JP2004279367A - 表面欠陥検査装置及び制御プログラム記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検査物表面に一方向から照射するライン型照明手段と、その反射あるいは拡散する光を検出する第1の撮像手段と、副走査により被検査物表面状態を2次元画像として取得する画像入力手段により、第1の撮像手段と被検査物の観測表面とライン型照明手段の相対位置を調整するための光学系調整手段と、被検査物表面にて反射する反射光分布を検出するための第2の撮像手段と、得られた画像に対して反射光分布を演算して反射光位置を特定する反射光位置演算手段と、反射光位置から光学系調整手段の移動位置を演算する移動位置演算手段と、移動位置に光学系調整手段を位置制御する位置制御手段を設け、反射光位置に対して第1の撮像手段を常に一定位置になるように制御する。
【選択図】 図12
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光学的手段を使用し、材料の表面形状もしくは表面欠陥の検査装置及び検査手順を制御するためのコンピュータ用プログラム記録媒体に関するものであり、被検物の微小な凹凸、突起等の表面欠陥検出、さらに合わせて表面の濃度変化を伴う欠陥の検出・検査に利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】
一様な照明手段からの投射光を被測定物表面に照射し、その正反射光や拡散反射光からなる反射光分布から得られる画像に対して、物体表面の傷や凹凸および汚れ等を検出もしくは検査することは、一般的に行われている方法である。特にロール紙やシート等の平面状広がる物体や円筒状の物体においては、撮像素子としてラインセンサを用いて、物体の相対的な移動や回転によって副走査を行い、表面画像を得る方法は一般的である。
【0003】
例えば、特開平5−107197号公報(表面層欠陥検出装置)に記載されるような、複写機内部の部品である感光体ドラムや帯電ロールのような円筒状の被検査物に対して、ライン状の光を被検査物に照射するとともに該被検査物を回転し該被検査物により反射される前記ライン状の光をラインセンサで検出し、該ラインセンサで得られる画像を処理して欠陥検出を行う装置がある(図1参照)。
図1において、11は被検査体(感光体ドラム)、16は蛍光灯、18aはスリット、Kは光照射装置、Sはラインセンサ、Uはラインセンサ支持装置、Xは帯状光(スリット光)の長手方向またはラインセンサSの長手方向(多数の受光素子が列設された方向)、Yはラインセンサの光軸方向(副走査方向)、Zは被検査体11の表面とラインセンサSとの相対的移動方向であるが、詳細は同公報を参照されたい。
ところで前記装置にて得られる反射光分布は、被測定物の表面が鏡面ではないため、ライン状の入射光の一部は全反射し、一部は表面で散乱することにより、特開平10−122841号公報(表面欠陥検出装置)に記載されるように空間的な広がりを示す(図2)。
図2は被検査物を横方向から見た反射光の分布を説明するための図で、被検査物である感光体ドラム23の表面は鏡面ではないため、ライン状の入射光22の一部は正反射し、一部は表面で散乱する。被検査物23上の傷等の凹凸が存在しないときは、図2(a)に示すように、前記ライン状入射光22の被検査物23表面での反射光は正反射光25aが大半を占める。しかしながら、被検査物23の表面に突起やへこみなどの凹凸23aが存在する場合は、図2(b)に示すように、その凹凸部分によって、前記ライン状光22は被検査物23の表面で散乱し、散乱光25b(破線にて示す)を発生する。
【0004】
上記の様に、被検査物表面の凹凸部分の有無によって、反射光の分布が異なることを利用して欠陥の検出を行うことができる。この時、図2(c)に示すように、正反射光成分25aをラインセンサ27aに受光させ、入力光量の減少を欠陥と検出する方法と、正反射成分から若干離れた位置にラインセンサ7bを設置し、散乱光25bの増加を欠陥として検出する方法がある。さらに、被検査物23を回転し複数ラインを副走査することにより、被検査物全面に亙っての欠陥検出を行っている。
【0005】
特開平9−325120号公報に記載されているものによると、この際、反射光分布が正反射光により近い位置で画像を取得した方が、出力変化の勾配が大きくなるので表面形状による光量の変化が大きく、より微小に緩やかに変化する凹凸の検出が可能であることが示されている。
しかしながら、実際の表面欠陥検出装置においては、被検査物の形状の歪みや、回転ムラ、振動によって反射光の受光位置とラインセンサの相対位置が変動し、この相対位置変動がセンサに入力する光量の変化として検出され、この変化を表面凹凸として誤って検出してしまう問題が生ずる。このため、適当な位置に少し離すことにより感度を下げざるを得ないのが実情であり、このため、近年のレーザプリンタの高画質・高密度化に伴い微小化する欠陥(たとえばφ0.5mmで高さ5μm程度に緩やかに変化する凹凸欠陥)は従来方法では安定して検出できないという問題がある。
【0006】
これに対して、被検査物の把持機構や把持装置の位置調整(円柱型を対象とする場合は、とくに両端の芯ずれや平行度の調整)を行ったり、振動を抑えることが有効であるが、これは調整コストや設備コストが非常に大きくなる。また、図10(特開平11−258166号公報「外観検査装置」の図2と同じ)のように検査時間を短縮するために、インデックス上に複数箇所の移動端と、固定端に感光体ドラムを挟んで回転する外観検査装置においては、固定端に対する移動端の位置を回転しながら同一の光学条件を実現することは極めて困難である。
【0007】
図10に示す外観検査装置では、インデックステーブル25、DDモータ58、段付きテーパー部52、チャック55、エアカプラー57、スリップリング59、撮像カメラ23が、観光体外観検査装置本体のフレーム構造の架台上に取り付けられている。また、同図における符号50は自転モータ、51はテーパー回転受け、53はリニアスライドガイド、54はシリンダ、56はチャックベース持ち上げ台、60はワークである。なお、図10の外観検査装置についての詳細は必要なら上記公開公報を参照されたい。
【0008】
前出の特開平10−122841号公報(表面層欠陥検出装置)においては、実際に反射光量分布を測定するセンサと、ラインセンサを移動させる移動手段を持ち、反射光量分布の測定によりラインセンサを実際に移動追従を行うことにより上記問題を解消する方法を提示している。しかしながら、その実現手段や実施例に示される構成には次の問題がある。
(1)受光センサが点計測であり、表面形状の不均一性にともなう反射光の反射方向の部分的な変化や被検査物の表面濃度のむらによる反射光量変化を位置情報にして検出してしまうため、検出信号は不安定であり、また誤差も大きくなるという不具合が生ずる。
(2)輝線位置からの所定量があらかじめ規定する必要があり、ワークの形状(直径)や、測定感度の変更に柔軟に対応することができない。
(3)毎回初期動作として輝線検出を行う必要がある。
(4)光学系の位置調整に熟練と時間を要するため、導入準備期間が長い。
【0009】
また、同様に光学条件を一定に保つ手法としては、特開平11−72439号公報(表面検査装置)において、CADデータから得られる被検査面に対して、照明手段および撮像手段による照射角度および撮像角度が一定になるように、被検査面角度位置を制御する装置が開示されている。
【0010】
さらに、特開2002−214147号公報の「表面欠陥検査方法」は、自重で撓んでしまうような被検査物に対しても、その形状を測定し、照明手段および撮像手段を照射角度および撮像角度を被測定物表面に対して一定になるよう追従制御することにより、多様な面形状の変化に対して柔軟にその表面欠陥を検出することを可能としている。しかしながら、これらの方法は、実際の反射光を計測していないため、回転ぶれ等の事前計測が不可能であり、又、微妙な変化に追従できないため、本発明が対象としているような非常に緩やかな形状変化を安定して検出することはできない。
【0011】
その他、表面の凹凸の微小変化を検出する方法としては、パターン光を投影しそのパターンが被検査物表面の凹凸によって変化する様を観察する方法があり、これを曲面に適応した例として、特許第3017572号の「表面状態検査方法」のように、明暗の繰り返し勾配を被測定物の曲率により変化させ、エリアセンサにより高速に微小凹凸を検出する方法がある。この方法では表面の凹凸は繰り返しパターンの異常部として検出されるが、パターンの歪みを検出することから、撮像解像度が欠陥に対して十分大きい必要があり、画像処理コストがかかること、また被検査物の表面の濃度欠陥を検出するために別途検出系を必要とするという問題がある。また、本発明が対象としているような、光学センサの数画素程度の位置変化によって散乱光状態が変化するような欠陥に対しては、センサに十分な変化を取り込むことは難しい。
【0012】
また、複写機等のリサイクルに伴う感光体や定着ローラ等の部品の再利用時に、回収した部品の機能や形状等の評価を行う必要があるが、これには従来の製造時には発生しないような微妙な磨耗、擦り傷等が存在し、より高精度に部品の表面形状を測定する必要が生じてきている。
【0013】
【特許文献1】特開平5−107197号公報
【特許文献2】特開平10−122841号公報
【特許文献2】特開平9−325120号公報
【特許文献4】特開平11−258166号公報
【特許文献5】特開平11−72439号公報
【特許文献6】特開2002−214147号公報
【特許文献7】特許第3017572号公報
【0014】
【解決しようとする課題】
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであって、その課題とするところは、以下の通りである。
【課題1】(請求項1に対応)
本発明の第1の課題は、欠陥検出用の第1の撮像手段に加え、その第1の撮像手段に入射する反射光の分布を測定するために第2の撮像手段を設けて、被測定物によって反射されるライン光源の反射光に対して、第1の撮像手段に入る検査画像が、検査期間中、常時最適状態となるように光学系の相対位置を調整することにより、表面の濃度欠陥に加え微小な凹凸および緩やかな凹凸をも同時に検出可能な表面欠陥検査装置を提供することである。
【0015】
【課題2】(請求項2に対応)
本発明の第2の課題は、欠陥検出用の第1の撮像手段に加え、その第1の撮像手段に入射する反射光の分布を測定するための第2の撮像手段、および第1の撮像手段を移動する機構を設け、被測定物によって反射されるライン光源の反射光に対して、第1の撮像手段を検査期間中、常時最適位置に追従することにより表面の濃度欠陥に加え、微小な凹凸および緩やかな凹凸をも同時に検出可能な表面欠陥検査装置を提供することである。
【0016】
【課題3】(請求項3に対応)
本発明の第3の課題は、高速に追従することにより、追従誤差を低減することである。
【0017】
【課題4】(請求項4に対応)
本発明の第4の課題は、欠陥検出用の第1の撮像手段に加え、その第1の撮像手段に入射する反射光の分布を測定するための第2の撮像手段、および第1の撮像手段と第2の撮像手段を共に移動する機構を設け、被測定物によって反射されるライン光源の反射光に対して、撮像手段2を検査期間中の常時所定位置に追従することにより、同時に第1の撮像手段を検査期間中の常時最適位置に追従でき、表面の濃度欠陥に加え、微小な凹凸および緩やかな凹凸をも同時に検出可能な表面欠陥検査装置を提供することである。
【0018】
【課題5】(請求項5に対応)
本発明の第5の課題は、高速に追従することにより、追従誤差を低減することである。
【0019】
【課題6】(請求項6に対応)
本発明の第6の課題は、第1の撮像手段の検査基準位置における、第2の撮像手段から得られる反射光分布の反射光測定位置を記憶し、検査ごとに生ずる反射光測定位置からのずれにより生ずる追従位置変化をなくし、同一の検出精度を常に実現することである。
【0020】
【課題7】(請求項7に対応)
本発明の第7の課題は、第2の撮像手段から得られる反射光位置出力を連続するフレーム間でローパスフィルタによって帯域制限することにより、第2の撮像手段での画像検出ノイズを低減し、さらには、測定感度に影響を与えないような微振動によって第1の撮像手段の追従機構が過敏に反応しないシステムを実現し、欠陥検出精度を高めることである。
【0021】
【課題8】(請求項8に対応)
本発明の第8の課題は、システム設計を簡略化すること、および、既存の欠陥検査装置に対して、システム構成を大幅に変更することなく容易に高性能化を実現することである。
【0022】
【課題9】(請求項9に対応)
本発明の第9の課題は、第1の撮像手段と第2の撮像手段を同一視野とすることにより、撮像系間における誤差を減らし安定して追従を行うことである。
【0023】
【課題10】(請求項10に対応)
本発明の第10の課題は、照射光量を少なくすることで省エネルギーを実現すると共に、感光体の欠陥検査においては感光体に対する光疲労をできるだけ少なくすることである。
【0024】
【課題11】(請求項11に対応)
本発明の第11の課題は、反射光分布として、輝線の位置・角度を高精度に検出することである。
【0025】
【課題12】(請求項12に対応)
本発明の第12の課題は、反射光分布として、輝線の角度変化をより良好に検出することである。
【0026】
【課題13】(請求項13に対応)
本発明の第13の課題は、反射光分布として、輝線の位置および角度を少ない演算量で安定して検出することである。
【0027】
【課題14】(請求項14に対応)
本発明の第14の課題は、欠陥検査装置を制御する制御装置を提供することである。
【0028】
【課題15】(請求項15に対応)
本発明の第15の課題は、回転軸に対して初期位置制御のみとすることにより、回転軸の構成を簡略化することができ、欠陥検査装置の制御機構を簡略化し実現容易な制御装置を提供することである。
【0029】
【課題16】(請求項16に対応)
本発明の第16の課題は、第1の撮像手段と第2の撮像手段の初期位置を自動的に探索する装置を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
【解決手段1】(請求項1に対応)
課題1を解決するための解決手段1は、次の通りである。
被検査物表面に一方向から照射するライン型照明手段と、その反射あるいは拡散する光を検出する第1の撮像手段と、被検査物を前記第1の撮像手段に対して移動し副走査するための被検査物移動手段と、副走査により被検査物表面状態を2次元画像として取得する画像入力手段と、前記2次元画像を画像処理することによって被検査物の表面欠陥を検出する画像欠陥検出手段によって被検査物表面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、
第1の撮像手段と被検査物の観測表面とライン型照明手段の相対位置を調整するための光学系調整手段と、被検査物表面にて反射する反射光分布を検出するための第2の撮像手段と、前記第2の撮像手段にて得られた画像に対して反射光分布を演算して反射光位置を特定する反射光位置演算手段と、前記反射光位置から前記光学系調整手段の移動位置を演算する移動位置演算手段と、移動位置に光学系調整手段を位置制御する位置制御手段を設け、反射光位置に対して第1の撮像手段を常に一定位置になるように制御することである。
【0031】
【作用】
上記解決手段1によれば、エリアセンサである第2の撮像手段が、被検査物表面にて反射する反射光および拡散光を2次元画像で撮像する。この撮像された画像は、反射光位置検出手段によりその反射光分布が演算で求められ、画像内の反射光位置が特定される。そしてその反射光位置から、ラインセンサである第1の撮像手段と被検査物の観測表面とライン型照明手段の相対位置を調整するための光学系調整手段の移動すべき位置、即ちラインセンサが被検査物の反射光を検出するのに最も適した移動位置が移動位置演算手段によって求められる。その後位置制御手段により光学系調整手段が当該移動位置に移動制御される。第2の撮像手段(エリアセンサ)による撮像は被検査物が副走査(被検査物の回転)されている間行われ、これにより、被検査物の振動、回転むらなどなどがあっても、第1の撮像手段(ラインセンサ)は、常に被検査物の反射光位置、即ち輝線を追従して検出することができる。ここで、光学系調整手段は、撮像部を移動するもの、照明手段を移動するもの、あるいは、被検査物からの反射光をラインセンサ前段で屈折させるものなど、各種手段で構成し得る。
【0032】
【解決手段2】(請求項2に対応)
解決手段2は、上記解決手段1の表面欠陥検査装置において、光学系調整手段を、第1の撮像手段を少なくとも副走査方向に移動可能な撮像部移動手段で構成することである。
【0033】
【作用】
上記解決手段2によれば、光学系調整手段が撮像部移動手段で構成され、第1の撮像手段(ラインセンサ)が少なくとも副走査方向に移動して反射光位置への追従動作に寄与する。この場合、副走査方向に移動させるための機構は例えばリニアテーブルで構成される。
【0034】
【解決手段3】(請求項3に対応)
解決手段3は、上記解決手段2の表面欠陥検査装置の位置制御手段として、第2の撮像手段の撮像間隔より短いフィードバック周期で位置決めを行うサーボ機構に対し、移動位置演算手段より得られる移動位置を移動目標値とし第2の撮像手段の撮像毎に第1の撮像手段の移動目標値を更新することにより位置制御する位置制御手段を用いて、反射光位置に対して第1の撮像手段を常に一定位置になるように制御することである。
【0035】
【作用】
上記解決手段3によれば、位置制御手段として、第2の撮像手段の撮像間隔より短いフィードバック周期で位置決めを行うサーボ機構に対し、移動位置演算手段より得られる移動位置を移動目標値とし第2の撮像手段の撮像毎に第1の撮像手段の移動目標値を更新することにより位置制御する位置制御手段を用いるため、ラインセンサをより高速に目標位置に追従させることができる。
【0036】
【解決手段4】(請求項4に対応)
解決手段4は、被検査物表面に一方向から照射するライン型照明手段と、その反射あるいは拡散する光を検出する第1の撮像手段と、被検査物を前記第1の撮像手段に対して移動し副走査するための被検査物移動手段と、副走査により被検査物表面状態を2次元画像として取得する画像入力手段と、前記2次元画像を画像処理することによって被検査物の表面欠陥を検出する画像欠陥検出手段によって被検査物の表面欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、
被検査物表面にて反射する反射光分布を検出するための第2の撮像手段と、第1の撮像手段および第2の撮像手段を少なくとも第1の撮像手段の副走査方向に移動可能な撮像部移動手段と、前記第2の撮像手段にて得られた画像に対して反射光分布を演算し反射光位置を特定する反射光位置演算手段と、前記反射光位置を偏差量として前記撮像部移動手段の移動偏差量を演算する移動偏差量演算手段と、前記移動偏差量分だけ前記撮像部移動手段を移動する位置制御手段を設け、反射光位置に対して第1及び第2の撮像手段を常に一定位置になるように制御することである。
【0037】
【作用】
解決手段4によれば、エリアセンサがラインセンサと共にステージに搭載され、同時に動くことにより、エリアセンサ上も輝線部分はほぼ固定した状態の画像が得られる、輝線変動方向に対しての検出範囲を小さくすることができ、したがって、輝線の検出感度を向上させることができる。また、エリアセンサとラインセンサが共に動くことから、追従させるべき目標位置は、現在位置からの差分信号となり、このため、ステージの絶対位置を必要としないことから、ステージの初期位置を検出する必要がない。
【0038】
【解決手段5】(請求項5に対応)
解決手段5は、解決手段4の表面欠陥検査装置の位置制御手段として、第2の撮像手段の撮像間隔より短いフィードバック周期で位置決めを行うサーボ機構に対し偏差量を与えることにより第1及び第2の撮像手段を位置制御する位置制御手段を用いて、反射光位置に対して第1及び第2の撮像手段を常に一定位置になるように制御することである。
【0039】
【作用】
解決手段5によれば、エリアセンサを用いてラインセンサを反射光に対して高速に追従するために、ステージ位置を制御する位置制御手段には、位置制御手段を構成する速度コントローラに偏差を入力することによって目標位置に制御することが可能となる。この際、位置制御手段である速度コントローラの制御周波数を画像の更新周波数よりも高く設定することによって、より高速に目標位置に追従できるようになる。
【0040】
【解決手段6】(請求項6に対応)
解決手段6は、上記解決手段2乃至解決手段5の表面欠陥検査装置において、被検査物もしくは相当の基準物を固定し、撮像部移動手段を移動しながら撮像手段1にて画像を取得し、得られる画像の明暗分布が略一定となる位置に調整し、そのときの撮像部移動手段の位置情報および反射光位置を基準位置とし、未知の被検査物に対して、反射光位置情報と前記基準位置の差分を補正した位置に撮像部移動手段を移動することにより、第1の撮像手段と第2の撮像手段間の位置補正を行うことである。
【0041】
【作用】
解決手段1乃至6による表面欠陥装置において、初期状態を維持することによりエリアセンサで得られた1回の撮像中での反射光位置に対して、撮像手段(実施例1の構成ではラインセンサ、実施例2の構成ではエリアセンサとラインセンサ)を常に一定位置になるようにして、検出感度を高くすることができる。しかしながら、被検査物のセッティング状態が変化し初期位置に変動があった場合は、検査毎の検出感度が異なってくる。そこで解決手段6によれば、被検査物が基準位置状態にあるときのエリアセンサから得られる反射光分布とその時理想状態に設定したラインセンサの位置を記憶し、被検査物をセッティングする度にその時の反射光分布と基準位置での反射光分布を比較し補正することによって、検査間での検出感度のばらつきを小さくすることができる。
【0042】
【解決手段7】(請求項7に対応)
解決手段7は、上記解決手段1乃至解決手段6の表面欠陥検査装置において、第2の撮像手段の連続するフレーム間で得られる反射光位置に対してローパスフィルタを設けたことである。
【0043】
【作用】
解決手段7によれば、エリアセンサで連続して取り込みながら位置検出した位置情報に対しローパスフィルタを入れることで、安定した欠陥検出が可能となる。
【0044】
【解決手段8】(請求項8に対応)
解決手段8は、上記解決手段2乃至解決手段7の表面欠陥検査装置において、被検査物移動手段および第1の撮像手段とその画像入力手段、画像欠陥検出手段により構成される欠陥検査を行うための第1システムと、撮像部移動手段、第2の撮像手段、反射光位置演算手段、移動位置演算手段もしくは移動偏差量演算手段および位置制御手段にて構成される追従制御を行うための第2システムが、互いに非同期に撮像を行い、位置制御を行うことである。
【0045】
【作用】
解決手段8によれば、追従に必要な各手段を別システムとして構築して追従を実現でき、目標性能を得ることができる。ここで、追従開始・停止イベントは被検査物を回転・停止するために外部に出力するタイミングと同じであり、追従中イベントも一定速度で回転していることを確認するタイミングと同じであるため、外部I/Oを変更するだけでよく、結果的に従来の検査装置の制御構成およびソフトウエアを変更することなく、追従による高性能な表面欠陥検査装置を実現できる。
【0046】
【解決手段9】(請求項9に対応)
解決手段9は、上記解決手段1乃至解決手段8の表面欠陥検査装置において、第1の撮像手段と第2の撮像手段で同一視野を検出できるように被測定物からの反射光を、前記2つの撮像手段に分割するためのビームスプリッタを備えることである。
【0047】
【作用】
被検査物とラインセンサの光路中に、その反射光を分割するためのビームスプリッタを入れることで、同一視野を容易に観察できるようになり、ラインセンサとエリアセンサでの反射光の分布が同一となることを保証でき、追従性能の高い表面欠陥検査装置を実現できる。
【0048】
【解決手段10】(請求項10に対応)
解決手段10は、上記解決手段9の表面欠陥検査装置において、そのビームスプリッタの光量の分割比が、第1の撮像手段側の光量が、第2の撮像手段側の光量よりも大きくなるようにしたことである。
【0049】
【作用】
エリアセンサはラインセンサよりも撮像時間が長くなることと、輝線部分を検出することから、元々センサ部に導かれる光量が多いことに着目し、エリアセンサ側に導かれる光量をラインセンサ側に導かれる光量よりも小さくなるようなビームスプリッタを利用することによって、照明手段である光源の投射光量を小さくすることができるので、省エネルギーで、かつ感光体に対する光疲労が小さい表面欠陥検査装置を実現できる。
【0050】
【解決手段11】(請求項11に対応)
解決手段11は、上記解決手段1乃至解決手段10の表面欠陥検査装置において、その反射光位置演算手段が、第1の撮像手段の垂直方向に相当する第2の撮像手段の1次元画像列の各重心位置列を直線近似することにより反射光位置を演算することである。
【0051】
【作用】
この方法によれば、処理の高速化のために全ラインではなく数ライン毎に処理したり、ノイズ低減のために複数ラインを平均化して処理する方法を有効に行うことができる。
【0052】
【解決手段12】(請求項12に対応)
解決手段12は、上記解決手段1乃至解決手段10の表面欠陥検査装置において、その反射光位置演算手段が、第2の撮像手段で得られる2次元画像に対して有限角内での1次元投影画像に対するその標準偏差がもっとも小さくなる角度とそのときの平均値から反射光位置を演算することである。
【0053】
【作用】
撮像手段に回転補正を行う機構があり、回転方向にも補正を行う場合、エリアセンサの取得画像に対して、回転補正機構によって回転する回転中心に対してアフィン変換を行う。適当な回転角で複数回行い、それぞれ撮像部移動手段の副走査方向の動作軸の動作方向と垂直方向(輝線長手方向と略一致)に画像を投影する。この結果、回転角により投影結果の広がりに大小が生じる。この広がりの最小値を求め、その時の回転角および、重心位置を反射光位置とする。このような方法で反射光位置演算手段を構成することによって、撮像手段の移動すべき位置に変換し撮像手段を光学系の変動に一定に追従させることが可能となる。
このアフィン変換は画像処理コストが大きいため、実際の追従処理を行う場合は、前フレームの検出角を基準にしてその前後の回転角について求める。また最大値を規定してそれ以上の処理は行わないことにより処理時間の最大値を制限できる。実際に追従する場合は回転角の変動は前フレームに対して大きくはならないので、非常に有効な手段となる。また同様に直線を求める方法としてはハフ変換が利用されており、これを用いて位置を算出することも有効となる。
【0054】
【解決手段13】(請求項13に対応)
解決手段13は、解決手段1乃至解決手段12の表面欠陥検査装置による表面欠陥検査システムにおいて、被検査物を汎用ロボットにより把持し、ハンド部の回転機構を用いて被測定物を1次元撮像手段に対して副走査を行い、被検査物の移載動作中に被検査物表面を検査することである。
【0055】
【作用】
従来の感光体ドラムの検査では、その偏芯量や傾きを調整する必要から、上下から挟み込み、高精度な位置決めを行い、回転振れがないように構成してきた。このことを別の視点から見ると、撮像手段が被検査物からの反射光の変動に対して追従することができるなら、従来のような高精度で回転振れがないような検査機構成ではなく、回転機構を簡略化したコストの低い検査機を構成できると考えられる。
そこで解決手段13では、偏芯量や傾きを調整する必要のない汎用ロボットを用い、これにより被検査物を把持した状態で、その先端の回転手段(ロボット本体あるいは把持ハンド部に搭載する)を用いて検査画像を取得するための副走査を行うことにより、従来にくらべて大幅に装置コストを下げることができる。また、検査機本体を必要としなくなるため、検査装置の設置スペースも小型化でき、設置場所の確保ができなかったために導入ができなかったような製造ラインに対しても、これを導入できるというメリットがある。
【0056】
【解決手段14】(請求項14に対応)
解決手段14は、コンピュータに、検査開始信号により第2の撮像手段により画像を取得し被検査物の反射光状態を検出するステップと、反射光状態から撮像手段を初期位置に移動する初期移動ステップと、反射光分布を一定にするよう反射光測定と撮像手段の追従制御を行うステップと、同時に被検査物の副走査を行い第1の撮像手段によって検査画像を入力するステップと、第1の撮像手段によって得られた画像に対して画像処理し画像特徴量を算出するステップと、画像特徴量から被検査物の欠陥を判定するステップを行わしめ、これにより感光体ドラムの表面欠陥検出を行うことを特徴とする、コンピュータ可読制御プログラム記録媒体である。
【0057】
【作用】
上記解決手段14によれば、上記手順により実行されるコンピュータにより、感光体ドラムの表面欠陥検査が可能となる。
【0058】
【解決手段15】(請求項15に対応)
解決手段15は、コンピュータに、検査開始信号により第2の撮像手段により画像を取得し被検査物の反射光状態を検出するステップと、反射光状態から撮像手段を初期位置に移動する初期移動ステップと、反射光分布を一定にするように撮像手段の副走査方向のみの追従制御を行うステップと、同時に被検査物の副走査を行い第1の撮像手段によって検査画像を入力するステップと、第1の撮像手段によって得られた画像に対して画像処理し画像特徴量を算出するステップと、画像特徴量から被検査物の欠陥を判定するステップを行わしめ、これにより感光体ドラムの表面欠陥検出を行うことを特徴とする、コンピュータ可読制御プログラム記録媒体である。
【0059】
【作用】
上記解決手段15によれば、上記手順により実行されるコンピュータにより、表面欠陥検査が可能となる。特にこの構成の場合、回転軸を追従しないことにより、2軸間相互の位置に干渉が発生しない(一方の軸の移動で、他方の位置が変動することがない)ため、追従誤差が少なくなり、追従処理の周波数を下げることができ、併せて回転系に高速なサーボ機構を必要としないため、追従にかかる制御系の構成を単純化できる。
【0060】
【解決手段16】(請求項16に対応)
解決手段16は、コンピュータに、初期調整開始信号により第1の撮像手段の位置をその主走査方向に垂直な方向に連続して一方向に移動させながら第1の撮像手段にて画像を検出しその検出光量値が最も高くなる最初の位置を検出する第1のステップと、角度を変化させながら画像を検出し明暗分布が画像内の各画素で一定となる位置に角度の調整を行う第2のステップとを順次繰り返し、第1のステップ終了時に画像内の各画素の明暗分布が一定かを判断し繰り返しを終了するステップと、そのとき第2の撮像手段で画像を撮像しその反射光位置を基準位置として保存するステップと、撮像部移動手段の位置情報を保存するステップを行わしめ、第1の撮像手段と第2の撮像手段間の位置補正を行うことを特徴とするコンピュータ可読制御プログラム記録媒体である。
【0061】
【作用】
上記手順にて、ラインセンサとエリアセンサの相対位置の補正の調査工程を自動化でき、従来非常に困難であった撮像感度の調整および維持が非常に簡単に実現できる。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明の理解の一助のため、当該技術の基本的内容について最初に説明する。
平面状の被測定物体に対して、ライン光源から照射した光をカメラで撮像する時のモデルを図3乃至図5に示す。それぞれ、図3(a)と図4(a)は、物体表面の光学系となす角度により反射光分布が異なること、表面上の凹凸はまた表面上に突起部がある場合は、図5(a)に示すように反射光分布が異なることを示している。
図3(b)、図4(b)、図5の(b)には、それぞれの図の(a)に示される撮像状態において、リニアセンサ近傍にて得られる2次元の反射光分布を示す。図より、エリア詳細に散乱光の反射光量分布を見ると、副走査方向に分布がシフトしていることがわかる。
【0063】
通常、表面に突起等の異常部がある場合は、散乱方向が一定ではなくなるため、反射光分布はより広い範囲に亘るか、もしくは正反射光の生ずる角度が変化する。また、光学系および撮像系と、被検査物表面の相対位置および角度の変動によっても、反射光分布は変わる。図6、図7にそれぞれの反射光分布を重ね合わせて示す。ただし、図6より図7の方が微小な凹凸であり、形状変化が小さいため分布の差も小さい。両図から次の事項がわかる。
【0064】
1.A点にラインセンサを置いた場合には、図6、図7とも正常時は突起との光量差が出るため検出できるが、図6では、相対位置変動時は突起との光量差がなく突起を画像にて検出することができない。
2.B点にラインセンサを置いた場合は、図6では正常時、相対位置変動時とも欠陥が検出できるが、図7では光量差があまりなく検出ができない。
3.A点とB点では、正常時の反射光分布と、突起が存在するときの反射光分布では、A点の方が光量差が大きい。従来は相対位置変動が起きても、正常部を凹凸として検出しないようにB点にて表面画像を取得していたため、図7のような微小な凹凸は検出することができなかった。
【0065】
以後、感光体ドラムを被検査物とし、回転により副走査を行うことによって検査画像を得ることにより、検査装置を実現する例について述べる。
感光体ドラムの表面検査を行う検査装置において、カメラ位置と出力の関係をより詳細に示しているのが図8(特開平9−325120号公報の図9を引用)である。これによると、輝線部(グラフ凸部)で急激に出力が立ち上がってゆく様子がわかる(詳細は同公報を参照されたい)。また図9(同公報の図10を引用)は、さらにその変化を詳細に示す図であり、この拡散光受光領域を正反射光受光領域に近づけるほど、凹凸に対する感度が向上すると同時に、回転振れや表面振動等の悪影響も大きく受けるようになる。特に、正反射光受光領域に近いほど、被検査物表面の凹凸による反射光の反射方向の変化により、カメラにより多くの反射光が導かれ大きな出力が得られる。実際の、カメラ位置と回転振れによる影響を図11に図示する。図11(a)は撮像時の状態図であり、図11(b)は、φ30の感光体ドラム(OPC)の表面での反射光をラインセンサで1周分撮像した画像を輝線からの相対距離(Y)で並べたものである。Yが小さい方が回転振れによる輝線の一部混入が見られ、これが欠陥検出時にノイズとなって現れてしまう。このため、反射光の変動に追従してラインセンサ位置を制御し、検出感度の高い位置にて撮像することにより、より高感度に凹凸欠陥を検出する装置が、本出願人による特開平10−122841号公報の「表面欠陥検出装置」であった。しかしこの装置構成では、正確にラインセンサの位置を制御することが困難であり、また検出感度の調整が困難であるという点があるのは上述の通りである。
【0066】
【実施例1】
以下、本発明の実施例について説明するが、この実施例は、第1の撮像手段としてラインセンサを、また、第2の撮像手段としてエリアセンサを用いたものである。
はじめに、本発明の実施例1を図12に基いて説明する。
ライン光源121から被検査物の長手方向にライン光を照射し、その反射光を被検査物122の長手方向に対して平行に設置されたラインセンサ125にて検出することにより表面の検査を行う欠陥検査装置において、ラインセンサ125の近傍にエリアセンサ124を設置して、その被検査物122の反射光を同時に取り込むものである。
この際エリアセンサ124にて取得した画像にて被検査物122の反射光分布を演算し、その反射光位置をステージ126の位置に変換し、その変化に応じてラインセンサ125が搭載されたステージ126の位置を移動し、ラインセンサ125にて検出される反射光の輝線123からの距離(Y方向)をほぼ一定に保つことができるようにしたものである。
エリアセンサの設置場所としては、ライン光源によって被検査物表面に生じる正反射光に振動や回転振れが生じても、その正反射光をその撮像領域内に常に含む位置にあり、またできる限りラインセンサと同じ反射角の位置に設定されていることが望ましい。また正反射光成分である最も明るく光る線(輝線)が、光学系の変動を最も顕著に示すので、この輝線部分を反射光分布から検出することによって調整する。ただし、諸条件により光量の変化量を一定に保ちたい場合もあり、この場合は輝線垂直方向に微分した画像の同一変化量を示す線を検出し、その線を基準に調整すればよい。
【0067】
ステージ位置の位置制御に、パルスの周波数およびその数で制御する市販のモータコントローラ等を使用することが考えられるが、このような制御方法では目標値との差分に応じた速度を調節することが困難であるため追従速度を上げることが難しく、また高速に駆動しようとすると、大きく離れていなくとも間欠駆動となり、ステージが振動するという不具合が生じてしまう。このため、上記のようなエリアセンサを用いて、ラインセンサを、反射光位置に対し高速に追従させるには、図13に示すように、ステージ位置の位置制御手段に対し、その目標値として、エリアセンサで取得した2次元画像からの移動位置を入力する。この際、位置制御手段の制御周波数を、エリアセンサで取りこむ画像の更新周波数よりも高く設定することによって、より高速に目標位置に追従できるようになる。
図13に示すように、本発明の位置制御手段は、速度コントローラとPIDという非常に簡単な構成となっており、被検査物の振動および回転振れの周波数がそれほど高くない場合には現状問題とはなっていないが、将来的には検討を要する部分と考えられる。
【0068】
【実施例2】
この実施例2は、実施例1とほぼ同様な構成を有し、同様に動作するが、エリアセンサをラインセンサと共にステージに搭載する構成となる(図14参照)。また、本実施例2では、エリアセンサが同時に動くことにより、エリアセンサ上も輝線部分はほぼ固定した状態の画像が得られるため、輝線変動方向に対しての検出範囲を小さくすることができ、したがって、輝線の検出感度を向上させることができる。また、エリアセンサとラインセンサが共に動くことから、現在位置からの差分信号となり、このため、ステージの絶対位置を必要としないことから、ステージの初期位置を検出する必要がないというメリットがある。逆に実施例1に対する不利な点として、エリアセンサが動きながら輝線を検出することにより、信号検出から目標位置設定までの遅れによる誤差が生じたり、輝線が、エリアセンサとの相対速度変化で誤差を含んでしまうという問題がある。このため大きな位置変動が長周期で生ずるような設定で検査を行う場合は実施例2が適当であり、逆に短い周期で小さな位置変動が生ずる場合は実施例1の方が適当である。
【0069】
実施例1と同様の理由により、エリアセンサを用いてラインセンサを反射光に対して高速に追従するために、ステージ位置を制御する位置制御手段には、図15に示すように位置制御手段を構成する速度コントローラに偏差を入力することによって目標位置に制御することが可能となる。この際、位置制御手段である速度コントローラの制御周波数を、エリアセンサが取り込む画像の更新周波数よりも高く設定することによって、より高速に目標位置に追従できるようになる。この構成に関しても、被検査物の振動および回転振れの周波数がそれほど高くない場合には現状問題とはなっていないが、将来的には検討を要する部分と考えられる。
【0070】
上記のようにして追従を行った場合の、ラインセンサ位置と回転振れによる画像への影響を図16に図示する。これは図11(a)と同一システム、同一条件で撮像した結果であり、追従を行うことにより画像検出が安定して行われていることがわかる。なお、この振れ幅はラインセンサの1画素の撮像解像度であり、微小な変化が凹凸の検出に与える影響の大きいことがわかる。
【0071】
【実施例3】
実施例1および実施例2による表面欠陥装置においては、初期状態を維持することによりエリアセンサで得られた1回の撮像中での反射光位置に対して、撮像手段(実施例1の構成ではラインセンサ、実施例2の構成ではエリアセンサとラインセンサ)を常に一定位置になるようにして、検出感度を高くすることができる。しかしながら、被検査物のセッティング状態が変化し初期位置に変動があった場合は、検査毎の検出感度が異なってくる。そこで本実施例3は、被検査物が基準位置状態にあるときのエリアセンサから得られる反射光分布とその時の理想状態に設定したラインセンサの位置を記憶し、被検査物をセッティングする度にその時の反射光分布と基準位置での反射光分布を比較し補正することによって、検査間での検出感度のばらつきを小さくするものである。
【0072】
【実施例4】
エリアセンサにより撮像し、反射光分布を演算し、ステージ位置に変換し、さらにその位置へラインセンサを移動するという一連の処理を行って反射光位置の変化に追従する欠陥検査装置においては、その一連の処理に要する時間分、実際に検出した変化に対して遅れを生じてしまう。100μm振幅の正弦波の回転振れが生じると仮定すれば、正弦波の周波数と画像フレームレートから生ずる遅れの誤差は、50(sin(x)−sin(x−2π/FPS))で評価できる。この絶対値が輝線に対する偏差量であり、その最大値が各フレームレートから生ずる誤差の最大値を表す(なお、ここでは模擬的に撮像から処理結果が出てその位置に移動するまでに1フレーム分の時間がかかるものとして評価している)。これは、図17で示すグラフの様になり、誤差を減らすためにはフレームレートを向上する必要があることが分かる。さらに、フレームレートが高くなるにつれその傾きが小さくなり、誤差の影響が小さくなることも分かる。
【0073】
ここで、たとえば100FPSでエリアセンサを駆動し、1Hzの回転振れが生じた場合、理想的には遅れによる誤差としては3μm程度となり、追従による誤差低減は3%程度に削減できることになる。しかしながら実際に100FPSで撮像実験を行ったところ、ステージが発振し、それにより誤差が逆に増大してしまい、条件によってはサーボエラーとなってしまう場合がある。この現象を詳細に解析したところ、エリアセンサの撮像画像が、被検査物の細かい振動やサーボ機構による振動に過敏に反応したり、被検査物の濃度むらや画像検出ノイズの影響を受けることによるものであることがわかった。このようなノイズの影響を低減するために、画像間の平均化を行う方法も考えられるが、画像間での処理は演算量が大きくなってしまう。このため、本実施例4は、エリアセンサで画像を連続して取り込みながら位置検出したその位置情報に対してローパスフィルタを入れることで、安定して検出することが可能な欠陥検査装置を実現するものである。
【0074】
【実施例5】
上記各実施例の表面欠陥検査装置において、従来の欠陥検査装置に存在しない構成要素である光学系調整手段(ステージ)および2次元撮像手段(エリアセンサ)、反射光位置演算手段、移動位置演算手段、位置制御手段は、追従という性格上、画像の入力から位置制御にかかる処理を決められた時間内で完了しなければならないため、リアルタイム性が必要となる。
一方、感光体のような円柱状の被検査物に対する従来の検査システムは、画像入力と被検査物の入れ替えをバッチ処理的に繰り返すため、被検査物の入れ替え時間内で検査処理を行えば十分である。このため、ラインセンサの取り込み周期の他は高いリアルタイム性を要求されない。
さらにラインセンサ画像の入力に関しては専用の画像入力ボードを用いたハードウエアで実現するため、結果的に検査装置のシステムとしてのリアルタイム性は要求されていなかった。ただし、連続するシート状の被検査物(圧延ロールや紙ロール等)の検査においては、撮像と画像処理がバッチ処理にならず、連続検査を行うためには画像処理部にリアルタイム性が必要になるために、専用ハードウエアによる処理装置が一般に市販されている。
ここで、前者のような従来のリアルタイム性を意識していない検査装置においては、毎秒数回転程度の回転速度で取り込むため、画像のライン入力周波数が1KHzを超えるのに対して、回転振れ等により追従が必要な帯域は1〜10Hz程度と低く、非同期でもライン取り込み画像に大きな影響を与えないため、画像入力を非同期で行うことができる。
そこで本実施例5は、被検査物回転手段、ラインセンサとその画像入力手段、及び画像処理手段により構成される欠陥検査を行うための第1システムと、ラインセンサやエリアセンサの姿勢(位置や角度)を調整する光学系調整手段、エリアセンサ、反射光位置演算手段、移動位置演算手段若しくは移動偏差量演算手段、及び、位置制御手段により構成される追従制御を行うための第2システムが、互いに非同期で撮像及び位置制御を行うものであり、図18で示すような手順の処理を行うことにより、追従を実現して目標性能を得ることができるようにしたものである。
【0075】
以下、図18図の手順について説明する。
検査開始、即ち被検査物がセッティングされて後これを回転すると、追従開始のイベント信号が第1システムより第2システムに通知され、第2システムにおいて、エリアセンサは被検査物の反射光及び拡散光を2次元画像として撮像する。その後、被検査物の振れ量・方向を検出し、そこから移動すべきステージ位置を検出して、ラインセンサやエリアセンサの姿勢(位置Yや角度θ)を制御、即ち調整する。これにより、すくなくともラインセンサは反射光位置に追従した位置(角度)にセッティング(姿勢制御)される。被検査物回転中はこの追従動作が繰り返し行われる。第2システムより追従中とのイベント信号が発生すると、第2システムはこれを第1システムに通知する。第1システムはこれを受け、第2システムとは非同期で被検査物の反射光を撮像する。第1システムにおいて、所定時間経過後に被検査物の回転が停止すると、ラインセンサによる撮像は停止し、それまでに被検査物表面を撮像してえられた2次元画像が画像処理され、副走査された範囲内での被検査物の表面状態の欠陥が検出され、第1システムはその動作を終了する。同様に非検査物の回転が停止すると、その信号は第1システムより第2システムに通知され、第2システムは追従を停止し、その動作を終了する。
【0076】
尚、図18において、追従開始・停止イベントは被検査物を回転・停止するために外部に出力するタイミングと同じであり、又、追従中イベントは被検査物が一定速度で回転していることを確認するタイミングと同じであるため、外部I/Oを変更するだけでよく、結果的に従来の検査装置の制御構成およびソフトウエアを変更することなく、追従による高性能な表面欠陥検査装置を実現できる利点がある。
ただし、タクトタイム向上等により回転周波数が上がるなどの影響によって、回転振れがライン取り込み周波数に対して十分に小さくなくなると、ライン取り込み時に、画像上に取り込まれる副走査幅が変動してしまうなどの悪影響が出るため、ライン間の撮像周期や露光時間等を振れに同期して変える必要性があるかについては今後の検討する必要がある。
【0077】
【実施例6】
実施例1にて、エリアセンサの設置場所としては、被検査物表面にて正反射あるいは散乱されるライン光源の反射光のうち正反射光が振動や回転振れが生じても当該反射光をその領域内に常に含む位置にあり、またできる限りラインセンサと同じ反射角で設定されていることが望ましいことは上述の通りである。実際にエリアセンサをラインセンサ近傍において、同一被検査物の反射光状態を検出する際に、複数のカメラを上記条件で並べるスペースがとれない場合もあり、条件からずれた場合には、エリアセンサでの検出位置とラインセンサ位置に誤差が生ずるため、これを解消するためには各センサ間の位置変換テーブルを作るなどの適切な対応が必要になるが、実際には反射光の位置変化は前後の位置・倒れや横方向の位置・倒れ等を含む多様な条件から変動するため、完全に変換することは難しく必要な検出性能を達成できない。
【0078】
そこで、本実施例6は、図19に示すように被検査物とラインセンサの光路中に、その反射光を分割するためのビームスプリッタを入れたものである。即ち、このビームスプリッタは、ハーフミラーであり、被検査物からの反射光193は、ビームスプリッタを通過した直線方向の光193Aがラインセンサに、ビームスプリッタで反射した分岐光193Bがエリアセンサにそれぞれ撮像されるように配置、構成されている。
これによって、異なる位置にある2つのセンサが、同一視野を容易に観察できるようになり、ラインセンサとエリアセンサで撮像される反射光の分布が同一となることを保証でき、追従性能が向上した表面欠陥検査装置を実現できる。追従動作については、実施例1と同じであるから説明を省略する。尚、図19において、リニアステージ126の他、θステージ192を図示しているが、これは、上記実施例5で述べたセンサ姿勢制御の内、角度制御に用いられるもので、追従制御によってラインセンサの角度を調整するためのものである。
さらに、エリアセンサはラインセンサよりも撮像時間が長くなることと、輝線部分を検出することから、元々センサ部に導かれる光量が多いことに着目し、エリアセンサ側に導かれる光量をラインセンサ側に導かれる光量よりも小さくなるようなビームスプリッタ(透過率の大きいハーフミラー)を利用することによって、照明手段である光源の投射光量を小さくすることができるので、省エネルギーで、かつ感光体に対する光疲労が小さい欠陥検査装置を構成できる。
【0079】
次に、実際の輝線検出を行う反射光分布の処理方法について述べる。
まず第1の例を図20に示す概念図に基づいて説明する。図20(a)において、グレイの矩形に白い帯のある図がエリアセンサの撮像画像であり、ここでは輝線部は画像横方向に撮像されている。輝線を直線として検出するために以下の方法をとっている。
まず画像垂直方向(Y方向)のプロファイル(図20(b))に対して、多値データのまま重心を順次算出する。これにより各ラインの輝線候補を1画素以下の精度で検出することができる。この輝線候補に対して最小2乗法により直線近似し画像全体の輝線を抽出する。さらに目標位置に変換するために、ここではラインセンサの中心部とエリアセンサ画像横方向の中心を合わせているのでその中心位置を算出し、反射光位置(代表値)としている(図20(c))。この方法では高速化のために全ラインではなく数ライン毎に処理したり、ノイズ低減のために複数ラインを平均化して処理する方法が有効となる。
【0080】
単純に2値化を行って、そのエッジを抽出し直線近似する方法では、感光体が濃度分布を持つために誤差を生じてしまう。また、重心検出に関して、輝線部が飽和状態となるように設定することで、2値化を行ってもそれほど性能が劣化しないと考えられたが、実際に2値化したものと、多値で重心を求めたものでは図21に示すように明らかに検出性能が異なるので、重心演算は多値で行う必要がある。なお、図中(a)が多値重心の結果であり、図中(b)が2値重心の結果であり、被検査物の実際の位置変化を合わせて示す。
【0081】
撮像手段に回転補正を行う機構(θステージ)があり(尚、本願ではこのθステージや前述のリニアステージが光学系の調整機構を構成する)、回転方向にも補正を行う場合の、前述の方法による回転方向の検出性能を向上する例を次に述べる(図22参照)。
エリアセンサの取得画像に対して、回転補正機構によって回転する回転中心に対してアフィン変換を行う。適当な回転角で複数回行い、それぞれ撮像部移動手段の副走査方向の動作軸の動作方向と垂直方向(輝線長手方向と略一致)に画像を投影する。この結果、回転角により投影結果の広がりに大小が生じる。この広がりの最小値を求め、その時の回転角および、重心位置を反射光位置とする。図22の例では、撮像部を−5度回転した場合の投影結果が最も広がりが小さいことから、このときの回転角、投影結果の重心位置を反射光位置(輝線位置)として記憶する。
このような方法で反射光位置演算手段を構成することによって、撮像部移動手段の位置に変換し撮像手段を光学系の変動に一定に追従させることが可能となる。即ちここでいう「位置」は、撮像手段の姿勢である角度を含む概念である。
【0082】
このアフィン変換は画像処理コストが大きいため、実際の追従処理を行う場合は、前フレームの検出角を基準にしてその前後の回転角について求める。また最大値を規定してそれ以上の処理は行わないことにより処理時間の最大値を制限できる。実際に追従する場合は回転角の変動は前フレームに対して大きくはならないので、非常に有効な手段となる。
また同様に直線を求める方法としてはハフ変換が利用されており、これを用いて位置を算出することも有効となる。
【0083】
【実施例7】
従来、感光体ドラムの検査では、上下から挟み込み、その偏芯量や傾きの調整に対して非常に気を配り、高精度な位置決めを行い、回転振れがないように構成してきた。また、今まで述べてきたように、撮像手段を反射光分布に対して一定となるように追従することによって、従来に比べて微小な凹凸変化の検出能力が増大する。
このことを別の視点から見ると、撮像手段が被検査物からの反射光の変動に対して追従することができるなら、従来のような高精度で回転振れがないような検査機構成ではなく、回転機構を簡略化したコストの低い検査機を構成できると考えられる。
従来は、自動検査を行うに当たり、トレイ上に複数並んだ感光体ドラムを汎用ロボットで検査機に移載し、検査機で高精度に回転して検査を行っていた。これを汎用ロボットで把持した状態で、ロボットの先端の回転手段(ロボット本体あるいは把持ハンド部に搭載する)を用いて、検査画像を取得するための副走査を行うことにより、従来にくらべて大幅に装置コストを下げるようにしている。また、検査機本体を必要としなくなるため、検査装置の設置スペースも小型化でき、設置場所の確保ができなかったために導入ができなかったような製造ラインに対しても、これを導入できるというメリットがある。
【0084】
続いて、本検査装置を実現するためのコンピュータ制御プログラムについて説明する。まず、感光体ドラムの表面欠陥検査を行うための、基本的フローチャートを図23に基づいて説明する。
検査が開始されたことが判断されると(ST1/YES)、エリアセンサは被検査物からの反射光画像を取得し(ST2)、その画像から反射光位置が算出される(ST3)。反射光位置が算出されると、まず、被検査物の回転に伴い副走査が開始される(ST4)。次に、ラインセンサが追従中であるかが判断され(ST5)、追従中であれば(ST5/YES)ラインセンサによる画像入力がなされる(ST6)。被検査物の回転が停止、即ち副走査が終了すると(ST7)、次に、ラインセンサによって得られた画像の欠陥特徴量算出処理がなされる(ST8)。この処理により、被検査物が良品であるか否かが判断されその結果が出力される(ST9)。この出力とともに処理は終了する(ST10)。
一方、追従動作の手順位ついて説明すると、前記ST3で反射光位置が算出されると、少なくともラインセンサを含む撮像手段を初期位置へ移動する(ST11)。次にエリアセンサによりエリア画像を取得し(ST12)、ST3同様に反射光位置を算出し(ST13)、これに基づいて撮像手段を反射光位置に追従させ(ST14)、この追従は、被検査物の回転が停止、即ち副走査が停止するまで続行され(ST15/NO)、副走査が停止すると(ST15/YES)、追従動作は終了する(ST16)。
尚、上述の被検査物の検査手順における反射光位置算出のサブルーチンは以下の通りである。即ち、エリアセンサによる画像入力が行われた後にこの画像切り出しが行われ(ST20)、Y方向即ち被検査物の周回方向の重心検出がなされ(ST21)、この重心から最小二乗法による近似直線算出がなされる(ST22)。次にこの近似直線から中心位置算出、即ち反射光位置算出をするものである(ST23)以上の手順により欠陥検査が可能となる。
【0085】
一方、感光体ドラムを両端把持したような既存の検査機において、感光体ドラムの表面欠陥検査を行う場合は、傾きの変化が小さいため、回転方向の補正は初期補正のみで十分な場合もあり、この場合の処理フローチャートは図24に示す通りである。図23と異なる点は追従動作であり、この方法は、回転軸を追従しないことにより2軸間相互の位置に干渉が発生しない(一方の軸の移動で、他方の位置が変動することがない)ため、追従誤差が少なくなり、追従処理の周波数を下げることができ、合わせて回転系に高速なサーボ機構を必要としないので、追従にかかる制御系の構成を単純化できるというメリットがあるものである(以下これを図24で説明するが、追従動作手順以外、図23と同じ符号を付している)。具体的に述べると、異なるのは追従動作系における追従動作のみであり、図23では、回転(θステージ)を含めた追従動作が行われるが、図24では、直動部(リニアステージ)における直線的追従動作が行われるだけでよい(ST114)。
【0086】
尚、ラインセンサとエリアセンサの相対位置の補正方法は、図25の手順で行えばよく、またこの手順にて調整工程を自動化でき、従来非常に調整が難しかった撮像感度の調整および維持を非常に簡単に実現できるようになる。
以下、手順について、図25に基づいて説明する。
初期検査が開始されると(ST30/YES)、最大光量の検出がなされ(ST31)、明暗のばらつきが所定値以下であるか否か判断する(ST32)、所定値以下であれば(ST32/YES)、エリアセンサによりエリア画像を所得し(ST33)、次いで反射光位置を算出する(ST34)。そしてこのときの撮像手段位置及び反射光位置を保存・記憶し(ST35)、処理を終了する(ST36)。一方、明暗ばらつきが所定値以下でない場合は(ST32/NO)、明暗ばらつきの最小検出をした後(ST37)、先のST31の最大光量検出手順に戻り、明暗ばらつきが所定値以下と判断されるまで以下この手順を繰り返し行う。
【0087】
次に、前記ST31における最大光量検出の具体的手順(サブルーチン)について述べる(図25(b))。図中のP0,P1は測定値を保存する一時な変数であり、P0は現在の測定値、P1は1ループ前の測定値である。はじめにP0及びP1の値を初期値0に設定し(ST40)、ラインセンサで1ライン分の撮像を行う(ST41)。そして、P1を総光量P0と同じ値に設定し(ST42)、次にライン毎に順次撮像し、撮像最大光量が検出されたか否かが判断され(ST43)、最大の光量を検出したと判断されると(ST43/YES)、最大光量検出手順は終了し(ST44)、最大光量検出が行われていないと判断された場合は(ST43/NO)、ST41の手順に戻って、以下再度1ラインづつ撮像を行い、最大光量が検出されるまでこれを繰り返し行う。
【0088】
次に、前記ST37における明暗ばらつき最小検出の具体的手順(サブルーチン)について述べる(図25(b))。はじめにP0=0、P1=∞に初期設定し(ST50)、次にラインセンサで1ライン分の撮像を行う(ST51)。そして、P1を標準偏差P0に設定し(ST52)、次にライン毎に順次撮像し、最小ばらつきが検出されたか否かが判断され(ST53)、最小ばらつき検出がなされたと判断されると(ST53/YES)、最小ばらつき検出手順は終了し(ST54)、これが行われていないと判断された場合は(ST53/NO)、ST50の手順に戻って、P0=0、P1=∞に初期設定した後、再度1ラインづつ撮像を行い、最小ばらつきが検出されるまで以下これを繰り返し行う。
尚、ST35における反射光位置検出の具体的手順(サブルーチン)は、図23(b)で述べたところと同じである。
【0089】
以上の各実施例で、検査用の撮像手段であるラインセンサを、被検査物表面での反射光に対して、その輝線部に対して一定となるように、ラインセンサの位置を制御する装置を示した。しかし、本発明の実質は、被検査物表面での反射光に対して、その輝線部に対してラインセンサ位置が一定となるように制御することが可能であるように光学系の相対位置を調整できる装置構成であれば、被検査物表面における凹凸を良好に検出することができる。具体的には、次の(a)〜(d)の装置構成によっても実現される。
(a)ライン光源261と被検査物262との間に、ミラー263を設置し、ミラーの反射方向を制御するミラー調整手段265を設けることにより、輝線から一定位置となるラインセンサ画像を得る(図26(a))。
(b)ラインセンサ264と被検査物262との間に、ミラー263を設置し、ミラーの反射方向を制御するミラー調整265を設けることにより、輝線から一定位置となるラインセンサ画像を得る(図26(b))。
(c)前述のビームスプリッタ方式で、反射方向にラインセンサ264を設置し、ビームスプリッタ266の位置を制御するミラー調整手段265を設けることにより、輝線から一定位置となるラインセンサ画像を得る(図26(c))。
(d)ライン光源261の位置を制御する光源位置調整手段267を設けることにより、輝線から一定位置となるラインセンサ画像を得る(図26(d))。
【0090】
【発明の効果】
この発明の効果を各請求項に係る発明毎に整理すれば次の通りである。
(1)請求項1に係る発明の効果
第1の撮像手段にて、被検査物の反射光を、その反射光分布が一定になるように、光学系の位置を調整しながら取り込むことによって、被検査物の表面の濃度変化や、凹凸欠陥による光量変化に対して強く、また分布を統計的に処理することによって、位置検出分解能を向上させることができる。
従来より高精度に表面形状を検出できるため、リサイクル部品の微小な磨耗や傷も検出可能となる。
【0091】
(2)請求項2に係る発明の効果
第1の撮像手段の撮像位置を、別途設けた第2の撮像手段で検出した被検査物の反射像の位置から制御することにより、従来の単一受光素子を複数個用いて制御するのに比して、被検査物の表面の濃度変化や、凹凸欠陥による光量変化に対して強く、また分布を統計的に処理することによって、位置検出分解能を向上させることができる。
第1の撮像手段の位置およびその撮像感度の調整が容易である。
従来の単一受光素子で被検査物が代わるたびに必要だった、輝線位置検出工程が初期調整を除き不要となる。
第2の撮像手段を移動しないので、第2の撮像手段の撮像〜位置検出間の移動に伴う遅れによる誤差が発生しない。
従来より高精度に表面形状を検出できるため、リサイクル部品の微小な磨耗や傷も検出可能となる。
【0092】
(3)請求項3に係る発明の効果
撮像部移動手段の位置決めサーボの位置決め目標値として、反射光位置から得られる目標位置を撮像ごとに更新することにより、追従遅れを小さくし、かつ正確に追従させることができる。
【0093】
(4)請求項4に係る発明の効果
第1の撮像手段の撮像位置を、別途設けた第2の撮像手段で検出した被検査物の反射像の位置から制御することにより、従来の単一受光素子を複数個用いて制御するのに比して、被検査物の表面の濃度変化や、凹凸欠陥による光量変化に対して強く、また分布を統計的に処理することによって、位置検出分解能を向上させることができる。
また、第1の撮像手段の位置およびその撮像感度の調整が容易である。
また、従来の単一受光素子で被検査物が代わるたびに必要だった、輝線位置検出工程が不要となる。
また、第2の撮像手段も同時に移動することによって、輝線位置が大きく変動する場合も解像度を高くすることができるため、反射光分布の検出性能を上げることができる。
また、第1の撮像手段および第2の撮像手段を共に追従することにより、撮像部移動系の絶対位置が不要となるため、原点検出処理が不要である。
さらに、従来より高精度に表面形状を検出できるため、リサイクル部品の微小な磨耗や傷も検出可能である。
【0094】
(5)請求項5に係る発明の効果
撮像部移動手段の位置決めサーボの位置決め偏差として、反射光位置から得られる偏差位置を撮像ごとに更新することにより、追従遅れを小さくし、かつ正確に追従させることができる。
【0095】
(6)請求項6に係る発明の効果
第1の撮像手段と第2の撮像手段の相対位置関係を補正することにより、被検査物の初
期位置変動に対しても位置補正することができ、安定して欠陥検出を行える検出装置を提供できる。
【0096】
(7)請求項7に係る発明の効果
追従遅れが少なくなるように第2の撮像手段の撮像周波数を高くした場合においても、画像ノイズによる振動や、過度に追従することによる欠陥の過検出を回避することができる。
【0097】
(8)請求項8に係る発明の効果
欠陥検査を行う処理系と、追従制御を行う処理系を別系統で構成し、両者の撮像系の取り込みに際して非同期で処理することによって、既存システムに対しても欠陥検出性能を向上させることが可能である。
【0098】
(9)請求項9に係る発明の効果
ビームスプリッタにより、同一視野で被検査物を見ることができるため、視野の違いによる誤差をなくし、より正確に第1の撮像手段を反射像に対して追従することが可能である。
【0099】
(10)請求項10に係る発明の効果
第2の撮像手段が第1の撮像手段に対して、光蓄積時間が長いことと、より明るい部分を検出することから、ビームスプリッタにて分けられる反射光量の多くを撮像手段1に導くことにより、第1の撮像手段に必要な光量を確保するために、投射する光量を下げることが可能であり、光の利用効率を上げることができ、省エネルギー効果がある。あわせて、感光体ドラムを検査する場合の感光体ドラムの光疲労を低減するという効果がある。
【0100】
(11)請求項11に係る発明の効果
輝線部分の位置を高精度に検出できる。
【0101】
(12)請求項12に係る発明の効果
輝線部分の角度および位置を高精度に検出できる。
【0102】
(13)請求項13に係る発明の効果
汎用ロボットを用いて、被検査物を把持したまま回転し副走査とし、汎用ロボットで生ずる回転振れや偏芯に伴う反射光の変化に追従することによって、高精度にかつ容易に導入可能な安価な欠陥検査システムを提供できる。
【0103】
(14)請求項14に係る発明の効果
被検査物に対して、その反射光分布を一定とする位置に検査用の第1の撮像手段を制御し、微妙な凹凸を検出することが可能である。
【0104】
(15)請求項15に係る発明の効果
被検査物の両端を把持するような、副走査時に角度変化の少ない被検査物に対して、角度調整を初期調整時にのみ行い、検査時に1次元撮像手段に対して垂直方向にのみ一定とする位置に第1の撮像手段を制御することにより、微妙な凹凸を検出することが可能となる。
【0105】
(16)請求項16に係る発明の効果
反射光分布に対応した第1の撮像手段の位置を自動で検出することが可能となり、従来熟練が必要だった調整工程を自動化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、従来例の表面層欠陥検査装置の斜視図。
【図2】は、他の従来例の表面欠陥検出装置の反射光分布モデルの図。
【図3】(a)は、物体表面における反射光量分布のモデル図、(b)はその2次元画像。
【図4】(a)は、物体表面と光源・撮像系の相対位置が異なる時の反射光量分布のモデル図、(b)はその2次元画像。
【図5】(a)は、物体表面上に突起部がある時の反射光量分布のモデル図、(b)はその2次元画像。
【図6】は、検出感度設定の概念図。
【図7】は、従来方法で検出できない凹凸の概念図。
【図8】は、従来例のカメラの位置による相対出力を測定した結果を示すグラフ。
【図9】は、同従来例のカメラの位置による相対出力の変化を示す説明図。
【図10】は、従来のインデックステーブルを用いた検査装置の正面図。
【図11】は、カメラ位置による回転振れの影響を示す図。
【図12】は、実施例の装置構成を示す斜視図。
【図13】は、同実施例の位置制御手段を示す図。
【図14】は、他の実施例の装置構成の斜視図。
【図15】は、同位置制御手段を示す図。
【図16】は、カメラ追従時のカメラ位置による回転振れの影響を示す図。
【図17】は、画像フレームレートと反射光分布から要素を選択する概念図。
【図18】は、反射光分布から得られた要素からの所定値離れた要素を選択する概念図。
【図19】は、ビームスプリッタを検査光路中に入れた構成図。
【図20】は、重心と直線近似による輝線検出概念図。
【図21】は、2値化重心と多値重心の比較例を示す図。
【図22】は、回転と投影による回転角および輝線位置の検出概念図。
【図23】は、欠陥検査のフローチャート。
【図24】は、欠陥検査のフローチャート2。
【図25】は、エリアセンサ・ラインセンサの位置補正手順のフローチャート。
【図26】は、ライン光源、被検査物表面、撮像手段を相対的に一定とする例を模式的に示す図。
【符号の説明】
121:ライン光源
122:被検査物
123:輝線
124:エリアセンサ
125:ラインセンサ
126:リニアステージ
191:ビームスプリッタ
192:θステージ
193:被検査物からの反射光
193A:ビームスプリッタを通過した直線方向の光
193B:ビームスプリッタで反射した分岐光
Claims (16)
- 被検査物表面に一方向から照射するライン型照明手段と、その反射あるいは拡散する光を検出する第1の撮像手段と、被検査物を前記第1の撮像手段に対して移動し副走査するための被検査物移動手段と、副走査により被検査物表面状態を2次元画像として取得する画像入力手段と、前記2次元画像を画像処理することによって被検査物の表面欠陥を検出する画像欠陥検出手段によって被検査物表面の欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、
第1の撮像手段と被検査物の観測表面とライン型照明手段の相対位置を調整するための光学系調整手段と、被検査物表面にて反射する反射光分布を検出するための第2の撮像手段と、前記第2の撮像手段にて得られた画像に対して反射光分布を演算して反射光位置を特定する反射光位置演算手段と、前記反射光位置から前記光学系調整手段の移動位置を演算する移動位置演算手段と、移動位置に光学系調整手段を位置制御する位置制御手段を設け、
反射光位置に対して第1の撮像手段を常に一定位置になるように制御することを特徴とする表面欠陥検査装置。 - 請求項1の表面欠陥検査装置において、光学調整手段が第1の撮像手段を少なくとも副走査方向に移動可能な撮像部移動手段で構成されていることを特徴とする表面欠陥検査装置。
- 位置制御手段として、第2の撮像手段の撮像間隔より短いフィードバック周期で位置決めを行うサーボ機構に対し、移動位置演算手段より得られる移動位置を移動目標値とし第2の撮像手段の撮像毎に第1の撮像手段の移動目標値を更新することにより位置制御する位置制御手段を用いて、反射光位置に対して第1の撮像手段を常に一定位置になるように制御することを特徴とする請求項2の表面欠陥検査装置。
- 被検査物表面に一方向から照射するライン型照明手段と、その反射あるいは拡散する光を検出する第1の撮像手段と、被検査物を前記第1の撮像手段に対して移動し副走査するための被検査物移動手段と、副走査により被検査物表面状態を2次元画像として取得する画像入力手段と、前記2次元画像を画像処理することによって被検査物の表面欠陥を検出する画像欠陥検出手段によって被検査物の表面欠陥を検出する表面欠陥検査装置において、
被検査物表面にて反射する反射光分布を検出するための第2の撮像手段と、第1の撮像手段および第2の撮像手段を少なくとも第1の撮像手段の副走査方向に移動可能な撮像部移動手段と、前記第2の撮像手段にて得られた画像に対して反射光分布を演算し反射光位置を特定する反射光位置演算手段と、前記反射光位置を偏差量として前記撮像部移動手段の移動偏差量を演算する移動偏差量演算手段と、前記移動偏差量分だけ前記撮像部移動手段を移動する位置制御手段を設け、
反射光位置に対して第1及び第2の撮像手段を常に一定位置になるように制御することを特徴とする表面欠陥検査装置。 - 位置制御手段として、第2の撮像手段の撮像間隔より短いフィードバック周期で位置決めを行うサーボ機構に対し偏差量を与えることにより第1及び第2の撮像手段を位置制御する位置制御手段を用いて、反射光位置に対して第1及び第2の撮像手段を常に一定位置になるように制御することを特徴とする請求項4の表面欠陥検査装置。
- 被検査物もしくは相当の基準物を固定し、撮像部移動手段を移動しながら第1の撮像手段にて画像を取得し、得られる画像の明暗分布が略一定となる位置に調整し、そのときの撮像部移動手段の位置情報および反射光位置を基準位置とし、未知の被検査物に対して、反射光位置情報と前記基準位置の差分を補正した位置に撮像部移動手段を移動することにより、第1の撮像手段と第2の撮像手段間の位置補正を行うことを特徴とする請求項2乃至請求項5いずれか1項記載の表面欠陥検査装置。
- 第2の撮像手段の連続するフレーム間で得られる反射光位置に対するローパスフィルタを設けたことを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の表面欠陥検査装置。
- 被検査物移動手段、第1の撮像手段とその画像入力手段及び画像欠陥検出手段により構成される欠陥検査を行うための第1システムと、撮像部移動手段、第2の撮像手段、反射光位置演算手段、移動位置演算手段もしくは移動偏差量演算手段及び位置制御手段により構成される追従制御を行うための第2システムが、互いに非同期に撮像を行い、位置制御を行うことを特徴とする請求項2乃至請求項7いずれか1項記載の表面欠陥検査装置。
- 第1の撮像手段と第2の撮像手段で同一視野を検出できるように被測定物からの反射光を前記2つの撮像手段に分割するためのビームスプリッタを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8いずれか1項記載の表面欠陥検査装置。
- ビームスプリッタの光量の分割比が、第1の撮像手段側の光量が第2の撮像手段側の光量よりも大きくなるものであることを特徴とする請求項9記載の表面欠陥検査装置。
- 反射光位置演算手段が、第1の撮像手段の垂直方向に相当する第2の撮像手段の1次元画像列の各重心位置列を直線近似することにより反射光位置を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項10いずれか1項記載の表面欠陥検査装置。
- 反射光位置演算手段が、第2の撮像手段で得られる2次元画像に対して有限角内での1次元投影画像に対するその標準偏差がもっとも小さくなる角度とそのときの平均値から反射光位置を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項10いずれか1項記載の表面欠陥検査装置。
- 請求項1乃至請求項12いずれか1項記載の表面欠陥検査装置を用い、被検査物を汎用ロボットにより把持し、ハンド部の回転機構を用いて、被測定物を1次元撮像手段に対して副走査を行い、被検査物の移載動作中に被検査物表面を検査することを特徴とする表面欠陥検査システム。
- コンピュータに、検査開始信号により第2の撮像手段により画像を取得し被検査物の反射光状態を検出するステップと、反射光状態から撮像手段を初期位置に移動する初期移動ステップと、反射光分布を一定にするよう反射光測定と撮像手段の追従制御を行うステップと、同時に被検査物の副走査を行い第1の撮像手段によって検査画像を入力するステップと、第1の撮像手段によって得られた画像に対して画像処理し画像特徴量を算出するステップと、画像特徴量から被検査物の欠陥を判定するステップを行わしめ、これにより感光体ドラムの表面欠陥検出を行うことを特徴とする、コンピュータ可読制御プログラム記録媒体。
- コンピュータに、検査開始信号によりエリアセンサである第2の撮像手段により画像を取得し被検査物の反射光状態を検出するステップと、反射光状態から撮像手段を初期位置に移動する初期移動ステップと、反射光分布を一定にするよう反射光測定と撮像手段の副走査方向のみの追従制御を行うステップと、同時に被検査物の副走査を行い第1の撮像手段によって検査画像を入力するステップと、第1の撮像手段によって得られた画像に対して画像処理し画像特徴量を算出するステップと、画像特徴量から被検査物の欠陥を判定するステップを行わしめ、これにより感光体ドラムの表面欠陥検出を行うことを特徴とする、コンピュータ可読制御プログラム記録媒体。
- コンピュータに、初期調整開始信号により第1の撮像手段の位置をその主走査方向に垂直な方向に連続して一方向に移動させながら第1の撮像手段にて画像を検出しその検出光量値が最も高くなる最初の位置を検出する第1のステップと、角度を変化させながら画像を検出し明暗分布が画像内の各画素で一定となる位置に角度の調整を行う第2のステップとを順次繰り返し、第1のステップ終了時に画像内の各画素の明暗分布が一定かを判断し繰り返しを終了するステップと、そのとき第2の撮像手段で画像を撮像しその反射光位置を基準位置として保存するステップと、撮像部移動手段の位置情報を保存するステップを行わしめ、第1の撮像手段と第2の撮像手段間の位置補正を行うことを特徴とするコンピュータ可読制御プログラム記録媒体。
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