JP6205727B2 - 形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、光学式形状測定装置、及び構造物製造システム - Google Patents

形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、光学式形状測定装置、及び構造物製造システム Download PDF

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本発明は、測定対象(被測定物)の3次元形状を測定する形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、光学式形状測定装置、及び構造物製造システムに関する。
工業製品等の物体の表面形状を測定する技術は従来から種々提案されており、例えば、測定対象(被測定物)にスリット光を照射して、スリット光の照射方向とは異なる方向から撮影された測定対象の断面形状に対応して形成される光切断線の像から被測定物の三次元形状を測定する光切断法が知られている(特許文献1を参照)。この特許文献1に記載の形状測定装置は、測定対象を載置するステージを、直交する2方向の回転軸周りに回転可能に構成することにより、光プローブと測定対象との相対的な位置合わせが容易に行えるようにしている。
米国特許出願公開第2012/0194651号明細書
ところで、上述の光切断線により測定対象の形状測定を行う例として、例えば、ギアの歯面を歯切り盤等で形成する場合に、切削工程、研磨工程、コーテイング(塗布)工程において、歯面が設計図通りに正しく形成されているかを逐次に測定するインライン型の形状測定を行う場合がある。
このインライン型の歯面の形状測定において、ユーザは、形状測定を行う基準となる歯面を予め定めておき、それぞれの工程ごとに常に同じ歯面の形状測定を行うようにしている。
この同じ歯面を形状測定装置で測定する場合に、ユーザは、測定する歯面を特定するためにギアの面上(例えば、側面上)に予めマークを付けておき、ユーザは、このマークを目印にしてギアの歯面と撮像部との位置合わせを行っていた。しかしながら、この目視による方法では、位置合わせの誤差として2歯以上間違えることはないが、1歯分程度の誤差が発生することがある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、測定対象の形状の基準位置を正確に設定して、測定対象の形状を測定することができる、形状測定方法、構造物製造方法、形状測定プログラム、光学式形状測定装置、及び構造物製造システムを提供することにある。
本発明の一実施形態は、光プローブからの測定光を測定対象の第1領域に照射する照射ステップと、前記測定光が照射された前記第1領域の像を前記光プローブの撮像部で撮像し、撮像した前記第1領域の像の画像データを生成する撮像ステップと、前記撮像ステップにおいて生成された前記画像データと、基準画像データとに基づいて、基準領域の位置に対する前記測定対象の第1領域の像の位置の偏差を示す偏差情報を算出する偏差算出ステップと、前記光プローブと前記測定対象との相対位置を変えながら、前記光プローブにより前記測定対象の各部位の位置を測定する測定ステップと、前記測定ステップでの測定開始時において前記測定対象に対する前記光プローブの相対位置、前記画像データの前記測定光の像の画像位置、または前記測定ステップにより得られた前記測定対象の各部位の位置のいずれかを、前記偏差算出ステップで算出された偏差情報に基づき、補正する補正ステップと、を有する形状測定方法である。
また、本発明の一実施形態は、構造物の形状に関する構造物設計情報を作製することと、前記構造物設計情報に基づいて前記構造物を作製することと、作成された前記構造物の形状を、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の形状測定方法を用いて生成した撮像画像に基づいて測定することと、前記測定によって得られた形状情報と、前記構造物設計情報とを比較することと、を含む構造物製造方法である。
また、本発明の一実施形態は、形状測定装置のコンピュータに、光プローブからの測定光を測定対象の第1領域に照射する照射ステップと、前記測定光が照射された前記第1領域の像を前記光プローブの撮像部で撮像し、撮像した前記第1領域の像の画像データを生成する撮像ステップと、前記撮像ステップにおいて生成された前記画像データと、形状測定の基準である測定基準物の前記第1領域に対応する基準領域の像が撮像されている基準画像データとに基づいて、前記基準領域の位置に対する前記測定対象の第1領域の位置の偏差を示す偏差情報を算出する偏差算出ステップと、前記偏差情報に基づいて、前記測定対象の測定条件を設定する測定条件設定ステップと、前記光プローブと前記測定対象との相対位置を変えながら、前記光プローブにより前記測定対象の位置を測定する測定ステップと、前記測定ステップでの測定開始時において前記測定対象に対する前記光プローブの相対位置、前記画像データの前記測定光の像の画像位置、または前記測定ステップにより得られた前記測定対象の各部位の位置のいずれかを、前記偏差算出ステップで算出された偏差情報に基づき、補正する補正ステップと、を実行させるための形状測定プログラムである。
また、本発明の一実施形態は、測定光を測定対象に照射する照射部と、前記測定光が照射された前記測定対象の像を撮像し、撮像した前記測定対象の像の画像データを生成する撮像部と、前記撮像部に対して前記測定対象を載置する載置部と、前記載置部に対して相対的に前記照射部又は前記撮像部を相対的に移動するように前記載置部または前記照射部及び前記撮像部の少なくとも一方を駆動する駆動部と、前記載置部の位置情報又は前記撮像部の位置情報を検出する位置検出部と、前記位置検出部が検出した前記位置情報と、前記測定対象の第1領域を前記撮像部が生成した前記画像データと、基準画像データとに基づいて、基準領域の位置に対する前記測定対象の第1領域の位置の偏差を示す偏差情報を算出する偏差算出部と、前記偏差情報及び前記撮像部が生成した前記画像データにより、前記測定対象の3次元座標を測定する測定部前記測定部での測定開始時において前記測定対象に対する前記撮像部及び前記照射部の相対位置、前記画像データの前記測定光の像の画像位置、または前記測定部により得られた前記測定対象の各部位の位置のいずれかを、前記偏差算出部で算出された偏差情報に基づき、補正する補正部と、を有する光学式形状測定装置である。
また、本発明の一実施形態は、構造物の形状に関する構造物設計情報を作製する設計装置と、前記構造物設計情報に基づいて前記構造物を作製する成形装置と、作成された前記構造物の形状を、撮像画像に基づいて測定する上記の光学式形状測定装置と、前記測定によって得られた形状情報と、前記構造物設計情報とを比較する検査装置と、を含む構造物製造システムである。
本発明によれば、測定対象の形状を正確に測定することができる。
本発明の第1実施形態に係る光学式形状測定装置の概略構成を示す模式図である。 光学式形状測定装置の構成の一例を示す図である。 機械座標系(グローバル座標系)と測定物座標系(ギア座標系)との関係を示す図である。 基準画像データの取得例について説明するための図である。 測定対象の基準位置の設定例を示す図である。 光学式形状測定装置における3次元形状の測定処理の流れを示す図である。 偏差算出部と3次元データ算出部の構成例を示す図である。 画像データと基準画像データとのマッチング動作について説明するための図である。 偏差Δθについて説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る光学式形状測定装置の構成の一例を示す図である。 曲りばかさ歯車の基準位置への回転動作について説明するための図である。 光束ケラレについて説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る光学式形状測定装置の構成の一例を示す図である。 アラインメント制御部の動作について説明するための図である。 アラインメント制御の処理の流れを示す図である。 測定条件設定装置の構成例を示す図である。 本実施形態による形状測定装置を備えた構造物製造システムの構成を示すブロック図である。 構造物製造システムにおける処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態による光学式形状測定装置について図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、用語[像]とは、光束がつくる物体の像を意味し、「画像データ」とは「像」を撮像素子が電気信号に変換した情報を意味し、「3次元座標値」とは3次元成分(例えば、X,Y,Z成分)により表現される空間内の1点の座標を意味し、「点群データ」とは、複数の3次元座標値があつまった、物体の(表面の)形状を示す情報を意味する。
また、用語「第1領域」とは、光プローブからの測定光が測定対象に照射されて測定が行われる測定領域を意味し、用語「基準領域」とは、基準画像データを生成するために使用される測定基準物(例えば、歯車の基準となる歯面)の上記第1領域に対応する領域を意味する。
[第1実施形態]
(形状測定装置の概略構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学式形状測定装置100の概略構成を示す模式図である。また、以下の説明において、「光学式形状測定装置」を、単に「形状測定装置」とも呼ぶ。
図1に示す形状測定装置100は、測定機本体1と制御ユニット40(図2を参照)とを備えている。図1に示されるように、測定機本体1は、水平な上面(基準面)を備えている基台2と、この基台2上に設けられ、測定ヘッド13を支持して移動させる移動部10と、基台2上に設けられ測定対象(被測定物)3を載置する支持装置30とを備えている。ここで、本実施形態の形状測定装置100は、例えば、歯車やタービンなど円周方向に周期的に配列されかつ円周方向とは異なる方向に延在した凹凸形状の表面を有する測定対象3の表面形状を測定する。特に、歯車やタービンなどは、円周方向を含む面に対して垂直方向から射影した形状について、当該円周方向に中心に対して、放射状に凸部の稜線又は凹部の谷線が形成されている。したがって、凹凸形状が延在した方向の一例として、このような凸部の稜線や凹部の谷線が対応する。
ここで、この基台2の基準面を基準とする直交座標系(機械座標系)を定義する。互いに直交するX軸とY軸とが基準面に対して平行に定められ、Z軸が基準面に対して直交する方向に定められている。また、基台2には、Y方向(紙面に垂直な方向でこれを前後方向とする)に延びるガイドレール(不図示)が設けられている。
移動部10は、そのガイドレール上をY方向に移動自在に設けられ、支柱10aと、支柱10aと対をなす支柱10bとの間で水平に延びるように架け渡された水平フレーム10cとを備え、門型の構造体を形成している。また、移動部10は、水平フレーム10cにおいて、X方向(左右方向)に移動自在に設けられたキャリッジ(不図示)を備えており、そのキャリッジに対してZ方向(上下方向)に移動自在に設けられた測定ヘッド13を備えている。
測定ヘッド13の下部には、測定対象3の形状を検出する光プローブ20が設けられている。この光プローブ20は、光プローブ20の下方に配置される測定対象3との距離を検出するように、測定ヘッド13に支持されている。特に、本実施の形態における光プローブ20は、光切断法を利用した測定方式の光プローブであり、図示されていないラインパターンを投影するための照射部21と、ラインパターン投影部による投影方向とは違う方向に光軸が設定された撮影光学系と撮像素子を有する。なお、撮影光学系と撮像素子は合わせて、撮像部22として後述する。ところで、測定ヘッド13の位置を制御することにより、光プローブ20の位置を移動させることができる。また、光プローブ20とキャリッジとの間には、Z軸方向と平行な軸に対して光プローブ20を回転するヘッド回転機構13aを有している。
また、移動部10の内部には、入力される駆動信号に基づき測定ヘッド13を3方向(X、Y、Z方向)に電動で移動させるヘッド駆動部15(図2を参照)と、測定ヘッド13の座標を検出し測定ヘッド13の座標値を示す信号を出力するヘッド位置検出部18(図2を参照)と、が設けられている。
基台2上には、支持装置30が設けられている。支持装置30は、ステージ31と、支持テーブル(回転機構)32とを備えている。
ステージ31は、測定対象3を載置して把持する。
支持テーブル(回転機構)32は、直交する2方向の回転軸周りにステージ31を回転可能に支持することによりステージ31を基準面に対して傾斜または水平回転させる。本実施形態の支持テーブル32は、例えば、垂直(Z軸方向)に延びる回転軸Agを中心として水平面内で図1に示すA方向に回転可能、かつ、水平(X軸方向)に延びる回転軸Bgを中心として図1に示すB方向に回転可能にステージ31を支持している。
また、支持装置30には、入力される駆動信号に基づきステージ31を回転軸Ag及び回転軸Bg回りに電動でそれぞれ回転駆動させるステージ駆動部16(図2を参照)と、ステージ31の座標を検出し、ステージ座標値を示す信号を出力するステージ位置検出部19(図2を参照)とが設けられている。
制御ユニット40は、制御部41と、入力装置42と、モニタ43とを備える。
制御部41は、測定機本体1を制御する。その詳細は後述する。入力装置42は、各種指示情報を入力するキーボードなどであり、この入力装置には、ジョイステックが付加されることもある。モニタ43は、計測画面、指示画面、計測結果等を表示する。
続いて、図2を参照し、形状測定装置100の構成について説明する。
測定機本体1は、駆動部14と、位置測定部17と、光プローブ20とを備えている。
また、駆動部14は、前述のヘッド駆動部15と、ステージ駆動部16とを備えている。
ヘッド駆動部15は、支柱10a、10b(図1)をY方向に駆動するY軸用モータ、キャリッジをX方向に駆動するX軸用モータ、測定ヘッド13をZ方向に駆動するZ軸用モータ及び光プローブ20をZ軸方向と平行な軸に回転するヘッド回転用モータを備えている。ヘッド駆動部15は、後述の駆動制御部52から供給される駆動信号を受け取る。ヘッド駆動部15は、その駆動信号に基づき測定ヘッド13を3方向(X、Y、Z方向)に電動で移動させる。
ステージ駆動部16は、支持テーブル(回転機構)32を介して、ステージ31を回転軸Ag回りに回転駆動するロータリ軸用モータ及び回転軸Bg回りに回転駆動するチルト軸用モータを備える。また、ステージ駆動部16は、駆動制御部52から供給される駆動信号を受け取り、受け取った駆動信号に基づき、支持テーブル32により。ステージ31を回転軸Ag及び回転軸Bg回りに、電動でそれぞれ回転させる。また、ステージ駆動部16は、測定光が照射される測定対象3の位置を、円周方向に対応して定められる光プローブ20の移動方向に相対的に移動させる。また、ステージ駆動部16は、光プローブ20を、測定対象3に対して光プローブ20の移動方向に相対的に移動させる。また、ステージ駆動部16は、測定対象3の中心軸Zgと回転移動の回転軸Agとを一致させて測定対象3を回転移動させる。
位置測定部17は、前述のヘッド位置検出部18と、ステージ位置検出部19とを備えている。
ヘッド位置検出部18は、測定ヘッド13のX軸、Y軸、及びZ軸方向の位置及びヘッドの設置角度をそれぞれ検出するX軸用エンコーダ、Y軸用エンコーダ、Z軸用エンコーダ、及びヘッド回転用エンコーダを備えている。また、ヘッド位置検出部18は、それらのエンコーダによって測定ヘッド13の座標を検出し、測定ヘッド13の座標値を示す信号を後述の位置検出部51へ供給する。
ステージ位置検出部19は、ステージ31の回転軸Ag及び回転軸Bg回りの回転位置をそれぞれ検出するロータリ軸用エンコーダ及びチルト軸用エンコーダを備えている。また、ステージ位置検出部19は、それらのエンコーダを用いて、ステージ31の回転軸Ag及び回転軸Bg回りの回転位置を検出し、検出した回転位置を表す信号を位置検出部51へ供給する。
なお、図3は、グローバル座標系である機械座標系と、ローカル座標系である測定物座標系(ギア座標系とも呼ぶ)との関係を示す図である。図3(A)に示すように、機械座標系として、基台2(図1)の基準面を基準とする機械座標系(直交座標系X,Y,Z)が定義されている。また、図3(B)に示すように、測定対象としての曲りばかさ歯車3(SBG)が載置されるステージ31に対しても、ギア座標系Xg,Yg,Zgが定義されている。つまり、曲りばかさ歯車3(SBG)の実際の測定においては、機械座標系X,Y,Z中に、更に曲りばかさ歯車3(SBG)の設計図面情報(CAD情報)に対応させてギア座標系Xg,Yg,Zgが構築されている。
ここで、図3(A)に示すように、ギア座標系における点Pgを定め、ステージ31の載置面(Xg−Yg面)が基台2の基準面(X−Y平面)に平行になるように置かれているとすると、このギア座標系における点Pgの座標は、式(1)として示される。
Figure 0006205727
そして、ステージ31を、回転軸Ag(ギア座標系の中心軸Zgと一致)を回転中心とし、機械座標系のX軸方向を基準角度位置として、この基準角度位置から角度Δθ回転させたとする。つまり、図3(B)に示すように、ギア座標系のXg軸を、Zg軸(Ag軸と一致)を回転中心として、機械座標系のX軸と平行な方向から角度Δθの位置に回転させたとすると、この点Pgのギア座標系から機械座標系への変換式は、式(2)として示される。
Figure 0006205727
ここで、Omは、ギア座標系の中心点Ogにおける機械座標を示すベクトルであり、Mgは、機械座標系のX軸とギア座標系のXg軸がなす角度Δθに対応する回転行列である。
この式(2)を一般化すると、下記式(3)となる。
Figure 0006205727
こここで、Mは、ギア座標系上の点Pgの位置を機械座標系の座標に変換するマトリックス(変換行列)である。この式(3)により、曲りばかさ歯車3(SBG)上の点Pgが、機械座標系の位置により示される。
なお、図1に示すように、ステージ31は、回転軸Agを中心として水平面内でA方向に回転可能であるとともに、水平(X軸方向)に延びる回転軸Bgを中心としてB方向に回転可能であり、ステージ31が回転軸Bgを中心としてB方向に回される場合は、上記マトリックスMは、回転軸Bgによる回転位置の変化を含むものとして生成される。
図2に戻り、光プローブ20は、照射部21と、撮像部22とを備えており、光切断方式により測定対象3の表面形状を検出する。つまり、光プローブ20は、照射部21と撮像部22との間の相対的な位置が変化しないように、固定部(不図示)により照射部21と撮像部22とを固定して保持している。そして、駆動部14は、光プローブ20とステージ(載置部)31上に載置された測定対象3とを相対的に移動させる。
この光プローブ20は、照射部21による測定光の照射方向と撮像部22による撮影方向は異なる方向に設定するように照射部21と撮像部22を固定する。つまり、照射部21は、所定の光量分布を有する測定光を、測定対象3の表面の法線方向に対応して定められる照射方向(第1方向)によって測定対象3の測定領域(第1領域)に照射する。この測定光は、例えば、平面に照射された場合にライン状に形成される光量分布を有している。この場合、測定対象3に照射された測定光は、測定対象3の凹凸形状に応じて長手方向が設定されたたライン状の投影パターンを測定対象3に投影することで形成される。このような測定光は、例えば、点光源から発せられた光が屈折または掃引されてライン状に形成されてもよい。このライン状に形成された測定光によって、測定対象3の表面に光切断線が形成される。つまり、光切断線は、測定対象3の表面形状に応じて形成される。
ここで、例えば、測定対象3としての歯車の形状を測定する場合、照射部21は、測定対象3の歯車が有する歯の表面にある形状に応じた光量分布を有する測定光を、歯の歯面の法線方向に対応して定められる照射方向(第1方向)によって歯面に照射する。この場合、光切断線は、測定対象3の表面形状(例えば、歯車の歯面の形状)に応じて形成される。
撮像部22は、測定光が照射された表面の所定の方向(測定対象3の円周方向とは異なる方向)に対応して定められる撮像方向(第2方向)から測定光が投影された測定領域の撮像画像を生成する。例えば、本実施形態の撮像部22は、測定対象3の凹凸形状が延在する方向を撮像方向(第2方向)にして、測定光が撮像された撮像画像を生成する。ここで、測定対象3が歯車である場合には、測定対象3の凹凸形状(つまり歯車の歯)が延在する方向は、例えば歯車の歯すじの方向である。この場合、本実施形態の撮像部22は、測定対象3としての歯車の歯すじの方向から測定光が投影された歯面の像を撮像画像として生成する。このように、撮像部22は、照射部21からの照射光により測定対象3の表面に形成される光切断線を撮像する。
また、撮像部22は、測定対象3の表面に形成される陰影パターンを撮像し、撮像した画像情報を画像データとして制御ユニット40へ供給する。これにより、制御ユニット40は、形状測定データを取得する。撮像部22は、CCD(Charge Coupled Device)、C−MOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの個体撮像素子を備えている。
ここで、例えば、測定対象3としての歯車の形状を測定する場合、撮像部22は、測定光が照射された歯面の歯すじの向きに対応して定められる撮像方向(第2方向)から光切断線が撮像された撮像画像を生成する。
(制御ユニット40についての説明)
続いて、制御ユニット40について説明する。制御ユニット40は、制御部41と、入力装置42と、モニタ43とを備える。
入力装置42は、ユーザが各種指示情報を入力するキーボードなどを備えており、例えばキーボードに入力された指示情報を検出し、検出した指示情報を記憶部53に書き込み記憶させる。本実施形態の入力装置42には、例えば、測定対象3の種類が指示情報として入力される。例えば、測定対象3が歯車である場合に、入力装置42には、測定対象3の種類としては、歯車の種類(例えば、平歯車SG、はすば歯車HG、かさ歯車BG、曲りばかさ歯車3(SBG)、ウォーム歯車WGなど)が指示情報として入力される。
モニタ43は、データ出力部54から供給された測定データ(全測定ポイントの座標値)等を受け取る。モニタ43は、受け取った測定データ等を表示する。また、モニタ43は、計測画面、指示画面等を表示する。
制御部41は、位置検出部51と、駆動制御部52と、記憶部53と、データ出力部54と、測定制御部55と、基準画像入力部56と、偏差算出部57と、3次元データ算出部59とを備えている。
位置検出部51は、ヘッド位置検出部18から出力される座標信号により、ヘッド位置検出部18に支持されている光プローブ20の位置、すなわち水平方向における観察位置と上下方向における観察位置と、光プローブ20の撮像方向を検知する。また、位置検出部51は、ステージ位置検出部19から出力される回転位置を示す信号により、ステージ31の回転軸Ag及び回転軸Bg回りの回転位置を検知する。
位置検出部51は、それぞれ検知された水平方向における観察位置と上下方向における観察位置の情報と、ステージ位置検出部19から出力される回転位置を示す情報(ステージ31の回転位置情報)とから、座標情報を検出する。そして、位置検出部51は、光プローブ20の座標情報、撮像方向とステージ31の回転位置情報と、を基準画像入力部56と、偏差算出部57と、3次元データ算出部59へ供給する。
また、位置検出部51は、光プローブ20の座標情報、撮像方向とステージ31の回転位置情報とに基づいて、光プローブ20とステージ31との相対的な移動経路、移動速度、移動が停止しているか否かなどの情報を検出し、検出した情報を駆動制御部52へ供給する。
駆動制御部52は、駆動部14内のヘッド駆動部15及びステージ駆動部16に駆動信号を出力して、測定ヘッド13及びステージ31の駆動制御を行う。
記憶部53には、測定対象3の種類ごとに、測定対象3の凹凸形状が延在する方向の位置と、凹凸形状が延在する方向の位置毎に凹凸形状が延在する方向を示す情報とが関連付けられて予め記憶されている。本実施形態の記憶部53には、例えば、歯車の種類ごとに、歯車の歯すじ方向の位置と、歯すじ方向の位置毎に歯すじの方向を示す情報とが関連付けられて予め記憶されている。つまり、記憶部53には、測定ポイントの移動方向が、歯車の種類に関連付けられて予め記憶されている。また、記憶部53には、測定対象3の種類ごとに、測定対象3の測定開始位置(最初の測定ポイント)の座標値と測定終了位置(最後の測定ポイント)の座標値、及び各測定ポイントの距離間隔が、測定対象3の種類に関連付けられて予め記憶されている。また、記憶部53には、3次元データ算出部59から供給された3次元座標値の点群データが測定データ(3次元データ)として保持される。また、記憶部53には、位置検出部51から供給された各測定ポイントの座標情報が保持される。また、記憶部53には、測定対象3の設計情報(CADデータ)が保持される。
データ出力部54は、記憶部53から測定データ(全測定ポイントの座標値)等を読み出す。データ出力部54は、その測定データ等をモニタ43に供給する。また、データ出力部54は、測定データ等をプリンタやCADシステムなど設計システム(不図示)へ出力する。
[測定制御部55]
測定制御部55は、形状測定装置100における測定動作を制御する。測定制御部55は、記憶部53から、入力装置42によって記憶された指示情報(つまり測定対象3の種類)を読み出す。また、測定制御部55は、読み出した測定対象3の種類に関連付けられた測定対象3の測定範囲を示す測定ポイントの座標値、測定対象3の測定開始位置(最初の測定ポイント)の座標値、測定終了位置(最後の測定ポイント)の座標値、測定ポイントの移動方向、及び各測定ポイントの距離間隔(例えば、一定距離間隔の測定ピッチ)を示すデータ等を記憶部53から読み出す。測定制御部55は、上記読み出したデータに基づいて測定対象3に対するスキャンの移動経路を算出する。そして、測定制御部55は、算出した移動経路及び記憶部53から読み出した各測定ポイントの距離間隔(例えば、一定距離間隔の測定ピッチ)等に従って、測定ヘッド13及びステージ31を駆動させるための指令信号を駆動制御部52に供給し、ヘッド駆動部15とステージ駆動部16(移動部)とに測定ヘッド13及びステージ31を駆動させる。
例えば、測定制御部55は、移動経路及び測定ピッチに従って、測定ヘッド13の移動または移動の停止と、ステージ31の回転または回転の停止を駆動させる指令信号を供給して、光プローブ20とステージ31との相対的な位置を移動させて測定ポイント毎に停止させる。また、測定制御部55は、記憶部53から測定条件テーブルに登録された測定対象3の測定範囲の情報、例えば、測定開始点(最初の測定ポイント)位置やデータ取得ピッチ等を読み出す。
また、測定制御部55は、3次元データ算出部59により算出された点群データ(3次元データ)に基づいて、ライン光における測定対象3の法線方向を示す法線ベクトルを算出し、算出した法線ベクトルに基づいて、ライン光を照射する光プローブ20の向き(姿勢)を制御する。
この場合に、測定制御部55は、記憶部53から読み出した、現在の相対位置に対する3次元座標値の点群データと現在より過去に検出された(例えば、1つ前の)相対位置に対する3次元座標値の点群データとに基づいて、現在の相対位置における法線ベクトルを算出する。すなわち、測定制御部55は、連続する2枚のライン光の撮像画像から測定対象3の測定面の法線方向(面の傾斜情報)を示す法線ベクトルを算出する。
[基準画像入力部56]
基準画像入力部56は、測定対象3とほぼ同じ形状を有した測定基準物の基準領域(測定基準物の第1領域に対応する測定領域)の像が撮像されている基準画像データを生成する。この基準画像データを生成する方法には、測定対象3の設計情報(CADデータ)から生成することができる他、測定対象3の所定の部位、例えば、曲りばかさ歯車3(SBG)の基準となる歯面を測定基準物とし、この測定基準物となる歯面を実測することにより生成することができる。特に、測定対象3の設計情報から生成する場合には、測定ヘッド13の位置情報(X座標値、Y座標値、Z座標値)及びステージ位置検出部19の回転軸Ag及び回転軸Bg周りの回転位置情報を用いて、それらの位置から測定光を投影したときのライン光の像の形状を画像データとして生成すればよい。
本実施形態の形状測定装置100では、測定対象3をステージ31上に載置する際に、測定対象3の所定の部位(測定基準物となる部分)を基準位置に合わせて配置するとともに、この測定対象3に対して基準領域を設定し、この基準領域を撮像部22により撮像することにより基準画像データを生成する。
図4は、本実施形態の形状測定装置100における基準画像データの取得例について説明するための図である。
図4に示す例では、測定基準物となる曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面Hs1に向けて直線状のライン光Laを照射し、曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面Hs1の表面に投影される光切断線Lsを撮像部22により撮像する。
この場合に、撮像部22は、図5に示すように、まず、ユーザが、曲りばかさ歯車3(SBG)において、測定基準物となる歯面Hs1を特定する。そして、この曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面Hs1の中央、もしくは回転方向の基準が決定できる基準点であって、かつギア座標系のXg軸上に位置する点Pkを基準点に定める。そして、例えば、機械座標系のX軸方向を基準角度位置に設定し、Xg軸の方向を、この基準角度位置に対する偏差情報(Δθ)として定める。
そして、図4(A)に示すように、歯面Hs1の基準領域(基準点である点Pkを含む第1領域)に向けて直線状のライン光Laを照射し、曲りばかさ歯車3(SBG)の表面に光切断線Lsを形成し、この光切断線Lsを撮像部22により撮像する。
この場合に、図4(B)に示すように、モニタ(表示装置)の画面上に、基準領域の歯面に形成される光切断線Ls1と、隣の歯面に形成される光切断線Ls2との両方が撮像されことがある。また、光切断線Ls1の画像が、モニタ画面の中心から外れて撮像されることがある。この場合は、図4(B)に示す領域A1を、領域A2に移動させるように、例えば、曲りばかさ歯車3(SBG)の位置(より正確にはステージ31の回転位置)をa方向又はa方向と反対方向に移動させて調整するか、又は光プローブ20の位置を調整する。そして、図4(C)に示すように、光切断線Ls1の画像がモニタ画面の中心位置にくるようにする。
なお、この曲りばかさ歯車3(SBG)の位置、又は光プローブ20の位置の調整は、ユーザが手動操作で行うことを前提にしているが、形状測定装置100自身が自動で行うようにしてもよい。
そして、光切断線Ls1の画像が、モニタ画面の中心に表示された後に、基準画像入力部56は、曲りばかさ歯車3(SBG)の画像データから、光切断線Ls1の画像データを作成する。また、基準画像入力部56は、この光切断線Ls1の画像データから、基準画像データSref(測定基準物の第1領域に対応する画像データ)を生成する。また、基準画像入力部56は、基準画像データSref内の光切断線Ls1に対応する機械座標(グローバル座標)と、ギア座標(ローカル座標)とを取得し、これらの座標を基準座標情報として基準画像データSrefとともに記憶部53に記憶する。
これにより、基準画像入力部56は、図4(D)に示すような光切断線Ls1を含む基準画像データSrefを取得して、記憶部53に保存することができる。なお、基準画像データSrefと基準座標情報とは、上述のように、記憶部53に予め保持された曲りばかさ歯車3(SBG)のCADデータのシミュレーション画像と対比することにより求めるようにしてもよい。
そして、基準画像入力部56により基準画像データが取得された後、歯車3の製造時の各工程の完了時ごとに、ユーザは、曲りばかさ歯車3(SBG)をステージ31上にセットして、歯面Hs1の形状測定を行い、基準画像データに基づいて測定対象3の加工の良否を判定することになる。なお、本実施の形態では基準画像データは光切断線Ls1の像を含み、かつ周囲の画像も含めているが、本発明はこれだけに限られない。光切断線Ls1の像の部分のみを基準画像データとして、保持していてもよい。
[偏差算出部57]
偏差算出部57は、基準画像入力部56により基準画像データが取得された後、実測定において、ステージ31上に載置された曲りばかさ歯車3(SBG)の測定位置(第1領域の位置)と、基準領域の位置とのずれを示す偏差情報(偏差Δθ)を検出するための処理部である。この偏差算出部57の詳細な動作については後述する。
[測定条件設定部58]
測定条件設定部58は、測定対象3の測定条件を設定するための処理部である。後述する3次元データ算出部59は、測定ステップにおいて測定された測定対象3の各部位(測定対象となる各領域)の位置の測定結果と、測定条件設定部58において設定された測定条件とに基づいて、測定対象3の3次元座標を算出する。
この測定条件設定部58は、測定対象3の位置と、基準領域の位置との偏差に基づいて、測定結果を取得するときの設定情報(測定条件)を算出する。例えば、偏差算出部57で得られた情報から、測定開始時の初期位置を補正するための情報として使用されたり、三次元座標データ算出時に、三次元座標の原点位置を補正するための情報として用いられる。なお、本実施の形態では、測定条件設定部58は、算出した設定情報を、「設定した測定条件」として3次元データ算出部59に出力する。3次元データ算出部59は、測定条件設定部58が設定した設定情報(測定条件)に基づいて、画像データを設定する。
例えば、測定条件設定部58は、3次元座標値の算出条件として、位置検出部51から得られる位置情報(例えば、ステージ31の位置情報と撮像部22の位置情報)と、撮像部22で撮像された像の位置情報とから、3次元座標値に対する原点位置の補正値を算出する。
(3次元データ算出部59)
3次元データ算出部59は、撮像部22から供給された画像データを受け取る。3次元データ算出部59は、位置検出部51から供給された光プローブ20の座標情報、撮像方向と、ステージ31の回転位置情報とを受け取る。
この3次元データ算出部59は、測定対象3の各部位(測定対象となる各領域)の位置の測定結果と、測定条件設定部58において設定された測定条件とに基づいて、測定対象3の3次元座標を算出する。
つまり、3次元データ算出部59は、測定光の照射時の光プローブ20と測定対象との相対位置情報と、測定対象3の測定領域(第1領域)の画像データから得られる測定領域の位置情報と、測定条件設定部58により設定された設定情報とから測定対象の3次元座標を算出する。
なお、測定条件設定部58は、測定対象3の位置と、基準角度位置との偏差に基づいて、画像データ内で光切断光の像の位置を補正するため設定情報を算出し、算出した設定情報を、「設定した測定条件」として3次元データ算出部59に出力する。そして、3次元データ算出部59は、設定部が設定した測定条件に基づいて、画像データ内で光切断光の像の位置を補正し、光切断光の像の位置が補正された画像データから3次元座標値を算出する。
ここで、3次元データ算出部59が補正された画像データに基づいて3次元データ(3次元形状情報)を算出する具体的な算出方法は以下の通りである。まず、3次元データ算出部59は、位置検出部51から受け取った光プローブ20の座標から、光プローブ20に固定された照射部21の座標と、撮像部22の座標を算出する。
ここで、照射部21は光プローブ20に固定されているので、照射部21の照射角度は、光プローブ20に対して固定である。また、撮像部22も光プローブ20に固定されているので、撮像部22の撮像角度は、光プローブ20に対して固定である。
3次元データ算出部59は、照射した光が測定対象3にあたった点の座標を、撮像された画像の画素毎に、三角測量を用いて算出する。ここで、照射した光が測定対象3にあたった点の座標は、照射部21の座標から照射部21の照射角度で描画される直線と、撮像部22の座標から撮像部22の撮像角度で描画される直線(光軸)とが交わる点の座標である。なお、上記の撮像された画像は、測定位置に配置された光プローブ20によって検出された画像を示す。
このようにして、3次元データ算出部59は、撮像部22からの撮像画像に撮像されている像の測定光の位置に基づいて、画像データから測定対象3の3次元データ(3次元形状情報)を算出することができる。
(形状測定装置100における処理の流れについての説明)
次に、上記構成の形状測定装置100における3次元形状の測定処理の流れについて以下に説明する。
図6は、形状測定装置100における3次元形状の測定処理の流れについて説明するための図である。形状測定装置100では、最初に、基準画像データの取得ステップを実行し、この基準画像データの取得後に、測定対象3(例えば、曲りばかさ歯車3(SBG))の測定ステップ(本測定)を実行する。
図6を参照して、最初に、ユーザは、測定基準物をステージ31上に載置し、測定基準物(例えば、曲りばかさ歯車3(SBG)上の測定対象となる歯面Hs)を基準位置に合わせる。この場合、ユーザは、例えば、ステージ31を手動により操作し、回転方向を調整して、測定対象3の位置を基準位置に精密に合わせるようにする。
次に、照射部21により、測定対象3の基準点(例えば、曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面中央、もしくは回転方向の基準が決定できる点)を含むように測定光を測定領域(第1領域)に照射する(ステップS101)。撮像部22は、測定対象3の表面に形成される光切断線を含む領域(基準領域)を撮像し(ステップS102)、画像データを生成して出力する(ステップS103)。
基準画像入力部56は、測定基準物の基準領域の画像データを、基準画像データSref(測定基準物の第1領域の画像データ)として取得する(ステップS104)。そして、基準画像入力部56は、基準画像データSrefの光切断線Lsに対応する機械座標(グローバル座標)と、測定物座標(ローカル座標)とを取得し、基準座標情報として基準画像データSrefとともに記憶部53に記憶する。
上記ステップS101〜S104の処理により、基準画像入力部56が、基準画像データSrefを取得して記憶部53に保存すると、測定ステップが開始される(ステップS105)。
そして、測定対象3の測定ステップが開始されると、形状測定装置100は、光プローブ20と測定対象3との相対位置を変えながら、光プローブ20により測定対象3の形状測定を行う。
そして、この測定ステップにおいて、照射部21は、光プローブ20からの測定光を測定対象3の第1領域に照射する(ステップS106:照射ステップ)。
そして、撮像部22は、測定光が照射された測定対象3の第1領域の像を撮像して、測定対象3の第1領域の画像データを生成する(ステップS107:撮像ステップ)。
撮像部22により測定対象3の第1領域の撮像が行われると、偏差算出部57は、測定対象3の画像データと基準画像データとを比較して、偏差情報(Δθ)を算出する。より具体的には、偏差算出部57は、測定対象3の第1領域の画像の位置と、基準領域の画像の位置との偏差を示す偏差情報(Δθ)を算出する(ステップS108;偏差算出ステップ)。
これにより、偏差算出部57は、測定対象3の第1領域を撮像した画像と、基準領域の画像とに基づき、偏差情報(偏差Δθ)を算出することができる。なお、画像の位置の偏差だけではなく、画像として取得されている形状の一部についてのみ、偏差情報を算出するようにしてもよい。具体的には、図4に示しているような変曲点を有する光切断線の像が得られている場合、このほぼ同じ変曲点が写されている位置がどの程度偏差があるのかを算出するようにしてもよい。
なお、測定ステップにおいて、測定対象3の第1領域の画像の位置を算出する際には、後述する3次元データ算出部59内の位置情報算出部591(図7を参照)が、撮像ステップで取得された画像の測定光の像の位置情報を基に、測定対象3の第1領域の位置情報(座標情報)を算出する。
これにより、形状測定装置100では、撮像ステップで取得された画像の測定光の像の位置情報を基に、測定対象3の測定領域(第1領域)の位置情報を算出することができる。
ところで、測定ステップにおいては、上記のステップS108の偏差算出ステップにおいて偏差情報(Δθ)が算出されると、測定条件設定部58により、偏差情報(Δθ)に基づいて、次の3つの補正が行われる。一つ目は、測定対象3へ測定光が投影されたときの測定光の像を画像データ内でΔθ分の位置偏移を相殺するようにシフトする。二つ目は、測定光の画像データと、測定ヘッドと測定対象の相対的な位置情報から予め3次元座標値を取得した後に、Δθ分に相当する三次元座標値の偏差量を相殺するように三次元座標値を補正する。三つ目は、測定対象3の測定位置を−Δθ分シフトしてから測定対象3の測定を開始する。上述のような補正処理に必要な情報のいずれかを、測定条件として設定する(ステップS109)。
例えば、一つ目の補正を実施する場合には、測定条件設定部58は、偏差算出部57により得られた偏差情報(Δθ)に基づいて、撮像部22により得られた画像の位置をシフトするシフト量を測定条件として設定する。例えば、測定条件設定部58は、偏差算出部57から出力される偏差情報(Δθ)から、上記の式(3)に示す座標変換のマトリックスに基づいて、画像の位置をシフトするシフト量を測定条件として設定することができる。
これにより、3次元データ算出部59は、シフト量に基づいて、シフトされた画像データから測定対象3の3次元形状データを生成する。
このようにすることで、測定開始時の歯車の画像データとCADデータと一致した状態で撮影された画像データとの偏差情報を基に、画像データの位置をシフトした上で、三次元座標位置を算出しているので、測定開始時の機械座標系の原点位置が正確にCADデータとの原点位置と一致していなくとも、測定して得られた測定対象3の三次元座標データは、CADデータとの原点位置と正確に一致している。したがって、そのまま形状評価しても、誤って隣接した歯同士を評価してしまうことの恐れが無くなる。
なお、測定条件設定部58は、後述する第3実施形態で説明するように、測定対象3の形状測定を行う際に、測定対象3を載置するステージ31(載置台)の回転軸Agに対する回転位置を設定することもできる。このステージ31の回転位置を設定する例については、後述する。
次に、3次元データ算出部59は、測定光の照射時の光プローブ20と測定対象3との相対位置情報と、測定対象3の測定領域(第1領域)の位置情報と、測定条件設定部58により設定された測定条件の設定情報とに基づいて、測定対象3の3次元形状データ(3次元座標)を算出する(ステップS110)。
これにより、3次元データ算出部59は、光プローブ20と測定対象3との相対位置情報と、測定対象3の測定領域(第1の領域)の位置情報と、測定条件設定部58により設定された測定条件とに基づいて、測定対象3の3次元座標を算出することができる。
なお、3次元データ算出ステップは、測定対象3の3次元座標を算出する際に、基準角度位置を所定の角度方向、例えば、機械座標系のX軸と平行な方向に設定した上で、測定対象3の3次元座標を算出し、この算出された測定対象3の3次元座標を、偏差情報(Δθ)に基づいて生成された測定条件設定により補正することができる。
これにより、3次元データ算出部59は、測定対象3の3次元座標を、測定対象3の基準角度位置からの偏差情報(Δθ)に基づいて補正して、測定対象3の3次元データを生成することができる。
(偏差算出部57と3次元データ算出部59の構成例)
上述のように、偏差算出部57は、撮像部22において生成された画像データと、基準画像データとを比較することにより、測定対象3の現在の位置と基準位置との偏差を示す偏差情報(偏差Δθ)を算出する。この偏差算出部57は、図7に示すように、マッチング部571と、偏差演算部572とで構成されている。
マッチング部571は、例えば、測定対象3が曲りばかさ歯車3(SBG)である場合に、モニタ43の画面上に表示されている複数の光切断線の画像から、測定対象となる歯面の画像を判定するための処理部である。
例えば、図8(A)に示すように、曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面Hs1を測定する場合に、図8(B)に示すように、形状測定装置のモニタ43の画面には、測定対象となる歯面Hsの光切断線Ls1の画像と、隣の歯面の光切断線Ls2の画像との2つの画像が同時に表示されることがある。
このような場合に、マッチング部571は、記憶部53に保存された基準画像データ(より正確には、基準画像データSref中の光切断線Lsrefの画像データ)を読み出し、公知のパターンマッチング技術を用いて、光切断線Ls1と光切断線Lsrefとのマッチング処理、及び光切断線Ls2と光切断線Lsrefとのマッチング処理を行い、マッチング率の差から、光切断線Ls1の画像が測定対象となる歯面Hs1の画像であることを特定する。
そして、偏差演算部572では、マッチング部571で特定された測定対象となる歯面の光切断線Ls1と、基準画像データSref中の光切断線Lsrefとの偏差情報(偏差Δθ)を算出する。
この偏差情報(偏差Δθ)を算出する場合に、偏差算出部57では、例えば、図9(A)に示すように、光切断線Ls1を画面内で点線A1で示す範囲に移動したとした場合の曲りばかさ歯車3(SBG)の回転量(Δθ)を求める。つまり、図9(B)に示すように、光切断線Ls1を、基準画像データSrefと同じ基準位置に移動するとした場合の回転量(偏差Δθ)を求める。これにより、偏差演算部572は、図9(C)に示すように、ギア座標系のXg軸の基準角度位置(機械座標系のX軸と平行な方向)からの回転角度を偏差情報(Δθ)として算出することができる。
また、偏差演算部572は、偏差情報(Δθ)に基づいて、ギア座標系上の画像の位置を機械座標系の位置に変換するマトリックスMを、上述の式(3)に基づいて生成し、このマトリックスMの情報を測定条件設定部58に出力する。
また、図7に示すように、3次元データ算出部59は、位置情報算出部591と、座標変換部592とを有して構成される。位置情報算出部591は、撮像部22で取得された画像の測定光の像の位置情報を基に、測定対象3の第1領域の位置情報(座標情報)を算出する。
また、座標変換部592は、曲りばかさ歯車3(SBG)3の測定領域の位置情報(座標情報)を、測定条件設定部58から出力される測定条件に基づいて、座標変換することにより、実際の曲りばかさ歯車3(SBG)の表面形状データを算出する。
このように、3次元データ算出部59は、位置情報算出部591により算出された測定対象3の第1領域の座標情報を、偏差算出部57により算出された偏差情報(Δθ)に基づき座標変換することにより、測定対象3の3次元形状を測定することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態として、偏差算出部57は、撮像ステップにおいて生成された画像データに基づいて算出される測定対象3の3次元座標を示す点群データと、基準画像データに基づいて算出される測定基準物の3次元座標を示す点群データとに基づいて、偏差情報を算出する例について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る形状測定装置100Aの構成を示す図である。図10に示す形状測定装置100Aは、図2に示す形状測定装置100と比較して、偏差算出部57における偏差情報(Δθ)の演算方法が異なるものである。他の構成は、図2に示す形状測定装置100と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
この図10に示す偏差算出部57では、測定ステップにより取得した画像データ内の光切断線に対応する位置の三次元座標データ(機械座標系の点群データ)を生成するとともに、この測定して得られた測定対象3の点群データと、基準画像データに対応する基準となる点群データ(機械座標系の点群データ)とを比較して、偏差情報(Δθ)を算出する。
そして、測定条件設定部58は、この偏差情報(Δθ)に基づいて、座標変換部592で算出される座標データを補正する補正データとして設定し、この設定した補正データを反映して、測定対象3の三次元座標データを3次元データ算出部59から出力する。3次元データ算出部59は、測定ステップにより撮像した画像データから生成した点群データと、測定条件設定部58により設定された測定条件とに基づいて。測定対象3の3次元データ(3次元形状情報)を算出する。
これにより。形状測定装置100Aは、画像データに基づいて算出される曲りばかさ歯車3(SBG)の点群データと、測定基準物の3次元座標を示す点群データとに基づいて、偏差情報(Δθ)を算出し、この偏差情報(Δθ)に基づいて、測定対象3の3次元データ(3次元形状情報)を算出することができる。
[第3実施形態]
上述した第1実施形態の形状測定装置100及び第2実施形態の形状測定装置100Aでは、偏差算出部57により偏差情報(Δθ)を算出し、この偏差情報(Δθ)を基に、測定対象3の画像データに対して補正を加えることにより、3次元データを算出する例について説明した。
ここで、本発明の第3実施形態として、偏差算出部57により算出された偏差情報(Δθ)を基に、測定対象3の位置をステージ31の回転により移動させ、測定対象3の基準位置を基準角度位置に一致させた後に、形状測定を行う例について説明する。
これは、例えば、図11(A)に示すような測定対象となる曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面(斜めの面)Hs1を測定する場合に、形状測定装置100Bのモニタ(表示装置)の画面には、図11(B)に示すように、選択した歯面の光切断線Ls1の画像と、隣接の歯面の光切断線Ls2の画像との2つがモニタ画面上に表示されることがある。この場合、ユーザは、図11(C)に示すように、選択した光切断線Ls1の画像をモニタ画面上の中心(撮像素子24上の中心)になるようにステージ31(或いは光プローブ20)を移動させて測定を行うと、歯面Hs1の測定精度を向上させることができる。
このように、歯面の光切断線Ls1の画像をモニタ画面上の中心に位置するように曲りばかさ歯車3(SBG)を移動させるのは、例えば、図12に示すようにレンズ23と撮像素子24とにより光切断線の画像を撮像する場合に、レンズ23の球面収差による歪みと、光束ケラレ(NAの低下により光束が遮られること)により、正確な像が得られなくなることがあるためである。
例えば、この図12に示すように、レンズ23の光軸X1が中心に位置する光切断線Ls1は、撮像素子24の面上に像S1を形成する。この像S1は、光軸X1に対して対称な像となる。一方、光切断線Ls2は、レンズ23の光軸X1に対しして斜め方向から撮像され、図上のハッチされた部分Ldに示すようなケラレが発生する。このため、光切断線Ls2からの光束により撮像素子24の面上に形成される像S2は、対称性が崩れた偏りのある像になるととともに、ピークの位置がずれ、さらに、その明るさが低下する。また、実際には、曲りばかさ歯車3(SBG)の表面と、光軸X1と、撮像素子24とは、ジャインプルーフ光学系を形成するように構成されており、撮像素子24の面上に形成される像S2は、さらに歪むことになる。このため、第3実施形態に係る形状測定装置100Bでは、測曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面を正確に測定するために測定対象となる光切断線Ls1の位置を、光軸X1に合わせるようにする。
図13は、本発明の第3実施形態に係る形状測定装置100Bの構成を示す図である。この図13に示す形状測定装置100Bは、図2に示す第1実施形態の形状測定装置100と比較して、測定条件設定部58内にアラインメント制御部581を新たに追加したが異なり、他の構成は、図2に示す形状測定装置100と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
形状測定装置100Bにおいて、アラインメント制御部581は、図14(A)に示すように、ギア座標系のXg軸が、基準角度位置(機械座標系のX軸と平行な方向)から、角度Δθだけずれている場合に、偏差算出部57により、基準位置に対するギアの回転方向の誤差(Δθ)を算出する。
そして、ステージ31を、角度Δθだけ矢印aの方向に回転させることにより、図14(B)に示すように、ギア座標系のXg軸を機械座標系のX軸と平行な方向に合わせるようにする。
これにより、図14(C)に示すように、測定対象歯面である歯面Hs1の画像(光切断線Ls1の画像)が画像の中心からずれている場合に、この光切断線Ls1の画像を、図14(D)に示すように、画像の中心点Ogの位置まで移動させることができる。
このため、光切断線Ls1から歯面Hs1の3次元形状の測定を正確に行えるようになる。
また、図15は、上述した第3実施形態の形状測定装置100Bにおけるアラインメント制御の処理の流れを示す図である。
この図15を参照して、第3実施形態の形状測定装置100Bでは、照射部21により、光プローブ20からの測定光を測定対象となる曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面Hs(第1領域)に照射する(ステップS201)。そして、撮像部22は、測定光が照射された歯面Hs1の光切断線の像(第1領域の像)を光プローブ20で撮像し、撮像した光切断線の像(第1領域の像)の画像データを生成する(ステップS202)。
そして、撮像部22により測定対象3の第1領域の撮像が行われると、偏差算出部57は、撮像した第1領域の像の画像データと、基準画像データ(測定基準物の基準領域の画像データ)とに基づいて、測定対象3の第1領域の位置と基準領域との位置との偏差を示す偏差情報を算出する(ステップS203)。
そして、測定条件設定部58は、曲りばかさ歯車3(SBG)の位置と、基準角度位置との偏差(Δθ)に基づいて、回転機構(支持テーブル)32を動かす向きや大きさを算出する。測定条件設定部58は、算出した回転機構(支持テーブル)32を動かす向きや大きさを、「設定した測定条件」として駆動制御部52に供給する(ステップS204)。
駆動制御部52は、測定条件設定部58が設定した測定条件に基づいて、回転機構(支持テーブル)32を駆動してステージ31を回転させ、曲りばかさ歯車3(SBG)の位置を基準位置にあわせる(ステップS205)。つまり、ギア座標系のXg軸を基準角度位置(機械座標系のX軸の方向)に合わせる。
そして、形状測定装置100Bは、曲りばかさ歯車3(SBG)の位置を基準位置にあわせた後に、測定ステップにより形状測定を行う(ステップS206)。
このように、第3実施形態の形状測定装置100Bは、曲りばかさ歯車3(SBG)の測定対象歯面である歯面Hs1の画像(光切断線Ls1の画像)が画像の中心からずれている場合に、この光切断線Ls1の画像を、画面の中心の位置まで移動させて形状測定を行うことができる。このため、形状測定装置100Bでは、曲りばかさ歯車3(SBG)の歯面の3次元形状の測定をより正確に行えるようになる。
以上、説明したように、第3実施形態の形状測定装置100Bでは、測定対象3の基準位置を精密に設定して形状測定を行うことができる。また、形状測定装置100Bでは、基準位置を正確に設定できるため、光切断による測定点データが安定し、さらには、歯面の形状は自由曲面なので、測定座標がずれると、測定領域がずれ、必要なデータを取洩らすことがあるが、それを回避することができる。
[測定条件設定装置]
上述した第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態においては、測定対象3の3次元形状を測定する形状測定装置の例について説明したが、本発明の技術的な思想は測定条件設定装置として単独でも実現できるものである。
例えば、本発明の測定条件設定装置100Cは、図16に示すように、制御部41A内に、記憶部53と、偏差算出部57と、測定条件設定部58とを設ける。なお、記憶部53には、基準領域の画像が基準画像データとして保持されているものとする。
そして、測定条件設定装置100Cでは、撮像部22により、測定光が照射された測定対象3の第1領域(測定領域)の像を撮像することにより、第1領域の像の画像データを生成する。そして、偏差算出部57は、第1領域の像の画像データと、上記の基準画像データとに基づいて算出される情報であって、測定対象3の第1領域の位置と基準領域の位置との偏差を示す偏差情報(Δθ)を生成する。測定条件設定部58は、偏差情報(Δθ)に基づいて、3次元データ算出部59が3次元データを算出する際に使用される測定条件を設定する。
これにより、測定条件設定装置100Cは、測定対象3の第1領域の位置と基準領域の位置との偏差を示す偏差情報(Δθ)に基づいて、3次元データ算出部59が3次元データを算出する際に使用する測定条件を設定することができる。
また、測定条件設定装置の代わりに、偏差情報を基に、警告をユーザに行ってもよい。CADデータと取得された形状データとを比較するような場合、その前にどちらかのデータの位置をずらしてフィッティングする作業が必要となるが、その際、余りにも偏差量が大きい場合、例えば、歯車の歯のピッチの1/2以上以上の偏差がある場合、CADデータの歯と形状データが示す歯が一歯分ずれて、フィッティングされてしまう可能性がある。そのような恐れがあることを警告するようにしてもよい。
[構造物製造システムの例]
次に、上述した形状測定装置100(または、形状測定装置100A、または形状測定装置100B。以下の説明において同じ。)を備えた構造物製造システムについて説明する。
図17は、本発明の実施形態による形状測定装置100を備える構造物製造システム200の構成を示すブロック図である。構造物製造システム200は、上述した形状測定装置100と、設計装置110と、成形装置120と、制御装置(検査装置)150と、リペア装置140とを備える。
設計装置110は、構造物の形状に関する設計情報を作製し、作成した設計情報を成形装置120に送信する。また、設計装置110は、作成した設計情報を制御装置150の後述する座標記憶部151に記憶させる。ここで、設計情報とは、構造物の各位置の座標を示す情報である。
成形装置120は、設計装置110から入力された設計情報に基づいて上記構造物を作製する。成形装置120の成形工程には、鋳造、鍛造、または切削等が含まれる。
形状測定装置100は、作製された構造物(例えば、曲りばかさ歯車3(SBG))の座標を測定し、測定した座標を示す情報(形状情報)を制御装置150へ送信する。
制御装置150は、座標記憶部151と、検査部152とを備える。座標記憶部151には、前述の通り、設計装置110により設計情報が記憶される。検査部152は、座標記憶部151から設計情報を読み出す。検査部152は、形状測定装置100から受信した座標を示す情報(形状情報)と座標記憶部151から読み出した設計情報とを比較する。
検査部152は、比較結果に基づき、構造物が設計情報通りに成形されたか否かを判定する。換言すれば、検査部152は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する。
検査部152は、構造物が設計情報通りに成形されていない場合、修復可能であるか否か判定する。修復できる場合、検査部152は、比較結果に基づき、不良部位と修復量を算出し、リペア装置140に不良部位を示す情報と修復量を示す情報とを送信する。
リペア装置140は、制御装置150から受信した不良部位を示す情報と修復量を示す情報とに基づき、構造物の不良部位を加工する。
図18は、構造物製造システム200による処理の流れを示したフローチャートである。
まず、設計装置110が、構造物の形状に関する設計情報を作製する(ステップS301)。次に、成形装置120は、設計情報に基づいて上記構造物を作製する(ステップS302)。次に、形状測定装置100は、作製された上記構造物の形状を測定する(ステップS303)。次に、制御装置150の検査部152は、形状測定装置100で得られた形状情報と、上記設計情報とを比較することにより、構造物が設計情報通りに作成されたか否か検査する(ステップS304)。
次に、制御装置150の検査部152は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する(ステップS305)。作成された構造物が良品である場合(ステップS305;YES)、構造物製造システム200はその処理を終了する。一方、作成された構造物が良品でない場合(ステップS305;NO)、制御装置150の検査部152は、作成された構造物が修復できるか否か判定する(ステップS306)。
作成された構造物が修復できると検査部152が判断した場合(ステップS306;YES)、リペア装置140は、構造物の再加工を実施し(ステップS307)、ステップS303の処理に戻る。一方、作成された構造物が修復できないと検査部152が判断した場合(ステップS306;NO)、構造物製造システム200はその処理を終了する。以上で、本フローチャートの処理を終了する。
以上により、上記の実施形態における形状測定装置100が測定対象の形状を正確に測定することができるので、構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であるか否かを正確に判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここで本発明と上述した実施形態との対応関係について補足して説明する。すなわち、本発明における照射部は、光プローブ20内の照射部21が対応し、本発明における撮像部は、光プローブ20内の撮像部22が対応する。また、本発明における偏差算出部は、偏差算出部57が対応し、本発明における測定条件設定部は、測定条件設定部58が対応し、本発明における3次元データ算出部は、3次元データ算出部59が対応する。また、本発明における載置台は、ステージ31が対応し、本発明における回転機構は、支持テーブル32が対応する。
(1)そして、上記実施形態において、本発明の形状測定方法は、光プローブ20からの測定光を測定対象3の第1領域に照射する照射ステップと、測定光が照射された第1領域の像を光プローブ20で撮像し、撮像した第1領域の像の画像データを生成する撮像ステップと、撮像ステップにおいて生成された画像データと、測定対象3とほぼ同じ形状を有した測定基準物の第1領域に対応する基準領域の像が撮像されている基準画像データとに基づいて、測定対象3の第1領域の位置と基準領域の位置との偏差を示す偏差情報を算出する偏差算出ステップと、上記偏差情報に基づいて、測定対象の測定条件を設定する測定条件設定ステップと、光プローブと測定対象との相対位置を変えながら、光プローブにより測定対象の各部位の位置を測定する測定ステップと、測定ステップにおいて測定された測定対象3の各部位の位置の測定結果と、測定条件設定ステップにおいて設定された測定条件とに基づいて、前記測定対象の3次元座標を算出する3次元データ算出ステップと、を有する。
このようなステップを含む形状測定方法であれば、照射ステップにおいて、照射部21は、光プローブ20からの測定光を測定対象3の第1領域(例えば、曲りばかさ歯車3(SBG)の測定対象となる歯面Hs1)に照射する。また、撮像ステップにおいて、撮像部22は、測定光が照射された第1領域の像を光プローブ20で撮像し、撮像した第1領域の像の画像データを生成する。
偏差撮像ステップにおいて、偏差算出部57は、撮像部22により生成された画像データと、基準画像データとに基づいて、測定対象3の第1領域の位置と基準領域の位置との偏差情報(Δθ)を算出する。
測定ステップにおいて、測定制御部55は、光プローブ20と測定対象3との相対位置を変えながら、光プローブ20により測定対象3の位置を測定する。
また、測定条件設定ステップにおいて、測定条件設定部58は、偏差情報(Δθ)に基づいて、測定対象3の測定条件を設定する。
そして、3次元データ算出ステップにおいて、3次元データ算出部59は、測定ステップで測定された測定対象3の各部位の位置情報と、測定条件設定部58により設定された測定条件とに基づいて測定対象3の3次元座標を算出する。
これにより、形状測定装置100では、測定対象の形状を正確に測定することができる。
(2)また、上記実施形態において、照射ステップは、測定光を光プローブ20から放射し、撮像ステップは、第1領域(測定対象3の測定領域)の像を光プローブ20で撮像する。
これにより、形状測定装置100は、測定対象3の第1領域に光切断線の像を形成して、測定対象3の形状測定を行うことができる。
(3)また、上記実施形態の形状測定方法において、偏差算出ステップは、撮像ステップにおいて生成された画像データから取得される測定対象3の第1領域の画像の位置と基準領域の画像の位置とに基づき偏差情報(Δθ)を算出する。
このような形状測定方法であれば、偏差算出部57は、測定対象3の第1領域を撮像した画像と、基準領域の画像とに基づき、偏差情報(偏差Δθ)を算出することができる。
(4)また、上記実施形態において、測定ステップは、光プローブ20か測定対象3の測定領域(第1領域)へ測定光を照射する測定時照射ステップと、測定光が照射された測定領域の画像を取得する測定時撮像ステップと、測定時撮像ステップで取得された画像の測定光の像の位置情報を基に、測定対象3の測定領域の位置情報を算出する位置情報算出ステップとを有する。
これにより、偏差算出部57は、撮像ステップで取得された画像の測定光の像の位置情報を基に、測定対象3の測定領域(第1領域)の位置情報を算出することができる。
(5)また、上記実施形態において、3次元データ算出ステップは、測定光の照射時の光プローブ20と測定対象3との相対位置情報と、位置情報算出ステップで得られた測定対象3の測定領域(第1領域)の位置情報と、測定条件設定ステップの設定情報とから測定対象3の3次元座標を算出する。
このような形状測定方法であれば、3次元データ算出部59は、光プローブ20と測定対象3との相対位置情報と、測定対象3の測定領域の位置情報と、測定条件設定部58により設定された測定条件とに基づいて、測定対象3の3次元座標を算出することができる。
(6)また、上記実施形態において、測定条件設定ステップは、第1領域に相当する測定対象3の部位の測定時における測定対象3を回転可能に載置する載置台(ステージ31)の回転軸に対する回転位置を設定する。
このような形状測定方法であれば、測定条件設定部58は、測定対象3を載置する載置台(ステージ31)の回転位置を設定することができる。
(7)また、上記実施形態において、測定条件設定ステップは、測定ステップで得られた画像の位置をシフトするシフト量を設定する。
このような形状測定方法であれば、測定条件設定部58は、偏差算出部57により得られた偏差情報(Δθ)に基づいて、撮像部22により得られた画像の位置をシフトするシフト量を測定条件として設定する。例えば、測定条件設定部58は、偏差算出部57から出力される偏差情報(Δθ)から、上記の式(3)に示す座標変換のマトリックスから画像の位置をシフトするシフト量を測定条件として設定することができる。
これにより、3次元データ算出部59は、測定条件設定部58により設定された画像のシフト量に基づいて、測定対象3の3次元形状データを生成することができる。
(8)また、上記実施形態において、3次元データ算出ステップは、基準角度位置を所定の角度方向に設定した上で、測定対象3の3次元座標を算出し、かつ算出された測定対象3の3次元座標を測定条件設定ステップで設定された測定条件に基づき、設定する
このような構成の形状測定方法であれば、3次元データ算出部59は、基準角度位置を所定の角度方向、例えば、機械座標系のX軸と平行な方向に設定した上で、測定対象3の3次元座標を算出する。そして、3次元データ算出部59は、この算出された測定対象3の3次元座標を、偏差情報(Δθ)に基づいて生成された測定条件設定により補正する。
これにより、3次元データ算出部59は、測定対象3の3次元座標を、測定対象3の基準角度位置からの偏差情報(Δθ)に基づいて補正して、測定対象3の3次元データを生成することができる。
(9)また、上記実施形態において、基準画像データには、測定基準物の座標を示す基準座標情報が含まれ、偏差算出ステップは、撮像ステップにおいて生成された画像データと、基準画像データとを比較することにより測定対象3の座標情報を算出し、算出した当該座標情報と、基準画像データに含まれる基準座標情報とに基づいて、偏差情報(Δθ)を算出する。
このような形状測定方法であれば、記憶部53に保持された基準画像データには、基準となる画像の座標情報(測定基準物の座標を示す基準座標情報)が含まれようにする。そして、偏差算出部57は、撮像ステップにおいて生成された画像データと、基準画像データとを比較することにより測定対象3の座標情報を算出し、算出した測定対象3の座標情報と、基準画像データに含まれる基準座標情報とに基づいて、偏差情報(Δθ)を算出する。
これにより、偏差算出部57は、測定対象3の座標情報と、基準画像データに含まれる基準座標情報とに基づいて、偏差情報(Δθ)を算出することができる。
(10)また、上記実施形態において、偏差算出ステップは、撮像ステップにおいて生成された画像データに基づいて算出される測定対象3の3次元座標を示す点群データと、基準画像データに基づいて算出される測定基準物の3次元座標を示す点群データとに基づいて、偏差情報(Δθ)を算出する。
このような形状測定方法であれば、偏差算出部57は、測定対象3の3次元座標を示す点群データと、測定基準物の3次元座標を示す点群データとに基づいて、偏差情報(Δθ)を算出することができる。
(11)また、上記実施形態において、測定ステップは、3次元データ算出ステップにおいて算出された測定対象3の座標情報を、偏差算出ステップにおいて算出された偏差情報に基づき座標変換した測定対象の座標情報に基づいて、測定対象3の3次元形状を測定する。
このような形状測定方法であれば、3次元データ算出部59は、測定対象3の座標情報を、偏差情報(Δθ)に基づき座標変換して、測定対象3の3次元形状を測定することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態において、制御部41(および、制御部41A)の各部は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリ及びCPU(Central Processing Unit)を備えて、プログラムによって実現されてもよい。
また、上述の形状測定装置100は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した測定対象の形状を測定する処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の光学式形状測定装置、測定条件設定装置、及び構造物製造システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態では、測定対象として歯車(ギア)を例にして説明したが、測定対象は、歯車に限らず、測定対象はどのような形状のものであってもよい。
3…測定対象、20…光プローブ、21…照射部、22…撮像部、31…ステージ(載置台)、32…支持テーブル(回転機構)、40…制御ユニット、41,41A…制御部、51…位置検出部、52…駆動制御部、56…基準画像入力部、57…偏差算出部、58…測定条件設定部、59…3次元データ算出部、100,100A,100B…光学式形状測定装置、100C…測定条件設定装置、110…設計装置、120…成形装置、140…リペア装置、150…制御装置、151…座標記憶部、200…構造物製造システム、571…マッチング部、591…位置情報算出部、592…座標変換部

Claims (27)

  1. 光プローブからの測定光を測定対象の第1領域に照射する照射ステップと、
    前記測定光が照射された前記第1領域の像を前記光プローブの撮像部で撮像し、撮像した前記第1領域の像の画像データを生成する撮像ステップと、
    前記撮像ステップにおいて生成された前記画像データと、基準画像データとに基づいて、基準領域の位置に対する前記測定対象の第1領域の像の位置の偏差を示す偏差情報を算出する偏差算出ステップと、
    前記光プローブと前記測定対象との相対位置を変えながら、前記光プローブにより前記測定対象の各部位の位置を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップでの測定開始時において前記測定対象に対する前記光プローブの相対位置、前記画像データの前記測定光の像の画像位置、または前記測定ステップにより得られた前記測定対象の各部位の位置のいずれかを、前記偏差算出ステップで算出された偏差情報に基づき、補正する補正ステップと、
    を有する形状測定方法。
  2. 前記基準画像データは、前記測定対象とほぼ同じ形状を有した測定基準物の前記第1領域に対応する前記基準領域を撮像したときに得られた画像データである
    請求項1に記載の形状測定方法。
  3. 前記基準画像データは、前記測定対象とほぼ同じ形状データから前記第1領域に対応する前記基準領域を算出することで得られた画像データである
    請求項1に記載の形状測定方法。
  4. 前記照射ステップは、前記測定光を前記光プローブから放射し、
    前記撮像ステップは、前記第1領域の像を前記光プローブで撮像する
    請求項3に記載の形状測定方法。
  5. 前記偏差算出ステップは、前記基準画像データから取得する像の少なくとも一部と、前記画像データから取得される像のうち、前記基準画像データから取得する像の少なくとも一部とほぼ同じ形状を有する像との位置の偏差量を求める
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の形状測定方法。
  6. 前記偏差算出ステップは、
    前記撮像ステップにおいて生成された前記画像データから取得される前記測定対象の第1領域の画像の位置と前記基準領域の画像の位置とに基づき、前記偏差情報を算出する
    請求項5に記載の形状測定方法。
  7. 前記測定ステップは、
    前記光プローブから前記測定対象の測定領域へ前記測定光を照射する測定時照射ステップと、
    前記測定光が照射された前記測定領域の画像を取得する測定時撮像ステップと、
    前記測定時撮像ステップで取得された画像の前記測定光の像の位置を、前記偏差情報を基に、シフトする前記補正ステップと、
    記補正ステップで補正された画像を基に、前記測定対象の3次元座標を算出する3次元データ算出ステップと、
    を有する請求項6に記載の形状測定方法。
  8. 更に、前記偏差情報に基づいて、前記測定対象の測定条件を設定する測定条件設定ステップと、を有する請求項に記載の形状測定方法。
  9. 前記3次元データ算出ステップは、
    前記測定光の照射時の前記光プローブと前記測定対象との相対位置情報と、前記補正ステップで得られた画像から取得される前記測定対象の測定領域の位置情報と、前記測定条件設定ステップの設定情報とから前記測定対象の3次元座標を算出する
    請求項8に記載の形状測定方法。
  10. 前記測定条件設定ステップは、前記第1領域に相当する前記測定対象の部位の測定時における前記測定対象を回転可能に載置する載置台の回転軸に対する回転位置を設定する
    請求項9に記載の形状測定方法。
  11. 前記測定ステップは、前記測定条件設定ステップで設定された回転位置に測定対象を位置決めする位置決めステップと、
    前記光プローブから前記測定対象の測定領域へ前記測定光を照射する測定時照射ステップと、
    前記測定光が照射された前記測定領域の画像を取得する測定時撮像ステップと、
    前記測定時撮像ステップで取得された画像データと前記測定光の照射時の前記光プローブと前記測定対象との相対位置情報とを基に、前記測定対象の3次元座標を算出する3次元データ算出ステップと、
    を有する請求項8に記載の形状測定方法。
  12. 前記測定条件設定ステップは、前記測定ステップで得られた画像の位置をシフトするシフト量を設定する
    請求項8に記載の形状測定方法。
  13. 前記3次元データ算出ステップは、基準角度位置を所定の角度方向に設定した上で、前記測定対象の3次元座標を算出し、かつ算出された前記測定対象の3次元座標を前記測定条件設定ステップで設定された測定条件に基づき、補正する
    請求項8に記載の形状測定方法。
  14. 前記基準画像データには、前記測定対象とほぼ同じ形状を有した測定基準物の座標を示す基準座標情報が含まれ、
    前記偏差算出ステップは、
    前記撮像ステップにおいて生成された前記画像データと、前記基準画像データとを比較することにより前記測定対象の座標情報を算出し、算出した当該座標情報と、前記基準画像データに含まれる前記基準座標情報とに基づいて、前記偏差情報を算出する
    請求項1または請求項2に記載の形状測定方法。
  15. 前記偏差算出ステップは、
    前記撮像ステップにおいて生成された前記画像データに基づいて算出される前記測定対象の3次元座標を示す点群データと、前記基準画像データに基づいて算出される、前記測定対象とほぼ同じ形状を有した測定基準物の3次元座標を示す点群データとに基づいて、前記偏差情報を算出する
    請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の形状測定方法。
  16. 前記測定ステップは、
    前記3次元データ算出ステップにおいて算出された前記測定対象の座標情報を、前記偏差算出ステップにおいて算出された前記偏差情報に基づき座標変換した前記測定対象の座標情報に基づいて、前記測定対象の3次元形状を測定する
    請求項に記載の形状測定方法。
  17. 構造物の形状に関する構造物設計情報を作製することと、
    前記構造物設計情報に基づいて前記構造物を作製することと、
    作成された前記構造物の形状を、請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の形状測定方法を用いて生成した撮像画像に基づいて測定することと、
    前記測定によって得られた形状情報と、前記構造物設計情報とを比較することと、
    を含む構造物製造方法。
  18. 形状測定装置のコンピュータに、
    光プローブからの測定光を測定対象の第1領域に照射する照射ステップと、
    前記測定光が照射された前記第1領域の像を前記光プローブの撮像部で撮像し、撮像した前記第1領域の像の画像データを生成する撮像ステップと、
    前記撮像ステップにおいて生成された前記画像データと、形状測定の基準である測定基準物の前記第1領域に対応する基準領域の像が撮像されている基準画像データとに基づいて、前記基準領域の位置に対する前記測定対象の第1領域の位置の偏差を示す偏差情報を算出する偏差算出ステップと、
    前記偏差情報に基づいて、前記測定対象の測定条件を設定する測定条件設定ステップと、
    前記光プローブと前記測定対象との相対位置を変えながら、前記光プローブにより前記測定対象の位置を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップでの測定開始時において前記測定対象に対する前記光プローブの相対位置、前記画像データの前記測定光の像の画像位置、または前記測定ステップにより得られた前記測定対象の各部位の位置のいずれかを、前記偏差算出ステップで算出された偏差情報に基づき、補正する補正ステップと、
    を実行させるための形状測定プログラム。
  19. 測定光を測定対象に照射する照射部と、
    前記測定光が照射された前記測定対象の像を撮像し、撮像した前記測定対象の像の画像データを生成する撮像部と、
    前記撮像部に対して前記測定対象を載置する載置部と、
    前記載置部に対して相対的に前記照射部又は前記撮像部を相対的に移動するように前記載置部または前記照射部及び前記撮像部の少なくとも一方を駆動する駆動部と、
    前記載置部の位置情報又は前記撮像部の位置情報を検出する位置検出部と、
    前記位置検出部が検出した前記位置情報と、前記測定対象の第1領域を前記撮像部が生成した前記画像データと、基準画像データとに基づいて、基準領域の位置に対する前記測定対象の第1領域の位置の偏差を示す偏差情報を算出する偏差算出部と、
    前記偏差情報及び前記撮像部が生成した前記画像データにより、前記測定対象の3次元座標を測定する測定部
    前記測定部での測定開始時において前記測定対象に対する前記撮像部及び前記照射部の相対位置、前記画像データの前記測定光の像の画像位置、または前記測定部により得られた前記測定対象の各部位の位置のいずれかを、前記偏差算出部で算出された偏差情報に基づき、補正する補正部と、
    を有する光学式形状測定装置。
  20. 前記基準画像データは、前記測定対象とほぼ同じ形状を有した測定基準物の前記第1領域に対応する前記基準領域を撮像したときに得られた画像データである
    請求項19に記載の光学式形状測定装置。
  21. 前記基準画像データは、前記測定対象とほぼ同じ形状データから前記第1領域に対応する前記基準領域を算出することで得られた画像データである
    請求項19に記載の光学式形状測定装置。
  22. 前記偏差情報は、前記位置検出部が検出した前記位置情報に基づき前記撮像部と前記載置部との相対位置が所定の相対位置に設定されたときの、前記測定対象と前記撮像部との相対位置を示す情報からなる
    請求項20または請求項21に記載の光学式形状測定装置。
  23. 前記測定部は、前記偏差情報に基づいて、前記測定対象と前記撮像部との相対位置を補正する補正量を算出し、
    前記補正量に基づいて、前記測定対象と前記撮像部との相対位置を制御する駆動制御部
    を備える請求項19に記載の光学式形状測定装置。
  24. 前記測定部は、前記偏差情報に基づいて、前記位置検出部で検出された位置情報と前記撮像部が生成した画像データより求まる3次元座標値を補正する座標補正部を有する
    請求項19に記載の光学式形状測定装置。
  25. 前記照射部と前記撮像部は、前記照射部と前記撮像部の相対位置を固定する固定部を有し、
    前記駆動部は、前記固定部と前記載置部を相対的に移動させる
    請求項19から請求項24のいずれか一項に記載の光学式形状測定装置。
  26. 前記固定部は、前記照射部による前記測定光の照射方向と前記撮像部による撮影方向は異なる方向に設定するように前記照射部と前記撮像部を固定する
    請求項25に記載の光学式形状測定装置。
  27. 構造物の形状に関する構造物設計情報を作製する設計装置と、
    前記構造物設計情報に基づいて前記構造物を作製する成形装置と、
    作成された前記構造物の形状を、撮像画像に基づいて測定する請求項19から請求項26のいずれか一項に記載の光学式形状測定装置と、
    前記測定によって得られた形状情報と、前記構造物設計情報とを比較する検査装置と、
    を含む構造物製造システム。
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