JP6205804B2 - 車両の目的地到達推定装置 - Google Patents
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Description
例えば、車載のエネルギの量として電池の現在の充電レベル(SOC:State Of Charge)を求め、充電レベルに基づく放電可能電力量と車両の走行に必要な消費電力量とに基づき走行可能距離を予測している。あるいは、内燃機関(エンジン)により駆動される発電機で電池が充電される場合は、車載のエネルギの量として現在の充電レベルに加え、現在の燃料残量相当だけ充電レベルを更新できることより、その残量燃料に基づく放電可能電力量を含む全供給電力量と車両の消電力量とを対比して走行可能距離の把握が可能である。
ところで、車両の消費電力量は車両の乗車人数や積載貨物量により車両総重量が変化する点と,走行予定経路における上り勾配,下り勾配での位置エネルギが変化する点とにより、消費電力が大きく変わる。
ところで、電動車両は出発地において、車両に収容されたエネルギの量、例えば、燃料タンクの内容量または車両用バッテリの充電状態を確認して、自動車の走行可能距離を推定する。この際、車載の残留エネルギ量が目的地到達が可能な十分な量である場合は問題がない。しかし、車載の残留エネルギ量が目的地に到達可能な量に近い場合には精度のよい判断を必要とすることとなる。この際、ドライバーはバッテリの充電が必要と判断すると充電スタンド等に入り、再充電することとなり、あるいは、目的地に達する前に残留エネルギ量の範囲で十分に到達可能な地点に立つ充電スタンドを予め探しておく必要がある。
このような状況下にあり、車載の残留エネルギ量が目的地に到達可能な量あるか否かの判断はできるだけ、精度の高い装置を採用して判断することが望ましい。
そこで、走行予定経路で目的地に達するまでの走行に必要な消費電力量予測値をできるだけ精度よく算出することが要求される。その際、走行予定経路の道路情報に加え、現在の道路状況が通常時とどの程度ずれているか、即ち、他車の走行情報である渋滞状態を予め判断する必要がある。それに伴い現在走行した場合における消費電力量を算出し、車載の残留エネルギ量により目的地に到達可能か否か精度良く判断する必要があるが、特許文献1,2,3等の従来装置はこれらの要件を満たしていない。
本発明の車両の目的地到達推定装置は、走行予定経路で目的地に達するまでに消費する消費電力量予測値と車載の残留エネルギ量相当の供給可能電力量予測値を対比し、走行予定経路の走破が可能かを判断するに際して、以下の特徴を有する。
要するに、車両走行に先立ち、その走行中に変化する速度、加速度運転域に関連して得られた走行消費電力量と走行中に変化する速度、加速度運転域の使用頻度相当値とを取得する。更に、これら値を所定反映比率で更新して走行消費電力量演算データとして蓄積する手段を備える。その上で、消費電力量予測値算出手段により蓄積されている車両の走行消費電力量演算データにより演算された今回の走行消費電力量と今回の経路長とに基づき走行消費電力量予測値を算出する点が特徴となっている。
表示装置である車載ナビゲーション装置20は操作部210、表示部220、GPS電波を受信して現在地を算出する判定部230、表示部220の表示制御等を行う表示制御部240、表示制御部240とのデータの授受を行うデータ記憶部250を備える。操作部210は操作者が入力した入力指示情報を受けて表示制御部240に指示情報を入力する入力手段を成す。表示制御部240は判定部230からの現在地情報に応じ、所定表示モードでの表示を行う表示機能部241と、入力指定された目的地までの走行予定経路を表示する経路表示機能部242と、サーバー30より制御部10を介して受信した走行予定経路の情報や、GPS電波を受信し制御部10に出力可能に渋滞情報等を一次蓄積するデータ蓄積部243と、現在の走行予定経路の渋滞情報を読み取り、案内表示する渋滞表示機能部244を備える。
制御部10はネットワーク接続部101よりネットワークを介してサーバー30に接続される。制御部10は、走行消費電力演算データを蓄積処理し、サーバー30との間で送受信する消費電力量蓄積手段(データ処理手段)110と、加速度使用率蓄積手段120と、供給可能電力量予測値算出手段130と、設定手段140と、渋滞補正値算出手段150と、消費電力量予測値算出手段160と、走行可否判定手段170との機能部を備える。
ここで、消費電力量蓄積手段110は車両の始動から停止までに電動機が使用した消費電力量を取得し、消費電力量データとして蓄積する。加速度使用率蓄積手段120は車両の始動から停止までに、車速ごとに車速に達した際の加速度を順次取得し加速度使用率データとして蓄積する。供給可能電力量予測値算出手段130は車両のバッテリからの充電レベル情報に基づき供給可能電力量予測値を算出する。設定手段140は車両の走行予定経路を設定し、走行予定経路の少なくとも距離情報と、時間情報と、渋滞情報とを含む経路情報を取得する。渋滞補正値算出手段150は渋滞情報から、加速度使用率データを補正する渋滞補正値を算出する。消費電力量予測値算出手段160は車両が走行予定経路で消費する消費電力量予測値を経路情報と消費電力量データと渋滞補正値で補正された前記加速度使用率データに基づき算出する。走行可否判定手段170は供給可能電力量予測値と消費電力量予測値に基づき走行予定経路が走破可能かを判断する。
更に、制御部10を具体的に説明する。
ここで、消費電力量蓄積手段110は車両の始動から停止までに電動機が使用した消費電力量を取得し、消費電力量データを蓄積するため走行消費電力データ蓄積手段としてサーバー30を備える。サーバー30は消費電力量蓄積手段110の一部であり、ネットワーク受信部101を介して送受信可能に車外に配備され、消費電力量蓄積手段110の消費電力量データの蓄積機能部として機能する。
具体的には、車両運転者による走行が成される毎にその時の経路情報に応じた速度、加速度相当の走行消費電力量(kwh/km)と、該速度、加速度に達する使用頻度相当の値(加速度使用率とも記す)δとをそれぞれ取得した上で所定反映比率で更新して消費電力量データを取り込み、サーバー30に送って蓄積処理する。ここで、制御部10の消費電力量蓄積手段(データ処理手段)110は車両の始動から停止までに電動機1が使用した消費電力量Pwを取得し、消費電力量データとして蓄積するよう機能する。
具体的には、図3に示すように、車両Cが走行予定経路E0である平坦路E1,上り路E2,下り路E3を走行するとする。この際、消費電力量蓄積手段(データ処理手段)110は走行予定経路E0で用いる走行消費電力マップmp1(図3の左側近傍)を作成し、取得する。
平坦路E1での単位距離あたりの平坦路消費電力量を読み取るよう作成され、平坦路E1の走行毎に最新データで更新され、その一例を図4に示す。図4は過去の平坦路走行時の実績データより求めた平坦路E1での各速度域とその速度域に達した際の加速度情報と関連つけた単位距離あたりの相当の平坦路走行消費電力量(kwh/km)を実績値を反映して作成された走行消費電力マップmp1を示す。
この走行消費電力マップmp1では、各速度域(km/h)と、同車速域に達する加速度(m/s2)が複数域に区分されて、両値の交差する書込みエリアに単位距離あたりの走行消費電力量(kwh/km)値が書き込まれている。ここでは単位距離あたりの走行消費電力量(kwh/km)値が消費電力計603により単位距離毎に計測され、その計測値の所定走行距離毎の平均値を求める。更に、この平均値からなる最新値の走行消費電力量(kwh/km)は先行する値に対して所定反映比率α(例えば0.2)で受入、書き換え、更新することで、運転者の車速での癖である運転特性を反映する程度を適宜調整できる。
ここで、図5は、平坦路走行での電力消費運転で用いる加速度使用率を各速度に達する際使用した加速度のデータ個数を加速度使用率の実績値として求めた加速度使用率蓄積手段である速度、加速度ヒストグラムmh1を示す。
この速度、加速度ヒストグラムmh1は、車両の始動から停止までに、変化する各速度(km/h)の所定走行距離毎の平均速度を求める。その車速毎に、同車速に達する際使用した加速度(m/s2)のデータ数の比率(全データ数に対する比率)を加速度使用率の実績値として取得する。同使用率の値は先行する車速毎に得られている加速度使用率の値に対して所定反映比率β(例えば0.2)で受入、書き換え、更新されることで、運転者の加速での癖である運転特性を反映する程度を適宜調整できる。得られた更新データはサーバー30に送信され、書き換え蓄積される。
ここで、加速度ヒストグラムmh1中の加速度使用率である加速度(m/s2)のデータ数の比率は、全書込みエリアの値(全データ数)の加算合計が1となるように設定され、全エリアの加速度使用率が車両Cの1走行中での
加速度使用率を示すように設定している。
この場合も、速度(km/h)と、その速度域に達した際の加速度(m/s2)が複数の車速域に区分され、両値の交差する書込みエリアに上り路E2走行域に達する毎に、速度、加速度に達する加速度使用率の実績値を書き込み、更新する。更新データはサーバー30に蓄積される。
この場合も、速度(km/h)、加速度(m/s2)が複数の車速域に区分され、両値の交差する書込みエリアに下り路走行域に達する毎に、速度、加速度に達する加速度使用率の実績値を書き込み、更新する。更新データはサーバー30に蓄積される。
この設定手段140は、表示装置20であるナビゲーション装置20側の操作部210、表示制御部240及び車外のサーバー30と協働して機能する。
ここで、設定手段140は操作部210及び表示制御部240を介して、サーバー30側より経路情報を取得する処理を行う。経路情報としては走行予定経路の距離情報E0,E1,E2,E3と、時間情報(現時点から目的地到達の予想経過時間)と、渋滞情報(渋滞消費電力量予測値Pad)とが取得される。
まず、設定手段140は車両Cの走行予定経路E0を設定する。図3に示すように、出発地点より目的地点に向かうとして、それら位置データを操作部210より表示装置であるナビゲーション装置20に入力し、表示部220に走行予定経路E0が表示される。一方、サーバー30からは走行予定経路E0、平坦路E1,上り路E2,下り路E3の道路情報が取り込まれる。
更に、設定手段140は走行予定経路E0の出発地で現在の渋滞情報を取得する。
ここで、サーバー30から走行予定経路E0内にある他車情報である渋滞域情報が送信されると、それが平坦路E1,上り路E2,下り路E3のどのエリアか判定する。次いで、サーバー30側より平坦路E1,上り路E2,下り路E3における当該各領域間の他車の最新の各平均車速vf1、vf2、vf3を読み取る。
この場合、渋滞情報の出ている走行域の距離区間での加速度使用率を渋滞用δjに修正する。即ち、渋滞区間の走行域での距離加速度使用率データを補正し、例えば、車速域を0〜10速度(km/h)で、加速度域を0.5〜1.0(m/s2)に修正し、このデータに沿い走行すると推定する。
具体的に説明する。図3に示すように、車両Cが出発地点より目的地点に向かうと仮定して、表示装置であるナビゲーション装置20に入力し、表示部220に走行予定経路E0が表示される。一方、サーバー30を介して設定手段180は走行予定経路E0、平坦路E1,上り路E2,下り路E3の道路情報を取り込む。
この際、上り路E2を平坦路E1相当分消費電力量Pw2がすでにPwA1に含まれている。
このため、このPw2を補正して、上り路E2で追加消費されると見做される、図2(b)に示すような、上り勾配消費電力量(=MG/η×h)(kwh/km)を補正値として演算する。
ここでは、図2(d)に示すような、上り実効重量を演算式(=MG/η)で算出する。ここでM(車両総重量)とG(重力加速度)の乗算値をη(消費電力量のうち位置エネルギーに変換される割合)で除算し、上り実効重量(図2(b)、(d)、図3のmp2参照)を求める。その上り実効重量に上り路E2の標高差h(サーバー30からのデータによる)を乗算して、上り路補正値としての上り勾配消費電力量(=MG/η×h)を求める。
なお、M(車両総重量)は所定標高差dhの上り路走行毎に消費電力量(消費電力計603で求める)を求め、上り勾配消費電力量(=MG/η×h)の式に代入して逆算する。この逆算で求めたM(車両総重量)は最新の乗員や荷物の変動を考慮した車体総重量となる。このような値を車体基準値(前回値を使用)に所定比率で反映させ、更新することで、精度よい最新のM(車両総重量)を使用保持できる。
このため、このPw3を補正して、下り路E3で負の消費、即ち発電されると見做される、図2(b)に示すような、下り勾配回生発電電力量(=−εMGh’)(kwh/km)で補正する。
更に、下り実効重量εMGに下り路E3での下り標高差h’を乗算して、下り回生電力である負の下り勾配消費電力量(=−εMGh’)を求める。なお、この下り勾配消費電力量の値は下り路E3での発電エネルギであるので、消費に対する負の値として演算処理する。なお、この回生エネルギにつき後述の給電力算出手段130において補足説明する。
空調(エアコン)駆動装置70に駆動制御されるエアコン710は走行予定経路E0での出発時より目的地到達の間において、外気温度や指定温度差により消費電力量が異なる。
ここで車両Cの乗員が出発地で好みのエアコン指定温度をセットし、走行を継続して目的地に向かう場合に、外気温度の相違、および出発時の指定温度の相違を考慮したエアコン消費電力量(kw)の実績値に応じたエアコン消費電力マップme1を作成した。
図8にはエアコン消費電力マップme1の一例を示す。ここで、空調初期運転モードより空調定常運転モードにわたる経過時間域と外気温度域の両値が交差する各書込みエリアに、実測値データであるエアコン運転電力量(kw)をエアコン消費電力計701、外気温度計(温度センサ)720より取り込み、実績値で更新し、書き込んでいる。この際、各書込みエリアのエアコン運転電力量(kw)は先行する値に対して最新値を所定反映比率α’(例えば0.2)で受入、書き換え、更新することで、作動モードの変化や、運転者の指定温度、外気温度との差を含むエアコン消費電力特性を反映したエアコン消費電力マップme1を更新し、サーバー30に蓄積できる。
まず、平坦路E1,上り路E2,下り路E3から成る走行予定経路E0の全域を平坦路相当域とした平坦路相当の消費電力量予測値PwA1を求める。
その上で、平坦路相当の消費電力量予測値PwA1に、上り勾配消費電力量(=MG/η×h)と、下り勾配消費電力量(=−εMGh’)との補正処理を加えて全走行路での走行消費電力予測値PwAを演算する。
ここで消費電力量予測値算出手段160が渋滞補正値算出手段150と協働して行う渋滞補正機能を説明する。
更に、上り路E2では上り路E2で用いる速度、加速度ヒストグラムmh2の加速度使用率を渋滞補正値(加速度使用率を渋滞用δj)として同様に求める。更に、下り路E3で刃下り路E3で用いる速度、加速度ヒストグラムmh3の加速度使用率を渋滞補正値(加速度使用率を渋滞用δj)として同様にして求める。
このような消費電力量予測値算出手段160は渋滞補正値算出手段150からの渋滞補正指令を受けると、この指令に沿い、走行消費電力量を渋滞情報で補正される。
供給可能電力量予測値算出手段130は車両の電池(バッテリ)40からの充電レベル情報に基づき供給可能電力量予測値Qpbを算出する。
ここでは出発地におけるバッテリの残存容量(SOC)がバッテリ残存容量計604で読み取られ、残存容量(SOC)である充電レベル情報に基づく放電可能電力量より供給電力量Qpbが供給電力量予測値として算出できる。
このような経緯より、供給電力算出手段130は電池(バッテリ)40からの充電レベル情報に基づく放電可能電力量に応じた発電量のみから供給電力量予測値Qpbが算出される。
空調消費電力算出手段150は車両Cの空調を行う空調機(エアコン)710の走行予定経路E0上における駆動状況に応じたエアコン消費電力量予測値を算出するもので、空調機(エアコン)710のエアコン駆動装置70と信号の授受を行う。エアコン駆動装置70は車両制御装置(PCU)60からの駆動指令に応じて空調制御を行う。
このため、空調消費電力算出手段150はエアコン消費電力マップme1を用いることで、作動モードの変化や、運転者の指定温度、外気温度との差を考慮したエアコン消費電力量予測値Pa1を取得できる。
このようなエアコン消費電力量予測値Pa1を取得後、消費電力量予測値算出手段160は、図2(a)のように、走行予定経路E0の全走行消費電力量予測値PwAAを走行予定経路E0の走行消費電力量予測値PwA(or PwAj)にエアコン消費電力量予測値Pa1を加算して求める。
その上で、走行可否判定手段170は目的地到達が可能、あるいは、不可能であることを表示装置20の表示制御部240を介して表示部220で行う。
その表示部220の判断表示に応じて、運転者は目的地到達が不可能であると、出発前に再充電を行うか、適宜到達可能と推定される地点の充電スタンドを確認して走行に入ることが出来る。
車両Cの走行時に図6の走行実績情報の蓄積処理のステップs1に達すると、平坦路E1ではステップs2に、上り路E2ではステップs3に、下り路E3ではステップs4に進む。ステップs3で単位距離あたりの走行消費電力マップ(図4のmp1)を実績値で更新し、平坦路走行中はステップs5、s3が繰り返される。平坦路を抜けるとステップs6,7に進み、平坦路の平均速度を計算し、平坦路E1の速度、加速度ヒストグラムmh1の所定速度化速度エリアを更新する。
次いで、下り路E3区間にステップs4で入り、次いで通過すると、ステップs11〜s13に進む。ここで、下り実効重量mp3を演算式(=εMG)でもとめ、蓄積処理し、ついで、下り路の平均速度計算をし、更に、下り路E3の速度、加速度ヒストグラムmh3(図3参照)が更新される。
ステップa9、a11で標高差h’の下り路E3であると、下り実効重量を演算式(=εMG)で求め、これに下り路E3の標高差h’を乗算して、単位距離あたりの下り路走行相当分消費電力量Pw3/L(kwh/km)を負の補正値(回生発電量)として演算する。
ここで、図9のフローチャートのエアコン実績情報の蓄積処理でのステップb1に達すると、表示装置であるナビゲーション装置20にルート設定指示が入力されるのを待つ。入力でステップb2〜b6の処理を行う。
ステップb2ではサーバーの他車の実績情報データベース30−3から自社が通過する予定時間の当該区間の他車の平均車速を予測値として取得し、目的地までの走行時間を予測する。更に、サーバーの気象情報データベース30−4からルート上の走行時間帯の外気温度の予測値を取得する。更に、サーバーのエアコン消費電力実績情報データベース30−5からルート走行中のエアコン消費電力Pa1(=pawa+pawb+pawc+・・・・+pawn)を演算し、予測値を取得する。更に、走行中において、エアコン消費電力実績値をエアコン消費電力計701より順次取得し、蓄積し、エアコン消費電力実績情報データベース30−5に蓄積する。
このような図9のフローチャートのエアコン実績情報の蓄積処理が成されることで、図7の走行消費電力予測処理のステップa11では最新のエアコン消費電力計603、外気温度計720より取り込んだ実績値で演算済みのルート走行中のエアコン消費電力Pa1を取得する。
この後、制御部10のデー走行可否判定手段160において、走行予定経路E0の全走行消費電力量予測値PwAAと供給電力算出手段130から供給電力量予測値Qpbを対比し、PwAA<Qpb)を判断する。更に、満たされると判断すると目的地到達が可能との表示を表示装置20の表示制御部240を介して表示部220で行うことが出来る。
また、これまでに走行した道路において、渋滞区間における走行データを渋滞走行データとして蓄積し、渋滞走行データからヒストグラムの補正値δ1を算出してもよい。この場合、この補正値δ1は、速度、加速度ヒストグラムを渋滞した道路に最適化したマップへ補正する渋滞補正値である。また、渋滞走行データは、渋滞区間走行時に使用された速度、加速度を取得し、蓄積される。そして、補正値δ1は該渋滞走行データと速度、加速度ヒストグラムを比較することにより算出される。
このように、走行予定経路E0での現在の他車両の渋滞情報を車外のネットワーク30より読み取り、現在の渋滞情報に応じた渋滞消費電力量(増量修正されている)を算出し、これを用いて目的地到達が可能か否かを判断するので、最新の渋滞情報を容易に確保でき、目的地到達が可能か否かを精度よく判断できる。
なお、本実施形態では消費電力量予測値の演算中に車両Cの下り路E3の走行中にエンジン1の発電機が発電可能な発電可能電力量相当の発電エネルギを負の消費電力量である下り勾配消費電力量(=−εMGh’)とし設定して走行消費電力量予測値中に含んでいる。このため、本来発電機が発電可能な下り勾配での発電電力量(=−εMGh’)を供給電力算出手段130の供給電力量予測値Qpに含ませていない。
上述の車両の目的地到達推定装置はネットワークを介して車外のサーバー30にデータの蓄積を行うとしたが、場合により、サーバー30を車内に装備してもよい。
10 制御部
20 表示装置
30 サーバー(実績演算データの蓄積手段)
110 消費電力量蓄積手段(データ処理手段)
120 加速度使用率蓄積手段
130 供給可能電力量予測値算出手段
140 設定手段
150 渋滞補正値算出手段
160 消費電力量予測値算出手段
170 走行可否判定手段
α 走行消費電力値の所定反映比率
β 所定反映比率
δ 加速度使用率(速度、加速度に達する使用頻度相当値)
δ1 加速度使用率の渋滞用の値
mp1(n) 走行消費電力量演算データ
mh1(n) 速度、加速度ヒストグラム
C 車両
E0 走行予定経路
E1 走行予定経路
E2 上り路
E3 下り路
MG/η×h 上り勾配消費電力量
−εMGh’ 下り勾配消費電力量(回生発電量)
Pad 渋滞消費電力量予測値
Pw 走行消費電力量
Pw11 平坦路走行相当分消費電力量
Pwn 走行相当分消費電力量
Pw2/L 単位距離あたりの走行相当分消費電力量
Pw21 上り路走行相当分消費電力量
PwA 走行消費電力量予測値
PwAA 全走行消費電力量予測値
Qpb 供給電力量予測値
SOC バッテリの残存容量(充電レベル情報)
Claims (3)
- 車両の始動から停止までに電動機が使用した消費電力量を取得し、所定の車速と当該車速に達した際の加速度とに関連付けた消費電力量データとして蓄積する消費電力量蓄積手段と、
前記車両の始動から停止までに、所定の車速ごとに当該車速に達した際の加速度を順次取得し加速度使用率データとして複数の車速域に区分して蓄積する加速度使用率蓄積手段と、
前記車両のバッテリからの充電レベル情報に基づき供給可能電力量予測値を算出する供給可能電力量予測値算出手段と、
前記車両の走行予定経路を設定し、前記走行予定経路の少なくとも距離情報と、渋滞情報とを含む経路情報を取得する設定手段と、
前記設定手段により取得した前記渋滞情報に前記走行予定経路の渋滞を示す情報が含まれている場合、前記車両が前記走行予定経路で消費する消費電力量予測値を、前記距離情報と、前記消費電力量データと、前記複数の車速域のうち最も低速域における前記加速度使用率データとに基づき算出する消費電力量予測値算出手段と、
前記供給可能電力量予測値と前記消費電力量予測値とに基づき前記走行予定経路が走破可能かを判断する走行可否判定手段と、
を備えたことを特徴とする車両の目的地到達推定装置。 - 請求項1に記載の車両の目的地到達推定装置において、
前記設定手段は、前記走行予定経路での現在の渋滞情報を外部ネットワークより受取る、
ことを特徴とする車両の目的地到達推定装置。 - 請求項1又は2に記載の車両の目的地到達推定装置において、
前記車両に搭載されると共に、検出した現在地から指定した目的地までの走行予定経路の経路情報を表示する表示装置を備え、前記走行可否判定手段からの目的地到達か否かの判断結果を前記表示装置で表示する、
ことを特徴とする車両の目的地到達推定装置。
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