JP6208407B2 - 組成物及び化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、ハマミズナ科の植物体から得られた抽出物を含有する新規なコラゲナーゼ活性阻害用組成物、シワ又はタルミの改善用組成物、皮膚のハリ改善用組成物、皮膚のキメ改善用組成物、皮膚の弾力性維持用組成物、美容用組成物、及び抗老化用組成物、並びに、これらの組成物を含有する化粧料に関する。
皮膚の表皮及び真皮は、表皮細胞、線維芽細胞及びこれらの細胞の外にあって皮膚構造を支持するエラスチン、コラーゲン等の細胞外マトリックスにより構成されている。若い皮膚においては、これら皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことにより水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態に維持される。
ところが、紫外線の照射、空気の著しい乾燥、過度の皮膚洗浄等、ある種の外的因子の影響があったり、加齢が進んだりすると、細胞外マトリックスの主要構成成分であるエラスチンは分解又は変質を起こし、また、コラーゲンの産生量が減少するとともに架橋による弾力低下を起こす。その結果、皮膚は保湿機能や弾力性が低下し、角質は異常剥離を始めるため、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
このように、皮膚の老化に伴う変化、即ち、シワ、くすみ、きめの消失、弾力性の低下等には、コラーゲン、エラスチン等の真皮細胞外マトリックス成分の減少、変性が関与している。
近年、この変化を誘導する因子として、特にマトリックス系プロテアーゼの関与が指摘されている。マトリックス系プロテアーゼの中でも、コラゲナーゼ、即ちMMP−1(マトリックスメタロプロテアーゼ)は、皮膚の真皮細胞外マトリックスの主な構成成分であるタイプI、IIIコラーゲンを分解する酵素として知られるが、その発現は紫外線の照射により大きく増加し、紫外線によるコラーゲンの減少・変性の一因となり、皮膚のシワの形成等の大きな要因となることが考えられる。したがって、コラゲナーゼ活性の阻害は、シワやタルミの形成阻止、肌荒れ改善等の美容、皮膚の老化防止及び改善に重要である。
そのため、コラーゲンの分解を抑制し、シワ又はタルミの形成を防止し、皮膚の老化を防止できるコラゲナーゼ活性阻害用組成物となり得る種々の物質が研究されている。
現在までに、コラゲナーゼ活性阻害作用を有する植物の代表的なものとして、コーヒー酸又はその塩(特許文献1参照)、グアバの葉、西河柳、菱実(特許文献2参照)、ハマメリス抽出物(特許文献3参照)、コケモモ、シラカバ、ハマスゲ、ボダイジュ、緑茶(特許文献4参照)、シモツケソウ、ヤドリギ、ホホバ葉、蓮葉、レッドクローバー(特許文献5参照)、松樹皮抽出物(特許文献6参照)、発芽ケール(特許文献7)、カムカム種子の抽出物(特許文献8参照)、アセロラ種子の抽出物(特許文献9参照)などが知られている。このように、コラゲナーゼ活性阻害作用を有するものとして従来より植物由来の組成物が、その安全性や刺激の穏やかさを期待して種々開発されているが、今までにコラゲナーゼ活性阻害作用が見出されていなかった新しい植物を用いたコラゲナーゼ活性阻害用組成物、シワ又はタルミの改善用組成物、皮膚のハリ改善用組成物、皮膚のキメ改善用組成物、皮膚の弾力性維持用組成物、美容用組成物、及び抗老化用組成物の更なる開発が求められている。
特開平5−117145号公報 特開平7−291873号公報 特開平8−283133号公報 特開2003−12531号公報 特開2003−48846号公報 特開2003−238426号公報 特開2010−037320号公報 特許第3635081号公報 特開2007−314552号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れたコラゲナーゼ活性阻害作用を有するコラゲナーゼ活性阻害用組成物、シワ又はタルミの改善用組成物、皮膚のハリ改善用組成物、皮膚のキメ改善用組成物、皮膚の弾力性維持用組成物、美容用組成物、及び抗老化用組成物、並びに、これらの組成物を含有する化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ハマミズナ科の植物体の抽出物が優れたコラゲナーゼ活性阻害作用を有することを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とするコラゲナーゼ活性阻害用組成物である。
<2> ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とするシワ又はタルミの改善用組成物である。
<3> ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とする皮膚のハリ改善用組成物である。
<4> ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とする皮膚のキメ改善用組成物である。
<5> ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とする皮膚の弾力性維持用組成物である。
<6> ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とする美容用組成物である。
<7> ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とする抗老化用組成物である。
<8> 抽出物が、ハマミズナ科の植物体を細分又は圧搾したものから抽出されたものである前記<1>から<7>のいずれかに記載の組成物である。
<9> ハマミズナ科の植物体が、メセンブリアンテマ属の植物体である前記<1>から<8>のいずれかに記載の組成物である。
<10> ハマミズナ科の植物体が、アイスプラントに含まれる植物体である前記<1>から<9>のいずれかに記載の組成物である。
<11> ハマミズナ科の植物体が、前記植物体の地上部である前記<1>から<10>のいずれかに記載の組成物である。
<12> ハマミズナ科の植物体が、養液栽培されたものである前記<1>から<11>のいずれかに記載の組成物である。
<13> 前記<1>から<12>のいずれかに記載の組成物を含有することを特徴とする化粧料である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、優れたコラゲナーゼ活性阻害作用を有するコラゲナーゼ活性阻害用組成物、シワ又はタルミの改善用組成物、皮膚のハリ改善用組成物、皮膚のキメ改善用組成物、皮膚の弾力性維持用組成物、美容用組成物、及び抗老化用組成物、並びに、これらの組成物を含有する化粧料を提供することができる。
図1は、実施例1におけるアイスプラント(バラフ)抽出物のコラゲナーゼ阻害率を示したグラフである。
(コラゲナーゼ活性阻害用組成物、シワ又はタルミの改善用組成物、皮膚のハリ改善用組成物、皮膚のキメ改善用組成物、皮膚の弾力性維持用組成物、美容用組成物、及び抗老化用組成物)
本発明のコラゲナーゼ活性阻害用組成物、シワ又はタルミの改善用組成物、皮膚のハリ改善用組成物、皮膚のキメ改善用組成物、皮膚の弾力性維持用組成物、美容用組成物、及び抗老化用組成物(以下では、これらを単に「組成物」と呼ぶこともある)は、少なくとも、ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有してなり、更に必要に応じて、その他の成分を含有してなる。前記組成物によれば、後述する実施例で示すように、優れたコラゲナーゼ活性阻害作用を有するため、コラゲナーゼ活性阻害用、シワ又はタルミの改善用、皮膚のハリ改善用、皮膚のキメ改善用、皮膚の弾力性維持用、美容用、及び抗老化用のいずれの用途にも有効である。
ここで、ハマミズナ科(Aizoaceae)とは、双子葉植物の科で、約126属1,100種を含む。なお、ハマミズナ科は、呼び名に混乱があり、ツルナ科と呼ばれることも多いが、ツルナ属(Tetragonia)とTribulocarpus属を狭義のツルナ科(Tetragoniaceae)として分ける場合には、他の属の植物にはハマミズナ科の名が用いられる(ただし、現在は、ツルナもハマミズナ科に含めるのが普通である)。ハマミズナ科は、別名としてマツバギク科、メセン科などの通称も使われる。学名もTetragoniaceaeFicoideaeなどの旧称が使われることがある。また、かつてはザクロソウ科(Molluginaceae)と同じ分類とされていたため、古い図鑑には「ザクロソウ科 Aizoaceae」などの表記もみられる。本明細書では、これらの用語の混乱を避けるために、ハマミズナ科(Aizoaceae)とは、ツルナ科、マツバギク科、メセン科を含み、かつてはザクロソウ科に分類されていた属乃至種を含む概念であるものとする。
また、メセンブリアンテマ属(Mesembryanthemum)とは、ハマミズナ科に含まれる多肉植物の属であり、約50種を含む。このメセンブリアンテマ属には、例えば、Mesembryanthemum aitonisMesembryanthemum barklyiMesembryanthemum cryptanthumMesembryanthemum crystallinumMesembryanthemum excavatumMesembryanthemum fastigiatumMesembryanthemum gariusanumMesembryanthemum guerichianumMesembryanthemum hypertrophicumMesembryanthemum inachabenseMesembryanthemum lomgistylumMesembryanthemum nodiflorumMesembryanthemum pellitumMesembryanthemum stenandrumMesembryanthemum subtruncatumMesembryanthemum teretifoliumMesembryanthemum teretiusculumMesembryanthemum ventricosumMesembryanthemum violenseなどの種が含まれる。
前記アイスプラントは、ハマミズナ科メセンブリアンテマ属に含まれる植物の種名である。表皮に塩を隔離するための細胞があるため葉の表面が凍ったように見えることが、名前の由来となっている。アイスプラントは、南アフリカ原産、ヨーロッパ、西アジア等に自生の種である。アイスプラントは、乾燥に耐えるとともに、耐塩性が高い塩生植物の一つであり、海水と同程度の塩化ナトリウム水溶液中でも水耕栽培が可能である。更に、アイスプラントは、生活環が半年程度と比較的短く、栽培も容易なため、植物の耐塩性研究におけるモデル生物と考えられ、学術的な注目も集まっている。しかしながら、アイスプラントは、水耕栽培等の養液栽培ではなく土耕栽培を行った場合はエグ味成分が蓄積しやすく、また地中にカドミウムなどの有害な重金属が含まれている場合、一般作物以上に吸収、蓄積する場合があるため、養液栽培されたものが好ましい。
前記養液栽培に用いられる養液及び栽培方法としては、例えば、特開2009−254246号公報に記載されたものを用いることができる。
前記アイスプラントは、非常に特徴的なことに、乾燥や塩ストレスを与えないと、一般的な光合成経路であるC3光合成を行い、乾燥又は塩ストレスを与えるとCAM型光合成へ移行することができる。また、表皮には塩嚢細胞(ブラッダー細胞、英語:Bladder Cell)と呼ばれる体内に侵入した塩類を隔離するための細胞が発達する。この塩嚢細胞の大きさは2mm前後に達し、透明でキラキラと輝くため、種名のクリスタリナムの由来となっている。
アイスプラントは、日本でも佐賀大学農学部が栽培化し、塩味のする新野菜として紹介されたことをきっかけに、近年、全国各地でも栽培されはじめている。国立ファームはソルトリーフ(登録商標)、佐賀大学発ベンチャーの株式会社農研堂はバラフ(登録商標)とクリスタルリーフ(登録商標)、アグリ社はプッチーナ(登録商標)、滋賀県長浜市の日本アドバンストアグリはツブリナ(登録商標)という商標を用いている。また、静岡県ではソルティーナやシオーナの名で販売されている。本明細書では、これらの用語の混乱を避けるために、アイスプラント(学名:Mesembryanthemum crystallinum)には、バラフ、クリスタルリーフ、プッチーナ、ツブリナ、ソルティーナ、シオーナなどが含まれるものとする。
ここで、「バラフ」とは、佐賀大学農学部で研究開発されている、南アフリカ原産の植物「アイスプラント」を野菜化した佐賀大学ブランド商品であり、市販されている。葉や茎の表面に宝石のようにキラキラと光る水滴のような細胞がついているのが、大きな特徴である。その外観から、アフリカのスワヒリ語で「水晶」や「氷」を意味する「バラフ」と名付けられている。バラフは、佐賀大学発ベンチャー企業(株)農研堂と契約農家で栽培を行っており、佐賀大学農学部で開発された技術によって品質安定を図り、安全性・安心に配慮して栽培されている。
なお、プチプチとした食感で、塩味の新野菜として注目を集めているアイスプラントの栽培について、商品化した佐賀大学農学部の研究グループが、土での栽培に注意を呼び掛けている。主要な県産品は養液栽培だが、土耕栽培の場合、土に重金属が含まれると吸収、蓄積する可能性があるためである。したがって、ハマミズナ科の植物体を用いる場合には、養液栽培されたものを用いることが好ましい。
佐賀大のグループは、もともと干拓地の塩害改善作物としてアイスプラントの研究をしていた。佐賀大のグループは、アイスプラントの食用も開発し「バラフ」の名称で商標登録をした。佐賀大のグループは、栽培方法としては、「地中にカドミウムなどの有害な重金属が含まれている場合、一般作物以上に吸収、蓄積する特性があった」(野瀬昭博教授)として養液栽培を選択している。また、栽培に使用する培地についても分析を行い、栽培に使用する水は飲料適水に限定している。同教授は、土耕栽培をする場合には、「重金属の有無など、精密に土壌分析したうえで栽培すべき」と注意を喚起している。
これらのハマミズナ科の植物体(例えば、アイスプラント)を用いる場合には、前期植物体の地上部を用いることが好ましい。ハマミズナ科の植物体(例えば、アイスプラント)のうち、地上部が特に食用として適しているため、本発明の組成物に用いる抽出物も食履歴などに基づく安全性及び健康によい成分を多く含むことが期待されることなどの観点から地上部を用いることが好ましいためである。ここで、本明細書において、植物体の「地上部」とは、地表よりも上部に位置する部位(葉、茎など)を含む概念である。
<抽出物>
前記抽出物は、前記ハマミズナ科の植物体から抽出されてなる。抽出方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ハマミズナ科の植物体を細分又は圧搾したものから抽出されたものであることが、本発明の組成物の品質向上及び製造安定性の観点から好ましい。このように、前記ハマミズナ科の植物体を、例えばミキサーなどを用いて、或いは手作業によるせん断力によって物理的に細分したか、又は機械を用いて或いは手作業などによって圧搾したものから抽出することによって、熱水抽出又はエタノール抽出などの場合のようにハマミズナ科の植物体に含まれる有効成分が変質、失活などしてしまう危険性を低減することができる。
また、前記ハマミズナ科の植物体をせん断力によって機械的乃至物理的に細分する際の細分時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1時間以内であることが本発明の組成物の品質向上及び製造安定性の観点から好ましい。
前記細分又は前記圧搾の際には他の溶媒(例えば水等)、助剤(例えば0.1質量%程度の微量のジエチレングリコール、アルコール等)などを加えてもよい。また、前記ハマミズナ科の植物体を手作業などによって圧搾する際には、細分化したハマミズナ科の植物体を、てこ、ネジ、水圧、油圧などを用いた圧搾機などで圧搾してもよい。このようにしても、ハマミズナ科の植物体を効率よく細分又は圧搾することが可能だからである。
前記ハマミズナ科の植物体を例えばミキサーなどを用いて或いは手作業によるせん断力によって物理的に細分、又は機械を用いて或いは手作業などによって圧搾した後に濾過する方法としては、特に制限はなく、任意の公知の濾過法を用いることができ、例えば濾布、フィルター、メンブレン、金属濾材、セラミック濾材などを好適に用いることができる。
また、前記濾過する際には、圧力をかけて濾過を行ってもよい。前記圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1MPa〜10MPa程度の圧力で濾過を行うことが本発明の組成物の品質向上及び製造安定性の観点から好ましい。
前記抽出物は、抽出した溶液のまま用いてもよく、必要に応じて、濃縮、希釈及び濾過処理、活性炭等による脱色、脱臭処理等をして用いてもよい。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いてもよい。これらの中でも、凍結乾燥することが、抽出物の品質安定性及び取扱容易性の観点から好ましい。
凍結乾燥時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、24時間以内であることが抽出物の品質安定性及び取扱容易性の観点から好ましい。
前記抽出物を含有する組成物を調製する際には、前記抽出物をそのまま使用してもよく、単に水(精製水など)で希釈して用いてもよく、或いは抽出物の効果を損なわない範囲内で、本発明の組成物に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤等の成分を配合することができる。
本発明の組成物に含まれる前記抽出物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、用いる剤型、使用対象等の様々の条件に応じて、広範囲でその含有量を適宜設定できる。なお、上述のように本発明の組成物は、前記抽出物そのもの(含有量:100質量%)でもよい。
(化粧料)
本発明の化粧料は、前記組成物を含有してなり、必要に応じて更にその他の成分を含有してなる。この組成によれば、後述する実施例で示すように、優れたコラゲナーゼ活性阻害作用を有する組成物を含有するため、優れたシワ又はタルミの改善作用、皮膚のハリ改善作用、皮膚のキメ改善作用、皮膚の弾力性維持作用、美容作用、並びに抗老化作用を有する化粧料が得られる。
前記化粧料は、前記組成物をそのまま使用してもよく、単に水(精製水など)で希釈して用いてもよく、或いは組成物の効果を損なわない範囲内で、組成物に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、キレート剤等の成分を配合することができる。
本発明の化粧料は、外皮等に適用される化粧料であり、皮膚用、頭皮用、毛髪用、爪用、髭剃用、デオドラント用、香料用のいずれの用途にも用いることができる。
前記化粧料の剤型としては、特に制限はなく、アンプル状、カプセル状、粉末状、顆粒状、固形状、液状、ゲル状、気泡状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状、ムース状、粉末分散状、多層状、エアゾール状等の剤型とすることができる。具体的には、化粧水、美容液、乳液、クリーム、軟膏、ローション、オイル、パック等の基礎化粧料;石鹸、クレンジングクリーム、クレンジングローション、クレンジングミルク、洗顔料等の皮膚洗浄料;シャンプー、リンス、トリートメント等の洗髪用化粧料や、ヘアクリーム、ヘアスプレー、ヘアトニック、ヘアジェル、ヘアローション、ヘアオイル、ヘアエッセンス、ヘアウォーター、ヘアワックス、ヘアフォーム等の整髪料、育毛・養毛料、1剤式染毛剤や2剤式染毛剤、ヘアカラー等の染毛料、パーマネントウェーブ剤や縮毛矯正剤等のパーマ剤やウエーブ保持剤等の頭髪化粧料、ファンデーション、白粉、おしろい、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、眉墨、まつ毛等のメークアップ化粧料;美爪料等の仕上げ用化粧料;香水類、浴用剤、その他、歯磨き類、口中清涼剤、含嗽剤、ガム、キャンデー、タブレット等の口腔用組成物、抗炎症剤、腋臭防止剤、ふけ又はかゆみ予防用毛髪化粧料、脱毛抑制剤、除毛剤、髭剃り用剤、日焼け止め剤、にきび予防乃至改善剤、油性肌用化粧料、衛生用品、衛生綿類、ウエットティシュ等が挙げられる。
本発明の化粧料に含まれる前記組成物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、品質向上及び製造安定性の観点から、乾燥質量として0.0001質量%〜50質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%が更に好ましいが、用いる剤型、使用対象等の様々の条件に応じて、広範囲でその含有量を適宜設定できる。
<飲食品>
本発明の組成物は、前記化粧料の他、飲食品に含有してもよい。この組成によれば、後述する実施例で示すように、優れたコラゲナーゼ活性阻害作用を有する組成物を含有するため、優れたコラゲナーゼ活性阻害作用、シワ又はタルミの改善作用、皮膚のハリ改善作用、皮膚のキメ改善作用、皮膚の弾力性維持作用、美容作用、及び抗老化作用を有する飲食品が得られる。
前記飲食品は、前記組成物をそのまま使用してもよく、単に水(精製水など)で希釈して用いてもよく、或いは前記組成物の効果を損なわない範囲内で、種々の栄養成分を加えて、食用に適した形態、例えば、粉末状、粒状、顆粒状、液状、ペースト状、クリーム状、タブレット状、カプセル状、カプレット状、ソフトカプセル状、錠剤状、棒状、板状、ブロック状、丸薬状、固形状、ゲル状、ゼリー状、グミ状、ウエハース状、ビスケット状、飴状、チュアブル状、シロップ状、スティック状などに成形して食品素材として提供することができる。また、水、牛乳、豆乳、果汁飲料、乳清飲料、清涼飲料、青汁、ヨーグルトなどに添加して使用してもよい。
前記飲食品に含まれる前記組成物の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、品質向上及び製造安定性の観点から、乾燥質量として0.0001質量%〜50質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%が更に好ましいが、用いる剤型、使用対象等の様々の条件に応じて、広範囲でその含有量を適宜設定できる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定して解釈すべきではなく、特許請求の範囲における記載の範囲内で種々の変更が可能である。
<製造例1:抽出物1の調製>
4℃〜10℃で2時間以上冷蔵保存したアイスプラント(バラフ)の地上部を、室温(15℃〜25℃)下においてミキサーで20分間粉砕した。粉砕されたアイスプラント(バラフ)を濾布を用いて濾過し、濾液を凍結乾燥(18時間)させた。これを抽出物1とし、試験に供するまで−80℃で遮光保存した。
(実施例1:コラゲナーゼ活性阻害の評価試験)
アイスプラント(バラフ)から得られた抽出物のコラゲナーゼ活性阻害作用を、以下のようにして、試験した。
前記抽出物1を、Dulbecco’s Phosphate Buffered Saline(D−PBS(−)、タカラバイオ株式会社製)1錠を100mLの精製水に溶解させたD−PBS(−)溶液で希釈して得られたサンプル溶液を、0.2μmフィルターで濾過した。終濃度は、それぞれ1,500μg/mL、750μg/mL、375μg/mL、187.5μg/mL、93.8μg/mLとした。
コラゲナーゼB(ロッシュ社製、CatNo.1088 807)を0.1質量%BSA(ウシ血清アルブミン)含有PBS(−)溶液を用いて10μg/mLとなるように調製し、酵素溶液とした。ジメチルスルホキシド(DMSO)で溶解した蛍光基質(MOCAc−Pro−Leu−Gly−Leu−Apr(Dnp)−Ala−Arg−NH、Code 3163−v、ペプチド研究所製)を0.1質量%BSA含有PBS(−)溶液を用いて5μmol/Lとなるように調製し、蛍光基質溶液とした。
<コラゲナーゼ活性阻害率の測定>
下記表1の処方に従い、各試料を準備した。具体的には、サンプルテスト用溶液の調製は次のようにして行った。96ウェルブラックプレートに各サンプル溶液を50μL/ウェルで添加した。その後、酵素溶液を100μL/ウェルで添加し、37℃で10分間インキュベートを行った。更に、蛍光基質溶液を50μL/ウェルで添加し、37℃で60分間インキュベートを行った後、分光光度計(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製)を用いて320nmで励起し405nmにおける蛍光強度を測定した。
前記サンプルテスト用試料の調製において、酵素溶液をD−PBS(−)に変更した試料をサンプルブランク用試料とした。また、前記サンプルテスト用試料及び前記サンプルブランク用試料において、サンプルを等量のD−PBS(−)に変更した試料をそれぞれ対照テスト用試料及び対照ブランク用試料とした。
コラゲナーゼ活性阻害の測定は、次の式から求められる阻害率で表した。また、IC50の値は、希釈系列から近似曲線を作成して求めた。結果を図1及び表2に示す。
コラゲナーゼ活性阻害率(%)=[1−{(Sampletest−Sampleblank)/(Controltest−Controlblank)}]×100
Sampletest:サンプルテスト用試料の波長405nmにおける蛍光強度
Sampleblank:サンプルブランク用試料の波長405nmにおける蛍光強度
Controltest:対照テスト用試料の波長405nmにおける蛍光強度
Controlblank:対照ブランク用試料の波長405nmにおける蛍光強度
図1及び表2から、アイスプラント(バラフ)の抽出物は、コラゲナーゼ活性阻害作用を有することが分かった。本発明の組成物は、このように高いコラゲナーゼ活性阻害作用を有するため、シワ又はタルミの改善、皮膚のハリ改善、皮膚のキメ改善、皮膚の弾力性維持、美容、抗老化の用途においても有用であると考察される。
本発明の組成物は、ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴としており、優れたコラゲナーゼ活性阻害作用を有するため、コラゲナーゼ活性阻害用、シワ又はタルミの改善用、皮膚のハリ改善用、皮膚のキメ改善用、皮膚の弾力性維持用、美容用、及び抗老化用等の用途に有効である。本発明の組成物は、そのまま又は種々の成分を加えて、化粧料として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. ハマミズナ科の植物体から抽出した抽出物を含有することを特徴とするコラゲナーゼ活性阻害であって、
    前記抽出物は、前記ハマミズナ科の植物体を15〜25℃下で細分又は圧搾することにより抽出されたものであることを特徴とする、前記コラゲナーゼ活性阻害
  2. ハマミズナ科の植物体が、アイスプラントに含まれる植物体であることを特徴とする、請求項1に記載のコラゲナーゼ活性阻害剤
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