4は、その後端部(共通重り32Aの後端部)がシャーシ後部13のハンマーストッパ13aに下方から当接することによって、それ以上の回動が阻止される。以上の押鍵動作により、ハンマー4の重量及びトルクに応じた所定のタッチ重さが、鍵3に付与されるとともに、鍵3の押鍵情報が鍵スイッチ5を介して検出される。
一方、押鍵した鍵3を離鍵すると、ハンマー4が上記と逆方向に回動し、それに伴い、鍵3が、アクチュエータ部22を介して押し上げられることにより、上方に回動する。その結果、鍵3及びハンマー4は、図1及び図2に示すように、もとの離鍵状態に復帰する。なお、この場合、鍵3は、その前端部の上限位置規制部21が鍵盤シャーシ2の所定のストッパ20に下方から当接することによって、それ以上の回動が阻止される。
次に、本発明に係るハンマー装置について、前述した図6、及び図7〜9を参照しながら、ハンマー4の構成をさらに詳細に説明する。図7は、ハンマー4と、その左右(同図の表裏)両側に近接した状態で、シャーシ中央部12に設けられた左右の仕切部50、50(一方のみ図示)を示している。
ハンマー本体31の左右の側面には、その前後方向の中央に、シャーシ中央部12の左右の仕切部50、50に所定の隙間(例えば0.2mm)を介してそれぞれ対向する左右の対向凸部39、39が設けられている。各対向凸部39は、重り32よりも外方に所定長さ(例えば0.5mm)突出し、側面形状が、ハンマー本体31の回動支点(支軸15a)を中心とする同心円に沿って円弧状に延びるように形成されている。また、各対向凸部39には、その長さ方向に沿って延びる溝39aが形成されており、対向凸部39にグリスなどの潤滑剤が塗布されたときに、そのグリスを長期にわたって保持できるようになっている。
シャーシ中央部12には、複数の前記仕切部50が、左右方向に隣り合うハンマー4、4間を仕切るように、シャーシ中央部12の水平な平坦部12bから垂下している(図3(a)参照)。図7及び図8に示すように、各仕切部50は、左右方向(図7及び図8(a)の表裏方向、図8(b)の上下方向)に所定厚さを有する仕切壁50aと、この仕切壁50aの左右の両側面に上下方向に延びかつ対応するハンマー4側に突出するガイド凸部50bとを有している。そして、図7に示す離鍵状態において、ハンマー4の対向凸部39の上部が、図8に示すように、仕切部50のガイド凸部50bの下端部に、隙間を介して対向している。
また、前述したように、上記のハンマー4では、共通重り32Aは、全てのハンマー4において共通であり、したがって、形状及びサイズが同一に構成されている。一方、調整重り32Bは、対応する鍵3に要求されるタッチ重さに応じて、前後方向の長さ寸法が設定されている。具体的には、低音側の鍵3に対応するハンマー4の調整重り32Bは長く形成される一方、高音側の鍵3に対応するハンマー4の調整重り32Bは短く形成されている。
図9(a)は、ハンマー本体31に取り付けられた共通重り32A(第1重り)を示し、同図(b)〜(f)は、互いに長さが異なる調整重り32B(第2重り)を示している。同図に示すように、これらの共通重り32A及び調整重り32Bは、ハンマー本体31の重り取付部36に取り付けられる共通の被取付部40を有している。すなわち、全ての重り32A、32Bの被取付部40は、ハンマー本体31の重り取付部36の2つの係合凸部37、37、取付孔38、及び切欠き36aにそれぞれ対応する2つの係合孔41、41、取付孔42及び凹部43を有しており、これらの形状、サイズ及び位置が共通になっている。
したがって、上記の共通重り32A及び調整重り32Bを製造する場合、製造すべき重り32と同一の厚さ及び横幅を有する長尺の金属板を用意し、プレス加工などによって、その金属板に共通の被取付部40を形成するとともに、その金属板を所望の長さに切断することによって、共通重り32A及び調整重り32Bを、比較的容易に製造することができる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、共通重り32A及び調整重り32Bをハンマー本体31に取り付けることにより、共通重り32Aでハンマー4に要求される重さの半分以上を確保し、調整重り32Bでハンマー4に要求される重さを調整する。共通重り32Aは、全てのハンマー4において長さが同じであるので、各ハンマー4が回動する際の共通重り32Aの後端部の軌跡が同一になる。このため、鍵盤シャーシ2のシャーシ後部13において、前記ハンマーストッパ13aを左右方向に一直線状に延びるように配置することが可能であり、それにより、押鍵された鍵3に連動して回動するハンマー4において、安定した回動角を得ることができる。また、調整重り32Bは、前後方向の長さ寸法を適宜、設定することによって、重さが調整されるので、複雑な外形を有する重りを使用する従来に比べて、各ハンマー本体31に取り付けられる2つの重り32A、32Bを、製造コストの上昇を抑制しながら、製造時の効率及び歩留まりを高めることができる。また、共通重り32A及び調整重り32Bにおいて、ハンマー本体31の重り取付部36に取り付けられる被取付部40が、互いに同一に構成されているので、全てのハンマー4における共通重り32A及び調整重り32Bの被取付部40を、単一の金型などによって、効率よく形成することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、本発明のハンマー装置を電子ピアノの鍵盤装置に適用した場合について説明したが、電子オルガンなどの他の鍵盤楽器にも適用することが可能である。また、ハンマー本体31の重り取付部36及び重り32の被取付部40の構成は、特に限定されるものではなく、ハンマー本体31に重り32を取付け可能であれば、種々の形状に構成することが可能である。
また、実施形態で示したハンマー4のハンマー本体31、共通重り32A及び調整重り32Bの細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 鍵盤装置
3 鍵
4 ハンマー
31 ハンマー本体
32 重り
32A 共通重り(第1重り)
32B 調整重り(第2重り)
36 重り取付部
40 重りの被取付部

Claims (3)

  1. 複数の鍵にそれぞれ対応して設けられた複数のハンマーを備え、押鍵された前記鍵と連動して前記ハンマーが回動することによりタッチ重さを付与する鍵盤楽器のハンマー装置であって、
    前記複数のハンマーの各々は、
    前後方向に延び、前半部において回動自在に支持されるとともに、後半部に重り取付部を有するハンマー本体と、
    前後方向に延び、全ての前記ハンマーにおいて形状及びサイズが同一に構成され、前記重り取付部の左右の一方の側面に取り付けられた第1重りと、
    前後方向に延び、前記第1重りの前後方向の長さ寸法以下であって、対応する前記鍵に要求されるタッチ重さに応じて設定された前後方向の長さ寸法を有し、前記重り取付部の左右の他方の側面に取り付けられた第2重りと、
    を有していることを特徴とする鍵盤楽器のハンマー装置。
  2. 前記第1重り及び前記第2重りは、互いに同一に構成されかつ前記ハンマー本体の前記重り取付部に取り付けられる被取付部を有していることを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器のハンマー装置。
  3. 前記第1重り及び前記第2重りは、互いに厚さ及び幅が同一の金属板で構成されていること特徴とする請求項2に記載の鍵盤楽器のハンマー装置。
JP2013226780A 2013-10-31 2013-10-31 鍵盤楽器のハンマー装置 Active JP6211896B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013226780A JP6211896B2 (ja) 2013-10-31 2013-10-31 鍵盤楽器のハンマー装置
US14/518,551 US9177535B2 (en) 2013-10-31 2014-10-20 Hammer device for keyboard instrument
DE201410221992 DE102014221992A1 (de) 2013-10-31 2014-10-29 Hammervorrichtung für Tasteninstrument
CN201410599704.5A CN104599659B (zh) 2013-10-31 2014-10-31 用于键盘乐器的锤装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013226780A JP6211896B2 (ja) 2013-10-31 2013-10-31 鍵盤楽器のハンマー装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015087591A JP2015087591A (ja) 2015-05-07
JP6211896B2 true JP6211896B2 (ja) 2017-10-11

Family

ID=53050434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013226780A Active JP6211896B2 (ja) 2013-10-31 2013-10-31 鍵盤楽器のハンマー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6211896B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6911436B2 (ja) * 2017-03-24 2021-07-28 ヤマハ株式会社 ハンマアセンブリ、鍵盤楽器およびハンマ
JP6834660B2 (ja) * 2017-03-24 2021-02-24 ヤマハ株式会社 ハンマアセンブリおよび鍵盤楽器
JP2018163191A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 ヤマハ株式会社 ハンマアセンブリおよび鍵盤装置
JP7346949B2 (ja) * 2019-07-08 2023-09-20 ヤマハ株式会社 鍵盤、鍵盤用部品
US20230097821A1 (en) 2021-09-30 2023-03-30 Kabushiki Kaisha Kawai Gakki Seisakusho Keyboard device for keyboard instrument
JP2024051205A (ja) 2022-09-30 2024-04-11 株式会社河合楽器製作所 鍵盤楽器のハンマー装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5747808Y2 (ja) * 1976-10-22 1982-10-20
JPH11265177A (ja) * 1998-03-16 1999-09-28 Casio Comput Co Ltd 鍵盤装置
JP2002169562A (ja) * 2000-12-05 2002-06-14 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 電子鍵盤楽器のハンマー装置
JP4124344B2 (ja) * 2003-05-16 2008-07-23 ローランド株式会社 ハンマー
JP2005196091A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 電子楽器のハンマー
JP5894782B2 (ja) * 2011-12-16 2016-03-30 株式会社河合楽器製作所 電子鍵盤楽器のハンマー装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015087591A (ja) 2015-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6211896B2 (ja) 鍵盤楽器のハンマー装置
JP6091390B2 (ja) 鍵盤楽器の鍵盤装置
JP5861862B2 (ja) 鍵構造および鍵盤装置
US9177535B2 (en) Hammer device for keyboard instrument
JP2011027854A (ja) 電子鍵盤楽器の鍵盤装置
JP6595940B2 (ja) 鍵盤楽器の鍵ガイド構造
JP2018155905A (ja) 鍵盤装置および鍵盤楽器
US8080721B2 (en) Hammer for electronic keyboard instrument
JP6340184B2 (ja) 鍵盤楽器のハンマー装置
JP2014191255A (ja) 鍵盤楽器の鍵
JP6708228B2 (ja) 鍵盤楽器
JP5662851B2 (ja) 鍵盤楽器の鍵盤装置
JP6196876B2 (ja) 鍵盤楽器の鍵ガイド構造
US20230016374A1 (en) Keyboard device
JP7416189B2 (ja) 鍵盤楽器
JP2016061960A (ja) 鍵盤装置
JP6196874B2 (ja) 鍵盤楽器の鍵盤シャーシ
JP6617779B2 (ja) 鍵盤楽器
US20230097634A1 (en) Keyboard device for keyboard instrument
JP2024051205A (ja) 鍵盤楽器のハンマー装置
JP6331085B2 (ja) 鍵盤装置のアクション機構および鍵盤楽器
JP6015942B2 (ja) 鍵盤装置および電子鍵盤楽器
JP2023050820A (ja) 鍵盤楽器の鍵盤装置
JP2024051204A (ja) 鍵盤楽器の鍵ガイド構造
JP2008185916A (ja) 鍵盤楽器の鍵ガイド構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170815

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6211896

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150