JP6210961B2 - 開閉作業工具 - Google Patents

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本発明は、例えばペンチやニッパーなどの開閉作業工具に関するものである。
従来から、図7に図示したように一対の半体51,52同士を交叉重合枢着し、この半体51,52同士の枢着部53の基端側に設けられる開閉操作部の操作により先端側に設けられる開閉作業部を開閉動させるペンチやニッパーなどの開閉作業工具が提案されている。
この従来例の枢着部53は、一の半体51に回動不能に設けた軸56を他の半体52に設けた孔57に挿入した構成である。具体的には、一の半体51と他の半体52とを交叉重合状態とし、この状態で他の半体52の外側から棒材を孔57に挿入係止し、この棒材の先端部をカシメて一の半体51に抜け止め状態となる軸56を形成したものである。
しかしながら、従来例は、図7に図示したように使用を重ねる(開閉作業を繰り返し行う)うちに、軸56と擦れる他の半体52における孔57(特に開閉作業時に力のかかる抜け止め係止する部位)が摩耗により減り隙間Sが生じ、この隙間Sが開閉操作時におけるガタツキの原因となっている。
本発明は、前述した問題点を解消するもので、従来にない作用効果を発揮する画期的な開閉作業工具を提供する。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
一対の半体1,2のうち一の半体1を他の半体2に設けた凹部9に嵌合させて前記半体1,2同士を交叉重合枢着し、この半体1,2同士の枢着部3の基端側に設けられる開閉操作部4の操作により先端側に設けられる開閉作業部5を開閉動させる開閉作業工具であって、前記枢着部3は、前記一の半体1に回動不能に設けられた軸6を前記他の半体2に設けられ孔7に挿入した構成であり、前記半体1,2同士が交叉重合枢着された状態において、前記枢着部3上に架設重合される重合部材8の両端部が夫々前記他の半体2に止着されていることを特徴とする開閉作業工具に係るものである。
また、請求項1記載の開閉作業工具において、前記重合部材8は、前記一の半体1の外面を押圧重合するように構成されていることを特徴とする開閉作業工具に係るものである。
また、請求項1,2いずれか1項に記載の開閉作業工具において、前記重合部材8は板状体であることを特徴とする開閉作業工具に係るものである。
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の開閉作業工具において、前記重合部材8は、前記他の半体2に着脱自在に止着されていることを特徴とする開閉作業工具に係るものである。
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の開閉作業工具において、前記重合部材8は長方形状であることを特徴とする開閉作業工具に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、使用を重ねることで生じる開閉操作時におけるガタツキを可及的に防止することができるなど、従来にない作用効果を発揮する画期的な開閉作業工具となる。
本実施例を示す斜視図である。 本実施例の要部を示す断面図である。 本実施例の要部の説明断面図である。 本実施例の製造工程説明図である。 本実施例の製造工程説明図である。 本実施例の製造工程説明図である。 従来例の要部の説明断面図である。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
本発明は、開閉操作部4を操作すると、他の半体2に設けられ孔7に対して一の半体1に設けられ軸6が回動して開閉作業部5は開閉動する。
ところで、本発明は、従来のように使用を重ねることで生じる開閉操作時におけるガタツキを可及的に防止する。
即ち、前述したように使用を重ねる(開閉作業を繰り返し行う)うちに、一の半体1軸6と擦れる他の半体2孔7(特に開閉作業時に力のかかる抜け止め係止する部位)が摩耗により減り隙間が生じてしまい、この隙間が開閉操作時におけるガタツキの原因となるが、本発明は、隙間が生じても重合部材8が一の半体1に重合しているから、一の半体1が他の半体2に対し離反せず、よって、使用を重ねても開閉操作時におけるガタツキが可及的に防止される。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、一対の半体1,2同士を交叉重合枢着し、この半体1,2同士の枢着部3の基端側に設けられる開閉操作部4の操作により先端側に設けられる開閉作業部5を開閉動させる開閉作業工具である。
具体的には、図1に図示したように適宜な金属製の一対の半体1,2(一の半体1,他の半体2)を設け、この他の半体2の先端寄りの部位に設けた凹部9に一の半体1の先端寄りの部位に設けた凹部13を嵌合させて半体1,2同士を交叉重合枢着し、この枢着部3よりも基端側の部位にグリップを被覆して成る握持操作部4を設け、一方、枢着部3よりも先端側の部位に切断刃を形成して成る開閉作業部5を設けている。尚、本実施例では、開閉作業部5として半体1,2夫々の先端部に被挟持物を切断する切断刃を設けた切断作業部を採用したが、平坦状の挟持面を設けた挟持作業部を採用しても良いなど、本実施例の特性を発揮する構成であれば適宜採用するものである(本明細書で言う開閉作業とは、切断作業や挟持作業など種々の開閉して行なう作業の意である。)。
枢着部3は、図2に図示したように一の半体1に回動不能状態となる軸6を他の半体2に設けられる孔7に挿入した構成である。
具体的には、一の半体1における枢着部3を形成する部位(凹部13)には軸6を挿入する孔10が貫通状態に設けられ、この孔10の外側開口部にはテーパー部10aが設けられている。
このテーパー部10aの内面所定位置には凹部10a'が設けられ、軸6の挿入先端部6aをカシメた際、この挿入先端部6aは、テーパー部10aに嵌合するとともに凹部10a'内に嵌合して回動不能状態に抜け止め係止する。
一方、他の半体2における枢着部3を形成する部位(凹部9)には軸6を挿入する孔7が貫通状態に設けられ、この孔7の外側開口部にはテーパー部7aが設けられている。
このテーパー部7aには、孔7に挿入される軸6の基端部に設けられテーパー部7aと合致する形状の径大部6bが嵌合するように構成されている。
従って、一の半体1と他の半体2とを交叉重合状態とし、この状態で他の半体2の外側から軸6を孔7へ挿入して径大部6bをテーパー部7aに係止し、この軸6の挿入先端部6aをカシメることで一の半体1のテーパー部10aに回り止め状態に抜け止め係止して枢着する。
また、本実施例は、一の半体1上に重合部材8を重合し、この重合部材8を他の半体2に止着している。
具体的には、重合部材8は、図1,2に図示したように適宜な金属製の部材で形成した平面視方形状の板状体であり、一の半体1の外面を押圧重合するように構成されている。
また、重合部材8は、螺子部材11を介して他の半体1に着脱自在に設けられており、他の半体2に設けた凹部9に開口部9aに架設状態に設けられ、他の半体2とともに一の半体1を挟持した状態となる。
従って、重合部材8は、一の半体1を押圧重合して該一の半体1における他の半体2に対する離反方向への移動を阻止することになる。
この重合部材8における他の半体2への付設方法について具体的に説明する。
先ず、図4に図示したように他の半体2の先端寄りの部位にして凹部9を間に配した対向位置に螺子孔形成装置21で螺子孔12を穿孔する。
続いて、図5に図示したように一の半体1におけるテーパー部10aが設けられる面及び他の半体2における螺子孔12が設けられる面を研磨装置20で研磨して平坦処理を行う。
続いて、図6に図示したように螺子部材11を介して重合部材8を他の半体2に止着する。
本実施例は上述のように構成したから、開閉操作部4を操作すると、他の半体2に設けられ孔7に対して一の半体1に設けられ軸6が回動して開閉作業部5は開閉動する。
本実施例は、使用を重ねることで生じる開閉操作時におけるガタツキを可及的に防止する。
即ち、前述したように使用を重ねる(開閉作業を繰り返し行う)うちに、一の半体1軸6と擦れる他の半体2孔7(特に開閉作業時に力のかかる抜け止め係止する部位)が摩耗により減り隙間が生じてしまい、この隙間が開閉操作時におけるガタツキの原因となるが、本実施例は、図3に図示したように隙間Sが生じても重合部材8が一の半体1に重合しているから、一の半体1が他の半体2に対し離反せず、よって、使用を重ねても開閉操作時におけるガタツキが可及的に防止される。
よって、本実施例によれば、使用を重ねることで生じる開閉操作時におけるガタツキが可及的に防止される。
また、本実施例は、重合部材8は、一の半体1の外面を押圧重合するように構成されているから、確実に他の半体2とともに一の半体1を挟持して該一の半体1における他の半体2に対する離反方向への移動を阻止することができる。
また、本実施例は、重合部材8は、他の半体1に着脱自在に設けられているから、仮に重合部材8が摩耗したり破損したりした場合など取り換えることができ、しかも、重合部材8を取り外して工具自体をメンテナンスすることができる。
また、本実施例は、他の半体2に設けた凹部9に一の半体1を嵌合させて半体1,2同士を交叉重合枢着する構成であり、重合部材8は凹部9の開口部9aに架設状態に設けられるから、簡易構造にて所期の作用効果を発揮することができる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 一の半体
2 他の半体
3 枢着部
4 開閉操作部
5 開閉作業部
6 軸
7 孔
8 重合部材
9 凹部

Claims (5)

  1. 一対の半体のうち一の半体を他の半体に設けた凹部に嵌合させて前記半体同士を交叉重合枢着し、この半体同士の枢着部の基端側に設けられる開閉操作部の操作により先端側に設けられる開閉作業部を開閉動させる開閉作業工具であって、前記枢着部は、前記一の半体に回動不能に設けられた軸を前記他の半体に設けられ孔に挿入した構成であり、前記半体同士が交叉重合枢着された状態において、前記枢着部上に架設重合される重合部材の両端部が夫々前記他の半体に止着されていることを特徴とする開閉作業工具。
  2. 請求項1記載の開閉作業工具において、前記重合部材は、前記一の半体の外面を押圧重合するように構成されていることを特徴とする開閉作業工具。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載の開閉作業工具において、前記重合部材は板状体であることを特徴とする開閉作業工具。
  4. 請求項1〜3いずれか1項に記載の開閉作業工具において、前記重合部材は、前記他の半体に着脱自在に止着されていることを特徴とする開閉作業工具。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載の開閉作業工具において、前記重合部材は長方形状であることを特徴とする開閉作業工具。
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