JP6207365B2 - フェーズドアレーアンテナ装置及び通信システム - Google Patents

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Description

この発明は、複数の送信系を有するフェーズドアレーアンテナ装置と、フェーズドアレーアンテナ装置及び受信装置からなる通信システムとに関するものである。
図7及び図8は以下の非特許文献1に開示されているフェーズドアレーアンテナ装置を示す構成図である。
このフェーズドアレーアンテナ装置では、N個のアンテナ素子が平面上に並んでおり、N個のアンテナ素子のそれぞれには、増幅器や移相器等からなる送信回路が接続されている。
したがって、1つの信号源から出力された同一周波数の高周波信号がN個の送信回路に分配され、N個の送信回路に接続されているアンテナ素子から高周波信号が受信装置に向けて放射される。
ここで、N個のアンテナ素子のうち、例えば、n番目のアンテナ素子が故障して、高周波信号を送信することができない場合、受信装置が受信できる信号の数が、N個から(N−1)個に減少するため、受信信号の総電力が低下する。
したがって、受信装置が受信信号の総電力の低下を検出することができれば、いずれかのアンテナ素子が故障していることを検知することができる。
Young-Bae Jung、Soon-Young Eom、Soon-Ik Jeon、Chang-Joo and Seong-Ook Park、"T/RX Channel Design of X-band Shipboard APAA System for Mobile Communications via Satellite"IEEE Conference Publications、10.1109/EUMC.2003.1262944、pp.527-530、Oct 2003
従来のフェーズドアレーアンテナ装置は以上のように構成されているので、受信装置が受信信号の総電力の低下を検出することができれば、いずれかのアンテナ素子が故障していることを検知することができるが、どのアンテナ素子が故障しているかを特定することができない課題があった。また、故障に伴うアンテナ性能の劣化を元に戻すことができない課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、どのアンテナ素子が故障しているかを特定することができるフェーズドアレーアンテナ装置及び通信システムを得ることを目的とする。
この発明に係るフェーズドアレーアンテナ装置は、送信信号を放射する複数のアンテナ素子と、複数のアンテナ素子の中から故障診断対象のアンテナ素子を順番に切り替えながら、故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第1の周波数に設定して、故障診断対象のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第2の周波数に設定する送信信号設定手段とを設け、故障診断手段が、複数のアンテナ素子から放射された送信信号が受信装置で受信された際の信号スペクトルから、故障診断対象のアンテナ素子が故障しているか否かを判定するようにしたものである。
この発明によれば、送信信号を放射する複数のアンテナ素子と、複数のアンテナ素子の中から故障診断対象のアンテナ素子を順番に切り替えながら、故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第1の周波数に設定して、故障診断対象のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第2の周波数に設定する送信信号設定手段とを設け、故障診断手段が、複数のアンテナ素子から放射された送信信号が受信装置で受信された際の信号スペクトルから、故障診断対象のアンテナ素子が故障しているか否かを判定するように構成したので、どのアンテナ素子が故障しているかを特定することができる効果がある。
この発明の実施の形態1によるフェーズドアレーアンテナ装置を適用する通信システムを示す構成図である。 通常動作時の受信装置2における受信信号のスペクトルを示す説明図である。 故障診断時の受信装置2における受信信号のスペクトルを示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるフェーズドアレーアンテナ装置を適用する通信システムを示す構成図である。 故障診断時の受信装置2における受信信号のスペクトルを示す説明図である。 この発明の実施の形態4によるフェーズドアレーアンテナ装置を適用する通信システムを示す構成図である。 非特許文献1に開示されているフェーズドアレーアンテナ装置を示す構成図である。 非特許文献1に開示されているフェーズドアレーアンテナ装置を示す構成図である。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるフェーズドアレーアンテナ装置を適用する通信システムを示す構成図である。
図1において、フェーズドアレーアンテナ装置1は複数の送信系を有しており、複数の送信系のアンテナ素子から高周波信号を放射する装置である。
受信装置2は複数のアンテナ素子から放射された送信信号を受信する装置である。
アンテナ素子11−1〜11−Nは同一の平面上に配置されて、フェーズドアレーアンテナを構成している。
高周波モジュールである送信回路12−nは信号源13−n及び増幅器14−nを備えており、送信信号設定部17の制御下で、送信信号である高周波信号をアンテナ素子11−nに出力する回路である。
ただし、n=1,2,・・・,Nである。
基準信号源15は基準信号Refを発振する信号源である。
制御装置16は送信信号設定部17及び故障診断部18を備え、アンテナ素子11−1〜11−Nの故障診断を行う装置である。
送信信号設定部17は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、送信回路12−1〜12−Nを制御する制御部である。
即ち、送信信号設定部17はアンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−m(m=1→2→・・・→N)を順番に切り替えながら、故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される高周波信号の周波数をf1(第1の周波数)に設定して、故障診断対象のアンテナ素子11−mから放射される高周波信号の周波数をf2(第2の周波数)に設定する処理を実施する。
なお、送信回路12−1〜12−N及び送信信号設定部17から送信信号設定手段が構成されている。
故障診断部18は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンから構成されており、また、受信装置2から受信信号のスペクトルを取得するインタフェースを備えており、アンテナ素子11−1〜11−Nから放射された高周波信号を受信する受信装置2で受信された際の信号スペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障しているか否かを判定する処理を実施する。なお、故障診断部18は故障診断手段を構成している。
次に動作について説明する。
最初に、アンテナ素子11−1〜11−Nの故障診断を行わない通常時の動作を説明する。
制御装置16の送信信号設定部17は、送信回路12−1〜12−Nの信号源13−1〜13−Nから発振される信号の周波数を同一の周波数に設定する。
また、送信信号設定部17は、送信回路12−1〜12−Nの増幅器14−1〜14−Nの利得を制御する。
送信回路12−n(n=1,2,・・・,N)は、図示せぬ装置から送信対象の高周波信号が与えられると、基準信号源15により発振される基準信号Refの周波数と信号源13−1〜13−Nにより発振される信号の周波数(送信信号設定部17により設定された周波数)から、送信対象の高周波信号の周波数を設定する。例えば、基準信号Refの周波数と信号源13−1〜13−Nにより発振される信号の周波数をミキシングすることで、送信対象の高周波信号の周波数を設定する。ここでは、説明の便宜上、送信対象の高周波信号の周波数をf1に設定しているものとする。
送信回路12−nは、送信対象の高周波信号の周波数をf1に設定すると、増幅器14−nで、その高周波信号を増幅してからアンテナ素子11−nに出力する。
これにより、アンテナ素子11−1〜11−Nから周波数f1の高周波信号が受信装置2に向けて放射される。
受信装置2は、フェーズドアレーアンテナ装置1のアンテナ素子11−1〜11−Nから放射された周波数f1の高周波信号を受信する。
ここで、図2は通常動作時の受信装置2における受信信号のスペクトルを示す説明図であり、受信装置2における受信信号のスペクトルは、図2に示すように、ピーク電力の周波数が周波数f1になる。
次に、アンテナ素子11−1〜11−Nの故障診断時の動作を説明する。
制御装置16の送信信号設定部17は、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−m(m=1→2→・・・→N)を順番に選択する。
ここでは、説明の便宜上、故障診断対象のアンテナ素子11−mとして、アンテナ素子11−1を選択しているものとする。
送信信号設定部17は、故障診断対象のアンテナ素子11−mとして、アンテナ素子11−1を選択すると、現在故障診断対象ではないアンテナ素子11−2〜11−Nから放射される高周波信号の周波数がf1になるように、信号源13−2〜13−Nから発振される信号の周波数を設定する。
また、故障診断対象のアンテナ素子11−1から放射される高周波信号の周波数がf2になるように、信号源13−1から発振される信号の周波数を設定する。
送信回路12−2〜12−Nは、図示せぬ装置から送信対象の高周波信号が与えられると、基準信号源15により発振される基準信号Refの周波数と信号源13−2〜13−Nにより発振される信号の周波数(送信信号設定部17により設定された周波数)から、送信対象の高周波信号の周波数をf1に設定する。
送信回路12−2〜12−Nは、送信対象の高周波信号の周波数をf1に設定すると、増幅器14−2〜14−Nで、その高周波信号を増幅してからアンテナ素子11−2〜11−Nに出力する。
また、送信回路12−1は、図示せぬ装置から送信対象の高周波信号が与えられると、基準信号源15により発振される基準信号Refの周波数と信号源13−1により発振される信号の周波数(送信信号設定部17により設定された周波数)から、送信対象の高周波信号の周波数をf2に設定する。
送信回路12−1は、送信対象の高周波信号の周波数をf2に設定すると、増幅器14−1で、その高周波信号を増幅してからアンテナ素子11−1に出力する。
これにより、アンテナ素子11−2〜11−Nから周波数f1の高周波信号が受信装置2に向けて放射され、アンテナ素子11−1から周波数f2の高周波信号が受信装置2に向けて放射される。
受信装置2は、フェーズドアレーアンテナ装置1のアンテナ素子11−2〜11−Nから放射された周波数f1の高周波信号を受信するとともに、アンテナ素子11−1から放射された周波数f2の高周波信号を受信する。
ここで、図3は故障診断時の受信装置2における受信信号のスペクトルを示す説明図であり、受信装置2における受信信号のスペクトルは、図3に示すように、ピーク電力の周波数が周波数f1と周波数f2になる。
ただし、周波数f1のスペクトルAは、(N−1)個分の高周波信号の電力P×(N−1)/Nがあるため、大きな電力となっているが、周波数f2のスペクトルBは、1個分の高周波信号の電力P/Nしかないため、小さな電力となっている。
受信装置2は、受信信号のスペクトルを示すスペクトルデータを制御装置16の故障診断部18に通知する。
スペクトルデータの通知方法は特に問わないが、例えば、受信装置2が送信機の機能を有し、送信回路12−1〜12−Nが受信回路の機能を有していれば、高周波信号の送信と逆方向の通信を行うことで、スペクトルデータを送信することができる。
ここでは、スペクトルデータを制御装置16の故障診断部18に通知するものとしているが、受信装置2の受信信号を制御装置16の故障診断部18に送信するようにしてもよい。
制御装置16の故障診断部18は、受信装置2から受信信号のスペクトルを示すスペクトルデータの通知を受けると、その受信信号のスペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−1が故障しているか否かを判定する。
図3に示すように、受信信号のスペクトル内に、周波数f2のピーク電力が存在している場合、故障診断対象のアンテナ素子11−1から周波数f2の高周波信号が正常に放射されていることを表しているので、故障診断対象のアンテナ素子11−1は故障していない(正常である)と判定される。
一方、受信信号のスペクトル内に、周波数f2のピーク電力が存在していない場合、故障診断対象のアンテナ素子11−1から周波数f2の高周波信号が放射されていないことを表しているので、故障診断対象のアンテナ素子11−1は故障していると判定される。
なお、アンテナ素子11−1が故障していなくても、例えば、送信回路12−1の増幅器14−1等に故障が発生している場合、極めて小さなピーク電力が周波数f2に現われることがあるが、周波数f2のピーク電力について閾値処理を実施して、周波数f2のピーク電力が閾値より小さければ、故障が発生していると判定するようにしてもよい。
また、アンテナ素子11−1が故障していなくても、例えば、送信回路12−1の信号源13−1等に故障が発生している場合、周波数f2からずれている周波数にピーク電力が現われることがあるが、そのピーク電力の周波数はf2ではないので、故障が発生していると判定することができる。
制御装置16の送信信号設定部17は、アンテナ素子11−1の故障診断が完了すると、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から、未だ故障診断対象になっていないアンテナ素子11−mを選択する。
以下、当該アンテナ素子11−mについて、アンテナ素子11−1と同様の故障診断を実施する。
全てのアンテナ素子11−1〜11−Nの故障診断が完了するまで、同様の故障診断を繰り返し実施する。
このように、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−mを順番に切り替えながら、当該アンテナ素子11−mの故障診断を実施すれば、どのアンテナ素子が故障しているかを特定することができる。
なお、故障診断時の周波数f1のピーク電力P×(N−1)/Nは、通常動作時の周波数f1のピーク電力Pと比べて、P/Nの電力だけ低下しているが、Nが大きければ、電力低下は僅かであり、実運用に並行して故障診断を実施しても、実運用への影響は少ないものと考えられる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−m(m=1→2→・・・→N)を順番に切り替えながら、故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される高周波信号の周波数をf1に設定して、故障診断対象のアンテナ素子11−mから放射される高周波信号の周波数をf2に設定する送信信号設定部17を設け、故障診断部18が、アンテナ素子11−1〜11−Nから放射された高周波信号を受信する受信装置2で受信された際の信号スペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障しているか否かを判定するように構成したので、どのアンテナ素子が故障しているかを特定することができる効果を奏する。
この実施の形態1では、受信装置2が、受信信号のスペクトルを示すスペクトルデータを制御装置16の故障診断部18に通知し、故障診断部18が、スペクトルデータが示す受信信号のスペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障しているか否かを判定するものを示したが、受信装置2が故障診断部18に相当する故障診断部を備え、その故障診断部が、受信信号のスペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障しているか否かを判定するようにしてもよい。
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2によるフェーズドアレーアンテナ装置を適用する通信システムを示す構成図であり、図4において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
変調器20−1〜20−Nは送信信号設定部17の指示の下、送信信号である高周波信号を変調する。
なお、送信信号設定部17及び変調器20−1〜20−Nから送信信号設定手段が構成されている。
以下、この実施の形態2の内容を具体的に説明する。
ただし、アンテナ素子11−1〜11−Nの故障診断を行わない通常時の動作は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
送信信号設定部17は、全てのアンテナ素子11−1〜11−Nから放射される高周波信号の周波数がf1になるように、信号源13−1〜13−Nから発振される信号の周波数を設定する。
次に、制御装置16の送信信号設定部17は、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−mを選択する。
ここでは、説明の便宜上、故障診断対象のアンテナ素子11−mとして、アンテナ素子11−1を選択しているものとする。
送信信号設定部17は、故障診断対象のアンテナ素子11−mとして、アンテナ素子11−1を選択すると、故障診断対象のアンテナ素子11−1から放射される高周波信号の変調指令を送信回路12−1の変調器20−1に出力する。
送信回路12−1〜12−Nは、図示せぬ装置から送信対象の高周波信号が与えられると、基準信号源15により発振される基準信号Refの周波数と信号源13−1〜13−Nにより発振される信号の周波数(送信信号設定部17により設定された周波数)から、送信対象の高周波信号の周波数をf1に設定する。
また、送信回路12−1〜12−Nは、送信対象の高周波信号の周波数をf1に設定すると、増幅器14−1〜14−Nで、その高周波信号を増幅してからアンテナ素子11−1〜11−Nに出力する。
このとき、送信回路12−1は、送信信号設定部17から高周波信号の変調指令を受けているので、増幅器14−1により増幅された高周波信号を変調し、その高周波信号の変調信号をアンテナ素子11−1に出力する。
あるいは、増幅器14−1により増幅される前の高周波信号を変調し、その高周波信号の変調信号を増幅器14−1に出力する。
これにより、アンテナ素子11−2〜11−Nから周波数f1の高周波信号が受信装置2に向けて放射され、アンテナ素子11−1から周波数f1の変調信号が受信装置2に向けて放射される。
受信装置2は、フェーズドアレーアンテナ装置1のアンテナ素子11−2〜11−Nから放射された周波数f1の高周波信号を受信するとともに、アンテナ素子11−1から放射された周波数f1の変調信号を受信する。
ここで、図5は故障診断時の受信装置2における受信信号のスペクトルを示す説明図であり、受信装置2における受信信号のスペクトルは、図5に示すように、(N−1)個分の高周波信号が重なっているスペクトルAと、変調信号のスペクトルCとなっている。
受信装置2は、上記実施の形態1と同様に、受信信号のスペクトルを示すスペクトルデータを制御装置16の故障診断部18に通知する。
制御装置16の故障診断部18は、受信装置2から受信信号のスペクトルを示すスペクトルデータの通知を受けると、その受信信号のスペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−1が故障しているか否かを判定する。
図5に示すように、周波数f1に変調信号のスペクトルCが存在している場合、故障診断対象のアンテナ素子11−1から周波数f1の変調信号が正常に放射されていることを表しているので、故障診断対象のアンテナ素子11−1は故障していない(正常である)と判定される。
一方、周波数f1に変調信号のスペクトルCが存在していない場合、故障診断対象のアンテナ素子11−1から周波数f1の変調信号が放射されていないことを表しているので、故障診断対象のアンテナ素子11−1は故障していると判定される。
なお、アンテナ素子11−1が故障していなくても、例えば、送信回路12−1の増幅器14−1等に故障が発生している場合、極めて電力が小さい変調信号が周波数f1に現われることがあるが、変調信号の電力について閾値処理を実施して、その変調信号の電力が閾値より小さければ、故障が発生していると判定するようにしてもよい。
また、アンテナ素子11−1が故障していなくても、例えば、送信回路12−1の信号源13−1等に故障が発生している場合、周波数f1からずれている周波数に変調信号のスペクトルCが現われることがあるが、その変調信号の周波数はf1ではないので、故障が発生していると判定することができる。
制御装置16の送信信号設定部17は、アンテナ素子11−1の故障診断が完了すると、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から、未だ故障診断対象になっていないアンテナ素子11−mを選択する。
以下、当該アンテナ素子11−mについて、アンテナ素子11−1と同様の故障診断を実施する。
全てのアンテナ素子11−1〜11−Nの故障診断が完了するまで、同様の故障診断を繰り返し実施する。
このように、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−mを順番に切り替えながら、当該アンテナ素子11−mの故障診断を実施すれば、どのアンテナ素子が故障しているかを特定することができる。
なお、故障診断時の周波数f1のピーク電力P×(N−1)/Nは、通常動作時の周波数f1のピーク電力Pと比べて、P/Nの電力だけ低下しているが、Nが大きければ、電力低下は僅かであり、実運用に並行して故障診断を実施しても、実運用への影響は少ないものと考えられる。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、アンテナ素子11−1〜11−Nから放射される高周波信号の周波数をf1に設定するとともに、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−m(m=1→2→・・・→N)を順番に切り替えながら、故障診断対象のアンテナ素子11−mから放射される高周波信号を変調し、故障診断部18が、アンテナ素子11−1〜11−Nから放射された高周波信号を受信する受信装置2で受信された際の信号スペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障しているか否かを判定するように構成したので、どのアンテナ素子が故障しているかを特定することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態2では、全てのアンテナ素子11−1〜11−Nから放射される高周波信号の周波数をf1に設定しているものを示したが、故障診断対象のアンテナ素子11−mから放射される高周波信号の周波数をf2に設定して、その高周波信号を変調するようにしてもよい。
この実施の形態2では、受信装置2が、受信信号のスペクトルを示すスペクトルデータを制御装置16の故障診断部18に通知し、故障診断部18が、スペクトルデータが示す受信信号のスペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障しているか否かを判定するものを示したが、受信装置2が故障診断部18に相当する故障診断部を備え、その故障診断部が、受信信号のスペクトルから故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障しているか否かを判定するようにしてもよい。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、アンテナ素子11−1〜11−Nをグループ分けせずに、アンテナ素子11−1〜11−Nの中から故障診断対象のアンテナ素子11−m(m=1→2→・・・→N)を順番に切り替えるものを示したが、アンテナ素子11−1〜11−Nをグループ分けし、グループ毎に、当該グループ内の複数のアンテナ素子11の中から故障診断対象のアンテナ素子を順番に切り替えて、当該アンテナ素子の故障診断を実施するようにしてもよい。
このとき、上記実施の形態1,2では、故障診断対象ではないアンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数がf1になるように、信号源13から発振される信号の周波数を設定しているが、この実施の形態3では、当該高周波信号の周波数がグループ毎に異なるように設定する。
例えば、アンテナ素子11−1〜11−Nを3つのグループ(1)〜(3)に分類した場合、グループ(1)に含まれている故障診断対象以外のアンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数をf1−1、グループ(2)に含まれている故障診断対象以外のアンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数をf1−2、グループ(3)に含まれている故障診断対象以外のアンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数をf1−3のように設定する。
また、グループ(1)に含まれている故障診断対象のアンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数をf2−1、グループ(2)に含まれている故障診断対象のアンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数をf2−2、グループ(3)に含まれている故障診断対象のアンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数をf2−3のように設定する。
このように、グループ毎に、アンテナ素子11から放射される高周波信号の周波数を変えることで、グループ単位で並行して、アンテナ素子の故障診断を実施することができる。
また、一つのフェーズドアレーアンテナ装置で複数のモードの運用が可能になる。
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4によるフェーズドアレーアンテナ装置を適用する通信システムを示す構成図であり、図6において、図4と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
信号調整部30は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、故障診断部18により故障診断対象のアンテナ素子11−mが故障していると判定された場合、故障診断対象以外のアンテナ素子11から放射される高周波信号の位相又は振幅を調整する処理を実施する。なお、信号調整部30は信号調整手段を構成している。
次に動作について説明する。
信号調整部30を設けている点以外は、上記実施の形態1〜3と同様であるため、ここでは、主に信号調整部30の処理内容を説明する。
ここでは説明の便宜上、故障診断部18によりアンテナ素子11−1が故障していると判定されたものとする。
図6では、アンテナ素子11−1が故障しているため、アンテナ素子11−1から高周波信号のビーム61が放射されていない様子を示している(高周波信号のビーム61を破線で表している)。
また、図6では、アンテナ素子11−2〜11−Nは故障していないため、アンテナ素子11−2〜11−Nから高周波信号のビーム62〜64が放射されている様子を示している(高周波信号のビーム62〜64を実線で表している)。
信号調整部30は、故障診断部18によりアンテナ素子11−1が故障していると判定されると、現在故障していない(N−1)個のアンテナ素子11−2〜11−Nから放射される高周波信号の電力が、アンテナ素子11−1が故障していないときにN個のアンテナ素子11−1〜11−Nから放射される高周波信号の電力と同じになるようにするため、例えば、増幅器14−2〜14−Nの増幅率をN/(N−1)倍することで、アンテナ素子11−2〜11−Nから放射される高周波信号の電力を大きくする。
これにより、図6では、アンテナ素子11−2〜11−Nから高周波信号のビーム72〜74が放射されている。
ここでは、増幅器14−2〜14−Nの増幅率をN/(N−1)倍している例を示しているが、信号源13−2〜13−Nを制御して、アンテナ素子11−2〜11−Nから放射される高周波信号の位相を揃えることで、アンテナ素子11−2〜11−Nから放射される高周波信号の電力が、N個のアンテナ素子11−1〜11−Nから放射される高周波信号の電力と同じになるようにしてもよい。
以上で明らかなように、この実施の形態4によれば、信号調整部30が、故障診断部18により故障診断対象のアンテナ素子が故障していると判定された場合、故障診断対象以外のアンテナ素子11から放射される高周波信号の位相又は振幅を調整するように構成したので、あるアンテナ素子11−mの故障に伴うビームの劣化を他のアンテナ素子で補正することができる効果を奏する。
なお、この実施の形態4では、故障しているアンテナ素子11−mの数が1個である例を示しているが、故障しているアンテナ素子11−mの数が2個以上であっても、同様にビームの劣化を他のアンテナ素子で補正することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 フェーズドアレーアンテナ装置、2 受信装置、11−1〜11−N アンテナ素子、12−1〜12−N 送信回路(送信信号設定手段)、13−1〜13−N 信号源、14−1〜14−N 増幅器、15 基準信号源、16 制御装置、17 送信信号設定部(送信信号設定手段)、18 故障診断部(故障診断手段)、20−1〜20−N 変調器(送信信号設定手段)、30 信号調整部(信号調整手段)、61〜64 高周波信号のビーム、72〜74 高周波信号のビーム。

Claims (5)

  1. 送信信号を放射する複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子の中から故障診断対象のアンテナ素子を順番に切り替えながら、故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第1の周波数に設定して、前記故障診断対象のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第2の周波数に設定する送信信号設定手段と、
    前記複数のアンテナ素子から放射された送信信号が受信装置で受信された際の信号スペクトルから、前記故障診断対象のアンテナ素子が故障しているか否かを判定する故障診断手段と
    を備えたフェーズドアレーアンテナ装置。
  2. 前記送信信号設定手段は、前記故障診断対象のアンテナ素子から放射される送信信号を変調することを特徴とする請求項1記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
  3. 送信信号を放射する複数のアンテナ素子と、
    前記複数のアンテナ素子をグループ分けし、グループ毎に前記複数のアンテナ素子の中から故障診断対象のアンテナ素子を順番に切り替えながら、故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を同じ周波数に設定して、前記故障診断対象のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を、前記故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される送信信号に設定された周波数と異なる周波数に設定する送信信号設定手段と、
    前記複数のアンテナ素子から放射された送信信号が受信装置で受信された際の信号スペクトルから、前記故障診断対象のアンテナ素子が故障しているか否かを判定する故障診断手段と
    を備えたフェーズドアレーアンテナ装置。
  4. 前記故障診断手段により故障診断対象のアンテナ素子が故障していると判定された場合、前記故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される送信信号の位相又は振幅を調整する信号調整手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項のうちのいずれか1項記載のフェーズドアレーアンテナ装置。
  5. 送信信号を放射する複数のアンテナ素子を有するフェーズドアレーアンテナ装置と、前記複数のアンテナ素子から放射された送信信号を受信する受信装置とを備えた通信システムにおいて、
    前記フェーズドアレーアンテナ装置は、前記複数のアンテナ素子の中から故障診断対象のアンテナ素子を順番に切り替えながら、故障診断対象以外のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第1の周波数に設定して、前記故障診断対象のアンテナ素子から放射される送信信号の周波数を第2の周波数に設定する送信信号設定手段を備え、
    前記受信装置は、前記複数のアンテナ素子から放射された送信信号を受信し、その受信した信号のスペクトルから、前記故障診断対象のアンテナ素子が故障しているか否かを判定する故障診断手段を備えていることを特徴する通信システム。
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